JPH11270229A - 異物検出装置及び異物検出方法 - Google Patents

異物検出装置及び異物検出方法

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JPH11270229A
JPH11270229A JP10072695A JP7269598A JPH11270229A JP H11270229 A JPH11270229 A JP H11270229A JP 10072695 A JP10072695 A JP 10072695A JP 7269598 A JP7269598 A JP 7269598A JP H11270229 A JPH11270229 A JP H11270229A
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movement
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憲二 西尾
Takeshi Tanaka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動軌跡上の異物を早急に検出できる異物検
出装置及び異物検出方法を得る。 【解決手段】 乗降口の前端部の上下方向中央にはスピ
ーカ66が設けられており超音波Sを車両16の後方側
へ放射状に発する。また、スピーカ66の上下側方には
マイク76、78が設けられており、ドアパネル20の
前端部等で反射した超音波Sを拾う。スピーカ66から
発せられた超音波Sは仮想線Lを境に線対称的に発せら
るため、その反射方向等が基本的に仮想線Lを境に線対
称となる。したがって、マイク76、78は同音量の超
音波Sを同時に拾う。しかし、異物92で超音波Sが反
射すると、マイク78が通常よりも早く超音波Sを拾う
ため一時的にマイク76よりも拾った超音波Sの音量が
大きくなる。この拾った超音波Sの音量の差異を検出す
ることで、異物92を早急に検出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体の移動軌跡
上の異物を検出するための異物検出装置及び異物検出方
法に係り、特に、車両や建造物或いはエレベータ等の自
動扉における扉等の移動軌跡上の異物の検出に好適な異
物検出装置及び異物検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ワゴンやバン等の車両では、モータ等の
駆動手段の駆動力によってドアパネルを車両の前後方向
に沿ってスライドさせて開閉する自動スライドドア装置
がある。
【0003】また、このような自動スライドドア装置に
は、閉移動中のドアパネルと車体との間に異物が挟み込
まれた場合に、ドアパネルのスライドを停止させたり、
或いは、ドアパネルを再び開移動させたりする挟み込み
防止装置を備えた自動スライドドア装置も考案されてお
り、この挟み込み防止装置の一例が特開平9−3151
57号に開示されている。
【0004】この公報に開示されている挟み込み防止装
置は、長尺筒状の外皮部の内部に複数の電極線を配置し
た感圧センサを備えている。この感圧センサはドアパネ
ルの前端部(すなわち、ドアパネルの閉移動側の端部)
に設けられており、閉移動しているドアパネルの前端部
に異物が当接してドアパネルが異物を押圧した際の異物
からの押圧反力により外皮部が弾性変形して電極線が撓
んで、複数の電極線が互いに接触して短絡したことを検
出した場合に、制御回路やコンピュータ等の制御手段が
駆動手段を停止、或いは反転駆動させてドアパネルと車
体とによる異物の挟み込みを防止する構成である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た挟み込み防止装置では、異物が感圧センサに当接して
感圧センサの外皮部を弾性変形させるまでは異物を検出
しない(換言すれば、閉移動する際のドアパネルのスラ
イド軌跡上に異物が存在しても、感圧センサの外皮部に
異物が当接するまでは、異物を検出することはできな
い)。したがって、異物を検出するまで時間がかかると
いう問題がある。
【0006】本発明は、上記事実を考慮して、移動軌跡
上の異物を早急に検出できる異物検出装置及び異物検出
方法を得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の異物検出
装置は、移動終点へ向けて移動する移動体の前記移動終
点と前記移動体との間の移動軌跡上の異物を検出する異
物検出装置であって、前記移動体の移動方向側端部及び
前記移動終点側の所定位置の何れか一方に設けられ、前
記移動軌跡上を介して何れか他方へ向けて略放射状に一
定の出力の信号を発信する発信手段と、前記発信手段か
ら発信されて前記何れか他方で反射された信号を受信す
るまでの時間が互いに等しくなる前記何れか一方の所定
位置に設けられた複数の受信手段と、前記複数の受信手
段の各々が同時に受信した信号の強度を比較する比較手
段と、を備えることを特徴としている。
【0008】上記構成の異物検出装置によれば、移動体
の停止状態若しくは移動終点へ向けて移動体が移動して
いる状態で、移動体の移動方向側端部及び移動終点側の
所定位置の何れか一方に設けられた発信手段から、移動
体の移動軌跡上を介して移動体の移動方向側端部及び移
動終点の何れか他方へ向けて連続して又は断続的に一定
出力の信号が略放射状に発信される。
【0009】移動体の移動軌跡上に異物が存在しない場
合には、前記何れか他方の側で反射された信号を前記何
れか一方に設けられた複数の受信手段の各々が受信す
る。
【0010】この状態における受信手段の各々は、発信
