JPH11271212A - 光学的分析装置用測定チップ - Google Patents

光学的分析装置用測定チップ

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JPH11271212A
JPH11271212A JP7246098A JP7246098A JPH11271212A JP H11271212 A JPH11271212 A JP H11271212A JP 7246098 A JP7246098 A JP 7246098A JP 7246098 A JP7246098 A JP 7246098A JP H11271212 A JPH11271212 A JP H11271212A
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JP
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sample liquid
liquid chamber
optical analyzer
measuring chip
droplet
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JP7246098A
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English (en)
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Ryohei Nagata
良平 永田
Runa Nakamura
瑠奈 中村
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チップ表面との親和性が低い液滴Pを効果的
に試料液室に保留することのできる光学的分析装置用測
定チップAを得る。 【解決手段】 透光性基板1と、該透光性基板の一面上
に形成される試料液室7とを有し、該試料液室7は、閉
ループ状の隔壁6によって区画されている。試料液室7
内に滴下された液滴の自由移動は、閉ループ状の隔壁6
により確実に抑制される。閉ループ状の隔壁6は、好ま
しくは、シリコンRTVゴムにより形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測定チップの表面
に該表面との親和性が低い液滴を容易に固定化すること
のできる光学的分析装置用測定チップに関する。
【0002】
【従来の技術】測定チップの表面に試料液などを滴下
し、該試料液などを適宜の光学的分析により観察し分析
することは通常行われている。例えば、透光性の基板上
に試料液を配置して光を照射し、反射光や透過光の屈折
率や吸収率などの変量に基づき試料を分析することは行
われており、具体例として、臨床検査などでの免疫反応
を利用した各種検査法において、生理活性物質の変化を
高感度に検出することのできる光学的分析方法、例えば
表面プラズモン共鳴(SPR)を利用した光学的分析方
法などが挙げられる。
【0003】前記した表面プラズモン共鳴を利用した光
学的分析方法の場合、光学的分析装置に用いられる測定
チップは、一般的には、下から透光性基板、金属薄膜及
び分析対象物に応じた生理活性物質を固定した固定膜と
からなり、このような構成を有する光学的分析装置用測
定チップが、光学的分析装置のプリズム上に透光性基板
側が面するようにしてセットされる。試料液は、給液ポ
ンプを利用して固定膜面に連続して送り込まれるか、試
料液を収容したセルの液体面が固定膜に接触するように
され、生理活性物質と分析対象物の相互作用を生じさせ
る(例えば、特公平5−2181号公報、特開平63−
75542号公報など参照)。また、固定膜に生理活性
物質を固定化するには、固定化層を設けた基板を生理活
性物質の濃厚溶液に浸漬するか、マイクロディスペンサ
ーにより滴下する方法が取られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、表面プ
ラズモン共鳴を利用した光学的分析方法の場合には、透
光性基板の裏面に照射する入射光と該金属薄膜からの反
射光の光学的分析から必要な情報を得るものであり、光
学的分析装置用測定チップを構成する透光性基板表面の
金属膜上の生理活性物質はごく小面積であって良く、ま
た、固定膜上に固定された生理活性物質上には極少量の
試料液が存在すれば十分に目的が達せられる。しかし、
固定化層を設けた基板を生理活性物質の濃厚溶液に浸漬
する方法によって生理活性物質を固定化する方法は、大
量の濃厚溶液を必要とする。また、前記公報に記載され
るような方法により、生理活性物質と分析対象物の相互
作用を生じさせる場合にも、大量の試料液の調製を必要
