JPH11268230A - マスク板及びその製造装置 - Google Patents

マスク板及びその製造装置

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JPH11268230A
JPH11268230A JP10092291A JP9229198A JPH11268230A JP H11268230 A JPH11268230 A JP H11268230A JP 10092291 A JP10092291 A JP 10092291A JP 9229198 A JP9229198 A JP 9229198A JP H11268230 A JPH11268230 A JP H11268230A
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JP
Japan
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mask
mask material
frame
mask frame
outer peripheral
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JP10092291A
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Shingen Kinoshita
真言 木下
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Ricoh Microelectronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスク材に形成される貫通開口の歪みや位置
ズレ、及び、マスク枠の角部とマスク材との圧接部にお
ける該マスク材のシワや破損の発生を防止することがで
きるマスク板及びその製造装置を提供すること。 【解決手段】 このマスク材2を、各クランパ21、2
2の間に送り込み、エアーピストン44を伸張させ上部
クランパ21を下降させて、上記マスク材2を、各クラ
ンパ21、22の間に挟持させた状態で、保持部材昇降
機構30により、マスク固定面1aに接着剤5が塗布さ
れたマスク枠1を上記マスク枠保持部10aに保持した
上記マスク枠保持部材10を下降して、該マスク材2に
対して該マスク枠保持部材10を所定の圧力で押圧す
る。これにより、リング状の一対のクランパ21、22
によって円形状に挟持されたマスク材2に、円形状のマ
スク枠保持部材10の外周縁部10bによって、該外周
縁部10bの法線方向に沿って略均等な張力が加えられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マスク板及びその
製造装置に関し、詳しくは、貫通開口からなる印刷パタ
ーンを形成するための印刷用マスクや、半導体集積回路
のリソグラフィー工程で用いられるフォトマスク及びレ
チクルの保護防塵体であるペリクル膜などのマスク材
を、剛性を有するフレーム状のマスク枠に張架固定した
構成のマスク板及びその製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】クリーム半田、インク、接着剤、ペース
ト状の樹脂などのペーストをプリント基板などの被印刷
体上に印刷するための印刷用マスクとしては、金属板に
パンチプレスによりパターン状の貫通開口部を形成した
パンチプレスマスク、金属板にYAGレーザによりパタ
ーン状の貫通開口部を形成したYAGレーザマスク、感
光性樹脂を金属板両面に塗布してレジスト層を形成し、
開口部のパターンを描いたフォトマスクを介して露光
し、次いでレジスト層を現像することにより、開口部パ
ターンに対応する部分のレジスト層を除去し、それをエ
ッチングして金属板にパターン状の貫通開口部を形成し
たエッチングマスク、メッキ母材上にやや厚めの感光性
樹脂層を形成し、開口部パターンを描いたフォトマスク
を介して露光し、次いで感光性樹脂層を現像することに
より、開口部パターンに対応する部分以外の感光性樹脂
層を除去し、開口部パターンに対応する部分の感光性樹
