JPH1127156A - 誤り訂正復号装置 - Google Patents

誤り訂正復号装置

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JPH1127156A
JPH1127156A JP18144797A JP18144797A JPH1127156A JP H1127156 A JPH1127156 A JP H1127156A JP 18144797 A JP18144797 A JP 18144797A JP 18144797 A JP18144797 A JP 18144797A JP H1127156 A JPH1127156 A JP H1127156A
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JP
Japan
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phase
circuit
viterbi
synchronization detection
error correction
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Pending
Application number
JP18144797A
Other languages
English (en)
Inventor
Mikihiro Ouchi
幹博 大内
Ippei Jinno
一平 神野
Yoshikazu Hayashi
芳和 林
Noriaki Oomoto
紀顕 大本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication of JPH1127156A publication Critical patent/JPH1127156A/ja
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  • Error Detection And Correction (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗算器を用いない位相変換器を実現し、8相
以上の位相不確定性を除去すること。 【解決手段】 復調データが入力されると、位相変換器
101は位相制御回路104から出力される位相制御信
号に基づいて復調データを位相回転する。ビタビ復号器
102において、ブランチメトリック計算回路105は
位相回転された復調データと各符号点の位相を用いてメ
トリックを計算し、ACS回路106に計算結果を与え
る。ACS回路106とパスメモリ108は復調データ
をビタビ復号してフレーム同期検出回路103に出力
し、ビタビ同期検出回路109はビタビ同期検出を行
う。位相制御回路104は、ビタビ復号器102のビタ
ビ同期検出結果とフレーム同期検出回路103のフレー
ム同期検出結果をモニタし、位相変換器101に対して
位相制御信号を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誤り訂正符号化を
行ってディジタル伝送されたデータを復号化する誤り訂
正復号装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディジタル伝送において使用される誤り
訂正符号には種々のものがある。その中でも誤り率の高
い劣悪な通信路において、畳込み符号が有効な符号とし
て用いられる。畳込み符号は、ビタビ復号や逐次復号な
どの最尤復号、あるいはそれに近い復号が可能であり、
軟判定復号を比較的容易に実現できる。
【0003】また、Ungerboeckが提案したトレリス符号
化変調(TCM:Trellis Coded Modulation)方式は、
畳込み符号とディジタル変調とを真に一体化した方式で
あり、近年ますます注目を集めている。TCMの主な特
長としては、従来の誤り訂正符号化に必要とされる周波
数利用効率の低下を招くことなく、大きな符号化利得が
得られることが挙げられる。
【0004】ところで、畳込み符号化されたのち、4相
位相変調(QPSK:QuarternaryPhase Shift Keyin
g)された変調波を同期検波により復調するシステム
や、トレリス符号化16値直交振幅変調(TC−16Q
AM:Trellis Coded-16 Quadrature Amplitude Modula
tion)された変調波を同期検波により復調するシステム
においては、再生搬送波の引き込み位相により、90°
×n(n=0,1,2,3)の4相の位相不確定性が生
じる。
【0005】これに対して、和分差分の演算、即ち差動
変換を行うことにより位相不確定性を除去することがで
きるが、着目ビットに誤りがある場合の他に、着目ビッ
トの前後のビットに誤りがある場合において差動復号出
力に誤りが生じる。この場合、差動変換を行わないとき
と比べて、BER(Bit Error Rate)が劣化することに
なる。そのため、差動変換を行わずに位相不確定性を除
去する方式がいくつか考案されている。
【0006】図34は、畳込み符号化されたのち、QP
SK変調された変調波を同期検波により復調するシステ
ムにおいて、差動変換を行わずに4相の位相不確定性を
除去する従来の誤り訂正復号装置(従来例1)の構成例
を示すブロック図である。
【0007】図39は、TC−16QAM変調波を同期
検波により復調するシステムにおいて、差動変換を行わ
ずに4相の位相不確定性を除去する従来の誤り訂正復号
装置(従来例2)の構成例を示すブロック図である。
【0008】まず、畳込み符号化のみを行い、TCMは
行わない変調波に対する従来の誤り訂正復号装置につい
て、図34を用いて以下に説明する(例えば、特開平8
−265174号公報参照)。
【0009】図34に示す誤り訂正復号装置は、位相変
換器1001と、ビタビ復号器1002と、フレーム同
期検出回路1003と、位相制御回路1004とを含ん
で構成される。ビタビ復号器1002は、ブランチメト
リック計算回路1005と、ACS(Add, Compare, Se
lect)回路1006と、パスメトリックメモリ1007
と、パスメモリ1008と、ビタビ同期検出回路100
9とを有している。
【0010】このような構成の誤り訂正復号装置の動作
について説明する。送信データは受信側でQPSK復調
される。そして直交軸(I軸、Q軸)において得られた
復調データが入力されると、位相変換器1001は位相
制御回路1004より出力される位相制御信号により、
論理的にQPSK復調データの位相回転を行い、ビタビ
復号器1002に出力する。
【0011】ビタビ復号器1002においては、まずブ
ランチメトリック計算回路1005において、図35の
P点に示す位相回転された復調データと、黒丸で示す各
符号点とのユークリッド距離を求めることにより、ブラ
ンチメトリックBM0 〜BM3 を算出し、ACS回路100
6に出力する。図35では位相回転されたP点の復調デ
ータと符号点(1, 1)、(0, 1)、(0, 0)、(1, 0)
とのブランチメトリックを夫々BM0 、BM1 、BM2 、BM3
と置いている。
【0012】ACS回路1006は、入力されたブラン
チメトリックBM0 〜BM3 に基づいて、各状態について最
尤パス計算を行い、各状態に入力する最も尤度の高いブ
ランチを算出してパスメモリ1008を制御する。さら
に、各状態に入力する最も尤度の高いブランチメトリッ
クと、既にパスメトリックメモリ1007に記憶されて
いる各状態のパスメトリックを加算し、全ての状態のパ
スメトリックが規定値を超えた場合には、この加算値か
ら一定の値を減算して正規化し、この値を新しいパスメ
トリックとしてパスメトリックメモリ1007に記憶さ
せる。
【0013】パスメモリ1008は、各状態に入力する
パスについて、ACS回路1006からの制御に基づい
て選択されたパスを所定の段数分(M段)記憶し、それ
らのパスの中で最尤パスの最過去のデータをビタビ復号
データとしてフレーム同期検出回路1003に出力す
る。
【0014】ビタビ同期検出回路1009は、ACS回
路1006におけるパスメトリックの正規化の頻度をモ
ニタすることによりビタビ同期を検出して、同期検出結
果を位相制御回路1004に出力する。ビタビ同期とは
正しい絶対位相が検出された状態をいう。ビタビ同期状
態であれば、最尤パスのパスメトリック、即ち全てのパ
スメトリックの最小値は小さな値となり、正規化の頻度
は少なくなる。一方、間違った絶対位相に固定されてい
ることを非ビタビ同期状態と呼び、この状態であれば、
全てのパスメトリックが同じように増加し、正規化の頻
度は非常に多くなる。従って、正規化頻度のスレッショ
ルドを適当な値に設定することにより、ビタビ同期の検
出が可能である。
【0015】フレーム同期検出回路1003は、ビタビ
復号されたデータのフレーム同期検出を行い、復号デー
タを出力するとともに、フレーム同期検出結果を位相制
御回路1004に出力する。フレーム同期とは、固定長
のフレーム構造のデータにおいて、フレーム同期信号が
検出された状態をいう。入力されるビット列より、固定
パターンの位置を探索し、フレームの切れ目を検出す
る。このような固定パターンが数回連続して検出される
と、フレーム同期がとれたと見なす。
【0016】位相制御回路1004は、ビタビ同期検出
結果とフレーム同期検出結果をモニタし、位相変換器1
001に対して位相制御信号を出力する。図36に畳込
み符号器の構成の一例(拘束長7、符号化率1/2)を
示す。畳込み符号器の入力系列が全ビット反転したとす
ると、出力(y1, y0)、即ちQPSKの符号点(y1,y
0)は夫々全ビット反転する。図35に示すQPSKの
符号点配置においては、QPSK復調データの位相が1
80°回転したとすると、図36の畳込み符号器におい
て、入力系列の全ビットが反転したことと等価となり、
180°位相のずれたデータに対しては、ビタビ復号器
1002は擬似ビタビ同期状態となってしまう。従っ
て、位相制御回路1004は、ビタビ同期検出結果とフ
レーム同期検出結果の両方をモニタすることにより、位
相変換器1001に対して位相制御信号を出力する必要
がある。
【0017】図37に、QPSK復調データと、それを
90°、180°、270°位相回転したデータとの座
標関係を示す。今、復調データA の座標をA (I, Q)と
すると、90°、180°、270°位相回転したデー
タB 、C 、D の座標は、夫々B (−Q, I)、C (−I,−
Q )、D (Q,−I )となる。従って、90°、180
°、270°の位相回転は、夫々の直交軸(I軸、Q
軸)のデータを極性反転する手段と、I軸とQ軸のデー
タを交換する手段であるセレクタによって実現可能であ
る。
【0018】位相変換器1001の構成の一例を図38
に示す。図38において位相変換器1001は、極性反
転回路1101I、1101Q、セレクタ1102I、
1102Q、1103I、1103Qを含んで構成され
る。位相変換器1001に入力された復調データ(I,
Q)は、夫々極性反転回路1101I、1101Qで極
性が反転されてセレクタ1102I、1102Qの一方
の入力端に入力されると共に、夫々セレクタ1102
I、1102Qの他方の入力端にそのまま入力される。
【0019】位相制御回路1004から出力される位相
制御信号により、セレクタ1102I、1102Qの2
つの入力端に入力された夫々2つのデータの内、どちら
かが選択される。セレクタ1102Iで選択されたデー
タはセレクタ1103Iの一方の入力端と、セレクタ1
103Qの他方の入力端に入力される。同様にセレクタ
1102Qで選択されたデータはセレクタ1103Iの
他方の入力端と、セレクタ1103Qの一方の入力端に
入力される。そして位相制御回路1004から出力され
る位相制御信号により、セレクタ1103I、1103
Qに入力された夫々2つのデータの内、どちらかが選択
される。そして図34のブランチメトリック計算回路1
005に対して、0°,90°,180°,270°位
相回転されたデータが出力される。なお、4相の位相不
確定性があるので、位相制御回路1004から出力され
る位相制御信号は2ビットである。
【0020】4相の位相不確定性除去を行うため、位相
制御回路1004は以下のように動作を行う。まず、位
相変換器1001で行われる位相回転が0°になるよう
に、位相制御信号を位相変換器1001に出力する。そ
して0°の位相制御信号を出力したまま、一定時間ビタ
ビ同期検出結果をモニタする。
【0021】一定時間経ってもビタビ同期が検出されな
ければ、位相変換器1001で行われる位相回転が90
°になるように、位相制御信号を位相変換器1001に
出力する。そして90°の位相制御信号を出力したま
ま、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタする。
【0022】前述のように、図35に示すQPSKの符
号点配置の場合、180°の位相差で擬似ビタビ同期状
態が生じる。従って0°,90°の位相回転状態のどち
らかでビタビ同期が検出されるはずである。
【0023】ビタビ同期が検出されると、その位相制御
信号を保ったまま、即ち位相変換器1001で行われる
位相回転をその状態のままにして、一定時間フレーム同
期検出結果をモニタする。フレーム同期が検出される
と、絶対位相が確立された状態なので、その位相制御信
号を保つことにより絶対位相を維持する。
【0024】また、一定時間経ってもフレーム同期が検
出されなければ、擬似ビタビ同期状態と判断して、現在
の位相回転の状態から180°の位相回転が行われるよ
うに、位相制御信号を変更して位相変換器1001に出
力し、一定時間フレーム同期検出結果をモニタする。一
定時間の間に擬似ビタビ同期状態が解消され、フレーム
同期が検出されるはずであり、その位相制御信号を保つ
ことにより、確立された絶対位相を維持する。
【0025】また、絶対位相が維持された状態では、位
相制御回路1004はフレーム同期検出結果をモニタ
し、フレーム同期が外れると、位相変換器1001での
位相回転が0°になるように位相制御信号を位相変換器
1001に出力する。そして、ビタビ同期検出結果をモ
ニタする状態に戻り、上述の動作を再び開始することに
より、絶対位相の再確立を行う。
【0026】次に、TC−16QAMの変調波に対する
従来の誤り訂正復号装置(従来例2)について、図39
を用いて説明する(例えば、特開平8−97866号参
照)。
【0027】図39に示す誤り訂正復号装置は、位相変
換器1201と、トレリス復号器1202と、フレーム
同期検出回路1203と、位相制御回路1204とを含
んで構成される。トレリス復号器1202はビタビ復号
器1205と非符号化ビット復号回路1206とから構
成される。ビタビ復号器1205は、ブランチメトリッ
ク計算回路1207、ACS回路1208、パスメトリ
ックメモリ1209、パスメモリ1210、ビタビ同期
検出回路1211からなる。非符号化ビット復号回路1
206は、代表シンボル検出回路1212、M段シフト
レジスタ1213、非符号化ビット判定回路1214、
畳込み再符号化器1215とからなる。
【0028】以上のように構成された誤り訂正復号装置
の動作について説明する。図40は送信側に設けられた
TC−16QAMの符号化器の構成例である。このTC
−16QAM符号化器は、符号化率1/2の畳込み符号
化器1301と、トレリスマッピング器1302とから
なる。また畳込み符号化器1301は前述した図36の
ように構成される。
【0029】図40において、情報化シンボル(x3, x
2, x1)がTC−16QAMの符号化器に入力される
と、最下位ビットx1が畳込み符号化器1301で畳込み
符号化され、符号化シンボルの下位2ビット(y1, y0)
が符号化ビットとしてトレリスマッピング器1302に
出力される。また、情報シンボルの上位2ビット(x3,
x2)は、符号化されずに非符号化ビットとして、符号化
シンボルの上位2ビット(y3, y2)となってトレリスマ
ッピング器1302に出力される。
【0030】トレリスマッピング器1302では、TC
−16QAMのマッピングを行う。図41にTC−16
QAMにおける符号点配置の一例を示す。符号化ビット
(y1, y0)が同じである符号化シンボル(X, X, y1, y
0)の集合をサブセット(subset)と呼ぶ。トレリスマ
ッピング器1302は図41に示すように、各サブセッ
ト○(X, X, 0, 0)、□(X, X, 0, 1)、△(X, X, 1,
1)、◎(X, X, 1, 0)におけるユークリッド距離が最
大となるようにマッピングを行う。
【0031】トレリスマッピング器1302でマッピン
グされたデータ(Id, Qd)は、図示しない変調器におい
て直交変調され、伝送路に送信される。伝送路を介して
受信機で受信された変調信号は16QAM復調される。
そして夫々の直交軸(I軸、Q軸)において得られた復
調データが図39の位相変換器1201に入力される。
【0032】位相変換器1201は、従来例1と同様に
位相制御回路1204より出力される位相制御信号によ
り、16QAM復調データの位相回転を行う。位相回転
された復調データは、トレリス復号器1202に入力さ
れる。
【0033】トレリス復号器1202では、位相変換器
1201において位相回転された復調データが代表シン
ボル検出回路1212に入力される。代表シンボル検出
回路1212では、図42の×印の点に示す位相回転さ
れた復調データを、各サブセット毎に硬判定を行う。図
41の例では、位相回転された復調データ×に対して、
サブセット○については(1, 1, 0, 0)、サブセット□
については(1, 0, 0,1)、サブセット△については
(1, 0, 1, 1)、サブセット◎については(1, 1, 1,
0)が代表シンボルとして検出される。
【0034】また、図39のトレリス復号器1202で
は、位相変換器1201において位相回転された復調デ
ータがビタビ復号器1205中のブランチメトリック計
算回路1207に入力される。ブランチメトリック計算
回路1207は、位相回転された復調データと図42に
示す各サブセットの代表シンボルとのユークリッド距離
を求めることにより、ブランチメトリックBM0 〜BM3 を
算出し、ACS回路1208に出力する。図42におい
ては、位相回転された復調データと各サブセット○、
□、△、◎の代表シンボルとのブランチメトリックを夫
々BM0 、BM1 、BM2 、BM3 としている。
【0035】以下、ビタビ復号器1205においては、
ACS回路1208に入力されたブランチメトリックBM
0 〜BM3 に基づいて、ACS回路1208、パスメトリ
ックメモリ1209、パスメモリ1210、ビタビ同期
検出回路1211が従来例1と同様な動作を行う。そし
てパスメモリ1210からビタビ復号データを出力し、
ビタビ同期検出回路1211からビタビ同期検出結果を
出力し、同期検出結果を位相制御回路1204に与え
る。
【0036】ビタビ復号データは、フレーム同期検出回
路1203及び畳込み再符号化器1215に出力され
る。その出力データは情報シンボルの最下位ビットx1に
対応する。畳込み再符号化器1215に入力されたビタ
ビ復号データ(情報シンボルの最下位ビットに対応)x1
は、図40の畳込み符号化器1301と同一の畳込み符
号化が行われる。その結果、符号化ビット(y1, y0)が
再生され、非符号化ビット判定回路1214に出力され
る。
【0037】一方、代表シンボル検出回路1212にお
いて検出された各サブセットの代表シンボルは、M段シ
フトレジスタ1213において、ビタビ復号器1205
中のパスメモリ1210の段数分(M段)だけ遅延さ
れ、非符号化ビット判定回路1214に出力される。
【0038】非符号化ビット判定回路1214において
は、畳込み再符号化器1215において再生された符号
化ビット(y1, y0)に対応する非符号化ビット(y3, y
2)、即ち情報シンボルの上位2ビット(x3, x2)に対
応した復号データが決定され、フレーム同期検出回路1
203に出力される。
【0039】図41の例では、M段シフトレジスタ12
13からの出力データ(遅延された代表シンボル)が、
サブセット○については(1, 1, 0, 0)、サブセット□
については(1, 0, 0, 1)、サブセット△については
(1, 0, 1, 1)、サブセット◎については(1, 1, 1,
0)とする。この場合、畳込み再符号化器1215にお
いて再生された符号化ビット(y1, y0)が(0, 0)なら
ば、(y3, y2)=(x3, x2)=(1, 1)が選択され、
(y1, y0)が(0, 1)ならば、(y3, y2)=(x3, x2)
=(1, 0)が選択され、(y1, y0)が(1, 1)ならば、
(y3, y2)=(x3, x2)=(1, 0)が選択され、(y1,
y0)が(1, 0)ならば、(y3, y2)=(x3, x2)=(1,
1)が選択される。
【0040】以上のようにして、トレリス復号器120
2において、トレリス復号データ(x3, x2, x1)が復号
され、フレーム同期検出回路1203に出力される。フ
レーム同期検出回路1203は、トレリス復号されたデ
ータ(x3, x2, x1)のフレーム同期検出を行い、復号デ
ータを出力するとともに、同期検出結果を位相制御回路
1204に出力する。
【0041】位相制御回路1204は、ビタビ同期検出
結果とフレーム同期検出結果をモニタし、位相変換器1
201に対して位相制御信号を出力する。TC−16Q
AM信号が同期検波されると、4相の位相不確定性が生
じる。従って、図39の位相変換器1201は、図38
と同様の構成を取ることが可能である。
【0042】4相の位相不確定性除去を行うため、位相
制御回路1204は、従来例1と同様に一定時間ビタビ
同期検出結果をモニタし、一定時間経ってもビタビ同期
が検出されなければ、位相変換器1201で行われる位
相回転を90°ずつ増加させるように位相制御信号を出
力する。こうしてビタビ同期を確立する。
【0043】ただし、図41に示すTC−16QAMの
符号点配置の場合、擬似ビタビ同期状態は生じない。従
って、0°、90°、180°、270°の位相回転状
態の内の1つでビタビ同期が検出されるはずである。
【0044】ビタビ同期が検出されると、その位相制御
信号を保ったまま、即ち位相変換器1201で行われる
