JPH1126813A - 発光ダイオードランプ - Google Patents

発光ダイオードランプ

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Publication number
JPH1126813A
JPH1126813A JP17386897A JP17386897A JPH1126813A JP H1126813 A JPH1126813 A JP H1126813A JP 17386897 A JP17386897 A JP 17386897A JP 17386897 A JP17386897 A JP 17386897A JP H1126813 A JPH1126813 A JP H1126813A
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JP
Japan
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light
emitting diode
led chip
lamp
lead
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Withdrawn
Application number
JP17386897A
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English (en)
Inventor
Akihiro Misawa
明弘 三沢
Tadanobu Iwasa
忠信 岩佐
Toshio Yamaguchi
寿夫 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前方での照明光としての利用効率をより向上
し、かつ、陰影のない発光面を形成する。 【解決手段】 光透過性の板状の基体11と、その裏側
表面に配設された発光ダイオードチップ12と、発光ダ
イオードチップ12と対向して設けられ、それから放射
される光を前方方向に反射する凹曲面(放物面)からな
る反射面13と、基体11の裏側表面に導電回路パター
ンとして形成され、発光ダイオードチップ12に電力を
供給するリード14とを備え、そのリード14を金属系
または酸化物半導体系等の透明導電膜から形成する。リ
ード14が光透過性であるため、反射面13で反射され
前方に向う光はそのリード14によって遮られることが
ないので、その分だけ光の利用効率をより向上すること
ができ、また、そのリード14の陰影のない発光面を得
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発光ダイオードを使
用した発光ダイオードランプに関するものであり、特
に、発光ダイオードチップからの放射光を、凹曲面状の
反射面で一旦反射させて前方方向に配光するようにした
全反射型の発光ダイオードランプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】小さな半導体発光素子である発光ダイオ
ードは、発光効率が高い、小電力で高い発光性が得られ
る、また、耐久性が高い等の優れた特長を有し、各種の
照明装置或いは表示装置、更には自動車のハイマウント
ストップランプ等の光源として利用されている。なお、
以下において、発光ダイオードを単に『LED』とも表
記する。
【0003】そして、光源として使用されるこのような
発光ダイオードは前方(軸上)の明るさが重要であり、
従来から一般的に、砲弾形の形状のLEDランプとして
形成されている。即ち、リードフレームの先端の反射皿
内(ミラー)に、pn接合された光半導体の結晶体から
なるLEDチップをボンディングにより電気的に接続し
て取付け、そのLEDチップの周囲をリードフレームと
共に、エポキシ樹脂等の光透過性樹脂材料により砲弾の
形状、つまり、円柱状の胴部の先端側を凸レンズとして
丸くした形状に封止した構造である。また、反射皿は、
LEDチップから側方に放射された光を反射させて前方
側に向うようにさせている。
【0004】しかしながら、このような砲弾形のLED
ランプであっても、LEDチップから全周囲に放射され
る光の全てをその反射皿による反射と樹脂モールドのレ
ンズ作用とによって前方に指向的に配光させることには
限界があり、前方以外の方向に分散する光、即ち、前方
での照明光として有効的に利用されない光もかなり多く
生じる。更に、この砲弾形のLEDランプでは、十分高
い軸上の明るさは得られるが、その高い明るさは実質的
に点状の光源として得られるに過ぎない。そのため、例
えば、ハイマウントストップランプは、砲弾形のLED
ランプをプリント配線基板等に実装し、また前面をカバ
ーレンズで覆って一般に形成されているが、この場合、
十分な軸上の明るさと共に発光面の十分な広さを確保す
るために、そのようなLEDランプが数多く必要とされ
ている。
【0005】そこで、LEDチップに対向して放物面
(回転放物面)を基本形状とする凹曲面からなる反射面
を配置し、つまり、そのような凹曲面からなる反射面の
開口の中央に、LEDチップをその放射側を反射面の側
に向けて配置し、LEDチップから180度の立体角の
全周囲に亘って放射された光をその凹曲面状の反射面で
反射させ、光軸(反射面の中心軸)に実質的に平行に前
方に配光するようにした全反射型のLEDランプが知ら
れている。なお、この全反射型のLEDランプについて
は、例えば、特開平1−143366号、特開平1−1
43368号、特開平1−204481号、特開平1−
273367号、更に、特開平8−56019号、特開
平8−37321号等に種々の態様で開示されている。
