JPH11269636A - 真空成膜装置 - Google Patents

真空成膜装置

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JPH11269636A
JPH11269636A JP7895898A JP7895898A JPH11269636A JP H11269636 A JPH11269636 A JP H11269636A JP 7895898 A JP7895898 A JP 7895898A JP 7895898 A JP7895898 A JP 7895898A JP H11269636 A JPH11269636 A JP H11269636A
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欣弥 木曽田
Eiji Furuya
英二 古屋
Ryoichi Daito
良一 大東
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマ放電の連続安定維持時間を長くする
こと、成膜速度の向上を可能とした真空成膜装置を提供
する。 【解決手段】 真空チャンバー12内に向けてプラズマ
ビーム22を生成する圧力勾配型プラズマガン11と、
このプラズマガン11の出口部に向けて突出させた真空
チャンバー12の短管部を包囲するように設けられ、プ
ラズマビーム22の横断面を収縮させる収束コイルとを
備え、プラズマビーム22により真空チャンバー11内
に配置した基板13上に薄膜を形成する真空成膜装置で
あって、この真空成膜装置は、前記出口部にこのプラズ
マビーム22の周囲を取囲み、電気的に浮遊状態として
突出させた絶縁管1と、前記短管部内にて絶縁管1の外
周側を取巻くとともに、前記出口部よりも高い電位状態
とした電子帰還電極2とを設けて形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気的絶縁性物質
からなる薄膜を基板上に形成する真空成膜装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、導電性物質あるいは絶縁性物質の
薄膜を基板上に形成する真空成膜装置は公知であり、図
12は、その内のイオンプレーティング装置、図13は
プラズマCVD装置を示している。このイオンプレーテ
ィング装置は、圧力勾配型プラズマガン11により真空
チャンバー12内にプラズマを発生させて真空チャンバ
ー12内に配置した基板13上に蒸着により薄膜を形成
するものである。
【0003】さらに詳説すれば、プラズマガン11は、
放電電源14のマイナス側に接続された環状の陰極15
と、放電電源14のプラス側に抵抗を介して接続された
環状の第1中間電極16、第2中間電極17を備え、陰
極15側から放電ガスの供給を受け、前記放電ガスをプ
ラズマ状態にして第2中間電極17から真空チャンバー
12内に向けて流出させるように配置されている。真空
チャンバー12は、図示しない真空ポンプに接続され、
その内部は所定の減圧状態に保たれている。また、真空
チャンバー12の第2中間電極17に向けて突出した短
管部12Aの外側には、この短管部12Aを包囲するよ
うに収束コイル18が設けられている。真空チャンバー
12内の下部には、放電電源14のプラス側に接続され
た導電性材料からなるハース19が載置されており、こ
のハース19上の凹所に薄膜の材料となる導電性あるい
は絶縁性の蒸着材料20が収められている。さらに、ハ
ース19の内部にはハース用磁石21が設けられてい
る。
【0004】そして、第2中間電極17から蒸着材料2
0に向けてプラズマビーム22が形成され、蒸着材料2
0が蒸発させられ、基板13の下面に付着し、薄膜が形
成される。なお、このプラズマビーム22に対して、収
束コイル18は横断面を収縮させる作用を、また磁石2
1は焦点合わせおよびプラズマビーム22を曲げさせる
作用をしている。
【0005】一方、図13に示すプラズマCVD装置
は、上述した装置のハース19、蒸着材料20、磁石2
1に代えて、放電電源14のプラス側に接続されたアノ
ード31、このアノード31の背後、即ちプラズマガン
11とは反対の側に配設したアノード用磁石32および
原料ガス供給管33を設けたもので、他は図面上、実質
的に同一である。そして、原料ガス供給管33から真空
チャンバー12内に原料ガスと反応ガスを供給し、これ
らをプラズマにより分離結合させることにより基板13
に蒸着させて基板13上に薄膜を形成するようになって
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図12、図13に示す
従来の装置により電気的絶縁性物質からなる薄膜を形成