とし、試料調製のために、時間的かつコスト的にロスが
存在する。
【0005】本発明者らは、微量の生理活性物質の濃厚
溶液あるいは試料液を光学的分析装置用測定チップ表
面、すなわち透光性基板表面の固定膜上に供与する手段
として、従来知られたマイクロディスペンサーを用いて
測定チップ表面に液滴を滴下することを試みた。しか
し、測定チップ表面の親疎水性及び滴下する溶液の性質
により、例えば、図6a〜図6cに示すように、マイク
ロディスペンサー10のニードル11先端から落下する
液滴Pは、ニードル11先端の下方位置である基板20
上の所定位置に留まらず、位置ずれを起こしてしまい、
固定あるいは反応に必要とされる時間、所定の場所に液
滴を保持しておくことが困難であることを経験した。特
に、測定チップの表面が疎水表面を有し、そこに蛋白質
溶液を滴下すると上記現象は起こりやすかった。多少位
置ずれを起こしても所望の部位を覆うことができる量を
滴下すれば、所要の分析を行うことは可能であるが、一
般に蛋白質溶液は高価なものであり、量産レベルでは、
大量滴下は可能な限り避けなければならない。
【0006】対応策として、図7に示すように、液滴P
をマイクロディスペンサー10のニードル11の先端に
形成しておき(図7a)、基板表面に溶液が接触しても
尚溶液を射出して、所定量射出した後(図7b)に、ニ
ードル11を引き上げる(図7c)方法を試みた。この
手法により、滴下位置は比較的安定し、所要時間にわた
り所定位置で液滴を保持することができ、微量での分析
が可能となったが、マイクロディスペンサー側の制御が
容易でなく、量産レベルの手法としては有効とはいえな
い。
【0007】本発明の目的は、測定チップの表面に生理
活性物質の濃厚溶液あるいは試料液のような液滴を滴下
し、その場所に該液滴を所定時間保持しておくことを必
要とするような光学的分析装置用測定チップにおいて生
じている上記のような不都合を解消することにあり、例
えばマイクロディスペンサーのような適宜の液滴滴下装
置により滴下した液滴を測定チップの表面に確実に保持
することのでき、それにより、必要最小限の試料液量で
所要の固定化や分析を確実に行うこと可能とする光学的
分析装置用測定チップを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明による光学的分析装置用測定チップは、基本
的に、透光性基板と、該透光性基板の一面上に形成され
る試料液室とを有し、該試料液室は、閉ループ状の隔壁
によって区画されていることを特徴とする。
【0009】使用に際しては、上記光学的分析装置用測
定チップを適宜の液滴滴下装置の下に配置する。その際
に、該閉ループ状の隔壁によって区画された試料液室の
直上に液滴滴下装置のニードル先端が位置するようにす
る。その状態で液滴滴下装置から液滴を滴下すると、落
下した液滴は閉ループ状の隔壁により自由移動は規制さ
れ、その内部領域に保留される。そのために、測定チッ
プ表面と試料液(液滴)との親和性がきわめて低い関係
にあるような場合でも、該液滴は、必要とする時間、測
定チップの所定の表面位置(試料液室)に確実に位置す
ることとなり、液滴(生理活性物質の濃厚溶液や試料液
など)と測定チップ表面物質(例えば、生理活性物質固
定化膜)との所要の反応を確実に進行させることができ
る。それにより、必要最小限の液量で所要の分析を確実
に行うことのできる測定チップを容易に調製することが
可能となる。
【0010】前記閉ループ状の隔壁を形成する材料は、
滴下しようとする液滴と反応を生じないものであれば任
意であるが、成形の容易性と液滴滴下装置とのマッチン
グなどを配慮すると、弾性を有する材料、好ましくは高
分子材料により形成することが望ましい。具体的には、
シリコーンゴム、特に、室温加硫型ケイ素ゴム(シリコ
ンRTVゴム)、あるいは、発泡性インキ、ラバープリ
ントインキなどの材料は、それぞれ、加工性、作業性、
耐溶剤性、作業に要するコストなどの理由から好まし
い。
【0011】そのような材料を用いて該透光性基板の表
面上に閉ループ状の隔壁を形成する方法は任意である
が、例えば、シリコーンゴムの場合には、従来知られた
3軸制御されるマイクロディスペンサーのような装置を
用い、測定チップ表面に所要のループを描くようにシリ
コーンゴムを配置して、加硫させるようにしてもよく、
別途形成した加硫後のループ状シリコーンゴムを適宜の
手段、例えば、接着剤による貼り込みのような手段によ
りにより測定チップ表面に固定するようにしてもよい。
発泡性インキ、ラバープリントインキなどの材料を用い
る場合には、例えばスクリーン印刷などの従来知られた
適宜の印刷により、予め閉ループ状に印刷をしておき、