脂層を残して雌型を作製し、この雌型周囲の面にマスク
として必要な厚さにメッキ(主にニッケル)を行い、パ
ターン状の貫通開口部を金属板に形成したアディティブ
マスクなどのメタルマスクが知られている。また、メタ
ルマスクの欠点を改良し高精細な微少ピッチの貫通開口
部を形成することができ、被印刷体上に微細なピッチの
印刷を行うことができる印刷用マスクとしては、マスク
材としてプラスチック板を用い、該プラスチック板にエ
キシマレーザによりパターン状の貫通開口部を形成した
プラスチックマスクが知られている(特開平7−810
27号公報)。
【0003】これらの印刷用マスクは、そのマスク材に
貫通開口部を形成したり、貫通開口が形成された印刷用
マスクにペーストをスキージングしたりする際のマスク
材の歪みや変形を解消してその加工精度や操作性及び印
刷品質を向上させるために、一般的に、アルミなどの剛
性を有するフレーム状のマスク枠に、該マスク材を張架
固定した構成のマスク板の状態で使用されている(特開
平9−232720号公報)。
【0004】また、上記印刷用マスクと同様に、アルミ
などの剛性を有するフレーム状のマスク枠に、マスク材
を張架固定した構成のマスク板としては、半導体集積回
路のリソグラフィー工程で用いられるフォトマスク及び
レチクルの保護防塵体である上記マスク材としてのペリ
クル膜を、上記マスク枠としてのペリクル枠に張架固定
した構成のペリクルが知られている(特開平5−341
502号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の従
来のマスク板は、上記の特開平5−341502号公
報、及び、特開平9−232720号公報に開示されて
いるように、そのマスク枠が矩形状に形成されている。
また、このマスク枠に固定されるマスク材は、上記マス
ク枠に対してある程度のテンションを持たせて張架固定
されている。特に、このマスク板が前述した印刷用マス
クの場合には、該マスク板へのペーストのスキージング
時おける該マスク板の弛みの有無が、そのまま被印刷体
に印刷されたパターンの品質や精度を左右することにな
るため、該マスク材は、かなり高いテンションを付与さ
れた状態で、該マスク枠に張架固定されている。
【0006】例えば、プラスチック板からなる印刷用マ
スクとしてのシート状のマスク材を、上記マスク枠に張
架固定する場合には、従来、図10(a)、(b)に示
すように、矩形状のマスク枠1よりも大きな矩形状にカ
ットされたマスク材2の周辺部を、万力やペンチなどの
ワーク把持部と同様に構成された複数のクランパ3で挟
持し、エアーピストン4により、上記マスク枠1の各辺
に対して略直交する方向に、上記各クランパ3を引っ張
って、上記マスク材2を張架するとともに、図10
(c)に示すように、上記各クランパ3により張架され
たマスク材2に、上記マスク枠1の2液エポキシなどの
接着剤5が塗布されたマスク固定面1aを所定の圧力で
押し付けて、該マスク材2に所定のテンションを付与す
る方法が採られている。
【0007】そして、上述のように、上記マスク材2に
所定のテンションを付与したままの状態で上記接着剤5
を固化させ、該接着剤5が完全に固化した後に、上記マ
スク枠1の外周縁部に沿って、上記マスク材2の周辺部
を切り落とすことによって、図11に示すような、矩形
状のマスク枠1にシート状のマスク材2が張架固定され
たマスク板10が製造される。
【0008】ところが、上述のように、上記マスク枠1
の各辺に対して略直交する方向に、上記マスク材2の周
辺部を張架して製造された従来のマスク板10は、例え
ば、テンションが付与される前の状態のマスク材2に升
目状の直線を形成しておき、該マスク材2にテンション
を付与すると、該マスク材2に形成された升目状の直線
が、図12に示すように、上記マスク枠1の各辺に対し
て略直交する方向に向けて、該マスク材2の中央部が膨
張するように湾曲した曲線に変形される。このことか
ら、この従来のマスク板10は、そのマスク材2に付与
されたテンションが、該マスク材2の中央部では大きく
なり、該マスク材2の周辺部では小さくなって、ばらつ
く性質を有していることが判明した。また、このような
