JPH11264684A - 躯体蓄熱空調システムにおける蓄熱運転制御方法 - Google Patents
躯体蓄熱空調システムにおける蓄熱運転制御方法Info
- Publication number
- JPH11264684A JPH11264684A JP10070058A JP7005898A JPH11264684A JP H11264684 A JPH11264684 A JP H11264684A JP 10070058 A JP10070058 A JP 10070058A JP 7005898 A JP7005898 A JP 7005898A JP H11264684 A JPH11264684 A JP H11264684A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat storage
- heat
- temperature
- skeleton
- air
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/14—Thermal energy storage
Landscapes
- Other Air-Conditioning Systems (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】躯体に空調機からの空調空気を流す中空部を構
成し、空調時間外において躯体に蓄熱を行うと共に、空
調時間において躯体に蓄熱された熱を空調に利用するよ
うに構成した躯体蓄熱空調システムにおいて、従来の蓄
熱運転制御方法では、熱損失が大きかったり、温度セン
サーの設置作業に難点があったり等、種々の課題があ
る。 【解決手段】そこで本発明では、躯体4に、その表面に
温度を測定する温度センサー13を設置し、この温度セ
ンサーにより測定した躯体の表面温度により蓄熱状態を
推定して蓄熱運転を制御する蓄熱運転制御方法を提案す
るものである。温度センサーは、単数でも良いし、複数
でも良く、後者の場合には平均値を演算して、躯体の表
面温度とすればよい。
成し、空調時間外において躯体に蓄熱を行うと共に、空
調時間において躯体に蓄熱された熱を空調に利用するよ
うに構成した躯体蓄熱空調システムにおいて、従来の蓄
熱運転制御方法では、熱損失が大きかったり、温度セン
サーの設置作業に難点があったり等、種々の課題があ
る。 【解決手段】そこで本発明では、躯体4に、その表面に
温度を測定する温度センサー13を設置し、この温度セ
ンサーにより測定した躯体の表面温度により蓄熱状態を
推定して蓄熱運転を制御する蓄熱運転制御方法を提案す
るものである。温度センサーは、単数でも良いし、複数
でも良く、後者の場合には平均値を演算して、躯体の表
面温度とすればよい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は躯体蓄熱を利用した
空調システムの蓄熱運転制御方法に関するものである。
空調システムの蓄熱運転制御方法に関するものである。
【0002】近来、空調機の始動直後から室内環境を良
好にすることを目的としたり、または空調負荷のピーク
カットによる熱源・空調機器の容量低減を計る目的で、
空調が必要な時間外に空調機を蓄熱運転してコンクリー
ト躯体に予め熱(冷熱を含む)を蓄熱しておき、この熱
を、空調が必要な時間に利用することができる躯体蓄熱
空調システムが提案されている。例えば特願平9−28
209号等の願書に添付した明細書及び図面参照。
好にすることを目的としたり、または空調負荷のピーク
カットによる熱源・空調機器の容量低減を計る目的で、
空調が必要な時間外に空調機を蓄熱運転してコンクリー
ト躯体に予め熱(冷熱を含む)を蓄熱しておき、この熱
を、空調が必要な時間に利用することができる躯体蓄熱
空調システムが提案されている。例えば特願平9−28
209号等の願書に添付した明細書及び図面参照。
【0003】このような空調システムは、建築物の構造
体により構成された閉鎖空間、例えば中空スラブを蓄熱
空気通路として構成し、空調機から空調空間を経て空調