手段から信号が略放射状に発信さてから受信するまでの
時間が等しくなるように設けられているため、受信手段
が同時に受信した信号の強度を比較手段で比較すると、
各受信手段毎の信号の強度には基本的に差異はない。
【0011】一方、移動体の移動軌跡上に異物が存在す
ると、発信手段から発信された信号の一部は前記何れか
他方の側の所定位置に到達することなく、異物で信号が
反射されて複数の受信手段のうちの何れかで受信される
ため、この信号(すなわち、全信号のうちの異物で反射
される信号)が辿る行程の長さは、異物が存在しない場
合の本来の行程の長さとは異なり、したがって、発信手
段から発信されてから受信手段に受信されるまでの時間
が異物が存在しない場合の本来の時間とは長さが異な
る。このため、異物で反射された信号を受信する受信手
段では、本来受信する筈の信号が受信されないか、或い
は、本来受信する筈のない信号が受信されるかの何れか
の現象が生じる。本来受信する筈の信号が受信されなけ
れば、この受信手段が受信した信号の強度は他の受信手
段で同時に受信した信号の強度よりも弱くなり、また、
本来受信する筈のない信号が受信されれば、この受信手
段が受信した信号の強度は他の受信手段で同時に受信し
た信号の強度よりも強くなる。
【0012】このように、移動軌跡上の異物で信号が反
射した場合に各受信手段で同時に受信した信号の強度に
は差異が生じるため、比較手段により信号の強度を比較
して強度の差異の有無を検出することで移動軌跡上の異
物の有無が検出される。
【0013】なお、本発明において、移動終点側の所定
位置は、移動体の移動終点である必要はない。すなわ
ち、移動終点を介して移動体とは反対側に移動体と移動
終点との間の空間が存在するような場合には、移動終点
を介して移動体とは反対側に発信手段を設けたり、或い
は、移動終点を介して移動体とは反対側に信号を反射さ
せたりしてもよい。
【0014】また、移動終点側の所定位置は、動くこと
のない一定の位置でもよいし、移動終点側の所定位置が
移動体の移動に連動して変位する構成でもよい。
【0015】請求項2記載の異物検出装置は、請求項1
記載の異物検出装置において、前記発信手段及び複数の
受信手段を、前記移動体の移動方向側端部、又は、前記
移動軌跡を介して前記移動体の移動方向側端部と対向す
るように前記移動終点に設けられた固定体に設けたこと
を特徴としている。
【0016】上記構成の異物検出装置によれば、発信手
段及び受信手段が移動体の移動方向側端部、又は、移動
終点に設けられた固定体に設けられており、発信手段か
ら発信された信号は、移動体の移動軌跡上を介して移動
体及び固定体のうちの発信手段及び受信手段が設けられ
ていない側へ向けて発信される。上述したように、移動
軌跡上に異物が存在する場合には、発信手段から発信さ
れた信号が異物で反射され複数の受信手段の何れかによ
り受信されて、各受信手段が受信された信号の強度の差
異を比較することで移動軌跡上の異物の有無が検出され
る。
【0017】ここで、移動終点には固定体が設けられて
おり、仮に、移動軌跡上に異物が存在して移動中の移動
体がその移動方向側端部で押圧すると、いずれは移動体
の移動方向側の端部と固定体との間で異物を挟み込こと
が考えられる。特に、モータ等の駆動手段により移動体
を自動的に移動させるような構成であれば、手動で移動
体を移動させる構成よりも、異物の存在を人が直接確認
できない可能性があるため異物を挟み込む可能性は高く
なる。しかしながら、本発明では、上述したように、移
動体の移動軌跡上の異物を検出できる。したがって、例
えば、比較手段が各受信手段で受信した信号の強度の差
異を検出して移動軌跡上の異物を検出した場合に、音や
光等の警報を発する警報手段や、また、駆動手段を駆動
を停止させたり、或いは駆動手段を反転駆動させる制御
回路等の制御手段を設けることで、移動体と固定体とに
よる異物の挟み込みを防止できる。
【0018】請求項3記載の異物検出装置は、請求項1
又は請求項2記載の異物検出装置において、前記移動体
の移動方向側端部に沿った方向の前記移動体の移動方向
側端部中心、又は、前記移動体の移動方向に沿って前記
移動方向側端部中心と対向した前記移動終点の所定位置
に前記発信手段を設けたことを特徴としている。
【0019】上記構成の異物検出装置によれば、発信手
段を移動体の移動方向側端部に沿った方向の移動体の移
動方向側端部中心、又は、移動体の移動方向に沿って移
動方向側端部中心と対向した移動終点側の所定位置に設
けられている。したがって、発信手段から発信された信
号は、移動体の移動方向側端部及び移動終点位置側の所
定位置のうち、発信手段が設けられていない側へ到達す
るまでの間に、移動体の移動軌跡上を通り且つ発信手段
を通る仮想線を境に線対称に広がり、これにより、前記
何れか他方で反射した場合の信号も線対称となる。この
ため、基本的に発信手段を介して等距離の位置に受信手
段を配置することができ、複数の受信手段を発信手段に
近接配置できる(すなわち、複数の受信手段のうち何れ
かだけを他の受信手段に比べて発信手段から遠い位置に
配置しなくてもよい)。このため、発信手段と受信手段
とをユニット化した場合の全体的な小型化が可能とな
る。
【0020】請求項4記載の異物検出方法は、移動終点
へ向けて移動する移動体の前記移動終点と前記移動体と
の間の移動軌跡上の異物を検出する異物検出方法であっ
て、前記移動体の移動方向側端部及び前記移動終点側の
所定位置の何れか一方から前記移動軌跡上を介して何れ
か他方へ向けて略放射状に一定の出力の信号を発信し
て、前記何れか一方から発信されて前記何れか他方で反
射された信号を受信するまでの時間が互いに等しくなる
前記何れか一方での複数の受信位置で前記何れか他方の
