JPH11263558A - かごが垂直移動しながら昇降路を変更するエレベータシステム - Google Patents

かごが垂直移動しながら昇降路を変更するエレベータシステム

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JPH11263558A
JPH11263558A JP10067528A JP6752898A JPH11263558A JP H11263558 A JPH11263558 A JP H11263558A JP 10067528 A JP10067528 A JP 10067528A JP 6752898 A JP6752898 A JP 6752898A JP H11263558 A JPH11263558 A JP H11263558A
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JP
Japan
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car
hoistway
coupler
elevator
elevator system
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Withdrawn
Application number
JP10067528A
Other languages
English (en)
Inventor
W Barrett David
ダブリュー.バレット デビッド
F Cassidy John Jr
エフ.キャシディー,ジュニア ジョン
A L David George
エイ.エル.デビッド ジョージ
Ernest P Gagnon
ピー.ギャグノン アーネスト
F Peruggi Andrew
エフ.ペルッジ アンドリュー
Richard E Peruggi
イー.ペルッジ リチャード
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Otis Elevator Co
Original Assignee
Otis Elevator Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 垂直移動しながら昇降路を変更するエレベー
タかごを提供する。 【解決手段】 それぞれ対とされ、垂直及び水平に互い
に隣接した昇降路は、牽引機械を通してカウンタウエイ
トにロープで連結されたエレベータかごカップラを有し
ていて、関連した複数の昇降路内でエレベータかごを上
下させるようになっている。移動セクションは、低い側
の昇降路の上部端と、高い側の昇降路の下部端と、を連
結させている。対となったガイドレールは、上部昇降路
と、上記移動セクションと、上記下側昇降路と、につ
き、上記エレベータシステムのそれぞれの側に配設され
ている。エレベータかごは、上部昇降路の頂部から、下
部昇降路の底部にまで対となったレールによってガイド
されている。上記移動セクションでの動力は、上記昇降
路の両側に設けられた対となったLEMによって与えら
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータに関
し、より詳細には、昇降路間移動セクションによって垂
直に移動しつつ第1の昇降路から第2の昇降路へと移動
することを特徴とする超高層ビルディング用のリニアエ
レクトリックモータ(linear electric motor;LEM)で駆
動されるエレベータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】超高層ビルディングにおいては、ビルデ
ィングの最も高い部分にいる乗客は、列となったエレベ
ータ手段によって運動するようになっていることが知ら
れており、低い側のエレベータは、第一のスカイロビー
へと乗客を移動させ、その後に、第二のスカイロビーに
移動させてくれる別のエレベータへと、徒歩によって歩
いて行く。その後、乗客は、各階用エレベータ又は更に
別のスカイロビーに移動するための第三のエレベータに
分かれて行く。ビルディングがより高層になるにつれ、
そのビルディングの最高部分へと多くの乗客を移動させ
るに必要なエレベータ用の充分な空間を見出すことが困
難となる。したがって、より高層になればなるほど、エ
レベータ用昇降路空間をより効率よく使用することが極
めて要望される。
【0003】超高層ビルディングにおける別の問題は、
エレベータロープ(かごとカウンタウエイトを支持する
ためのスチール製のケーブルである)の重量は、120
階程度を超えたロープシステムの使用を許容するもので
はないことにある。従来のエレベータの別の問題として
は、かごは、そのカウンタウエイトに連結されローピン
グされて昇降路内を上下するので、一度に一つのエレベ
ータかごしかエレベータ昇降路を占有できないことにあ
る。
【0004】これらの問題のうちのいくつかのものにつ
いては、リニアエレクトリックモータ(LEM)によっ
て駆動されるエレベータを用いることで解決できること
が指摘されている。このリニアエレクトリックモータ
は、エレベータかごにビルディング構造体から直接に駆
動力が与えられるようになっている。しかしながら、カ
ウンタウエイトがないので、エレベータかごを駆動する
ための現時点でLEMに要求されるサイズと電力消費量
を考慮して、LEMは、数百階の階床のためのエレベー
タサービスに用いるには、向いていないものとされてき