位相回転をその状態のままにし、一定時間フレーム同期
検出結果をモニタする。フレーム同期が検出されると、
絶対位相が確立された状態なので、その位相制御信号を
保つことにより、絶対位相を維持する。
【0045】図41の符号点配置の場合、擬似ビタビ同
期状態は生じないので、一定時間経ってもフレーム同期
が検出されなければ、ビタビ同期は取れているが誤り率
が悪い状況と判断する。そして位相変換器1201で行
われる位相回転が0°になるように、位相制御回路12
04が位相制御信号を位相変換器1201に出力する。
こうしてビタビ同期検出結果をモニタする状態に戻り、
上述の動作を再び開始する。
【0046】また、絶対位相が維持された状態では、位
相制御回路1204はフレーム同期検出結果をモニタ
し、フレーム同期が外れると、位相回転が0°になるよ
うに、位相制御信号を位相変換器1201に出力する。
そしてビタビ同期検出結果をモニタする状態に戻り、上
述の動作を再び開始することにより、絶対位相の再確立
を行う。
【0047】以上の2つの従来例に示したように、上記
の誤り訂正復号装置は夫々の直交軸(I軸、Q軸)のデ
ータを極性反転する手段と、I軸とQ軸のデータを交換
する手段とによって構成される位相変換器を動作させ、
畳込みQPSKやTC−16QAMなどの4相の位相不
確定性を除去していた。
【0048】しかしながら、畳込み8PSKやTC−1
6PSKなど、8相以上の位相不確定性を除去するため
には、夫々の直交軸(I軸、Q軸)のデータを極性反転
する手段や、I軸とQ軸のデータを交換する手段のよう
な簡単な回路で位相変換器を構成することができない。
【0049】例えば、畳込み8PSKやTC−8PSK
など、8相の位相不確定性である45°×n(n=0,
1,2,3,4,5,6,7)がある場合、位相不確定
性を除去するためには、位相変換器は図38に示す0
°,90°,180°,270°の位相回転を行う90
°×整数位相回転回路と、0°、45°の位相回転を行
う45°位相回転回路を組み合わせた構成にする必要が
ある(例えば、特開平6―232918号の従来例の記
載を参照)。
【0050】8PSK復調データの座標を(I, Q)とす
ると、45°回転させた座標は( (I −Q )/ √2, (I
+Q )/ √2 ) となる。このような動作をする45°位
相回転回路の構成例を図43に示す。図43において、
45°位相回転回路は加算器1401I,1401Q、
乗算器1402I,1402Q、セレクタ1403I、
1403Qを含んで構成される。
【0051】45°位相回転回路に入力された復調デー
タ(I, Q)は、夫々セレクタ1403I、1403Qに
入力されると共に、加算器1401Iと1401Qにも
入力される。加算器1401IではデータI からデータ
Q が減算され、加算器1401QではデータI とデータ
Q との加算が行われる。その減算結果(I −Q )は乗算
器1402Iに入力され、加算結果(I +Q )は乗算器
1402Qに入力される。乗算器1402I、1402
Qでは、夫々1/√2が乗じられて、セレクタ1403
I、1403Qに入力される。セレクタ1403I、1
403Qでは、位相制御回路1004(1204)から
出力される位相制御信号により、入力された夫々2つの
データの内のどちらかが選択される。選択されたデータ
は、夫々図38の90°×整数位相回転回路のI,Q入
力端に与えられる。この90°×整数位相回転回路に入
力されたデータは、従来例1と同様の動作を行う。
【0052】以上のように位相変換器を図43の45°
位相回転回路と、図38の90°×整数位相回転回路と
の縦続接続の構成にすることにより、所望の機能を実現
できる。この場合、ブランチメトリック計算回路100
5(1207)に対して、0°,45°,90°,13
5°,180°,225°,270°,315°の内、
いずれか1つの位相回転された復調データが出力され
る。なおここでの符号化信号は、8相の位相不確定性が
あるので、位相制御回路1004(1204)から出力
される位相制御信号は3ビットである。
【0053】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の誤り
訂正復号装置では、8相の位相不確定性を除去するため
に位相変換器を上記のような構成にしていた。従来では
位相変換器の構成要素として乗算器を使用するので、回
路規模が大きくなるという問題点があった。さらにTC
−16PSKなど、16相以上の位相不確定性がある場
合には、22.5°の位相回転を行う必要があるが、複
素乗算器を用いなければならず、さらに回路構成が大き
くなるという問題点があった。
【0054】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、特に請求項1記載の発明は、送
信側で畳込み符号化され、8PSK変調された信号を受
信して8PSK復調したとき、8相の位相不確定性を簡
単な回路構成で除去可能な誤り訂正復号装置を提供する
ことを目的とする。
【0055】特に請求項2記載の発明は、送信側でトレ
リス符号化され、8PSK変調された信号を受信して8
PSK復調したとき、8相の位相不確定性を簡単な回路
構成で除去可能な誤り訂正復号装置を提供することを目
的とする。
【0056】特に請求項3記載の発明は、送信側でトレ
リス符号化され、8PSK変調された信号を受信して8
PSK復調したとき、位相を確定するまでのビタビ同期
検出の演算処理の回数を低減し、位相確定の引き込み時
間の短縮を行うことを目的とする。
【0057】特に請求項4記載の発明は、回転変換式を
用いて任意の位相角補正を行うことを目的とする。
【0058】特に請求項5記載の発明は、45°単位の
位相変換器として、演算処理回数の多い乗算器を用い
ず、加算器とセレクタのみの簡単な回路構成で実現する
ことを目的とする。
【0059】特に請求項6記載の発明は、45°位相回
転回路と90°整数位相回転回路を用いて位相角制御を
行うことを目的とする。
【0060】特に請求項7記載の発明は、1つの整数位
相回転回路のみを用いることにより、45°単位で0°
から360°の範囲で位相変換を行うことができる。
【0061】特に請求項8記載の発明は、45°位相回
転回路と、90°位相回転回路と、180°位相回転回
路とを用いて位相角制御をすることを目的とする。
【0062】特に請求項9記載の発明は、同相成分と直
交成分の加算及び減算において、オーバーフロー又はア
ンダーフローを起こしても、位相角制御の演算精度を一
定に保持することを目的とする。
【0063】特に請求項10記載の発明は、ブランチメ
トリックの関数f(θ)として算出することにより、畳
込み8PSKにおける位相不確定性を、簡単な回路構成
の位相変換器で誤り訂正復号を行うことを目的とする。
【0064】特に請求項11〜13記載の発明は、ブラ
ンチメトリックの関数f(θ)として算出することによ
り、トレリス符号化による8PSKにおける位相不確定
性を、簡単な回路構成の位相変換器を用いて誤り訂正復
号を行うことを目的とする。
【0065】特に請求項14記載の発明は、送信側で畳
込み符号化され、N相PSK変調された信号を受信した
とき、受信点(位相回転された復調データ)と符号点と
の位相差(位相角)θのみを用いてブランチメトリック
の関数f(θ)を扱うことにより、位相変換器の構成を簡
単にし、位相制御を速やかに行うことを目的とする。
【0066】特に請求項15記載の発明は、送信側でト
レリス符号化され、N相PSK変調された信号を受信し
たとき、受信点(位相回転された復調データ)と符号点
との位相差(位相角)θのみを用いてブランチメトリッ
クの関数f(θ)を扱うことにより、位相変換器の構成を
簡単にし、位相制御を速やかに行うことを目的とする。
【0067】特に請求項16記載の発明は、送信側でト
レリス符号化され、N相PSK変調された信号を受信し
て擬似ビタビ同期状態が発生した場合、復号データ操作
回路において、トレリス復号データのビット操作を行う
ことにより、擬似ビタビ同期状態を解消して絶対位相の
確立を行うことを目的とする。
【0068】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、本願の請求項1記載の発明は、送信側で畳込み
符号化され、8PSK変調された信号を受信して8PS
K復調し、直交座標上の復調データの誤り訂正復号を行
う誤り訂正復号装置であって、前記復調データの同相成
分と直交成分を入力として、位相制御信号に基づき前記
復調データを0°〜360°の範囲で45°単位で位相
回転する位相変換器と、前記位相変換器より出力された
データをビタビ復号して出力し、ビタビ同期検出を行う
ビタビ復号器と、前記ビタビ復号器より出力されたデー
タのフレーム同期検出を行って、誤り訂正復号データを
出力するフレーム同期検出回路と、前記ビタビ復号器の
ビタビ同期検出結果と前記フレーム同期検出回路のフレ
ーム同期検出結果により、45°毎の位相角制御を行う
ための前記位相制御信号を生成し、前記位相変換器に与
える位相制御回路と、を具備することを特徴とするもの
である。
【0069】また本願の請求項2記載の発明は、送信側
でトレリス符号化され、8PSK変調された信号を受信
して8PSK復調し、直交座標上の復調データの誤り訂
正復号を行う誤り訂正復号装置であって、前記復調デー
タの同相成分と直交成分を入力として、位相制御信号に
基づき前記復調データを0°〜360°の範囲で45°
単位で位相回転する位相変換器と、前記位相変換器より
出力されたデータをトレリス復号して出力し、ビタビ同
期検出を行うトレリス復号器と、前記トレリス復号器よ
り出力されたデータのフレーム同期検出を行って、誤り
訂正復号データを出力するフレーム同期検出回路と、前
記トレリス復号器のビタビ同期検出結果と前記フレーム
同期検出回路のフレーム同期検出結果とにより、45°
毎の位相角制御を行うための位相制御信号を生成して前
記位相変換器に与え、擬似ビタビ同期状態を検出した場
合には、現在の位相状態から90°毎の位相回転を行う
ための位相制御信号を前記位相変換器に与える位相制御
回路と、を具備することを特徴とするものである。
【0070】また本願の請求項3記載の発明は、送信側
でトレリス符号化され、8PSK変調された信号を受信
して8PSK復調し、直交座標上の復調データの誤り訂
正復号を行う誤り訂正復号装置であって、前記復調デー
タの同相成分と直交成分を入力として、位相制御信号に
基づき前記復調データを0°又は45°の位相回転する
位相変換器と、前記位相変換器より出力されたデータを
トレリス復号して出力し、ビタビ同期検出を行うトレリ
ス復号器と、擬似ビタビ同期状態の場合には、前記トレ
リス復号器より出力されたデータを論理的に変更して出
力し、擬似ビタビ同期状態でない場合には、前記トレリ
ス復号器より出力されたデータをそのまま出力する復号
データ操作回路と、前記復号データ操作回路より出力さ
れたデータのフレーム同期検出を行って、誤り訂正復号
データを出力するフレーム同期検出回路と、前記トレリ
ス復号器のビタビ同期検出結果と前記フレーム同期検出
回路のフレーム同期検出結果とにより、0°又は45°
の位相回転を行う位相制御信号を生成して前記位相変換
器を制御すると共に、擬似ビタビ同期検出を行って、そ
の検出結果に基づいて前記復号データ操作回路に対して
復号データ制御信号を出力して、前記復号データ操作回
路を制御する位相制御回路と、を具備することを特徴と
するものである。
【0071】また本願の請求項4記載の発明は、請求項
1〜3のいずれか1項の誤り訂正復号装置において、前
記位相変換器は、変換前の同相成分をIとし、直交成分
をQとし、変換後の同相成分をiとし、直交成分をqと
し、位相回転角をθとするとき、回転変換式 i=Icos θ−Qsin θ q=Qcos θ+Isin θ の演算を行うことを特徴とするものである。
【0072】また本願の請求項5記載の発明は、請求項
1〜3のいずれか1項の誤り訂正復号装置において、前
記位相変換器は、変換前の同相成分をIとし、直交成分
をQとし、変換後の同相成分をiとし、直交成分をqと
し、位相回転角θの回転変換式 i=Icos θ−Qsin θ q=Qcos θ+Isin θ によって変換するものであり、cos θの値として+1,
−1,0のいずれか1つの係数を選択する第1のセレク
タと、sin θの値として+1,−1,0のいずれか1つ
の係数を選択する第2のセレクタと、前記第1及び第2
のセレクタで選択された単位円上の係数により決定され
る同相成分Iの項と直交成分Qの項とを加算する加算器
と、を有し、乗算演算をすることなく前記同相成分iと
前記直交成分qとを演算することを特徴とするものであ
る。
【0073】また本願の請求項6記載の発明は、請求項
1又は2の誤り訂正復号装置において、前記位相変換器
は、位相回転角をθ=0°,45°とする45°位相変
換回路と、位相回転角をθ=90°×A(A=0,1,
2,3)とする90°×整数位相変換回路と、を有する
ことを特徴とするものである。
【0074】また本願の請求項7記載の発明は、請求項
1又は2の誤り訂正復号装置において、前記位相変換器
は、位相回転角をθ=45°×B(B=0,1,2,
3,4,5,6,7)とする45°×整数位相変換回路
を有することを特徴とするものである。
【0075】また本願の請求項8記載の発明は、請求項
1又は2の誤り訂正復号装置において、前記位相変換器
は、位相回転角をθ=0°,45°とする45°位相変
換回路と、位相回転角をθ=0°,90°とする90°
位相変換回路と、位相回転角をθ=0°,180°とす
る180°位相変換回路と、を有することを特徴とする
ものである。
【0076】また本願の請求項9記載の発明は、請求項
5の誤り訂正復号装置において、前記位相変換器は、前
記加算器において、同相成分及び直交成分の加算結果の
一方でもオーバーフロー又はアンダーフローした場合に
は、前記同相成分及び直交成分の加算結果を共に1/2
して出力することを特徴とするものである。
【0077】また本願の請求項10記載の発明は、請求
項1の誤り訂正復号装置において、前記ビタビ復号器
は、前記位相変換器より出力されたデータと、8PSK
の各符号点との位相差θのみによる関数f(θ)によっ
てブランチメトリックを算出することを特徴とするもの
である。
【0078】また本願の請求項11記載の発明は、請求
項2又は3の誤り訂正復号装置において、前記トレリス
復号器は、前記位相変換器より出力されたデータと、8
PSKの各符号点との位相差θのみによる関数f(θ)
によってブランチメトリックを算出することを特徴とす
るものである。
【0079】また本願の請求項12記載の発明は、請求
項2又は3の誤り訂正復号装置において、前記トレリス
復号器は、前記位相変換器より出力されたデータの複素
ベクトルUと8PSKの各符号点の複素共役ベクトルD
i * との複素乗算の虚数部の絶対値|Im(U×Di *
|を、前記位相変換器より出力されたデータの複素ベク
トルの大きさ|U|と前記8PSKの各符号点の複素共
役ベクトルの大きさ|Di * |との積|U|・|Di *
|で正規化したものを、ブランチメトリックの関数f
(θ)=|sin θi |として算出することを特徴とする
ものである。
【0080】また本願の請求項13記載の発明は、請求
項2又は3の誤り訂正復号装置において、前記トレリス
復号器は、前記位相変換器より出力されたデータの複素
ベクトルUと8PSKの各符号点の複素共役ベクトルD
i * との複素乗算の虚数部の絶対値|Im(U×Di *
|を、ブランチメトリックの関数f(θ)として算出す
ることを特徴とするものである。
【0081】また本願の請求項14記載の発明は、送信
側で畳込み符号化され、N相PSK変調された信号を受
信してN相PSK復調し、直交座標上の復調データの誤
り訂正復号を行う誤り訂正復号装置であって、前記復調
データの同相成分と直交成分を入力して位相角を検出
し、位相制御信号に基づき前記復調データの位相角を変
更する位相変換器と、前記位相変換器より出力されたデ
ータをビタビ復号して出力し、ビタビ同期検出を行うビ
タビ復号器と、前記ビタビ復号器より出力されたデータ
のフレーム同期検出を行って、誤り訂正復号データを出
力するフレーム同期検出回路と、前記ビタビ復号器のビ
タビ同期検出結果と前記フレーム同期検出回路のフレー
ム同期検出結果により、(360/N)°毎の位相角制
御を行うための前記位相制御信号を生成し、前記位相変
換器に与える位相制御回路と、を具備することを特徴と
するものである。
【0082】また本願の請求項15記載の発明は、送信
側でトレリス符号化され、N相PSK変調された信号を
受信してN相PSK復調し、直交座標上の復調データの
誤り訂正復号を行う誤り訂正復号装置であって、前記復
調データの同相成分と直交成分を入力して位相角を検出
し、位相制御信号に基づき前記復調データの位相角を変
更する位相変換器と、前記位相変換器より出力されたデ
ータをトレリス復号して出力し、ビタビ同期検出を行う
トレリス復号器と、前記トレリス復号器より出力された
データのフレーム同期検出を行って、誤り訂正復号デー
タを出力するフレーム同期検出回路と、前記トレリス復
号器のビタビ同期検出結果と前記フレーム同期検出回路
のフレーム同期検出結果とにより、(360/N)°毎
の位相角制御を行うための位相制御信号を生成して前記
位相変換器に与え、擬似ビタビ同期状態を検出した場合
には、現在の位相状態から擬似ビタビ同期が生じる位相
差毎の回転を行う位相制御信号を前記位相変換器に与え
る位相制御回路と、を具備することを特徴とするもので
ある。
【0083】また本願の請求項16記載の発明は、送信
側でトレリス符号化され、N相PSK変調された信号を
受信してN相PSK復調し、直交座標上の復調データの
誤り訂正復号を行う誤り訂正復号装置であって、前記復
調データの同相成分と直交成分を入力して位相角を検出
し、位相制御信号に基づき前記復調データの位相角を変
更する位相変換器と、前記位相変換器より出力されたデ
ータをトレリス復号して出力し、ビタビ同期検出を行う
トレリス復号器と、擬似ビタビ同期状態の場合には、前
記トレリス復号器より出力されたデータを論理的に変更
して出力し、擬似ビタビ同期状態でない場合には、前記
トレリス復号器より出力されたデータをそのまま出力す
る復号データ操作回路と、前記復号データ操作回路より
出力されたデータのフレーム同期検出を行って、誤り訂
正復号データを出力するフレーム同期検出回路と、前記
トレリス復号器のビタビ同期検出結果と前記フレーム同
期検出回路のフレーム同期検出結果とにより、(360
/N)°毎の位相回転を行う位相制御信号を生成して前
記位相変換器を制御すると共に、擬似ビタビ同期検出を
行って、その検出結果に基づいて前記復号データ操作回
路に対して復号データ制御信号を出力して、前記復号デ
ータ操作回路を制御する位相制御回路と、を具備するこ
とを特徴とするものである。
【0084】請求項1の構成によれば、送信側で畳込み
符号化され、8PSK変調された信号が受信側に入力さ
れると、8PSK復調され、それぞれの直交軸上の復調
データが再生される。このとき位相変換器は、位相制御
回路より出力される位相制御信号により、8PSK復調
データを論理的に位相回転してビタビ復号器に出力す
る。ビタビ復号器は、論理的に位相回転された復調デー
タをビタビ復号してフレーム同期検出回路に出力すると
ともに、ビタビ同期検出を行う。フレーム同期検出回路
は、ビタビ復号器より出力されたビタビ復号データのフ
レーム同期検出を行って誤り訂正復号データとして出力
するとともに、同期検出結果を位相制御回路に出力す
る。位相制御回路は、ビタビ復号器のビタビ同期検出結
果とフレーム同期検出回路のフレーム同期検出結果をモ
ニタし、位相変換器に対して位相制御信号を出力する。
8相の位相不確定性除去を行うため、位相制御回路は、
以下のように動作を行う。
【0085】一定時間ビタビ同期検出結果をモニタし、
一定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、位相
変換器で行われる位相回転を45°ずつ増加させるよう
に、位相制御信号を位相変換器に出力し、ビタビ同期を
確立する。ビタビ同期が検出されると、その位相制御信
号を保ったまま(位相変換器で行われる位相回転をその
状態のまま)、一定時間フレーム同期検出結果をモニタ
する。フレーム同期が検出されると、絶対位相が確立さ
れた状態なので、その位相制御信号を保つことにより、
絶対位相を維持する。
【0086】擬似ビタビ同期状態が生じるような符号点
配置の場合、一定時間経ってもフレーム同期が検出され
なければ、擬似ビタビ同期状態と判断して、現在の位相
回転の状態から擬似ビタビ同期状態が生じる角度分だけ
位相変換器で位相回転が行われるように、位相制御信号
を変更して位相変換器に出力し、一定時間フレーム同期
検出結果をモニタする。こうして一定時間の間に擬似ビ
タビ同期状態が解消され、フレーム同期が検出されるは
ずであり、その位相制御信号を保つことにより、確立さ
れた絶対位相を維持する。
【0087】また、擬似ビタビ同期状態が生じないよう
な符号点配置の場合、一定時間経ってもフレーム同期が
検出されなければ、ビタビ同期は取れているが誤り率が
悪い状況と判断して、位相変換器で行われる位相回転が
0°になるように、位相制御信号を位相変換器に出力
し、ビタビ同期検出結果をモニタする状態に戻り、上述
の動作を再び開始する。
【0088】また、絶対位相が維持された状態では、フ
レーム同期検出結果をモニタし、フレーム同期が外れる
と、位相回転が0°になるように、位相制御信号を位相
変換器に出力し、ビタビ同期検出結果をモニタする状態
に戻り、上述の動作を再び開始することにより、絶対位
相の再確立を行う。
【0089】以上の動作により、畳込み8PSK変調さ
れて伝送されてきた信号が8PSK復調され、それぞれ
の直交軸において得られた復調データが入力されると、
8相の位相不確定性を除去して、誤り訂正復号を行うこ
とができる。
【0090】また請求項2の構成によれば、送信側でト
レリス符号化により8PSK変調された信号が受信側に
入力されると、8PSK復調されて直交軸における復調
データが再生される。位相変換器は、位相制御回路より
出力される位相制御信号により、8PSK復調データを
論理的に位相回転して、トレリス復号器に出力する。ト
レリス復号器は、論理的に位相回転された復調データを
トレリス復号してフレーム同期検出回路に出力するとと
