JPH1126869A - 半導体レーザ素子のcodレベル測定方法及び半導体レーザ素子の評価方法 - Google Patents

半導体レーザ素子のcodレベル測定方法及び半導体レーザ素子の評価方法

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JPH1126869A
JPH1126869A JP18008997A JP18008997A JPH1126869A JP H1126869 A JPH1126869 A JP H1126869A JP 18008997 A JP18008997 A JP 18008997A JP 18008997 A JP18008997 A JP 18008997A JP H1126869 A JPH1126869 A JP H1126869A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 個々の半導体レーザ素子のCODレベル及び
その低下率を非破壊試験によって測定し、素子寿命が長
い高出力半導体レーザ素子を選別することが可能な半導
体レーザ素子の評価方法を提供する。 【解決手段】 予め、所定の数の半導体レーザ素子を用
いて、共振器端面のCOD劣化が抑制される30℃以上
で、かつ半導体レーザ素子が連続発振可能な温度範囲内
にある評価温度時の最大光出力と常温時のCODレベル
との関係を示すCODレベル特性を測定しておき、被試
験レーザ素子の、評価温度における最大光出力を測定
し、CODレベル特性を基に測定した最大光出力から被
試験レーザ素子のCODレベルを求め、求めたCODレ
ベルを基に、被試験レーザ素子を選別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体レーザ素子の
CODレベルを非破壊で測定し、素子寿命が長い半導体
レーザ素子を選別するための半導体レーザ素子のCOD
レベル測定方法及び半導体レーザ素子の評価方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】AlGaAs系やAlGaInP系等の
半導体材料によって製造された半導体レーザ素子の最大
光出力は、共振器端面の光学損傷(Catastrophic Optic
al Damage:COD)による劣化によって制限されることが
知られている。
【0003】また、半導体レーザ素子を高出力で動作さ
せる場合、その素子寿命は共振器端面に発生するCOD
劣化が支配的であることが知られている。すなわち、半
導体レーザ素子は、その動作時間に伴ってCODレベル
(CODによる光出力限界)が低下し、やがては共振器
端面にCOD劣化が発生する。
【0004】このCOD劣化が生じた半導体レーザ素子
では、共振器端面が破壊されているために再び動作させ
ることができない。
【0005】従来の半導体レーザ素子の評価方法では、
半導体レーザ素子のCODレベルを非破壊試験によって
測定することが困難であるため、個々の半導体レーザ素
子に対して破壊試験を行うことによってCODレベルを
測定していた。これは、COD劣化が、例えば、IEE
E.J.Quantum Electron.199
4、第30巻、471〜476頁に記載されているよう
に、その動作電流の変化がほとんど観察されないまま突
発的に発生することによる(図13に示す駆動電流−動
作時間特性参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したようにAlG
aAs系やAlGaInP系等からなる半導体レーザ素
子を高出力で動作させる場合、その素子寿命は主に共振
器端面に発生するCOD劣化によって支配される。
【0007】また、CODレベルは、半導体レーザ素子
の製作プロセスの不均一性によって個々の半導体レーザ
素子毎に異なった値となる。また、半導体レーザ素子の
寿命は、CODレベルが低く、その低下率が大きいもの
ほど短くなる。
【0008】そこで、高出力で安定動作する半導体レー
ザ素子を歩留りよく提供するためには、個々の半導体レ
ーザ素子のCODレベルを把握し、CODレベルが低い
半導体レーザ素子を予め選別除去することが必要であ
る。
【0009】また、個々の半導体レーザ素子のCODレ
ベルの低下率から素子寿命を正確に予測することも必要
である。
【0010】しかしながら上述したように従来の半導体
レーザ素子の評価方法では、破壊試験を行うことによっ
てCODレベルを測定するため、評価対象である被試験
レーザ素子をCODレベルの測定を行った後に使用する
ことができないという問題があった。また、半導体レー
ザ素子のCOD劣化による寿命を正確に予測することが