マスク材2のテンションのバラツキは、ヤング率の比較
的小さなプラスチック板をマスク材2として使用したと
きにより顕著になることが明らかとなった。
【0009】このため、上記従来のマスク板10では、
そのマスク材2に付与されたテンションのバラツキによ
って、該テンションを維持しようとする該マスク材2の
内部応力が不均一になるため、該マスク材2の内部応力
の経時的な変化や、該マスク材2に貫通開口部が形成さ
れることによる該貫通開口部への該内部応力の応力集中
などによって、該マスク材2に形成された貫通開口の形
状に歪みが発生したり、該貫通開口の位置にズレが発生
したりする不具合があった。このような貫通開口の歪み
や位置ズレは、該マスク材2に与えられたテンションが
大きくなる該マスク材2の中央部においてより顕著にな
る傾向を有している。
【0010】また、上記従来のマスク板10は、そのマ
スク枠1が矩形状に形成されているため、図10(c)
に示したように、クランパ3によって張架されたマスク
材2に、該マスク枠1を押し付けて、該マスク材2にテ
ンションを付与した際に、該テンションの付与に伴って
発生する該マスク材2の内部応力が、該マスク枠1の角
部と該マスク材2との圧接部に集中して、該マスク材2
の該圧接部に、シワや破損が発生し易いという欠点があ
った。
【0011】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、マスク材に形成され
る貫通開口の歪みや位置ズレ、及び、マスク枠の角部と
マスク材との圧接部における該マスク材のシワや破損の
発生を防止することができるマスク板及びその製造装置
を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、シート状のマスク材を、剛性を
有するフレーム状のマスク枠に張架固定した構成のマス
ク板であって、上記マスク材が、上記マスク枠の外接円
の法線方向に向けて略均等な張力を付与された状態で、
該マスク枠に張架固定されていることを特徴とするもの
である。
【0013】このマスク板においては、上記マスク材
が、上記マスク枠の外接円の法線方向に向けて略均等な
張力を付与された状態で、該マスク枠に張架固定されて
いるので、該マスク材に形成された貫通開口の歪みや位
置ズレの原因となる該マスク材に付与されたテンション
のバラツキや、該テンションを維持しようとする該マス
ク材の内部応力の不均一性が解消される。
【0014】請求項2の発明は、請求項1のマスク板に
おいて、上記マスク枠が、円形であることを特徴とする
ものである。
【0015】このマスク板においては、上記マスク枠が
円形であるので、該マスク枠へのマスク材の圧接部のシ
ワや破損の発生原因となる該圧接部への局部的な応力集
中が解消される。また、このマスク板においては、その
マスク枠に張架固定されたマスク材が円形となるので、
例えば、複数の半導体素子が形成された断面が円形状の
ウェーハのバンプ電極のパターンを該マスク板に無駄な
く形成することができ、該ウェーハから個々の半導体素
子を単離する前に、該ウェーハのバンプ電極形成面に、
該マスク板からなる印刷用マスクを使用して、上記バン
プ電極を効率よく一括形成することが可能となる。
【0016】請求項3の発明は、請求項1、または2の
マスク板において、上記マスク材が、貫通開口からなる
印刷パターンを形成するための印刷用マスクのマスク材
であることを特徴とするものである。
【0017】このマスク板においては、歪みや位置ズレ
のない貫通開口部を形成することができる印刷用マスク
が得られるので、例えば、プリント基板などの被印刷体
に印刷されるバンプ電極などのパターンの品質や精度が
向上される。
【0018】請求項4の発明は、シート状のマスク材
を、剛性を有するフレーム状のマスク枠に張架固定した
構成のマスク板の製造装置であって、上記マスク枠を保
持するためのマスク枠保持部と、該マスク枠保持部に保
持されたマスク枠の上記マスク材が固定されるマスク固
定面と略同一平面上に位置する該マスク枠保持部よりも
大きな円形状の外周縁部とを有するマスク枠保持部材
と、該マスク枠保持部材の円形状の外周縁部よりも大き
