JPH11264213A - フレーム付化粧構造パネル及びその製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 土木用の道路、擁壁、河川護岸等及び建築用
の内外装壁、床、階段、外構エクステリア、基礎部等の
各場所に使用されるフレーム付化粧構造パネル及びその
製造法を目的とする。 【構成】 自然石、加工石材、タイル及びレンガ等の化
粧材を自由自在に敷設する。この化粧材の上部よりフレ
ームを載置し、このフレームには、底部付近に流通補強
板を敷設し、且つ縦枠、横枠に数個の連結孔を穿設し、
このフレームの流通補強板の上方よりウレタンゴム等の
合成樹脂を注入して合成樹脂層を形成するフレーム付化
粧構造パネルとその製造法を特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、土木用の道路、擁壁、
階段、河川護岸及び建築用の内外装壁、床、外構エクス
テリア、基礎部、その他看板等の大小各種の場所に敷
設、積張して使用されるフレーム付化粧構造パネル及び
その製造法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の土木や建築で用いられる基
礎となる素材は、コンクリートや鋼材等が一般的であ
る。そして、その表面に何等かの方法で化粧を施すこと
は、劣化防止や景観配慮等から必要不可欠とされてい
る。また、コンクリート構造物には、各種の化粧例があ
るが、構造物が巨大になるほど化粧は困難となる。化粧
型枠等を用いて現場で表情を付ける方法もあるが、工程
や管理の難しさが問題となる。更に、コンクリートに
は、経年変化による劣化や白華等の問題があり、これら
を補修する工法は確立されていないものである。

【０００３】次に、金属に対する化粧は、金属本体の表
面加工や塗装等に限られているのが現状である。然し、
塗装は構造体の腐食防止のためにも定期的に塗り直しが
必要で、維持管理経費が高騰する要因となつていた。ま
た、金属を基盤とした各床部の舗装材は、風等による微
振動の影響で材料破壊が生じやすく、補修しても長持ち
しない等の問題点がある。

【０００４】また、コンクリート製品及び構造物は、製
造工場の生産ラインの都合上、一定形状の均質なものを
製造することは得意だが、特殊な変形等の形状や表情の
化粧製品は容易に製造できない問題点がある。更に、コ
ンクリート製品のパネルを土木の現場に用いる場合は、
現場の高低差及び変形等の場合には規格品が適応しない
ケースが多々ある。このため製品を現場で切断加工した
り、高低差のための特殊な形状製品が必要であり、コス
ト及び工程を圧迫する要因となる。仮にその大半を規格
品で施工しても個性のない単調な空間となり、特性や豊
かな文化的景観を表現できない結果となる。

【０００５】更に、コンクリート製品の化粧パネルは、
重く大きいために施工に手間が係ると共に、特殊な重機
が必要で流通経費が高価等の問題点が指摘されている。
そして、コンクリート製品の型枠は、施工完了後は産業
廃棄物として処分されるのが一般的であるが、資源の無
駄使いや廃棄物処理の難しさが問題となつている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
各問題点を解決するものであり、その主たる目的とする
所は、化粧構造パネルの施工が手軽で簡単確実にできる
と共に、製品の重量を非常に軽量にできる。また、規格
品の概念を自由に変え、従来品より軽量でフレキシブル
であり、産業廃棄物を発生せず、製造や施工が容易で低
コストの製品ができる。更に、複雑な工程を排除して現
場における管理業務が容易であり、且つ流通の現状に対
応できる形状で重量にも対応でき、長期間に亘つて使用
できるフレーム付化粧構造パネルの製品を提供するもの
である。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のフレーム付化粧構造パネル及びその製造法
は、各種形状の化粧材を着脱自在の型枠内部に敷設し、
その化粧材の上部に用途に応じた形状のフレームを載置
する。このフレームは、底部付近に流通補強板を設ける
と共に、縦枠、横枠に数個の連結孔を穿設してある。該
流通補強板の上部よりウレタンゴム等よりなる合成樹脂
を注入硬化して合成樹脂層を一体的に形成して構造物の
駆体とするフレーム付化粧構造パネルを形成する。ま
た、各種任意の形成よりなる型枠の内部に各種形状の化
粧材を目地隙間部を設けて数個敷設した後、該型枠の内
部底部付近にメツシユ等の流通補強板を敷設し、連結孔
を設けた横枠、縦枠より用途に応じて組成したフレーム
を嵌装した後、該フレームの内部にウレタンゴム等の合
成樹脂を注入し、その後該合成樹脂が硬化した後、該フ
レームを型枠より脱型分離してフレーム付化粧構造パネ
ルを形成することを特徴とする製造法である。