加熱により隔壁として盛り上がらせるような方法、又
は、隆起印刷のような方法によってもよい。
【0012】形成するループ状の隔壁の寸法は、目的と
する分析対象物や使用する光学的分析装置などに応じて
適宜選定すればよいが、例えば、表面プラズモン共鳴を
利用した光学的分析に用いる測定チップの場合には、直
径で1mm〜3mm程度、高さで0.5mm〜1.5m
m程度であれば十分である。また、ループ状の隔壁の平
面視での輪郭に特に制限はないが、円形、楕円形のよう
に左右対称の形状であることは、後記するように、試料
液の給排液ヘッドとのマッチングが取りやすいこともあ
り、好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しなが
ら、好ましい実施の形態に基づき本発明を詳細に説明す
る。なお、以下の説明は、光学的分析装置としての表面
プラズモン共鳴を利用した免疫センサーに用いるのに好
適な光学的分析装置用測定チップを例として説明する
が、光学的分析装置用測定チップは、これに限らず、他
の任意の分析装置に用いる光学的分析装置用測定チップ
をも包含する。
【0014】表面プラズモン共鳴現象とは、ガラスなど
の光学的に透明な物質と金属薄膜層との境界から反射さ
れた単色光の強度が、金属の出射側にある試料の屈折率
に依存することによるものであり、従って、反射された
単色光の強度を測定することにより、試料を分析するこ
とができる。その分析装置に用いる測定チップは、基本
的に、透光性基板と、この基板の一面に形成された金属
薄膜と、この金属薄膜の上に形成された生理活性物質を
固定化する固定膜とから構成される。
【0015】図1はその測定チップを説明するものであ
り、透光性基板1の上に金属薄膜2が配置され、その上
に、生理活性物質4を固定する固定膜3が形成される。
透光性基板1は、一般的にはガラスや、レーザー光に対
して透明な材料からなるものであり、その厚さは0.1
〜5mm程度である。
【0016】金属薄膜2は、表面プラズモン共鳴が生じ
得るようなものであればよく、金属の種類としては、
金、銀、白金、銅、アルミニウムなどが挙げられ、それ
らを単独で又は組み合わせて使用することができる。ま
た、前記透光性基板1への付着性を考慮して、透光性基
板1と金、銀などからなる層との間にクロムなどからな
る介在層が設けられる場合もある。金属薄膜2の膜厚
は、100〜2000Åであるのが好ましく、通常、1
00〜500Å程度である。
【0017】生理活性物質4は、分析対象物(例えば、
抗原など)と相互作用し得るものであれば特に限定され
ず、例えば免疫蛋白質、酵素、微生物、細菌などが挙げ
られる。免疫蛋白質としては、例えば分析対象物を抗原
とする抗体を使用することができる。抗体としても特に
限定されることなく、種々の免疫グロブリン、即ちIg
G、IgM、IgA、IgE、IgDを使用することが
できる。具体的には、分析対象物がヒト血清アルブミン
であれば、抗体として抗ヒト血清アルブミン抗体を使用
することができる。また、農薬、殺虫剤、メチシリン耐
性黄色ブドウ球菌、抗生物質、麻薬、コカイン、ヘロイ
ン、クラックなどを抗原とする場合には、例えば抗アト
ラジン抗体、抗カナマイシン抗体、抗メタンフェタミン
抗体などの抗体を使用することができる。
【0018】酵素としては、分析対象物又は分析対象物
から代謝される物質に対して活性を示すものであれば特
に限定されることなく、種々の酵素、例えば酸化還元酵
素、加水分解酵素、異性化酵素、脱離酵素、合成酵素な
どを使用することができる。具体的には、分析対象物が
グルコースであれば、グルコースオキシダーゼを、分析
対象物がコレステロールであれば、コレステロールオキ
シダーゼを使用することができる。また、農薬、殺虫
剤、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、抗生物質、麻薬、
コカイン、ヘロイン、クラックなどを分析対象物とする
場合には、それらから代謝される物質と特異的反応を示
す、例えばアセチルコリンエステラーゼ、カテコールア
ミンエステラーゼ、ノルアドレナリンエステラーゼ、ド
ーパミンエステラーゼなどの酵素を使用することができ
る。
【0019】微生物、細菌としては、特に限定されるこ
となく、大腸菌をはじめとする種々の微生物、細菌を使
用することができる。また、生理活性物質4はDNA塩
基鎖であってもよく、相補的な塩基鎖を特異的に結合さ
せることができる。前記生理活性物質4を固定する固定
膜3は、該生理活性物質4が担持又は固定される層であ
ればよく、例えば、多孔質材料として、合成繊維、天然
繊維、無機繊維などからなる織物、編物、不織布や、多
孔性の無機又は有機材料などが使用される(特開平3−
164195号公報参照)。さらに、化学あるいは生化
