JPH11266889A - キシリトールの製造法 - Google Patents

キシリトールの製造法

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JPH11266889A
JPH11266889A JP10258962A JP25896298A JPH11266889A JP H11266889 A JPH11266889 A JP H11266889A JP 10258962 A JP10258962 A JP 10258962A JP 25896298 A JP25896298 A JP 25896298A JP H11266889 A JPH11266889 A JP H11266889A
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    • C12P7/02Preparation of oxygen-containing organic compounds containing a hydroxy group
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 D-アラビトールを原料としてキシリトールを
製造する方法であって、かつ、プロセスが単純な同製造
法を提供する。 【解決手段】 グルコノバクター属、アセトバクター
属、アクロモバクター属、アグロバクテリウム属、アル
スロバクター属、アゾトバクター属、ブレビバクテリウ
ム属、コリネバクテリウム属、エルビニア属、フラボバ
クテリウム属、ミクロコッカス属、ノカルディア属、プ
ラノコッカス属、シュードモナス属、ロドコッカス属、
モルガネラ属、アクチノマドゥラ属、アクチノマイセス
属またはストレプトマイセス属に属し、D-アラビトール
をキシリトールに変換する能力を持つ微生物をD-アラビ
トールに作用させ、生成するキシリトールを採取するこ
とを特徴とするキシリトールの製造法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キシリトールの製
造法に関する。キシリトールは、食品、医薬分野等で有
用である。
【0002】
【従来の技術】天然に存在する糖アルコールであるキシ
リトールの需要は今後増加することが予想される。キシ
リトールは、蔗糖よりもカロリーが低いが蔗糖に匹敵す
る甘味を呈し、低カロリー甘味料として将来有望であ
る。加えて、抗う蝕性を有しており、虫歯予防甘味料と
なりうる。さらに、キシリトールは血糖値を上昇させな
いため、糖尿病治療の際の輸液として利用されている。
【0003】現在、キシリトールは主として米国特許第
4,008,825に記載されるようなD-キシロースの水素添加
により工業生産されている。原料となるD-キシロース
は、硬木、藁、とうもろこしの穂軸、オート麦の外皮、
その他キシランに富んだ植物材料を出発材料とし、これ
を加水分解することによって得られる。
【0004】しかし、植物材料を加水分解して得られる
D-キシロースは価格が高いという問題点がある。これ
は、生産コストが高いことによる。例えば、植物材料の
加水分解処理の収率が低いため、生成するD-キシリトー
ルの純度は低くなる。このため、加水分解処理後に、イ
オン交換処理をして加水分解に用いた酸および色素を除
去する。さらに、D-キシロースを結晶化して他のヘミセ
ルロース性糖類を除去する。食品に適するD-キシロース
を得るためにはさらなる精製が必要となる。これらイオ
ン交換処理および結晶化処理が生産コストの上昇につな
がる。
【0005】この問題点を解決するため、出発材料が容
易に手に入り、かつ生じる廃棄物の量が少ないキシリト
ールの製造法が望まれている。例えば、他のペンチトー
ルを出発原料としてキシリトールを生産する方法が開発
されてきた。容易に手に入るペンチトールのひとつがD-
アラビトールであり、D-アラビトールは酵母を用いて製
造できる(Can.J.Microbiol.,31,1985,467-471、J.Gen.
Microbiol.,139,1993,1047-1054)。
【0006】そこで、D-アラビトールを原料とするキシ
リトール生産法がいくつか開発されている。Applied Mi
crobiology., 18, 1969, 1031-1035には、デバリオミセ
ス・ハンゼニイ(Debaryomyces hansenii) ATCC20121
を用いて、発酵によりグルコースからD-アラビトールを
生産し、次に、アセトバクター・サブオキシダンス(Ac
etobacter suboxydans)を用いて同D-アラビトールをD-
キシルロースに変換し、さらにキャンディダ・ギリエル
モンディ・ヴァリ.ソヤ(Candida guilliermondii va
r. soya)を同D-キシルロースに作用させキシリトール
に変換する方法が報告されている。
【0007】また、ヨーロッパ特許出願公開第403392号
(出願人ロケッテ・フレレス(Roquette Freres))およ
び同第421882号(出願人ロケッテ・フレレス(Roquette
Freres))には、耐浸透圧酵母を用いてD-アラビトール
を発酵生産し、次にアセトバクター属細菌、グルコノバ
クター属細菌またはクレブジエラ属細菌を用いて同D-ア
ラビトールをD-キシルロースに変換し、次いで同キシル
ロースにグルコース(キシロース)イソメラーゼを作用
させてキシロースおよびキシルロース混合物を生成し、
さらに生成したキシロース/キシルロースに水素添加し
てキシリトールに変換する方法が開示されている。ま
た、同キシロース/キシルロース混合物中のキシロース
を予備濃縮し、これに水素添加してキシリトールに変換
する方法が開示されている。
【0008】しかし、上記D-アラビトールを原料とする
