JP2011085801A - Tft液晶駆動回路、及びそれを用いたtft液晶駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子ペーパーの市場へTFT液晶を用いた製品で参入するために、TFT液晶の表示時の消費電力を大きく削減することを課題とする。
【解決手段】マトリクス状に配置された画素を表示するためのTFT液晶を駆動する回路であり、複数のゲート電極と複数のソース電極とコモン電極を駆動する回路を有し、元電源電圧を整数倍に昇圧する昇圧回路、および中間電位を生成するためのアンプを有し、前記コモン電極の駆動信号は元電源電圧を整数倍に昇圧した電位をそのまま駆動電位として生成し、TFT液晶の全画面をスキャンする頻度は、1秒間で5回よりも少ない事を特徴とするTFT液晶駆動回路。
【選択図】図1

Description

本発明は、マトリクス状に配置された画素を表示するためのTFT液晶駆動回路、及びTFT液晶駆動方法に関する。
近年普及している携帯電話や個人携帯端末にはTFT液晶表示パネルが多く用いられている。バッテリーで長時間駆動するために消費電力を低く抑える必要があり、TFT液晶駆動回路にはさまざまな低消費電力の工夫が盛り込まれている。その低消費電力の工夫は、例えばパーシャル表示駆動であったり色数を減らした2値駆動であったりする(例えば、特許文献1参照。)。
特開2008−32919
TFT駆動回路には、さまざまな低消費電力の工夫が各社によって施されているが、近年開発が進められている電子ペーパー等と比較すると表示中の電力差は歴然として大きく、電子ペーパー独自の市場にTFT液晶が入り込む余地は無いかのように思われがちである。本発明は、表示中の電力消費がゼロという電子ペーパーの市場に入り込む事のできる、超低消費電力のTFT液晶駆動を実現する事を目的とする。
第1の発明は、マトリクス状に配置された画素を表示するためのTFT液晶を駆動する回路であり、複数のゲート電極と複数のソース電極とコモン電極を駆動する回路を有し、元電源電圧を整数倍に昇圧する昇圧回路、および中間電位を生成するためのアンプを有し、コモン電極の駆動信号は元電源電圧を整数倍に昇圧した電位をそのまま駆動電位として生成する。
第2の発明は、上記第1の発明において、ソース電極の駆動信号の高電位側駆動電位が、コモン信号の高電位側駆動電位と同じである。
第3の発明は、上記第2の発明において、TFT液晶の全画面をスキャンする頻度は、1秒間で5回よりも少ないこと。
第4の発明は、上記第3の発明において、昇圧回路とアンプは、TFT液晶画面全体をスキャンするのに要する時間よりも長い時間、動作を停止させること。
第5の発明は、マトリクス状に配置された画素を表示するためのTFT液晶を駆動する方法であり、複数のゲート電極と複数のソース電極とコモン電極を駆動する手段を有し、元電源電圧を整数倍に昇圧する昇圧手段、および中間電位を生成する手段を有し、コモン電極の駆動信号は元電源電圧を整数倍に昇圧した電位をそのまま駆動電位として生成することを特徴とするTFT液晶駆動方法。
第6の発明は、上記第5の発明において、ソース電極の駆動信号の高電位側駆動電位が、コモン信号の高電位側駆動電位と同じであること。
第7の発明は、上記第6の発明において、TFT液晶の全画面をスキャンする頻度は、1秒間で5回よりも少ないこと。
第8の発明は、上記第7の発明において、昇圧回路とアンプは、TFT液晶画面全体をスキャンするのに要する時間よりも長い時間、動作を停止させること。
本発明によれば、TFT液晶駆動に要する消費電力を飛躍的に減らす事ができるので、TFT液晶駆動装置を電子ペーパーの市場にも使えるという効果がある。TFT液晶パネルは既に量産効果が発揮されて安価に入手できる上、動作温度範囲もマイナス20度からプラス50度程度まで、安定して表示駆動できるという利点がある。