機に還流する空調空気経路の適所に上記中空スラブの蓄
熱空気通路を配置した構成を基本構成としている。
体により構成された閉鎖空間、例えば中空スラブを蓄熱
空気通路として構成し、空調機から空調空間を経て空調
機に還流する空調空気経路の適所に上記中空スラブの蓄
熱空気通路を配置した構成を基本構成としている。
【0004】このような空調システムの一例を説明する
と、例えば図5に示すものは、空調機1の吐出側2から
の空調空気を、二重床3とスラブ4との間に構成した床
下空間部5を介して床3に設けた吹出口6から居室空間
7に供給すると共に、天井パネル8に設けた吸込口9か
ら、この天井パネル8と天井側のスラブ4との間の天井
内空間10に流入させ、ここを通過させて空調機1の吸
込側11に還流させる床吹き出し式の空調システムにお
いて、スラブ4は中空部12を有する中空スラブにより
構成し、この中空部12により蓄熱用空気通路を構成し
て、上記空調空気を必要に応じてこの蓄熱用空気通路に
流すようにしたものである。
と、例えば図5に示すものは、空調機1の吐出側2から
の空調空気を、二重床3とスラブ4との間に構成した床
下空間部5を介して床3に設けた吹出口6から居室空間
7に供給すると共に、天井パネル8に設けた吸込口9か
ら、この天井パネル8と天井側のスラブ4との間の天井
内空間10に流入させ、ここを通過させて空調機1の吸
込側11に還流させる床吹き出し式の空調システムにお
いて、スラブ4は中空部12を有する中空スラブにより
構成し、この中空部12により蓄熱用空気通路を構成し
て、上記空調空気を必要に応じてこの蓄熱用空気通路に
流すようにしたものである。
【0005】このような構成において、空調が必要な時
間外、特に、電力料金の単価が安い夜間において空調機
1を運転し、空調空気を蓄熱用空気通路に流す蓄熱運転
を必要な時間だけ行うことにより、空調機1の運転によ
り発生した熱(冷熱を含む)を中空部12を構成した床
躯体4に蓄熱することができ、そして空調時において空
調空気を蓄熱用空気通路に流すことにより、蓄えた熱を
空調空気により回収して空調に利用することができる。
例えば従来では、夜10時から翌朝8時までの10時間
の間に蓄熱運転を行って躯体に蓄熱し、昼間に放熱して
利用する。図中実線矢印は蓄熱運転時の空調空気の流
れ、2点鎖線の矢印は空調運転時の空調空気の流れを示
すものであり、後者の空調運転においては、空調空気の
経路は、天井内空間10のみを流して空調機1の吸込側
11に還流する経路と、天井内空間10から蓄熱用空気
通路を流れて空調機1の吸込側11に還流する経路とを
選択できる構成であり、このような運転を行うためのダ
クト配置、切替機構等を適宜に構成している。
間外、特に、電力料金の単価が安い夜間において空調機
1を運転し、空調空気を蓄熱用空気通路に流す蓄熱運転
を必要な時間だけ行うことにより、空調機1の運転によ
り発生した熱(冷熱を含む)を中空部12を構成した床
躯体4に蓄熱することができ、そして空調時において空
調空気を蓄熱用空気通路に流すことにより、蓄えた熱を
空調空気により回収して空調に利用することができる。
例えば従来では、夜10時から翌朝8時までの10時間
の間に蓄熱運転を行って躯体に蓄熱し、昼間に放熱して
利用する。図中実線矢印は蓄熱運転時の空調空気の流
れ、2点鎖線の矢印は空調運転時の空調空気の流れを示
すものであり、後者の空調運転においては、空調空気の
経路は、天井内空間10のみを流して空調機1の吸込側
11に還流する経路と、天井内空間10から蓄熱用空気
通路を流れて空調機1の吸込側11に還流する経路とを
選択できる構成であり、このような運転を行うためのダ
クト配置、切替機構等を適宜に構成している。
【0006】尚、以上の例は、床吹き出し方式である
が、天井吹き出し方式にも適用できることは勿論であ
る。また、各階の居室に対応して蓄熱を行う床躯体4
も、図示例の天井側の他、床側とすることもできるもの
である。更に、蓄熱を行う躯体は、床躯体4だけでな
く、壁等の部分も適用できるものである。
が、天井吹き出し方式にも適用できることは勿論であ
る。また、各階の居室に対応して蓄熱を行う床躯体4