【０００８】

【作用】上記のように構成されたフレーム付化粧構造パ
ネルによれば、土木用の道路、擁壁、階段、橋、河川護
岸等の設備、補修、改修の工事及び建築用の外装壁、内
装壁、床、外構エクステリア、基礎部等の工事、その他
の分野の看板等に使用できる。また、型枠又はフレーム
の形状を平面型、曲型、Ｒ型、Ｓ型等の用途応じた形状
にすれば、従来のような画一的ではない、地域の個性に
応じた各種形状の化粧構造体が容易に作成できる。ま
た、化粧構造パネルを適宜自由にジヨイントすることに
よつて、各種形状の化粧構造体を簡単強固に選択構築で
きるものである。

【０００９】

【実施例】次に、図面に基づいて本発明を詳述すると、
図１、図２は本発明による化粧構造パネル（１）の完成
された斜面図、その縦断面図の実施例であつて、該化粧
構造パネル（１）の化粧部分となる化粧材（２）は、各
種形状の自然石、加工石材、タイル、レンガ、木材等そ
の他の材料を使用する、この化粧材（２）（２）を着脱
自在の型枠（Ａ）に、必要に応じて目地隙間部（３）を
設けて平坦状に適宜敷設してある。該型枠（Ａ）は、横
材（１３）（１３）及び縦材（１４）（１４）によつて
方形状等及び適宜に形成されている。

【００１０】次に該化粧材（２）（２）……には、上部
よりフレーム（５）を載置してある。該フレーム（５）
は、横枠（６）（６）と縦枠（７）（７）とを以て枠組
してある。このフレーム（５）には、底部付近にメツシ
ユやパンチングメタル等の流通補強板（１０）を張設し
てある。また、該フレーム（５）の横枠（６）（６）及
び縦枠（７）（７）の構成材料として、メタル、ステン
レス、アルミ及び合成樹脂等を使用し、該横枠（６）
（６）及び縦枠（７）（７）には各々所定間隔を設けて
連結孔（８）（８）……を穿設してある。

【００１１】次に、該フレーム（５）の各囲枠内に、ウ
レタンゴム等の合成樹脂を順次注入充填して所定の厚さ
の合成樹脂層（１１）を形成する。この時、注入する合
成樹脂は該流通補強板（１０）を通過して化粧材（２）
（２）と化粧材（２）（２）の間の目地隙間部（３）
（３）（３）にも流入して一体的に硬化させるものであ
る。

【００１２】図３に示す本発明のフレーム付化粧構造パ
ネルの製造法を説明すると、図３の（イ）、（ロ）、
（ハ）図は各々の製造工程を示すもので、（イ）図に示
すものは、該型枠（Ａ）の内部に各種形状の化粧材
（２）（２）を表面を下向きにして所定間隔の目地隙間
部（３）（３）を設けて数個敷設した後、（ロ）図に示
す状態で、該フレーム（５）を嵌装する。その後（ハ）
図に示す如く、注入管（１２）によつてウレタンゴム等
の合成樹脂を該流通補強板（１０）の上方より注入し、
合成樹脂が硬化して合成樹脂層（１１）を形成した後
に、該フレーム（５）を該型枠（Ａ）より脱型分離する
ことで化粧構造パネル（１）を図１に示す様に製造す
る。

【００１３】次に図４、図５に示す実施例のものは、該
化粧構造パネル（１）（１）を連結した表面状態を示し
たもので、図５に示す化粧構造パネル（１）の裏面のも
のは、該連結孔（８）と隣接する連結孔（８）とをボル
ト、ナツト等の固着具（９）（９）を以て強固に連結接
続したものである。更に、図６に示す実施例は、型枠
（Ａ）とフレーム（５）とを予めＲ型の形状に形成し、
前記同様な製造工程によつて、表面を内面Ｒ型又は外面
Ｒ型に化粧材（２）（２）を張設した化粧構造パネルを
製造したものである。また、図７のものは、Ｓ型の形状
に型枠（Ａ）及びフレーム（５）を形成して、Ｓ型の化
粧構造パネルを製造したものである。なお、図１、図
６、図７に示す各々の化粧構造パネル（１）（１）は、
各々必要数を積張又は敷設してそれぞれの目的場所に使
用するものである。

