JPH1126944A - 多層回路板の製造法、ならびに多層回路板の製造に用いるプリプレグ - Google Patents

多層回路板の製造法、ならびに多層回路板の製造に用いるプリプレグ

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JPH1126944A
JPH1126944A JP17336297A JP17336297A JPH1126944A JP H1126944 A JPH1126944 A JP H1126944A JP 17336297 A JP17336297 A JP 17336297A JP 17336297 A JP17336297 A JP 17336297A JP H1126944 A JPH1126944 A JP H1126944A
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fibers
aromatic polyamide
thermoplastic resin
fiber
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JP17336297A
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Masayuki Noda
雅之 野田
Koichi Hiraoka
宏一 平岡
Shigeru Kurumaya
茂 車谷
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Resonac Corp
Original Assignee
Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多層回路板の製造において、パラ系芳香族ポリ
アミド繊維不織布を基材とする接着用プリプレグを用い
たときに、ボイドの発生を抑制する。 【解決手段】接着用プリプレグの樹脂含有量を40〜6
5重量%、含浸乾燥した樹脂の最低溶融粘度を100〜
10000ポイズに調製する。内層用の回路板と表面の
回路となる金属箔との間に前記接着用プリプレグを介在
させて、これらを加熱加圧成形により一体化する。前記
接着用プリプレグの基材は、パラ系芳香族ポリアミド繊
維と溶融温度220℃以上の熱可塑性樹脂繊維の混抄不
織布であって、繊維同士が熱硬化性樹脂バインダで結着
され、前記熱可塑性樹脂繊維同士ないしは熱可塑性樹脂
繊維がパラ系芳香族ポリアミド繊維に熱融着した構成の
ものである。好ましくは、パラ系芳香族ポリアミド繊維
不織布からなる基材の抽出水電導度を100μS/cm未
満にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層回路板の製造
法に関する。また、前記多層回路板の製造に用いる接着
用プリプレグに関する。この多層回路板は、抵抗、IC
等のリードレスチップ部品を表面実装するのに適したも
のである。
【0002】
【従来の技術】電子機器に組み込むプリント回路板に電
子部品(抵抗、IC等)を搭載する場合、これら部品を
チップにして表面実装方式で搭載することが主流になっ
てきた。表面実装方式は、電子機器の小型軽量化、高密
度化の点より好ましい態様である。プリント回路板にリ
ードレスチップ部品を表面実装する場合、プリント回路
板の基板には、その熱膨張係数をリードレスチップ部品
の熱膨張係数(2×10-6〜7×10-6/℃)とできる
だけマッチングさせる配慮が大切である。両者の熱膨張
係数に大きな差があると、冷熱サイクルの繰り返しによ
り、リードレスチップ部品の半田接続部にクラックが生
じる場合があるからである。このような観点から、プリ
ント回路板の基板材料である積層板(金属箔張り積層板
を含む)として、負の熱膨張係数を有する芳香族ポリア
ミド繊維からなる不織布を基材とした積層板が検討され
ている。この不織布は、パラ系芳香族ポリアミド繊維を
抄紙し繊維同士を熱硬化性樹脂バインダで結着した構成
である。当該不織布基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥した
プリプレグを加熱加圧成形して積層板としている。通