側で反射した信号を受信し、前記複数の受信位置の各々
で同時に受信した信号の強度を比較して、前記比較の結
果に所定値以上の差異を検出することで前記移動軌跡上
の異物を検出する、ことを特徴としている。
【0021】上記構成の異物検出方法によれば、移動体
の停止状態若しくは移動終点へ向けて移動体が移動して
いる状態で、移動体の移動方向側端部及び移動終点側の
何れか一方から発信手段から、移動体の移動軌跡上を介
して移動体の移動方向側端部及び移動終点の何れか他方
へ向けて連続して又は断続的に一定出力の信号が略放射
状に発信する。前記何れか一方の複数の受信位置では、
信号が何れか一方から発信されて各受信位置で信号を受
信するまでの時間が互いに等しくなるように設定されて
いるため、通常の状態で各受信位置で同時に受信した信
号の強度を比較すると、各受信位置毎の信号の強度には
基本的に差異はない。
【0022】ここで、移動体の移動軌跡上に異物が存在
すると、前記何れか一方から発信された信号の一部は前
記何れか他方の側の所定位置に到達することなく、異物
で信号が反射されて何れかの受信位置で受信されるた
め、この信号(すなわち、全信号のうちの異物で反射さ
れる信号)が辿る行程の長さは、異物が存在しない場合
の本来の行程の長さとは異なり、したがって、前記何れ
か一方から信号が発信されてから受信位置で受信される
までの時間が異物が存在しない場合の本来の時間とは長
さが異なる。
【0023】このため、この異物で反射された信号を受
信した受信位置では、本来受信する筈の信号が受信され
ないか、或いは、本来受信する筈のない信号が受信され
るかの何れかの現象が生じる。本来受信する筈の信号が
受信されなければ、この受信位置で受信した信号の強度
は他の受信位置で同時に受信した信号の強度よりも弱く
なり、また、本来受信する筈のない信号が受信されれ
ば、この受信位置で受信した信号の強度は他の受信位置
で同時に受信した信号の強度よりも強くなる。
【0024】このように、移動軌跡上の異物で信号が反
射した場合に各受信位置で同時に受信した信号の強度に
は差異が生じるため、信号の強度を比較して強度の差異
の有無を検出することで移動軌跡上の異物の有無が検出
される。
【0025】なお、本発明において、移動終点側の所定
位置は、移動体の移動終点である必要はない。すなわ
ち、移動終点を介して移動体とは反対側に移動体と移動
終点との間の空間が存在するような場合には、移動終点
を介して移動体とは反対側に発信手段を設けたり、或い
は、移動終点を介して移動体とは反対側に信号を反射さ
せたりしてもよい。
【0026】また、移動終点側の所定位置は、動くこと
のない一定の位置でもよいし、移動終点側の所定位置が
移動体の移動に連動して変位する構成でもよい。
【0027】請求項5記載の異物検出方法は、請求項4
記載の異物検出方法において、前記移動体の移動方向側
端部、又は、前記移動軌跡を介して前記移動体の移動方
向側端部と対向するように前記移動終点に設けられた固
定体から前記信号を発信することを特徴としている。
【0028】上記構成の異物検出方法によれば、移動体
の移動方向側端部、又は、移動終点に設けられた固定体
から、移動体の移動軌跡上を介して移動体の移動方向側
端部及び固定体のうちの他方へ向けて信号が発信され
る。上述したように、移動軌跡上に異物が存在する場合
には、信号が異物で反射され移動体の移動方向側端部、
及び、移動終点に設けられた固定体のうちの信号が発信
された側の複数の受信位置の何れかで受信されて、各受
信位置での信号の強度を比較することで移動軌跡上の異
物の有無が検出される。
【0029】ここで、移動終点には固定体が設けられて
おり、仮に、移動軌跡上に異物が存在して移動中の移動
体がその移動方向側端部で押圧すると、いずれは移動体
の移動方向側の端部と固定体との間で異物を挟み込こと
が考えられる。特に、モータ等の駆動手段により移動体
を自動的に移動させるような構成であれば、手動で移動
体を移動させる構成よりも、異物の存在を人が直接確認
できない可能性があるため異物を挟み込む可能性は高く
なる。しかしながら、本発明では、上述したように、移
動体の移動軌跡上の異物を検出できる。したがって、例
えば、信号波形の比較結果に応じて音や光等の警報を発
したり、また、駆動手段を駆動を停止させたり、或いは
駆動手段を反転駆動させることで、移動体と固定体とに
よる異物の挟み込みを防止できる。
【0030】請求項6記載の異物検出方法は、請求項4
又は請求項5記載の異物検出方法において、前記移動体
の移動方向側端部に沿った方向の前記移動体の移動方向
側端部中心、又は、前記移動体の移動方向に沿って前記
移動方向側端部中心と対向した前記移動終点の所定位置
から前記信号を発信することを特徴としている。
【0031】上記構成の異物検出装置によれば、移動体
の移動方向側端部に沿った方向の移動体の移動方向側端
部中心、又は、移動体の移動方向に沿って移動方向側端
部中心と対向した移動終点側の所定位置から信号が発信
される。したがって、発信された信号は、移動体の移動
方向側端部及び移動終点位置側の所定位置の信号が発信
されない側へ到達するまでの間に、移動体の移動軌跡上
を通り且つ信号の発信位置を通る仮想線を境に線対称に
広がり、移動体及び移動終点位置側の所定位置のうちの
信号が発信されない側で反射した場合の信号も線対称と
なる。
【0032】このため、信号の発信位置を介して等距離
の位置に信号の受信位置を設けることができ、したがっ
て、複数の受信位置を発信位置に近接させて設けること
がきる(すなわち、複数の受信位置のうち何れかだけを
他の受信位置に比べて発信位置から遠い位置に設けなく
てもよい)。このため、信号を発信する発信素子やスピ