本発明による、TFT液晶駆動の実施例を示すブロック図である。 一般的なTFT液晶パネルの駆動信号接続図である。 一般的なTFT液晶パネルのトランジスタ接続図である。 一般的なTFT液晶パネルの駆動信号電位図である。 本発明による、TFT液晶パネルの駆動信号電位図である。 昇圧電位と液晶駆動電位の関係を示す表である。 本発明による、画素電極の電圧と液晶反射率の関係を示すグラフである。 本発明による、コモン信号とソース信号の電圧振幅の関係を示す図である。 本発明による、低消費電力化を説明する図である。
超低消費電力のTFT液晶駆動を実現する為に、複数のゲート電極と複数のソース電極とコモン電極を駆動する回路を有し、元の電源電圧を整数倍に昇圧する昇圧回路、および中間電位を生成するためのアンプを有し、コモン電極の駆動信号は元の電源電圧を整数倍に昇圧した電位をそのまま駆動電位として生成する。また、ソース電極の高電位側駆動電位は、コモン電極の高電位側駆動電位と同じ電位を用いて2値駆動とする。また、TFT液晶の全画面をスキャンする頻度は、1秒間で5回よりも少なくして液晶パネルへの充放電回数を減らし、さらに昇圧回路とアンプは、TFT液晶画面全体をスキャンするのに要する時間よりも長い時間、動作を停止させること、以上を組み合わせる事により超低消費電力のTFT液晶駆動を実現した。
一般のTFT駆動回路は、コモン電極やソース電極の駆動電圧振幅を液晶パネルの特性に合わせて微調整し、カラー表示の場合はRGBそれぞれの階調を6bit(64階調)や8bit(256階調)にし、階調カーブを人間の視覚に合わせるためにガンマ回路を設けている。これらの電圧調整は、TFT液晶の色再現性を良くするために必要となるが、電圧調整には電子ボリュームやアンプ回路が必要であり、超低消費電力を実現する場合にはこれら電力消費の大きい要素の搭載は避けたい。特に電子ペーパー市場を考える場合は、電力消費の大きいバックライトは使わず、反射型のTFT液晶を採用することが望ましい。また電子ペーパーに特化したTFT液晶なら、RGBを2値駆動する8色表示でも実用的であり、2値駆動だけを考慮した回路があればよい。2値駆動だけで良いなら、コモンとソースの駆動電圧は、液晶の反射率を大きく変化させられる振幅があれば良く、一般のTFT駆動回路に搭載されるような各種の電圧微調整は不要である。
従って、コモンの駆動波形は元電源電圧の整数倍の昇圧電位とVSS(0V)を振幅にして駆動し、またソース波形もコモンと同じ元電源電圧の整数倍の昇圧電位を用いて駆動する。但し、ソース振幅電位をコモンの振幅電位と同じにすると、たとえ液晶を交流駆動しても液晶に直流バイアスがかかるので、ソースのLow側駆動電位だけはVSS(0V)ではなく微調整した電位を用いる。液晶画面のスキャンの周期は一般的には70Hz程度を設定するが、超低消費電力のTFT液晶駆動では1秒間で5回(5Hz)よりも少なくして液晶パネルへの充放電回数を減らす。さらに液晶画面のスキャンとスキャンの間は、液晶駆動電位をコンデンサでバックアップすると共に昇圧回路やアンプを停止して電力消費を減らす。この昇圧回路やアンプを停止する時間が長いほど低消費電力化には効果がある。
まず昇圧回路やアンプを稼動し、液晶パネルの駆動に必要な電位を生成したら液晶画面全体をスキャンする。2値駆動の場合の液晶画面スキャンは、液晶の個々の画素電極にオンかオフの電圧を印加して電荷を注入、あるいは抽出することである。スキャンとスキャンの間隔が長いと画素電極に注入した電荷が抜けてくるので、液晶パネルにおいては光の透過率あるいは反射率が変わる。つまりディスプレイとしては表示の濃淡が変化する事になるので、むやみにスキャンの間隔を長くする事はできない。しかし、近年のTFT液晶パネルは、技術改良によって画素に注入した電荷の漏れが少なくなり、1秒程度のスキャン間隔でも表示の濃淡の変化は感じられなくなってきている。そこで、例えば1秒に1回程度、短時間に昇圧して液晶電位を生成し、短時間に液晶画面をスキャンした後に電源回路を停止する、という事を1秒ごとに繰り返せば、TFT液晶駆動回路の平均的な消費電力は飛躍的に減る。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。