困難であった。
【0011】本発明は上記したような従来の技術が有す
る問題点を解決するためになされたものであり、個々の
半導体レーザ素子のCODレベル及びその低下率を非破
壊試験によって測定し、素子寿命が長い高出力半導体レ
ーザ素子を選別することが可能な半導体レーザ素子のC
ODレベル測定方法及び半導体レーザ素子の評価方法を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の半導体レーザ素子のCODレベル測定方法は、
半導体レーザ素子のCODレベルを非破壊によって求め
るための半導体レーザ素子のCODレベル測定方法であ
って、予め、所定の数の前記半導体レーザ素子を用い
て、共振器端面のCOD劣化が抑制される30℃以上
で、かつ前記半導体レーザ素子が連続発振可能な温度範
囲内にある評価温度時の最大光出力と常温時のCODレ
ベルとの関係を示すCODレベル特性を測定しておき、
評価対象の半導体レーザ素子である被試験レーザ素子
の、前記評価温度における前記最大光出力を測定し、前
記CODレベル特性をもとに該最大光出力から該被試験
レーザ素子のCODレベルを求めることを特徴とする。
【0013】また、本発明の半導体レーザ素子の評価方
法は、素子寿命の長い半導体レーザ素子を選別するため
の半導体レーザ素子の評価方法であって、予め、所定の
数の前記半導体レーザ素子を用いて、共振器端面のCO
D劣化が抑制される30℃以上で、かつ前記半導体レー
ザ素子が連続発振可能な温度範囲内にある評価温度時の
最大光出力と常温時のCODレベルとの関係を示すCO
Dレベル特性を測定しておき、評価対象の半導体レーザ
素子である被試験レーザ素子の、前記評価温度における
前記最大光出力を測定し、前記CODレベル特性をもと
に該最大光出力から該被試験レーザ素子のCODレベル
を求め、前記CODレベルをもとに、前記被試験レーザ
素子を選別することを特徴とする。
【0014】このとき、被試験レーザ素子の、評価温度
における最大光出力の動作時間に対する低下率を測定
し、該低下率から該被試験レーザ素子の寿命を予測して
もよい。
【0015】上記のような半導体レーザ素子のCOD測
定方法は、予め、所定の数の半導体レーザ素子を用い
て、評価温度時の最大光出力と常温時のCODレベルと
の関係を示すCODレベル特性を測定しておき、被試験
レーザ素子の評価温度における最大光出力を測定し、C
ODレベル特性をもとに、測定した被試験レーザ素子の
最大光出力から被試験レーザ素子のCODレベルを求め
ることで、半導体レーザ素子のCODレベルを非破壊試
験で求めることができる。
【0016】また、上記のような半導体レーザ素子の評
価方法は、上記COD測定方法で求めた被試験レーザ素
子のCODレベルをもとに、比較的低いCODレベルの
半導体レーザ素子を選別除去することができる。
【0017】特に、各被試験レーザ素子の、評価温度に
おける動作時間に対する最大光出力の変化を測定すれ
ば、その低下率から被試験レーザ素子の寿命を予測する
ことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に本発明について図面を参照し
て説明する。
【0019】(第1実施例)まず、本発明の半導体レー
ザ素子の評価方法の第1実施例について説明する。初め
に、本実施例を適用するInGaAs歪量子井戸構造を
有する発振波長0.9μm帯の横モード制御型半導体レ
ーザ素子のウェハの製造方法について図1を用いて説明
する。
【0020】図1は本発明の半導体レーザ素子の評価方
法の第1実施例を適用する半導体レーザ素子のウェハの
構造を示す断面図である。
【0021】本実施例のウェハは、常圧MOVPE(Me
tal Organic Vapor Phase Epitaxy)法によって化合物
半導体を成長させて作製するものである。
【0022】図1において、まず、SiドープしたGa
As(001)からなる基板1上に、GaAs(不純物
濃度=1×1018cm-3)からなるSiバッファ層2を
0.5μmの厚さで成長させ、その上にAl0.4Ga0.6
As(不純物濃度=1×10 17cm-3)からなるSiク
ラッド層3を2μmの厚さで成長させる。なお、このと
きの成長温度は700℃とし、V族元素/III 族元素の
比は100とする。
【0023】次に、成長温度680℃、V族元素/III
族元素の比を80として、Al0.2Ga0.8Asからなる
第1の光ガイド層4を40nm、GaAsからなる第1
のバリア層5を20nm、In0.24Ga0.76Asからな
る第1の活性層6を4.5nm、GaAsからなる第2