ーカ等の発信手段と信号を受信する受信素子やマイク等
の受信手段とをユニット化した場合の全体的な小型化が
可能となる。
【0033】
【発明の実施の形態】図3には本発明の一実施の形態に
係る異物検出装置10を自動スライドドア装置12の挟
み込み防止装置14に適用した車両16の概略的な構成
が示されており、図1には挟み込み防止装置14の構成
がブロック図によって示されている。挟み込み防止装置
14の構成の説明に先立って自動スライドドア装置12
の構成の概略を簡単に説明する。
【0034】(自動スライドドア装置12の構成の概
略)図3に示されるように、車両16は移動体としての
ドアパネル20を備えている。ドアパネル20は、車両
16の側壁22の外側を側壁22に沿って車両16の前
後方向へ向けてスライド可能とされており、側壁22に
沿ってスライドすることで側壁22に形成された乗員乗
降用の矩形の乗降口24を開閉できるようになってい
る。
【0035】また、図5に示されるように、側壁22の
下端部には、車幅方向内側へ向けて延出されたブラケッ
ト26が一体的に固定されている。このブラケット26
の先端部にはローラ28が軸支されており、更に、ロー
ラ28は車両16のフロアパネル(図示省略)の裏面側
に設けられたガイドレール30の車幅方向外側面へ当接
している。このローラ28はガイドレール30との摩擦
で転動しながら概ね車両16の前後方向に沿って移動で
きるようになっている。また、このガイドレール30の
近傍には車両16の上下方向を軸方向としてその軸周り
に回転するプーリ34と駆動ローラ36が設けられてお
り無端ベルト38が掛け回されている。この無端ベルト
38には上述したブラケット26が固定されており、無
端ベルト38の回転によりブラケット26が移動すると
ガイドレール30に沿ってローラ28が転動し、更に側
壁22が移動するようになっている。
【0036】駆動ローラ36は、図1に示されるスライ
ドアクチュエータ40へ接続されており、スライドアク
チュエータ40に設けられた駆動手段としてのスライド
モータ42(図1参照)の駆動力によって無端ベルト3
8が回転するようになっている。また、図1に示される
ように、スライドアクチュエータ40は制御手段を構成
するスライドドライバ44を備えている。スライドモー
タ42はスライドドライバ44を介して制御手段を構成
する制御回路46へ電気的に接続されており、さらに、
この制御回路46を介して、例えば、車両16の運転席
近傍に設けられた操作スイッチ48へ電気的に接続さ
れ、この操作スイッチ48を操作して制御回路46へ所
定の信号を送ることでスライドアクチュエータ40を作
動或いは停止させてドアパネル20をスライドさせるこ
とができるようになっている。
【0037】さらに、スライドモータ42はスライドド
ライバ44を介して車両16の適宜位置に配置されてい
るバッテリー50へ接続されており、スライドドライバ
44がバッテリー50からスライドモータ42への電力
の供給を調整する。
【0038】一方、ドアパネル20の上下方向中間部と
上端部には車幅方向内側へ向けて延出されると共に先端
にローラが取り付けられたブラケット(何れも図示省
略)が設けられている。これらのブラケットのローラは
側壁22の適宜位置に設けられたガイドレールのガイド
溝(何れも図示省略)へ抜け止めされた状態で入り込ん
でおり、ガイドレールに沿って転動する。すなわち、こ
れらのブラケットに設けられたローラ及びガイドレール
は、ドアパネル20のスライドのための案内用であると
共に、側壁22からのドアパネル20の抜け落ちを防止
するための支持用として主に機能する。
【0039】(挟み込み防止装置14の構成)また、図
1に示されるように自動スライドドア装置12は主に異
物検出装置10によって構成される挟み込み防止装置1
4を備えている。異物検出装置10は超音波センサ60
を備えている。図3に示されるように、超音波センサ6
0は乗降口24の車両前方側の端部62の上下方向略中
央部に設けられている。ここで、特許請求の範囲と照合
して側壁22や端部62を説明すると、移動体としての
ドアパネル20が乗降口24を閉止するために閉移動し
た際(すなわち、ドアパネル20が車両16の前方へス
ライドした際)の移動終点が端部62となり、固定体が
側壁22となる。
【0040】図2に示されるように、超音波センサ60
は端部62へ取り付けられた状態で車両16の後方側へ
向いた側の端部が開口した略箱形状若しくは有底筒形状
のフレーム64を備えている。このフレーム64の開口
端には発信手段としてのスピーカ66が設けられてい
る。このスピーカ66は超音波センサ60を端部62へ
取り付けた状態で端部62の上下方向中央に位置し、車
両16の後方へ向けて略放射状に音を発する。
【0041】スピーカ66にはリード線68が接続され
ており、このリード線68を介して直接或いは間接的に
車両16内の適宜位置に設けられた発信器70(図1参
照)へ電気的に接続され、発信器70が作動することで
スピーカ66から超音波Sが発信されるようになってい
る(すなわち、上述した『音』がこの『超音波S』で特
許請求の範囲で言うところの『信号』に相当する)。ま
た、発信器70はリード線等の図示しない接続手段を介
して、上述した制御回路46と共に挟み込み防止装置1
4の制御手段を構成する異物検知回路72へ電気的に接
続されている。この異物検知回路72は制御回路46か
らの操作スイッチ48に基づく指示信号を受信した場合
に発信器70を作動させてスピーカ66から超音波Sを
発生させるようになっている。
【0042】一方、図2に示されるように、フレーム6
4の開口端側にはスピーカ66に隣接して受信手段とし
ての一対のマイク76、78が設けられている。マイク