も、図示例の天井側の他、床側とすることもできるもの
である。更に、蓄熱を行う躯体は、床躯体4だけでな
く、壁等の部分も適用できるものである。
【0007】このような躯体蓄熱空調システムにおける
蓄熱運転の制御方法としては、従来次のような方法が例
としてあげられる。 (1) タイマーにより設定した時刻に、予め設定した
所定時間だけ蓄熱運転を行う制御方法 (2) 躯体の多数の個所において内部に埋め込んで設
置した多数の温度センサーにより躯体内部の温度を多点
測定し、それらの測定値から躯体の平均温度を算出し
て、その温度変化により蓄熱状態を推定し、所定の蓄熱
状態とするように蓄熱運転を行う制御方法
蓄熱運転の制御方法としては、従来次のような方法が例
としてあげられる。 (1) タイマーにより設定した時刻に、予め設定した
所定時間だけ蓄熱運転を行う制御方法 (2) 躯体の多数の個所において内部に埋め込んで設
置した多数の温度センサーにより躯体内部の温度を多点
測定し、それらの測定値から躯体の平均温度を算出し
て、その温度変化により蓄熱状態を推定し、所定の蓄熱
状態とするように蓄熱運転を行う制御方法
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記(1)の方法で
は、実際の蓄熱状態にかかわらずに蓄熱運転を行うの
で、躯体への蓄熱量に過不足が生じ、過度の蓄熱運転に
より余分な蓄熱を行うと、躯体からの熱の放散により熱
損失が大きくなるという課題がある。また上記(2)の
方法では、次のような課題がある。 a.多数の温度センサーを躯体の内部に埋め込むため、
設置作業に手間がかかる。 b.この設置作業は、躯体工事と相番になるため、作業
が錯綜する。 c.多数の温度センサーの測定値を運転制御手段に入力
して平均温度を演算するため、ハードウエア、ソフトウ
エア共に比較的大掛かりになる。 d.温度センサーが設置可能な躯体内部の個所は限られ
ているため、多数の温度センサーを設置しているとはい
っても、必ずしも躯体全体の温度を代表しているとは言
い切れない。 本発明は、以上のような課題を解決することを目的とす
るものである。
は、実際の蓄熱状態にかかわらずに蓄熱運転を行うの
で、躯体への蓄熱量に過不足が生じ、過度の蓄熱運転に
より余分な蓄熱を行うと、躯体からの熱の放散により熱
損失が大きくなるという課題がある。また上記(2)の
方法では、次のような課題がある。 a.多数の温度センサーを躯体の内部に埋め込むため、
設置作業に手間がかかる。 b.この設置作業は、躯体工事と相番になるため、作業
が錯綜する。 c.多数の温度センサーの測定値を運転制御手段に入力
して平均温度を演算するため、ハードウエア、ソフトウ
エア共に比較的大掛かりになる。 d.温度センサーが設置可能な躯体内部の個所は限られ
ているため、多数の温度センサーを設置しているとはい
っても、必ずしも躯体全体の温度を代表しているとは言
い切れない。 本発明は、以上のような課題を解決することを目的とす
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明では、躯体に空調機からの空調空気を流す
中空部を構成し、空調時間外において躯体に蓄熱を行う
と共に、空調時間において躯体に蓄熱された熱を空調に
利用するように構成した躯体蓄熱空調システムにおい
て、上記躯体には、その表面に温度を測定する温度セン
サーを設置し、この温度センサーにより測定した躯体の
表面温度により蓄熱状態を推定して蓄熱運転を制御する
蓄熱運転制御方法を提案する。
ために本発明では、躯体に空調機からの空調空気を流す
中空部を構成し、空調時間外において躯体に蓄熱を行う
と共に、空調時間において躯体に蓄熱された熱を空調に
利用するように構成した躯体蓄熱空調システムにおい
て、上記躯体には、その表面に温度を測定する温度セン
サーを設置し、この温度センサーにより測定した躯体の
表面温度により蓄熱状態を推定して蓄熱運転を制御する
蓄熱運転制御方法を提案する。
【0010】そして本発明では、上記の構成において、
温度センサーを躯体の表面の1個所に設置し、この1個
所の表面温度により蓄熱状態を推定することを提案す