のバリア層7を5nm、In0.24Ga0.76Asからなる
第2の活性層8を4.5nm、及びGaAsからなる第
3のバリア層9を20nmの厚さで順次成長させる。
【0024】続いて、Al0.2Ga0.8Asからなる第2
の光ガイド層10を40nm、Al 0.4Ga0.6As(不
純物濃度=1×1018cm-3)からなるMgクラッド層
11を1.5μm、及びGaAs(不純物濃度=1×1
19cm-3)からなる第1のMgキャップ層12を1μ
mの厚さで順次気相成長させ、半導体レーザ素子のウェ
ハを完成させる。
【0025】次に、図1に示したウェハから横モード制
御型レーザ素子を作製する工程について図2〜図4を用
いて説明する。
【0026】図2は図1に示したウェハを選択エッチン
グした様子を示す断面図であり、図3は図2に示したウ
ェハに化合物半導体を埋め込み再成長させた様子を示す
断面図である。また、図4は図3に示したウェハから作
製した半導体レーザ素子の構造を示す断面図である。な
お、図2に示したウェハは[−110]方向のメサスト
ライプが形成された後の(−110)断面を示してい
る。
【0027】図2において、まず、図1に示したウェハ
の第1のMgキャップ層12上に絶縁体であるSiO2
を成膜し、フォトリソグラフィ技術によって[−11
0]方向に幅4μmのSiO2 ストライプ13を形成す
る。
【0028】次に、SiO2 ストライプ13をマスクと
する選択エッチング技術によってMgクラッド層11が
0.3μmの厚さだけ残る深さまでエッチングを行い、
図2に示すようなメサストライプを形成する。
【0029】続いて、図3に示すように、メサストライ
プの側部に、SiO2 ストライプ13をマスクとした選
択成長技術によって、膜厚0.8μmのAl0.6Ga0.4
As(不純物濃度=1×1018cm-3)からなる第1の
Si電流ブロック層14、及び膜厚0.8μmのGaA
s(不純物濃度=1×1018cm-3)からなる第2のS
i電流ブロック層15を順次埋め込み成長させる。
【0030】さらに、SiO2 ストライプ13を除去し
た後、膜厚1μmのGaAs(不純物濃度=1×1019
cm-3)からなる第2のMgキャップ層16を成長さ
せ、このウェハの両面にコンタクト電極をそれぞれ蒸着
する。
【0031】次に、図4に示すように上記工程で作製し
た半導体レーザ素子のウェハをメサストライプに直交す
る[110]方向に劈開し、(−100)面を共振器端
面とするレーザバー17を形成する。
【0032】続いて、スパッタリング装置を用いてレー
ザバー17の共振器端面の一方の面にAl2 3 からな
る第1の反射膜18を堆積させ、他方の面にAl2 3
からなる第2の反射膜19、及びアモルファスSi20
を順次堆積させる。このようにして得られた反射鏡面の
光反射率は3%〜95%になる。
【0033】最後に、劈開によってレーザバー17を個
々の半導体レーザ素子に分割し、それぞれにヒートシン
クを融着することによって発振波長0.98μmの半導
体レーザ素子が完成する。
【0034】次に、上記工程で作製した発振波長0.9
μm帯の半導体レーザ素子を例にして本発明の半導体レ
ーザ素子の評価方法の第1実施例について図5及び図6
を用いて説明する。
【0035】図5は本発明の半導体レーザ素子の評価方
法の第1実施例を適用する半導体レーザ素子の光出力−
動作電流特性を示すグラフである。また図6は図5に示
した光出力−動作電流特性を有する半導体レーザ素子の
最大光出力(70℃)に対するCODレベル(25℃)
の関係を示すグラフである。
【0036】図5に示すように、発振波長0.98μm
の半導体レーザ素子の光出力−動作電流特性を常温(例
えば25℃)の雰囲気温度で測定した場合、光出力が約
550mWのときに共振器端面でCOD劣化が発生し、
最大光出力がこの値(CODレベル)に制限される。
【0037】このようにCODレベルまで光出力−動作
電流特性を測定する方法では、COD劣化によって共振
器端面が破壊されるために、被試験レーザ素子をCOD
レベル測定後に使用することはできない。
【0038】一方、同じ被試験レーザ素子の光出力−動
作電流特性を70℃の雰囲気温度で測定した場合、光出
力は約400mWで飽和する。この飽和時においては共
振器端面にCOD劣化が発生せず、評価終了後も素子特
性を劣化させることなく被試験レーザ素子を動作させる
ことができる。
【0039】なお、本実施例では雰囲気温度70℃で光
出力−動作電流特性を測定する場合で説明しているが、
半導体レーザ素子の共振器端面の破壊を抑制するために
は30℃以上の雰囲気温度で光出力−動作電流特性を測
定すればよい。なお、雰囲気温度の上限は半導体レーザ