76はスピーカ66の上方に設けられており、スピーカ
66を通る車両16の前後方向に沿った仮想線Lよりも
上側からの超音波Sを拾うよう、車両16の後上方へ傾
いた状態で配置されている。一方、マイク78はスピー
カ66の下方に設けられており(すなわち、スピーカ6
6を介して車両16上下方向に沿ってマイク76と対向
配置されており)、仮想線Lよりも下側からの超音波S
を拾うよう、車両16の後下方へ傾いた状態で配置され
ている。
【0043】これらのマイク76、78にはリード線8
0、82が接続されており、これらのリード線80、8
2を介して車両16内の適宜位置に設置されている波形
整形回路86(図1参照)へ電気的に接続され、超音波
Sを受信したマイク76、78は超音波Sの音量(すな
わち特許請求の範囲で言うところの信号の『強度』に相
当)に応じた電圧の電気信号V2、V3を波形整形回路
86へ送信する。この波形整形回路86では、マイク7
6、78から送信された電気信号V2、V3に含まれる
ノイズ電圧等を消去する。
【0044】また、この波形整形回路86は車両16内
の適宜位置に設置されている比較手段としての波形比較
回路88へ電気的に接続されており、波形整形回路86
を介してマイク76、78から送信された電気信号V
2、V3を比較すると共に、各マイク76、78で同時
に受信した超音波Sの音量に対応した電気信号V2、V
3の電圧値に所定値以上の差異があった場合には異物検
知信号を発信する。
【0045】さらに、図1に示されるように、波形比較
回路88はリード線等の接続手段を介して異物検知回路
72へ電気的に接続されており、波形比較回路88が出
力した異物検知信号は異物検知回路72へ入力される。
異物検知回路72は波形比較回路88が発信した異物検
知信号を受信すると、制御回路46に対して信号を発信
し、制御回路46及びスライドドライバ44を介してス
ライドモータ42を反転駆動させるようになっている。
【0046】(本実施の形態の作用、効果)次に、本実
施の形態の作用並びに効果について説明する。
【0047】上記の車両16では、ドアパネル20が乗
降口24を閉止している状態で乗員が操作スイッチ48
を操作すると、制御回路46がスライドドライバ44を
操作し、バッテリー50からスライドモータ42へ電力
を供給させてスライドモータ42を正転駆動させる。こ
れにより、駆動ローラ36が正転して無端ベルト38を
回転させ、ドアパネル20を側壁22に沿って車両16
の後方へ向けてスライド(開移動)させる。これによっ
て、それまで閉止されていた乗降口24(すなわち、ド
アパネル20の前端部と側壁22の端部62との間の空
間)が開放され、乗降口24を介して乗員が乗降できる
ようになる。
【0048】また、乗降口24を開放(全開状態のみな
らず中途開放も含む)した状態で乗員が操作スイッチ4
8を操作すると、制御回路46がスライドドライバ44
を操作してバッテリー50からスライドモータ42へ電
力を供給させてスライドモータ42を逆転駆動させる。
これにより、駆動ローラ36が逆転して無端ベルト38
を回転させ、ドアパネル20を側壁22に沿って車両1
6の前方へ向けてスライドさせる。これによって、乗降
口24がドアパネル20に閉止される。
【0049】さらに、図9のタイムチャートに示される
ように、ドアパネル20を閉移動させるべく操作スイッ
チ48を操作すると、制御回路46から異物検知回路7
2へ作動開始の信号が所定時間毎に出力され(すなわ
ち、パルス状に出力され)、操作スイッチ48の操作開
始時T0から所定時間経過後のT1に異物検知回路72
が発信器70を作動させて図6の電圧波形に対応した超
音波Sがスピーカ66から車両後方へ向けて放射状で且
つ断続的に発せられる。スピーカ66から発せられた超
音波Sは、乗降口24の内周上端部、内周下端部、及び
ドアパネル20の前端部にて反射し、車両16の前方向
へ向けて進行方向が変更されることで、マイク76又は
マイク78によって拾われる(すなわち、信号が受信さ
れる)。次いで、各マイク76、76が超音波Sを拾う
と、その音量に応じた電圧の電気信号V2、V3を連続
して波形整形回路86へ発信し、波形整形回路86に受
信された電気信号V2、V3のノイズ電圧等が除去され
る。
【0050】ところで、スピーカ66は端部62の上下
方向中央に設けられているため、スピーカ66から発せ
られた超音波Sは仮想線Lを境に線対称に広がり、乗降
口24の内周上端部、内周下端部、及びドアパネル20
の前端部で反射してマイク76又はマイク78に拾われ
る。
【0051】この超音波Sがスピーカ66から発せられ
てからマイク76又はマイク78に拾われるまでの時間
(すなわち、図6において超音波Sが発せられたT1と
図7においてマイク76又はマイク78に超音波Sが拾
われ始めたT3との時間差)は、基本的にスピーカ66
から各方向へ発せられた超音波Sが辿る行路(すなわ
ち、スピーカ66からマイク76又はマイク78までの
超音波Sの経路)の長さによって決まる。したがって、
全超音波Sのうち最短行路を辿った超音波Sが最も早く
マイク76又はマイク78に拾われる。したがって、図
7に示されるように、各マイク76、78から発信され
た電気信号V2、V3の電圧値は、各マイク76、78
が超音波Sを拾い始めた状態では電圧値が小さい。時間
の経過に伴い、漸次遠い行路を辿った超音波Sがマイク
76又はマイク78に拾われるが、この状態でもスピー
カ66から超音波Sが発せられる限りは最短行路を辿っ
た超音波Sもマイク76又はマイク78に拾われるた
め、図7に示されるように、電気信号V2、V3の電圧
値は時間の経過に伴って漸次電圧値が大きくなる。
【0052】次いで、スピーカ66からの超音波Sの発