る。
温度センサーを躯体の表面の1個所に設置し、この1個
所の表面温度により蓄熱状態を推定することを提案す
る。
【0011】または本発明では、上記の構成において、
温度センサーを躯体の表面の複数個所に設置し、これら
の複数個所の表面温度を平均して、その平均温度により
蓄熱状態を推定することを提案する。
温度センサーを躯体の表面の複数個所に設置し、これら
の複数個所の表面温度を平均して、その平均温度により
蓄熱状態を推定することを提案する。
【0012】以上の本発明によれば、蓄熱運転時に中空
部の表面から躯体に熱伝達し、熱伝導により躯体を伝わ
って、その表面に至った熱による躯体の表面温度の変化
を温度センサーにより測定することができるので、この
温度により躯体の蓄熱状態を推定することができる。特
に躯体の表面温度と躯体の外側の雰囲気温度との差は、
躯体の表面からの熱(冷熱を含む)の放散状態を表して
いるので、この温度差を所定以上大きくしないように蓄
熱運転を行うことにより、躯体の表面からの過度の熱損
失を防ぐことができる。
部の表面から躯体に熱伝達し、熱伝導により躯体を伝わ
って、その表面に至った熱による躯体の表面温度の変化
を温度センサーにより測定することができるので、この
温度により躯体の蓄熱状態を推定することができる。特
に躯体の表面温度と躯体の外側の雰囲気温度との差は、
躯体の表面からの熱(冷熱を含む)の放散状態を表して
いるので、この温度差を所定以上大きくしないように蓄
熱運転を行うことにより、躯体の表面からの過度の熱損
失を防ぐことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を説明す
る。図1は躯体蓄熱空調システムに利用する躯体、この
場合、床躯体の横断面図であり、図2は床躯体の一部の
ユニットの模式的斜視図である。これらの図に示す床躯
体は、例えば図5に示す躯体蓄熱空調システムにおける
床躯体4に相当するものである。従って、図5と同様な
符号を付している。図1、図2に示すように床躯体4は
並列した中空部2を備えており、この並列した中空部2
を空気通路として空調空気を流す構成である。図2に示
すように、床躯体4は、並列した中空部2の一端側にお
いて隣接した部分を連通させて直列の空気通路を構成す
ることができる。
る。図1は躯体蓄熱空調システムに利用する躯体、この
場合、床躯体の横断面図であり、図2は床躯体の一部の
ユニットの模式的斜視図である。これらの図に示す床躯
体は、例えば図5に示す躯体蓄熱空調システムにおける
床躯体4に相当するものである。従って、図5と同様な
符号を付している。図1、図2に示すように床躯体4は
並列した中空部2を備えており、この並列した中空部2
を空気通路として空調空気を流す構成である。図2に示
すように、床躯体4は、並列した中空部2の一端側にお
いて隣接した部分を連通させて直列の空気通路を構成す
ることができる。
【0014】以上の構成において、床躯体4の表面に適
数の温度センサー12を設置する。温度センサー12は
床躯体4の表面に設置して、その表面の温度を測定する
ものであるから、床躯体4の工事完了後でも容易に設置
作業を行うことができ、またその設置位置の自由度も高
い。温度センサー12を設置する床躯体4の表面は、上
下側のいずれ側でも良く、その位置も中空部2の内面か
ら近い位置でも、遠い位置でも良い。また温度センサー
12は、床躯体4の全体の蓄熱状況と良好に対応する位
置に適数、即ち単数又は複数設置することができる。例
えば図2の実施態様では、床躯体4又はそのユニットの
幅方向の中間位置で、空調空気の出入側から近い位置、
遠い位置及び中間の位置の3個所に夫々温度センサー1
2n,12f,12cを設置している。このような複数
の温度センサー12n,12f,12cを設置した場合
には、空調システムの運転制御手段に、これらの温度セ
ンサー12n,12f,12cの測定値の平均値を算出
する演算手段を設けることは上述したとおりである。ま
た他の実施態様として、温度センサー12n,12fは
設置せず、温度センサー12cのみで床躯体4の全体の
蓄熱状態を代表させることもできる。いずれにしても設