常、プリント回路に加工される金属箔を加熱加圧成形時
に一体化して、金属箔張り積層板とする。多層回路板
は、前記金属箔張り積層板の金属箔をエッチング加工し
て回路形成し、この回路板と表面の回路となる金属箔と
の間に接着用プリプレグを介在させて、これらを加熱加
圧成形により一体化して製造する。回路板同士の間に接
着用プリプレグを介在させてこれらを加熱加圧成形によ
り一体化することもあるし、さらには、回路板同士の間
及び回路板と表面の回路となる金属箔との間にそれぞれ
接着用プリプレグを介在させてこれらを加熱加圧成形に
より一体化することもある。接着用プリプレグの基材
は、前記のパラ系芳香族ポリアミド繊維不織布である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、上記多層回路板の製造において、パラ系芳
香族ポリアミド繊維不織布を基材とする接着用プリプレ
グを用いたときに、ボイドの発生を抑制することであ
る。さらには、耐湿絶縁性を向上させることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】パラ系芳香族ポリアミド
繊維不織布を基材とする接着用プリプレグを用いた多層
回路板の製造においては、基材に熱硬化性樹脂を含浸乾
燥して製造した接着用プリプレグの樹脂含有量と含浸乾
燥した樹脂の最低溶融粘度がボイド発生の有無に大きく
影響することが判明した。本発明に係る方法は、接着用
プリプレグの樹脂含有量を40〜65重量%、含浸乾燥
した樹脂の最低溶融粘度を100〜10000ポイズに
調製したことを特徴とする。このような樹脂含有量と最
低溶融粘度の調製により、接着用プリプレグを用いて多
層回路板を加熱加圧成形するときに接着用プリプレグ中
の樹脂の流動を最適化することができる。樹脂含有量が
40重量%未満であると、金属箔からなる回路導体間の
凹部を樹脂で十分に埋めることができない。樹脂含有量
が65重量%を越えると、せっかく低膨張率のパラ系芳
香族ポリアミド繊維基材を使用しているにも拘わらず、
多層回路板の熱膨張率が大きくなってしまう。また、加
熱加圧成形時に溶融する接着用プリプレグ中の樹脂の最
低溶融粘度が100ポイズ未満であると、成形時に周囲
から流出する樹脂が多くなり、一体化した多層回路板の
周囲の厚みが薄くなってしまう。一方、最低溶融粘度が
10000ポイズを越えると、成形時の樹脂の流動が少
なく、金属箔からなる回路導体間の凹部を樹脂で十分に
埋めることができない。ここで、パラ系芳香族ポリアミ
ド繊維不織布からなる基材とは、パラ系芳香族ポリアミ
ド繊維のチョップドストランドと溶融温度220℃以上
の熱可塑性樹脂繊維のチョップドストランドの混抄不織
布であって、繊維同士が熱硬化性樹脂バインダで結着さ
れ、前記熱可塑性樹脂繊維同士ないしは熱可塑性樹脂繊
維がパラ系芳香族ポリアミド繊維に融着した構成のもの
である。融着とは、熱可塑性樹脂繊維を加熱により溶融
させて相手繊維に結着させるほか、熱可塑性樹脂繊維を
加熱により軟化させて変形させ、接触している相手繊維
に絡ませる場合も含む。熱可塑性樹脂繊維が溶融温度を
明確に示さない場合は、軟化温度をもって溶融温度とす
る。
【0005】本発明に係る接着用プリプレグは、熱硬化
性樹脂を含浸乾燥する基材が、上記パラ系芳香族ポリア
ミド繊維不織布からなる基材である。当該基材に含浸乾
燥した熱硬化性樹脂は、プリプレグ中の含有量が40〜
65重量%、最低溶融粘度が100〜1000ポイズで
ある。パラ系芳香族ポリアミド繊維不織布を基材として
使用する場合、多層回路板の耐湿絶縁性は、パラ系芳香
族ポリアミド繊維不織布の抽出水電導度に大きく影響さ
れることが判明した。接着用プリプレグのパラ系芳香族
ポリアミド繊維不織布からなる基材は、好ましくは、前
記抽出水電導度を100μS/cm未満にする。
【0006】
【発明の実施の形態】パラ系芳香族ポリアミド繊維不織
布からなる基材の抽出水電導度を100μS/cm以下に
するために、パラ系芳香族ポリアミド繊維として、好ま
しくは、ポリp−フェニレン3,4'ジフェニルエーテル
テレフタラミド共重合体繊維を選択する。ポリp−フェ