な同心円に略沿うように、上記マスク材を円形状に挟持
するためのマスク材クランプ手段と、該クランプ手段に
よって挟持された該マスク材と、上記マスク枠保持部材
の外周縁部とを圧接させて、該マスク材に該外周縁部の
法線方向の略均等な張力を加えるためのマスク材張架手
段とを備えていることを特徴とするものである。
【0019】このマスク板の製造装置においては、上記
マスク材クランプ手段によって円形状に挟持された該マ
スク材と、上記マスク枠を保持するマスク枠保持部材の
円形状の外周縁部とが、上記マスク材張架手段により、
該マスク材に対して該外周縁部の法線方向の略均等な張
力が加えられるように圧接される。これにより、上記マ
スク枠の外接円の法線方向に向けて略均等な張力を付与
された状態で、該マスク枠に上記マスク材を張架固定す
ることが可能となり、該マスク材に形成された貫通開口
の歪みや位置ズレの原因となる該マスク材に付与された
テンションのバラツキや、該テンションを維持しようと
する該マスク材の内部応力の不均一性が解消されたマス
ク板を製造できる。また、このマスク板の製造装置にお
いては、上記マスク材に対して圧接される上記マスク枠
を保持するためのマスク枠保持部材の外周縁部が、円形
状に形成されているので、該マスク材に所定のテンショ
ンが付与された際に、該マスク材に対して局部的な応力
集中が発生することがなく、該マスク材の局部的なシワ
や破損の発生が解消される。
【0020】請求項5の発明は、請求項4のマスク板の
製造装置において、上記マスク枠保持部材の上記マスク
材に対して圧接する側の外周縁部を、アール状に形成し
たことを特徴とするものである。
【0021】このマスク板の製造装置においては、上記
マスク枠保持部材の上記マスク材に対して圧接する側の
外周縁部が、アール状に形成されているので、該マスク
材と該枠保持部材の外周縁部とが圧接した際の、該マス
ク材に加わるズリ応力が小さくなり、上記マスク材張架
手段により、マスク枠保持部材の外周縁部とを圧接させ
て、該マスク材に該外周縁部の法線方向の略均等な張力
を加える際の動作が円滑化される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、印刷用マスクの
製造装置に適用した実施形態について説明する。図1
は、本実施形態に係る印刷用マスクの製造装置としての
テンショナーの要部の構成を示す正面図である。また、
図2は、上記テンショナーの要部の構成の側面、図3
は、図1における上記テンショナーのA−A断面、図4
は、図1における上記テンショナーのB−B断面、図5
は、図1における上記テンショナーのC−C断面をそれ
ぞれ示している。
【0023】本実施形態に係るテンショナーは、図1乃
至図5に示すように、前述した矩形状のマスク枠1を保
持するためのマスク枠保持部材10を備えている。この
マスク枠保持部材10には、上記マスク枠1が緩く嵌合
される大きさの矩形状に形成されたマスク枠保持部10
aと、該マスク枠保持部10aに保持されたマスク枠1
の前記マスク材2が固定されるマスク固定面1aと略同
一平面上に位置する該マスク枠保持部10aよりも大き
な円形状の外周縁部10bとが形成されている。
【0024】また、このテンショナーには、該マスク枠
保持部材10の円形状の外周縁部10bよりも大きな同
心円に略沿うように、上記マスク材2を円形状に挟持す
るための、マスク材クランプ手段としてのリング状に形
成された上下一対の上部クランパ21と、下部クランパ
22とが配設されている。
【0025】更に、このテンショナーには、該上部クラ
ンパ21と下部クランパ22とによって挟持された該マ
スク材2に対して、上記マスク枠保持部材10の外周縁
部10bを圧接させて、該マスク材2に対して該外周縁
部10bの法線方向の略均等な張力を加えるためのマス
ク材張架手段としての、上記マスク材2のセット部位に
対して、上記マスク枠保持部材10を昇降させるための
保持部材昇降機構30が配設されている。
【0026】ここで、上記の下部クランパ22は、図1
及び図2に示すように、テンショナーの4本の支柱40
に横架された固定ステー41の上面に略水平に固定され
ている。一方、上部クランパ21は、上記各支柱40に