置位置及び設置数は、実際の実験結果から設定すること
ができ、可能な限り少数の温度センサー12で全体の蓄
熱状態を代表させるようにすることができる。また、複
数の温度センサー12を設置して、それらの測定値の平
均値を算出する際には、実際の実験結果に基づき、各測
定値に適宜の重みを加えることができる。
数の温度センサー12を設置する。温度センサー12は
床躯体4の表面に設置して、その表面の温度を測定する
ものであるから、床躯体4の工事完了後でも容易に設置
作業を行うことができ、またその設置位置の自由度も高
い。温度センサー12を設置する床躯体4の表面は、上
下側のいずれ側でも良く、その位置も中空部2の内面か
ら近い位置でも、遠い位置でも良い。また温度センサー
12は、床躯体4の全体の蓄熱状況と良好に対応する位
置に適数、即ち単数又は複数設置することができる。例
えば図2の実施態様では、床躯体4又はそのユニットの
幅方向の中間位置で、空調空気の出入側から近い位置、
遠い位置及び中間の位置の3個所に夫々温度センサー1
2n,12f,12cを設置している。このような複数
の温度センサー12n,12f,12cを設置した場合
には、空調システムの運転制御手段に、これらの温度セ
ンサー12n,12f,12cの測定値の平均値を算出
する演算手段を設けることは上述したとおりである。ま
た他の実施態様として、温度センサー12n,12fは
設置せず、温度センサー12cのみで床躯体4の全体の
蓄熱状態を代表させることもできる。いずれにしても設
置位置及び設置数は、実際の実験結果から設定すること
ができ、可能な限り少数の温度センサー12で全体の蓄
熱状態を代表させるようにすることができる。また、複
数の温度センサー12を設置して、それらの測定値の平
均値を算出する際には、実際の実験結果に基づき、各測
定値に適宜の重みを加えることができる。
【0015】以上の構成において、蓄熱運転時に床躯体
4の中空部2内を空調空気が流れると、空調空気が保有
する熱(冷熱を含む)は、中空部2の表面から床躯体4
に熱伝達し、床躯体4内に蓄熱されると共に、図1中の
破線に示すように熱伝導により中空部2側から外側に伝
わって行く。
4の中空部2内を空調空気が流れると、空調空気が保有
する熱(冷熱を含む)は、中空部2の表面から床躯体4
に熱伝達し、床躯体4内に蓄熱されると共に、図1中の
破線に示すように熱伝導により中空部2側から外側に伝
わって行く。
【0016】このような蓄熱動作が継続すると、中空部
2側からの熱流は床躯体4の表面側に到達して、その表
面の温度が変化する。即ち、冷房期においては表面温度
が低下し、暖房期においては表面温度が上昇する。この
表面温度の変化と床躯体4の全体としての蓄熱状態との
対応関係は、予めの実験結果により求めることができ、
従って、このような床躯体4の表面温度の変化を温度セ
ンサー12により測定して、床躯体4の全体としての蓄
熱状態を推定することができる。床躯体4の表面温度
は、上述したとおり、単一の温度センサー12により測
定したものでもよいし、複数の温度センサー12(12
n,12f,12c)の測定値を平均したものでもよ
い。
2側からの熱流は床躯体4の表面側に到達して、その表
面の温度が変化する。即ち、冷房期においては表面温度
が低下し、暖房期においては表面温度が上昇する。この
表面温度の変化と床躯体4の全体としての蓄熱状態との
対応関係は、予めの実験結果により求めることができ、
従って、このような床躯体4の表面温度の変化を温度セ
ンサー12により測定して、床躯体4の全体としての蓄
熱状態を推定することができる。床躯体4の表面温度
は、上述したとおり、単一の温度センサー12により測
定したものでもよいし、複数の温度センサー12(12
n,12f,12c)の測定値を平均したものでもよ
い。
【0017】一方、床躯体4の表面温度と、床躯体4の
外側の雰囲気温度との差は、床躯体4の表面からの熱
(冷熱を含む)の放散状態を表しており、即ち、温度差
が大きいほど放散する熱量も大きくなるので、この温度
差を所定以上大きくしないように蓄熱運転を行うことに
