JPH11269564A - アルミダライ粉の処理方法 - Google Patents

アルミダライ粉の処理方法

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JPH11269564A
JPH11269564A JP7715298A JP7715298A JPH11269564A JP H11269564 A JPH11269564 A JP H11269564A JP 7715298 A JP7715298 A JP 7715298A JP 7715298 A JP7715298 A JP 7715298A JP H11269564 A JPH11269564 A JP H11269564A
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JP
Japan
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aluminum
preform
powder
compression molding
molding machine
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Pending
Application number
JP7715298A
Other languages
English (en)
Inventor
Tamotsu Kaneko
金子  保
Kazuhiro Suzuki
和弘 鈴木
Yuji Okada
裕二 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugai Ro Co Ltd
Toyokin Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Chugai Ro Co Ltd
Toyokin Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH11269564A publication Critical patent/JPH11269564A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理コストの削減を図り、歩留まりを低下さ
せることなくインゴットと同等の見掛け密度を有するア
ルミニウム又はアルミニウム合金の金属塊を得ること。 【解決手段】 アルミダライ粉予備成形体を当該アルミ
ダライ粉の軟化開始温度近傍まで酸化性雰囲気中で加熱
し、引き続き温間状態のアルミダライ粉予備成形体を一
軸圧縮成形機により圧縮して当該アルミダライ粉の金属
塊を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はアルミダライ粉の
処理方法、具体的には、アルミダライ粉、即ち、アルミ
ニウム又はアルミニウム合金材料の切削加工、研磨加工
その他の機械加工によって生じる粉状、チップ状又は薄
板状のアルミニウム又はアルミニウム合金の切削切粉を
原材料として再利用できるようにするための処理方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、アルミニウム又はアルミニウム
合金製品の製造過程では、切削加工や研磨加工その他の
機械加工によって多量のアルミダライ粉が発生するが、
このアルミダライ粉は、切削油が付着しているためスク
ラップ価値が殆ど無く、産業廃棄物として取り扱われて
いる。このアルミダライ粉は、通常、再生処理業者によ
り回収され、ロータリーキルン等で脱脂処理した後、溶
融してインゴットとなし、これを製造業者に納入すると
いう経過でリサイクルされている。
【0003】前記リサイクル方法では、製造業者と再生
処理業者の双方ともアルミダライ粉の保管場所が必要で
あり、再生処理業者にとっては、その回収及び運送に多
大の労力と費用を要するだけでなく、ロータリーキルン
や溶融炉等の設置するための大きな設置空間や多量の燃
料を必要とし、しかも、脱脂や溶解の際にアルミニウム