素子の光出力−動作電流特性が得られる連続発振可能な
温度以下にする。
【0040】ここで、図6に示すように、被試験レーザ
素子の雰囲気温度70℃における最大光出力は、雰囲気
温度25℃におけるCODレベルに対応して一定の関係
にあるため、雰囲気温度70℃(評価温度)の最大光出
力(飽和出力)を測定することによって、被試験レーザ
素子のCODレベルを破壊することなく測定することが
できる。
【0041】なお、図6に示した特性は、例えば同じ製
造ロットの中から任意の半導体レーザ素子を複数個サン
プリングし、予め、これらの半導体レーザ素子に対して
破壊試験も含めて光出力−動作電流特性を測定すること
で求めておく。
【0042】したがって、図6のグラフを用いて求めた
被試験レーザ素子のCODレベルをもとに、CODレベ
ルが比較的低いものを選別除去することにより、寿命の
長い半導体レーザ素子を得ることができる。
【0043】また、雰囲気温度70℃において、動作時
間に対する最大光出力の変化を測定すれば、その低下率
から被試験レーザ素子の寿命を予測することができる。
【0044】なお、本実施例の半導体レーザ素子の評価
方法は、発振波長0.9μm帯の半導体レーザ素子だけ
でなく、AlGaInP系の材料によって形成されるそ
の他の発振波長帯の半導体レーザ素子(発振波長0.6
〜0.8μm帯の半導体レーザ素子)にも適用可能であ
る。また、本発明の半導体レーザ素子の評価方法によっ
て選別された半導体レーザ素子及びその半導体レーザ素
子を用いたシステム装置は、レーザ素子寿命において高
信頼性を有している。
【0045】(第2実施例)次に本発明の半導体レーザ
素子の評価方法の第2実施例について説明する。
【0046】本実施例では、発振波長0.6μm帯のA
lGaInP系半導体レーザ素子に本発明の半導体レー
ザ素子の評価方法を適用した例で説明する。
【0047】初めに、本実施例を適用する発振波長0.
6μm帯のAlGaInP系半導体レーザ素子のウェハ
の製造方法について図7を用いて説明する。
【0048】図7は本発明の半導体レーザ素子の評価方
法の第2実施例を適用する半導体レーザ素子のウェハの
構造を示す断面図である。
【0049】本実施例のウェハは、減圧MOVPE法に
よって化合物半導体を成長させて作製するものである。
【0050】図7において、まず、SiドープしたGa
As(001)からなる基板21上に、GaAs(不純
物濃度=1×1018cm-3)からなるSiバッファ層2
2を0.5μm、(Al0.6Ga0.40.5In0.5P(不
純物濃度=5×1017cm-3)からなるSiクラッド層
23を1μm、Ga0.5In0.5Pからなる活性層24を
0.1μm、(Al0.6Ga0.40.5In0.5P(不純物
濃度=5×1017cm -3)からなるZnクラッド層25
(不純物濃度=5×1017cm-3)を1μm、GaAs
(不純物濃度=6×1018cm-3)からなる第1のZn
キャップ層26を0.5μmの厚さで順次気相成長さ
せ、半導体レーザ素子のウェハを完成させる。なお、こ
のときの成長温度は670℃とし、圧力は70Tor
r、V族元素/III 族元素の比は160とする。
【0051】次に、図7に示したウェハから横モード制
御型レーザ素子を作製する工程について図8〜図10を
用いて説明する。
【0052】図8は図7に示したウェハを選択エッチン
グした様子を示す断面図であり、図9は図8に示したウ
ェハに化合物半導体を埋め込み再成長させた様子を示す
断面図である。また、図10は図9に示したウェハから
作製した半導体レーザ素子の構造を示す断面図である。
なお、図8に示したウェハは[−110]方向のメサス
トライプが形成された後の(−110)断面を示してい
る。
【0053】図8において、まず、図7に示したウェハ
の第1のZnキャップ層26上に絶縁体であるSiO2
を成膜し、フォトリソグラフィ技術によって[−11
0]方向に幅4μmのSiO2 ストライプ27を形成す
る。
【0054】次に、SiO2 ストライプ13をマスクと
する選択エッチング技術によってZnクラッド層25が
0.5μmの厚さだけ残る深さまでエッチングを行い、
図8に示すようなメサストライプを形成する。
【0055】続いて、図9に示すように、メサストライ
プの側部に、SiO2 ストライプ27をマスクとした選
択成長技術によって、膜厚1.0μmのGaAs(不純
物濃度=1×1018cm-3)からなるSi電流ブロック
層28を埋め込み成長させる。
【0056】さらに、SiO2 ストライプ27を除去し
た後、膜厚1μmのGaAs(不純物濃度=1×1019
cm-3)からなる第2のZnキャップ層29を成長さ