一般的にTFT液晶パネルは、図2に示すようにX方向にJ本のゲート信号、Y方向にk本のソース信号が入力される。
その液晶パネルは2枚のガラスが液晶を挟み込む形で向かい合っており、片側ガラス面にゲート配線とソース配線が構成され、液晶を介した反対側のガラス面にはコモン電極(VCOM電極)が表示画面全体に配置される。図3はTFT液晶パネルのガラス面に構成された各信号配線とトランジスタ等の接続図である。液晶パネルをスキャンする時は、ゲート信号:Gate(0)からGate(J−1)までを順番にHighレベル(高電圧)にしてゲート信号に接続されたトランジスタをオンさせる。例えばGate(0)がHigh レベルの時は最上段のトランジスタがオンとなり、トランジスタに接続された画素容量Cpixに、Y方向に加えられたソース電位が充電される。この時、2段目以降のトランジスタはオフ状態なので、2段目以降のCpixには充電されない。
時間と共にHighレベル(高電圧)にするゲート端子を、Gate(0)からGate(J−1)までシフトさせ、シフトする毎にk本のソース信号を個々に表示の内容に従って入力すると、k*j個からなる画面の各画素容量に個々の電位が充電される。各画素容量Cpixは、液晶の表示画面全体に配置されたコモン電極(VCOM電極)との間に介在する容量であり、この画素容量Cpixに充電される電圧Vpixが液晶にかかる電圧となる。ゲート信号を液晶パネル全体に渡ってシフトしながら全画面の画素容量Cpixを充電する事で液晶パネルの表示が更新される。これを液晶画面のスキャンと称し、スキャンとスキャンの間隔を1フレームと称している。
一般のTFT液晶パネルは、表示の色再現性を良くするためにコモン電極やソース電極の駆動電圧振幅を液晶パネルの特性に合わせて微調整する。例えば図4に示すように、元電源電圧(3V)を2倍(6V)、6倍(18V)、−1倍(−3V)、−4倍(−12
V)と昇圧し、ゲート信号43、コモン信号42、ソース信号41を生成するとき、コモン信号とソース信号の振幅電圧はパネルの特性に合わせて厳密に調整される。つまり昇圧した電位をそのまま使う事はない。コモン信号VCOMの駆動電位VCOMHやVCOML、ソース信号Sourceの駆動電位VSHやVSLなどは、いずれも昇圧した電位をそのまま使わず、電子ボリュームとアンプで電圧を調整して生成される。そしてRGBカラーの中間階調を人間の視覚に合わせるためにガンマ回路を設けたりする。
本発明においては、低消費電力のために2値駆動に限定しているのでRGBカラーの中間階調は不要でありガンマ回路は要らない。
図5に示すように、元電源電圧(3V)を2倍(6V)、6倍(18V)、−4倍(−
12V)と昇圧し、ゲート信号53はVGH=18VとVGL=−12Vの昇圧電位を用いて生成し、コモン信号52はVCOMH=6Vの昇圧電位とVCOML=0Vで生成し、ソース信号51はVSH=6Vの昇圧電位とVSL=約1V(電子ボリュームとアンプによる生成電位)で生成する。図5に示す駆動波形において、コモン信号(VCOM)がHighレベルの時にゲート信号(Gate)は一度VGHレベルとなり、VCOMがLowレベルの時にもゲート信号(Gate)はVGHレベルとなっている。
これはフレーム反転モードと呼ばれる駆動方法であり、図4のタイミング図においても同様である。図4で、VCOMがHighの時にVGHレベルを出力する複数のゲート端子は、時間と共に画面全体の端から端へシフトしていく。VGHレベルを出力するゲート端子が、画面全体の端から端へシフトする毎に各ソース信号もVSHとVSLのいずれかを出力し、1フレームが終了する。続いてVCOMはHighからLowへ切り替わり、VCOMに対するソース信号の極性は反転して次のフレームが始まる。極性の反転は液晶の長寿命化のために必要であり、液晶に直流バイアスが掛かる事を防いでいる。