キシリトール生産法は、高収率でキシリトールを生成す
ることができるが、多段階の反応ステップを必要とする
ためにプロセスが煩雑なものとなるという欠点があり、
そのため経済的にも満足のいくものではなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、D-アラビトールを原料としてキシリトール
を製造する方法であって、かつ、プロセスが単純な同製
造法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】鋭意検討の結果、本発明
者らはD-アラビトールをキシリトールに直接変換する活
性を持つ菌を見出し、本発明を完成させ、前記課題を解
決した。
【0011】すなわち本発明は、グルコノバクター属ま
たはアセトバクター属に属し、D-アラビトールをキシリ
トールに変換する能力を持つ微生物をD-アラビトールに
作用させ、生成するキシリトールを採取することを特徴
とするキシリトールの製造法である。
【0012】さらに本発明は、グルコノバクター・サブ
オキシダンス、グルコノバクター・オキシダンスまたは
アセトバクター・キシリナムに属し、D-アラビトールを
キシリトールに変換する能力を持つ微生物をD-アラビト
ールに作用させ、生成するキシリトールを採取すること
を特徴とするキシリトールの製造法である。
【0013】また本発明は、アクロモバクター属、アグ
ロバクテリウム属、アルスロバクター属、アゾトバクタ
ー属、ブレビバクテリウム属、コリネバクテリウム属、
エルビニア属、フラボバクテリウム属、ミクロコッカス
属、ノカルディア属、プラノコッカス属、シュードモナ
ス属またはロドコッカス属に属し、D-アラビトールをキ
シリトールに変換する能力を持つ微生物をD-アラビトー
ルに作用させ、生成するキシリトールを採取することを
特徴とするキシリトールの製造法である。
【0014】さらに本発明は、アクロモバクター・ビス
コーサス、アグロバクテリウム・ツメファシエンス、ア
グロバクテリウム・ラジオバクター、アルスロバクター
・パラフィネウス、アルスロバクター・ヒドロカーボグ
ルタミカス、アゾトバクター・インディカス、ブレビバ
クテリウム・ケトグルタミカム、コリネバクテリウム・
ファシエンス、エルビニア・アミロボーラ、フラボバク
テリウム・ペレグリナム、フラボバクテリウム・フカタ
ム、ミクロコッカス・sp. CCM825、ノカルデ
ィア・オパカ、プラノコッカス・ユーシナタス、シュー
ドモナス・シンキサンタまたはロドコッカス・エリスロ
ポリスに属し、D-アラビトールをキシリトールに変換す
る能力を持つ微生物をD-アラビトールに作用させ、生成
するキシリトールを採取することを特徴とするキシリト
ールの製造法である。
【0015】また本発明は、モルガネラ属、アクチノマ
ドゥラ属、アクチノマイセス属またはストレプトマイセ
ス属に属し、D-アラビトールをキシリトールに変換する
能力を持つ微生物をD-アラビトールに作用させ、生成す
るキシリトールを採取することを特徴とするキシリトー
ルの製造法である。
【0016】さらに本発明は、モルガネラ・モルガニ、
アクチノマドゥラ・マドゥラ、アクチノマイセス・ビオ
ラセオクロモゲネス、ストレプトマイセス・セリカラ
ー、ストレプトマイセス・フラベラス、ストレプトマイ
セス・グリセオラス、ストレプトマイセス・リビダン
ス、ストレプトマイセス・オリバセウス、ストレプトマ
イセス・タナシエンシス、ストレプトマイセス・バージ
ニエ、ストレプトマイセス・アンチビオティカス、スト
レプトマイセス・カカオイまたはストレプトマイセス・
ラベンデュレに属し、D-アラビトールをキシリトールに
変換する能力を持つ微生物をD-アラビトールに作用さ
せ、生成するキシリトールを採取することを特徴とする
キシリトールの製造法である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明に用いられる微生物は、グルコノバクター属、アセ
トバクター属、アクロモバクター属、アグロバクテリウ
ム属、アルスロバクター属、アゾトバクター属、ブレビ
バクテリウム属、コリネバクテリウム属、エルビニア
属、フラボバクテリウム属、ミクロコッカス属、ノカル
ディア属、プラノコッカス属、シュードモナス属、ロド
コッカス属、モルガネラ属、アクチノマドゥラ属、アク
チノマイセス属またはストレプトマイセス属に属し、D-
アラビトールをキシリトールに変換する能力を持つ微生
物である。
【0018】上記微生物として具体的には、グルコノバ
クター・サブオキシダンス、グルコノバクター・オキシ
ダンス、アセトバクター・キシリナム、アクロモバクタ
ー・ビスコーサス、アグロバクテリウム・ツメファシエ
ンス、アグロバクテリウム・ラジオバクター、アルスロ
バクター・パラフィネウス、アルスロバクター・ヒドロ
カーボグルタミカス、アゾトバクター・インディカス、
ブレビバクテリウム・ケトグルタミカム、コリネバクテ
リウム・ファシエンス、エルビニア・アミロボーラ、フ
ラボバクテリウム・ペレグリナム、フラボバクテリウム
・フカタム、ミクロコッカス・sp. CCM825、
ノカルディア・オパカ、プラノコッカス・ユーシナタ
ス、シュードモナス・シンキサンタ、ロドコッカス・エ
リスロポリス、モルガネラ・モルガニ、アクチノマドゥ
ラ・マドゥラ、アクチノマイセス・ビオラセオクロモゲ
ネス、ストレプトマイセス・セリカラー、ストレプトマ
イセス・フラベラス、ストレプトマイセス・グリセオラ
ス、ストレプトマイセス・リビダンス、ストレプトマイ
セス・オリバセウス、ストレプトマイセス・タナシエン
シス、ストレプトマイセス・バージニエ、ストレプトマ
イセス・アンチビオティカス、ストレプトマイセス・カ
カオイ、ストレプトマイセス・ラベンデュレ等が挙げら