せ、このウェハの両面にコンタクト電極をそれぞれ蒸着
する。
【0057】次に、図10に示すように上記工程で作製
したウェハをメサストライプに直交する[110]方向
に劈開し、(−100)面を共振器端面とするレーザバ
ー30を形成する。
【0058】続いて、スパッタ装置を用いてレーザバー
30の共振器端面の一方の面にAl 2 3 からなる第1
の反射膜31を堆積させ、他方の面にAl2 3 からな
る第2の反射膜32、及びアモルファスSi33を順次
堆積させる。このようにして得られた反射鏡面の光反射
率は10%〜95%になる。
【0059】最後に、劈開によってレーザバー30を個
々のレーザ素子に分割し、それぞれにヒートシンクを融
着することによって発振波長0.68μmの半導体レー
ザ素子が完成する。
【0060】次に、本発明の半導体レーザ素子の評価方
法の第2実施例について図11及び図12を用いて説明
する。
【0061】図11に示すように、発振波長0.68μ
mの半導体レーザ素子の光出力−動作電流特性を常温
(例えば25℃)の雰囲気温度で測定した場合、光出力
が約80mWのときに共振器端面でCOD劣化が発生
し、最大光出力がこの値(CODレベル)に制限され
る。
【0062】このようにCODレベルまで光出力−動作
電流特性を測定する方法では、COD劣化によって共振
器端面が破壊されるために、被試験レーザ素子をCOD
レベル測定後に使用することはできない。
【0063】一方、同じ被試験レーザ素子の光出力−動
作電流特性を80℃の雰囲気温度で測定した場合、光出
力は約35mWで飽和する。この飽和時においては共振
器端面にCOD劣化が発生せず、評価終了後も素子特性
を劣化させることなく被試験レーザ素子を動作させるこ
とができる。
【0064】ここで、図12に示すように、被試験レー
ザ素子の雰囲気温度80℃における最大光出力は、雰囲
気温度25℃におけるCODレベルに対応して一定の関
係にあるため、雰囲気温度80℃(評価温度)の最大光
出力(飽和出力)を測定することによって、被試験レー
ザ素子をのCODレベルを破壊することなく測定するこ
とができる。
【0065】したがって、図12のグラフを用いて求め
た被試験レーザ素子のCODレベルをもとに、CODレ
ベルが比較的低いものを選別除去することにより、寿命
の長い半導体レーザ素子を得ることができる。
【0066】また、動作時間に対する雰囲気温度80℃
における最大光出力の変化を測定することによって、そ
の低下率より個々のレーザ素子の寿命を予測することが
できる。
【0067】なお、本実施例の半導体レーザ素子の評価
方法は、発振波長0.6μm帯の半導体レーザ素子だけ
でなく、AlGaInAs系の材料によって構成される
その他の発振波長帯の半導体レーザ素子(発振波長0.
7〜0.9μm帯半導体レーザ素子)にも適用可能であ
る。また、本発明の半導体レーザ素子の評価方法によっ
て選別された半導体レーザ素子及びその半導体レーザ素
子を用いたシステム装置は、レーザ素子寿命において高
信頼性を有している。
【0068】以上説明したように、本発明の半導体レー
ザ素子の評価方法では、非破壊試験によって個々の半導
体レーザ素子のCODレベルを測定することができる。
また、任意の動作時間における個々の半導体レーザ素子
のCODレベルの変化を調べることができる。つまり、
このCODレベル及びその低下率をもとに、半導体レー
ザ素子の良品選別や素子寿命の正確な予測が可能とな
る。よって、性能の安定した半導体レーザ素子を提供す
ることができる。なお、本発明における評価方法は多種
多様な半導体レーザ素子において幅広い適応性を有して
いる。
【0069】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載する効果を奏する。
【0070】請求項1に記載の方法においては、予め、
所定の数の半導体レーザ素子を用いて、評価温度時の最
大光出力と常温時のCODレベルとの関係を示すCOD
レベル特性を測定しておき、被試験レーザ素子の評価温
度における最大光出力を測定し、CODレベル特性をも
とに、測定した被試験レーザ素子の最大光出力から被試
験レーザ素子のCODレベルを求めることで、半導体レ
ーザ素子のCODレベルを非破壊試験で求めることがで
きる。
【0071】請求項2に記載の方法においては、被試験
レーザ素子のCODレベルをもとに、比較的低いCOD
レベルの半導体レーザ素子を選別除去することができる
ため、寿命の長い半導体レーザ素子を得ることができ
る。
【0072】請求項3に記載の方法においては、各被試
験レーザ素子の、評価温度における動作時間に対する最