学反応に基づいたある特定の官能基を有する材料からな
る薄膜のようなものであってもよい。
【0020】一般に、このような固定膜3への生理活性
物質4の固定化方法は常法によって行えばよく、例え
ば、所定量の生理活性物質4を固定膜3に所定時間接触
させる方法、浸漬、含浸、マイクロディスペンサー、イ
ンクジェットなどのような方法により固定化することが
できるが、本発明による光学的分析装置用測定チップに
おいては、マイクロディスペンサーのように、測定チッ
プの表面に上方から液滴の状態で滴下できる装置が用い
られる。
【0021】なお、本出願人は先の出願である特願平9
−241276号において、透明基板、該透明基板上に
配置される金属膜、該金属膜上に配置される例えば有機
ケイ素膜のような疎水結合又は静電結合した膜、及び該
膜上に配置される生理活性物質を備えなる表面プラズモ
ン共鳴を利用した免疫センサーに用いるのに好適な測定
チップを提案しているが、このような疎水結合した膜に
対して生理活性物質を固定するような場合に、本発明に
よる光学的分析装置用測定チップは特に効果的である。
【0022】図2は光学的分析装置用測定チップの一例
であり、この光学的分析装置用測定チップAおいて、前
記した透光性基板1は、1辺が18mm程度、厚みが
0.1〜0.5mm程度のガラス板である。基板1の素
材としては、他に、無延伸ポリエチレンテレフタレー
ト、無延伸ポリカーボネート、トリアセテートなどのよ
うに、透光性があり、偏光に対して異方性を示さず、か
つ加工性に優れた物性を持つ樹脂材料も有効に用いるこ
とができる。透光性基板1の一方の面の中央部には、前
記した金属薄膜2と固定膜3とが積層された分析領域5
が形成されている。
【0023】具体例として、例えば、透光性基板1とし
て13mm×18mm、厚さ0.3mmの青板ガラスの
上に、スパッタリングによりクロムからなる層、ついで
金からなる層を形成し分析領域5とした。スパッタリン
グは、クロムについては100W、30秒間、金につい
ては100W、150秒間で行った。得られたクロム層
の厚さは32.2Åであり、金層の厚さは474Åであ
った。上記の金属層を有する透光性基板を、ウンデカン
チオール1mMエタノール溶液に24時間浸漬し、図1
の固定膜3に相当する有機薄膜層(有機ケイ素膜のよう
な疎水結合した膜)を形成した。
【0024】図3は、本発明による光学的分析装置用測
定チップAの一実施の形態を、測定チップを調製するの
に用いるマイクロディスペンサー10と共に示してい
る。図2に示した光学的分析装置用測定チップAにおけ
る前記分析領域5の上方位置に、図示しない制御機構に
より3軸方向(X,Y,Z)に制御されるマイクロディ
スペンサー10がセットされ、分析領域5の上方で円を
描くように操作される。その過程で、ニードル11の先
端から、例えば未加硫のシリコンRTVゴムが放出さ
れ、分析領域5の表面にループ状の隔壁6が形成され
て、その内部に試料液室7が画成される。シリコンRT
Vゴムはそのまま放置することにより室温での加硫が進
行し、本発明による光学的分析装置用測定チップAが形
成される。
【0025】このようにして区画された試料液室7内
に、適宜の手段(前記したと同様なマイクロディスペン
サー10であってよい)により試料液、例えば生理活性
物質4の濃厚溶液を滴下する。落下した液滴はループ状
の隔壁6により自由な移動は制限され、試料液室7内に
留まる。その状態で所定時間(2時間程度)放置するこ
とにより、固定膜3と生理活性物質4との反応が進行し
て、生理活性4は固定膜3の上に固定化される。固定化
が終了した後に、余分な溶液を洗い流すことにより、図
1に模式的に示したような光学的分析装置用測定チップ
を得ることができる。
【0026】上記のとおりであり、本発明による光学的
分析装置用測定チップAを用いることにより、一滴ある
いは数滴の生理活性物質の濃厚溶液(試料液)をその分
析領域5の部分に滴下するだけで、分析に必要な量の生
理活性化物質は確実に固定化される。それにより、高価
な生理活性物質の濃厚溶液のムダをなくすことができ、
低コストでの光学的分析作業が確立される。
【0027】上記のようにして調製した光学的分析装置
用測定チップAを用いて、例えば、前記した表面プラズ
モン共鳴を利用した光学的分析により所要の分析を行う
に際しては、図4に示すように、当該光学的分析装置の
プリズム40上に透光性基板1側が面するようにしてセ
ットする。分析しようとする試料液は、適宜の手段によ
り、試料液室7内に供給すればよいが、図示の例では、
図示しない給液ポンプに接続した、給液管31及び排液
管32を持つ給排液ヘッド30を利用して、分析対象物
を含んだ試料液を生理活性物質4を固定した固定膜面3