もに、ビタビ同期検出を行う。フレーム同期検出回路
は、トレリス復号器より出力されたトレリス復号データ
のフレーム同期検出を行って誤り訂正復号データとして
出力するとともに、同期検出結果を位相制御回路に出力
する。位相制御回路は、トレリス復号器のビタビ同期検
出結果とフレーム同期検出回路のフレーム同期検出結果
をモニタし、位相変換器に対して位相制御信号を出力す
る。8相の位相不確定性除去を行うため、位相制御回路
は、以下のように動作を行う。
【0091】一定時間ビタビ同期検出結果をモニタし、
一定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、位相
変換器で行われる位相回転を45°増加させるように、
位相制御信号を位相変換器に出力し、ビタビ同期を確立
する。
【0092】ビタビ同期が検出されると、その位相制御
信号を保ったまま(位相変換器で行われる位相回転をそ
の状態のまま)、一定時間フレーム同期検出結果をモニ
タする。フレーム同期が検出されると、絶対位相が確立
された状態なので、その位相制御信号を保つことによ
り、絶対位相を維持する。
【0093】一定時間経ってもフレーム同期が検出され
なければ、擬似ビタビ同期状態と判断して、現在の位相
回転の状態から90°ずつ位相回転が行われるように、
位相制御信号を変更して位相変換器に出力し、一定時間
フレーム同期検出結果をモニタする。最大3回の90°
位相回転で擬似ビタビ同期が解消され、フレーム同期が
検出されるはずであり、その位相制御信号を保つことに
より、確立された絶対位相を維持する。
【0094】また、絶対位相が維持された状態では、フ
レーム同期検出結果をモニタし、フレーム同期が外れる
と、位相回転が0°になるように、位相制御信号を位相
変換器に出力し、ビタビ同期検出結果をモニタする状態
に戻り、上述の動作を再び開始することにより、絶対位
相の再確立を行う。
【0095】以上の動作により、トレリス符号化8PS
K変調されて伝送されてきた信号が8PSK復調され、
それぞれの直交軸において得られた復調データが入力さ
れると、8相の位相不確定性を除去して、誤り訂正復号
を行うことができる。
【0096】また請求項3の構成によれば、送信側でト
レリス符号化により8PSK変調された信号が受信側に
入力されると、8PSK復調されて直交軸における復調
データが再生される。位相変換器は、位相制御回路より
出力される位相制御信号により、8PSK復調データを
論理的に位相回転して、トレリス復号器に出力する。ト
レリス復号器は、論理的に位相回転された復調データを
トレリス復号して復号データ操作回路に出力するととも
に、ビタビ同期検出を行う。復号データ操作回路は、位
相制御回路より出力される復号データ制御信号により、
トレリス復号器より出力されたデータを、擬似ビタビ同
期状態の場合には論理的に変更を行って出力し、擬似ビ
タビ同期状態でない場合にはそのままで、フレーム同期
検出回路に出力する。
【0097】フレーム同期検出回路は、復号データ操作
回路より出力されたデータのフレーム同期検出を行って
誤り訂正復号データとして出力するとともに、同期検出
結果を位相制御回路に出力する。位相制御回路は、トレ
リス復号器のビタビ同期検出結果とフレーム同期検出回
路のフレーム同期検出結果をモニタし、位相変換器に対
して位相制御信号を、復号データ操作回路に対して復号
データ制御信号を出力する。8相の位相不確定性除去を
行うため、位相制御回路は、以下のように動作を行う。
【0098】一定時間ビタビ同期検出結果をモニタし、
一定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、位相
変換器で行われる位相回転を45°増加させるように、
位相制御信号を位相変換器に出力し、ビタビ同期を確立
する。
【0099】ビタビ同期が検出されると、その位相制御
信号を保ったまま(位相変換器で行われる位相回転をそ
の状態のまま)、一定時間フレーム同期検出結果をモニ
タする。フレーム同期が検出されると、絶対位相が確立
された状態なので、その位相制御信号を保つことによ
り、絶対位相を維持する。
【0100】一定時間経ってもフレーム同期が検出され
なければ、擬似ビタビ同期状態と判断して、位相変換器
での位相回転はそのまま保持して、復号データ操作回路
において現在の位相回転の状態から90°ずつ位相回転
が行われるのと等価なビット操作が行われるように、復
号データ制御信号を復号データ操作回路に出力し、一定
時間フレーム同期検出結果をモニタする。最大3回の9
0°位相回転で擬似ビタビ同期状態が解消され、フレー
ム同期が検出されるはずであり、その位相制御信号、及
び復号データ制御信号を保つことにより、確立された絶
対位相を維持する。
【0101】また、絶対位相が維持された状態では、フ
レーム同期検出結果をモニタし、フレーム同期が外れる
と、位相変換器で行われる位相回転が0°になるよう
に、位相制御信号を位相変換器に出力するとともに、復
号データ操作回路でビット操作が行われないように、す
なわちトレリス復号データがそのまま出力されるよう
に、復号データ制御信号を復号データ操作回路に出力
し、ビタビ同期検出結果をモニタする状態に戻る。そし
て上述の動作を再び開始することにより、絶対位相の再
確立を行う。
【0102】以上の動作により、トレリス符号化8PS
K変調されて伝送されてきた信号が8PSK復調され、
それぞれの直交軸において得られた復調データが入力さ
れると、8相の位相不確定性を除去して、誤り訂正復号
を行うことができる。
【0103】さらに、上述のように、擬似ビタビ同期状
態が発生した場合、復号データ操作回路において、トレ
リス復号データを論理的に変更することにより、擬似ビ
タビ同期状態を解消し、絶対位相の確立を行う。従っ
て、トレリス復号器の前にある位相変換器で90°毎の
位相回転を行って擬似ビタビ同期状態を解消する構成に
比べて、簡単な回路構成で、かつ迅速に絶対位相を確立
することができる。
【0104】また請求項14の構成によれば、送信側で
畳込み符号化され、N相PSK変調された信号が受信側
に入力されると、N相PSK復調される。そして、直交
軸上の復調データが入力されると、位相変換器はN相P
SK復調データより、受信ベクトルの角度を算出し、位
相制御回路より出力される位相制御信号により、算出さ
れた受信ベクトルの角度を変更してビタビ復号器に出力
する。
【0105】ビタビ復号器は、位相変換器より出力され
た角度データを用いてビタビ復号を行ってフレーム同期
検出回路に出力するとともに、ビタビ同期検出を行う。
フレーム同期検出回路は、ビタビ復号器より出力された
ビタビ復号データのフレーム同期検出を行って誤り訂正
復号データとして出力するとともに、同期検出結果を位
相制御回路に出力する。
【0106】位相制御回路は、ビタビ復号器のビタビ同
期検出結果とフレーム同期検出回路のフレーム同期検出
結果をモニタし、位相変換器に対して位相制御信号を出
力する。N相の位相不確定性除去を行うため、位相制御
回路は、以下のように動作を行う。
【0107】一定時間ビタビ同期検出結果をモニタし、
一定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、位相
変換器において受信ベクトルの角度に加算される角度増
分を(360/N)°ずつ増加させるように、位相制御
信号を位相変換器に出力し、ビタビ同期を確立する。
【0108】ビタビ同期が検出されると、その位相制御
信号を保ったまま(位相変換器で行われる受信ベクトル
の位相回転をその状態のまま)、一定時間フレーム同期
検出結果をモニタする。フレーム同期が検出されると、
絶対位相が確立された状態なので、その位相制御信号を
保つことにより、絶対位相を維持する。
【0109】擬似ビタビ同期状態が生じるような符号点
配置の場合、一定時間経ってもフレーム同期が検出され
なければ、擬似ビタビ同期状態と判断する。そして、位
相変換器で算出された受信ベクトルの角度に対する現在
の角度増分の状態から、擬似ビタビ同期状態が生じる角
度分だけ角度増分の値が変更されるように、位相制御信
号を位相変換器に出力し、一定時間フレーム同期検出結
果をモニタする。一定時間の間に擬似ビタビ同期状態が
解消され、フレーム同期が検出されるはずであり、その
位相制御信号を保つことにより、確立された絶対位相を
維持する。
【0110】また、擬似ビタビ同期状態が生じないよう
な符号点配置の場合、一定時間経ってもフレーム同期が
検出されなければ、ビタビ同期は取れているが誤り率が
悪い状況と判断して、角度増分が0°になるように、位
相制御信号を位相変換器に出力し、ビタビ同期検出結果
をモニタする状態に戻り、上述の動作を再び開始する。
【0111】また、絶対位相が維持された状態では、フ
レーム同期検出結果をモニタし、フレーム同期が外れる
と、位相変換器で行われる角度増分が0°になるよう
に、位相制御信号を位相変換器に出力し、ビタビ同期検
出結果をモニタする状態に戻り、上述の動作を再び開始
することにより、絶対位相の再確立を行う。
【0112】以上の動作により、畳込みN相PSK変調
されて伝送されてきた信号がN相PSK復調され、それ
ぞれの直交軸において得られた復調データが入力される
と、位相変換器は受信ベクトルの角度を算出し、位相制
御回路より出力される位相制御信号により、算出した受
信ベクトルの角度を変更して出力し、ビタビ復号器はブ
ランチメトリックを位相回転された受信ベクトルと符号
点との位相差θそのものとして算出する構成を取ること
により、N相の位相不確定性を除去して、誤り訂正復号
を行うことができる。
【0113】なお、位相不確定性が何相の場合でも、こ
の構成により位相不確定性を除去可能であるが、特に1
6相以上の位相不確定性がある場合に有効である。
【0114】また請求項15の構成によれば、送信側で
トレリス符号化N相PSK変調された信号が受信側に入
力されると、N相PSK復調される。そして直交軸上の
復調データが入力されると、位相変換器はN相PSK復
調データより、受信ベクトルの角度を算出し、位相制御
回路より出力される位相制御信号により、算出された受
信ベクトルの角度を変更してトレリス復号器に出力す
る。
【0115】トレリス復号器は、位相変換器より出力さ
れた角度データを用いてトレリス復号を行ってフレーム
同期検出回路に出力するとともに、ビタビ同期検出を行
う。フレーム同期検出回路は、トレリス復号器より出力
されたトレリス復号データのフレーム同期検出を行って
誤り訂正復号データとして出力するとともに、同期検出
結果を位相制御回路に出力する。位相制御回路は、トレ
リス復号器のビタビ同期検出結果とフレーム同期検出回
路のフレーム同期検出結果をモニタし、位相変換器に対
して位相制御信号を出力する。N相の位相不確定性除去
を行うため、位相制御回路は、以下のように動作を行
う。
【0116】一定時間ビタビ同期検出結果をモニタし、
一定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、位相
変換器において受信ベクトルの角度に加算される角度増
分を(360/N)°ずつ増加させるように、位相制御
信号を位相変換器に出力し、ビタビ同期を確立する。
【0117】ビタビ同期が検出されると、その位相制御
信号を保ったまま(位相変換器で行われる受信ベクトル
の位相回転をその状態のまま)、一定時間フレーム同期
検出結果をモニタする。フレーム同期が検出されると、
絶対位相が確立された状態なので、その位相制御信号を
保つことにより、絶対位相を維持する。
【0118】一定時間経ってもフレーム同期が検出され
なければ、擬似ビタビ同期状態と判断する。そして、位
相変換器で算出された受信ベクトルの角度に対する現在
の角度増分の状態から、擬似ビタビ同期状態が生じる次
の角度分だけ角度増分の値が変更されるように、位相制
御信号を変更して位相変換器に出力し、一定時間フレー
ム同期検出結果をモニタする。フレーム同期が検出され
ると、擬似ビタビ同期状態が解消され、絶対位相が確立
された状態なので、その位相制御信号を保つことによ
り、絶対位相を維持する。
【0119】一定時間経ってもフレーム同期が検出され
なければ、この位相も擬似ビタビ同期状態と判断する。
そして、位相変換器で算出された受信ベクトルの角度に
対する現在の角度増分の状態から、擬似ビタビ同期状態
が生じる次の角度分だけ角度増分の値が変更されるよう
に、位相制御信号を変更して位相変換器に出力し、一定
時間フレーム同期検出結果をモニタする。フレーム同期
が検出されると、擬似ビタビ同期状態が解消され、絶対
位相が確立された状態なので、その位相制御信号を保つ
ことにより、絶対位相を維持する。
【0120】擬似ビタビ同期状態の場合は、擬似ビタビ
同期状態になる位相が何相かあるので、それらの位相を
次にモニタする位相の候補として、位相制御回路は擬似
ビタビ同期状態が解消するまで、以上の操作を繰り返
す。
【0121】また、絶対位相が維持された状態では、フ
レーム同期検出結果をモニタし、フレーム同期が外れる
と、角度増分が0°になるように、位相制御信号を位相
変換器に出力し、ビタビ同期検出結果をモニタする状態
に戻り、上述の動作を再び開始することにより、絶対位
相の再確立を行う。
【0122】以上の動作により、トレリス符号化による
N相PSK変調されて伝送されてきた信号がN相PSK
復調され、それぞれの直交軸において得られた復調デー
タが入力されると、位相変換器は受信ベクトルの角度を
算出し、位相制御回路より出力される位相制御信号によ
り、算出した受信ベクトルの角度を変更して出力し、ト
レリス復号器はブランチメトリックを位相回転された受
信ベクトルと符号点との位相差θそのものとして算出す
る構成を取ることにより、N相の位相不確定性を除去し
て、誤り訂正復号を行うことができる。
【0123】なお、位相不確定性が何相の場合でも、こ
の構成により位相不確定性を除去可能であるが、特に1
6相以上の位相不確定性がある場合に有効である。
【0124】また請求項16の構成によれば、送信側で
トレリス符号化によるN相PSK変調された信号が受信
側に入力されると、N相PSK復調される。そして直交
軸上の復調データが入力されると、位相変換器はN相P
SK復調データより、受信ベクトルの角度を算出し、位
相制御回路より出力される位相制御信号により、算出さ
れた受信ベクトルの角度を変更してトレリス復号器に出
力する。
【0125】トレリス復号器は、位相変換器より出力さ
れた角度データを用いてトレリス復号を行って復号デー
タ操作回路に出力するとともに、ビタビ同期検出を行
う。復号データ操作回路は、位相制御回路より出力され
る復号データ制御信号により、トレリス復号器より出力
されたデータを擬似ビタビ同期状態の場合には論理的に
変更して出力し、擬似ビタビ同期状態でない場合にはそ
のままでフレーム同期検出回路に出力する。
【0126】フレーム同期検出回路は、復号データ操作
回路より出力されたデータのフレーム同期検出を行って
誤り訂正復号データとして出力するとともに、同期検出
結果を位相制御回路に出力する。位相制御回路は、トレ
リス復号器のビタビ同期検出結果とフレーム同期検出回
路のフレーム同期検出結果をモニタし、位相変換器に対
して位相制御信号を、復号データ操作回路に対して復号
データ制御信号を出力する。
【0127】N相の位相不確定性除去を行うため、位相
制御回路は、以下のように動作を行う。一定時間ビタビ
同期検出結果をモニタし、一定時間経ってもビタビ同期
が検出されなければ、位相変換器において受信ベクトル
の角度に加算される角度増分を(360/N)°ずつ増
加させるように、位相制御信号を位相変換器に出力し、
ビタビ同期を確立する。ビタビ同期が検出されると、そ
の位相制御信号を保ったまま(位相変換器で行われる受
信ベクトルの位相回転をその状態のまま)、一定時間フ
レーム同期検出結果をモニタする。フレーム同期が検出
されると、絶対位相が確立された状態なので、その位相
制御信号を保つことにより、絶対位相を維持する。
【0128】一定時間経ってもフレーム同期が検出され
なければ、擬似ビタビ同期状態と判断する。そして、位
相変換器での角度加算の値はそのまま保持して、復号デ
ータ操作回路において、位相変換器で算出された受信ベ
クトルの現在の位相回転の状態から、擬似ビタビ同期状
態が生じる次の角度分だけ位相回転が行われるのと等価
なビット操作が行われるように、復号データ制御信号を
復号データ操作回路に出力し、一定時間フレーム同期検
出結果をモニタする。フレーム同期が検出されると、擬
似ビタビ同期状態が解消され、絶対位相が確立された状
態なので、その位相制御信号、及び復号データ制御信号
を保つことにより、絶対位相を維持する。
【0129】一定時間経ってもフレーム同期が検出され
なければ、この位相も擬似ビタビ同期状態と判断する。
そして、位相変換器において行われる受信ベクトルの位
相回転の状態はそのまま保持して、復号データ操作回路
において、現在の受信ベクトルの位相回転の状態から擬
似ビタビ同期状態が生じる次の角度分だけ位相回転が行
われるのと等価なビット操作が行われるように、復号デ
ータ制御信号を復号データ操作回路に出力し、一定時間
フレーム同期検出結果をモニタする。フレーム同期が検
出されると、擬似ビタビ同期状態が解消され、絶対位相
が確立された状態なので、その位相制御信号、及び復号
データ制御信号を保つことにより、絶対位相を維持す
る。
【0130】擬似ビタビ同期状態の場合は、擬似ビタビ
同期状態になる位相が何相かあるので、それらの位相を
次にモニタする位相の候補として、位相制御回路は擬似
ビタビ同期状態が解消するまで、以上の操作を繰り返
す。また、絶対位相が維持された状態では、フレーム同
期検出結果をモニタし、フレーム同期が外れると、受信
ベクトルの位相回転が0°になるように、位相制御信号
を位相変換器に出力するとともに、復号データ操作回路
でビット操作が行われないように、すなわちトレリス復
号データがそのまま出力されるように、復号データ制御
信号を復号データ操作回路に出力し、ビタビ同期検出結
果をモニタする状態に戻る。そして、上述の動作を再び
開始することにより、絶対位相の再確立を行う。
【0131】以上の動作により、トレリス符号化による
N相PSK変調されて伝送されてきた信号がN相PSK
復調され、夫々の直交軸において得られた復調データが
入力されると、N相の位相不確定性を除去して、誤り訂
正復号を行うことができる。更に上述のように、擬似ビ
タビ同期状態が発生した場合、復号データ操作回路にお
いてトレリス復号データを論理的に変更することによ
り、擬似ビタビ同期状態を解消し、絶対位相の確立を行
う。従ってトレリス復号器の前にある位相変換器で擬似
ビタビ同期状態が生じる角度分だけ角度加算を行って擬
似ビタビ同期状態を解消する構成に比べて、迅速に絶対
位相を確立することができる。位相不確定性が何相の場
合でも、この構成により位相不確定性を除去可能である
が、特に16相以上の位相不確定性がある場合に有効で
ある。
【0132】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)本発明の実施の形態1における誤り訂
正復号装置について、図面を参照しながら説明する。図
1は本実施の形態における誤り訂正復号装置の構成を示
すブロック図である。図1において誤り訂正復号装置
は、位相変換器101と、ビタビ復号器102と、フレ
ーム同期検出回路103と、位相制御回路104とを含
んで構成される。ビタビ復号器102は、ブランチメト
リック計算回路105と、ACS回路106と、パスメ
トリックメモリ107と、パスメモリ108と、ビタビ
同期検出回路109とを有している。以上の構成におい
て、位相変換器101を除いて、各回路ブロックの構成
は図34に示すものと同一である。
【0133】以上のように構成された誤り訂正復号装置
の動作について説明する。送信側で畳込み符号化され、
8PSK変調された信号は受信側で8PSK復調され
る。そして夫々の直交軸(I軸、Q軸)において得られ
た復調データが図1の誤り訂正復号装置に入力される
と、位相変換器101は、位相制御回路104より出力
される位相制御信号により、論理的に8PSK復調デー
タの位相回転を行う。位相回転された復調データはビタ
ビ復号器102に入力される。
【0134】ビタビ復号器102においては、まずブラ
ンチメトリック計算回路105において、図2のP点に
示すように位相回転された復調データと、図2の黒丸に
示すような各符号点とのブランチメトリックBM0 〜BM7
を算出し、ACS回路106に出力する。図2では、位
相回転された復調データと、符号点A(0, 0, 0)、B(0,0,
1)、C(0, 1, 0)、D(0, 1, 1)、E(1, 1, 1)、F(1, 1,
0)、G(1, 0, 1)、H(1,0, 0)とのブランチメトリックを
夫々BM0 、BM1 、BM2 、BM3 、BM4 、BM5 、BM6 、BM7
とする。
【0135】さて、従来例1で説明したように、ブラン
チメトリックとしては一般的には、受信点と符号点との
ユークリッド距離を用いるのが一般的である。即ち、振
幅と位相の両方の情報を用いてブランチメトリックを求
めている。
【0136】しかしながら、本実施の形態のように、P
SK変調された信号が伝送される場合、情報は位相のみ
に含まれることになり、振幅には含まれていない。従っ
て、ブランチメトリックを受信点(位相回転された復調
データ)と、符号点との位相差(位相角)θのみによっ
て表現される関数f(θ)によって算出することが可能で
ある。
【0137】ここで、畳込み8PSKにおいては、f
(θ) としては、例えば図3に示すような関数、即ち f(θ) = sin2(θ/2) が考えられる。またこの関数は f(θ) = sin2(θ/2) =(1− cosθ) /2 と表される。
【0138】従って、位相回転された復調データの複素
ベクトルをUとし、符号点の複素ベクトルを夫々DA
B ,DC ,DD ,DE ,DF ,DG ,DH (添え字は
符号点A 〜Hを表す)とし、ベクトルDi とベクトルU
の内積を(U*Di ) とすると、 cos θi =(U*Di ) /( |U|×|Di |) (i :A 〜 H) より、位相回転された復調データと符号点A〜Hとのブ
ランチメトリックBM0 〜BM7 を求めることができる。
【0139】以下、ビタビ復号器102において、AC
S回路106に入力されたブランチメトリックBM0 〜BM
7 に基づいて、ACS回路106、パスメトリックメモ