1フレームごとに極性が反転するのでフレーム反転駆動と称する。
図1は、本発明によるTFT液晶駆動の実施例を示すブロック図である。元電源電圧(例えば3V)を2倍昇圧回路12で6Vを生成し、その6Vから3倍昇圧回路11で18Vを生成し、またマイナス2倍昇圧回路13で−(マイナス)12Vを生成する。アンプ14は、元電源電圧(3V)を電源とするアンプであり、基準電圧回路(Vref)で生成される電位を基準にしてVSL電位(約1V)を電子ボリューム10で調整して生成する。
液晶電源ON信号がHighのとき、図1の昇圧回路11,12,13とアンプ14を機能させ、スイッチ15をオンさせて各電位を外付けの電源安定用コンデンサ16に充電する。液晶電源ON信号がLowのときは、上記昇圧回路とアンプをオフすると共にスイッチ15をオフし、液晶駆動用の各電位はコンデンサ16で保持する。
Gate信号生成回路17は、昇圧回路で生成されるVGH=18VとVGL=−12Vを振幅としたGate信号を、スキャン制御信号でタイミングを取りながらGate(0)からGate(j−1)まで順番に生成して出力させる。VCOM信号生成回路18は、昇圧回路で生成されるVCOMH=6VとVCOML=0Vを振幅としたコモン信号を、スキャン制御信号でタイミングを取りながら出力させる。
Source信号生成回路19は、昇圧回路で生成されるVSH=6Vとアンプ14で生成されるVSL=約1Vを振幅とし、スキャン制御信号でタイミングを取りながら、Source(0)からSource(k−1)まで各画素の表示内容に合わせて生成して出力させる。
図6は昇圧電位と液晶駆動電位の関係を示す表であり、本発明による駆動電源要素のシンプルさを説明するものである。図6(a)は一般的な従来の液晶駆動電位を示す表であり、4種類の一定昇圧を行ってから、電子ボリュームとアンプの調整で4種類の電位(VSH、VCOMH、VSL、VCOML)を生成する。一方本発明の場合は図6(b)に示すように、3種類の一定昇圧を行ってから、電子ボリュームとアンプの調整で1種類の電位(VSL)を生成する。昇圧した電位を有効に使い、電子ボリュームとアンプは最小限に抑えた構成である。
昇圧回路は、一般的にコンデンサを用いたチャージポンプ方式であれば昇圧効率は良いとされている。一方、電子ボリュームやアンプ等は一定電流を流しながら動作する要素なので、低消費を目的とする場合はなるべく減らしたい。そういう意味で本発明の構成要素は低消費電力駆動に適している。
図7は、画素容量に充電される電圧Vpixと液晶の反射率をグラフ化した例である。画素容量の電圧Vpixが0Vのときに反射率は約100%となり、Vpixが4Vの時に0%付近となる。一般のTFT液晶駆動の場合は、このグラフのカーブを元に厳密に階調電圧を作り出すが、本発明の場合は2値駆動のみを考えるのでVpixが多少大きくても構わない。従って、元電源電圧が3Vであれば2倍の6Vを駆動電位としても構わない。
図8は、本発明によるコモン信号とソース信号の電圧振幅の関係である。図8(c)は、VCOMとソース信号を共に6Vと0Vで駆動する場合を示している。VCOM電位をHigh側(6V)にした状態でソース電位aをHigh(6V)とLow(0V)のいずれかを印加し画素容量Cpixを充電する。VCOM電位に対するb点の相対的電位は0Vと−(マイナス)6Vが期待される。一方、VCOM電位をLow側(0V)にした状態でソース電位aをLow(0V)とHigh(6V)のいずれかを印加すると、VCOM電位に対するb点の相対的電位は0Vと+(プラス)6Vが期待される。このように、フレーム毎にVCOM電位を反転させて液晶を駆動する事で交流化を図り、液晶への直流バイアスを打ち消す事が求められる。