より、床躯体4の表面からの過度の熱損失を防ぐことが
できる。床躯体4の外側の雰囲気温度は、蓄熱運転を行
う前や、蓄熱運転を開始して余り時間が経過していない
時点における床躯体4の表面温度として上記温度センサ
ー12により測定することもできるが、この温度センサ
ー12とは別に設置した温度センサー(図示省略)によ
り測定することもできる。この別の温度センサーは、室
内温度を検出する温度センサーを代替することもでき
る。
外側の雰囲気温度との差は、床躯体4の表面からの熱
(冷熱を含む)の放散状態を表しており、即ち、温度差
が大きいほど放散する熱量も大きくなるので、この温度
差を所定以上大きくしないように蓄熱運転を行うことに
より、床躯体4の表面からの過度の熱損失を防ぐことが
できる。床躯体4の外側の雰囲気温度は、蓄熱運転を行
う前や、蓄熱運転を開始して余り時間が経過していない
時点における床躯体4の表面温度として上記温度センサ
ー12により測定することもできるが、この温度センサ
ー12とは別に設置した温度センサー(図示省略)によ
り測定することもできる。この別の温度センサーは、室
内温度を検出する温度センサーを代替することもでき
る。
【0018】図3は本発明を適用した場合における床躯
体4の蓄放熱量と熱損失を経時的に表した概念的説明図
であり、また図4は本発明を適用せず、上述した従来の
a.の方法で蓄熱運転を行った場合の蓄放熱量と熱損失
を経時的に表した概念的説明図である。
体4の蓄放熱量と熱損失を経時的に表した概念的説明図
であり、また図4は本発明を適用せず、上述した従来の
a.の方法で蓄熱運転を行った場合の蓄放熱量と熱損失
を経時的に表した概念的説明図である。
【0019】本発明を適用した場合は、図3に示すよう
に、蓄熱運転は夜10時から開始するが、図4の従来の
場合とは異なり、朝5時まで継続して蓄熱運転を行うと
は限らない。即ち、蓄熱運転を開始した後、運転制御手
段は、床躯体4の表面の温度を温度センサー12を介し
て監視し、その温度の変化、即ち温度差が、ある一定値
以上となった場合には、所定の熱量が蓄熱されたと推定
して蓄熱運転を停止する。この蓄熱運転を停止する温度
差は、上述したとおり実際の実験結果等により予め求め
ることができる。このようにして所定の蓄熱量が確保し
た時点、この場合には朝2時に蓄熱運転を停止するの
で、図3に示すように、それ以降の運転による余分な蓄
熱及び床躯体4の表面を通しての放熱、即ち熱損失を防
止することができる。これに対して夜10時から朝5時
まで蓄熱運転を継続した場合には、朝2時以降の蓄熱運
転による蓄熱量が余分となり、熱損失が増加している。
に、蓄熱運転は夜10時から開始するが、図4の従来の
場合とは異なり、朝5時まで継続して蓄熱運転を行うと
は限らない。即ち、蓄熱運転を開始した後、運転制御手
段は、床躯体4の表面の温度を温度センサー12を介し
て監視し、その温度の変化、即ち温度差が、ある一定値
以上となった場合には、所定の熱量が蓄熱されたと推定
して蓄熱運転を停止する。この蓄熱運転を停止する温度
差は、上述したとおり実際の実験結果等により予め求め
ることができる。このようにして所定の蓄熱量が確保し
た時点、この場合には朝2時に蓄熱運転を停止するの
で、図3に示すように、それ以降の運転による余分な蓄
熱及び床躯体4の表面を通しての放熱、即ち熱損失を防
止することができる。これに対して夜10時から朝5時
まで蓄熱運転を継続した場合には、朝2時以降の蓄熱運
転による蓄熱量が余分となり、熱損失が増加している。
【0020】
【発明の効果】本発明は以上のとおりであるので、次の
ような効果がある。 a.温度センサーは、躯体の表面の温度を測定するよう
に設置するので、設置作業が非常に容易で、手間が掛か
らず、また設置位置の自由度が高い。 b,躯体工事が完了した時点でも温度センサーの設置を
行うことができるので、躯体工事と相番とならず、作業
が錯綜しない。 c.実験結果から、躯体の全体の蓄熱状態と良好に対応
する部分の表面の温度を代表温度として制御を行うた
め、測定位置、即ち温度センサーの数を必要最小限とす
ることができ、運転制御手段を、ハードウエア、ソフト