【0006】そして、この全反射型のLEDランプによ
れば、LEDチップからの全ての放射光が凹曲面状の反
射面に当り、そして光軸と実質的に平行に前方に反射さ
れ、配光されるので、LEDチップから放射される光は
前方での照明光として最大に有効的に利用され、それに
よって軸上の明るさが高い光源を得ることができる。ま
た、その反射面からの反射光は実質的に平行光として前
方に配光されるため、その反射面が2次光源となって、
その反射面の開口の広さに対応する大きさ(平面積)を
有し、しかも明るさが均一である面状の光源として形成
することができる。そのため、十分な軸上の明るさと共
に十分な広さを有する発光面をより少ない個数によっ
て、したがって安価で、消費電力の少ないものとして形
成することができる。
【0007】なお、この全反射型のLEDランプは、具
体的には、リフレクタ(反射部材)を用い、反射面をそ
のリフレクタの凹陥部の内側表面として形成するか、ま
たは、LEDチップを中心としてドーム状(球頭状、平
凸レンズ状)に光透過性樹脂材料で封止し、その樹脂封
止体の凸側表面を反射面として形成するかのいずれかに
よって構成される。そして、前者の場合、その反射面
(凹陥部)の開口を覆うようにガラス板等の光透過性の
基体が設けられ、LEDチップがその基体の裏側表面に
被着されて配設されると共に、これに電力を供給するリ
ード(導電部)が、銅箔等からなる導電回路パターンと
して同じく裏側面に形成される。また、後者の場合に
は、リードとして銅−アルミ合金等からなる自己支持性
のリードフレームが用いられ、LEDチップはこれにボ
ンディングされ、そのリードフレームと共にドーム状の
樹脂封止体中に埋設される。したがって、アノード側及
びカソード側を形成する少なくとも2本のリードは、い
ずれの場合でも、凹曲面からなる反射面の開口の面内に
沿って、その中央のLEDチップまで先端が延びるよう
に配設される。
【0008】なお、特に、上記の特開平1−27336
7号には、そのようなアノード側及びカソード側からな
るリードを、絶縁物を介して上下に(光軸方向に)一体
に接合することが開示されている。即ち、これによれ
ば、凹曲面状の反射面で反射されて前方に向うが、リー
ドに当って前方には配光されなくなる光を、半減するこ
とができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、全反射型
のLEDランプ、即ち、発光素子であるLEDチップ
と、そのLEDチップを中心としてそれの放射側に対向
して配置された凹曲面からなる反射面と、LEDチップ
に電気的に接続され、それに電力を供給するリードとを
基本的に備えたLEDランプによれば、LEDチップか
ら180度の立体角の前範囲に亘って放射された光は、
その全てが、その凹曲面状の反射面によって光軸と実質
的に平行に前方に反射されるので、LEDチップからの
放射光を前方での照明光として最大に利用することがで
きる。そして、軸上の明るさが高いだけでなく、その明
るさが均一な面状の発光面を形成することができる。
【0010】しかしながら、より詳細には、LEDチッ
プからの放射光は完全に全てが前方に配光される訳では
なく、前方以外の方向に分散される光、つまり、前方で
の照明光として有効に利用されない光も僅かではあるが
生じる。それは、反射面で反射されて前方には向うが、
リードに当って遮られる光である。即ち、LEDチップ
に電力を供給するリードは、そのLEDチップが凹曲面
からなる反射面の開口の中央に位置するため、これが具
体的にどのようなパターンまたは経路で形成されるにし
ても、その開口の中央までそれを横切るように配設され
る必要があり、それによって、反射面から前方に配光さ
れる反射光の少なくとも一部を遮ることになる。そし
て、このリードに当った光はその表面で乱反射されて分
散し、その一部は反射面で再反射されて前方に配光され
るとしても、大部分は前方に対して斜め方向または側方
に拡散する。そのため、このような光は前方での照明光
としては役立たない、つまり、前方の明るさに寄与しな
い損失光となる。
【0011】もっとも、リードは、LEDチップの点灯
に要する電力(電流)が小さいため、十分細い幅で、ま
た反射面の開口の広さに対して十分小さい面積で形成す
ることができ、したがって、リードによるそのような損
失光は、全体からすれば僅かである。また、上記の特開
平1−273367号に開示の技術のように、リードを
二重構造に形成することによって、その損失光も半減す
ることができる。しかし、量的に僅かな光であっても、
光の高い利用効率が特長の一つである全反射型のLED
ランプにおいては、そのような損失となる光が実質的に
は生じないのであれば、それは最も望ましいことであ
る。
【0012】また、全反射型のLEDランプの更に特長
とする点は、凹曲面状の反射面が2次光源となって、明
るさが実質的に均一な面状の発光面を得ることができる
ことにあるが、リードは、その反射面から前方に向う光
を遮るため、前方での照明光として寄与しない損失光を
生じさせるだけでなく、その発光面に陰影を形成する。
もっとも、このリードの陰影も、リードを十分細い幅で
形成することにより、詳細に観察することによって始め
て確認できる程度に目立たなくすることができる。しか
し、殆ど目立たないとしても、特に、発光面の意匠性も
重要である指示用灯火具での使用においては、リードに
よって生じるそのような陰影はいずれにしても好ましい
ものではない。
【0013】そこで、本発明は、上記のような全反射型
の発光ダイオードランプにおいて、リードにより分散さ
れることによって前方での照明光として損失となる光を