しかし現実のTFT液晶パネルでは、図3に示すように画素容量の端子b点は、ゲート信号との間にCgdなる寄生容量が付いているので、トランジスタ31をオフする時(充電を終了する時)にb点の電位が変化してしまう。つまり、ゲート電位をVGH(約18V)からVGL(−12V)へ変化させる時に、Cpixへの充電電圧が寄生容量Cgdによって、低い電位へと誘導される。その誘導電圧が約0.5Vだとすると、図8(c)のようにソース電位aを6V−0Vの振幅で駆動してもb点の電位はそれよりも0.5V低いほうにシフトされ、5.5Vと−(マイナス)0.5Vの振幅になる。
言い換えるなら、VCOM電位をHigh側(6V)にした状態でソース電位aをHigh(6V)とLow(0V)のいずれかを印加すると、VCOM電位に対するb点の相対的電位は−(マイナス)0.5Vと−(マイナス)6.5Vとなる。
一方、VCOM電位をLow側(0V)にした状態でソース電位aをLow(0V)とHigh(6V)のいずれかを印加すると、VCOM電位に対するb点の相対的電位は−(マイナス)0.5Vと+(プラス)5.5Vとなる。この場合、液晶を極性反転して交流駆動してもVCOM電極に対するb点の電位は負(マイナス)の直流バイアスが掛かるので液晶に悪影響が生じる。
そこで、ソースのLow側駆動電位VSLを図8(b)のように0Vから1Vへ持ち上げて設定すると、b点の電位は5.5V−0.5Vの振幅となりバランスが取れる。つまり、VCOM電位をHigh側(6V)にした状態でソース電位aをHigh(6V)とLow(1V)のいずれかを印加すると、VCOM電位に対するb点の相対的電位は−(マイナス)0.5Vと−(マイナス)5.5Vとなる。
一方、VCOM電位をLow側(0V)にした状態でソース電位aをLow(1V)とHigh(6V)のいずれかを印加すると、VCOM電位に対するb点の相対的電位は+(プラス)0.5Vと+(プラス)5.5Vとなる。この場合、同じ電圧値が極性を変えて生成されるので、液晶を交流駆動する事により液晶への直流バイアスが打ち消される。画素容量にかかる電圧Vpixが0.5Vと5.5Vなので、図7のグラフで示すと反射率100%付近のポイント71と反射率5%付近のポイント72の特性差で液晶表示する事になる。
さらに、ソースのLow側駆動電位VSLを図8(a)のように2Vにまで持ち上げて設定すると、b点の電位は5.5V−1.5Vの振幅となって再びバランスが崩れる。つまり、VCOM電位をHigh側(6V)にした状態でソース電位aをHigh(6V)とLow(2V)のいずれかを印加すると、VCOM電位に対するb点の相対的電位は−(マイナス)0.5Vと−(マイナス)4.5Vとなる。一方、VCOM電位をLow側(0V)にした状態でソース電位aをLow(2V)とHigh(6V)のいずれかを印加すると、VCOM電位に対するb点の相対的電位は+(プラス)1.5Vと+(プラス)5.5Vとなる。
この場合は、液晶を交流駆動してもVCOM電極に対するb点の電位は正(プラス)に直流バイアスが掛かるので再び液晶に悪影響が生じる。
このように、ソースのLow側駆動電位VSLの調整は、直流バイアスを回避する為に必要であり、VSLを調整する為の電子ボリュームとアンプは必要である。
図9は、本発明による低消費電力化を説明するものである。本発明のTFT液晶駆動は、画面のスキャン頻度を1秒間で5回(5Hz)よりも少なくして液晶パネルへの充放電回数を減らす。図9は、スキャンの頻度が1秒間に1回(1Hz)という遅い例を示しているが、液晶表示の濃淡変化がなければ十分に実用的である。まず昇圧回路とアンプをオンして昇圧電位とソースのLow側駆動電位を生成し、続いて液晶画面のスキャンを行う。