た。
【0005】1995年11月29日に出願された同時
係属中の米国出願出願番号第08/564,754号に
おいては、エレベータかご室は、第一の昇降路内のかご
枠によりそのかご枠が停止する移動フロアへと移動され
る。このかご室は、更に上下方向に移動をするべく、隣
接した昇降路のかご枠に移動されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、エレ
ベータ支持用ロープの重量によるエレベータサービスの
高さ制限を克服することにある。本発明の上記目的は、
一度に昇降路のコア空間内を一つ以上のかご室が移動す
ることができるようにすること、及び超高層ビルディン
グ用の改善された高効率エレベータシステムを提供する
ことによって達成される。本発明の別の目的は、エレベ
ータ走行中に昇降路間でかご室を移動させる際に減速す
る必要を排除することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ビルデ
ィングのサービス階床間の複数の垂直及び水平に互いに
隣接した昇降路は、それぞれが、選択的にカウンタウエ
イトに連結されたロープ又はかごに連結させるようにな
ったかごカップラを備えている。それぞれのカウンタウ
エイトは、交互に上昇・下降を行う様に運動していて、
まず、かごが上昇方向を向くように連結され、その後か
ごが下降方向に向くように連結されて、互いに隣接した
昇降路のカップラに連結したかごの運動に同期して、交
互に上下方向へと運動されている。移動セクションは、
昇降路が互いに重なり合う部分付近に配置され、一つの
昇降路からそれぞれのかごを垂直方向及び横方向に運動
させていると共に、別の昇降路へと送り出していて、複
数のかごを、交換前に停止する必要を生じさせずにかご
が昇降路を交換できるようにしている。エレベータかご
ガイドレールは2セットあり、そのうちの一つは、上記
昇降路の一方の側に配置されており、別のものは、その
昇降路の反対側に配置されている。一つの実施例では、
上記複数のかごは、一つのセットとなったレールに沿っ
て上昇して行き、また、別のセットとなったレールに沿
って下降して行くようになっている。又これと別の実施
例では、同一のレールセットに沿って上下動するように
なっていても良い。
【0008】上記移動セクションは、対となっている低
階床側の昇降路の上側端部の一端から同じ側にある、そ
の対とされている高層階床用昇降路の下側端部へと延在
するリニアエレクトリックモータ(LEM)及びその対
となった上記高層階床用昇降路の下側端部の別の側か
ら、同じ側にある対となった低階床用昇降路の上部端に
まで延在する別のLEMを有している。上記複数のかご
は、それぞれ別個のレールによってガイドされているの
で、上記LEMは、垂直方向にのみ支持していると共
に、上記複数のかごの運動制御を与えるようにされてい
る。一つの態様では、それぞれの昇降路内にある上記か
ごカップラは、上記かごの下側において、上記昇降路の
途中にまで延びる対となったフォークリフト状の部分を
有している。別の実施例では、櫛歯型のカップラが、か
ごの両側部に用いられている。上記第一の実施例では、
上記複数のかごは、その昇降路から頂部ランディング及
び底部ランディングに取り外され、回転されて、ガイド
レールの一対上ですべてのかごが上方向に移動するよう
にされていると共に、ガイドレールの別の対上では、す
べてのかごが下方向に移動するようにされている。第二
の実施例では、上記複数のかごは、その昇降路から取り
外されずとも良く、それぞれのかごが、同一のレールセ
ットに沿って上方向に移動し、又、同時に下方向に移動
するようにされていても良い。しかしながら、昇降路外
乗降を行うためには、上記複数のかごは、典型的には、
その昇降路の外へと移動されて、同時に降車と乗車を行
って、乗客が乗車したかごが、再びもとの昇降路へと戻
されるようになっていても良い。
【0009】本発明の上述の目的、特徴、効果について
は、添付の図面をもって行う代表的な実施例についての
説明により、より明らかとなろう。
【0010】
【発明の実施の形態】図1を参照して、対となったエレ
ベータかご30,31は、それぞれカップラ32,33
によって連結されているのが示されている。これらのカ
ップラは、ロープ手段34,35によって、上昇又は下
降するようにされている。これらのロープ手段34,3
5は、それぞれカウンタウエイト36,37に連結され
ていて、さらに牽引機械38,39によって駆動されて
いる。それぞれのかご30,31は、その対となったレ
ール40,41によってガイドされている(図1中で
は、かごについて一つだけレールを示している)。この
レール40,41は、下側ランディング42の直上か
ら、上側ランディング43の直上にまで延びている。上
記各ランディングのほぼ中間部において、上記レール4
0,41は、屈曲していて、上記かごを上記一方のカッ
プラ32又は33のある第一の昇降路から別のカップラ
33又は32のある第二の昇降路へと運動させるように
なっている。移動セクション44には、リニアエレクト
リックモータ(LEM)プライマリ部分45,46が備
えられていて、それぞれ複数のかごを支持し、推進させ
るようになっている(図1中では、破線で示されてい
る)。上記複数のかごが、上記カップラ32,33によ
って上記移動セクションに達すると、かごに設けられて
いるLEMセコンダリ部分は、上記LEMプライマリ部
分45,46と協働して、上記かごを推進させるように