れる。
【0019】さらに、本発明に用いられる微生物の具体
的な菌株としては、以下のような菌株が挙げられる。
【0020】グルコノバクター・サブオキシダンス(Glu
conobacter suboxydans) NRRLB-755 グルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxyda
ns) ATCC621 グルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxyda
ns) IAM 1842 グルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxyda
ns) IAM 1839 アセトバクター・キシリナム(Acetobacter xylinum) AT
CC14851
【0021】アクロモバクター・ビスコーサス(Achromo
bacter viscosus) ATCC12448 アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium
tumefaciens) ATCC2778 アグロバクテリウム・ラジオバクター(Agrobacterium r
adiobacter) ATCC4718 アルスロバクター・パラフィネウス(Arthrobacter para
ffineus) ATCC15590 アルスロバクター・パラフィネウス(Arthrobacter para
ffineus) ATCC15591 アルスロバクター・パラフィネウス(Arthrobacter para
ffineus) ATCC19064 アルスロバクター・パラフィネウス(Arthrobacter para
ffineus) ATCC19065 アルスロバクター・ヒドロカーボグルタミカス(Arthrob
acter hydrocarboglutamicus) ATCC15583 アゾトバクター・インディカス(Azotobacter indicus)
ATCC9037 ブレビバクテリウム・ケトグルタミカム(Brevibacteriu
m ketoglutamicum) ATCC15587 ブレビバクテリウム・ケトグルタミカム(Brevibacteriu
m ketoglutamicum) ATCC15588 コリネバクテリウム・ファシエンス(Corynebacterium f
asciens) IAM1079 エルビニア・アミロボーラ(Erwinia amylovora) IFO126
87 フラボバクテリウム・ペレグリナム(Flavobacterium pe
regrinum) CCM1080-A フラボバクテリウム・フカタム(Flavobacterium fucatu
m) AJ2478 ミクロコッカス・sp.(Micrococcus sp.) CCM825 ノカルディア・オパカ(Nocardia opaca) NCIB9409 プラノコッカス・ユーシナタス(Planococcus eucinatu
s) AJ1656 シュードモナス・シンキサンタ(Pseudomonas synxanth
a) ATCC796 ロドコッカス・エリスロポリス(Rhodococcus erythropo
lis) ATCC11048
【0022】モルガネラ・モルガニ (Morganella morga
nii) AJ2771 アクチノマドゥラ・マドゥラ (Actinomadura madurae)
ATCC19425 アクチノマイセス・ビオラセオクロモゲネス (Actinomy
ces violaceochromogenes) IFO13100 ストレプトマイセス・セリカラー (Streptomyces coeli
color) ATCC10147 ストレプトマイセス・フラベラス (Streptomyces flave
lus) AJ9012 ストレプトマイセス・グリセオラス (Streptomyces gri
seolus) NRRL B-1062 ストレプトマイセス・リビダンス (Streptomyces livid
ans) IFO13385 ストレプトマイセス・オリバセウス (Streptomyces oli
vaceus) ATCC21379 ストレプトマイセス・タナシエンシス(Streptomyces ta
nashiensis) ATCC15238 ストレプトマイセス・バージニエ (Streptomyces virgi
niae) AJ9053 ストレプトマイセス・アンチビオティカス (Streptomyc
es antibioticus) NRRL3238 ストレプトマイセス・カカオイ (Streptomyces cacaoi)
ATCC19093 ストレプトマイセス・ラベンデュレ (Streptomyces lav
endulae) ATCC8664
【0023】フラボバクテリウム・ペレグリナム(Flavo
bacterium peregrinum) CCM1080-Aおよびミクロコッカ
ス・sp.(Micrococcus sp.) CCM825は、チェコスロバ
ック・コレクション・オブ・マイクロオーガニズムズ(C
zechoslovak Collection ofMicroorganisms、住所 Tvrd
eho 14, Brno CS-602 00, Czechoslovakia)から入手可
能である。
【0024】フラボバクテリウム・フカタム(Flavobact
erium fucatum) AJ2478は、1983年4月25日に通商産業省
工業技術院微生物工業技術研究所(現通商産業省工業技
術院生命工学工業技術研究所)(住所 1-3, Higashi 1-
chome, Tsukuba-shi, Ibaraki 305-8566, Japan)に寄
託され、受託番号FERM P-7053が付与され、1998年9月