ウエア共に簡素化することができる。 d.躯体からの熱の放散状態を知ることができるので、
躯体からの過度の熱損失を防ぐことができ、例えば前日
の空調運転で蓄熱が全て消費されずに残った場合にも、
翌日に余分な蓄熱をすることを防止することができる。
ような効果がある。 a.温度センサーは、躯体の表面の温度を測定するよう
に設置するので、設置作業が非常に容易で、手間が掛か
らず、また設置位置の自由度が高い。 b,躯体工事が完了した時点でも温度センサーの設置を
行うことができるので、躯体工事と相番とならず、作業
が錯綜しない。 c.実験結果から、躯体の全体の蓄熱状態と良好に対応
する部分の表面の温度を代表温度として制御を行うた
め、測定位置、即ち温度センサーの数を必要最小限とす
ることができ、運転制御手段を、ハードウエア、ソフト
ウエア共に簡素化することができる。 d.躯体からの熱の放散状態を知ることができるので、
躯体からの過度の熱損失を防ぐことができ、例えば前日
の空調運転で蓄熱が全て消費されずに残った場合にも、
翌日に余分な蓄熱をすることを防止することができる。
【図1】 本発明の制御方法を適用する躯体の要部の横
断面図である。
断面図である。
【図2】 本発明の制御方法を適用する躯体の一部を構
成するユニットの説明的斜視図である。
成するユニットの説明的斜視図である。
【図3】 本発明を適用した場合における床躯体の蓄放
熱量と熱損失を経時的に表した概念的説明図である。
熱量と熱損失を経時的に表した概念的説明図である。
【図4】 本発明を適用しない場合における床躯体の蓄
放熱量と熱損失を経時的に表した概念的説明図である。
放熱量と熱損失を経時的に表した概念的説明図である。
【図5】 躯体蓄熱を利用した空調システムの一例を示
す説明図である。
す説明図である。
1 床躯体 2 吐出側 3 二重床 4 スラブ 5 床下空間部 6 吹出口 7 居室空間 8 天井パネル 9 吸込口 10 天井内空間 11 吸込側 12 中空部 13 温度センサー
Claims (4)
- 【請求項1】 躯体に空調機からの空調空気を流す中空
部を構成し、空調時間外において躯体に蓄熱を行うと共
に、空調時間において躯体に蓄熱された熱を空調に利用
するように構成した躯体蓄熱空調システムにおいて、上
記躯体には、その表面に温度を測定する温度センサーを
設置し、この温度センサーにより測定した躯体の表面温
度により蓄熱状態を推定して蓄熱運転を制御することを
特徴とする躯体蓄熱空調システムの蓄熱運転制御方法 - 【請求項2】 温度センサーを躯体の表面の1個所に設
置し、この温度センサーにより測定した躯体の表面温度
により蓄熱状態を推定することを特徴とする請求項1記
載の躯体蓄熱空調システムにおける蓄熱運転制御方法 - 【請求項3】 温度センサーを躯体の表面の複数個所に
設置し、これらの温度センサーにより測定した躯体の表
面温度を平均して、その平均温度により蓄熱状態を推定
することを特徴とする請求項1記載の躯体蓄熱空調シス
テムにおける蓄熱運転制御方法 - 【請求項4】 躯体の外側の雰囲気温度を測定する温度
センサーを設置し、躯体の表面温度との差により躯体の
表面からの熱の放散状態を推定して蓄熱運転を制御する
ことを特徴とする請求項1〜3までのいずれか1項に記
載の躯体蓄熱空調システムにおける蓄熱運転制御方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10070058A JPH11264684A (ja) | 1998-03-19 | 1998-03-19 | 躯体蓄熱空調システムにおける蓄熱運転制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10070058A JPH11264684A (ja) | 1998-03-19 | 1998-03-19 | 躯体蓄熱空調システムにおける蓄熱運転制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11264684A true JPH11264684A (ja) | 1999-09-28 |
Family