実質的になくし、また、リードによって生じる発光面の
陰影も実質的に解消し、それによって、発光ダイオード
チップから放射される光の前方での照明光としての利用
効率をより向上し、また、実質的に陰影のない発光面を
形成することができる発光ダイオードランプの提供を課
題とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、基本的に
は、発光ダイオードチップに電力を供給する導電部であ
るリードを光透過性とすることによって、具体的には、
金、銀等の金属透明導電膜、或いはSnO2 、In2
3 等の酸化物半導体透明導電膜から形成することによっ
て、解決することができる。
【0015】即ち、本発明にかかる発光ダイオードラン
プは、光透過性の板状の基体と、その基体の裏側表面に
配設された発光ダイオードチップと、その発光ダイオー
ドチップと対向して設けられ、発光ダイオードチップか
ら放射される光を前方方向に反射する凹曲面からなる反
射面と、基体の裏側表面に導電回路パターンとして形成
され、発光ダイオードチップに電力を供給する透明導電
膜からなるリードとを具備するものである。
【0016】なお、ここで、凹曲面からなる反射面の形
状は、発光ダイオードチップからの放射光を実質的に前
方方向(光軸方向)に反射させ、配光することができる
曲面形状であり、具体的には、放物面を基本形状とする
2次曲面形状、特に、回転放物面、または、それに近似
する凹曲面である球頭面、回転橢円面、或いは橢球頭面
等、発光ダイオードチップから180度の立体角の全周
囲に放射される光の全てを前方方向に配光することがで
きる球面状の凹曲面、つまり、どのような断面において
も凹状に湾曲し、円形または円環状の形状の開口を形成
する凹曲面が好ましい。
【0017】したがって、この発光ダイオードランプに
よれば、発光ダイオードチップの放射側から180度の
立体角の全範囲に亘って放射状に放射された光は、その
凹曲面からなる反射面に当り、そして光軸と実質的に平
行に前方に反射され、配光されるので、軸上(前方)の
明るさが高く、また、反射面の開口の広さに対応する広
い面積を有し、しかも明るさが均一な発光面を得ること
ができる。そして、特に、リードが透明導電膜からなる
ので、反射面で反射された発光ダイオードチップからの
放射光を、そのリードによって遮られることなく、それ
を透過させて前方に配光することができる。即ち、リー
ドに当って分散されることにより前方での照明光として
損失となる光を実質的になくし、また、発光面に生じる
リードの陰影も実質的になくすことができ、それによっ
て、発光ダイオードチップの放射光の前方での照明光と
しての利用効率をより向上し、また、実質的に陰影のな
い発光面を形成することができる。更に、リードが透明
導電膜であるため、リードを意識的に大きくする、太く
することで、LEDランプからの放熱が良くなり発効効
率も向上する。また寿命も長くなる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。
【0019】〔第一の実施の形態〕図1乃至図4は本発
明の第一の実施の形態の発光ダイオードランプを示すも
のであり、図1はその発光ダイオードランプの一部を切
欠いて示す正面図、図2は図1のA−A線に沿った断面
図、図3は図1のB−B線に沿った断面図、また、図4
はその発光ダイオードランプの基体を裏側から見て示す
平面図である。
【0020】図1乃至図3のように、全体を10で示す
本実施の形態の発光ダイオードランプは、車両用灯具で
あるハイマウントストップランプ(自動車の後部ウィン
ド部またはルーフに設けられ、制動時に赤色に発光して
その制動を後続車に表示する信号用ランプ)等としての
使用に具体化したものである。そして、この発光ダイオ
ードランプ(LEDランプ)10は、pn接合された光
半導体の結晶体からなり、光透過性の板状の基体11の
裏側表面に配設された発光ダイオードチップ(LEDチ
ップ)12と、これと対向する凹曲面状の反射面13と
を含む全反射型の発光ダイオードランプとして形成さ
れ、また、そのLEDチップ12に電力を供給するリー
ド14は、透明導電膜として基体11の裏側表面に形成
され、端子15と接続されている。なお、LEDチップ
12とそれの電気的接続部は、光透過性樹脂材料からな
る半球体の形状の樹脂封止体16によって封止され、保
護されている。
【0021】また、本実施の形態のLEDランプ10で
は、ランプ本体を構成するリフレクタ17を備え、これ
にその凹曲面からなる反射面13が形成されると共に、
上記の基体11がこれに組付けられて、固定カバー18
によって固定されている。なおまた、このLEDランプ
10では、円形の発光部または光源部としての4個のラ
ンプ単位が一列に互いに重なり合って配列されたユニッ
トの形態で形成され、それによって、全体として細長い
略矩形の発光面が形成されている。
【0022】詳細には、このランプ本体としてのリフレ
クタ(反射部材)17は、ABS樹脂等の合成樹脂材料
から形成され、ここでは、補強を兼ねる外枠17aを周
囲に備えたやや細長い矩形体の形状で形成されている
(図2,図3)。そして、その前面側の表面には、球面
状の、即ち、回転2次曲面からなり円形の開口を形成す
る曲面形状に湾曲して凹陥する凹陥部17bが、4個並
列して設けられている。ただし、これらの凹陥部17b
は、全体としてやや細長い略矩形の開口を形成するよう
に、その横端縁を切欠いて互いに重ね合わせた形態で並
列され、またその上下の両側縁も垂直面として切欠かれ
た形状とされている。そして、これらの4個の連続する
凹陥部17bの内側表面は、その全面が鏡面、即ち、反