9日にブダペスト条約に基づく国際寄託に移管され、受
託番号FERM BP-6492が付与されている。
【0025】プラノコッカス・ユーシナタス(Planococc
us eucinatus) AJ1656は、1987年1月19日に通商産業省
工業技術院微生物工業技術研究所(現通商産業省工業技
術院生命工学工業技術研究所)に寄託され、受託番号FE
RM P-9133が付与され、1998年9月9日にブダペスト条
約に基づく国際寄託に移管され、受託番号FERM BP-6493
が付与されている。
【0026】モルガネラ・モルガニ (Morganella morga
nii) AJ2771は、1998年1月16日に通商産業省工業技術院
微生物工業技術研究所(現通商産業省工業技術院生命工
学工業技術研究所)に寄託され、受託番号FERM P-16594
が付与され、1998年9月9日にブダペスト条約に基づく
国際寄託に移管され、受託番号FERMP BP-6496が付与さ
れている。
【0027】ストレプトマイセス・フラベラス (Strept
omyces flavelus) AJ9012は、1998年1月16日に通商産業
省工業技術院微生物工業技術研究所(現通商産業省工業
技術院生命工学工業技術研究所)に寄託され、受託番号
FERM P-16585が付与され、1998年9月9日にブダペスト
条約に基づく国際寄託に移管され、受託番号FERM BP-64
94が付与されている。
【0028】ストレプトマイセス・バージニエ (Strept
omyces virginiae) AJ9053は、1998年1月16日に通商産
業省工業技術院微生物工業技術研究所(現通商産業省工
業技術院生命工学工業技術研究所)に寄託され、受託番
号FERM P-16587が付与され、1998年9月9日にブダペス
ト条約に基づく国際寄託に移管され、受託番号FERM BP-
6495が付与されている。
【0029】ノカルディア・オパカ(Nocardia opaca) N
CIB9409は、ナショナル・コレクション・オブ・インダ
ストゥリアル・アンド・マリン・バクテリア( Nationa
l Collections of Industrial and Marine Bacteria.、
住所 NCIMB Lts., Torry Research Station 135 Abbey
Road, Aberdeen AB9 8DG, United Kingdom)から入手
可能である。
【0030】エルビニア・アミロボーラ(Erwinia amylo
vora) IFO12687、アクチノマイセス・ビオラセオクロモ
ゲネス (Actinomyces violaceochromogenes) IFO13100
およびストレプトマイセス・リビダンス (Streptomyces
lividans) IFO13385 は、インシュティチュート・フォ
ア・ファーメンテーション・オオサカ(Institute for
Fermentation, Osaka.、住所 17-85, Juso-honmachi 2-
chome, Yodogawa-ku,Osaka 532, Japan)から入手可能
である。
【0031】コリネバクテリウム・ファシエンス(Coryn
ebacterium fasciens) IAM1079、グルコノバクター・オ
キシダンス(Gluconobacter oxydans) IAM1842およびグ
ルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxydan
s) IAM1839は、インシュティチュート・オブ・モレキュ
ラー・アンド・セルラー・バイオサイエンス(旧インシ
ュティチュート・オブ・アプライド・マイクロバイオロ
ジー)(Institute ofMolecular and Cellular Bioscie
nces. (Formerly, Institute of Applied Microbiolog
y)、住所:日本国東京都文京区弥生一丁目東京大学(Th
e university of Tokyo, Yayoi 1-chome, Bunkyo-ku, T
okyo, Japan)から入手可能である。
【0032】これらの微生物を培養する培地は格別の制
限はなく、通常の炭素源、窒素源、無機イオン、更に必
要ならば有機栄養源を含む通常の培地でよい。炭素源と
しては、グルコース等の炭水化物、グリセロール等のア
ルコール類、有機酸、その他が適宜使用される。窒素源
としては、アンモニアガス、アンモニア水、アンモニウ
ム塩、硝酸塩その他が用いられる。リン源としてはリン
酸のカリウム塩、ナトリウム塩等が使用される。無機イ
オンとしては、マグネシウムイオン、カリウムイオン、
鉄イオン、マンガンイオン、硫酸イオンその他が必要に
応じ適宜使用される。有機栄養源としては、ビタミン、
アミノ酸等及びこれらを含有するレバーエキス、酵母エ
キス、麦芽エキス、ペプトン、肉エキス、コーンスティ
ープリカー、カゼイン分解物、その他が適宜用いられ
る。
【0033】また、D-アラビトールからキシリトールを
生成する反応を触媒する酵素群の誘導剤としてD-キシロ
ース、D-キシルロース、D-アラビトール、キシリトール
などの糖類や糖アルコールを培地に添加することによっ
て、D-アラビトールをキシリトールに変換する活性が向
上する場合がある。
【0034】培養条件にも格別の制限はなく、例えば、
好気的条件下pH5〜8及び温度25〜40℃の範囲内でpH及び
温度を適当に制限しつつ12〜72時間程度培養を行なえば
よい。
【0035】かくして培養された微生物を、D-アラビト
ールに接触反応させることにより、反応液中にキシリト
ールを生成することができる。本発明の方法において前