の酸化が避けられないという問題があった。特に、アル
ミダライ粉は表面積が大きいため、アルミダライ粉をそ
のまま溶湯に投入すると溶湯上に浮き上がって表面酸化
し、溶解時に多量の酸化物(いわゆるドロス)を生じて
歩留まりの低下が避けられず、全体としての歩留まりは
60〜70%が限度であった。
【0004】この問題を解決するため、電磁誘導により
溶湯に渦流を生じさせ又はポンプ等で溶湯の流れを変え
ることによってアルミダライ粉を溶湯中に迅速に沈める
ようにするなどの工夫が考えられる。しかしながら、こ
のような手段では、その動力費やランニングコストが大
きく、また熱損失も大きくなるという新たな問題を生じ
る。
【0005】他方、前記問題を解決する手段として、特
公昭61−41961号公報にて、アルミダライ粉をそ
のまま4kg/cm2の圧力で所定形状に圧縮成形して圧縮体
を作り、その圧縮体をダイ内に設置して適当な加圧手段
で80kg/cm2の圧力を加えながら焼結炉内で加熱して焼
結部品を製造する方法が提案されている。しかしなが
ら、この方法で得た焼結部品は、その引張強さが4.3k
g/mm2とアルミニウム又はアルミニウム合金本来の引張
強さ(16〜28kg/mm2)に比べて極めて低く、かつ、
密度がアルミニウム合金の真密度よりも小さいため、こ
れを機械部品として実用に供することは困難である。従
って、前記焼結部品を再利用するためには従来と同じく
再溶融が必要になるが、前記焼結部品を溶湯に投入する
と、焼結部品が溶湯上に浮き上がり表面酸化を生じてド
ロスが発生し、歩留まりが低下するだけでなく溶融に時
間がかかるという問題があった。
【0006】これらの問題を解決する手段として、本発
明者は、特願平8−335447号明細書にて、アルミ
ダライ粉を冷間で予備成形し、その予備成形体を非酸化
性雰囲気中で480℃以上で当該アルミダライ粉の融点
未満の温度範囲に加熱して、予備成形体に残留する切削
油等の付着油を除去し、ホットプレス装置で処理して金
属塊を形成できるようにしたアルミダライ粉のリサイク
ル設備を提案した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記リサイクル設備で
は、当該アルミダライ粉の真密度にほぼ匹敵する見掛け
密度を有し、かつ、それと同等の引張強さを有する金属
塊が得られるが、処理中におけるアルミニウムの酸化を
防止するため、加熱からホットプレス処理までを非酸化
性雰囲気で行わなければならず、必然的に設備内を雰囲
気調整する一方、設備自体を密閉構造にする必要があ
る。また、前記加熱炉からホットプレス装置までの一連
の設備の内部を非酸化性雰囲気にするためのガスや真空
排気装置が必要となり、処理コストが高くなるという問
題があった。
【0008】従って、本発明は、アルミダライ粉を処理
する際、処理コストの軽減を図り、また、歩留まりを低
下させることなく当該アルミダライ粉の真密度と同等の
密度を有するアルミニウム又はアルミニウム合金の金属
塊を得ることを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するための手段として、付着油を除去したアルミダラ
イ粉予備成形体を、当該アルミダライ粉の軟化開始温度
以下の温間状態で、大気開放された一軸圧縮成形機によ
り圧縮処理して金属塊とするようにしたものである。
【0010】即ち、本発明は、アルミダライ粉の圧縮成
形時の挙動について研究した結果、アルミダライ粉を予
め一定値以上の面圧で予備成形し、かつ、その予備成形
体の付着油を除去しておけば、そのまま大気開放下で圧
縮処理しても、非酸化性雰囲気下で圧縮処理した場合と
同様、予備成形体内部の酸化が極めて少ないアルミニウ
ム又はアルミニウム合金の金属塊を得ることができると
いう知見に基づいて完成されたものである。
【0011】本発明において、大気開放下で圧縮処理し
ても酸化が極めて少ない金属塊が得られる理由は、次の
ように推察される。即ち、アルミダライ粉を予備成形す
ることなくそのままの状態で空気中或は大気開放下で圧
縮処理すると、個々のアルミダライ粉が機械的に破壊さ