射面13として形成されている。したがって、このリフ
レクタ17は、そのような凹陥部17bの形状に対応す
る凹曲面状の反射面13を備えた凹面鏡として形成され
ている。
【0023】なお、この反射面13は、例えば、ABS
樹脂等から凹陥部17bを有するリフレクタ17本体を
成形した後、その凹陥部17bの内面にアルミニウム等
を蒸着し、次いで必要に応じて、その蒸着面に保護また
は電気的絶縁のための透明樹脂コートを施すことによっ
て形成することができる。また、メッキ、或いは反射性
フィルムの貼着等によっても同様に形成することができ
る。なお、リフレクタ17を金属材料から形成した場合
には、凹陥部17bの内側表面はそのまま反射面として
利用できることになるが、成形の容易さ等の点からも、
リフレクタ17は合成樹脂材料から形成することが好ま
しい。
【0024】このリフレクタ17に対して、LEDチッ
プ12とリード14とを予め裏側表面に被着して設けた
光透過性の板状の基体11が、その凹陥部17b(反射
面13)の開口を覆い、そしてLEDチップ12が各凹
陥部17bの開口の中央にそれぞれ位置するように組付
けられ、固定カバー18によって固定される。より詳細
には、この固定カバー18は、凹陥部17b(反射面1
3)の開口を除いたリフレクタ17の前面とその外枠1
7aとを密に覆う箱形の形状で適宜の合成樹脂材料から
形成され、また、リフレクタ17に対する固定のため
に、それの外枠17aに形成された係止爪17cと対応
して係止孔18aが形成されている(図1,図2)。そ
のため、本実施の形態のLEDランプ10の組立は、適
宜シール性の粘着剤を介して、リフレクタ17の前面側
に基体11の周辺部を密封的に組付けた後、次いで、固
定カバー18をその前面側から被せ、係止爪11cと係
止孔16aとを係合させて、リフレクタ17と固定カバ
ー18とを相互に固着すると共に、これらの間で基体1
1を固定的に挾持することによって、容易に行うことが
できる。
【0025】ただし、基体11とリフレクタ17との組
付け手段は、それらの相互の固定的な結合が得られる限
り、単なる接着、或いはネジ等による固着も含めて、そ
の他の任意の手段であることができる。しかし、固定カ
バー18を用いた上記の手段によれば、組付け操作を簡
易に行うことができ、また再分解もできるだけでなく、
意匠カバーとして通常余り見栄えが良くない反射面13
(凹陥部17b)以外の部分を覆い隠すことができる効
果がある。なお、基体11のリフレクタ17への組付け
の際には、その基体11上のLEDチップ12とリフレ
クタ17の反射面13とが正確に位置決めされることが
重要である。そのため、本実施の形態では、基体11の
輪郭形状に合致する嵌合部をリフレクタ17の前面に設
け、基体11をその嵌合部に嵌入させることによって位
置決めを図っている。ただし、この位置決め手段として
は、その他にも、ピンとピン穴との係合による手段、係
合段部による手段等を適用することができる。
【0026】ところで、基体11は、LEDチップ12
及びリード14の支持体として、光透過性のよいガラ
ス、セラミックス、或いは合成樹脂材料等から形成さ
れ、また実質的に平坦な裏側表面を有する基本的には板
状の形状で形成される。一般には、この基体11として
は、適当な強度(適度な厚さ)を有する透明なガラス板
を用いることができ、また、その前面側(表側)の表面
には、ギラギラ感等の所望の配光効果を得るための凹凸
状のプリズムまたはレンズを一体的に設けることができ
る。そして、この基体11の裏側表面には、例えば、赤
色光を放射するLEDチップ12が被着され、またこれ
に電力を供給するリード14が透明導電膜からなる導電
回路パターンとして形成される。
【0027】より詳細には、このリード14は、4個の
各LEDチップ12に対してアノード側またはカソード
側となる2本の回路パターンを含む並列回路として形成
され、全体として細長い矩形状の開口を形成するリフレ
クタ17の4個の凹陥部17b(反射面13)上を、一
側から他側に延び、端子15で終端している。そして、
各LEDチップ12は、アノード側またはカソード側の
一方の回路パターンからなるリード14に対して、直接
的に、または適当なボンディング用の導電体ベースを介
してその下面側電極がボンディングされ、また、その上
面側電極が他方の回路パターンからなるリード14に対
してワイヤボンディングにされて、それぞれ電気的に接
続されている(図2)。
【0028】また、LEDチップ12とその電気的接続
部とを封止し、保護するために、各LEDチップ12の
周囲には、エポキシ樹脂等の光透過性樹脂材料からなる
樹脂封止体16が基体11の表面に被着して設けられて
いる。なお、このLEDチップ12の封止は、基体11
と反射面13との間の空間を密封し、これに不活性気体
等を封入する手段によってもできるが、振動によるワイ
ヤボンディング部の断線を防止する等の点からも、光透
過性樹脂材料でLEDチップ12の周囲部分を覆って形
成された樹脂封止体16の形態がより好ましい。そし
て、この樹脂封止体16は、材料コストの点からも必要
な最小の大きさで形成され、また、LEDチップ12か
ら全周囲に実質上均一に放射される放射光に対して実質
的にレンズ効果が生じないように、そのLEDチップ1
2を中心とする球状体(球体または近似する橢球体)の
半体、即ち、半球体の形状に形成される。
【0029】図2には、LEDチップ12からの放射光
の光路が合わせて示されている。
【0030】即ち、図2のように、基体11の裏側表面
に被着され、リフレクタ17の凹陥部17b(反射面1
3)の開口の中央に配設されたLEDチップ12から