ニレンテレフタラミド繊維を適宜併用してもよい。これ
ら繊維は、延伸工程を経ていないチョップドストランド
で、繊維長3mm〜6mmが望ましい。また、溶融温度22
0℃以上の熱可塑性樹脂繊維として、ポリm−フェニレ
ンイソフタラミド繊維に代表されるメタ系芳香族ポリア
ミド繊維のほか、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポ
リブチレンテレフタレート繊維などに代表されるポリエ
ステル繊維、ナイロン6、ナイロン66などに代表され
るポリアミド繊維などを適宜選択する。これら繊維は、
溶融温度が220℃以上の熱可塑性樹脂繊維であれば特
に限定するものではない。但し、前記溶融温度は、パラ
系芳香族ポリアミド繊維の熱分解温度以下であることが
必要である。これら繊維は、延伸工程を経ていないチョ
ップドストランドで、繊維長3mm〜10mmが望ましい。
【0007】本発明に係る接着用プリプレグの基材は、
上記繊維を混合し抄造により不織布を製造する工程と当
該不織布を加熱圧縮する工程を経て製造することができ
る。詳細は次のとおりである。パラ系芳香族ポリアミド
繊維のチョップドストランドと溶融温度220℃以上の
熱可塑性樹脂繊維のチョップドストランドを水中に分散
させて抄造し、繊維同士を熱硬化性樹脂バインダで結着
した混抄不織布とする。熱可塑性樹脂繊維のチョップド
ストランドの含有率は5〜30重量%で、熱硬化性樹脂
バインダの含有率が5〜15重量%であることが望まし
い。熱硬化性樹脂バインダは、エポキシ樹脂、特に水溶
性のエポキシ樹脂もしくは水エマルジョン化したエポキ
シ樹脂が望ましい。水中に分させて抄造し不織布にした
繊維同士を結着するためのものであるからである。パラ
系芳香族ポリアミド繊維の長さが6mmを越え、及び/又
は溶融温度220℃以上の熱可塑性樹脂繊維の長さが1
0mmを越えると、抄造に際して繊維の分散が不十分とな
り、未開繊のままの繊維が抄造した不織布中に残り、フ
ロッグとなる。フロッグの部分は、熱硬化性樹脂の含浸
性が劣るためこのような基材を用いた多層回路板では、
耐熱性が低下する。それぞれ繊維長は、6mm以下、10
mm以下にするのが望ましい。上記のように抄造した不織
布を、熱可塑性樹脂繊維が溶融又は軟化する温度で加熱
し併せて圧縮することにより、熱可塑性樹脂繊維同士な
いしは熱可塑性樹脂繊維をパラ系芳香族ポリアミド繊維
に熱融着させる。これによって、接着用プリプレグのた
めの基材が完成する。熱融着にはカレンダロールを用
い、カレンダ条件は、温度270〜350℃、線圧力1
50〜250kgf/cmである。圧縮は一対のカレンダロ
ール間において接線で行なわれ、前記線圧力とはロール
幅1cm当りの圧力である。カレンダロールの温度が低す
ぎると熱融着が不十分になるし、高すぎると溶融した熱
硬化性樹脂繊維がカレンダロールに付着して作業性を低
下させる。溶融した熱可塑性樹脂繊維がカレンダロール
に付着すると、熱融着作業中に不織布が切れたり、熱ロ
ールに付着した繊維により不織布表面に凹凸ができ厚み
のばらつきが生じるので注意が必要である。また、線圧
力が低すぎると熱融着が不十分になるし、高すぎると熱
可塑性樹脂繊維及び熱硬化性樹脂バインダがカレンダロ
ールに付着して作業性を低下させる。熱融着は、不織布
がカレンダロールを通るときに所定の熱量を受けて起こ
るので、不織布の移動速度は10m/分以下にするのが
望ましいが、特に限定するものではない。不織布中の熱
硬化性樹脂バインダの含有率も、熱融着をたやすく行な
うために考慮する。熱硬化性樹脂バインダの含有率が5
重量%未満であると、繊維同士の結着が弱くなるので、
カレンダロールによる熱融着工程へ不織布を導入する際
に不織布が切れやすくなる。一方、熱硬化性樹脂バイン
ダの含有率が15重量%を越えると、カレンダロールに
熱硬化性樹脂バインダが付着して作業性が低下する。
尚、熱可塑性樹脂繊維として、紡糸の際延伸浴や熱処理
工程などを通過させない未延伸のものを使用すると、カ
レンダロールによる熱融着をたやすく行なうことができ
る。
【0008】接着用プリプレグは、上記の基材に、電気
絶縁に常用されている熱硬化性樹脂を含浸乾燥してなる
ものである。樹脂の含有量は、含浸工程のスクイズロー