信が停止されると、最短行路を辿った超音波Sから漸次
消えていくため、電気信号V2、V3の電圧値は時間の
経過に伴って漸次電圧値が小さくなる。
【0053】ここで、スピーカ66は端部62の上下方
向中央の仮想線L上に設けられているため、スピーカ6
6から出力された超音波Sは仮想線Lを境に線対称的に
広がり、更には仮想線Lを境に線対称的に反射して各マ
イク76、78に拾われる。このため、各マイク76、
78が拾う超音波Sの音量は時間の経過に伴い変化する
ものの基本的に同音量の超音波Sを同時に拾う。したが
って、図7に示されるように、電気信号V2、V3は基
本的に同一形状の波形を形成する。
【0054】ところで、図4に示されるように、ドアパ
ネル20の前端部と側壁22の端部62との間(すなわ
ち、閉移動の際のドアパネル20の移動軌跡上)で、且
つ、仮想線Lよりも下側に異物92が存在すると、スピ
ーカ66から発せられた超音波Sが異物92で反射して
マイク78に拾われる。
【0055】ここで、異物92は、ドアパネル20の前
端部と側壁22の端部62との間に位置するため、当
然、端部62から異物92までの距離は端部62からド
アパネル20の前端部までの距離よりも短く、したがっ
て、異物92で反射してマイク78で拾われる超音波S
の行路は異物92で反射せずにそのまま乗降口24の内
周上端部、内周下端部、及びドアパネル20の前端部ま
で到達して進行方向を変えてマイク78で拾われる超音
波Sの行路よりも短くなる。このため、異物92で反射
した超音波Sはスピーカ66にて発信されてからマイク
78で拾われるまでの時間も短くなり、T3よりも早い
T2の時点で異物92に反射した超音波Sがマイク78
に拾われる(すなわち、本来拾われる筈のない超音波S
がマイク78に拾われる)。
【0056】ここで、図8には、異物92が存在する場
合でのパルス1回分の超音波Sを各マイク76、78が
拾い始めてから終了するまでの時間の経過に伴う電気信
号V2、V3の電圧値の変化の一例が示されている。こ
の図に示されるように、異物92で反射した超音波Sは
その行路が短いが故に本来の最短行路を辿った超音波S
よりも早くマイク78に拾われる。このため、マイク7
6で拾われた超音波Sの音量に応じた電気信号V2より
もマイク78で拾われた超音波Sの音量に応じた電気信
号V3の方が早く立ち上がる(すなわち、マイク78が
マイク76よりも早く超音波Sの音量に応じた電気信号
V3を発信する)。その後に最短行路を辿った超音波S
から順にマイク78に拾われるため、時間の経過に伴い
電気信号V3の電圧値が上昇する。但し、異物92に反
射せずに本来の行路を辿ってマイク78に拾われる筈の
超音波Sは、異物92で反射されることで既にマイク7
8に拾われているため、本来この超音波Sがマイク78
に拾われるべき時間に超音波Sが拾われず、このときに
は、電気信号V3の電圧値の上昇の度合いが本来の電圧
値の上昇の度合いよりも小さくなる。
【0057】したがって、異物92で反射した超音波S
をマイク78が拾うことでマイク78から発信された電
気信号V3の波形がマイク76から発信された電気信号
V2の波形とは形状が異なってしまう(すなわち、各マ
イク76、78が同時に拾った超音波Sの音量が一時的
に異なった状態となる)。
【0058】以上の2つの電気信号V2、V3の波形の
差異(すなわち、各マイク76、78から同時に発信さ
れた電気信号V2、V3の電圧値の差異)を波形比較回
路88が検出することでドアパネル20の移動軌跡上に
存在する異物92を検出できる。
【0059】次いで、波形比較回路88が異物92を検
出すると、波形比較回路88は異物検出信号を発信し
(すなわち、図9に示されるように波形比較回路88が
ON状態となり)、この異物検出信号を異物検知回路7
2が受信することで異物検知回路72は制御回路46を
介してスライドドライバ44を操作する。これにより、
スライドモータ42を反転駆動(すなわち、ドアパネル
20を開移動させる方向への駆動)させるべくスライド
ドライバ44がスライドモータ42を操作する。これに
より、ドアパネル20の前端部と側壁22の端部62と
による異物92の挟み込みを防止できる。
【0060】ここで、上述したように、本異物検出装置
10では、異物92がドアパネル20の前端部から離間
していても、スピーカ66から発せられた超音波Sが異
物92で反射してマイク76又はマイク78で拾われれ
ば、異物92を検出できる(すなわち、異物92がある
位置までドアパネル20が移動しなくても異物92を検
出できる)。このため、異物92からの押圧反力を検知
して異物92を検出する感圧センサを用いた異物検出装
置よりも早く異物92を検出できる。
【0061】また、基本的には各マイク76、78で拾
った超音波Sの音量の差異を検出して異物92を検出す
る構成としたため、ドアパネル20側へではなく側壁2
2の端部62側にセンサ(すなわち、超音波センサ6
0)を設けることが可能となる。このため、リード線6
8、80、82や各回路等を接続するリード線等の接続
手段の取り回しが容易となる。
【0062】すなわち、感圧センサを用いた異物検出装
置では、側壁22の端部62に感圧センサを設けると、
閉移動するドアパネル20の前端部に押圧された異物9
2が感圧センサに当たって感圧センサを押圧するまで異
物92を検出することができないため、基本的に感圧セ
ンサをドアパネル20の前端部に設ける必要がある。こ
こで、ドアパネル20は側壁22等に対して相対的に移
動する構成であるため、感圧センサに電力を供給するバ
ッテリーや感圧センサが押圧反力を受けたか否かを判定
するための判定手段等の感圧センサ以外の各装置の何れ