なっている。それぞれのかごは、上記カップラから外さ
れて、そのLEMによって別のカップラへと、それ自身
が上方向又は下方向へと運動を続けながら上記移動セク
ションを運動して行く。図1に示した実施例では、かご
は、より詳細には後述するように、右側のレール40に
沿って下側に移動し、左側のレール41に沿って上方向
に移動するように構成されている。
【0011】上記カップラ32,33の性質について、
カップラ33を例にとり、図2〜図4を用いて説明す
る。それぞれのカップラ33は、実際には、2つの部分
49,50から構成されており、それぞれの部分49,
50には、それぞれロープ35が連結されている。この
実施例では、それぞれの部分49,50に対して従来の
標準的な4本のスチールケーブル用いられている。所望
により、かご31のかご室は、上記カップラ33に複数
のロック53によって取り付けられており(図2及び図
3でのみ示す)、これについては、同時係属中の199
5年11月29日に出願した米国特許出願第08/56
5,658号に開示のかご室/かごロックを用いても良
い。これらの複数のロックは、図15〜図20で後述す
るリフトラッチに類似したものとされている。上記カッ
プラ33のそれぞれの部分49,50は、連なった直線
状部分と垂直部分から構成されていて、図2及び図3に
示す従来のガイドレール54と、ローラガイド57と、
に連結されている。これらについては、図1及び図4に
は示していない。上記移動セクション44以外の場所で
は、上記ガイドレール54は、上記レール40,41に
平行になっている。
【0012】上記かご31は、上記かご31の頂部付近
でローラガイド55によって上記レール41へと連結さ
れており(図4)、ローラガイド56は、かご31の底
部付近にマウントされていて、上記かごレベルが上記移
動セクション44で水平になるように維持させている
が、これについては図12及び図13で後述する。
【0013】それぞれのかご31は、U形状のブラケッ
ト59内に配設された対となったLEMセコンダリ部分
58を有しており、このU形状のブラケット59は、そ
れぞれの昇降路内に配設されているLEMプライマリ6
0を取り囲んでいる。上記かご31のかご室が、上記レ
ール41を移動している場合には、そのセコンダリ部分
58及びそのプライマリ部分60は、LEM46を構成
している。しかしながら、後述するように、上記かごの
31のかご室が、上記レール40を下方向に移動してい
る場合には、上記セコンダリ58は、上記プライマリ部
分60と同様に、上記レール40の近くに配設されたプ
ライマリ部分と共に、LEM45を構成するようになっ
ている(図1)。
【0014】再度図1を参照して、上記かご31が上記
レール41の頂部に達した場合には、このかごは、上側
ランディング43の上に配置される。このかごは、上記
レール41から外されて、乗客の乗降が行われて、回転
されて、レール40に戻されることになるが、これにつ
いては図14〜図20についての説明において後述す
る。同様に、上記レール40の底部に達すると、このか
ごは、乗降のために取り外され、回転されて、再度上記
レール41に戻されるようになっている。
【0015】図1及び図5、特に図5には、ラッチ付ス
プリングバッファ70は、カウンタウエイト37の通路
最下端に配設されている少なくとも2つのスプリング7
2によって支持されたプラットホーム71を有してい
て、このカウンタウエイト37は、従来のガイドレール
63によって保持されているのが示されている。上記プ
ラットホームは、2つ又は3つのラッチ手段73によっ
てスプリング72を圧縮しつつ保持させることができ、
これらのスプリング72は、スプリング74として示さ
れているように、ラッチ位置へと押圧されていて、ソレ
ノイド75手段又は他のアクチュエータによって上記ス
プリング72の力に抗してプラットホーム71を開放す
るようにされている。運転に際しては、上記カウンタウ
エイト37に連結された上記カップラ33が、このかご
が上記LEM46に連結し、上記かごが上記カップラ3
3からスライドできるようになるまで、エレベータかご
30,31を上昇させる。この時点では、上記牽引機械
39のカップラ側には、充分に下向きの力が加えられて
いないので、上記牽引機械は、上記カウンタウエイト3
7の運動を拘束できないが、上記カウンタウエイト37
は、上記スプリング72が完全に延びきった図5の点線
で示される上記プラットホーム71に連結した位置か
ら、上記スプリングが圧縮されることで、このカウンタ
ウエイト37を減速させることによるエネルギーが吸収
されるようになっている。上記カウンタウエイト37
が、上記スプリング72を圧縮するので、上記プラット
ホーム71は、ラッチ73のリップ部の下にまで下が
り、このラッチ73は、図示しているように係合し、こ
のカウンタウエイト71が上記スプリング72の上で振
動しないようにさせている。連結されているカップラ3
3を下向きに加速させる場合には、このカップラ33
は、下向きに移動しているかご30,31に連結されて
いるので、上記ソレノイド75が駆動されて、上記ラッ
チ73が開放され、上記スプリング72は、上記カウン
タウエイト37を上方向に射出させる。このようにし
て、減速時に蓄積されたエネルギーは、スプリングの圧
縮という形で蓄えられていて、加速時に開放されるよう
になっている。関連したカップラの位置及び速度を正確
に制御するため、上記カウンタウエイト37を、また、
LEMによってガイドさせるべく、そのセコンダリ部分