ルにより調整する。最低溶融粘度は、加熱乾燥の程度に
より調整する。熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリイミド樹脂などで、特に限定するもの
ではない。これらの熱硬化性樹脂には、無機もしくは有
機の充填材、着色剤を含有させてもよい。多層回路板
は、次のような工程で製造する。まず、基材に熱硬化性
樹脂を含浸乾燥したプリレグを1枚又は複数枚重ね、表
面に金属箔を重ねて加熱加圧成形し金属箔張り積層板と
する。金属箔をエッチング加工して内層用の回路板とす
る。そして、前記回路板と表面の回路となる金属箔との
間に接着用プリプレグを介在させて、これらを加熱加圧
成形により一体化する。別の製造法では、回路板同士の
間及び回路板と表面の回路となる金属箔との間にそれぞ
れ接着用プリプレグを介在させてこれらを加熱加圧成形
により一体化することもできる。前記接着用プリプレグ
で一体化する回路板のための積層板は、接着用プリプレ
グを流用して成形するほか、他の基材に熱硬化性樹脂を
含浸乾燥して得たプリプレグを用いて成形してもよい。
他の基材は、例えば、ガラス織布やガラス不織布をはじ
めとする積層板用基材である。
【0009】上記の本発明に係る接着用プリプレグの基
材は、熱硬化性樹脂バインダによるほか、熱可塑性樹脂
繊維同士ないしは熱可塑性樹脂繊維のパラ系芳香族ポリ
アミド繊維への熱融着により、繊維同士が結着されてい
る。多層回路板の加熱加圧成形時に、熱硬化性樹脂バイ
ンダが軟化してその部分の繊維同士の結着が緩んでも、
前記熱融着による結着は維持される。多層回路板成形時
の不織布基材の変形が防止されるわけである。
【0010】
【実施例】未延伸パラ系芳香族ポリアミド繊維のチヨッ
プドストランドとして、次の繊維A,Bを用意した。ま
た、溶融温度220℃以上の未延伸熱可塑性樹脂繊維の
チョップドストランドとして、次の繊維Cを用意した。 (繊維A)ポリp−フェニレン3,4'ジフェニルエーテ
ルテレフタラミド共重合体繊維(帝人製,繊維径:1.
5デニール,チョップ長さ:3mm) (繊維B)ポリp−フェニレンテレフタラミド繊維(デ
ュポン製,繊維径:1.5デニール,チョップ長さ:3
mm) (繊維C)ポリm−フェニレンイソフタラミド繊維(帝
人製,繊維径:3デニール,チョップ長さ:6mm,溶融
温度:280℃) 実施例1〜5、比較例1〜4 繊維A75重量部と繊維C15重量部を水中に分散して
抄造し、熱硬化性樹脂バインダとして水溶性エポキシ樹
脂(ガラス転移温度110℃)を10重量%の含有率と
なるようにスプレーして加熱乾燥し、単位重量60g/
2の混抄不織布を製造した。この混抄不織布を、カレ
ンダ加工(線圧力200kgf/cm,ロール温度320
℃,移動速度6m/分)により加熱圧縮して、繊維Cを
溶融ないし軟化により変形させた。そして、繊維Cを他
の繊維に、あるいは繊維C同士で、熱融着ないし絡み合
わせた。上記のように製造した基材に臭素化ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂ワニスを含浸乾燥して、樹脂含有
量50重量%、含浸した樹脂が溶融するときの最低溶融
粘度3000ポイズのプリプレグを調製した。前記プリ
プレグを3枚重ね、その両側に35μm厚の銅箔を載置
して、加熱加圧積層成形により0.5mm厚の銅張り積層
板を得た。銅箔をエッチング加工して内層用の回路板と
し、当該回路板と表面の回路となる18μm銅箔との間
に、表1に示した樹脂含有量と最低溶融粘度の接着用プ
リプレグを介在させて、これらを加熱加圧成形により一
体化して多層回路板とした。接着用プリプレグの基材
は、内層用回路板のための銅張り積層板製造に使用した
基材を使用した。表1には、製造した多層回路板の回路
埋め性(内層回路導体間の凹部への樹脂の充填性)、板
厚バラツキ及び熱膨張率を併せて示した。多層回路板の
回路埋め性、板厚バラツキ及び熱膨張率の測定方法は次
のとおりである。 回路埋め性:多層回路板の断面を実体顕微鏡で観察し、
ボイドが観察されなかった場合を「〇」、ボイドが観察
された場合を「×」とした。 板厚バラツキ:多層回路板の中央の板厚と端部の板厚の