リ107、パスメモリ108、ビタビ同期検出回路10
9が従来例1と同様の動作を行う。そしてパスメモリ1
08からビタビ復号データがフレーム同期検出回路10
3に出力され、ビタビ同期検出回路109からビタビ同
期検出結果が位相制御回路104に出力される。
【0140】フレーム同期検出回路103は、ビタビ復
号されたデータのフレーム同期検出を行い、復号データ
を出力するとともに、同期検出結果を位相制御回路10
4に出力する。位相制御回路104は、ビタビ同期検出
結果とフレーム同期検出結果とにより、位相変換器10
1に対して位相制御信号を出力する。
【0141】図4は送信側に設けられた畳込み符号器
(符号化率1/3、拘束長7)の構成例である。畳込み
符号器の入力系列が全ビット反転したとすると、出力
(y2, y1, y0)、即ち符号点(y2, y1, y0)は夫々全ビ
ット反転する。図2に示す8PSKの符号点配置(折り
返し2進配置)においては、8PSK復調データの位相
が180°回転したとすると、図4の畳込み符号器にお
いて入力系列の全ビットが反転したことと等価となり、
180°位相のずれたデータに対しては、ビタビ復号器
102は擬似ビタビ同期状態となってしまう。従って、
位相制御回路104は、ビタビ同期検出結果とフレーム
同期検出結果の両方により、位相変換器101に対して
位相制御信号を出力する必要がある。
【0142】8PSK復調データ(位相変換器101の
入力データ)と、45°位相回転したデータとの座標関
係を図5に示す。今、復調データR の座標をR (I, Q)
とすると、45°位相回転したデータR'の座標をR'(i, q)
とすると、次式によりR'((I−Q)/ √2, (I +Q)/ √2
)となる。 i=Icos θ−Qsin θ q=Qcos θ+Isin θ
【0143】ここで、本実施の形態では上述のように、
θを位相回転された復調データと符号点との位相差とし
て、ブランチメトリックf(θ) を、 f(θ) = sin2(θ/2) の位相情報のみで算出し、振幅情報は用いない構成とし
ている。従って、45°位相回転後のデータのI、Q成
分とも√2 倍し、 R' (I−Q, I+Q)としても、45°位
相回転後のデータと符号点との位相差θは変化しないの
で、ブランチメトリックf(θ) も同一となる。
【0144】従って、本実施の形態の位相変換器101
に用いる45°位相回転回路は、基本的には図6に示す
ように、2つの加算器110I,110Qと、2つのセ
レクタ112I、112Qのみで構成可能である。従っ
て位相変換器101は、図6に示す45°位相回転回路
と、図38に示す90°×整数位相回転回路の縦続接続
で構成できる。図6の45°位相回転回路の加算器11
0I、110Qは夫々加算回路とオーバーフロー処理回
路111I、111Qとにより構成される。
【0145】位相変換器101に入力された復調データ
(I, Q)は、図6の夫々加算器110Iと110Qに入
力され、オーバーフロー、アンダーフロー検出のために
MSB(Most Significant Bit)に1ビットずつのビッ
ト拡張が行われて、減算と加算が行われる。加算器11
0Iにおける減算結果(I −Q )と加算器110Qにお
ける加算結果(I +Q )は、夫々オーバーフロー処理回
路111I、111Qに入力される。ここでは減算結果
または加算結果の一方でもオーバーフローまたはアンダ
ーフローが生じたときは、減算結果、加算結果ともに1
/2される。即ちLSB(Least Significant Bit )が
消去される。また減算結果、加算結果の双方においてオ
ーバーフロー、アンダーフローともに生じなかったとき
は、減算結果、加算結果ともに1/2されずに拡張ビッ
トであるMSBが消去されて、セレクタ112I、11
2Qに入力される。また、位相変換器101に入力され
た復調データ(I, Q)は、夫々セレクタ112I、セレク
タ112Qにも入力される。
【0146】そして位相制御回路104から出力される
位相制御信号により、セレクタ112I、112Qに入
力された夫々2つのデータの内のどちらかが選択され
る。こうして0°又は45°位相回転された復調データ
が、図38に示す90°×整数位相回転回路に入力され
る。
【0147】なお、減算結果または加算結果の一方でも
オーバーフローまたはアンダーフローが生じたとき、減
算結果(I成分)と加算結果(Q成分)の双方ともに1
/2されるが、その結果、符号点との位相差θは変化せ
ず、ブランチメトリックf(θ) も同一となる。
【0148】図38に示す90°×整数位相回転回路
は、位相制御回路104から出力される位相制御信号に
より、従来例1と同様に45°位相回転回路から出力さ
れた0°又は45°位相回転された復調データを0°,
90°,180°,270°の内、特定の角度だけ位相
回転して、ブランチメトリック計算回路105に出力す
る。
【0149】即ち、位相変換器101に入力された復調
データは、位相制御回路104から出力される位相制御
信号により図6の45°位相回転回路で0°又は45°
の位相回転が行われ、さらに図38の90°×整数位相
回転回路で0°,90°,180°,270°の内、特
定の角度だけ位相回転が行われる。この結果総合的に
は、0°,45°,90°,135°,180°,22
5°,270°,315°のいずれかの角度の位相回転
が行われて、位相回転された復調データがブランチメト
リック計算回路105に出力される。なお、8相の位相
不確定性があるので、位相制御回路104から出力され
る位相制御信号は3ビットである。
【0150】さて、8相の位相不確定性を除去するた
め、位相制御回路104は以下のように動作を行う。ま
ず位相制御回路104は、位相変換器101で行われる
位相回転が0°になるように、位相制御信号を位相変換
器101に出力する。0°の位相制御信号を出力したま
ま、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタする。一定時
間経ってもビタビ同期が検出されなければ、位相変換器
101で行われる位相回転が45°になるように、位相
制御信号を位相変換器101に出力する。
【0151】そして45°の位相制御信号を出力したま
ま、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタする。一定時
間経ってもビタビ同期が検出されなければ、位相制御回
路104は位相変換器101で行われる位相回転が90
°になるように、位相制御信号を位相変換器101に出
力する。
【0152】次に90°の位相制御信号を出力したま
ま、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタする。一定時
間経ってもビタビ同期が検出されなければ、位相制御回
路104は位相変換器101で行われる位相回転が13
5°になるように、位相制御信号を位相変換器101に
出力する。
【0153】前述のように、図2に示す8PSKの符号
点配置の場合、180°の位相差で擬似ビタビ同期状態
が生じる。従って0°,45°,90°,135°の位
相回転状態の内のいずれかでビタビ同期が検出されるは
ずである。
【0154】ビタビ同期が検出されると、位相制御回路
104はその位相制御信号を保ったまま、一定時間フレ
ーム同期検出結果をモニタする。フレーム同期が検出さ
れると、絶対位相が確立された状態なので、その位相制
御信号を保つことにより、絶対位相を維持する。
【0155】また、一定時間経ってもフレーム同期が検
出されなければ、位相制御回路104は擬似ビタビ同期
状態と判断して、現在の位相回転の状態から180°の
位相回転が行われるように位相制御信号を変更して、位
相変換器101に出力する。そして一定時間フレーム同
期検出結果をモニタする。一定時間の間に擬似ビタビ同
期状態が解消され、フレーム同期が検出される。そして
その位相制御信号を保つことにより、確立された絶対位
相を維持する。
【0156】また、絶対位相が維持された状態で、位相
制御回路104はフレーム同期検出結果をモニタする。
そしてフレーム同期が外れると、位相変換器101で行
われる位相回転が0°になるように、位相制御信号を位
相変換器101に出力する。そしてビタビ同期検出結果
をモニタする状態に戻り、上述の動作を再び開始するこ
とにより、絶対位相の再確立を行う。
【0157】ただし、例えば符号点配置が図7に示すよ
うなグレイ配置の場合、擬似ビタビ同期状態は起こらな
い。従って、この符号点配置の場合は、0°,45°,
90°,135°,180°,225°,270°,3
15°の位相回転状態を順次発生させる必要があり、そ
れら8つの位相回転状態の内のいずれかでビタビ同期が
検出されるはずである。
【0158】ビタビ同期が検出されると、位相制御回路
104は、その位相制御信号を保ったまま一定時間フレ
ーム同期検出結果をモニタする。フレーム同期が検出さ
れると、絶対位相が確立された状態なので、その位相制
御信号を保つことにより絶対位相を維持する。
【0159】また、一定時間経ってもフレーム同期が検
出されなければ、位相制御回路104はビタビ同期は取
れているが誤り率が悪い状況と判断して、位相変換器1
01で行われる位相回転が0°になるように、位相制御
信号を位相変換器101に出力する。そしてビタビ同期
検出結果をモニタする状態に戻り、上述の動作を再び開
始する。
【0160】また、絶対位相が維持された状態では、位
相制御回路104はフレーム同期検出結果をモニタし、
フレーム同期が外れると、位相変換器101で行われる
位相回転が0°になるように、位相制御信号を位相変換
器101に出力する。そしてビタビ同期検出結果をモニ
タする状態に戻り、上述の動作を再び開始することによ
り、絶対位相の再確立を行う。
【0161】また、本実施の形態の位相変換器101
は、図8に示す45°×整数位相回転回路でも構成でき
る。図8に示すようにこの45°×整数位相回転回路
は、セレクタ113,114,115,116,12
2,123,124と、加算器117,118と、極性
反転回路121と、セレクト信号生成回路125とで構
成される。破線部に示す加算器117、118は、夫々
加算回路とオーバーフロー処理回路119、120を有
している。
【0162】以上のように構成された位相変換器101
(45°×整数位相回転回路)においては、位相制御回
路104より出力された位相制御信号に基づいて、セレ
クト信号生成回路125がセレクタ113、114、1
15、116、122、123、124のセレクト信号
sel0〜sel5を生成する。
【0163】位相変換器101に入力された復調データ
(I, Q)は、夫々セレクタ113、114、115、1
16の第1及び第2の入力端に入力され、また‘0’も
セレクタ113、114、115、116の第3の入力
端に入力される。セレクト信号生成回路125より出力
されるセレクト信号sel0〜 sel3 により、セレクタ11
3、114、115、116の夫々3つの入力の内、夫
々どれか1つの入力が選択される。セレクタ113、1
14から選択された夫々のデータは加算器117に出力
され、セレクタ115、116から選択された夫々のデ
ータは加算器118に出力される。
【0164】加算器117、118では、オーバーフロ
ー、アンダーフロー検出のためにMSBに1ビットずつ
のビット拡張が行われて、夫々加算と減算が行われる。
加算器117における加算結果と加算器118における
減算結果は、夫々オーバーフロー処理回路119、12
0において、減算結果または加算結果の一方でもオーバ
ーフローまたはアンダーフローが生じたときは、減算結
果、加算結果ともに1/2される(LSBが消去され
る)。また減算結果、加算結果の双方においてオーバー
フロー、アンダーフローともに生じなかったときは、減
算結果、加算結果ともに1/2されずに(拡張ビットで
あるMSBが消去されて)出力される。
【0165】加算器117から出力されたデータはセレ
クタ122の第1の入力端に入力され、又極性反転回路
121で極性が反転されたデータはセレクタ122の第
2の入力端に入力される。セレクト信号生成回路125
より出力されるセレクト信号sel4により、セレクタ12
2でどちらか一方のデータが選択され、セレクタ123
の第1の入力端、及びセレクタ124の第2の入力端に
出力される。
【0166】同様に加算器118から出力されたデータ
は、セレクタ123の第2の入力端、及びセレクタ12
4の第1の入力端に入力される。セレクト信号生成回路
125より出力されるセレクト信号sel5により、セレク
タ123及びセレクタ124において、第1又は第2の
入力端のどちらか一方のデータが選択され、図1のブラ
ンチメトリック計算回路105に出力される。
【0167】8PSK復調データ(I, Q)と、0°,45
°,90°,135°,180°,225°,270
°,315°の角度だけ位相回転したデータ(I', Q')と
の関係を図9に示す。
【0168】本実施の形態では上述のように、位相回転
された復調データと符号点との位相差をθとしたとき、
ブランチメトリックf(θ) を、 f(θ) = sin2(θ/2) として表す。こうして位相情報のみでブランチメトリッ
クを算出し、振幅情報を用いない。従って、45°,1
35°,225°,315°位相回転後のデータの
I’、Q’成分とも√2倍し、図10に示す関係として
も、45°,135°,225°,315°位相回転後
のデータと符号点との位相差θは変化せず、ブランチメ
トリックf(θ) も同一となる。
【0169】セレクト信号生成回路125の真理値表を
図11に示す。位相制御回路104より出力される位相
制御信号により、セレクト信号生成回路125がこの真
理値表の通りにセレクト信号sel0〜15を生成する。従っ
て、図8の45°×整数位相回転回路により、図1の位
相変換器101は入力される8PSK復調データを、0
°,45°,90°,135°,180°,225°,
270°,315°のいずれか1つの角度の位相回転し
てデータを出力することができる。
【0170】また、位相変換器101は、図6に示す4
5°位相回転回路と、図12に示す90°位相回転回路
と、図13に示す180°位相回転回路との縦続接続で
も構成できる。図12において90°位相回転回路は、
極性反転回路131Qと、セレクタ132Q,133
I,133Qとを含んで構成される。また図13におい
て180°位相回転回路は、極性反転回路141I、1
41Qと、セレクタ142I、142Qとを含んで構成
される。
【0171】位相変換器101に入力された復調データ
(I, Q)は、図6の45°位相回転回路において、位相
制御回路104より出力された位相制御信号により、復
調データ(I, Q)を0°又は45°の角度だけ位相回転
されて出力される。
【0172】図12に示す90°位相回転回路において
は、45°位相回転回路から出力されたデータのQ成分
が極性反転回路131Qで極性が反転されて、セレクタ
132Qの第2の入力端に入力され、極性が反転されな
い方のデータはセレクタ132Qの第1の入力端に入力
される。そして位相制御回路104から出力される位相
制御信号により、セレクタ132Qに入力された2つの
データの内のどちらかが選択される。更にここで選択さ
れたデータはセレクタ133Iの第2の入力端と、セレ
クタ133Qの第1の入力端に入力される。
【0173】一方、45°位相回転回路から出力された
データのI成分は、セレクタ133Iの第1の入力端と
セレクタ133Qの第2の入力端に入力される。そして
位相制御回路104から出力される位相制御信号によ
り、セレクタ133Iと133Qに入力された2つのデ
ータの内のどちらかが夫々選択される。こうして45°
位相回転回路から出力されたデータが0°又は90°位
相回転して出力される。
【0174】次に図13に示す180°位相回転回路に
おいては、90°位相回転回路から出力されたデータの
I成分とQ成分は、夫々セレクタ142Iの第1の入力
端と、セレクタ142Qの第1の入力端に入力される。
又I成分とQ成分が、夫々極性反転回路141I、14
1Qで極性が反転されて、セレクタ142Iの第2の入
力端と、セレクタ142Qの第2の入力端に入力され
る。そして位相制御回路104から出力される位相制御
信号により、セレクタ142I、142Qに入力された
2つのデータの内のどちらかが夫々選択される。そして
180°位相回転回路から出力されたデータの0°又は
180°位相回転されたデータが図1のブランチメトリ
ック計算回路105に与えられる。
【0175】即ち、位相変換器101に入力された復調
データは、位相制御回路104から出力される位相制御
信号により、図6の45°位相回転回路で0°又は45
°の位相回転が行われ、次に図12の90°位相回転回
路で0°又は90°の位相回転が行われ、最後に図13
の180°位相回転回路で0°又は180°の位相回転
が行われる。従って総合的には、0°,45°,90
°,135°,180°,225°,270°,315
°のいずれか1つの角度の位相回転が行われて、位相回
転した復調データがブランチメトリック計算回路105
に出力される。なお、8相の位相不確定性があるので、
位相制御回路104から出力される位相制御信号は3ビ
ットである。
【0176】以上のように本実施の形態によれば、ブラ
ンチメトリックを受信点(位相回転された復調データ)
と符号点との位相差θのみを用いて表し、この位相差θ
をブランチメトリックの関数f(θ)として算出すること
により、畳込み8PSKにおける8相の位相不確定性を
除去することができる。しかも位相変換器として、極性
反転回路と加算器とセレクタのみを用い、演算処理が複
雑な乗算器を用いないで回路を構成できる。こうして簡
単な回路構成の誤り訂正復号装置を実現することができ
る。
【0177】(実施の形態2)次に本発明の実施の形態
2における誤り訂正復号装置について図面を参照しなが
ら説明する。図14は本実施の形態の誤り訂正復号装置
の構成を示すブロック図である。本図に示すようにこの
誤り訂正復号装置は、位相変換器101と、トレリス復
号器202と、フレーム同期検出回路203と、位相制
御回路104とを含んで構成される。トレリス復号器2
02は、ビタビ復号器205、非符号化ビット復号回路
206を有している。ビタビ復号器205は、ブランチ
メトリック計算回路207、ACS回路208、パスメ
トリックメモリ209、パスメモリ210、ビタビ同期
検出回路211を有している。非符号化ビット復号回路
206は、代表シンボル検出回路212、M段シフトレ
ジスタ213、非符号化ビット判定回路214、畳込み
再符号化器215を有している。図39の従来例2と異
なる部分は、位相変換器101の機能である。
【0178】以上のように構成された誤り訂正復号装置
の動作について説明する。図15は送信側に設けられた
TC−8PSKの符号化器の構成例である。この符号化
器は符号化率1/2の畳込み符号化器301とトレリス
マッピング器302で構成される。畳込み符号化器30
1の構成は、前述した図36のものと同一である。
【0179】情報シンボル(x2, x1)がTC−8PSK
の符号化器に入力されると、最下位ビットx1が畳込み符
号化器301で符号化率1/2の畳込み符号化され、符
号化ビットとして、符号化シンボルの下位2ビット(y
1, y0)となってトレリスマッピング器302に入力さ
れる。情報シンボルの上位1ビット(x2)は符号化され
ずに、非符号化ビットとして、符号化シンボルの上位1
ビット(y2)となってトレリスマッピング器302に入
力される。
【0180】トレリスマッピング器302はTC−8P
SKのマッピングを行う。TC−8PSKの符号点配置
の一例を図16に示す。符号化ビット(y1, y0)が同じ
である符号化シンボル(X, y1, y0 )の集合をサブセッ
ト(subset)と呼ぶが、トレリスマッピング器302
は、図16に示すように各サブセット●(X, 0, 0 )、
■(X, 0, 1 )、▲(X, 1, 1 )、◎(X, 1, 0 )にお
けるユークリッド距離が最大となるようにマッピングを
行う。
【0181】トレリスマッピング器302でマッピング
されたデータ(Id, Qd)は、図示しない変調器において
直交変調され、伝送路に送信される。受信機は伝送路よ
り受信された変調信号を8PSK復調し、夫々の直交軸
(I軸、Q軸)において得られた復調データを図14の
位相変換器101に与える。位相変換器101は実施の
形態1と同様に、位相制御回路104より出力される位
相制御信号により、論理的に8PSK復調データの45
°毎の位相回転を行う。位相回転された復調データはト
レリス復号器202に出力される。
【0182】トレリス復号器202では、非符号化ビッ
ト復号回路206中の代表シンボル検出回路212に、
位相回転された復調データが入力される。図17に示す
ように、代表シンボル検出回路212は位相回転された
復調データを、各サブセット毎に硬判定を行う。図17
の例では、P点で示す受信シンボル×に対して、サブセ
ット●についてはA (0, 0, 0 )を、サブセット■につ
いてはB (0, 0, 1 )を、サブセット▲についてはC
(0, 1, 1 )を、サブセット◎についてはH (1,1, 0
)を代表シンボルとして検出する。
【0183】また、ビタビ復号器205中のブランチメ
トリック計算回路207に、位相変換器101において
位相回転された復調データが入力される。ブランチメト
リック計算回路207は、位相回転された復調データと
図17に示す各サブセット●、■、▲、◎の代表シンボ
ルとのブランチメトリックBM0 〜BM3 を算出し、ACS
回路208に出力する。図17においては、位相回転さ
れた復調データと各サブセット●、■、▲、◎の代表シ
ンボルとのブランチメトリックを夫々BM0 、BM1 、BM2
、BM3 としている。
【0184】さて、実施の形態1で説明したように、P
SK変調された信号が伝送される場合のブランチメトリ
ックとして、受信点(位相回転された復調データ)と各
サブセットの代表シンボルの符号点との位相差θのみを
用いて関数f(θ)を表すことが可能である。
【0185】TC−8PSKにおいてはf(θ) としては
例えば図18に示すような関数、 f(θ) =|sin θ| を考える。従って、位相回転された復調データの複素ベ
クトルをU、各サブセット●、■、▲、◎の代表シンボ
ルの符号点の複素ベクトルを夫々D0 、D1 、D2 、D