する場合、ハース(アノード部)19の表面、真空チャ
ンバー12の内面等に絶縁性物質が付着し、特に、ハー
ス19の表面が電気的に絶縁された状態となり、真空チ
ャンバー12内で通電不能となる結果、電極各部がチャ
ージアップする現象が時間経過とともに進行する。この
ため、プラズマビーム22に対する連続的な安定制御が
できなくなり、成膜の安定性が損なわれるという問題が
生じる。なお、このような現象が生じた場合、通電不能
となった部分に入射しようとした電子は反射され、イオ
ンとの結合により電気的に中和されるか、最終的に電気
的帰還が可能な場所に到達するまで電子の反射は繰り返
されることとなる。
【0007】また、真空チャンバー12内には、プラズ
マビーム22を制御するための磁場が存在しており、上
述した反射された電子、即ち反射電子の動きはこの磁場
により制約を受ける。したがって、プラズマガン11を
使用して絶縁性物質からなる薄膜を連続的、かつ安定し
て形成するためには、磁場分布状態が最適で、絶縁性の
膜が付着しにくい位置に適正な反射電子帰還電極を設け
る必要がある。ところで、前記反射電子の大部分は、強
制的に反射帰還経路を変更させない限り、照射ビームを
制御している磁場の影響を受けて、この磁場に沿って照
射ビームの経路を逆流しようとする。換言すれば、照射
ビームと反射電子ビームとは、ほぼ同じ経路を往復する
状態になるが、照射ビーム中の電子に比して、反射電子
の方が反射、散乱により収束度は悪く、加速電圧も小さ
くなる。
【0008】このため、反射電子帰還電極に入射する電
子ビームは、プラズマガン11からの照射ビームである
プラズマビーム22とは分離される必要がある。この分
離がなされなければ、反射電子帰還電極に直接流れ込む
照射ビームが発生し、蒸着材料側,或いはアノード側に
至る照射ビーム量が減少して、薄膜形成効率が低下する
だけでなく、陰極15と反射電子帰還電極との間に直接
放電が生じることにより、放電自体が異常なものとな
る。また反射電子帰還電極は、絶縁性物質の付着防止の
観点からすれば、真空チャンバー12内の薄膜材料を発
生させる部分(図12:蒸着材料20の位置、図13:
原料ガス供給管からのガス流出口)からできるだけ離れ
た位置に設けるのが好ましく、小型化という観点からす
れば、できるだけ収束コイル18に近い位置に設けるの
が好ましい。本発明は、斯る従来の問題点をなくすこと
を課題として、また上述した考察に基づいてなされたも
ので、プラズマ放電の連続安定維持時間を長くするこ
と、成膜速度の向上を可能とした真空成膜装置を提供し
ようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第1発明は、真空チャンバー内に向けてプラズマビ
ームを生成する圧力勾配型プラズマガンと、このプラズ
マガンの出口部に向けて突出させた前記真空チャンバー
の短管部を包囲するように設けられ、前記プラズマビー
ムの横断面を収縮させる収束コイルとを備え、前記プラ
ズマビームにより前記真空チャンバー内に配置した基板
上に薄膜を形成する真空成膜装置において、前記出口部
にこのプラズマビームの周囲を取囲み、電気的に浮遊状
態として突出させた絶縁管と、前記短管部内にて前記絶
縁管の外周側を取巻くとともに、前記出口部よりも高い
電位状態とした電子帰還電極とを設けた構成とした。
【0010】また、第2発明は、前記電子帰還電極に、
この電子帰還電極の前記プラズマガンとは反対の側の面
に沿って摺動して、前記面への付着物を除去するワイパ
ーを設けた構成とした。
【0011】さらに、第3発明は、前記電子帰還電極の
前記プラズマガンとは反対の側の面を凹凸形状に形成し
た。
【0012】さらに、第4発明は、前記短管部の開口部
に、多数の貫通部を全面にわたって万遍なく散在させ、
かつ、中央部にプラズマビームの通過口を有するバッフ
ルプレートを、前記プラズマビームを横切るように配置
した構成とした。
【0013】さらに、第5発明は、前記電子帰還電極を
水冷構造とした。
【0014】さらに、第6発明は、前記バッフルプレー
トをを水冷構造とした。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態を図面
にしたがって説明する。図1は、本発明の第1実施形態
に係るイオンプレーティング方式を採用した真空成膜装
置を示し、図12に示す装置と実質的に同一の部分につ
いては、同一番号を付して説明を省略する。この真空成
膜装置では、プラズマガン11の出口部にプラズマビー
ム22の周囲を取囲み、電気的に浮遊状態として突設し
た絶縁管1と、真空チャンバー12の前記短管部12A
内にて絶縁管1の外周側を取巻くとともに、放電電源1
4のプラス側に接続され、プラズマガン11の出口部よ