ID=13420581
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10070058A Pending JPH11264684A (ja) | 1998-03-19 | 1998-03-19 | 躯体蓄熱空調システムにおける蓄熱運転制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11264684A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8336609B2 (en) | 2003-12-30 | 2012-12-25 | Airbus Deutschland Gmbh | Method for controlling the feed air temperature of a passenger aircraft |
-
1998
- 1998-03-19 JP JP10070058A patent/JPH11264684A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8336609B2 (en) | 2003-12-30 | 2012-12-25 | Airbus Deutschland Gmbh | Method for controlling the feed air temperature of a passenger aircraft |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9448193B2 (en) | Method and device for determining the heat loss coefficient of a premises | |
US20210356927A1 (en) | Temperature control system and methods for operating same | |
EP2256424B1 (en) | Ventilation system and controlling method of the same | |
JP3172959B2 (ja) | フリークーリング管理装置 | |
US8805589B2 (en) | Air conditioning operating device and air conditioning operating method | |
JP2011043306A (ja) | 省エネ空調制御システム | |
JP6017792B2 (ja) | 換気制御システム | |
KR100997361B1 (ko) | 외기온도 예측에 따른 지역난방시스템의 난방에너지 공급방법 | |
JP3639225B2 (ja) | 空気調和設備 | |
JP7228371B2 (ja) | 空調システム | |
JP2002005525A (ja) | 貯湯式の給湯熱源装置 | |
JPH11264684A (ja) | 躯体蓄熱空調システムにおける蓄熱運転制御方法 | |
JP4581604B2 (ja) | 換気システム | |
JP2011127880A (ja) | 空調システム | |
JP4022537B2 (ja) | 空調システム | |
JP4181362B2 (ja) | 空調システムの最適起動制御装置 | |
JP2006162151A (ja) | 空調設備 | |
JP2001355901A (ja) | 床面熱輻射型空調装置 | |
JP3226093B2 (ja) | 躯体蓄熱を利用した空調システム | |
JP2000161685A (ja) | 温風式床暖房システム | |
JP3542314B2 (ja) | 地域冷暖房運転システム及びその運転方法 | |
JP2002277000A (ja) | 空気調和システム | |
JP7505936B2 (ja) | 建物、建物の空調方法および建物の空調システム | |
JP4450263B2 (ja) | 蓄熱空調システム | |
JPH0876858A (ja) | 熱源制御システム |