大光出力の変化を測定することで、その低下率から被試
験レーザ素子の寿命を正確に予測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体レーザ素子の評価方法の第1実
施例を適用する半導体レーザ素子のウェハの構造を示す
断面図である。
【図2】図1に示したウェハを選択エッチングした様子
を示す断面図である。
【図3】図2に示したウェハに化合物半導体を埋め込み
再成長させた様子を示す断面図である。
【図4】図3に示したウェハから作製した半導体レーザ
素子の構造を示す断面図である。
【図5】本発明の半導体レーザ素子の評価方法の第1実
施例を適用する半導体レーザ素子の光出力−動作電流特
性を示すグラフである。
【図6】図5に示した光出力−動作電流特性を有する半
導体レーザ素子の最大光出力(70℃)に対するCOD
レベル(25℃)の関係を示すグラフである。
【図7】本発明の半導体レーザ素子の評価方法の第2実
施例を適用する半導体レーザ素子のウェハの構造を示す
断面図である。
【図8】図7に示したウェハを選択エッチングした様子
を示す断面図である。
【図9】図8に示したウェハに化合物半導体を埋め込み
再成長させた様子を示す断面図である。
【図10】図9に示したウェハから作製した半導体レー
ザ素子の構造を示す断面図である。
【図11】本発明の半導体レーザ素子の評価方法の第2
実施例を適用する半導体レーザ素子の光出力−動作電流
特性を示すグラフである。
【図12】図11に示した光出力−動作電流特性を有す
る半導体レーザ素子の最大光出力(80℃)に対するC
ODレベル(25℃)の関係を示すグラフである。
【図13】半導体レーザ素子の駆動電流−動作時間特性
を示すグラフである。
【符号の説明】
1、21 基板 2、22 Siバッファ層 3、23 Siクラッド層 4 第1の光ガイド層 5 第1のバリア層 6、24 第1の活性層 7 第2のバリア層 8 第2の活性層 9 第3のバリア層 10 第2の光ガイド層 11 Mgクラッド層 12 第1のMgキャップ層 13、27 SiO2 ストライプ 14 第1のSi電流ブロック層 15 第2のSi電流ブロック層 16 第2のMgキャップ層 17、30 レーザバー 18、31 第1の反射膜 19、32 第2の反射膜 20、33 アモルファスSi 25 Znクラッド層 26 第1のZnキャップ層 28 Si電流ブロック層 29 第2のZnキャップ層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体レーザ素子のCODレベルを非破
    壊によって求めるための半導体レーザ素子のCODレベ
    ル測定方法であって、 予め、所定の数の前記半導体レーザ素子を用いて、共振
    器端面のCOD劣化が抑制される30℃以上で、かつ前
    記半導体レーザ素子が連続発振可能な温度範囲内にある
    評価温度時の最大光出力と常温時のCODレベルとの関
    係を示すCODレベル特性を測定しておき、 評価対象の半導体レーザ素子である被試験レーザ素子
    の、前記評価温度における前記最大光出力を測定し、前
    記CODレベル特性をもとに該最大光出力から該被試験
    レーザ素子のCODレベルを求めることを特徴とする半
    導体レーザ素子のCODレベル測定方法。
  2. 【請求項2】 素子寿命の長い半導体レーザ素子を選別
    するための半導体レーザ素子の評価方法であって、 予め、所定の数の前記半導体レーザ素子を用いて、共振
    器端面のCOD劣化が抑制される30℃以上で、かつ前
    記半導体レーザ素子が連続発振可能な温度範囲内にある
    評価温度時の最大光出力と常温時のCODレベルとの関
    係を示すCODレベル特性を測定しておき、 評価対象の半導体レーザ素子である被試験レーザ素子
    の、前記評価温度における前記最大光出力を測定し、前
    記CODレベル特性をもとに該最大光出力から該被試験
    レーザ素子のCODレベルを求め、 前記CODレベルをもとに、前記被試験レーザ素子を選
    別することを特徴とする半導体レーザ素子の評価方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の半導体レーザ素子の評
    価方法において、 被試験レーザ素子の、評価温度における最大光出力の動
    作時間に対する低下率を測定し、 該低下率から該被試験レーザ素子の寿命を予測すること
    を特徴とする半導体レーザ素子の評価方法。
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