取り付けられたガイドレール42沿うように、該支柱4
0に対して昇降自在に配設された可動ステー43の下面
の、上記下部クランパ22に対向する部位に略水平に固
定されている。そして、この上部クランパ21は、該支
柱40と該可動ステー43との間に配設された4個のエ
アーピストン44が、外部入力により伸縮されることに
よって、該可動ステー43を介して、下部クランパ22
に対して接離するように構成されている。
【0027】また、上記保持部材昇降機構30は、図1
乃至図5に示すように、昇降ハンドル31の回転を、2
組のベベルギヤ32を介して、4個のウオーム33に伝
達し、該ウオーム33の回転を、4個のウオームギヤ3
4を介して、該ウオームギヤ34と一体化された4個の
ガイドナット35に伝達することによって、該ガイドナ
ット35に螺合された4本のガイドネジ36を昇降さ
せ、この4本のガイドネジ66の下部に固定された十字
状の昇降板37を昇降させることによって、該昇降板3
7の下部にスペーサ38を介して略水平に固定された上
記マスク枠保持部材10を昇降させるように構成されて
いる。
【0028】一方、上記マスク材2は、少なくとも、上
記各クランパ21、22の外径よりも大きな幅を有す
る、例えば、ロール状に巻かれたシート状の樹脂板で構
成されている。このマスク材2は、まず、図6(a)に
示すように、各クランパ21、22の間に送り込まれ
る。このとき、上記各エアーピストン44は、それぞれ
収縮した状態になっており、上部クランパ21が、下部
クランパ22から離隔した位置に臨んでいる。
【0029】そして、上記マスク材2が、各クランパ2
1、22の間に送り込まれて、該下部クランパ22を覆
うような所定の位置にセットされると、上記各エアーピ
ストン44がそれぞれ伸張されて、図1及び図2に示す
ように、該上部クランパ21が下降され、図6(b)に
示すように、上記マスク材2が、各クランパ21、22
の間に挟持される。
【0030】そして、このように、上記マスク材2が、
各クランパ21、22の間に挟持された状態で、上記昇
降ハンドル31が回転されて、前記保持部材昇降機構3
0により、図6(c)に示すように、マスク固定面1a
に接着剤5が塗布されたマスク枠1を上記マスク枠保持
部10aに保持した上記マスク枠保持部材10が下降さ
れ、図6(d)に示すように、該マスク材2に対して該
マスク枠保持部材10が所定の圧力で押圧される。
【0031】これにより、図7に示すように、リング状
の一対のクランパ21、22によって円形状に挟持され
たマスク材2に、円形状のマスク枠保持部材10の外周
縁部10bによって、該外周縁部10bの法線方向に沿
って略均等な張力が加えられる。従って、このテンショ
ナーによって製造されたマスク板は、そのマスク材2に
付与されたテンションが、その全域に亘って略均等にな
る。
【0032】このようにして均等なテンションが付与さ
れたマスク材2は、上記マスク材2に所定のテンション
を付与したままの状態で上記接着剤5を固化させ、該接
着剤5が完全に固化した後に、上記マスク枠1の外周縁
部に沿って、上記マスク材2の周辺部が切り落とされ
て、すことによって、図6(e)に示すような、矩形状
のマスク枠1にシート状のマスク材2が均等なテンショ
ンで張架固定されたマスク板10になる。
【0033】ここで、上記マスク枠保持部材10のマス
ク枠保持部10aは、図8に示すように、該マスク枠保
持部10aに上記マスク枠1が保持された状態で、該マ
スク枠1のマスク固定面1aが、該マスク枠保持部材1
0の外周縁部10bよりも下方に臨むように形成されて
いる。また、該マスク枠保持部材10の外周縁部10b
は、アアール状に形成されている。
【0034】一方、上記マスク枠1としては、図9
(a)に示すように、外周形状が矩形状の枠体に円形の
開口部を形成したマスク枠1A、または、図9(b)に
示すように、リング状の枠体で形成したマスク枠1B
に、マスク材2を張架固定した構成のマスク板10A、
10Bであってもよい。このような開口部を円形状に形
成したマスク枠1A、1Bを用いたマスク板10A、1
0Bは、そのマスク枠1A、1Bに張架固定されたマス