に連続して送り込んでいる。
【0028】この例において、ループ状の隔壁6は弾性
材料(シリコンRTVゴム)で形成されており、その弾
性を利用して給排液ヘッド30の先端を試料液室7に対
して密封状態に確実に取り付けることができる。そのた
めに、試料液を無駄に消費することなく、少量の試料液
で分析を行うことが可能となる。
【0029】以上の説明は、本発明による光学的分析装
置用測定チップの一実施の形態の説明であって、これに
限らず、他に多くの変形例が存在する。前記のように、
閉ループ状の隔壁6の形状は円形に限らす、楕円形状や
方形状であってもよい。また、閉ループ状の隔壁6は全
体が分析領域5の内部に位置することは必要でなく、閉
ループ状の隔壁6で区画される領域の一部に必要な分析
領域が存在すればよい。さらに、閉ループ状の隔壁6は
一枚の透光性基板1の表面に一個に限ることなく、光学
的分析装置側の条件あるいは分析条件などに応じて、適
宜数配置してもよい。図5はその一例であり、基板1の
表面に、同じ大きさの閉ループ状の隔壁6が3個形成さ
れている。この場合に、各隔壁6の大きさや形状が異な
っていてもよい。
【0030】また、本発明は表面プラズモン共鳴を利用
した光学的分析装置の測定チップに限ることなく、例え
ば、酵素の呈色反応を検出する光学的分析のように、反
射光でなく試料液を透過した光を変量として用いて分析
するような場合における光学的分析装置用測定チップに
おいても利用することが可能である。
【0031】
【発明の効果】本発明による光学的分析装置用測定チッ
プを用いることにより、一滴あるいは数滴の液滴を滴下
するだけで所要の分析条件を整えることが可能となり、
生理活性物質の高濃度溶液のようなコスト高い試料液の
ムダをなくすことができ、低コストでの光学的分析作業
を確立することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面プラズモン共鳴を利用した光学的分析装置
に用いるのに好適な測定チップにおける要部を説明する
断面模式図。
【図2】光学的分析装置用測定チップの一例を説明する
斜視図。
【図3】本発明による光学的分析装置用測定チップをそ
の調製方法と共に説明する斜視図。
【図4】図3の光学的分析装置用測定チップを光学的分
析装置にセットして用いる場合の一例を説明する図。
【図5】本発明による光学的分析装置用測定チップの他
の実施形態を示す斜視図。
【図6】滴下した液滴の挙動を説明する図。
【図7】滴下した液滴の挙動を説明する図。
【符号の説明】
A…光学的分析装置用測定チップ、1…透光性基板、2
…金属薄膜、3…固定膜、4…生理活性物質、5…分析
領域、6…閉ループ状の隔壁、7…試料液室、P…液滴

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性基板と、該透光性基板の一面上に
    形成される試料液室とを有し、該試料液室は、閉ループ
    状の隔壁によって区画されていることを特徴とする光学
    的分析装置用測定チップ。
  2. 【請求項2】 閉ループ状の隔壁は、弾性を有する材料
    により形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    光学的分析装置用測定チップ。
  3. 【請求項3】 弾性を有する材料が高分子材料であるこ
    とを特徴とする請求項2記載の光学的分析装置用測定チ
    ップ。
  4. 【請求項4】 弾性を有する材料がシリコーンゴムであ
    ることを特徴とする請求項2記載の光学的分析装置用測
    定チップ。
  5. 【請求項5】 少なくとも前記試料液室が区画される透
    光性基板の面には、生理活性物質を固定化するための固
    定化層が形成されていることを特徴とする請求項1ない
    し4いずれか記載の光学的分析装置用測定チップ。
JP7246098A 1998-03-20 1998-03-20 光学的分析装置用測定チップ Pending JPH11271212A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003254906A (ja) * 2001-12-25 2003-09-10 Fuji Photo Film Co Ltd エバネッセント波を利用したセンサー
JP2010091307A (ja) * 2008-10-03 2010-04-22 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology 微量液滴の体積測定方法及び装置

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