は、これにリード14を介して順方向に電力を供給する
ことによって、電磁波である光が、凹陥部17b側の全
周囲に、即ち、180度の立体角の全範囲に亘って放射
状に放射されるが、その放射光は、実質的に指向性のな
い半球体状の樹脂封止体16をそのまま透過し、次いで
凹陥部17bの内面を形成する凹曲面からなる反射面1
3に当り、そしてこの反射面13で反射されることによ
って、側方等には向かうことなく、実質的に前方(図の
上方)方向のみに配向される。そのため、LEDチップ
12からの放射光はその実質的に全てが前方に配光され
るので、軸上(正面)の明るさが高い光源を形成するこ
とができる。また、その反射面13が2次光源として形
成されることになるため、その反射面13(凹陥部17
b)の開口の大きさに対応する広い面積を有し、しか
も、実質的に均一の明るさで発光する面状の光源(発光
面)を得ることができる。
【0031】なお、ここで、最も高い軸上(正面)の明
るさ(光度)は、反射面13からの反射光が、全て厳密
に光軸(反射面13の中心軸)と平行に前方に指向され
るときに得られる。そして、このような反射光の指向性
は、反射面13を放物面(回転放物面)から形成するこ
とによって得ることができる。具体的には、この放物面
は、図1においてLEDチップ12を原点とするxy座
標を形成したときy=x2 −1/4 ・a(aは、反射面1
2(凹陥部11b)の開口面の直径,y≦0)で表され
る放物線をy軸(光軸)の周りで回転して得られる。し
かしながら、実際上においては、厳密な平行光であるこ
とは必要ではなく、むしろ、車両用灯火具等としてはあ
る程度分散した方が好ましい場合が多い。そのため、本
実施の形態では、この反射面13(凹陥部17b)は、
その放物面と近似する2次曲面、即ち、LEDチップ1
2と反射面13の底までの距離を2〜2.5倍した長さ
を半径とする球面の一部からなる曲面、つまり、球頭面
から形成されている。そして、このような球頭面からな
る凹曲面であっても、均一な明るさで発光し、また軸上
の明るさが高い面光源としての発光面が得られること
は、放物面の場合と実質的に同じである。また、このよ
うな球頭面の場合、中心点の位置(曲率半径)を変える
ことにより、前方光の広がりの度合を任意に設定するこ
とができる。
【0032】ただし、詳細には、上記のように凹曲面状
の反射面13によって、LEDチップ12からの放射光
は実質的に全てが前方方向に反射されるが、その反射光
の一部は、LEDチップ12の周囲を封止する樹脂封止
体16により遮られ、分散される。つまり、半球体の形
状に形成された樹脂封止体16は、反射面13からの反
射光に対しては凸レンズまたはプリズムとして作用し、
これに入射する光の大部分を前方以外の方向に分散させ
る。そのため、この樹脂封止体16の部分は前方から見
て影となり、また、この樹脂封止体16によって分散さ
れた光は前方での照明光としては役立たない、即ち、前
方の明るさに寄与しない損失光となる。しかしながら、
実際上においては、この樹脂封止体16はLEDチップ
12とその電気的接続部(ワイヤボンディング部)を封
止し保護するために必要な最小の大きさで形成すること
ができ、したがって、この樹脂封止体16によって分散
され、前方光として損失となる光は、量的には極く僅か
に抑えることができる。また、その樹脂封止体16の陰
影も、微細な点状の影として外観上目立たない程度にす
ることができ、或いは、発光面の中央に点状(小円形
状)に生じるその影を、むしろ意匠的に役立てることも
できる。
【0033】ところで、このような樹脂封止体16と同
様に、反射面から前方方向に反射された光を遮り、それ
によって、前方での照明光として役立たない損失光を生
じさせると共に発光面に陰影を生じさせ得るものとして
は、LEDチップに電力を供給するリードがある。即
ち、このリードは、これがどのようなパターンまたは経
路で形成されるにしても、発光面となる反射面の開口を
横切ってLEDチップが配設されたその中央まで延設さ
れなければならず、そのため反射面からの反射光を必然
的に遮ることになる。もっとも、このようなリードも、
LEDチップの作動には高い電力は必要とされないた
め、平面的に最小の幅で形成することができ、それによ
って、損失光となる光の量は最小に抑えることができ、
また、それにより形成される陰影も外観的に余り目立た
ない程度のものとされ得る。しかし、特に、その発光面
の陰影は、点状の樹脂封止体16の場合とは異なり線状
パターンとして形成されるだけに、発光面の高い意匠性
のためにも無い方が好ましいのは勿論である。
【0034】そこで、本実施の形態においては、LED
チップ12に電力を供給するリード14は、透光性と共
に導電性が高い薄膜、即ち、透明導電膜からなる導電回
路パターンとして基体11の裏側表面に形成されてい
る。そのため、透光性のあるこの透明導電膜からなるリ
ード14によれば、凹曲面状の反射面13によって前方
方向に反射された光は、そのままリード14を透過して
前方に配光されるので、その分だけ前方の明るさをより
高めることができると共に、そのリード14の陰影が無
い、意匠性の高い発光面を形成することができる。
【0035】なお、この透明導電膜は、例えば、液晶表
示板の電極膜等として既に知られ、また利用されている
ものであり、具体的には、金Au、銀Ag、或いは銅C
u等の金属系透明導電膜、一般にn形半導体として形成
されるIn2 3 、SnO2、CdO、Cd2 SnO4
等の酸化物半導体系透明導電膜が代表的である。そし
て、金属系透明導電膜は、一般に1000オングストロ
ーム以下の、好ましくは、本実施の形態ではリード14
のパターン幅が特に制限されないため、100オングス