記「微生物」は、菌体そのものであってもよいし、D-ア
ラビトールをキシリトールに変換する能力を有する限り
菌体の処理物であってもよい。具体的には、菌体を含む
培養物、該培養物から分離・回収した菌体、該菌体固定
化処理物、アセトン処理または凍結乾燥等した菌体、菌
体破砕液、菌体破砕液の分画物もしくは精製酵素画分、
又はこれらの処理物の固定化物等が挙げられる。
【0036】反応は通常、温度20〜60℃、望ましくは30
〜40℃で、pH4.0〜9.0望ましくはpH6.5〜7.5で好結果を
与える。尚、反応液には、応液に炭酸カルシウムを例え
ば2%(w/v)となるように添加するなどして、反応時のpH
の低下を防ぐと、キシリトールの収率を高めることがで
きる場合がある。反応には、静地反応あるいは撹はん反
応のいずれの方法も採用し得る。反応時間は、使用する
菌体の活性、D-アラビトール濃度などの条件によって異
なるが、1〜100時間が望ましい。
【0037】反応の際に炭素源を添加して反応を行う
と、キシリトールの生成量が向上する場合がある。特
に、アセトバクター属細菌又はグルコノバクター属細菌
を用いる場合は、反応液に炭素源を添加することが好ま
しい。添加する炭素源としては糖、糖の誘導体、アルコ
ール類、アルデヒド類、および有機酸類等が挙げられ
る。糖としてはグルコース、フルクトース、スクロー
ス、ラクトースが挙げられる。糖の誘導体としてはソル
ビトール、マンニトール、グリセロール等の糖アルコー
ル、グルコン酸等のアルドン酸等が挙げられる。また、
アルコール類としてはメタノール、エタノール、プロパ
ノール、イソプロピルアルコール、1,4−ブタンジオー
ル、2,3−ブタンジオールなどが、アルデヒド類として
はホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンア
ルデヒド、イソブチルアルデヒド、グリセロアルデヒド
などが、また有機酸類としてはギ酸、クエン酸、フマル
酸、リンゴ酸などが挙げられる。これらの炭素源は、単
独で使用してもよく、任意の2種または3種以上の炭素
源を混合物として使用してもよい。これら炭素源の添加
量は、使用する菌体の活性、D-アラビトール濃度などの
条件によって異なるが、合計で0.5〜30%(w/v)、好まし
くは0.5〜10%(w/v)が好ましい結果を与える。
【0038】また、微生物として、菌体破砕液などの菌
体処理物を用いる場合には、前記反応系にNADまたはNAD
Hを直接添加することによっても、D-キシルロースの還
元反応を効率的に進行させることができる。尚、この場
合、微生物としてグルコノバクター属またはアセトバク
ター属に属する細菌を用いる場合はNADHを、アクロモバ
クター属、アグロバクテリウム属、アルスロバクター
属、アゾトバクター属、ブレビバクテリウム属、コリネ
バクテリウム属、エルビニア属、フラボバクテリウム
属、ミクロコッカス属、ノカルディア属、プラノコッカ
ス属、シュードモナス属、ロドコッカス属、モルガネラ
属、アクチノマドゥラ属、アクチノマイセス属またはス
トレプトマイセス属に属する細菌を用いる場合はNADを
添加することが好ましい。
【0039】上記のようにして培養液中に生成したキシ
リトールは、常法に従って反応液より採取分離される。
具体的には、遠心分離、ろ過等により固形物を除去した
後、活性炭、イオン交換樹脂により脱色、脱塩し、その
溶液から結晶化する方法が採用できる。
【0040】
【実施例】以下、実施例にて本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではな
い。なお、本実施例において、原料のD-アラビトールお
よび生成したキシリトールは、高速液体クロマトグラフ
ィー(HPLC)により、下記の条件にて分析した。
【0041】 カラム:Shodex SC1211〔昭和電工社製品〕 移動層:50% アセトニトリル/50% 50ppm Ca-EDTA水溶
液 流 速:0.8 ml/分 温 度:60℃ 検 出:RI検出器
【0042】
【実施例1】普通ブイヨン(栄研化学社製品)1.8% (w/
v)を含む培地(pH 7.0)4mlを試験管に分注し、120℃、
20分間加熱滅菌した。この培地に、別滅菌したD-アラビ
トール、キシリトール、D-キシロースをそれぞれ1%と
なるように添加した。この培地に表1に示す菌体をそれ
ぞれ接種し、30℃で2日間振とう培養した。該培養液か
ら遠心分離により菌体を集め、生理食塩水で1回洗浄し
た。
【0043】それぞれの培養菌体を0.1Mリン酸緩衝溶液
(pH 7.0)に湿重量で5%(w/v)となるように懸濁した。
ガラスビーズ(Biospec products社製、直径0.1mm)を菌
体懸濁液の約半分量加えて、マルチビーズショッカー M
B-200(安井器械社製)を使用して菌体を破砕した。破
砕は3000rpmで3分間行い、得られた菌体懸濁液を粗酵素
液として以下の変換反応に使用した。
【0044】0.1Mトリス塩酸緩衝溶液 (pH 8.0)に終濃
度でそれぞれD-アラビトール 5%(w/v)、NAD 10mMとな
るように溶解し、試験管に0.9mlずつ分注した。この反
応液にそれぞれの粗酵素液を0.1ml添加し、pH 8.0、30
℃にて22時間反応を行った。反応後、遠心分離により沈
殿を除いた後、HPLCにて生成したキシリトールを定量し
た。この結果を表1に示した。表1に示したようにいず
れの菌体を用いた反応によってもD-アラビトールよりキ
シリトールが効率よく生成蓄積した。
【0045】