【００１４】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、フレーム付化粧構造パネルを敷設するだけ
で各種永久構造物を簡単に構築でき、従来のコンクリー
ト及び鋼材等と比較して非常に軽量で製造が簡単となる
効果と、各種構造物の用途に応じた強度や形状のフレー
ム付化粧構造パネルが事前に容易に製造できる効果もあ
る。そして、型枠に敷設する化粧材は、自然石、加工石
材、タイル及びレンガ等を自由に選定して使用できる便
利な効果と、フレームの底部に張設した流通補強板によ
つてフレーム自体を著しく補強し、且つ注入充填するウ
レタンゴム等の合成樹脂が化粧材と目地隙間部に確実に
流入して全体を強固に一体化すると共に、所定の厚さの
合成樹脂層を容易に形成できる効果がある。更に、フレ
ームの縦枠及び横枠に穿設した数個の連結孔を設けたの
で、フレームの各種形状のものを数個連接する場合に
は、連結孔にボルト、ナツト等の固着具を以て極めて簡
単強固に連接できる効果がある また、フレームの内部
隙間部分には、配線、配管、断熱材の充填等に使用でき
る効果がある、そして、フレーム付化粧構造パネルの製
造法によれば、用途に応じて製作された型枠とフレーム
との使用によつて、何人でも面倒な作業工程をする必要
がなく容易に製造できると共に、ウレタンゴムの注入充
填による合成樹脂層の厚さ等の調整が容易にでき、且つ
Ｒ型、Ｓ型等の形状のものも容易に製造できる特性があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のフレーム付化粧構造パネルの斜面図で
ある。

【図２】同じく本発明の化粧構造パネルの縦断面図であ
る。

【図３】本発明の製造工程の（イ）乃至（ハ）を説明し
た斜面図である。

【図４】本発明の化粧構造パネルを複数連結した斜め表
面図である。

【図５】同じく本発明の化粧構造パネルの複数を連結し
た斜め裏面図である。

【図６】本発明のＲ型状に形成された状態を示す相対す
る斜面図である。

【図７】同じく本発明のＳ型状に形成された状態を示す
表面からの斜面図である。

【符号の説明】

Ａ 型枠 １ 化粧構造パネル ２ 化粧材 ３ 目地隙間部 ５ フレーム ６ 横枠 ７ 縦枠 ８ 連結孔 ９ 固着具 １０ 流通補強板 １１ 合成樹脂層 １２ 注入管 １５ Ｒ型化粧構造パネル １６ Ｓ型化粧構造パネル

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ Ｂ３２Ｂ 33/00 Ｂ３２Ｂ 33/00 Ｅ０２Ｂ 3/14 Ｅ０２Ｂ 3/14 Ｅ０２Ｄ 29/02 ３０２ Ｅ０２Ｄ 29/02 ３０２ Ｅ０４Ｃ 2/20 Ｅ０４Ｃ 2/20 Ｋ Ｅ０４Ｆ 13/08 １０２ Ｅ０４Ｆ 13/08 １０２Ｅ // Ｂ２９Ｋ 75:00 105:20 Ｂ２９Ｌ 9:00

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 各種形状の自然石、加工石材、タイル及
   びレンガ等の化粧材（２）（２）を着脱自在の型枠
   （Ａ）に平坦状に適宜敷設し、該化粧材（２）（２）に
   は、上部にフレーム（５）を載置し、該フレーム（５）
   には、底部付近に流通補強板（１０）を張設すると共
   に、縦枠、横枠に数個の連結孔（８）（８）…を穿設
   し、該フレーム（５）の内部には、上部に所定の厚さに
   ウレタンゴム等による合成樹脂を注入して合成樹脂層
   （１１）を形成したことを特徴としたフレーム付化粧構
   造パネル。
2. 【請求項２】 各種任意の形状よりなる型枠（Ａ）の内
   部に各種形状の化粧材（２）（２）……を目地隙間部
   （３）（３）を設けて数個敷設した後、該型枠（Ａ）の
   内部には、底部付近に流通補強板（１０）を敷設し、且
   つ連結孔（８）（８）を設けた横枠（６）及び縦枠
   （７）より組成したフレーム（５）を嵌装し、その後該
   フレーム（５）の内部にウレタンゴム等からなる合成樹
   脂を注入して合成樹脂層（１１）を形成し、その後該合
   成樹脂層（１１）が硬化した後、該フレーム（５）を該
   型枠（Ａ）より脱型分離して化粧構造パネル（１）を形
   成することを特徴とするフレーム付化粧構造パネルの製
   造法。