れ、その破壊面に金属新生面を生じるが、金属新生面は
生成と同時に周囲の酸素によって直ちに酸化されてしま
うため金属新生面同士が接合できなくなり、金属塊がで
きなくなる。
【0012】これに対して、アルミダライ粉を一定値以
上の面圧で予備成形しておけば、その予備成形体の内部
は残留空気が少なく、加熱処理時に予備成形体内部の残
留付着油の気化により追い出され、更には空気自体の熱
膨張により出ていくため、予備成形体内部に非酸化性又
は酸化能の低い雰囲気が形成される。従って、この加熱
状態の予備成形体をそのまま大気開放下で圧縮処理して
も、予備成形体内部のアルミダライ粉が機械的に破壊さ
れて生じた金属新生面は酸化されず、その金属新生面同
士が機械的に押し付けられて接合するという現象が起こ
り、前記破壊と接合を繰り返して最終的には金属塊が生
成されるものと考えられる。
【0013】因みに、アルミニウム合金、例えば、AC2
B(真密度2.78g/cm3)の切削屑で直径100mm、高
さ70mm、見掛け密度2.0g/cm3 の予備成形体を成形
した場合、常温では予備成形体中の空気量は143c
m3、従って、酸素量は30cm3であるが、これを550
℃に加熱した場合、その体積は(273+550)/2
73倍に増えるが、予備成形体の空隙の容積は殆ど変化
しないので、予備成形体中の酸素量は、273/(27
3+550)倍に減少し、これを標準状態に換算する
と、9.95cm3 Nとなる。これをモル換算すると、
4.44×10-4モルで、これがアルミニウムとの反応
(2Al + 3/2O2)に全て消費されたとすると、アル
ミニウムは5.29×10-4モル、従って、1.58×1
-2gが酸化されることになる。予備成形体のアルミニ
ウム(原子量:26.98g/モル)の量は1100gで
あるから、予備成形体内部の酸化に消費されるアルミニ
ウムの割合は、(1.58×10-2g/1100)×1
00=0.0014%となり、従って、予備成形体内部
の酸化は極めて少ないことがわかる。
【0014】前記予備成形体は、アルミダライ粉を一軸
圧縮成形機を用いて成形することにより得られるが、予
備成形時の面圧は300kg/cm2 以上、好ましくは、1t
on/cm2以上とするのが望ましい。これは、予備成形時の
プレス圧が300kg/cm2未満では、その後の処理時に予
備成形体が形崩れして所望の金属塊が得られなくなる恐
れがあるからである。なお、アルミダライ粉は洗浄して
付着油を除去したものでも、未洗浄のものでも良い。未
洗浄アルミダライ粉を使用する場合、アルミダライ粉の
付着油は、予備成形によりアルミダライ粉間の間隙から
押し出されてある程度除去されるが、それに続く加熱処
理工程でアルミダライ粉の軟化開始温度近傍にまで加熱
する間に切削油の低沸点成分が気化して除去される。こ
の時、予備成形体内部に残留している空気が気化した油
分で追い出され、予備成形体内部に酸化性の低い雰囲気
が形成され、これが加熱時の酸化膜の膜厚減少と温間プ
レス時の非酸化性雰囲気の形成に寄与するものと考えら
れる。しかし、前記軟化開始温度より高沸点の成分を含
む場合には、予備成形体内部の付着油が炭化し、金属塊
内部に残留する恐れがあるため、アルミダライ粉の予備
成形前又は加熱処理前に洗浄処理するのが望ましい。
【0015】また、予備成形体の加熱温度をアルミダラ
イ粉の軟化開始温度(通常、480℃〜580℃)以
下、好ましくは、軟化開始温度近傍としたのは、加熱温
度をできるだけ高めてプレス圧力を必要最小限に抑制す
る一方、処理コストを可能な限り抑制するためである。
即ち、加熱温度が軟化開始温度を越える温度では、加熱
後の取扱い時に予備成形体の形状が崩れるという問題を
生じ、また、加熱温度が軟化開始温度よりかなり低い温
度では、プレス圧力を高めることにより金属塊を得るこ
とはできるが、プレス圧力の増大に伴い一軸圧縮成形機
が大きくなりコストが高くなるという問題を生じるから
である。
【0016】前記加熱処理は、酸化雰囲気中で行って
も、非酸化性雰囲気中で行っても良好な結果が得られ
る。コスト的な観点からは酸化雰囲気中で行うのが望ま