【表1】 表1 反応により生成したキシリトール濃度及び収率 ──────────────────────────────────── 菌株 生成キシリトール(g/l) 反応収率(%) ──────────────────────────────────── Achromobacter viscosus ATCC12448 0.1 0.2 Agrobacterium tumefaciens ATCC2778 0.3 0.6 Agrobacterium radiobacter ATCC4718 0.6 1.2 Arthrobacter paraffineus ATCC15590 2.6 5.2 Arthrobacter paraffineus ATCC15591 4.4 8.8 Arthrobacter paraffineus ATCC19064 3.7 7.4 Arthrobacter paraffineus ATCC19065 3.6 7.2 Arthrobacter hydrocarboglutamicus ATCC15583 4.0 8.0 Azotobacter indicus ATCC9037 0.3 0.6 Brevibacterium ketoglutamicum ATCC15587 2.2 4.4 Brevibacterium ketoglutamicum ATCC15588 3.4 6.8 Corynebacterium fasciens IAM1079 1.6 3.2 Erwinia amylovora IFO12687 4.3 8.6 Flavobacterium peregrinum CCM1080-A 0.3 0.6 Flavobacterium fucatum FERM P-7053 1.2 2.4 Micr
ococcus sp. CCM825 0.2 0.4 Nocardia opaca NCIB9409 3.8 7.6 Planococcus eucinatus FERM P-9133 0.5 1.0 Pseudomonas synxantha ATCC796 0.2 0.4 Rhodococcus erythropolis ATCC11048 5.5 11.0 Morganella morganii AJ2771 1.7 3.4 ────────────────────────────────────
【0046】
【実施例2】酵母エキス(Yeast Extract)0.2% (w/
v)、肉エキス(Meat Extract)0.2%、ペプトン(Pepto
ne)0.4%、NaCl 0.5%、硫酸マグネシウム7水和物 0.2
%を含む培地(pH 7.2)50mlを500ml容フラスコに分注
し、120℃、20分間加熱滅菌した。この培地に、別滅菌
したD-アラビトール、キシリトール、D-キシロースをそ
れぞれ1%となるように添加した。この培地に表2に示
す菌体をそれぞれ接種し、30℃で2日間振とう培養し
た。該培養液から遠心分離により菌体を集め、生理食塩
水で1回洗浄した。
【0047】それぞれの培養菌体を0.1Mリン酸緩衝溶液
(pH 7.0)に湿重量で5%(w/v)となるように懸濁した。
ガラスビーズ(Biospec products社製、直径0.1mm)を菌
体懸濁液の約半分量加えて、マルチビーズショッカー M
B-200(安井器械社製)を使用して菌体を破砕した。破
砕は3000rpmで3分間行い、得られた菌体懸濁液を粗酵素
液として以下の変換反応に使用した。
【0048】0.1Mトリス塩酸緩衝溶液 (pH 8.0)に終濃
度でそれぞれD-アラビトール 5%(w/v)、NAD 10mMとな
るように溶解し、試験管に0.9mlずつ分注した。この反
応液にそれぞれの粗酵素液を0.1ml添加し、pH 8.0、30
℃にて22時間反応を行った。反応後、遠心分離により沈
殿を除いた後、HPLCにて生成したキシリトールを定量し
た。この結果を表2に示した。表2に示したようにいず
れの菌体を用いた反応によってもD-アラビトールよりキ
シリトールが効率よく生成蓄積した。
【0049】
【表2】 表2 反応により生成したキシリトール濃度及び収率 ──────────────────────────────────── 菌株 生成キシリトール(g/l) 反応収率(%) ──────────────────────────────────── Actinomadura madurae ATCC19425 0.5 1.0 Actinomyces violaceochromogenes IFO13100 0.1 0.2 Streptomyces coelicolor ATCC10147 0.5 1.0 Streptomyces flavelus AJ9012 0.3 0.6 Streptomyces griseolus NRRL B-1062 0.4 0.8 Streptomyces lividans IFO13385 0.4 0.8 Streptomyces olivaceus ATCC21379 0.3 0.6 Streptomyces tanashiensis ATCC15238 0.9 1.8 Streptomyces virginiae AJ9053 0.5 1.0 Streptomyces antibioticus NRRL3238 0.1 0.2 Streptomyces cacaoi ATCC19093 0.1 0.2 Streptomyces lavendulae ATCC8664 0.1 0.2 ────────────────────────────────────
【0050】
【実施例3】ポテトデキストロース(Difco社製品)2.4%
(w/v)、酵母エキス(Difco)3%、バクト・レバー・イン
フュージョン(Bacto liver infusion)(Difco)2.5%、
肉エキス(Difco)0.5%、グリセロール1.5%を含む培地
(pH 7.0)50mlを500ml坂口フラスコに分注し、120℃、
20分間加熱滅菌した。この培地に、別に滅菌したD-アラ