りも高い電位状態とした電子帰還電極2とが設けられて
いる。また、ハース19内の蒸着材料20は、絶縁性物
質である。なお、前記絶縁管1として、たとえば、セラ
ミック製短管が採用される。
【0016】このように、この真空成膜装置では、電子
帰還電極2を蒸着材料20から離れた位置に設けて、絶
縁性の蒸着材料20から蒸発した絶縁性物質が電子帰還
電極2に付着しにくくなっている。また、プラズマガン
11から出たプラズマビーム22と電子帰還電極2との
間に両者を遮る絶縁管1を設けることにより、このプラ
ズマビーム22が電子帰還電極2に入射して、陰極15
と電子帰還電極2との間で異常放電が発生するのを防止
するようになっている。このため、プラズマビーム22
の外側の、プラズマビーム22とは分離した経路に沿っ
て電子帰還電極2に至る反射電子流3が形成され、プラ
ズマビーム22が連続的かつ安定して持続され、この持
続時間は絶縁管1、電子帰還電極2を設けない場合に比
して倍以上となり、飛躍的に向上することが確認されて
いる。また、絶縁管1を設けて、異常放電の発生を防止
して、プラズマビーム22の電子帰還電極2への流れ込
みによる電力ロスを減少させるようした結果、プラズマ
ガン11から照射するプラズマビーム22が同じとし
て、約20%の成膜速度(材料蒸発量)の向上も確認さ
れた。さらに、電子帰還電極2を収束コイル18に近い
位置に設けてあり、小型化し易いようになっている。
【0017】図2は、本発明の第2実施形態に係るプラ
ズマCVD方式を採用した真空成膜装置を示し、図1並
びに図13に示す装置と実質的に同一の部分について
は、同一番号を付して説明を省略する。この真空成膜装
置は、前述した図1に示す真空成膜装置と同様に、絶縁
管1と、電子帰還電極2とを設けたものである。そし
て、斯る構成により、第1実施形態の場合と同様に、プ
ラズマビーム22の外側の、プラズマビーム22とは分
離した経路に沿って電子帰還電極2に至る反射電子流3
が形成され、プラズマビーム22が連続的かつ安定して
持続され、成膜速度も向上されるようになっている。ま
た、電子帰還電極2を収束コイル18に近い位置に設け
てあるため、小型化し易いようになっている。
【0018】図3および4は、本発明の第3実施形態に
係るイオンプレーティング方式を採用した真空成膜装置
を示し、図1に示す装置と実質的に同一の部分について
は、同一番号を付して説明を省略する。この真空成膜装
置では、絶縁管1と電子帰還電極2の前方、即ちプラズ
マガン11とは反対の側に、プラズマビーム22の横断
面を両側から収縮させる一対の、同極性同志(N極同
志、或いはS極同志)を対向させたシート状磁石4,4
を配置してある。そして、斯る構成により、蒸着材料2
0に入射するプラズマビーム22をシート状にし、広巾
の蒸発源を形成することで、広巾基板に対して適用する
ようになっている。なお、図2に示すプラズマCVD方
式を採用した真空成膜装置についても、このシート状磁
石4,4を適用してもよく、これを適用することにより
前記同様の作用を生じさせることができる。
【0019】図5〜図11は、本発明の他の実施形態に
係る真空成膜装置のプラズマガン11、真空チャンバー
12の短管部12A、およびその近傍のみを示したもの
で、前述した真空成膜装置と共通する部分については、
同一番号を付して説明を省略する。また、この図5〜図
11に示す構成は、、イオンプレーティング方式、プラ
ズマCVD方式のいずれにも適用でき、図示していない
他の部分の構成は図1或いは 図2に示す真空成膜装置
と実質的に同一である。図5および6は、電子帰還電極
2にその表面の付着物、特に絶縁物質を払拭して、除去
する旋回式ワイパー5を設け、電子帰還電極2の表面を
反射電子帰還のために良好な状態を長期間保てるように
したものである。
【0020】図7は、電子帰還電極2のプラズマガン1
1とは反対の側の面6を凹凸形状に形成して、反射電子
帰還のための表面積を増大させたものである。図8は、
真空チャンバー12の短管部12Aの真空チャンバー1
2内側開口部に、例えば格子状に、多数の貫通部7aを
全面にわたって万遍なく散在させ、かつ、中央部にプラ
ズマビーム22の通過口7bを有するバッフルプレート
7を配置し、電子帰還電極2の表面に達するガス状態の
絶縁性物質の量を減少させるようにしたものである。な
お、このバッフルプレート7は、前述したワイパー5と
ともに、或いは凹凸の面6を有する真空成膜装置にも適
用できるものである。そして、これら図5〜図8に示す
構成により、より一層、連続安定放電ができるようにな
る。
【0021】なお、本発明は、電子帰還電極2或は絶縁
管1の配設位置と断面形状について、前述した各実施形
態に示すものに限定するものではない。これらの配置位