かでもドアパネル20とは異なる位置(すなわち、ドア
パネル20がスライドした際にはドアパネル20に対し
て相対的に移動するような位置)に設けた場合には、摺
動接点を用いてその装置と他の装置(感圧センサを含
む)を接続したり、また、仮にリード線等で直接接続す
る場合でもその取り回しが困難であった。
【0063】しかしながら、本実施の形態では、側壁2
2の端部62側にセンサ(すなわち、超音波センサ6
0)を設けているため、超音波センサ60を含めて全て
の回路や装置をドアパネル20以外の位置に設置した場
合に、ドアパネル20がスライドすることによる回路や
装置間の相対移動が生じることはない。したがって、リ
ード線等で装置や回路を容易に直接接続することができ
る。
【0064】但し、本発明の主旨からすれば、リード線
等の取り回しが容易にできるという効果は、あくまでも
側壁22の端部62側にセンサ(すなわち、超音波セン
サ60)を設けることによる付随的な効果であり、超音
波センサ60をドアパネル20の前端部に設け、スピー
カ66から端部62へ向けて(すなわち、車両16の前
方向けて)超音波Sを発する構成としてもよい。
【0065】また、本異物検出装置10はマイク76、
78の双方で拾った(受信した)超音波Sを電気信号に
変換してその波形を比較することで異物92の有無を検
出する構成であるため、異物92が無い場合の波形(標
準波形)を予め記憶するための記憶素子等が不要であ
る。しかも、異物92が無い場合の波形を予め記憶素子
等に記憶させておき、ドアパネル20の位置に対応した
標準波形を引き出す場合には、ドアパネル20を閉じ移
動させる際に随時ドアパネル20の位置を検出しなけれ
ばならず、そのための位置検出装置が必要となるが、上
述した理由により、このような位置検出装置も不要であ
る。
【0066】さらに、本異物検出装置10では、スピー
カ66を仮想線L上に設置することで、通常時(すなわ
ち、異物92が存在しない場合)にドアパネル20の前
端部等で反射する超音波Sを仮想線Lを境に線対象とし
たため、マイク76、78をスピーカ66に近接配置す
ることができ、結果的に超音波センサ60を小型化でき
る。
【0067】なお、本実施の形態では、本発明を車両1
6の自動スライドドア装置12に適用した構成であった
が、自動スライドドア装置という観点からすれば、例え
ば、建造物や鉄道、エレベータ等、様々なところで使用
される一般的な自動スライドドア装置においても適用が
可能である。
【0068】また、本実施の形態における異物検出装置
10は、固定体としての側壁22の端部62と移動体と
してのドアパネル20の前端部との間の異物92を検出
する構成であった。しかしながら、2枚のドアパネルを
有し、双方のドアパネルが互いに相反する方向へスライ
ドすることで開閉される自動スライドドア装置(一例と
しては、エレベータの扉や鉄道用車両の扉に適用される
自動スライドドア装置)ように、移動体の移動方向側端
部と対向する側の対向物が本実施の形態とは異なり移動
する構成であっても、対向物と移動体との間に異物が存
在すれば、マイク76から発信される電気信号とマイク
78から発信される電気信号の波形がそれぞれ異なるの
で、適用が可能である。さらに言えば、ドアパネル20
のような移動体のみで端部62のような対向物がない場
合(すなわち、移動体が移動終点に達した状態でもそれ
まで移動方向側に空間が有限または無限に存在する場
合)であっても本発明を適用できる。すなわち、終点位
置もしくは終点位置を介して移動体とは反対側に超音波
センサ60を設けるか、或いは、終点位置もしくは終点
位置を介して移動体とは反対側にドアパネル20の前端
部に設けられた超音波センサ60から発信された超音波
Sを反射可能な反射手段を設ければ、上述した作用、効
果を得ることができる。
【0069】さらに、本実施の形態では、本発明を自動
スライドドア装置12の挟み込み防止装置14に適用し
た構成であったが、例えば、車両若しくは車両以外に適
用されて手動で開閉する構成のスライドドアに本発明を
適用し、異物を検出した場合には、警報音等を発する構
成としてもよい。また、本実施の形態では、超音波セン
サ60を端部62の上下方向中央に設けた構成であった
が、超音波センサ60を端部62の上下方向中央よりも
上側或いは下側に設けてもよい。但し、この場合には、
通常時(すなわち、異物92が存在しない場合)にマイ
ク76とマイク78とが拾う超音波Sの音量が同レベル
になるように、マイク76及びマイク78の設置位置を
調整する必要がある。
【0070】さらに、本実施の形態では、発信手段から
発信されて受信手段で受信される信号を超音波Sとした
が、基本的に、一定の速度で発信され乗降口24の内周
上端部、内周下端部、端部62、ドアパネル20の前端
部、及び異物92で反射する構成の信号であれば、信号
の態様は超音波Sに限らず、赤外線、紫外線、レーザ光
等の光を複数本略放射状に発信する構成であってもよ
い。但し、信号に光を用いた場合には、複数の発信手段
が必要となるが、スピーカ66から発信された超音波S
は自然に放射状に広がるため、スピーカ66は1つでよ
い。したがって、信号に超音波Sを用いた本実施の形態
はコストが安価となるメリットがある。
【0071】また、本実施の形態を説明するうえで使用
した図8の時間とマイク76、78が受信した超音波S
の音量に応じた電圧値のグラフの波形や図9のタイムチ
ャートはあくまでも一例である。すなわち、異物92で
反射した後の超音波Sの行路によっては、マイク76が
通常の超音波Sを拾った後に異物92で反射した超音波
Sをマイク78が拾うこともありうる。但し、この場合
であっても、異物92で反射した超音波Sの行路と異物
92で反射せずにそのまま乗降口24の内周上端部、内