ビトール、キシリトール、D-キシロースをそれぞれ0.5
%となるように、および炭酸カルシウムを2.5%となるよ
うに添加した。この培地にグルコノバクター・オキシダ
ンスATCC621、グルコノバクター・サブオキシダンス NR
RLB-755およびアセトバクター・キシリナム ATCC14851
をそれぞれ接種し、30℃で3日間振とう培養した。該培
養液から遠心分離により菌体を集め、生理食塩水で1回
洗浄した。
【0051】D-アラビトール 5% (w/v)、D-グルコース
1%を0.1Mリン酸緩衝溶液 (pH 7.5)に溶解し、試験管
に10mlずつ分注した。この反応液にそれぞれの培養菌体
を湿重量で5%(w/v)となるように添加し、pH 7.5、30
℃にて22時間振とう反応を行った。反応後、遠心分離に
より菌体を除いた後、HPLCにて生成したキシリトールを
定量した。この結果を表3に示した。表3に示したよう
にいずれの菌体を用いた反応によってもD-アラビトール
よりキシリトールが効率よく生成蓄積した。
【0052】
【表3】 表3 反応により生成したキシリトール濃度及び収率 ──────────────────────────────────── 菌株 生成キシリトール濃度(g/l) 反応収率(%) ──────────────────────────────────── Gluconobacter suboxydans NRRLB-755 5.8 12 Gluconobacter oxydans ATCC621 17 33 Acetobacter xylinum ATCC14851 11 22 ────────────────────────────────────
【0053】
【実施例4】ポテトデキストロース(Difco社製品)2.4%
(w/v)、酵母エキス(Difco)3%、肉エキス(Difco)0.5
%、グリセロール1.5%を含む培地(pH 7.0)40mlを500
ml坂口フラスコに分注し、120℃、15分間加熱滅菌し
た。この培地に、別滅菌したD-アラビトール、キシリト
ール、D-キシロースをそれぞれ1%となるように、およ
び炭酸カルシウムを2.0%となるように添加した。この培
地にグルコノバクター・オキシダンスATCC621を接種
し、30℃で3日間振とう培養した。該培養液から遠心分
離により菌体を集め、生理食塩水で1回洗浄した。
【0054】D-アラビトール 5% (w/v)、D-グルコース
1%を0.1Mリン酸緩衝溶液 (pH 6.0)に溶解し、試験管
に10mlずつ分注した。この反応液に菌体を湿重量で10%
(w/v)、炭酸カルシウムを2%(w/v)となるように添加
し、30℃にて振とう反応を行った。反応6時間目にエタ
ノールまたはグルコースを表4に示すように加えた場合
についても行った。27時間反応後、遠心分離により菌体
を除いた後、HPLCにて生成したキシリトールを定量し
た。この結果を表4に示した。表4に示したように炭素
源の添加により、D-アラビトールよりのキシリトールの
生成量が増大した。
【0055】
【表4】 表4 反応により生成したキシリトール濃度及び収率 (使用菌株:Gluconobacter oxydans ATCC621) ──────────────────────────────────── 反応6時間目の添加物 生成キシリトール濃度(g/l) 反応収率(%) ──────────────────────────────────── なし 28 56 エタノール 5% 34 70 グルコース 0.5% 29 58 エタノール 5% 及びグルコース 0.5% 47 94 ────────────────────────────────────
【0056】
【実施例5】ポテトデキストロース(Difco社製品)2.4%
(w/v)、酵母エキス(Difco)3%、肉エキス(Difco)0.5
%、グリセロール1.5%を含む培地(pH 7.0)40mlを500
ml坂口フラスコに分注し、120℃、15分間加熱滅菌し
た。この培地に、別滅菌したD-アラビトール、キシリト
ール、D-キシロースをそれぞれ1%となるように、およ
び炭酸カルシウムを2.0%となるように添加した。この培
地にグルコノバクター・サブオキシダンス NRRLB-755お
よびアセトバクター・キシリナム ATCC14851をそれぞれ
接種し、30℃で3日間振とう培養した。該培養液から遠
心分離により菌体を集め、生理食塩水で1回洗浄した。
【0057】D-アラビトール 5% (w/v)、D-グルコース
1%を0.1Mリン酸緩衝溶液 (pH 6.0)に溶解し、試験管
に10mlずつ分注した。この反応液に菌体を湿重量で10%
(w/v)、炭酸カルシウムを2%(w/v)となるように添加
し、30℃にて振とう反応を行った。反応6時間目にエタ
ノール5%およびグルコース0.5%を添加した。27時間反応
後、遠心分離により菌体を除いた後、HPLCにて生成した
キシリトールを定量した。この結果を表5に示した。表
5に示したようにD-アラビトールよりキシリトールが効
率よく生成蓄積した。
【0058】
【表5】 表5 反応により生成したキシリトール濃度及び収率 ──────────────────────────────────── 菌株 生成キシリトール濃度(g/l) 反応収率(%) ──────────────────────────────────── Gluconobacter suboxydans NRRLB-755 16 32 Acetobacter xylinum ATCC14851 32 64 ────────────────────────────────────
【0059】
【実施例6】ポテトデキストロース(Difco社製品)2.4
%(w/v)、酵母エキス(Difco)3%、肉エキス(Difco)0.