置については、プラズマビーム22を取り巻く位置で、
短管部12A内であればよく、例えば、図9に示すよう
に、電子帰還電極2および絶縁管1を短管部12A内の
真空チャンバー12内側に限度一杯片寄らせてまで配置
してもよい。また断面形状についても、この図9に示す
例では、電子帰還電極2の断面形状を矩形とし、絶縁管
1をプラズマガン11側にフランジを有する筒体形状と
するのが好ましい。そして、斯る構成により、さらに一
層反射電子を効率よく捕捉できるようになる。
【0022】図10は、電子帰還電極2内に水冷用ジャ
ケット23を形成し、この水冷用ジャケット23の入口
部に冷却水流入管24を接続するとともに、その出口部
に冷却水流出管25を接続して、電子帰還電極2を水冷
構造としたものである。また、図11は、バッフルプレ
ート7内に水冷用ジャケット26を形成し、この水冷用
ジャケット26の入口部に冷却水流入管27を接続する
とともに、その出口部に冷却水流出管28を接続して、
バッフルプレート7を水冷構造としたものである。そし
て、斯る構成により、電子帰還電極2およびバッフルプ
レート7のそれぞれの温度上昇を抑制することができ、
投入可能放電電力を増大させ、成膜速度を向上させ得る
ようになっている。
【0023】なお、前述した各実施形態において、絶縁
管1は電気的に浮遊状態に保たれていれば、その材料
は、導電性物質か否かは問わない。また、前記説明では
蒸着材料20を絶縁性物質であるとしてあるが、蒸着材
料20が反応ガスと化合して絶縁性物質に変化するもの
である場合は、この蒸着材料20は導電性物質であって
もよい。ただし、この場合には、図1,2および3にお
いて、二点鎖線Aで示すように真空チャンバー12内に
反応ガスを供給する反応ガス供給ラインを設けること
と、ハース19或いはアノード31を放電電源14と電
気的に遮断する必要がある。ちなみに、蒸着材料20が
絶縁性物質である場合には、ハース19或いはアノード
31と放電電源14との電気的遮断は必ずしも必要では
ない。さらに、前記説明では、基板13を平板とし、静
止状態で成膜するとしてあるが、基板13はフィルム状
基板を巻出・巻取りながら、また、平板状基板にあって
は、回転あるいは水平移動させながら成膜するようにし
てもよい。
【0024】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、第1発
明によれば、、真空チャンバー内に向けてプラズマビー
ムを生成する圧力勾配型プラズマガンと、このプラズマ
ガンの出口部に向けて突出させた前記真空チャンバーの
短管部を包囲するように設けられ、前記プラズマビーム
の横断面を収縮させる収束コイルとを備え、前記プラズ
マビームにより前記真空チャンバー内に配置した基板上
に薄膜を形成する真空成膜装置において、前記出口部に
このプラズマビームの周囲を取囲み、電気的に浮遊状態
として突出させた絶縁管と、前記短管部内にて前記絶縁
管の外周側を取巻くとともに、前記出口部よりも高い電
位状態とした電子帰還電極とを設けた構成としてある。
【0025】このため、絶縁性物質が電子帰還電極に付
着しにくく、陰極と電子帰還電極との間で異常放電が発
生するのを防止するようになり、プラズマビームの外側
の、プラズマビームとは分離した経路に沿って電子帰還
電極に至る反射電子流が形成され、プラズマビームが連
続的かつ安定して持続され、この持続時間を絶縁管と電
子帰還電極を設けない場合に比して倍以上となり、飛躍
的に向上させることが可能となる。また、絶縁管を設け
て、異常放電の発生を防止して、プラズマビームの電子
帰還電極への流れ込みによる電力ロスを減少させるよう
した結果、プラズマガンから照射するプラズマビームが
同じとして、成膜速度の向上も可能となる。さらに、電
子帰還電極を収束コイルに近い位置に設けてあり、小型
化し易い等種々の効果を奏する。
【0026】また、第2発明によれば、前記電子帰還電
極に、この電子帰還電極の前記プラズマガンとは反対の
側の面に沿って摺動して、前記面への付着物を除去する
ワイパーを設けた構成としてある。さらに、第3発明に
よれば、前記電子帰還電極の前記プラズマガンとは反対
の側の面を凹凸形状に形成してある。さらに、第4発明
によれば、、前記短管部の開口部に、多数の貫通部を全
面にわたって万遍なく散在させたバッフルプレートを、
前記プラズマビームを横切るように配置した構成として
ある。このため、第1発明による効果に加えて、より一
層、連続安定放電ができるようになるという効果を奏す
る。
【0027】さらに、第5発明によれば、前記電子帰還
電極を水冷構造としてある。さらに、第6発明によれ
ば、前記バッフルプレートを水冷構造とてある。このた
め、前述した各効果に加えて、電子帰還電極およびバッ