ク材2が円形となるので、例えば、図9(c)に示すよ
うに、複数の半導体素子が形成された断面が円形状のウ
ェーハ50に対して形成するためのバンプ電極のパター
ンを該マスク材2に無駄なく形成することができ、該ウ
ェーハ50から個々の半導体素子を単離する前に、該ウ
ェーハ50のバンプ電極形成面に、該マスク板10Aか
らなる印刷用マスクを使用して、上記バンプ電極を効率
よく一括形成することが可能となる。また、図9(b)
に示すように、リング状の枠体で形成したマスク枠1B
を用いたマスク板10Bの場合には、上記マスク枠保持
部材10の外周縁部10bでマスク材2にテンションを
加えずに、該マスク枠1Bの外周縁部でマスク材2を直
接押圧しても、該マスク材2に略均等なテンションを与
えることが可能となり、該マスク枠1Bへのマスク材2
の圧接部のシワや破損の発生原因となる該圧接部への局
部的な応力集中を解消できる。
【0035】
【発明の効果】請求項1乃至4の発明によれば、上記マ
スク材を、上記マスク枠の外接円の法線方向に向けて略
均等な張力を付与された状態で、該マスク枠に張架固定
できるので、該マスク材に形成された貫通開口の歪みや
位置ズレの原因となる該マスク材に付与されたテンショ
ンのバラツキや、該テンションを維持しようとする該マ
スク材の内部応力の不均一性を解消できるという優れた
効果がある。
【0036】特に、請求項2の発明によれば、上記マス
ク枠が円形であるので、該マスク枠へのマスク材の圧接
部のシワや破損の発生原因となる該圧接部への局部的な
応力集中を解消できるまた、このマスク板においては、
そのマスク枠に張架固定されたマスク材が円形となるの
で、例えば、複数の半導体素子が形成された断面が円形
状のウェーハのバンプ電極のパターンを該マスク板に無
駄なく形成することができ、該ウェーハから個々の半導
体素子を単離する前に、該ウェーハのバンプ電極形成面
に、該マスク板からなる印刷用マスクを使用して、上記
バンプ電極を効率よく一括形成することが可能となると
いう優れた効果がある。
【0037】また、請求項3の発明によれば、歪みや位
置ズレのない貫通開口部を形成することができる印刷用
マスクが得られるので、例えば、プリント基板などの被
印刷体に印刷されるバンプ電極などのパターンの品質や
精度を向上できるという優れた効果がある。
【0038】請求項4の発明によれば、上記マスク材ク
ランプ手段によって円形状に挟持された該マスク材と、
上記マスク枠を保持するマスク枠保持部材の円形状の外
周縁部とが、上記マスク材張架手段により、該マスク材
に対して該外周縁部の法線方向の略均等な張力が加えら
れるように圧接されるので、上記マスク枠の外接円の法
線方向に向けて略均等な張力を付与された状態で、該マ
スク枠に上記マスク材を張架固定することが可能とな
り、該マスク材に形成された貫通開口の歪みや位置ズレ
の原因となる該マスク材に付与されたテンションのバラ
ツキや、該テンションを維持しようとする該マスク材の
内部応力の不均一性が解消されたマスク板を製造でき
る。また、このマスク板の製造装置においては、上記マ
スク材に対して圧接される上記マスク枠を保持するため
のマスク枠保持部材の外周縁部が、円形状に形成されて
いるので、該マスク材に所定のテンションが付与された
際に、該マスク材に対して局部的な応力集中が発生する
ことがなく、該マスク材の局部的なシワや破損の発生を
解消できるという優れた効果がある。
【0039】請求項5の発明によれば、上記マスク枠保
持部材の上記マスク材に対して圧接する側の外周縁部
が、アール状に形成されているので、該マスク材と該枠
保持部材の外周縁部とが圧接した際の、該マスク材に加
わるズリ応力が小さくなり、上記マスク材張架手段によ
り、マスク枠保持部材の外周縁部とを圧接させて、該マ
スク材に該外周縁部の法線方向の略均等な張力を加える
際の動作を円滑化できるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る印刷用マスクの製造装置とし
てのテンショナーの要部の構成を示す正面図。
【図2】上記テンショナーの要部の構成を示す側面図。
【図3】図1における上記テンショナーのA−A断面
図。