周下端部、及びドアパネル20の前端部まで到達した場
合の超音波Sの本来の行路とはその長さが異なるため、
本来、ある所定の時間に拾うべき筈の超音波Sがマイク
78に拾われず、また、別の所定の時間に拾う筈のない
超音波Sがマイク78に拾われるという現象が生じる。
このため、時間の経過に伴い一時的にマイク76、78
の各々から発せられた電気信号V2、V3の電圧値が異
なる(すなわち、マイク76から発せられた電気信号と
マイク78から発せられた電気信号の波形が異なる)の
で、この電圧値の差異から異物92が存在することを検
出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る異物検出装置を自
動スライドドア装置の挟み込み防止装置として適用した
場合のブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る異物検出装置の超
音波センサ(発信手段及び受信手段)の構成を示す断面
図である。
【図3】挟み込み防止装置を適用した車両の概略を示す
側面図である。
【図4】ドアパネル(移動体)の移動軌跡上に異物があ
る場合の図3に対応した側面図である。
【図5】ドアパネル(移動体)の駆動機構を示す斜視図
である。
【図6】スピーカ(発信手段)から発せられる超音波
(信号)の音量に対応した電圧値の時間の経過に伴う変
化を示すグラフである。
【図7】異物が存在しない状態において超音波(信号)
を拾った各マイク(受信手段)が発信した電気信号の電
圧値の時間の経過に伴う変化を示すグラフである。
【図8】異物が存在する状態において超音波(信号)を
拾った各マイク(受信手段)が発信した電気信号の電圧
値の時間の経過に伴う変化を示すグラフである。
【図9】異物が存在する状態での操作スイッチ、スピー
カ(発信手段)、各マイク(受信手段)、及び波形比較
回路(比較手段)の動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
10 異物検出装置 20 ドアパネル(移動体) 22 側壁(固定体) 62 端部(移動終点) 66 スピーカ(発信手段) 76 マイク(受信手段) 78 マイク(受信手段) 88 波形比較回路(比較手段) S 超音波(信号)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動終点へ向けて移動する移動体の前記
    移動終点と前記移動体との間の移動軌跡上の異物を検出
    する異物検出装置であって、 前記移動体の移動方向側端部及び前記移動終点側の所定
    位置の何れか一方に設けられ、前記移動軌跡上を介して
    何れか他方へ向けて略放射状に一定の出力の信号を発信
    する発信手段と、 前記発信手段から発信されて前記何れか他方で反射され
    た信号を受信するまでの時間が互いに等しくなる前記何
    れか一方の所定位置に設けられた複数の受信手段と、 前記複数の受信手段の各々が同時に受信した信号の強度
    を比較する比較手段と、 を備えることを特徴する異物検出装置。
  2. 【請求項2】 前記発信手段及び複数の受信手段を、前
    記移動体の移動方向側端部、又は、前記移動軌跡を介し
    て前記移動体の移動方向側端部と対向するように前記移
    動終点に設けられて前記移動体との間を閉止する固定体
    に設けたことを特徴とする請求項1記載の異物検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記移動体の移動方向側端部に沿った方
    向の前記移動体の移動方向側端部中心、又は、前記移動
    体の移動方向に沿って前記移動方向側端部中心と対向し
    た前記移動終点の所定位置に前記発信手段を設けたこと
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載の異物検出装
    置。
  4. 【請求項4】 移動終点へ向けて移動する移動体の前記
    移動終点と前記移動体との間の移動軌跡上の異物を検出
    する異物検出方法であって、 前記移動体の移動方向側端部及び前記移動終点側の所定
    位置の何れか一方から前記移動軌跡上を介して何れか他
    方へ向けて略放射状に一定の出力の信号を発信して、 前記何れか一方から発信されて前記何れか他方で反射さ
    れた信号を受信するまでの時間が互いに等しくなる前記
    何れか一方での複数の受信位置で前記何れか他方の側で
    反射した信号を受信し、 前記複数の受信位置の各々で同時に受信した信号の強度
    を比較して、 前記比較の結果に所定値以上の差異を検出することで前
    記移動軌跡上の異物を検出する、 ことを特徴とする異物検出方法。
  5. 【請求項5】 前記移動体の移動方向側端部、又は、前
    記移動軌跡を介して前記移動体の移動方向側端部と対向
    するように前記移動終点に設けられて前記移動体との間
    を閉止する固定体から前記信号を発信することを特徴と
    する請求項4記載の異物検出方法。
  6. 【請求項6】 前記移動体の移動方向側端部に沿った方
    向の前記移動体の移動方向側端部中心、又は、前記移動
    体の移動方向に沿って前記移動方向側端部中心と対向し
    た前記移動終点の所定位置から前記信号を発信すること
    を特徴とする請求項4又は請求項5記載の異物検出方
    法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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