昇圧回路をオンしてから液晶画面のスキャンまでを仮に50mSECで行えるならば、次のスキャン開始までの950mSECは休止させる事ができる。液晶電源ON信号を50mSEC間Highにして昇圧電位を生成し、残りの950mSEC間は液晶電源ON信号をLowにして昇圧電位を外部コンデンサで保持する。1秒に1回の昇圧は、950mSEC間に降下するコンデンサ電位を持ち上げるだけなので、大きな起動電力は必要ない。50mSECは1秒の1/20なので、50mSECのオン時間の消費電流が200uAとするなら、駆動回路の平均消費電流値は10uAと計算される。
一般的に、TFT液晶駆動回路の消費電流は駆動時に200uAを超えるのが普通である。しかし、2値駆動に限定して駆動方法を考えるなら、コモン信号やソース信号の駆動電位は昇圧電位そのままを用いれば良いので消費電流は減る。電子ボリュームやアンプ回路は、ソース信号のLow側駆動電位を除く全てを無くし、またガンマ回路も不要とすればTFT液晶駆動回路の消費電流は激減する。さらに画面のスキャン頻度を1秒間で5回(5Hz)よりも少なくして液晶パネルへの充放電回数を減らし、必要以外の時間を休止として液晶電源の生成を停止させれば、もはやこのTFT液晶パネルの消費電力は電子ペーパーの領域と同等になる。
本発明を用いれば、既に量産効果が発揮されて安価に入手できるTFT液晶パネルを、超低消費電力の応用分野に利用する事ができる。たとえば電子ブックや電子棚札、電子腕時計や掛け時計、電子辞書やPDAなど、電池寿命を重視するあらゆる分野でこの超低消費電力TFT液晶駆動が応用でき、また動作温度範囲もマイナス20度からプラス50度程度まで、安定して表示駆動できるというTFT液晶のメリットを生かせるという効果がある。
11 3倍昇圧回路
12 2倍昇圧回路
13 マイナス2倍昇圧回路
14 アンプ
15 スイッチ
16 電源安定用コンデンサ
17 Gate信号生成回路
18 VCOM信号生成回路
19 Source信号生成回路
31 トランジスタ
41 ソース信号
42 コモン信号
43 ゲート信号
51 ソース信号
52 コモン信号
53 ゲート信号
71 反射率100%付近のポイント
72 反射率5%付近のポイント

Claims (8)

  1. マトリクス状に配置された画素を表示するためのTFT液晶を駆動する回路であり、複数のゲート電極と複数のソース電極とコモン電極を駆動する回路を有し、元電源電圧を整数倍に昇圧する昇圧回路、および中間電位を生成するためのアンプを有し、前記コモン電極の駆動信号は元電源電圧を整数倍に昇圧した電位をそのまま駆動電位として生成することを特徴とするTFT液晶駆動回路。
  2. 前記ソース電極の駆動信号の高電位側駆動電位が、前記コモン信号の高電位側駆動電位と同じである事を特徴とする、請求項1に記載のTFT液晶駆動回路。
  3. 前記TFT液晶の全画面をスキャンする頻度は、1秒間で5回よりも少ない事を特徴とする請求項2に記載のTFT液晶駆動回路。
  4. 前記昇圧回路と前記アンプは、TFT液晶画面全体をスキャンするのに要する時間よりも長い時間、動作を停止させることを特徴とする請求項3に記載のTFT液晶駆動回路。
  5. マトリクス状に配置された画素を表示するためのTFT液晶を駆動する方法であり、複数のゲート電極と複数のソース電極とコモン電極を駆動する手段を有し、元電源電圧を整数倍に昇圧する昇圧手段、および中間電位を生成する手段を有し、前記コモン電極の駆動信号は元電源電圧を整数倍に昇圧した電位をそのまま駆動電位として生成することを特徴とするTFT液晶駆動方法。
  6. 前記ソース電極の駆動信号の高電位側駆動電位が、前記コモン信号の高電位側駆動電位と同じである事を特徴とする、請求項5に記載のTFT液晶駆動方法。
  7. 前記TFT液晶の全画面をスキャンする頻度は、1秒間で5回よりも少ない事を特徴とする請求項6に記載のTFT液晶駆動方法。
  8. 前記昇圧回路と前記アンプは、TFT液晶画面全体をスキャンするのに要する時間よりも長い時間、動作を停止させることを特徴とする請求項7に記載のTFT液晶駆動方法。
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