トローム程度の十分な透光性を有する薄膜として、真空
蒸着、或いはスパッタリング等によって形成することが
できる。なお、この場合、SnO2 等の透光性酸化物を
下地膜として複層構造で形成することもできるが、保護
膜は、基体11の裏側表面がリフレクタ17との間で密
封状態に保持される本実施の形態においては、特に必要
ではない。また、酸化物半導体系透明導電膜は、適当な
ドーパントと共にその酸化物の前駆材料または金属材料
を用い、スプレー法、気相反応法(CVD)、塗布法
(CLD)、或いは化成蒸着法、化成スパッタリング法
等の方法によって形成することができる。
【0036】そして、このように構成されたLEDラン
プ(組立体)10は、例えば、後部ウィンドのハイマウ
ントストップランプとして、その周囲を囲包する適当な
意匠外囲体と共に、また必要に応じて、その前面を覆う
透明カバーまたはカバーレンズと共に適切な個所に据付
けて使用することができる。また、ルーフ部分に使用す
る場合には、その前面を覆う透明カバーまたはカバーレ
ンズと共に、密封して車体に据付けられる。そして、こ
れらの場合、発光面が細長い矩形状に形成されたこのL
EDランプ10は、所望の数だけ横方向または縦方向に
並設して使用することもできる。
【0037】このように、本実施の形態のLEDランプ
10は、基本的には、光透過性の板状の基体11と、そ
の基体11の裏側表面(前面と反対側の表面)に配設さ
れたLEDチップ12と、そのLEDチップ12と対向
して設けられた凹曲面からなる反射面13と、基体11
の裏側表面に導電回路パターンとして形成されたLED
チップ12に電力を供給するリード14とを備え、そし
て、そのリード14が透明導電膜から形成されたもので
ある。
【0038】したがって、このLEDランプ10によれ
ば、LEDチップ12から反射面13側の180度の立
体角の全範囲に亘って放射状に放射された光は、凹曲面
からなるその反射面13に当り、そして反射されて、光
軸と実質的に平行に前方に配光される。そのため、その
反射面13が2次光源となって、その開口の大きさに対
応する広さを有し、かつ明るさが均一であり、しかも軸
上(前方)の明るさが高い面状の光源(発光面)を得る
ことができる。そして、特に、リード14が透明導電膜
から形成されているため、反射面13によって前方に反
射された後、そのリード14に入射する光であっても、
それによって遮られることはなく、それを透過してその
まま前方に配光される。そのため、前方での照明光とし
て有効な光を僅かではあるが増加させ、つまり、光の利
用効率をより向上し、前方(軸上)の明るさをより高め
ることができると共に、回路パターン状のリード14の
陰影がない発光面を形成することができる。
【0039】また、本実施の形態では、その反射面13
に対応する曲面状に湾曲して凹陥する凹陥部17bを有
し、その凹陥部17bの内側表面を反射面13として形
成したリフレクタ17を備え、そして、このリフレクタ
17に対して基体11を、その裏側表面がそれの凹陥部
17b(反射面13)の開口を覆うように組付け、それ
によって、その反射面13(凹陥部17b)が、基体1
1の裏側表面に配設されたLEDチップ12と対向する
ようにしている、つまり、反射面13(凹陥部17b)
の開口の中央にLEDチップ12が配設されるようにし
ている。そのため、このようなリフレクタ17を備える
ことによって、後述の第二の実施の形態とは異なり、反
射面13を任意の大きさ(広さ)に形成することがで
き、広い面積の発光面であっても容易に得られる効果が
ある。
【0040】ところで、上記の実施の形態においては、
LEDチップ12とこれに対向する反射面13とからな
るランプ単位を一列に4個重ね合わせて連接させ、それ
によって細長い矩形状の発光面が形成されるようにして
いるが、このようなランプ単位はそれぞれ独立的に配列
させることもでき、その場合には、円形の発光面が並列
された形態のLEDランプが形成されることになる。ま
た、これらのいずれの場合であっても、そのようなラン
プ単位の数と配列は、車両用灯火具としての用途も含め
て、表示用または照明用等としてのそれの具体的な用途
に応じて適宜に設計することができる。
【0041】なお、上記の実施の形態におけると同様な
細長い矩形状の発光面は、放射状または切円状等の断面
形状を有する柱面状の凹曲面からなる反射面によっても
形成され得る(この場合、その反射面の開口の中央に、
長さ方向に沿って適宜間隔で複数のLEDチップが配設
される)。しかし、このような構造のランプにおいて
は、LEDチップからその反射面の長さ方向に放射され
た光は、前方方向に余り有効的には配光され得ない。し
たがって、細長い矩形状の発光面を形成するための反射
面の曲面形状としては、上記のように、どのような断面
においても凹状に湾曲する球面状の凹曲面を基礎とし、
そしてそれを重ね合わせて連接させた形状が、発光面の
明るさの均一性の点でも好ましい。
【0042】またその一方、各ランプ単位、即ち、各反
射面に対して配設するLEDチップの個数と種類につい
ても、所望されるランプの明るさ等に応じて、また具体
的な用途に応じて、適宜に設定することができる。特
に、リードを透明導電膜から形成する上記の実施の形態
のようなLEDランプにおいては、そのリードを複雑な
回路パターンとしても形成することができるため、例え
ば、光の3原色である赤色、緑色、及び青色をそれぞれ
発光する3個のLEDチップを用い、これらを個別のリ
ードと共に反射面に対向して配設し、白色を含む全色に
発光制御できるようなLEDランプを構成することもで
きる。なお、複数のLEDチップに対して、リードは並