【図4】図1における上記テンショナーのB−B断面
図。
【図5】図1における上記テンショナーのC−C断面
図。
【図6】上記テンショナーによりマスク板が製造される
過程を模式的に示す概略工程図。
【図7】上記テンショナーによりマスク板のマスク材に
テンションが付与されている状態を模式的に示す概略斜
視図。
【図8】上記テンショナーによりマスク板のマスク材に
テンションが付与されている状態を示す要部断面図。
【図9】(a)、(b)、(c)は、本発明の他の実施
形態に係るマスク板からなる印刷マスクにより、ウエー
ハにバンプ電極を一括形成する例を示す概略斜視図。
【図10】(a)、(b)、(c)は、従来の方法によ
りマスク板が製造される過程を模式的に示す概略工程
図。
【図11】上記従来の方法により製造されたマスク板の
概略斜視図。
【図12】上記従来の方法により製造されたマスク板に
付与されているテンションの状態を説明するための該マ
スク板の概略平面図。
【符号の説明】
1 マスク枠 1a マスク枠のマスク固定面 2 マスク材 10 マスク枠保持部材 10a マスク枠保持部材のマスク枠保持部 10b マスク枠保持部材の外周縁部 21 上部クランパ 22 下部クランパ 30 保持部材昇降機構 40 支柱 41 固定ステー 42 ガイドレール 43 可動ステー 44 エアーピストン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート状のマスク材を、剛性を有するフレ
    ーム状のマスク枠に張架固定した構成のマスク板であっ
    て、 上記マスク材が、上記マスク枠の外接円の法線方向に向
    けて略均等な張力を付与された状態で、該マスク枠に張
    架固定されていることを特徴とするマスク板。
  2. 【請求項2】請求項1のマスク板において、 上記マスク枠が、円形であることを特徴とするマスク
    板。
  3. 【請求項3】請求項1、または2のマスク板において、 上記マスク材が、貫通開口からなる印刷パターンを形成
    するための印刷用マスクのマスク材であることを特徴と
    するマスク板。
  4. 【請求項4】シート状のマスク材を、剛性を有するフレ
    ーム状のマスク枠に張架固定した構成のマスク板の製造
    装置であって、 上記マスク枠を保持するためのマスク枠保持部と、該マ
    スク枠保持部に保持されたマスク枠の上記マスク材が固
    定されるマスク固定面と略同一平面上に位置する該マス
    ク枠保持部よりも大きな円形状の外周縁部とを有するマ
    スク枠保持部材と、 該マスク枠保持部材の円形状の外周縁部よりも大きな同
    心円に略沿うように、上記マスク材を円形状に挟持する
    ためのマスク材クランプ手段と、 該クランプ手段によって挟持された該マスク材と、上記
    マスク枠保持部材の外周縁部とを圧接させて、該マスク
    材に該外周縁部の法線方向の略均等な張力を加えるため
    のマスク材張架手段とを備えていることを特徴とするマ
    スク板の製造装置。
  5. 【請求項5】請求項4のマスク板の製造装置において、 上記マスク枠保持部材の上記マスク材に対して圧接する
    側の外周縁部を、アール状に形成したことを特徴とする
    マスク板の製造装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100369746C (zh) * 2004-02-24 2008-02-20 绍兴县轻纺科技中心有限公司 一种印花圆网图案制作过程用夹具
JP2010541267A (ja) * 2007-10-02 2010-12-24 カール・ツァイス・エスエムティー・ゲーエムベーハー 光学薄膜素子
JP2020001367A (ja) * 2017-09-26 2020-01-09 理想科学工業株式会社 紗張り装置、枠体及びスクリーン版
CN117684124A (zh) * 2024-01-17 2024-03-12 北京大学深圳研究生院 薄膜掩膜版夹具和薄膜掩膜版固定在夹具的固定方法

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