フルプレートのそれぞれの温度上昇を抑制することがで
き、投入可能放電電力を増大させ、成膜速度を向上させ
ることが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係るイオンプレーテ
ィング方式を採用した真空成膜装置を示す図である。
【図2】 本発明の第2実施形態に係るプラズマCVD
方式を採用した真空成膜装置を示す図である。
【図3】 本発明の第3実施形態に係るイオンプレーテ
ィング方式を採用した真空成膜装置を示す図である。
【図4】 図3に示す装置におけるシート状磁石の前後
のプラズマビームの状態を示す図である。
【図5】 本発明の他の実施形態に係る真空成膜装置の
プラズマガン、真空チャンバーの短管部、およびその近
傍のみを示す図である。
【図6】 図5に示す電子帰還電極を前方側から見た図
である。
【図7】 本発明の他の実施形態に係る別の真空成膜装
置のプラズマガン、真空チャンバーの短管部、およびそ
の近傍のみを示す図である。
【図8】 本発明の他の実施形態に係るさらに別の真空
成膜装置のプラズマガン、真空チャンバーの短管部、お
よびその近傍のみを示す図である。
【図9】 本発明の他の実施形態に係るさらに別の真空
成膜装置のプラズマガン、真空チャンバーの短管部、お
よびその近傍のみを示す図である。
【図10】 本発明の他の実施形態に係るさらに別の真
空成膜装置の電子帰還電極を示す図である。
【図11】 本発明の他の実施形態に係るさらに別の真
空成膜装置のバッフルプレートを示す図である。
【図12】 従来のイオンプレーティング方式を採用し
た真空成膜装置を示す図である。
【図13】 従来のプラズマCVD方式を採用した真空
成膜装置を示す図である。
【符号の説明】
1 絶縁管 2 電子帰還電
極 3 反射電子流 4 シート状磁
石 5 ワイパー 6 面 7 バッフルプレート 7a 貫通部 7b 通過口 11 プラズマ
ガン 12 真空チャンバー 12A 短管部 13 基板 14 放電電源 15 陰極 16 第1中間
電極 17 第2中間電極 18 収束コイ
ル 19 ハース 20 蒸着材料 21 ハース用磁石 22 プラズマ
ビーム 23、26 水冷用ジャケット 31 アノード 32 アノード用磁石 33 原料ガス
供給管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大東 良一 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空チャンバー内に向けてプラズマビー
    ムを生成する圧力勾配型プラズマガンと、このプラズマ
    ガンの出口部に向けて突出させた前記真空チャンバーの
    短管部を包囲するように設けられ、前記プラズマビーム
    の横断面を収縮させる収束コイルとを備え、前記プラズ
    マビームにより前記真空チャンバー内に配置した基板上
    に薄膜を形成する真空成膜装置において、前記短管部内
    に、このプラズマビームの周囲を取囲み、電気的に浮遊
    状態として突出させた絶縁管と、前記短管部内にて前記
    絶縁管を介して前記プラズマビームの外周側を取巻くと
    ともに、前記出口部よりも高い電位状態とした電子帰還
    電極とを設けたことを特徴とする真空成膜装置。
  2. 【請求項2】 前記電子帰還電極に、この電子帰還電極
    の前記プラズマガンとは反対の側の面に沿って摺動し
    て、前記面への付着物を除去するワイパーを設けたこと
    を特徴とする請求項1に記載の真空成膜装置。
  3. 【請求項3】 前記電子帰還電極の前記プラズマガンと
    は反対の側の面を凹凸形状に形成したことを特徴とする
    請求項1に記載の真空成膜装置。
  4. 【請求項4】 前記短管部の開口部に、多数の貫通部を
    全面にわたって万遍なく散在させ、かつ、中央部にプラ
    ズマビームの通過口を有するバッフルプレートを、前記
    プラズマビームを横切るように配置したことを特徴とす
    る請求項1に記載の真空成膜装置。
  5. 【請求項5】 前記電子帰還電極を水冷構造としたこと
    を特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の真空成
    膜装置。
  6. 【請求項6】 前記バッフルプレートをを水冷構造とし
    たことを特徴とする請求項4に記載の真空成膜装置。
JP07895898A 1998-03-26 1998-03-26 真空成膜装置 Expired - Lifetime JP4074370B2 (ja)

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