3 とする。そしてベクトルDi の共役ベクトルをDi *
とし、ベクトルUとベクトルをDi * とのベクトル積に
おいて、その虚数部を Im (U×Di * )とすると、次
の式が成立する。 |sin θi |=|Im(U×Di * )|/(|U||Di
* |) (i=0〜3) これより位相回転された復調データと各サブセットの代
表シンボルとのブランチメトリックBM0 〜BM3 が求めら
れる。
【0186】以下、ビタビ復号器205では、ACS回
路208に入力されたブランチメトリックBM0 〜BM3 に
基づいて、ACS回路208、パスメトリックメモリ2
09、パスメモリ210、ビタビ同期検出回路211が
従来例1と同様な動作を行う。こうしてパスメモリ21
0からビタビ復号データが出力され、ビタビ同期検出回
路211からビタビ同期検出結果が位相制御回路104
に対して出力される。
【0187】ビタビ復号データは、フレーム同期検出回
路203に出力され、非符号化ビット復号回路206中
の畳込み再符号化器215にも出力される。その出力デ
ータは、情報シンボルの最下位ビットx1に対応する。非
符号化ビット復号回路206中の畳込み再符号化器21
5に入力されたビタビ復号データ(情報シンボルの最下
位ビットに対応)x1は、図15の畳込み符号化器301
と同一の畳込み符号化が行われる。その結果、符号化ビ
ット(y1, y0)が再生され、非符号化ビット判定回路2
14に出力される。
【0188】一方、代表シンボル検出回路212におい
て検出された各サブセットの代表シンボルは、M段シフ
トレジスタ213において、ビタビ復号器205中のパ
スメモリ210の段数分(M段)だけ遅延され、非符号
化ビット判定回路214に出力される。非符号化ビット
判定回路214においては、畳込み再符号化器215に
おいて再生された符号化ビット(y1, y0)に対応する非
符号化ビット(y2)、即ち情報シンボルの上位1 ビット
(x2)に対応した復号データが決定され、フレーム同期
検出回路203に出力される。
【0189】図16の例では、M段シフトレジスタ21
3からの出力データ(遅延された代表シンボル)が、サ
ブセット●については(0, 0, 0 )、サブセット■につ
いては(0, 0, 1 )、サブセット▲については(0, 1,
1 )、サブセット◎については(1, 1, 0 )のとき、畳
込み再符号化器215において再生された符号化ビット
(y1, y0)が(0, 0)ならば(y2)=(x2)=(0 )が
選択され、(y1, y0)が(0, 1 )ならば(y2)=(x
2)=(0 )が選択され、(y1, y0)が(1, 1)ならば
(y2)=(x2)=(0 )が選択され、(y1, y0)が(1,
0)ならば(y2)=(x2)=(1 )が選択される。
【0190】以上のようにして、トレリス復号器202
において、トレリス復号データ(x2, x1)が復号され、
フレーム同期検出回路203に出力される。フレーム同
期検出回路203は、トレリス復号されたデータ(x2,
x1)のフレーム同期検出を行い、復号データを出力する
と共に、同期検出結果を位相制御回路104に出力す
る。
【0191】位相制御回路104は実施の形態1と同様
に、ビタビ同期検出結果とフレーム同期検出結果によ
り、位相変換器101に対して位相制御信号を出力す
る。TC−8PSK信号を同期検波すると、8相の位相
不確定性が生じる。従って、位相変換器101は、実施
の形態1と同様に、図6の45°位相回転回路と図38
の90°×整数位相回転回路の縦続接続、又は図8の4
5°×整数位相回転回路、又は図6の45°位相回転回
路と図12の90°位相回転回路と図13の180°位
相回転回路の縦続接続と同じ構成を取ることが可能であ
る。
【0192】8相の位相不確定性除去を行うため、位相
制御回路104は実施の形態1と同様に45°毎の位相
回転を行うべく動作を行い、ビタビ同期を確立する。た
だし、図16の符号点配置より、各サブセット●(y2,
y1, y0) =(X, 0, 0 )、■(y2, y1, y0) =(X, 0,
1 )、▲(y2, y1, y0) =(X, 1, 1 )、◎(y2, y1,
y0) =(X, 1, 0 )に含まれる夫々2つの符号点は、非
符号化ビット(y2)が互いに反転している関係であり、
位相は180°離れている。従って、本実施の形態のT
C−8PSKの場合、180°位相のずれたデータに対
して擬似ビタビ同期状態が起こりうる。
【0193】また、畳込み符号化器301においては、
図36に示す構成の場合、入力系列x1 が全ビット反転
したとすると、出力系列(y1, y0)、すなわち符号化シン
ボルの下位2ビット(y1, y0)はそれぞれ全ビット反転す
る。図16に示すTC−8PSKの符号点配置において
は、8PSK復調データの位相が90°又は270°回
転したとすると、図36の畳込み符号化器301におい
て入力系列の全ビットが反転したことと等価となり、9
0°、270°位相のずれたデータに対しては,トレリ
ス復号器202は擬似ビタビ同期状態となってしまう。
【0194】以上により90°,180°,270°位
相のずれたデータに対しては擬似ビタビ同期状態が起こ
りうるので、位相制御回路104は、ビタビ同期検出結
果とフレーム同期検出結果の両方により、位相変換器1
01に対して位相制御信号を出力する必要がある。ここ
で90°の整数倍の位相差で擬似ビタビ同期状態が生じ
るので、0°,45°の位相回転状態のどちらかでビタ
ビ同期が検出されるはずである。
【0195】ビタビ同期が検出されると、位相制御回路
104は、その位相制御信号を保ったまま(位相変換器
101で行われる位相回転をその状態のまま)、一定時
間フレーム同期検出結果をモニタする。フレーム同期が
検出されると、絶対位相が確立された状態なので、位相
制御回路104はその位相制御信号を保つことにより絶
対位相を維持する。
【0196】一定時間経ってもフレーム同期が検出され
なければ、位相制御回路104は擬似ビタビ同期状態と
判断して、現在の位相回転の状態から90°の位相回転
が行われるように、位相制御信号を位相変換器101に
出力し、一定時間フレーム同期検出結果をモニタする。
【0197】一定時間経ってもフレーム同期が検出され
なければ、擬似ビタビ同期状態が解消されていないと判
断し、現在の位相回転の状態からさらに90°の位相回
転が行われるように、位相制御信号を位相変換器101
に出力し、一定時間フレーム同期検出結果をモニタす
る。
【0198】更に一定時間経ってもフレーム同期が検出
されなければ、擬似ビタビ同期状態が解消されていない
と判断し、現在の位相回転の状態からさらに90°の位
相回転が行われるように、位相制御信号を位相変換器1
01に出力し、一定時間フレーム同期検出結果をモニタ
する。
【0199】以上のように、最大で3回90°の位相回
転を行うと、擬似ビタビ同期状態が解消され、フレーム
同期が検出されるはずであり、その位相制御信号を保つ
ことにより、確立された絶対位相を維持する。
【0200】また、絶対位相が維持された状態では、位
相制御回路104はフレーム同期検出結果をモニタし、
フレーム同期が外れると、位相回転が0°になるように
位相制御信号を位相変換器101に出力する。そしてビ
タビ同期検出結果をモニタする状態に戻り、上述の動作
を再び開始することにより、絶対位相の再確立を行う。
【0201】以上のように本実施の形態によれば、受信
点(位相回転された復調データ)と各サブセットの代表
シンボルの符号点との位相差θのみを用い、ブランチメ
トリックの関数f(θ)としている。こうすると、位相変
換器に乗算器を用いず、加算器とセレクタのみを用いた
簡単な回路構成で、TC−8PSKにおける8相の位相
不確定性を除去することができ、誤り訂正復号を行うこ
とができる。
【0202】(実施の形態3)次に本発明の実施の形態
3における誤り訂正復号装置について図面を参照しなが
ら説明する。図19は本実施の形態の誤り訂正復号装置
の構成を示すブロック図である。本図に示すようにこの
誤り訂正復号装置は、位相変換器401と、トレリス復
号器202と、フレーム同期検出回路203と、位相制
御回路404と、復号データ操作回路416とを含んで
構成される。トレリス復号器202は実施の形態2と同
様に、ビタビ復号器205、非符号化ビット復号回路2
06を有している。ビタビ復号器205は、ブランチメ
トリック計算回路207、ACS回路208、パスメト
リックメモリ209、パスメモリ210、ビタビ同期検
出回路211を有している。非符号化ビット復号回路2
06は、代表シンボル検出回路212、M段シフトレジ
スタ213、非符号化ビット判定回路214、畳込み再
符号化器215を有している。
【0203】実施の形態2と異なるのは、フレーム同期
検出回路203の前段に復号データ操作回路416が加
わり、位相変換器401と位相制御回路404が異なる
動作を行うことである。他のブロックの動作は実施の形
態2と同様である。
【0204】以上のような構成の誤り訂正復号装置の動
作について説明する。図15に示すTC−8PSKの符
号化器において、実施の形態2と同様のトレリス符号化
が行われ、図16に示す符号点配置にマッピングされ
る。マッピングされたデータ(Id, Qd)は、図示しない
変調器において直交変調され、伝送路に送信される。受
信機では、伝送路より受信された変調信号が8PSKに
復調される。そして夫々の直交軸(I軸、Q軸)におい
て得られた復調データが図19の位相変換器401に入
力される。
【0205】位相変換器401は、位相制御回路404
より出力される位相制御信号により、論理的に8PSK
復調データの0°,45°の位相回転を行う。位相回転
された復調データはトレリス復号器202に入力され
る。トレリス復号器202では、実施の形態2と同様
に、非符号化ビット復号回路206において非符号化ビ
ットx2が復号され、復号データ操作回路416に出力さ
れる。また、畳込み再符号化器215において再生され
た符号化ビット(y1, y0)も復号データ操作回路416に
出力される。
【0206】また、実施の形態2と同様に、ビタビ復号
器205において、情報シンボルの最下位ビットx1が復
号され、パスメモリ210を介して復号データ操作回路
416に出力される。またビタビ同期検出回路211は
ビタビ同期検出を行い、ビタビ同期検出結果を位相制御
回路404に出力する。なお、ブランチメトリックBM0
〜BM3 は、実施の形態2と同様に、 として求められる。
【0207】以上のようにして、トレリス復号器202
において、トレリス復号データ(x2, x1)が復号され、
復号データ操作回路416に出力される。また、符号化
ビット(y1, y0)も復号データ操作回路416に出力され
る。復号データ操作回路416は、位相制御回路404
より出力される復号データ制御信号により、トレリス復
号データ(x2, x1)を論理的に操作して(x2', x1')に変
更し、論理的に操作されたデータ(x2', x1')をフレーム
同期検出回路203に出力する。
【0208】フレーム同期検出回路203は、論理的に
操作されたデータ(x2', x1')のフレーム同期検出を行
い、復号データを出力するとともに、同期検出結果を位
相制御回路404に出力する。位相制御回路404は、
ビタビ同期検出結果とフレーム同期検出結果により、位
相変換器401に対して位相制御信号を出力し、復号デ
ータ操作回路416に対して復号データ制御信号を出力
する。
【0209】実施の形態2で述べたように、TC−8P
SKにおいては図16の符号点配置の場合、90°,1
80°,270°位相のずれたデータに対しては、トレ
リス復号器202は擬似ビタビ同期状態となってしま
う。本実施の形態においては後述するように、復号デー
タ操作回路416において、擬似ビタビ同期状態での9
0°,180°,270°の位相回転と等価なビット操
作を行う。従って、位相変換器401は入力データを0
°又は45°位相回転して出力すればよいので、図6の
45°位相回転回路で構成可能である。
【0210】ここで、復号データ操作回路416でのビ
ット操作について説明する。図20に復号データ操作回
路416の真理値表を示す。位相制御回路404より出
力される復号データ制御信号=‘0’(0°位相回
転)、‘1’(90°位相回転)、‘2’(180°位
相回転)、‘3’(270°位相回転)に対して、復号
データ操作回路416は再生された符号化ビット(y1,
y0)に従って、トレリス復号データ(x2, x1)を図20
に示す真理値表の通りビット操作し、ビット列(x2', x
1')をフレーム同期検出回路203に出力する。
【0211】実施の形態2で述べたように、図16の符
号点配置においては、各サブセット●(y2, y1, y0) =
(X, 0, 0 )、■(y2, y1, y0) =(X, 0, 1 )、▲
(y2,y1, y0) =(X, 1, 1 )、◎(y2, y1, y0) =
(X, 1, 0 )に含まれるそれぞれ2つの符号点は、非符
号化ビット(y2)=(x2)が互いに反転している関係で
あり、位相は180°離れている。従って、180°の
位相回転を行うには、非符号化ビットx2を論理反転して
出力すればよい。
【0212】また、図16の符号点配置においては,各
符号点を90°又は270°位相回転させると、符号化
ビット(y1, y0)について見ると互いに反転した関係に
ある。従って図36の畳込み符号化器301において、
入力系列 x1 の全ビットが反転したことと等価になる。
このため90°、270°の位相回転を行うには、ビタ
ビ復号器205からの出力x1を論理反転して出力すれば
よい。
【0213】さらに、図16の符号点配置においては、
各符号点を90°位相回転させると、符号化ビット(y
1, y0)が(1, 0)、(1, 1)のときに、非符号化ビッ
ト(y2)=(x2)が反転する。各符号点を270°位相
回転させると、符号化ビット(y 1, y0)が(0, 0)、
(0, 1)のときに、非符号化ビット(y2)=(x2)が反
転する。従って、非符号化ビットx2については、90°
の位相回転を行うには、符号化ビット(y1, y0)が(1,
0)、(1, 1)のときに論理反転して出力すればよい。
また270°の位相回転を行うには、符号化ビット(y
1, y0)が(0, 0)、(0, 1)のときに論理反転して出
力すればよい。
【0214】8相の位相不確定性除去を行うため、位相
制御回路404は、実施の形態2の位相制御回路104
と同様の動作を行い、ビタビ同期を確立する。すなわ
ち、0°,45°の位相回転状態のどちらかで、ビタビ
同期が検出されるはずである。
【0215】ビタビ同期が検出されると、位相制御回路
404はその位相制御信号を保ったまま(位相変換器4
01で行われる位相回転をその状態のまま)、一定時間
フレーム同期検出結果をモニタする。フレーム同期が検
出されると、絶対位相が確立された状態なので、位相制
御回路404はその位相制御信号を保つことにより絶対
位相を維持する。
【0216】一定時間経ってもフレーム同期が検出され
なければ、位相制御回路404は擬似ビタビ同期状態と
判断して、その位相制御信号を保ったまま(位相変換器
401で行われる位相回転をその状態のまま)、現在の
位相回転の状態から90°だけ位相回転が行われるのと
等価なビット操作のための復号データ制御信号を復号デ
ータ操作回路416に出力する。そして位相制御回路4
04は一定時間フレーム同期検出結果をモニタする。
【0217】一定時間経ってもフレーム同期が検出され
なければ、位相制御回路404は擬似ビタビ同期状態が
解消されていないと判断し、その位相制御信号を保った
まま(位相変換器401で行われる位相回転をその状態
のまま)、復号データ操作回路416において、現在の
位相回転の状態からさらに90°の位相回転が行われる
のと等価なビット操作が行われるように、復号データ制
御信号を復号データ操作回路416に出力し、一定時間
フレーム同期検出結果をモニタする。
【0218】一定時間経ってもフレーム同期が検出され
なければ、位相制御回路404は擬似ビタビ同期状態が
解消されていないと判断し、その位相制御信号を保った
まま(位相変換器401で行われる位相回転をその状態
のまま)、復号データ操作回路416において、現在の
位相回転の状態からさらに90°の位相回転が行われる
のと等価なビット操作が行われるように、復号データ制
御信号を復号データ操作回路416に出力し、一定時間
フレーム同期検出結果をモニタする。
【0219】以上のように、最大で3回90°の位相回
転を行うと、擬似ビタビ同期状態が解消され、フレーム
同期が検出されるはずである。そしてその位相制御信号
及び復号データ制御信号を保つことにより、確立された
絶対位相を維持する。
【0220】また、絶対位相が維持された状態では、位
相制御回路404はフレーム同期検出結果をモニタし、
フレーム同期が外れると、位相回転が0°になるように
位相制御信号を位相変換器401に出力する。そして、
復号データ操作回路416でビット操作が行われないよ
うに、復号データ制御信号を復号データ操作回路416
に出力する。そして位相制御回路404はビタビ同期検
出結果をモニタする状態に戻る。そして上述の動作を再
び開始することにより、絶対位相の再確立を行う。
【0221】以上のように本実施の形態によれば、ブラ
ンチメトリックを受信点(位相回転された復調データ)
と各サブセットの代表シンボルの符号点との位相差θの
みを用いて、ブランチメトリックの関数f(θ)とする。
こうすると、TC−8PSKにおける8相の位相不確定
性を、簡単な回路構成で除去することができる。位相変
換器として乗算器を用いず、加算器とセレクタのみを用
いた簡単な回路構成で実現でき、誤り訂正復号を行うこ
とができる。
【0222】さらに、上述のように擬似ビタビ同期状態
が発生した場合、復号データ操作回路416において、
トレリス復号データのビット操作を行うことにより、擬
似ビタビ同期状態を解消し、絶対位相の確立を行うこと
ができる。従って、トレリス復号器の前にある位相変換
器401で90°ずつの位相回転を行って擬似ビタビ同
期状態を解消する構成に比べて、簡単な回路構成で、か
つ迅速に絶対位相を確立することができる。
【0223】(実施の形態4)本発明実施の形態4にお
ける誤り訂正復号装置について図面を参照しながら説明
する。図21は本実施の形態の誤り訂正復号装置の構成
を示すブロック図である。この誤り訂正復号装置は、位
相変換器501と、ビタビ復号器502と、フレーム同
期検出回路503と、位相制御回路504とを含んで構
成される。ビタビ復号器502は、ブランチメトリック
計算回路505と、ACS回路506と、パスメトリッ
クメモリ507と、パスメモリ508と、ビタビ同期検
出回路509とを有している。
【0224】また、位相変換器501の構成例を図22
に示す。位相変換器501はarctanを算出するR
OM回路510と、角度変更回路511とで構成され
る。
【0225】このような構成の誤り訂正復号装置の動作
について説明する。送信側で畳込み符号化され、16P
SK変調された信号は、受信側で16PSKに復調され
る。そして夫々の直交軸において得られた復調データ
(I, Q)が図21の誤り訂正復号装置に入力されると、
位相変換器501はROM回路510において受信ベク
トルの角度φ(0 °≦φ< 360°)を、 φ=arctan(Q/I) のデータを保持したROM回路(ROMテーブル)51
0により算出する。そして算出した角度φを角度変更回
路511に出力する。
【0226】角度変更回路511は、位相制御回路50
4より出力される位相制御信号により、ROM回路51
0より出力された受信ベクトルの角度φを変更し(論理
的に受信ベクトルを回転し)、変更された角度φ' をビ
タビ復号器502に出力する。
【0227】図21のビタビ復号器502においては、
まずブランチメトリック計算回路505において、位相
変換器501から出力された角度φ' より、位相回転さ
れた受信ベクトルと、図23に示す各符号点とのブラン
チメトリックBM0 〜15を算出する。そしてブランチメト
リック計算回路505はこれらの結果をACS回路50
6に出力する。図23においては、×で示す位相回転さ
れた受信ベクトルと、符号点A(0, 0, 0, 0) 、B(0, 0,
0, 1) 、C(0, 0, 1, 0) 、D(0, 0, 1, 1) 、E(0, 1, 0,
0) 、F(0, 1, 0, 1) 、G(0, 1, 1, 0) 、H(0, 1, 1,
1) 、 I(1, 1, 1, 1)、J(1, 1, 1, 0) 、K(1, 1, 0, 1)
、L(1, 1, 0, 0) 、M(1, 0, 1, 1) 、N(1, 0, 1, 0)
、O(1 , 0, 0, 1)、P(1, 0, 0, 0) とのブランチメト
リックを夫々BM0 〜BM15としている。
【0228】さて、実施の形態1で説明したように、P
SK変調された信号が伝送される場合、受信点(位相回
転された受信ベクトル)と符号点との位相差θのみを用
いて、ブランチメトリックの関数f(θ)として算出する
ことが可能である。本実施の形態では、f(θ) =θ、即
ちブランチメトリックを位相差θそのものとして算出す
る。本実施の形態における関数f(θ) の一例を図24に
示す。
【0229】まず、 BMi =|φ' − 22.5 °× i|(i= 0〜 15 ) でブランチメトリックBMi を算出し(0 °≦ BM i < 3
60°)、 BMi ' = BM i (i= 0〜 15 )(0 °≦ BM i ≦ 180
°のとき) BMi ' = 360°− BM i (i= 0〜 15 )(180 °< B
M i < 360°のとき) に従って、ブランチメトリックBMi ' = f( θ) を算出
し(0 °≦ BM i ' ≦ 180°)、ACS回路506に出
力する。
【0230】以下、ビタビ復号器502では、ACS回
路506に入力されたブランチメトリックBM0 〜BM15に
基づいて、ACS回路506、パスメトリックメモリ5
07、パスメモリ508、ビタビ同期検出回路509が
従来例1と同様な動作を行う。そしてパスメモリ508
はビタビ復号データをフレーム同期検出回路503に出
力し、ビタビ同期検出回路509はビタビ同期検出結果
を位相制御回路504に出力する。
【0231】フレーム同期検出回路503は、ビタビ復
号されたデータのフレーム同期検出を行い、復号データ
を出力すると共に、同期検出結果を位相制御回路504