しいが、加熱処理を非酸化性雰囲気中で行うと、アルミ
ダライ粉表面の酸化量が減少する、即ち、酸化膜が薄く
なり、次工程の温間プレス時のアルミダライ粉の破壊を
より小さな力で行うことができる利点がある。
【0017】更に、温間状態のアルミダライ粉予備成形
体の圧縮成形は、そのプレス圧力を1.9ton/cm2以上で
処理して見掛け密度を当該アルミダライ粉の真密度の9
7%以上にするのが好ましい。これは、プレス圧力が
1.9ton/cm2未満では、目的とする見掛け密度の金属塊
が得られず、しかも、その金属塊を溶融させる際にドロ
スの発生量が増加して回収の歩留まりが低下するからで
ある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して本発
明方法の実施に使用するアルミニウム切削屑処理装置に
ついて説明する。図示の装置は、基本的には、アルミダ
ライ粉を所定量づつ予備成形する予備成形装置1と、予
備成形装置1で成形されたアルミダライ粉予備成形体A
を次行程へ搬送する搬入コンベア2と、その搬入コンベ
ア2で搬送されてきた予備成形体Aをアルミダライ粉の
軟化開始温度近傍にまで加熱するメッシュベルト式加熱
炉10と、当該加熱炉10で加熱された予備成形体Aを
所定のプレス圧力で圧縮成形する一軸圧縮成形機20と
で構成されている。
【0019】前記予備成形装置1は、アルミダライ粉を
収容するホッパー3と、当該ホッパー3の底部に配設さ
れた材料供給用スクリューフィーダ4と、予備成形用シ
リンダバレル5及びプレスラム6を含む予備成形機構と
で構成されている。前記予備成形用シリンダバレル5
は、その一端側にプレスラム6を、他端側にプレスプレ
ート8を備え、その略中央部がスクリューフィーダ4の
吐出口に連結されている。前記プレスラム6は、シリン
ダバレル5の芯軸方向に進退可能に配設され、シリンダ
バレル5と同軸の予備成形用油圧シリンダ7により駆動
される。他方、前記プレスプレート8は、シリンダバレ
ル5の芯軸方向と直交方向に進退可能に配設され、シリ
ンダバレル5の芯軸と直交する芯軸を有する油圧シリン
ダ9により駆動される。この予備成形装置1では、ホッ
パー3に投入されたアルミダライ粉は、スクリューフィ
ーダ4により所定量づつシリンダバレル5に送給され、
プレスラム6とプレスプレート8との間で所定の圧力で
予備成形された後、予備成形体として予備成形用油圧シ
リンダ7で搬入コンベア2上に落下させられる。
【0020】前記加熱炉10は、炉本体11と、予備成
形体Aを搬送する搬送用メッシュベルト12とで構成さ
れている。前記搬送用メッシュベルト12は、炉本体1
1の長手方向に張設され、炉本体11の一端側の装入口
11a及び他端側の抽出口11bからそれぞれ炉外へ突
出している。炉本体11には、複数の直火バーナ13と
複数の循環ファン14が配設されている。また、炉本体
11は、その装入口11a及び抽出口11bにそれぞれ
装入扉15及び抽出扉16が配設され、各扉は図示しな
いエアーシリンダや油圧シリンダ等の昇降手段により昇
降させられる。装入扉15は予備成形体Aを炉10内に
装入する際にのみ装入口11aを開き、抽出扉16は加
熱された予備成形体Aを炉10外に排出する場合にのみ
開くようにしてある。炉内に装入された予備成形体A
は、炉内を順次移動しながら直火バーナ13の雰囲気下
で予備成形体Aを構成するアルミダライ粉の軟化開始温
度近傍にまで加熱される。この間、予備成形体A内の残
留切削油等の油分は、気化して除去され、予備成形体A
内部の空気も熱膨張により体積増加分だけ出ていく。
【0021】一軸圧縮成形機20は、雌型21とコア2
4からなる一対の金型を備えている。雌型21はフレー
ム27に固定され、そのキャビティ内にはエジェクタプ
レート22が摺動可能に配設されている。エジェクタプ
レート22は排出用油圧シリンダ23に連結され、圧縮
成形時に底面がキャビティの底に接する位置と、成形体
排出時に天面が雌型21の上端より上の位置とに進退さ
せられる。前記コア24は、フレーム27に搭載された