78が、上記カウンタウエイト37に配設されていても
良い。これに対応するLEMのプライマリ巻線79は、
図1に示されている。この巻線79は、図5には示して
はいないものの、上記プラットホーム71から、複数の
階層にわたり、カウンタウエイトの経路に沿って上方向
に延ばされていても良い。ラッチされたバッファ70及
びLEMプライマリ巻線79は、それぞれ図1に示され
ている。上記カウンタウエイト36は、またその減速又
は加速のための所定の手段を有しており、この手段とし
ては、図5で説明したと同様のLEM80手段とされて
いるが(図1)、重力によって減速が行われるようにな
っていて、上記ラッチされたスプリングバッファ70は
共に用いられなくとも良い。いくつかの実施例では、L
EMをカウンタウエイトの減速及び加速に用いることも
可能であり、LEMを配設しても、充分な能力を得るこ
とができる。
【0016】ここで、図6を参照すると、上記カウンタ
ウエイト36は、その移動経路の最上部端にあるのが示
されている。上方向にカウンタウエイトが移動している
場合には、上記かご30又は31がその対応するカップ
ラ32から外されると、上記カウンタウエイト36は、
重力によって減速されるので、図5のような別構成のバ
ッファは必要とされない。しかしながら、上記カウンタ
ウエイト36は、安定して減速されるように、LEM手
段によって適切な位置及び速度を持つまで適当に加速さ
れるようにされていても良い。このLEMセコンダリ巻
線78は、カウンタウエイト36に設けられており、そ
のLEMのプライマリ巻線80は、図1に示されてい
る。上記カウンタウエイト36をその最上点に保持して
おくため、ブレーキ84は、アンビル85とアーマチュ
ア86の間にロープ34をグリップする構成とされてい
る。従来のエレベータ用シーブブレーキと同様の方法
で、上記アーマチュア86は、強力なスプリング87に
よって上記アンビル85へと押圧されていて、このブレ
ーキは、ソレノイド88を起動させて、アーマチュア8
6を引き付けることで開放されて、上記ロープ34のグ
リップを開放するようにされている。所望により別の型
のブレーキを用いることもできる。ある場合には、本発
明は、LEMのみを用いて減速・加速させ、カウンタウ
エイトをその最上部端に保持させておくこともできる。
このブレーキ84の位置を、図1に示す。
【0017】図1においては、上記カップラ32,33
は、上記かご30,31の上記LEMセコンダリ部分
が、移動セクション44内の上記LEMプライマリに連
結し始める位置を示している。図7〜図11は、上記カ
ップラ32,33が、約10m/sの速度で移動するこ
とが仮定されていて、複数の上記カップラは、約10m
/s2(重力加速度である)で加速・減速されると仮定
されている。図7では、上記複数のカップラ32,33
は、かご30,31の上記LEMセコンダリ部分が、対
応する移動セクション内において上記LEMプライマリ
部分60に連結され、これとは別の昇降路に向かって上
記カップラ32,33が動き始めるのを示している。上
記かごが中間点を通過するまでに約26mあり、これは
すなわち2.6秒を要することになるが、これが図9に
示されている。図8には、上記かご30,31が、それ
ぞれ対応するカップラ32,33それぞれから外され
て、上記カップラが停止されて、互いに別のかごをピッ
クアップするように互いに反対方向に向かって減速をし
ているのが示されている。これは、図9の中間点で停止
するまでは、約6m、すなわち0.6秒を要する。図8
に示された時間と図9に示された時間の間のある時点
で、上記カップラは、互いに停止し、反対側に向かって
発進するようにされている。図9では、上記かごは、中
間点に到着して、この中間点を通過して、上記かご30
の上側部分が、かご31の下側部分と同一レベルとされ
るようになっている。上記それぞれのかごが互いに通過
すると、上記トラック40,41の互いに反対側の昇降
路への傾斜は、そのかごが通過する時点よりも大きくさ
れる。この傾斜は、横方向の運動を乗客が気づくか否か
によって制限される。図10には、上記かごが左側の昇
降路と右側の昇降路の間の中間で、中間点から14m及
び1.4s経過した時点を示す。図11では、上記かご
30,31及び上記カップラ32,33は、上記カップ
ラが、10m/s2で移動し、それぞれのかごに連結し
ようとしているところが示されている。これは、上記中
間点から約38m及び約3.8秒経過した時点で行われ
る。上記移動セクション44の端部(図1)で、それぞ
れのかごが対応するカップラに完全に配設されるまでに
は、さらに約18m以上移動することになる。その左右
のレール40,41が、中間ポイントを中心として、垂
直方向に対して対称にされていないことに注目するべき
である。これは、まず、上記カップラ32,33が上記
かごが通過する前によける必要があること、又はこれと
は別に、この実施例で与えられているよりも著しく長い
移動セクションを有するようにしても良い。
【0018】図12では、上記レール41a,41bが
上記かごの水平を維持するための方法が示されている。
上記かごが完全に垂直に移動している場合には、上記レ
ール41a,41bは、完全に同一平面内で平行にされ
ている。しかしながら、上記かごが上記移動セクション
に侵入すると、これらのレールは、上記かごがいかなる
位置にあっても上記レール41aは、上記レール41b
よりも上記かごから遠ざかるようにして、上記かご31
のレベルを維持するべく上昇方向に延長されている。図