5%、グリセロール1.5%を含む培地(pH 7.0)50mlを500m
l坂口フラスコに分注し、120℃、15分間加熱殺菌した。
D-アラビトール溶液を120℃、15分間殺菌した後、上記
培地に3.0%となるように添加した。さらに炭酸カルシウ
ム1gを200℃、120分間乾熱滅菌して上記培地に添加し
た。この培地にグルコノバクター・オキシダンスATCC62
1を接種し、30℃で3日間振とう培養した。該培養液か
ら遠心分離により菌体を集め、生理食塩水で1回洗浄し
た。
【0060】D-アラビトールを0.1Mリン酸緩衝溶液(pH
6.0)に5%(w/v)となる様に溶解し、これに上記の洗浄
菌体を湿重量で約10%(w/v)となるように添加した。この
反応液10mlを試験管に入れ、30℃にて振とう反応を行っ
た。24時間反応後、遠心分離により菌体を除いた後、HP
LCにて生成したキシリトールを定量した。この結果を表
7に示した。表6に示したようにD-アラビトールよりキ
シリトールが生成蓄積した。
【表6】 表6 反応により生成したキシリトール濃度及び収率 ──────────────────────────────────── 菌株 生成キシリトール濃度(g/l) 反応収率(%) ──────────────────────────────────── Gluconobacter oxydans ATCC621 7.8 16 ────────────────────────────────────
【0061】
【発明の効果】本発明により、D-アラビトールを原料と
して、単純なプロセスでキシリトールを製造することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12P 7/18 C12R 1:03) (C12P 7/18 C12R 1:545) (C12P 7/18 C12R 1:58) (C12P 7/18 C12R 1:48) (C12P 7/18 C12R 1:56) (C12P 7/18 C12R 1:04) (C12P 7/18 C12R 1:06) (C12P 7/18 C12R 1:025) (C12P 7/18 C12R 1:065) (C12P 7/18 C12R 1:13) (C12P 7/18 C12R 1:15) (C12P 7/18 C12R 1:18) (C12P 7/18 C12R 1:20) (C12P 7/18 C12R 1:265) (C12P 7/18 C12R 1:365) (C12P 7/18 C12R 1:38) (C12P 7/18 C12R 1:465) (31)優先権主張番号 特願平10−9598 (32)優先日 平10(1998)1月21日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 橋口 賢一 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社アミノサイエンス研究所内 (72)発明者 横関 健三 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社アミノサイエンス研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グルコノバクター属またはアセトバクタ
    ー属に属し、D-アラビトールをキシリトールに変換する
    能力を持つ微生物をD-アラビトールに作用させ、生成す
    るキシリトールを採取することを特徴とするキシリトー
    ルの製造法。
  2. 【請求項2】 グルコノバクター属またはアセトバクタ
    ー属に属する微生物がグルコノバクター・サブオキシダ
    ンス、グルコノバクター・オキシダンスまたはアセトバ
    クター・キシリナムである請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 アクロモバクター属、アグロバクテリウ
    ム属、アルスロバクター属、アゾトバクター属、ブレビ
    バクテリウム属、コリネバクテリウム属、エルビニア
    属、フラボバクテリウム属、ミクロコッカス属、ノカル
    ディア属、プラノコッカス属、シュードモナス属または
    ロドコッカス属に属し、D-アラビトールをキシリトール
    に変換する能力を持つ微生物をD-アラビトールに作用さ
    せ、生成するキシリトールを採取することを特徴とする
    キシリトールの製造法。
  4. 【請求項4】 アクロモバクター属がアクロモバクター
    ・ビスコーサスであり、アグロバクテリウム属がアグロ
    バクテリウム・ツメファシエンスまたはアグロバクテリ
    ウム・ラジオバクターであり、アルスロバクター属がア
    ルスロバクター・パラフィネウスまたはアルスロバクタ
    ー・ヒドロカーボグルタミカスであり、アゾトバクター
    属がアゾトバクター・インディカスであり、ブレビバク
    テリウム属がブレビバクテリウム・ケトグルタミカムで
    あり、コリネバクテリウム属がコリネバクテリウム・フ
    ァシエンスであり、エルビニア属がエルビニア・アミロ
    ボーラであり、フラボバクテリウム属がフラボバクテリ
    ウム・ペレグリナムまたはフラボバクテリウム・フカタ
    ムであり、ミクロコッカス属がミクロコッカス・sp.
    CCM825であり、ノカルディア属がノカルディア
    ・オパカであり、プラノコッカス属がプラノコッカス・
    ユーシナタスであり、シュードモナス属がシュードモナ
    ス・シンキサンタであり、ロドコッカス属がロドコッカ
    ス・エリスロポリスである請求項3記載の製造法。
  5. 【請求項5】 モルガネラ属、アクチノマドゥラ属、ア
    クチノマイセス属またはストレプトマイセス属に属し、
    D-アラビトールをキシリトールに変換する能力を持つ微
    生物をD-アラビトールに作用させ、生成するキシリトー
    ルを採取することを特徴とするキシリトールの製造法。
  6. 【請求項6】 モルガネラ属がモルガネラ・モルガニで
    あり、アクチノマドゥラ属がアクチノマドゥラ・マドゥ
    ラであり、アクチノマイセス属がアクチノマイセス・ビ
    オラセオクロモゲネスであり、ストレプトマイセス属が
    ストレプトマイセス・セリカラー、ストレプトマイセス
    ・フラベラス、ストレプトマイセス・グリセオラス、ス
    トレプトマイセス・リビダンス、ストレプトマイセス・
    オリバセウス、ストレプトマイセス・タナシエンシス、
    ストレプトマイセス・バージニエ、ストレプトマイセス
    ・アンチビオティカス、ストレプトマイセス・カカオイ
    またはストレプトマイセス・ラベンデュレである請求項
    5記載の製造法。
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