列回路パターンとしてだけでなく、直列回路パターンと
しても形成することができる。
【0043】〔第二の実施の形態〕図5乃至図7は本発
明の第二の実施の形態の発光ダイオードランプを示すも
のであり、図5は前面側から見たその平面図、また図6
は図5のC−C線に沿った断面図、更に図7は図5のD
−D線に沿った断面図である。なお、これらの図におい
て、前述の第一の実施の形態の発光ダイオードランプ1
0の構成部分と同一または相当する部分には、同一の符
号を使用している。
【0044】図5乃至図7のように、全体を20で示す
本第二の実施の形態の発光ダイオードランプ(LEDラ
ンプ)は、基本的には第一の実施の形態のLEDランプ
10と同じく、光透過性の板状の基体11と、その基体
11の裏側表面(後面)に配設されたLEDチップ12
と、このLEDチップ12と対向して設けられた凹曲面
からなる反射面13と、そのLEDチップ12に電力を
供給するためのリード14とを備え、そして、このリー
ド14は透明導電膜からなる導電回路パターンとして基
体11の裏側表面に形成されている。なお、本実施の形
態においても、このLEDチップ12とこれに対向する
反射面13とによって形成されるランプ単位が4個並列
的に連結されたユニットとして構成されている。
【0045】ただし、本第二の実施の形態のLEDラン
プ20においては、反射面13を有するリフレクタ17
を用い、またLEDチップ12の周囲を半球体状の最小
の樹脂封止体16で封止した第一の実施の形態のLED
ランプ10とは異なり、そのLEDチップ12とこれと
対向する反射面13との間の空間全体にエポキシ樹脂等
の光透過性樹脂材料を充填し、モールドした形態で形成
されている、つまり、LEDチップ12を中心として、
反射面12の曲面形状に対応するドーム状(球頭状、平
凸レンズ状)に樹脂封止体21を形成し、そしてその凸
側表面上にアルミニウムの蒸着等による反射面13を適
宜保護被覆と共に形成している。したがって、このドー
ム状の樹脂封止体21は、LEDチップ12とそれのリ
ード14との電気的接続部とを封止し保護するだけでな
く、反射面12の支持体としての機能を兼ねている。
【0046】より具体的には、光透過性樹脂材料からな
るこのドーム状の樹脂封止体21は、本実施の形態で
は、取付本体を構成し、LEDチップ12と端子15で
終端するリード14とが設けられた基体11をインサー
トとして埋設する板状のインサートモールド部22と一
体に形成され、またそれによって、4個のドーム状の樹
脂封止体21が、そのインサート封止体部22の裏側に
被着された形態で相互に連結されている。したがって、
ここでは、基体11は導電回路パターンからなるリード
14の形成に必要な最小の大きさ(幅)とされている。
なお、インサートとなるこの基体11は、樹脂封止体2
1及びインサートモールド部22を形成する樹脂材料と
同一の材料からなることが最も望ましいが、一般には、
エポキシ樹脂等のその樹脂材料とは余り屈折率も異なら
ないガラス板を使用することができる。そして、このよ
うなインサートモールド部22は、基体11の裏側表面
に形成された透明導電膜からなるリード14の保護とし
ても役立てることができる。
【0047】図6には、このように形成された本実施の
形態のLEDランプ20におけるLEDチップ12から
の放射光の光路が合わせて示されている。
【0048】即ち、第一の実施の形態と同様に、LED
チップ12から反射面13側の180度の立体角の全周
囲に放射状に放射された光は、そのまま樹脂封止体21
中を直進して反射面13に当り、そしてその反射面13
で光軸と実質的に平行に前方方向に反射され、樹脂封止
体21(及びインサートモールド部22)、及び基体1
1を直進的に透過して前方に配光される。そのため、そ
の反射面13が2次光源となって、その開口の広さに対
応する面積(平面積)を有し、明るさが実質的に均一な
面状の光源(発光面)を形成することができ、しかも、
LEDチップ12からの放射光の実質的に全てが前方で
の照明光として利用されるため、前方の明るさが高い発
光面を形成することができる。そして、特に、導電回路
パターンとして形成されたリード14が透明導電膜から
なるので、このリード14に入射する反射面13からの
反射光も、これによって遮られることなく、そのままこ
れを透過する。そのため、リードに当って分散されるこ
とになる光を実質的になくし、つまり、LEDチップ1
2から放射される光の前方での照明光としての利用効率
をより向上し、それによって、僅かではあるが前方の明
るさをより高めることができると共に、リード14のパ
ターン状の陰影が無い発光面を得ることができる。
【0049】また、本実施の形態のLEDランプ20に
おいては、LEDチップ12の周囲を封止し保護する樹
脂封止体21は、そのLEDチップ12と反射面13と
間の全空間に、即ち、凹曲面からなる反射面13の内側
空間の全体に充填されているので、LEDチップ12か
ら放射状に放射された光は、途中で屈折等によって進行
方向が変えられることなく、直進して反射面13に当
り、そして反射して前方方向に直進する。そのため、第
一の実施の形態のLEDランプ10では、半球体状の樹
脂封止体16が反射面13からの反射光に対して凸レン
ズまたはプリズムとして作用し、その陰影が発光面に点
状に生じ得るのに対し、本実施の形態では、そのような
点状の陰影も全く無い発光面を形成することができる効
果がある。なお、LEDチップ12自体は反射面12か
らの反射光を遮ることになるが、これは極めて小さな素
子であるため、その陰影は実際上では生じない。
【0050】更に、本第二の実施の形態のLEDランプ