13は、上記かご30が上記レール40に沿って下向き
に移動する場合の同様の状況を示したものである。図1
2及び図13は、図1〜11の実施例における最大の角
度である、垂直に対して約3.8゜の角度となっている
ところを示していている。この角度は、上記かごの互い
に通過するレールのポイントでの角度である。明らか
に、上記レール40a,40b,41a,41bは、ロ
ーラガイド55,56のマウンティング(かご上の)を
上下させるようにして接続されている。これは、自己上
昇型のローラガイド55,56手段によって行われてお
り、これは後に図24〜26の説明において詳述する。
【0019】図14を参照すると、上側乗客ランディン
グ43は、エレベータ巻き上げ機構の周りにある昇降路
202及び領域204を取り囲んでいるのが示されてい
る。また、この上側乗客ランディング43は、降車ロビ
ー206及び搭乗ロビー209を有している。これとは
別に、所望に応じて、上記ロビー206は、一つのかご
から上記ロビー209で乗客を降車させて、搭乗させる
ために用いることもできる。上記エレベータかごは、ガ
イドウエイ上の乗客用ランディング43又はトラック2
11〜215に沿って上記乗客用ランディング上へと移
動される。この移動は、図15及び図17に示したよう
なトラックをまたいで配設されているトロリー223に
よって行われているが、これについては後述する。上記
破線216は、昇降路の頂部にあるエレベータかごのア
ウトラインを示している。上方向に移動するそれぞれの
エレベータかごは、その昇降路から、降車ロビーに移動
され、そのドアを開いて乗客が降車するようにされてい
る。その後、上記かごは、搭乗ロビーへと移動して行
き、そのドアが、再度開かれて、乗客が搭乗できるよう
にされている。上記かごに乗客が搭乗し終わると、ドア
が閉じられ、上記かごは、上記昇降路に戻されて、巻き
上げ機構によってその内部を下降されてゆく。どのかご
であっても、上記ロビー206又はロビー209を降車
用に用いることができる(また、これとは別のロビーは
乗車に用いられる)。この理由は、上記かごがドアを2
セット備えているためである。かごは、降車又は乗車の
ためのロビーに待機しているかぎり、4つのジャッキに
よって僅かに持ち上げられて、安定化させられている。
これらのジャッキは、これらのかごの下側に配設されて
いる。このようにすることで、上記トロリーは、開放さ
れて、ロビーの上を移動できるようにされている。円形
の経路211,215は、上記かごをぐるりと回らせ
て、上記ローラガイド55が、正しいトラック40,4
1に向くようにさせている。多重となった円形のトラッ
クは、ランディング内での上記プロセス中で更に多くの
かごを用いることも可能とさせている。しかしながら、
円形トラックは、少なくとも一つ備えていることが必要
である。
【0020】この実施例では、トロリーが3つだけ用い
られている。2つの昇降路用トロリーは、昇降路と上述
のロビーの間で用いられ、一つのトロリーが、(必要に
応じてより多くでも良い)降車ロビーと搭乗ロビーの間
に用いられている。トロリーがかごを開放し、そのかご
がジャッキによって固定される場合には、トロリーは、
障害なく通過することができるし、そのトロリーを、別
のトロリーがかごに接近してくるまで上記かごを載せた
ままとしておくこともできる。
【0021】図15〜図17を参照すると、それぞれの
トロリー223は、メインプレート224を有してい
て、このメインプレート224は、溶接又はボルト(図
示せず)で取り付けられたブラケット手段226によっ
て支持された8つの車輪225により支持されている。
ブラケット取り付け手段としては、これら以外の手段に
よって取り付けられていても良い。車輪225は、上記
ブラケット226に、ネジの設けられた軸等、適切な手
段により枢支されている。上記車輪225は、トラック
213,214の反対側の端部でも回転するように設け
らている(ロビー209にある場合にはトラック212
が同様に機能する)。上記トロリー223は、それぞれ
の側に4つづつ、計8つのガイドローラ230手段によ
って、上記トラック212〜214へと中心があわされ
ている。これらのガイドローラは、ブラケット231に
枢支されていて、溶接又はボルト232止めと言ったど
のような好適な方法によって上記メインプレート224
へと取り付けられていても良い。それぞれのトラック2
12〜214(図14)は、互いに隣接したトラックと
分離されている。この分離部235は、上記ブラケット
226,231,及びガイドローラ230に対し、図1
4に示している2つの直交方向のいづれの方向に対して
も、上記ロビーセグメント212,214のうちの一つ
へとトロリーが通過する際の通路を提供している。上記
車輪225及びローラ230は、複数の対となるように
分離されていて、上記分離部235をスムーズに越えて
行くようになっている。上記トラック212は、上記ロ
ビー209に対応しており、上記トラック214は、降
車ロビー206に対応している。上記トラック212,
214は、それぞれ別々に構成されていて、上記ブラケ
ット及びガイドローラの通過を行わせるようにされてお
り、それぞれのトラックは、上側から(図17参照)支
持されている。これは例えば、1つ又はそれ以上のI型
ビーム236又は別の好適な構造体を、トラック211
〜215と上記支持構造体236の間に固定されたブラ
ケット手段によって、溶接又はボルト止め(図示せず)