圧縮用油圧シリンダ25に連結され、キャビティ内外に
進退させられる。
【0022】また、前記圧縮成形機20は前記雌型21
を挟んでガイドテーブル26と予備成形体取込機構30
とを備えている。前記ガイドテーブル26は加熱炉10
の搬送用メッシュベルト12の搬出端と雌型21との間
に配設され、搬送用メッシュベルト12で搬送されてき
た予備成形体Aを予備成形体取込機構30で取り込まむ
際、雌型21までガイドする役割を果たす。
【0023】前記予備成形体取込機構30は、前記雌型
21の他端側にガイドテーブル26と対向して配設され
ている。この予備成形体取込機構30は、図2及び図3
に示すように、基本的には一対のアーム31と、アーム
開閉用シリンダ33、アーム進退用シリンダ34及び可
動プレート35とで構成されている。前記アーム31は
把持部31aとリンク部31bとからなり、リンク部3
1bの略中央で可動プレート35に立設された支軸38
に支持されると共に、当該リンク部31bの端部でリン
ク部材32を介して開閉用シリンダ33に連結されてい
る。
【0024】アーム開閉用シリンダ33は、支軸38と
共に可動プレート35に搭載され、そのピストンロッド
の伸長時に支軸38を支点として一対のアーム31を開
き、収縮時に一対のアーム31を閉じてガイドテーブル
上の予備成形体Aを挟持させるようにしてある。前記可
動プレート35はガイドピラー37に摺動可能に支持さ
れ、その下部で移動用シリンダ34のシャフトに連結さ
れている。前記移動用シリンダ34は、ガイドピラー3
7と共に支持プレート36に固定され、前記開閉用シリ
ンダ33を雌型に対して進退させるようにしてある。
【0025】予備成形体Aの取り込みに際しては、開閉
用シリンダ33によりアーム31の把持部31aを開
き、その状態で移動用シリンダ34を作動させて可動プ
レート35を前進させ、アーム31の把持部31aをガ
イドプレート26上に位置させる。その位置で開閉用シ
リンダ33を作動させてアーム31を閉じると、予備成
形体Aが把持部31aで把持される。この状態で移動用
シリンダ34により可動プレート35を後退させると、
予備成形体Aはガイドプレート上26を摺動しながら雌
型21のエジェクタプレート22の位置まで運ばれ、そ
こでアーム31の把持部31aを開くと、予備成形体A
がエジェクタプレート22上にセットされる。このと
き、予備成形体Aが雌型のキャビティ内に入り易くする
ため予備成形体Aをキャビティの直径若しくは寸法より
も若干小さく成形し、キャビティの上端側を末広がりに
形成しておくのが好ましい。その後、アーム31は図1
に示す位置まで後退させられる。
【0026】また、前記圧縮成形機20は、図4に示す
ように、予備成形体Aを圧縮して得られる圧縮成形体を
装置外に取り出す圧縮成形体取出し機構40を備えてい
る。この圧縮成形体取出し機構40は、シリンダ41
と、そのシャフト42の先端に装着されたプッシュプレ
ート43とで構成され、圧縮成形機の背面側に配設され
ている。前記シリンダ41は、前記予備成形体取り込み
機構30の開閉用シリンダの進退方向と直交する方向に
プッシュプレート43を進退させ、圧縮成形体Pを装置
正面側へ押し出して、ガイドレール44を介してバケッ
ト45内に落下させるようにしてある。
【0027】本発明方法の実施に際しては、まず、プレ
スラム6を後退させる一方、プレスプレート8をシリン
ダバレル5内に前進させて図示の状態にセットした後、
スクリューフィーダ4を回転駆動させると、ホッパー3
に投入されたアルミダライ粉がスクリューフィーダ4の
作用によりシリンダバレル5へ送られる。所定量のアル
ミダライ粉をシリンダバレル5内に供給した後、スクリ
ューフィーダ4を停止させ、予備成形用油圧シリンダ7
でプレスラム6を前進させることによりアルミダライ粉
がプレスラム6とプレスプレート8との間で圧縮成形さ
れて予備成形体Aが形成され、それと同時にアルミダラ
イ粉に付着していた切削油の一部がアルミダライ粉から
絞り出され除去される。この時の成形圧力は、300kg
/cm2以上に設定される。
【0028】次いで、プレスラム6を若干後退させて予