に出力する。位相制御回路504は、ビタビ同期検出結
果とフレーム同期検出結果により、位相変換器501に
対して位相制御信号を出力する。ここで、本実施の形態
では、畳込み16PSK復調信号のビタビ復号におい
て、擬似ビタビ同期状態は生じないものとする。
【0232】16相の位相不確定性除去を行うため、位
相制御回路504は以下のように動作を行う。まず、位
相変換器501において受信ベクトルの角度φが0°増
加されて出力されるように、位相制御回路504は位相
制御信号を位相変換器501に出力する。位相制御回路
504は0°位相制御信号を出力したまま、一定時間ビ
タビ同期検出結果をモニタする。一定時間経ってもビタ
ビ同期が検出されなければ、位相制御回路504は位相
変換器501において受信ベクトルの角度φが22.5
°増加されて出力されるように、位相制御信号を位相変
換器501に出力する。
【0233】22.5°の角度増分の位相制御信号を出
力したまま、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタす
る。一定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、
位相制御回路504は位相変換器501において受信ベ
クトルの角度φが45°増加されて出力されるように、
位相制御信号を位相変換器501に出力する。
【0234】45°の角度増分の位相制御信号を出力し
たまま、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタする。一
定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、位相制
御回路504は位相変換器501において受信ベクトル
の角度φが67.5°増加されて出力されるように、位
相制御信号を位相変換器501に出力する。
【0235】67.5°の角度増分の位相制御信号を出
力したまま、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタす
る。一定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、
位相制御回路504は位相変換器501において受信ベ
クトルの角度φが90°増加されて出力されるように、
位相制御信号を位相変換器501に出力する。
【0236】90°の角度増分の位相制御信号を出力し
たまま、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタする。一
定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、位相制
御回路504は位相変換器501において受信ベクトル
の角度φが112.5°増加されて出力されるように、
位相制御信号を位相変換器501に出力する。
【0237】112.5°の角度増分の位相制御信号を
出力したまま、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタす
る。一定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、
位相制御回路504は位相変換器501において受信ベ
クトルの角度φが135°増加されて出力されるよう
に、位相制御信号を位相変換器501に出力する。
【0238】135°の角度増分の位相制御信号を出力
したまま、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタする。
一定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、位相
制御回路504は位相変換器501において受信ベクト
ルの角度φが157.5°増加されて出力されるよう
に、位相制御信号を位相変換器501に出力する。
【0239】157.5°の角度増分の位相制御信号を
出力したまま、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタす
る。一定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、
位相制御回路504は位相変換器501において受信ベ
クトルの角度φが180°増加されて出力されるよう
に、位相制御信号を位相変換器501に出力する。
【0240】180°の角度増分の位相制御信号を出力
したまま、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタする。
一定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、位相
制御回路504は位相変換器501において受信ベクト
ルの角度φが202.5°増加されて出力されるよう
に、位相制御信号を位相変換器501に出力する。
【0241】202.5°の角度増分の位相制御信号を
出力したまま、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタす
る。一定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、
位相制御回路504は位相変換器501において受信ベ
クトルの角度φが225°増加されて出力されるよう
に、位相制御信号を位相変換器501に出力する。
【0242】225°の角度増分の位相制御信号を出力
したまま、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタする。
一定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、位相
制御回路504は位相変換器501において受信ベクト
ルの角度φが247.5°増加されて出力されるよう
に、位相制御信号を位相変換器501に出力する。
【0243】247.5°の角度増分の位相制御信号を
出力したまま、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタす
る。一定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、
位相制御回路504は位相変換器501において受信ベ
クトルの角度φが270°増加されて出力されるよう
に、位相制御信号を位相変換器501に出力する。
【0244】270°の角度増分の位相制御信号を出力
したまま、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタする。
一定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、位相
制御回路504は位相変換器501において受信ベクト
ルの角度φが292.5°増加されて出力されるよう
に、位相制御信号を位相変換器501に出力する。
【0245】292.5°の角度増分の位相制御信号を
出力したまま、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタす
る。一定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、
位相制御回路504は位相変換器501において受信ベ
クトルの角度φが315°増加されて出力されるよう
に、位相制御信号を位相変換器501に出力する。
【0246】315°の角度増分の位相制御信号を出力
したまま、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタする。
一定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、位相
制御回路504は位相変換器501において受信ベクト
ルの角度φが337.5°増加されて出力されるよう
に、位相制御信号を位相変換器501に出力する。
【0247】337.5°の角度増分の位相制御信号を
出力したまま、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタす
る。一定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、
位相制御回路504は位相変換器501において受信ベ
クトルの角度φが0°増加されて出力されるように、位
相制御信号を位相変換器501に出力する。
【0248】以上のように、受信ベクトルの角度増分が
0°から337.5°までの16個の状態の内の1つ
で、ビタビ同期が検出されるはずである。
【0249】ビタビ同期が検出されると、位相制御回路
504はその位相制御信号を保ったまま(位相変換器5
01で行われる受信ベクトルの位相回転をその状態のま
ま)、一定時間フレーム同期検出結果をモニタする。フ
レーム同期が検出されると、絶対位相が確立された状態
なので、その位相制御信号を保つことにより、絶対位相
を維持する。
【0250】また、一定時間経ってもフレーム同期が検
出されなければ、位相制御回路504はビタビ同期は取
れているが誤り率が悪い状況と判断して、位相変換器5
01で行われる受信ベクトルの位相回転が0°になるよ
うに、位相制御信号を位相変換器501に出力し、ビタ
ビ同期検出結果をモニタする状態に戻り、上述の動作を
再び開始する。
【0251】また、絶対位相が維持された状態では、位
相制御回路504はフレーム同期検出結果をモニタし、
フレーム同期が外れると、位相変換器501で行われる
受信ベクトルの位相回転が0°になるように、位相制御
信号を位相変換器501に出力する。そして位相制御回
路504はビタビ同期検出結果をモニタする状態に戻
り、上述の動作を再び開始することにより、絶対位相の
再確立を行う。
【0252】ここで、角度変更回路511の構成例を図
25に示す。角度変更回路511は、mod360°の
加算器512と、回転角度生成回路513とで構成され
る。位相制御回路504から出力される位相制御信号に
より、回転角度生成回路513は図26に示す真理値表
のように、角度増分Δφを加算器512に出力する。加
算器512は、ROM回路510より出力される受信ベ
クトルの角度φと角度増分Δφをmod360°で加算
し、加算結果を図21のブランチメトリック計算回路5
05に出力する。
【0253】このように位相変換器501において、位
相制御回路504から出力される位相制御信号により、
受信ベクトルの角度φを22.5°ずつ増分して、ブラ
ンチメトリック計算回路505に出力する。なお、16
相の位相不確定性があるので、位相制御回路504から
出力される位相制御信号は4ビットとする。
【0254】以上のように本実施の形態によれば、位相
回転された受信ベクトルと符号点との位相差θそのもの
をブランチメトリックとすることにより、畳込み16P
SKにおける16相の位相不確定性を除去して、誤り訂
正復号を行うことができる。
【0255】なお、本実施の形態では畳込み16PSK
復調信号のビタビ復号において、擬似ビタビ同期状態は
生じないものとしたが、例えば実施の形態1と同様に、
畳込み8PSK変調されて送信される場合、図4の畳込
み符号器で符号化率1/3の畳込み符号化が行われ、図
2の折り返し2進配置でマッピングされるときは、位相
差180°の擬似ビタビ同期状態が発生する。
【0256】位相制御回路504において擬似ビタビ状
態が検出された場合、即ちビタビ同期が検出され、位相
制御回路504が一定時間フレーム同期検出結果をモニ
タし、一定時間経ってもフレーム同期が検出されなけれ
ば、位相制御回路504は現在の角度増分から180°
増分するように、位相変換器501に位相制御信号を出
力し、一定時間フレーム同期検出結果をモニタする。こ
うすれば一定時間の間に擬似ビタビ同期状態が解消さ
れ、フレーム同期が検出されるはずであり、位相制御回
路504がその位相制御信号を保つことにより、確立さ
れた絶対位相を維持する。
【0257】(実施の形態5)次に本発明の実施の形態
5における誤り訂正復号装置について図面を参照しなが
ら説明する。図27は本実施の形態の誤り訂正復号装置
の構成を示すブロック図である。この誤り訂正復号装置
は、位相変換器501と、トレリス復号器602と、フ
レーム同期検出回路603と、位相制御回路604とを
含んで構成される。トレリス復号器602は実施の形態
2と同様に、ビタビ復号器605、非符号化ビット復号
回路606を有している。ビタビ復号器605は、ブラ
ンチメトリック計算回路607、ACS回路608、パ
スメトリックメモリ609、パスメモリ610、ビタビ
同期検出回路611を有している。非符号化ビット復号
回路606は、代表シンボル検出回路612、M段シフ
トレジスタ613、非符号化ビット判定回路614、畳
込み再符号化器615を有している。
【0258】このように構成された誤り訂正復号装置の
動作について説明する。送信側に設けられたTC−16
PSKの符号化器の構成例を図28に示す。この符号化
器は、符号化率1/2の畳込み符号化器301と、トレ
リスマッピング器702とで構成される。畳込み符号化
器301は図36に示すものと同一である。
【0259】情報シンボル(x3, x2, x1)がTC−16
PSKの符号化器に入力されると、最下位ビットx1が畳
込み符号化器301で符号化率1/2の畳込み符号化さ
れ、符号化ビットとして、符号化シンボルの下位2ビッ
ト(y1, y0)となってトレリスマッピング器702に入
力される。また情報シンボルの上位2ビット(x3, x2)
は符号化されずに非符号化ビットとして、符号化シンボ
ルの上位2ビット(y3, y2)となってトレリスマッピン
グ器702に入力される。
【0260】トレリスマッピング器702では、TC−
16PSKのマッピングを行う。TC−16PSKの符
号点配置の一例を図29に示す。符号化ビット(y1, y
0)が同じである符号化シンボル(X, X, y1, y0)の集
合をサブセット(subset)と呼ぶが、トレリスマッピン
グ器702は、図29に示すように各サブセット●(X,
X, 0, 0)、■(X, X, 0, 1)、▲(X, X, 1, 1)、◎
(X, X, 1, 0)におけるユークリッド距離が最大となる
ようにマッピングを行う。
【0261】トレリスマッピング器702でマッピング
されたデータ(Id, Qd)は、図示しない変調器において
直交変調され、伝送路に送信される。受信機では、伝送
路より受信された変調信号を16PSK復調し、夫々の
直交軸において得られた復調データ(I, Q)を図27
の位相変換器501に与える。位相変換器501は、実
施の形態4と同様にして、受信ベクトルの角度φを算出
する。そして位相制御回路604より出力される位相制
御信号により、受信ベクトルの角度φを変更し(論理的
に受信ベクトルを回転し)、変更された角度φ' をトレ
リス復号器602に出力する。
【0262】トレリス復号器602では、位相回転され
た受信ベクトルの角度φ' が代表シンボル検出回路61
2に入力される。代表シンボル検出回路612では、図
30に示すように、位相回転された受信ベクトルφ' よ
り、各サブセット毎に硬判定を行う。図30の例では、
受信シンボル×に対して、サブセット●についてはA
(0, 0, 0, 0)が、サブセット■についてはB (0, 0,
0, 1)が、サブセット▲についてはC (0, 0, 1, 1)
が、サブセット◎についてはR (1, 0, 1, 0)が代表シ
ンボルとして検出される。
【0263】また、ビタビ復号器605では、位相変換
器501において位相回転された受信ベクトルの角度
φ' がブランチメトリック計算回路607に入力され
る。ブランチメトリック計算回路607は位相回転され
た受信ベクトルφ' と、図29に示す各サブセット●、
■、▲、◎の代表シンボルとのブランチメトリックBM0
〜BM3 を算出し、ACS回路608に出力する。
【0264】さて、実施の形態1で説明したように、P
SK変調された信号が伝送される場合、位相回転された
受信ベクトルと各サブセットの代表シンボルの符号点と
の位相差θのみを用いて、ブランチメトリックの関数f
(θ)を表すことが可能である。本実施の形態では、f
(θ) =θ、即ち位相差θそのものをブランチメトリッ
クをとして算出する。本実施の形態における関数f(θ)
の一例を図31に示す。 BMi =|φ' − 22.5 °× i| (i= 0〜 3) に従って、ブランチメトリックBMi = f( θ) を算出し
(0 °≦ BM i < 45 °)、ACS回路608に出力す
る。
【0265】図31では関数f(θ)を位相差θが0°〜
45°の範囲のみ図示している。これは、図29のTC
−16PSKの符号点配置より、位相回転された受信ベ
クトルと各サブセットの代表シンボル●、■、▲、◎の
符号点との位相差θは必ず45°以下になるためであ
る。
【0266】ビタビ復号器605では、ACS回路60
8に入力されたブランチメトリックBM0 〜BM3 に基づい
て、ACS回路608、パスメトリックメモリ609、
パスメモリ610、ビタビ同期検出回路611が従来例
1と同様の動作を行う。こうしてパスメモリ610はビ
タビ復号データを出力し、ビタビ同期検出回路611は
ビタビ同期検出結果を位相制御回路604に出力する。
ビタビ復号データは、フレーム同期検出回路603と畳
込み再符号化器615に出力される。その出力データは
情報シンボルの最下位ビットx1に対応する。
【0267】畳込み再符号化器615に入力されたビタ
ビ復号データ(情報シンボルの最下位ビットに対応)x1
は、図28の畳込み符号化器301と同一の畳込み符号
化が行われる。その結果、符号化ビット(y1, y0)が再
生され、非符号化ビット判定回路614に出力される。
【0268】一方、代表シンボル検出回路612におい
て検出された各サブセットの代表シンボルは、M段シフ
トレジスタ613において、ビタビ復号器605中のパ
スメモリ610の段数分(M段)だけ遅延され、非符号
化ビット判定回路614に出力される。
【0269】非符号化ビット判定回路614において
は、畳込み再符号化器615において再生された符号化
ビット(y1, y0)に対応する非符号化ビット(y3, y
2)、即ち情報シンボルの上位2ビット(x3, x2)に対
応した復号データが決定され、フレーム同期検出回路6
03に出力される。
【0270】図29の例では、M段シフトレジスタ61
3からの出力データ(遅延された代表シンボル)が、サ
ブセット●についてはA (0, 0, 0, 0)、サブセット■
についてはB (0, 0, 0, 1)、サブセット▲については
C (0, 0, 1, 1)、サブセット◎についてはR (1, 0,
1, 0)の場合、畳込み再符号化器615において再生さ
れた符号化ビット(y1, y0)が(0, 0)ならば(y3, y
2)=(x3, x2)=(0,0)が選択され、(y1, y0)が
(0, 1)ならば(y3, y2)=(x3, x2)=(0, 0)が選
択され、(y1, y0)が(1, 1)ならば(y3, y2)=(x
3, x2)=(0, 0)が選択され、(y1, y0)が(1, 0)
ならば(y3, y2)=(x3, x2)=(1, 0)が選択され
る。
【0271】このようにして、トレリス復号器602に
おいて、トレリス復調データ(x3,x2, x1)が復号さ
れ、フレーム同期検出回路603に出力される。フレー
ム同期検出回路603は、トレリス復号されたデータ
(x3, x2, x1)のフレーム同期検出を行い、復号データ
を出力すると共に、同期検出結果を位相制御回路604
に出力する。
【0272】位相制御回路604は、16相の位相不確
定性を除去するため、以下のような動作を行う。位相制
御回路604は、実施の形態4における位相制御回路5
04と同様に、一定時間ビタビ同期検出結果をモニタ
し、一定時間経ってもビタビ同期が検出されなければ、
角度増分Δφを22.5°ずつ増加させるように位相制
御信号を位相変換器501に出力し、ビタビ同期を確立
する。
【0273】ただし、図29の符号点配置より、各サブ
セット●(y3, y2, y1, y0) =(X,X, 0, 0 )、■(y
3, y2, y1, y0) =(X, X, 0, 1)、▲(y3, y2, y1, y
0) =(X , X, 1, 1 )、◎(y3, y2, y1, y0) =(X,
X, 1, 0)に含まれる夫々4つの符号点は、非符号化ビ
ット(y3, y2)が位相90°毎に(0, 0)→(0, 1)→
(1, 1)→(1, 0)→(0, 0)→と変化する関係にあ
り、位相は90°ずつ離れている。従って、本実施の形
態のTC−16PSKの場合、90°,180°,27
0°のいずれかの角度だけ位相のずれたデータに対して
擬似ビタビ同期状態が起こりうる。
【0274】また、畳込み符号化器301においては、
図36に示す構成の場合、入力系列x1 が全ビット反転
したとすると、出力系列(y1, y0)、すなわち符号化シン
ボルの下位2ビット(y1, y0)はそれぞれ全ビット反転す
る。図29に示すTC−16PSKの符号点配置におい
ては、8PSK復調データの位相が45°,135°,
225°,315°のいずれかの角度で回転したとする
と、図36の畳込み符号化器301において入力系列の
全ビットが反転したことと等価となり、45°,135
°,225°,315°位相のずれたデータに対して
は、トレリス復号器602は擬似ビタビ同期状態となっ
てしまう。
【0275】以上より、45°,90°,135°,1
80°,225°,270°,315°位相のずれたデ
ータに対しては擬似ビタビ同期状態が起こりうるので、
位相制御回路604は、ビタビ同期検出結果とフレーム
同期検出結果の両方により、位相変換器501に対して
位相制御信号を出力する必要がある。ここで、45°の
整数倍の位相差で擬似ビタビ同期状態が生じるので、0
°,22.5°の位相回転状態のどちらかでビタビ同期
が検出されるはずである。
【0276】ビタビ同期が検出されると、位相制御回路
604は、その位相制御信号を保ったまま(位相変換器
501で行われる受信ベクトルの位相回転をその状態の
まま)、一定時間フレーム同期検出結果をモニタする。
フレーム同期が検出されると、絶対位相が確立された状
態なので、位相制御回路604はその位相制御信号を保
つことにより絶対位相を維持する。
【0277】一定時間経ってもフレーム同期が検出され
なければ、位相制御回路604は擬似ビタビ同期状態と