と言ったどのような好適な方法によっても行なうことが
できる図17は、上記トロリーが、それらのプレート2
24の下側に取り付けられた6つのリフティングラッチ
240を有しており、これらのリフティングラッチ24
0は、上記エレベータかご242のそれぞれに配設され
た6つのリフティングアイ241と協働するようにされ
ているのが示されている。
【0022】図16では、それぞれのリフティングラッ
チ240は、対となったリフティングアイ243,24
4及びボルト245を有しているのが示されている。こ
のボルト245は、スルーホール246(図15)を通
して、それぞれのリフティングリング(リフティングア
イ)内に通されている。このリフティングアイ244
は、上記ボルト245が、図15〜17に示した作動位
置から移動するにつれてガイドとして機能する。なお、
図18及び図19に示す場合には、ボルト245は、動
作しない位置とされている。上記リフティングアイ24
1,243には、テーパが付けられていて、上記ボルト
を適切に締め付けると共に、上記エレベータかご242
をわずかに上昇させて、かご内の乗客に振動を与えない
ように安定化させている。上記ボルト245は、作動位
置と休止位置の間で、ソレノイド247の極性に対応す
るDC電流により動作されており、上記ボルトに対して
S極及びN極として作用する。ここで、上記ボルト24
5は、それぞれの端部が反対の極となった永久磁石とさ
れている。第一の極性の電流は、上記ボルト245を図
16に示す動作位置へと進ませ、この電流の印加を止め
ると、そのボルトは、単にその位置に止まるようになっ
ている。第二の反対向きの電流を印加すると、上記ボル
トは、図16の左側へと移動して、図18及び図19に
示すような非動作位置とされる。電流の印加を止める
と、上記ボルトはその位置に静止する。
【0023】かごが、降車ロビー又は乗車ロビーのいず
れかへと、上記トロリー223のうちの一つ(又は図1
9の昇降路用トロリー259)によって移動されてくる
と、対応する4つのジャッキ250のセットは、僅かに
上昇して、エレベータかごを安定化させて、かごが動揺
しないようにして乗客を降車又は乗車させ、その後、上
記リフティングラッチ240を僅かにゆるめて、上記ボ
ルト245が上記リフティングアイ241,243(図
16)から引き込みやすくするようにする。ここで、上
記ジャッキ250は、油圧式、空圧式、ネジ又はそれ以
外のいかなる機構とされていても良い。上記ジャッキ2
50が上昇すると、昇降路からロビーへとかごを運搬し
てきたトロリーは、経路外に移動し、別のトロリーが、
上記かごをそのロビーから別のロビーへと移動させる。
【0024】図17に示すように、上記トロリー223
は、上記トラック211〜215のまわりをリニアエレ
クトリックモータ(LEM)によって運動し、このLE
Mプライマリ巻線253は、上記プレート224の上部
側に配設されており、そのLEMセコンダリ側254
は、その下側の上記トラック211〜215内に配設さ
れている。上記LEMは、図15においては明瞭化のた
め図示してはいない。上記LEMプライマリ部分253
のおおよその位置は、図18及び図19に示されてい
る。
【0025】トロリー223と言った上記トロリーが、
オーバルパスに沿って移動することができるようにし、
上記昇降路用トロリーが、障害なくそのロビーに到達で
きるようにするために、上記リフティングアイ241及
び上述同様のリフティングリング256(図20)を、
上記リフティングラッチ240の通路を遮らないよう
に、又は上記昇降路用トロリー259のそれぞれのプレ
ート258の底部に配設した同様のリフティングラッチ
257(図19)を上記昇降路用トロリーと協働させて
用いることが必要である。上記オーバルトロリー223
(図18)の底部の2つのパターン、及び昇降路トロリ
ー259(図19)は、それぞれのかご(図20)のリ
フティングアイ241のパターンを形成して、上記昇降
路用トロリー259と協働した使用を可能とすると共
に、リフティングアイ256を上記昇降路トロリー25
9と協働させて使用することを可能とする。当然のこと
ながら、別の配置も、所望により用いることができる。
上記昇降路用トロリーは、短い往復距離を移動するだけ
なので、オーバーヘッド支持構造体から延びたケーブル
によって駆動されている。このオーバルトロリーは、従
来の電源用レールによって駆動することもできるし、又
はこのトロリーが、受動型のセコンダリ部分を有してい
て、上記トラックは、能動型プライマリとされていても
良い。
【0026】上記昇降路の底部では、この状況は、上記
上部側とは反対になる。下側へと物体を吊り下げるのは
可能であるが、そのことによる障害は全くない。図21
では、エレベータかごは、昇降路202の底部端におい
て、下側乗客ランディング42に収容されこれらは、互
いに降車ロビー262(又は264)へと移動し、それ
らのかごドアが開かれて、かごの外へと乗客が降りるよ
うにされている。その後、それぞれのかごは、降車ロビ
ー262(又は264)から、搭乗ロビー264(又は
262)へと移動し、そのドアが再度開いて、乗客がか
ごに乗車する。その後、かごは、昇降路202へと移動
して、図14の上側乗客ランディングへと移動して行
く。この実施例では、それぞれのエレベータかごには、
ドリー268(図22)がその下側に取り付けられてい
る。これらのドリーは、複数のキャスター269を有し
ており、このドリー268の運動経路を規定しているト
ラック270内で回転するようになっている。これらの