備成形体への加圧力を除去し、プレスプレート8をシリ
ンダバレル上方に後退させた後、再びプレスラム6を前
進させると、予備成形体Aがシリンダバレル5から押し
出されて搬入コンベア2上に落とされる。次いで、次サ
イクルのため、プレスラム6及びプレスプレート8がそ
れぞれ図示の位置まで後退させられる。
【0029】予備成形体Aは、搬入コンベア2によって
搬送用メッシュベルト12に移され、加熱炉10内を連
続的に60〜90分かけて搬送される。予備成形体A
は、加熱炉10内を通過する間に酸化性雰囲気中で常温
から切削油の沸点よりも高く、当該アルミダライ粉の軟
化開始温度近傍の温度、例えば、480℃〜580℃の
範囲内の所定温度にまで加熱される。この加熱過程で、
切削油は気化及び熱分解して予備成形体Aから除去さ
れ、その排ガス(ヒューム)は加熱炉10の装入口側の排
気口を介して炉外へ排出される。それと同時に、予備成
形体Aに含まれていた空気の大部分が熱膨張により予備
成形体A内部から追い出される。
【0030】所定温度にまで加熱された予備成形体A
は、搬送用メッシュベルト12からガイドテーブル26
に移送され、そこから前記予備成形体取込機構30によ
りエジェクタプレート22上に載置される。次いで、エ
ジェクタプレート22を降下させて予備成形体Aを雌型
のキャビティ内にセットし、油圧シリンダ25でコア2
4を降下させると、予備成形体Aは1.9ton/cm2以上の
プレス圧で圧縮成形される。
【0031】次いで、前記雌型21内のコア24を後退
させて図1に示す位置まで戻した後、油圧シリンダ23
によりエジェクタプレート22を雌型21の表面と同じ
又はそれより若干高いレベルにまで押し上げる。これに
より、圧縮成形された圧縮成形体Pがキャビティから押
し出され、その後、圧縮成形体取出し機構40のプッシ
ュプレートでの圧縮成形体が装置前面のガイドレール上
へ押し出され、その上を滑り落ちてバケット45内に落
下し、収容される。
【0032】エジェクタプレート22を雌型21のキャ
ビティ上端より若干降下させた後、予備成形体取込機構
30により新たな予備成形体Aがガイドテーブル26上
に載せられ、その後、当該予備成形体Aと共にエジェク
タプレート22を元の最下位レベルまで後退させる。以
後は同様にして予備成形体Aの圧縮成形が繰り返され
る。
【0033】
【実施例1】JIS H 5202に規定されるAl−
Cu−Si系合金のアルミダライ粉(AC2B、切削油付
着量20wt%)を310kg/cm2、700kg/cm2、100
0kg/cm2、1500kg/cm2の各プレス圧力で予備成形
し、直径100mm、重量約650〜850gの予備成形
体を得た。
【0034】これらの予備成形体を電気加熱炉を用いて
550℃まで1.5時間で加熱脱脂し、加熱終了後、炉
から550℃に加熱された予備成形体を取り出し、その
まま油圧プレスを用いて、大気中、表1に示す圧力で圧
縮成形して圧縮成形体(金属塊)を得た。各圧縮成形体
について見掛け密度を測定した。その結果を各予備成形
体の見掛け密度と共に表1に示す。また、各予備プレス
圧力における温間プレス圧力と見掛け密度の関係を図5
に、予備プレス圧力と温間プレス後の見掛け密度の関係
を図6に示す。
【0035】
【表1】 _______________________________________________________________________ 予備成形体 圧縮成形体 成形圧 見掛け密度 圧縮圧 見掛け密度 重量 平均見掛け密度 (ton/cm2 ) (g/cm3) (ton/cm2 ) (g/cm3) (g) (g/cm3) 試料1 0.31 1.62 2.5 2.77 830.52 試料2 0.70 1.84 2.5 2.77 819.52 試料3 1.00 1.97 2.5 2.76 710.72 試料4 1.50 2.16 2.5 2.77 675.63 2.77 試料5 0.31 1.62 1.0 2.66 742.08 試料6 0.70 1.84 1.0 2.67 796.03 試料7 1.00 1.97 1.0 2.68 659.59 試料8 1.50 2.16 1.0 2.67 710.54 2.67 試料9 0.31 1.62 1.9 2.74 718.24 試料10 0.70 1.84 1.9 2.74 619.41 試料11 1.00 1.97 1.9 2.74 752.01 試料12 1.50 2.16 1.9 2.75 645.55 2.74