20は、インサートモールド部22を省いて、基体11
の裏側表面に単にドーム状の樹脂封止体21が被着され
た形態として構成することもできるが、いずれの形態で
あっても、簡易な構造の単一な素子体として形成するこ
とができ、また組立操作を要しないため、容易に製造で
きる効果がある。ただし、そのドーム状の樹脂封止体2
1を大きく形成することは、材料コストが嵩むことにな
るだけでなく、内部歪もそれに応じて増大し、その内部
応力によってLEDチップ12またはその電気的接続部
が破壊される恐れも生じる。そのため、樹脂封止体21
の大きさには限界があり、本実施の形態のLEDランプ
20は、比較的大きな(広い)発光面を得るためには適
していない。
【0051】ところで、本実施の形態のLEDランプ2
0は、LEDチップ12と反射面13とによって形成さ
れる円形の発光面を有するランプ単位が4個、間隔を置
いて一列に並列され互いに連結されたユニット構造で形
成され、例えば、このユニットを直列的に並設して、多
数の円形の発光面が直線状に並んだ信号用灯火具を形成
することができる。しかし、このLEDランプ20また
は同様の構造のLEDランプは、特に、発光面に陰影が
ない点で、その他の種々の表示用または照明用のランプ
としても有利に適用することができ、その場合、そのラ
ンプ単位の数と配列、また、各ランプ単位に使用するL
EDチップの種類と数等は、その具体的用途に応じて適
宜に設計することができる。
【0052】なお、その他、反射面13の凹曲面形状等
に関する技術的詳細は、第一の実施の形態の場合と同じ
である。そして、上記の実施の形態では、ドーム状の樹
脂封止体21は互いに離れて形成され、それによって、
球頭面状の凹曲面からなる反射面13はそれぞれ独立的
に形成されているが、これらの樹脂封止体21を互いに
重なり合うように連接させ、そしてその凸側の表面全体
に反射面13を形成することによって、第一の実施の形
態と同様に発光面が細長い矩形状であるLEDランプを
形成することができる。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明の発光ダイオード
ランプは、光透過性の板状の基体と、その基体の裏側表
面に配設された発光ダイオードチップと、その発光ダイ
オードチップと対向して設けられ、発光ダイオードチッ
プから放射される光を前方方向に反射する凹曲面からな
る反射面と、基体の裏側表面に導電回路パターンとして
形成され、発光ダイオードチップに電力を供給する透明
導電膜からなるリードとを具備するものである。
【0054】したがって、この発光ダイオードランプに
よれば、発光ダイオードチップから180度の立体角の
全範囲に亘って放射状に放射される光は、凹曲面からな
る反射面に当り、そして反射されて、その全てが光軸
(反射面の中心軸)と実質的に平行に前方に配光される
ため、高い軸上(前方)の明るさが得られ、また、反射
面が2次光源となって、その開口に対応する広さを有
し、しかも明るさが均一な面状の光源(発光面)を形成
することができる。そして、特に、発光ダイオードチッ
プに電力を供給するリードは透明導電膜として形成され
ているので、反射面で前方方向に反射された後にそのリ
ードに入射する光であっても、これを透過してそのまま
前方に配光される。そのため、リードに当って分散され
ることになる光を前方での照明光として有効に役立てる
ことができ、つまり、光の利用効率をより向上すること
ができ、それによって、僅かではあるがその分だけ軸上
の明るさをより高めることができ、また、反射面からの
反射光はリードによって遮られないので、それの陰影が
ない発光面を形成することができる。即ち、本発明の発
光ダイオードランプによれば、発光ダイオードチップか
ら放射される光の前方での照明光としての利用効率をよ
り向上することができると共に、陰影のない発光面を得
ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の第一の実施の形態の発光ダイ
オードランプを一部切欠いて示す平面図である。
【図2】 図2は図1のA−A線に沿った断面図であ
る。
【図3】 図3は図1のB−B線に沿った断面図であ
る。
【図4】 図4は図1の発光ダイオードランプにおける
基体を裏側から見て示す平面図である。
【図5】 図5は本発明の第二の実施の形態の発光ダイ
オードランプを前方側から見て示す平面図である。
【図6】 図6は図5のC−C線に沿った断面図であ
る。
【図7】 図7は図5のD−D線に沿った断面図であ
る。
【符号の説明】
10 発光ダイオードランプ(第一の実施の形態) 11 基体(光透過性) 12 発光ダイオードチップ 13 反射面 14 リード(透明導電膜) 20 発光ダイオードランプ(第二の実施の形態)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性の板状の基体と、 前記基体の裏側表面に配設された発光ダイオードチップ
    と、 前記発光ダイオードチップと対向して設けられ、前記発
    光ダイオードチップから放射される光を前方方向に反射
    する凹曲面からなる反射面と、 前記基体の裏側表面に導電回路パターンとして形成さ
    れ、前記発光ダイオードチップに電力を供給する透明導
    電膜からなるリードとを具備することを特徴とする発光
    ダイオードランプ。
JP17386897A 1997-06-30 1997-06-30 発光ダイオードランプ Withdrawn JPH1126813A (ja)

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