キャスター269は、良く知られたように、どの方向に
でも力が加えられた方向に回転自在とされているもので
ある。上記ドリー268は、下側乗客ランディングの床
267に配設されたLEMプライマリ271と、このプ
ライマリ271に近接して上記ドリー268の下側に配
設されたT−形状のLEMセコンダリ部分272と、を
備えたLEM手段によって所望するようにして上記トラ
ックに沿って移動して行くようにされている。上記LE
Mプライマリ271は、図21にも示されており、昇降
路202と上記ロビー264の間に位置されている。別
のLEMプライマリ272及び274は、上記ロビー2
62と上記ロビー264の間で対となった経路を形成し
ている。プライマリ273,275は、上記昇降路20
2と上記ロビー262の間の経路を与えており、プライ
マリ271,275は、上記ロビー264と上記昇降路
202の間の経路を与えている。上部乗客ランディング
においては、上記ジャッキ250は、上記トロリーの上
記リフトラッチを開放させて、上記トロリーが運動でき
るようにさせる。図21に示す実施例では、それぞれの
かごのドリーは、いつでもそのかごと共に待機するよう
になっている。
【0027】図21においては、降車ロビー262での
上記トラック270は、内部に4つのかごキャスターを
収容しているのが示されている。それぞれのケースにお
いて、上記キャスターは、上記かごの移動方向に整列さ
れ、停止すると、そのまま整列が保たれるようになって
いる。例えば、下側昇降路から降車ロビーへと移動して
くるかごは、そのキャスターが最初には上記LEMプラ
イマリ275に平行に並んでいる。このドリーに、左側
へと力が加えられると、その力は、上記キャスターを横
方向に整列させるが、その交差部分では、上記トラック
と再度整列するようにされていて、これがかごがロビー
262にある場合に付き例示されている。LEMセコン
ダリ部分及び簡単なキャスターを用いることで、受動的
なドリーが構成できるので、このドリーには、動力が必
要とされない。当然のことながら、この下側乗客用ラン
ディングにおいて、エレベータかごを移動させるために
は、別の構成も用いることができる。
【0028】再度図2を参照すると、上記ドリー268
は、上記かご31の底部に配設されているが、それらは
示されてはいない。しかしながら、上記カップラ33の
構造に依存して、上記かご室の下側の部分は、その下側
ランディングに到達するかごを妨害してしまうことにな
る。このため、対となった溝277(図21)が、下側
ランディングのフロア267に設けられていて、カップ
リング部分49と50の構造を適正化させている。同様
の溝278が、上記カップラ32の構造に与えられてい
る。上記溝にキャスターを通らせるために、278とい
った上記溝は、その反対側にあるカップラが上記下側ラ
ンディングにあるときには用いられておらず、(例えば
カップラ33)適切なアクチュエータによって上昇下降
されるプレートによってカバーされている。また、別の
構成を、この実施例において用いても良い。
【0029】上記かごを上記昇降路から取り出すために
は、上記上側乗客ランディングで上記トロリーにより、
又は上記下側乗客ランディングではドリーにより、いず
れかによって、上記ガイドレールに沿ってかごをガイド
するローラガイド55,56といったローラガイドが、
上記かごを、そのガイドレールと上記ローラガイドとが
互いに妨げることなく、側道へとスライドさせるように
して開放させる。この実施例では、上記ガイドレール4
0,41は、ちょうど上記かごをトロリーや休止してい
るドリーにピックアップされるようなポイントに停止さ
せるべく上記かごをガイドするに必要なだけ、上側及び
下側に延長されている。上記レールを回避するために、
上記ローラガイドは、上部乗客ランディングにおいては
上記レール端部よりも持ち上げられ、下側ランディング
では上記レールの底部よりも下げられている。
【0030】図23においては、取り外し自在なローラ
ガイド55は、対となったヒンジマウント305,30
6を備えていて、このヒンジマウントに自己上昇型ロー
ラアッセンブリ(図24〜26)が、垂直運動自在のブ
ロック310上に配設されている。このブロック310
は、上記移動自在のブロック310をガイドするための
ロッド314,315に対応する2つのクリアランスホ
ール312,313を有している。上記ブロック310
は、ネジの設けられたホール318を有していて、この
ホール318は、上記ガイド(ヒンジマウント305,
306に固定されている)を、上方向又は下方向に調節
する場合に、モータ320によって回動されるネジ、す
なわちウオームギア319を収容している。上記モータ
320は、上部支持体322内に構成されており、上記
ネジ319の下側端は、下側支持ブロック323内に回
転可能に支持されている。上記ガイドロッド314,3
15は、上部支持ブロック及び下部支持ブロック32
2,323に位置決めされている。上記ブロック322
及び323は、上記エレベータの側部において、上記L
EMセコンダリブラケット59の一方の側に配設されて
いる。上記エレベータが上記昇降路内を走行する場合に
は、上記ブロック310は、上記各支持体322及び3
23の間の垂直方向中心に配置される。上部乗客ランデ
ィングでは、上記かごが一度トロリーに連結されると、
上記ブロック310は、モータ320が駆動されてその
最も上部側に移動させるように、上記ネジ319を回動
させて上記ブロック310を移動させ、ガイドローラ