【0036】表1、図5及び図6に示す結果から、予備
成形体を空気中550℃で1.9ton/cm2 以上のプレス
圧で圧縮成形すると、予備成形のプレス圧力に関係な
く、見掛け密度が2.7g/cm3以上とアルミダライ粉AC2
Bの真密度2.78g/cm3)の97%を越える圧縮成形体
が得られることが解る。
【0037】
【実施例2】図1に示すアルミニウム切削屑の処理装置
を用い、実施例1と同組成のAl−Cu−Si系合金のア
ルミダライ粉を1ton/cm2のプレス圧力で予備成形し、
これをメッシュベルト式加熱炉で550℃まで1時間か
けて加熱し、次いで炉から出た予備成形体をそのまま
3.9ton/cm2 のプレス圧力で圧縮成形した。得られた
圧縮成形体は金属塊であって、その見掛け密度は2.7g
/cm3であった。この圧縮成形体を溶解テストしたとこ
ろ、溶解歩留まりが95.6%で、インゴットを溶解し
た時の歩留まり97%と遜色のない結果が得られた。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、非酸化性雰囲気でなくともアルミダライ粉の
再生処理が行えるので、装置を大気開放型にでき、装置
の製造コストを低減できる。また、加熱時や圧縮成形時
に窒素ガスなどの非酸化性ガスで非酸化性雰囲気にした
り、真空排気処理して真空雰囲気にする必要がなく、従
って、非酸化性雰囲気ガス供給装置や真空排気装置など
の付帯設備が不要となり、イニシャルコストやランニン
グコストを低減することができるなど、優れた効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法の実施に使用するアルミダライ粉
処理装置の説明図。
【図2】 図1の装置の予備成形体取込機構の拡大図。
【図3】 図2の図1の予備成形体取込機構の要部平面
図。
【図4】 図1のX−X線における矢視図。
【図5】 各予備プレス圧力における温間プレス圧力と
嵩比重の関係を示すグラフ。
【図6】 予備プレス圧力と温間プレス後の嵩比重の関
係を示すグラフ。
【符号の説明】
A: 予備成形体 P: 圧縮成形体(金属塊) 1: 予備成形装置 2: 搬入コンベア 10: 加熱炉 11: 炉本体 12: 搬送用メッシュベルト 13: 直火バーナ 14: 循環ファン 20: 一軸圧縮成形機 21: 雌型 22: エジェクタプレート 23: 油圧シリンダ 24: コア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 和弘 愛知県豊田市鴻ノ巣町3丁目33番地 トヨ キン株式会社内 (72)発明者 岡田 裕二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 付着油を除去したアルミダライ粉予備成
    形体を、当該アルミダライ粉の軟化開始温度以下の温間
    状態で、大気開放された一軸圧縮成形機により圧縮して
    金属塊とすることを特徴とするアルミダライ粉の処理方
    法。
  2. 【請求項2】 前記圧縮を1.9ton/cm2以上のプレス圧
    力で処理して前記金属塊の密度を当該アルミダライ粉の
    真密度の97%以上とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記アルミダライ粉予備成形体を面圧3
    00kg/cm2以上の一軸圧縮成形機により得ることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の方法。
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