判断して、受信ベクトルの現在の位相回転の状態から4
5°の位相回転が行われるように(角度増分Δφを45
°増加させるように)、位相制御信号を位相変換器50
1に出力し、一定時間フレーム同期検出結果をモニタす
る。
【0278】一定時間経ってもビタビ同期が検出されな
ければ、位相制御回路604は擬似ビタビ同期状態が解
消されていないと判断し、受信ベクトルの現在の位相回
転の状態からさらに45°の位相回転が行われるように
(角度増分Δφをさらに45°増加させるように)、位
相制御信号を位相変換器501に出力し、一定時間フレ
ーム同期検出結果をモニタする。
【0279】一定時間経ってもビタビ同期が検出されな
ければ、位相制御回路604は擬似ビタビ同期状態が解
消されていないと判断し、受信ベクトルの現在の位相回
転の状態からさらに45°の位相回転が行われるように
(角度増分Δφをさらに45°増加させるように)、位
相制御信号を位相変換器501に出力し、一定時間フレ
ーム同期検出結果をモニタする。
【0280】一定時間経ってもビタビ同期が検出されな
ければ、位相制御回路604は擬似ビタビ同期状態が解
消されていないと判断し、受信ベクトルの現在の位相回
転の状態からさらに45°の位相回転が行われるように
(角度増分Δφをさらに45°増加させるように)、位
相制御信号を位相変換器501に出力し、一定時間フレ
ーム同期検出結果をモニタする。
【0281】一定時間経ってもビタビ同期が検出されな
ければ、位相制御回路604は擬似ビタビ同期状態が解
消されていないと判断し、受信ベクトルの現在の位相回
転の状態からさらに45°の位相回転が行われるように
(角度増分Δφをさらに45°増加させるように)、位
相制御信号を位相変換器501に出力し、一定時間フレ
ーム同期検出結果をモニタする。
【0282】一定時間経ってもビタビ同期が検出されな
ければ、位相制御回路604は擬似ビタビ同期状態が解
消されていないと判断し、受信ベクトルの現在の位相回
転の状態からさらに45°の位相回転が行われるように
(角度増分Δφをさらに45°増加させるように)、位
相制御信号を位相変換器501に出力し、一定時間フレ
ーム同期検出結果をモニタする。
【0283】以上のように、最大で7回45°の位相回
転を行うと、擬似ビタビ同期状態が解消され、フレーム
同期が検出されるはずである。そして位相制御回路60
4はその位相制御信号を保つことにより、確立された絶
対位相を維持する。
【0284】また、絶対位相が維持された状態では、位
相制御回路604はフレーム同期検出結果をモニタし、
フレーム同期が外れると、位相変換器501で行われる
受信ベクトルの位相回転が0°になるように(角度増分
Δφが0°になるように)、位相制御信号を位相変換器
501に出力する。そして位相制御回路604はビタビ
同期検出結果をモニタする状態に戻り、上述の動作を再
び開始することにより、絶対位相の再確立を行う。
【0285】なお、位相変換器501は、実施の形態4
と同様に,図22に示す構成を取ることが可能である。
【0286】以上のように本実施の形態によれば、位相
回転された受信ベクトルと各サブセットの代表シンボル
の符号点との位相差θそのものをブランチメトリックと
して算出する。こうすると、TC−16PSKにおける
16相の位相不確定性を除去でき、誤り訂正復号を行う
ことができる。
【0287】(実施の形態6)次に本発明の実施の形態
6における誤り訂正復号装置について図面を参照しなが
ら説明する。図32は本実施の形態の誤り訂正復号装置
の構成を示すブロック図である。この誤り訂正復号装置
の構成において、実施の形態5と異なるのは、フレーム
同期検出回路603の前段に復号データ操作回路816
が加わり、位相制御回路804が異なる動作を行うこと
である。その他のブロックは実施の形態5と同一である
ので、説明を省略する。
【0288】このような構成の誤り訂正復号装置の動作
について説明する。図28に示すTC−16PSKの符
号化器において、実施の形態5と同様のトレリス符号化
が行われ、図29に示す符号点配置にマッピングされ
る。マッピングされたデータ(Id, Qd)は、図示しない
変調器において直交変調され、伝送路に送信される。受
信機では、伝送路より受信された変調信号は16PSK
に復調され、夫々の直交軸(I軸、Q軸)において得ら
れた復調データは図32の位相変換器501に入力され
る。
【0289】位相変換器501は、実施の形態4、5と
同様にして、受信ベクトルの角度φを算出する。そして
位相変換器501は位相制御回路804より出力される
位相制御信号により、受信ベクトルの角度φを変更し
(論理的に受信ベクトルを回転し)、変更された角度
φ' をトレリス復号器602に出力する。
【0290】トレリス復号器602では、実施の形態5
と同様に、非符号化ビット復号回路606において、非
符号化ビット(x3, x2)が復号され、復号データ操作回
路816に出力される。また、畳込み再符号化器615
において再生された符号化ビット(y1, y0)も復号データ
操作回路816に出力される。
【0291】また、実施の形態5と同様に、ビタビ復号
器605では、情報シンボルの最下位ビットx1が復号さ
れ、復号データ操作回路816に出力される。そしてビ
タビ同期検出回路611はビタビ同期検出を行い、ビタ
ビ同期検出結果を位相制御回路804に出力する。
【0292】なお、実施の形態5と同様に、関数f(θ)
=θ、即ちブランチメトリックBM0〜BM3 を、位相回転
された受信ベクトルと各サブセットの代表シンボルの符
号点との位相差θそのものとして算出する。従って、図
31に示すように、 BMi =|φ' − 22.5 °× i| (i= 0〜 3) に従ってブランチメトリックBMi = f( θ) を算出する
(0 °≦ BMi< 45 °)。
【0293】このようにして、トレリス復号器602に
おいて、トレリス復号データ(x3,x2, x1)が復号さ
れ、復号データ操作回路816に出力される。復号デー
タ操作回路816は、位相制御回路804より出力され
る復号データ制御信号により、トレリス復号データ(x
3, x2, x1)を論理的に操作して(x3', x2', x1' )に
変更し、論理的に操作されたデータ(x3', x2', x1' )
をフレーム同期検出回路603に出力する。
【0294】フレーム同期検出回路603は、論理的に
操作されたデータ(x3', x2', x1')のフレーム同期検
出を行い、復号データを出力するとともに、同期検出結
果を位相制御回路804に出力する。
【0295】位相制御回路804は、ビタビ同期検出結
果とフレーム同期検出結果の両方により、位相変換器5
01に対して位相制御信号を出力し、また復号データ操
作回路816に対して復号データ制御信号を出力する。
【0296】実施の形態5で述べたように、TC−16
PSKにおいては図29の符号点配置の場合、45°,
90°,135°,180°,225°,270°,3
15°位相のずれたデータに対しては、トレリス復号器
602は擬似ビタビ同期状態となってしまう。本実施の
形態においては、後述するように復号データ操作回路8
16において、擬似ビタビ同期状態での45°,90
°,135°,180°,225°,270°,315
°の位相回転と等価なビット操作を行う。従って、位相
変換器501は入力データを0°、又は22.5°位相
回転して出力すればよい。
【0297】ここで、復号データ操作回路816でのビ
ット操作について説明する。図33に復号データ操作回
路816の真理値表を示す。位相制御回路804より出
力される復号データ制御信号が‘0’(0°位相回
転)、‘1’(45°位相回転)、‘2’(90°位相
回転)、‘3’(135°位相回転)、‘4’(180
°位相回転)、‘5’(225°位相回転)、‘6’
(270°位相回転)、‘ 7’(315°位相回転)
のとき、トレリス復号データ(x3, x2, x1)、及び再生
された符号化ビット(y1, y0)に従って、復号データ操
作回路816はトレリス復号データ(x3, x2, x1)を図
33に示す真理値表の通りビット操作し、ビット列(x
3', x2', x1' )をフレーム同期検出回路603に出力
する。
【0298】実施の形態5で述べたように、図29の符
号点配置においては、各サブセット●(y3, y2, y1, y
0) =(X, X, 0, 0)、■(y3, y2, y1, y0) =(X, X,
0, 1)、▲(y3, y2, y1, y0) =(X, X, 1, 1)、◎
(y3, y2, y1, y0) =(X, X,1, 0)に含まれるそれぞ
れ4つの符号点は、非符号化ビット(y3, y2)=(x3,x
2)が位相90°毎に(0, 0)→(0, 1)→(1, 1)→
(1, 0)→(0, 0)→と変化する関係にある。従って、
90°,180°,270°の位相回転を行うには、図
33の真理値表に示す通りにトレリス復号データ(x3,
x2, x1)の非符号化ビット(x3, x2)のみをビット操作
して、出力すればよい。
【0299】また、図29の符号点配置においては,各
符号点を45°,135°,225°,315°のいず
れかの角度だけ位相回転させると、符号化ビット(y1,
y0)について見ると、互いに反転した関係にある。図3
6の畳込み符号化器301において、入力系列 x1 の全
ビットが反転したことと等価になる。従って、45°,
135°,225°,315°の位相回転を行うには、
ビタビ復号器605からの出力 x1 については、論理反
転して出力すればよい。
【0300】さらに、図29の符号点配置においては、
各符号点をたとえば135°位相回転させると、符号化
ビット(y1, y0)が(0, 0)、(0, 1)のときには、非
符号化ビット(x3, x2)が(0, 0)→(0, 1)、(0,
1)→(1, 1)、(1, 1)→(1, 0)、(1, 0)→(0,
0)のように変化する。符号化ビット(y1, y0)が(1,
1 )、(1, 0)のときには、非符号化ビット(x3, x
2)が(0, 0)→(1, 1)、(0, 1)→(1, 0)、(1,
1)→(0, 0)、(1, 0)→(0, 1)のように変化す
る。従って、非符号化ビット(x3, x2)については、1
35°の位相回転を行うには、図33の真理値表に示す
通りにビット操作して、出力すればよい。
【0301】45°,225°,315°の位相回転を
行う場合も、同様にして、非符号化ビット(x3 , x2)
については図33の真理値表に示す通りにビット操作し
て、出力すればよい。
【0302】16相の位相不確定性除去を行うため、位
相制御回路804は、実施の形態5と同様の動作が行わ
れ、ビタビ同期を確立する。すなわち、0°,22.5
°の位相回転状態のどちらかで、ビタビ同期が検出され
るはずである。
【0303】ビタビ同期が検出されると、位相制御回路
804はその位相制御信号を保ったまま(位相変換器5
01で行われる受信ベクトルの位相回転をその状態のま
ま)、一定時間フレーム同期検出結果をモニタする。フ
レーム同期が検出されると、絶対位相が確立された状態
なので、位相制御回路804はその位相制御信号を保つ
ことにより、絶対位相を維持する。
【0304】一定時間経ってもフレーム同期が検出され
なければ、位相制御回路804は擬似ビタビ同期状態と
判断して、その位相制御信号を保ったまま(位相変換器
501で行われる受信ベクトルの位相回転をその状態の
まま)、受信ベクトルの現在の位相回転の状態から等価
的に45°の位相回転が行われるように、復号データ制
御信号を復号データ操作回路816に出力する。そして
位相制御回路804は一定時間フレーム同期検出結果を
モニタする。
【0305】一定時間経ってもビタビ同期が検出されな
ければ、位相制御回路804は擬似ビタビ同期状態が解
消されていないと判断し、その位相制御信号を保ったま
ま(位相変換器501で行われる受信ベクトルの位相回
転をその状態のまま)、受信ベクトルの現在の位相回転
の状態からさらに等価的に45°の位相回転が行われる
ように、復号データ制御信号を復号データ操作回路81
6に出力する。そして位相制御回路804は一定時間フ
レーム同期検出結果をモニタする。
【0306】一定時間経ってもビタビ同期が検出されな
ければ、位相制御回路804は擬似ビタビ同期状態が解
消されていないと判断し、その位相制御信号を保ったま
ま(位相変換器501で行われる受信ベクトルの位相回
転をその状態のまま)、受信ベクトルの現在の位相回転
の状態からさらに等価的に45°の位相回転が行われる
ように、復号データ制御信号を復号データ操作回路81
6に出力する。そして位相制御回路804は一定時間フ
レーム同期検出結果をモニタする。
【0307】一定時間経ってもビタビ同期が検出されな
ければ、位相制御回路804は擬似ビタビ同期状態が解
消されていないと判断し、その位相制御信号を保ったま
ま(位相変換器501で行われる受信ベクトルの位相回
転をその状態のまま)、受信ベクトルの現在の位相回転
の状態からさらに等価的に45°の位相回転が行われる
ように、復号データ制御信号を復号データ操作回路81
6に出力し、一定時間フレーム同期検出結果をモニタす
る。
【0308】一定時間経ってもビタビ同期が検出されな
ければ、位相制御回路804は擬似ビタビ同期状態が解
消されていないと判断し、その位相制御信号を保ったま
ま(位相変換器501で行われる受信ベクトルの位相回
転をその状態のまま)、受信ベクトルの現在の位相回転
の状態からさらに等価的に45°の位相回転が行われる
ように、復号データ制御信号を復号データ操作回路81
6に出力し、一定時間フレーム同期検出結果をモニタす
る。
【0309】一定時間経ってもビタビ同期が検出されな
ければ、位相制御回路804は擬似ビタビ同期状態が解
消されていないと判断し、その位相制御信号を保ったま
ま(位相変換器501で行われる受信ベクトルの位相回
転をその状態のまま)、受信ベクトルの現在の位相回転
の状態からさらに等価的に45°の位相回転が行われる
ように、復号データ制御信号を復号データ操作回路81
6に出力し、一定時間フレーム同期検出結果をモニタす
る。
【0310】一定時間経ってもビタビ同期が検出されな
ければ、位相制御回路804は擬似ビタビ同期状態が解
消されていないと判断し、その位相制御信号を保ったま
ま(位相変換器501で行われる受信ベクトルの位相回
転をその状態のまま)、受信ベクトルの現在の位相回転
の状態からさらに等価的に45°の位相回転が行われる
ように、復号データ制御信号を復号データ操作回路81
6に出力し、一定時間フレーム同期検出結果をモニタす
る。
【0311】以上のように、最大で7回45°の位相回
転を行うと、擬似ビタビ同期状態が解消され、フレーム
同期が検出されるはずである。そして位相制御回路80
4は位相制御信号及び復号データ制御信号を保つことに
より、確立された絶対位相を維持する。
【0312】また、絶対位相が維持された状態では、位
相制御回路804はフレーム同期検出結果をモニタし、
フレーム同期が外れると、位相変換器501で行われる
受信ベクトルの位相回転が0°になるように、位相制御
信号を位相変換器501に出力する。そして位相制御回
路804は、復号データ操作回路816でビット操作が
行われないように、復号データ制御信号を‘0’として
復号データ操作回路816に出力する。そしてビタビ同
期検出結果をモニタする状態に戻る。位相制御回路80
4は上述の動作を再び開始することにより、絶対位相の
再確立を行う。
【0313】以上のように本実施の形態によれば、位相
回転された受信ベクトルと各サブセットの代表シンボル
の符号点との位相差θそのものをブランチメトリックと
して算出する。こうするとTC−16PSKにおける1
6相の位相不確定性を除去でき、誤り訂正復号を行うこ
とができる。
【0314】さらに、上述のように、擬似ビタビ同期状
態が発生した場合、復号データ操作回路816におい
て、トレリス復号データのビット操作を行うことによ
り、位相制御回路804は擬似ビタビ同期状態を解消
し、絶対位相の確立を行う。従って、トレリス復号器の
前にある位相変換器501で45°づつの位相回転を行
って、擬似ビタビ同期状態を解消する構成に比べて、迅
速に絶対位相を確立することができる。
【0315】なお、上記実施の形態1〜2において、位
相変換器101は、45°位相回転回路と90°×整数
位相回転回路の縦続接続、又は45°×整数位相回転回
路、又は45°位相回転回路と90°位相回転回路と1
80°位相回転回路の縦続接続で構成されるものとした
が、加算器と、データの極性を反転する極性反転回路
と、同相成分と直交成分の入れ替えを行うデータ交換手
段(セレクタ)とを含んで組み合わせた構成であれば他
の構成でもよい。
【0316】また、上記実施の形態1〜2において、位
相変換器101は、復調データの同相成分と直交成分を
入力として、45°位相回転回路、90°×整数位相回
転回路の順に処理を行う例を示したが、逆に90°×整
数位相回転回路、45°位相回転回路の順に処理を行う
ものとしてもよい。
【0317】また、上記実施の形態1〜2において、位
相変換器101は、45°位相回転回路、90°位相回
転回路、180°位相回転回路の順に処理を行う例を示
したが、45°位相回転回路、90°位相回転回路、1
80°位相回転回路とを含んで組み合わせた構成なら
ば、同様に処理の順番を変えてもよい。
【0318】また、上記実施の形態1〜2において、位
相変換器101における45°位相回転回路を図6に示
す構成としたが、加算器を含んだ構成であれば、他の構
成でもよい。
【0319】また、上記実施の形態1〜2において、位
相変換器101における90°×整数位相回転回路を図
38に示す構成としたが、データの極性を反転する極性
反転回路と、同相成分と直交成分の入れ替えを行うデー
タ交換手段(セレクタ)とを含んで組み合わせた構成で
あれば、セレクタの順番が変わるなど、他の構成でもよ
い。
【0320】また、上記実施の形態1〜2において、位
相変換器101における45°×整数位相回転回路を図
8に示す構成としたが、加算器と、データの極性を反転
する極性反転回路と、同相成分と直交成分の入れ替えを
行うデータ交換手段(セレクタ)とを含んで組み合わせ
た構成であれば、セレクタの順番が変わるなど、他の構
成でもよい。
【0321】また、上記実施の形態1〜2において、位
相変換器101における90°位相回転回路を図12に
示す構成としたが、データの極性を反転する極性反転回
路と、同相成分と直交成分の入れ替えを行うデータ交換
手段(セレクタ)とを含んで組み合わせた構成であれ
ば、セレクタの順番が変わるなど、他の構成でもよい。
【0322】また、上記実施の形態1〜2において、位
相変換器101における180°位相回転回路を図13
に示す構成としたが、データの極性を反転する極性反転
回路を含んだ構成であれば、他の構成でもよい。
【0323】また、上記実施の形態1〜2において、図
6に示す45°位相回転回路におけるオーバーフロー処
理回路111I、111Q、及び図8に示す45°×整
数位相回転回路におけるオーバーフロー処理回路11
9、120において、減算結果又は加算結果の一方でも
オーバーフローまたはアンダーフローが生じたときは、
減算結果、加算結果ともに1/2されて(LSBが消去
されて)出力される構成としたが、(I, Q)平面上におけ
る位相を保つ条件下で、他の形式のオーバーフロー、ア
ンダーフロー処理を行ってもよい。
【0324】また、上記実施の形態1〜2において、図
6に示す45°位相回転回路における加算器110I、
110Q、及び図8に示す45°×整数位相回転回路に
おける加算器117、118は、夫々オーバーフロー処
理回路111I、111Q、及びオーバーフロー処理回
路119、120を含む構成としたが、加算、減算処理
によりオーバーフロー及びアンダーフローが発生しない
送受信システムであれば、オーバーフロー処理回路を含
まない構成にできる。
【0325】また、上記実施の形態3において、位相変
換器401における45°位相回転回路を図6に示す構
成としたが、加算器を含んだ構成であれば、他の構成で
もよい。
【0326】また、上記実施の形態3において、図6に
示す45°位相回転回路におけるオーバーフロー処理回
路111I、111Qにおいて、減算結果または加算結
果の一方でもオーバーフローまたはアンダーフローが生
じたときは、減算結果、加算結果ともに1/2されて
(LSBが消去されて)出力される構成としたが、(I,
Q)平面上における位相を保つ条件下で、他の形式のオー
バーフロー、アンダーフロー処理を行ってもよい。
【0327】また、上記実施の形態3において、図6に
示す45°位相回転回路における加算器110I、11
0Qはそれぞれオーバーフロー処理回路111I、11
1Qを含む構成としたが、加算、減算処理によりオーバ
ーフロー及びアンダーフローが発生しない送受信システ
ムであれば、オーバーフロー処理回路を含まない構成に
できる。
【0328】また、上記実施の形態1において、 f(θ) = sin2(θ/2) = (1− cosθ) / 2 (θ:位相回転された復調データと各符号点との位相
差)としてブランチメトリックを算出したが、関数f
(θ) は位相θのみにより与えられる形式ならば、他の
形式でもよい。
【0329】また、上記実施の形態2、3において、 f(θ) =|sin θ|=|Im(U×D* )|/(|U|・
|D* |) (θ:位相回転された復調データと各サブセットの代表
シンボルの符号点との位相差)としてブランチメトリッ
クを算出したが、関数f(θ) は位相θのみにより与えら
れる形式ならば、他の形式でもよい。
【0330】また、 f(θ) =|U||D* ||sin θ|=|Im(U×D* )
| として、|sin θ|に比例する値をブランチメトリック
として簡易的に算出してもよい。
【0331】また、上記実施の形態4において、畳込み
16PSKの16相の位相不確定性を除去する例を示し
たが、位相変換器501での角度増分Δφを11.25
°ずつとする構成にすることにより、畳込み32PSK
の32相の位相不確定性を除去することができ、同様に
位相変換器501での角度増分Δφを(360/N)°
ずつとする構成にすることにより、畳込みN相PSK
(N:任意)のN相の位相不確定性を除去することがで
きる。
【0332】また、上記実施の形態5、6において,T
C−16PSKの16相の位相不確定性を除去する例を
示したが、位相変換器501での角度増分Δφを11.