差を測定した。 熱膨張率:多層回路板から5mm角に試験片を切り出し、
熱機械的分析装置(TMA)で測定した。
【0011】
【表1】
【0012】実施例6〜9 繊維A,B,Cを表2に示す割合で水中に分散して抄造
し、熱硬化性樹脂バインダとして水溶性エポキシ樹脂
(ガラス転移温度110℃)を10重量%の含有率とな
るようにスプレーして加熱乾燥し、単位重量60g/m
2の混抄不織布を製造した。この混抄不織布を、カレン
ダ加工(線圧力200kgf/cm,ロール温度320℃,
移動速度6m/分)により加熱圧縮して、繊維Cを溶融
ないし軟化により変形させた。そして、繊維Cを他の繊
維に、あるいは繊維C同士で、熱融着ないし絡み合わせ
た。このように製造した各基材の抽出水電導度を表1に
示す。また、これら各基材に臭素化ビスフェノールA型
エポキシ樹脂ワニスを含浸乾燥して、樹脂含有量と最低
溶融粘度が実施例2と同様の接着用プリプレグを調製し
た。実施例2の接着用プリプレグの代わりにこれら接着
用プリプレグを用いて、そのほかは実施例2と同様に多
層回路板を製造した。これら多層回路板の耐湿絶縁抵抗
を表2に併せて示す。
【0013】表2において、基材の抽出水電導度及び多
層回路板の耐湿絶縁抵抗の測定方法は次のとおりであ
る。 抽出水電導度:基材をプレッシャクッカー処理(2気
圧,121℃,24時間)することにより純水中で基材
からイオンを抽出し、それをイオンクロマトで測定し
た。 耐湿絶縁抵抗:多層回路板をプレッシャクッカー処理
(2気圧,121℃,6時間)し、その後の絶縁抵抗を
測定した。
【0014】
【表2】
【0015】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明によれ
ば、ボイドの発生と板厚バラツキを抑制した低熱膨張多
層板を製造することができる。接着用プリプレグの基材
として、パラ系芳香族ポリアミド繊維を主体とする不織
布からなる基材の抽出水電導度を100μS/cm以下に
すれば、製造した多層回路板の耐湿絶縁性を著しく向上
させることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回路板と表面の回路となる金属箔の間及び
    /又は回路板同士の間に接着用プリプレグを介在させ
    て、これらを加熱加圧成形により一体化する多層回路板
    の製造において、 前記接着用プリプレグの基材として、パラ系芳香族ポリ
    アミド繊維のチョップドストランドと溶融温度220℃
    以上の熱可塑性樹脂繊維のチョップドストランドの混抄
    不織布であって、繊維同士が熱硬化性樹脂バインダで結
    着され、熱可塑性樹脂繊維同士ないしは熱可塑性樹脂繊
    維がパラ系芳香族ポリアミド繊維に融着した基材を用
    い、 接着用プリプレグとして、前記基材に熱硬化性樹脂を含
    浸乾燥し、樹脂含有量を40〜65重量%、含浸乾燥し
    た樹脂の最低溶融粘度を100〜10000ポイズに調
    製したプリプレグを用いることを特徴とする多層回路板
    の製造法。
  2. 【請求項2】回路板と表面の回路となる金属箔及び/又
    は回路板同士を加熱加圧成形により一体化するための接
    着用プリプレグにおいて、 熱硬化性樹脂を含浸乾燥する基材が、パラ系芳香族ポリ
    アミド繊維のチョップドストランドと溶融温度220℃
    以上の熱可塑性樹脂繊維のチョップドストランドの混抄
    不織布であって、繊維同士が熱硬化性樹脂バインダで結
    着され、熱可塑性樹脂繊維同士ないしは熱可塑性樹脂繊
    維がパラ系芳香族ポリアミド繊維に融着した基材であ
    り、 前記基材に含浸乾燥した熱硬化性樹脂は、プリプレグ中
    の含有量が40〜65重量%、最低溶融粘度が100〜
    10000ポイズであることを特徴とする多層回路板の
    製造に用いる接着用プリプレグ。
  3. 【請求項3】基材の抽出水電導度が100μS/cm以下
    であることを特徴とする請求項2記載の接着用プリプレ
    グ。
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