25°ずつとすることにより、TC−32PSKの32
相の位相不確定性を除去することができ、同様に位相変
換器501での角度増分Δφを(360/N)°ずつと
することにより、TC−N相PSK(N:任意)のN相
の位相不確定性を除去することができる。
【0333】また、上記実施の形態4〜6において、位
相変換器501は図22に示す構成としたが、受信ベク
トルφの算出手段として、ROM回路510の変わり
に、arctanを算出する論理回路を用いるなど、他
の構成としてもよい。
【0334】また、上記実施の形態1〜6では、ビタビ
同期を検出する構成として、ビタビ同期検出回路が、A
CS回路におけるパスメトリックの正規化の頻度をモニ
タする構成としたが、誤り数をカウントする構成など、
他の構成としてもよい。
【0335】また、上記実施の形態1において、畳込み
8PSKの符号点配置を図2又は図7の通りとしたが、
これに限るものではない。
【0336】また、上記実施の形態2、3において、T
C−8PSKの符号点配置を図16の通りとしたが、こ
れに限るものではない。
【0337】また、上記実施の形態4において、畳込み
16PSKの符号点配置を図23の通りとしたが、これ
に限るものではない。
【0338】また、上記実施の形態5、6において、T
C−16PSKの符号点配置を図29の通りとしたが、
これに限るものではない。
【0339】また、上記実施の形態1〜3において、8
相位相不確定性除去のため、ビタビ同期を検出するま
で、復調データを45°ずつ位相回転させる構成とした
が、逆に−45°ずつ位相回転させる構成などにしても
よく、復調データの位相回転の順番は、上記実施の形態
1〜3に限らない。
【0340】また、上記実施の形態4〜6において、1
6相位相不確定性除去のため、ビタビ同期を検出するま
で、復調データの受信ベクトルの角度を22.5°ずつ
位相回転させる構成としたが、逆に−22.5°ずつ位
相回転させる構成などにしてもよく、復調データの受信
ベクトルの角度の位相回転の順番は、上記実施の形態4
〜6に限らない。
【0341】また、上記実施の形態4〜6において、1
6相の位相不確定性があるとしたが、送信側で畳込み符
号化され、N相PSK変調された信号を受信してN相P
SK復調し、直交座標上の復調データの誤り訂正復号を
行う場合も有効である。この場合は位相変換器に、位相
回転角θの回転変換式 i=Icos θ−Qsin θ q=Qcos θ+Isin θ において、θとして(360/N)°をパラメータとす
るデータ(i,q)をROMテーブルに格納しておけ
ば、きめ細かい角度の変換を行う位相回転回路を用いず
に、データ(I,Q)の位相変換を容易に行うことがで
きる。
【0342】また、上記実施の形態4〜6において、1
6相の位相不確定性があるとしたが、送信側でトレリス
符号化され、N相PSK変調された信号を受信してN相
PSK復調し、直交座標上の復調データの誤り訂正復号
を行う場合も同様に有効である。
【0343】
【発明の効果】以上のように本願の請求項1記載の発明
によれば、送信側で畳込み符号化され、8PSK変調さ
れた信号を受信したとき、受信点(位相回転された復調
データ)と符号点との位相差(位相角)θのみを用いて
ブランチメトリックの関数f(θ)を扱うことにより、位
相変換器の構成を簡単にし、位相制御を速やかに行うこ
とができる。
【0344】また本願の請求項2記載の発明によれば、
送信側でトレリス符号化され、8PSK変調された信号
を受信したとき、受信点(位相回転された復調データ)
と符号点との位相差(位相角)θのみを用いてブランチ
メトリックの関数f(θ)を扱うことにより、位相変換器
の構成を簡単にし、位相制御を速やかに行うことができ
る。
【0345】また請求項3の発明によれば、送信側でト
レリス符号化され、8PSK変調された信号を受信して
擬似ビタビ同期状態が発生した場合、復号データ操作回
路において、トレリス復号データのビット操作を行うこ
とにより、擬似ビタビ同期状態を解消して絶対位相の確
立を行う。従って、トレリス復号器の前にある位相変換
器で90°ずつの位相回転を行って擬似ビタビ同期状態
を解消する構成に比べて、簡単な回路構成で、かつ迅速
に絶対位相を確立することができる。
【0346】特に請求項4の発明によれば、位相回転角
θに対するcos θ及びsin θの値をROMテーブルに格
納しておけば、請求項4記載の回転変換式を用いて任意
の位相角補正が高速に行える。
【0347】特に位相変換器を請求項5のように構成す
れば、畳込み8PSKにおける8相の位相不確定性を、
演算処理回数の多い乗算器を用いず、加算器とセレクタ
のみの簡単な回路構成で実現できる。
【0348】特に位相変換器を請求項6のように構成す
れば、45°整数位相変換回路のみを用いるより、位相
変換器の回路構成が簡単になる。
【0349】特に位相変換器を請求項7のように構成す
れば、1つの整数位相変換回路のみを用いることによ
り、45°単位で0°から360°の範囲で位相変換を
行うことができる。
【0350】特に位相変換器を請求項8のように構成す
れば、45°整数位相変換回路のみを用いるより、位相
変換器の回路構成が簡単になる。
【0351】特に請求項9の発明によれば、同相成分と
直交成分の加算及び減算において、オーバーフロー又は
アンダーフローを起こしても、位相角制御の演算精度が
一定に保持される。
【0352】特に請求項10の発明によれば、ブランチ
メトリックの関数f(θ)として、位相角θのみの関数
として算出することにより、畳込み8PSKにおける位
相不確定性を、簡単な回路構成の位相変換器を用いて誤
り訂正復号を行うことができる。
【0353】特に請求項11〜13の発明によれば、ブ
ランチメトリックの関数f(θ)として、位相角θのみ
の関数を算出することにより、TC−8PSKにおける
位相不確定性を、簡単な回路構成の位相変換器を用いて
誤り訂正復号を行うことができる。
【0354】本願の請求項14記載の発明によれば、送
信側で畳込み符号化され、N相PSK変調された信号を
受信したとき、受信点(位相回転された復調データ)と
符号点との位相差(位相角)θのみを用いてブランチメ
トリックの関数f(θ)を扱うことにより、位相変換器の
構成を簡単にし、位相制御を速やかに行うことができ
る。16相以上の位相不確定性がある場合には特に有効
である。
【0355】また本願の請求項15記載の発明によれ
ば、送信側でトレリス符号化され、N相PSK変調され
た信号を受信したとき、受信点(位相回転された復調デ
ータ)と符号点との位相差(位相角)θのみを用いてブ
ランチメトリックの関数f(θ)を扱うことにより、位相
変換器の構成を簡単にし、位相制御を速やかに行うこと
ができる。16相以上の位相不確定性がある場合には特
に有効である。
【0356】また請求項16の発明によれば、送信側で
トレリス符号化され、N相PSK変調された信号を受信
して擬似ビタビ同期状態が発生した場合、復号データ操
作回路において、トレリス復号データのビット操作を行
うことにより、擬似ビタビ同期状態を解消して絶対位相
の確立を行うことができる。従ってトレリス復号器の前
にある位相変換器で位相回転を行って擬似ビタビ同期状
態を解消する構成に比べて、迅速に絶対位相を確立する
ことができる。
【0357】以上の誤り訂正復号装置は、振幅情報を不
要とするPSKの位相補償には最適である。また通信衛
星又は放送衛星のような無線による高速デジタル伝送に
は、多相PSKが良く用いられるので、この分野には効
果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における誤り訂正復号装
置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1における畳込み8PSKの符号点
配置の一例を示す説明図である。
【図3】実施の形態1におけるブランチメトリックf
(θ)の一例を示す説明図である。
【図4】実施の形態1における畳込み符号化器(符号化
率1/3)の構成例を示すブロック図である。
【図5】8PSK復調データと45°位相回転したデー
タとの座標関係を示す説明図である。
【図6】本発明の実施の形態1〜3において、位相変換
器に用いられる45°位相回転回路の構成図である。
【図7】実施の形態1における畳込み8PSKの符号点
配置の他の例を示す説明図である。
【図8】本発明の実施の形態1〜3において、位相変換
器に用いられる45°×整数位相回転回路の構成図であ
る。
【図9】8PSK復調データと、0°,45°,90
°,135°,180°,225°,270°,315
°位相回転したデータとの座標関係を示す説明図であ
る。
【図10】本発明の実施の形態1〜3において、8PS
K復調データと、0°,45°,90°,135°,1
80°,225°,270°,315°位相回転したデ
ータとの座標関係を示す説明図である。
【図11】本発明の実施の形態1〜3において、45°
×整数位相回転回路中のセレクト信号生成回路125の
真理値表である。
【図12】本発明の実施の形態1〜3において、位相変
換器に用いられる90°位相回転回路の構成図である。
【図13】本発明の実施の形態1〜3において、位相変
換器に用いられる180°位相回転回路の構成図であ
る。
【図14】本発明の実施の形態2における誤り訂正復号
装置の全体構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の実施の形態2,3において、送信側
に設けられたTC−8PSK符号化器の構成例を示すブ
ロック図である。
【図16】本発明の実施の形態2,3において、TC−
8PSKの符号点配置の一例を示す説明図である。
【図17】本発明の実施の形態2,3において、各サブ
セットに対する代表シンボル検出とブランチメトリック
算出の様子を示す説明図である。
【図18】本発明の実施の形態2,3において、ブラン
チメトリックBMに用いられる関数f(θ)の説明図で
ある。
【図19】本発明の実施の形態3における誤り訂正復号
装置の全体構成を示すブロック図である。
【図20】実施の形態3における出力ビット列の真理値
表である。
【図21】本発明の実施の形態4における誤り訂正復号
装置の全体構成を示すブロック図である。
【図22】本発明の実施の形態4〜6における位相変換
器の構成例を示すブロック図である。
【図23】実施の形態4における畳込み16PSKの符
号点配置の一例を示す図である。
【図24】実施の形態4において、ブランチメトリック
BMに用いられる関数f(θ)の説明図である。
【図25】本発明の実施の形態4〜6において、位相変
換器に用いられる角度変更回路の構成図である。
【図26】本発明の実施の形態4〜6における回転角度
生成回路の真理値表である。
【図27】本発明の実施の形態5における誤り訂正復号
装置の全体構成を示すブロック図である。
【図28】実施の形態5、6におけるTC−16PSK
符号化器の構成例を示すブロック図である。
【図29】実施の形態5、6において、TC−16PS
Kの符号点配置の一例を示す説明図である。
【図30】実施の形態5、6において、各サブセットに
対する代表シンボル検出及びブランチメトリック算出の
様子を示す説明図である。
【図31】実施の形態5、6において、ブランチメトリ
ックBMに用いられる関数f(θ)の説明図である。
【図32】本発明の実施の形態6における誤り訂正復号
装置の全体構成を示すブロック図である。
【図33】実施の形態6における出力ビット列の真理値
表である。
【図34】従来例1における誤り訂正復号装置の全体構
成を示すブロック図である。
【図35】従来例1における畳込みQPSKの符号点配
置の一例を示す説明図である。
【図36】従来例1,2、及び実施の形態2,3,5,
6における畳込み符号化器の構成例を示すブロック図で
ある。
【図37】QPSK復調データと、0°,90°,18
0°,270°位相回転したデータとの座標関係を示す
説明図である。
【図38】従来例1,2及び本実施の形態1〜3におい
て、90°×整数位相回転回路の構成例を示すブロック
図である。
【図39】従来例2における誤り訂正復号装置の全体構
成を示すブロック図である。
【図40】従来例2におけるTC−16QAM符号化器
の構成例を示すブロック図である。
【図41】従来例2におけるTC−16QAMの符号点
配置の一例を示す説明図である。
【図42】従来例2における各サブセットに対する代表
シンボル検出及びブランチメトリック算出の様子を示す
説明図である。
【図43】従来の45°位相回転回路の構成例を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
101,401,501,1001,1201 位相変
換器 102,205,502,605,1002,1205
ビタビ復号器 103,203,503,603,1003,1203
フレーム同期検出回路 104,404,504,604,804,1004,
1204 位相制御回路 105,207,505,607,1005,1207
ブランチメトリック計算回路 106,208,506,608,1006,1208
ACS回路 107,209,507,609,1007,1209
パスメトリックメモリ 108,210,508,610,1008,1210
パスメモリ 109,211,509,611,1009,1211
ビタビ同期検出回路 110I,110Q,117,118,1401I,1
401Q 加算器 111I,111Q,119,120 オーバーフロー
処理回路 112I,112Q,113,114,115,11
6,122,123,124,125 132Q,13
3I,133Q 142I,142Q,417,1,1
02I,1102Q,1103I,1103Q,140
3I,1403Qセレクタ 121,131Q 141I,141Q,1101I,
1101Q 極性反転回路 125 セレクト信号生成回路 202,602,1202 トレリス復号器 206,606,1206 非符号化ビット復号回路 212,612,1212 代表シンボル検出回路 213,613,1213 M段シフトレジスタ 214,614 非符号化ビット判定回路 215,615,1215 畳込み再符号化器 301,1301 畳込み符号化器 302,702,1302 トレリスマッピング器 416,816 復号データ操作回路 510 ROM回路 511 角度変更回路 512 mod360°加算器 513 回転角度生成回路 1214 非符号化ビット判定回路 1402I 乗算器 1402Q 乗算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大本 紀顕 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信側で畳込み符号化され、8PSK変
    調された信号を受信して8PSK復調し、直交座標上の
    復調データの誤り訂正復号を行う誤り訂正復号装置であ
    って、 前記復調データの同相成分と直交成分を入力として、位
    相制御信号に基づき前記復調データを0°〜360°の
    範囲で45°単位で位相回転する位相変換器と、 前記位相変換器より出力されたデータをビタビ復号して
    出力し、ビタビ同期検出を行うビタビ復号器と、 前記ビタビ復号器より出力されたデータのフレーム同期
    検出を行って、誤り訂正復号データを出力するフレーム
    同期検出回路と、 前記ビタビ復号器のビタビ同期検出結果と前記フレーム
    同期検出回路のフレーム同期検出結果により、45°毎
    の位相角制御を行うための前記位相制御信号を生成し、
    前記位相変換器に与える位相制御回路と、を具備するこ
    とを特徴とする誤り訂正復号装置。
  2. 【請求項2】 送信側でトレリス符号化され、8PSK
    変調された信号を受信して8PSK復調し、直交座標上
    の復調データの誤り訂正復号を行う誤り訂正復号装置で
    あって、 前記復調データの同相成分と直交成分を入力として、位
    相制御信号に基づき前記復調データを0°〜360°の
    範囲で45°単位で位相回転する位相変換器と、 前記位相変換器より出力されたデータをトレリス復号し
    て出力し、ビタビ同期検出を行うトレリス復号器と、 前記トレリス復号器より出力されたデータのフレーム同
    期検出を行って、誤り訂正復号データを出力するフレー
    ム同期検出回路と、 前記トレリス復号器のビタビ同期検出結果と前記フレー
    ム同期検出回路のフレーム同期検出結果とにより、45
    °毎の位相角制御を行うための位相制御信号を生成して
    前記位相変換器に与え、擬似ビタビ同期状態を検出した
    場合には、現在の位相状態から90°毎の位相回転を行
    うための位相制御信号を前記位相変換器に与える位相制
    御回路と、を具備することを特徴とする誤り訂正復号装
    置。
  3. 【請求項3】 送信側でトレリス符号化され、8PSK
    変調された信号を受信して8PSK復調し、直交座標上
    の復調データの誤り訂正復号を行う誤り訂正復号装置で
    あって、 前記復調データの同相成分と直交成分を入力として、位
    相制御信号に基づき前記復調データを0°又は45°の
    位相回転する位相変換器と、 前記位相変換器より出力されたデータをトレリス復号し
    て出力し、ビタビ同期検出を行うトレリス復号器と、 擬似ビタビ同期状態の場合には、前記トレリス復号器よ
    り出力されたデータを論理的に変更して出力し、擬似ビ
    タビ同期状態でない場合には、前記トレリス復号器より
    出力されたデータをそのまま出力する復号データ操作回
    路と、 前記復号データ操作回路より出力されたデータのフレー
    ム同期検出を行って、誤り訂正復号データを出力するフ
    レーム同期検出回路と、 前記トレリス復号器のビタビ同期検出結果と前記フレー
    ム同期検出回路のフレーム同期検出結果とにより、0°
    又は45°の位相回転を行う位相制御信号を生成して前
    記位相変換器を制御すると共に、擬似ビタビ同期検出を
    行って、その検出結果に基づいて前記復号データ操作回
    路に対して復号データ制御信号を出力して、前記復号デ
    ータ操作回路を制御する位相制御回路と、を具備するこ
    とを特徴とする誤り訂正復号装置。
  4. 【請求項4】 前記位相変換器は、 変換前の同相成分をIとし、直交成分をQとし、変換後
    の同相成分をiとし、直交成分をqとし、位相回転角を
    θとするとき、回転変換式 i=Icos θ−Qsin θ q=Qcos θ+Isin θ の演算を行うものであることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1項記載の誤り訂正復号装置。
  5. 【請求項5】 前記位相変換器は、 変換前の同相成分をIとし、直交成分をQとし、変換後
    の同相成分をiとし、直交成分をqとし、位相回転角θ
    の回転変換式 i=Icos θ−Qsin θ q=Qcos θ+Isin θ によって変換するものであり、 cos θの値として+1,−1,0のいずれか1つの係数
    を選択する第1のセレクタと、 sin θの値として+1,−1,0のいずれか1つの係数
    を選択する第2のセレクタと、 前記第1及び第2のセレクタで選択された単位円上の係
    数により決定される同相成分Iの項と直交成分Qの項と
    を加算する加算器と、を有し、 乗算演算をすることなく前記同相成分iと前記直交成分
    qとを演算することを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か1項記載の誤り訂正復号装置。
  6. 【請求項6】 前記位相変換器は、 位相回転角をθ=0°,45°とする45°位相変換回
    路と、 位相回転角をθ=90°×A(A=0,1,2,3)と
    する90°×整数位相変換回路と、を有することを特徴
    とする請求項1又は2記載の誤り訂正復号装置。
  7. 【請求項7】 前記位相変換器は、 位相回転角をθ=45°×B(B=0,1,2,3,
    4,5,6,7)とする45°×整数位相変換回路を有
    することを特徴とする請求項1又は2記載の誤り訂正復
    号装置。
  8. 【請求項8】 前記位相変換器は、 位相回転角をθ=0°,45°とする45°位相変換回
    路と、 位相回転角をθ=0°,90°とする90°位相変換回
    路と、 位相回転角をθ=0°,180°とする180°位相変
    換回路と、を有することを特徴とする請求項1又は2記
    載の誤り訂正復号装置。
  9. 【請求項9】 前記位相変換器は、 前記加算器において、同相成分及び直交成分の加算結果
    の一方でもオーバーフロー又はアンダーフローした場合
    には、前記同相成分及び直交成分の加算結果を共に1/
    2して出力することを特徴とする請求項5記載の誤り訂
    正復号装置。
  10. 【請求項10】 前記ビタビ復号器は、 前記位相変換器より出力されたデータと、8PSKの各
    符号点との位相差θのみによる関数f(θ)によってブ
    ランチメトリックを算出することを特徴とする請求項1
    記載の誤り訂正復号装置。
  11. 【請求項11】 前記トレリス復号器は、 前記位相変換器より出力されたデータと、8PSKの各
    符号点との位相差θのみによる関数f(θ)によってブ
    ランチメトリックを算出することを特徴とする請求項2
    又は3記載の誤り訂正復号装置。
  12. 【請求項12】 前記トレリス復号器は、 前記位相変換器より出力されたデータの複素ベクトルU
    と8PSKの各符号点の複素共役ベクトルDi * との複
    素乗算の虚数部の絶対値|Im(U×Di * )|を、前記
    位相変換器より出力されたデータの複素ベクトルの大き
    さ|U|と前記8PSKの各符号点の複素共役ベクトル
    の大きさ|Di * |との積|U|・|Di * |で正規化
    したものを、ブランチメトリックの関数f(θ)=|si
    n θi |として算出することを特徴とする請求項2又は
    3記載の誤り訂正復号装置。
  13. 【請求項13】 前記トレリス復号器は、 前記位相変換器より出力されたデータの複素ベクトルU
    と8PSKの各符号点の複素共役ベクトルDi * との複
    素乗算の虚数部の絶対値|Im(U×Di * )|を、ブラ
    ンチメトリックの関数f(θ)として算出することを特
    徴とする請求項2又は3記載の誤り訂正復号装置。
  14. 【請求項14】 送信側で畳込み符号化され、N相PS
    K変調された信号を受信してN相PSK復調し、直交座
    標上の復調データの誤り訂正復号を行う誤り訂正復号装
    置であって、 前記復調データの同相成分と直交成分を入力して位相角
    を検出し、位相制御信号に基づき前記復調データの位相
    角を変更する位相変換器と、 前記位相変換器より出力されたデータをビタビ復号して
    出力し、ビタビ同期検出を行うビタビ復号器と、 前記ビタビ復号器より出力されたデータのフレーム同期
    検出を行って、誤り訂正復号データを出力するフレーム
    同期検出回路と、 前記ビタビ復号器のビタビ同期検出結果と前記フレーム
    同期検出回路のフレーム同期検出結果により、(360
    /N)°毎の位相角制御を行うための前記位相制御信号
    を生成し、前記位相変換器に与える位相制御回路と、を
    具備することを特徴とする誤り訂正復号装置。
  15. 【請求項15】 送信側でトレリス符号化され、N相P
    SK変調された信号を受信してN相PSK復調し、直交
    座標上の復調データの誤り訂正復号を行う誤り訂正復号
    装置であって、 前記復調データの同相成分と直交成分を入力して位相角
    を検出し、位相制御信号に基づき前記復調データの位相
    角を変更する位相変換器と、 前記位相変換器より出力されたデータをトレリス復号し
    て出力し、ビタビ同期検出を行うトレリス復号器と、 前記トレリス復号器より出力されたデータのフレーム同
    期検出を行って、誤り訂正復号データを出力するフレー
    ム同期検出回路と、 前記トレリス復号器のビタビ同期検出結果と前記フレー
    ム同期検出回路のフレーム同期検出結果とにより、(3
    60/N)°毎の位相角制御を行うための位相制御信号
    を生成して前記位相変換器に与え、擬似ビタビ同期状態
    を検出した場合には、現在の位相状態から擬似ビタビ同
    期が生じる位相差毎の回転を行う位相制御信号を前記位
    相変換器に与える位相制御回路と、を具備することを特
    徴とする誤り訂正復号装置。
  16. 【請求項16】 送信側でトレリス符号化され、N相P
    SK変調された信号を受信してN相PSK復調し、直交
    座標上の復調データの誤り訂正復号を行う誤り訂正復号
    装置であって、 前記復調データの同相成分と直交成分を入力して位相角
    を検出し、位相制御信号に基づき前記復調データの位相
    角を変更する位相変換器と、 前記位相変換器より出力されたデータをトレリス復号し
    て出力し、ビタビ同期検出を行うトレリス復号器と、 擬似ビタビ同期状態の場合には、前記トレリス復号器よ
    り出力されたデータを論理的に変更して出力し、擬似ビ
    タビ同期状態でない場合には、前記トレリス復号器より
    出力されたデータをそのまま出力する復号データ操作回
    路と、 前記復号データ操作回路より出力されたデータのフレー
    ム同期検出を行って、誤り訂正復号データを出力するフ
    レーム同期検出回路と、 前記トレリス復号器のビタビ同期検出結果と前記フレー
    ム同期検出回路のフレーム同期検出結果とにより、(3
    60/N)°毎の位相回転を行う位相制御信号を生成し
    て前記位相変換器を制御すると共に、擬似ビタビ同期検
    出を行って、その検出結果に基づいて前記復号データ操
    作回路に対して復号データ制御信号を出力して、前記復
    号データ操作回路を制御する位相制御回路と、を具備す
    ることを特徴とする誤り訂正復号装置。
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