が、上記ガイドレール40,41の頂部を回避して、上
記かごが上記2つのガイドレールと平行な方向に移動す
ることを可能とするようにさせている。また、これ以外
の構成も用いることができる。上記かごが、下側乗客ラ
ンディングでドリーに支持される位置よりも下げられる
場合には常に、上記モータ320は、上記ネジ319
を、ブロック310を下向きに駆動させるように回転さ
せ、上記ガイドローラが、かごがランディングを横方向
に移動するに際して、上記ガイドレールの底部を回避す
るようにしている。
【0031】図24においては、上記垂直移動可能なブ
ロック310は、ナット330を備えるボルト329手
段によって自己上昇型とされ、上記ヒンジマウント30
5,306に配設されたガイドローラアッセンブリ32
8を有している。上記アッセンブリ328は、3対のガ
イドローラ331〜333を有しており、これらの対と
なったガイドローラ331〜333は、このアッセンブ
リ328にいかなる方法によって枢支されていても良
い。上記各対331〜333のローラは、上記ガイドレ
ール40bの対向する面と接触している。図25及び図
26に示されている様に、対となった上記ローラ331
は、上記複数のローラ333の中心上側に配設されてい
ると共に、対となったローラ332は、上記ローラ33
3の中心下側に配設されている。上記ガイドレール40
bが、垂直方向に対して上記移動セクション44内で角
度を持つ場合には(図1及び図13)、ローラ対332
からのローラ対331の変位は、これに対応した水平方
向の変位を生じさせこれがまた、上記アッセンブリ32
8を上昇させて、上記ローラ333の回転軸を上記面に
対して直角とさせておきながら、上記ローラ333が、
擦りあわないようにしている。
【0032】本発明の別の実施例では、カップラとして
異なった形状が用いられている。図27及び図28で
は、カップラ49aは、複数の歯部448を有してお
り、この連結面449は、上記エレベータかごの歯部4
51の対応する面450に対して適切な角度で傾斜され
ており、これが、31aで示されている。上記面44
9,450の傾斜角度は、十分とされているので、上記
歯部448に加えられる上記かご31aの重量により、
図27及び図28に示した位置では、上記カップラは、
互いに隣接しながら上記面449,450に保持され
る。上記図27及び図28に記載した角度は、15゜で
あるが、これとは異なった角度も用いることができる。
上記歯部448は、アーム453,454によって、セ
クタギア455,456へと連結された少なくとも一つ
のプレート452上に配設されている。上記ギア45
5,456は、ギア458を有するモータ457によっ
て互いに反対方向に駆動される。このギア458は、上
記セクタギア455を駆動させるばかりでなく、上記セ
クタギア456を駆動するピニオンギア459も駆動さ
せている。図28に示されるように、上記セクタギア4
55が反時計回りに回転し、上記セクタギア456が時
計回りに回転すると、上記プレート452が上側、かつ
外側へと運動し、これが、対となったガイドレール46
0,461によって、図示する連結位置へと規制される
ようになっている。回転するセクタギアの代わりに、油
圧式アクチュエータ又はネジジャッキと言った、リニア
アクチュエータを用いて、図29に示すように上記プレ
ート452を連結位置又はこれとは別に連結されていな
い位置へと引き込ませるように前進・後退させることも
できる。この連結されていない位置では、上記カップラ
の歯部は、上記かごの歯部とは歯合しておらず、上記か
ごとカップラとは、互いに隣接するまで自由に移動する
ことが可能とされている。図27〜図29に示すよう
に、上記ガイド460,461及び上記プレート452
のこれに対応したエッジ462,463は、約45゜の
角度とされ、これの角度は、上記歯部面449,450
の傾斜角度(約15゜)よりも大きくされていて、図2
8の下側、かつ右側への上記プレート452の引き抜き
は、図28の右下側に行われ、上記各面449,450
を離脱させると共に、上記かご(例えば31a)が、新
たに連結した移動セクションのLEMによって、上下方
向に移動し続ける様にされている。上記歯部448の底
部は、上記かご重量が上記LEMによって移動されるの
で歯部451の頂部に沿ってスライドするようにされて
いるが、完全にカップリングしなくなるまで同一の速度
を保持するようにして、カップラを脱離させるようにし
ている。同様に、上記面449は、上記ガイド及び面4
60〜463に沿った左上側への運動により、上記面4
50と連結され、これは、上記面449,450の角度
よりも大きな角度とされていて、上記かご(かご31
a)が、LEMによって、上下方向に移動するようにな
っている。当然のことながら、本発明においては、上記
図27〜図29に示したカップラとは異なったカップラ
も用いることができる。図28及び図29に示したカッ
プリング機構を除き、図27の装置は、図2において示
したのと同一とされている。
【0033】図30は、図27から図29の装置を用い
た昇降路を示した図であり、それ以外については図9と
同一とされている。上記かご30a,31aは、上記カ
ップラを横方向に逃がす必要はないので、これらは、ど
のような適当な位置でも、通過するようにされ、その後
別の昇降路に到達させるように横方向へと運動を開始す
る。このため、上記レール40,41は、上記かご30
a,31aが、同一のレールを上下方向に運動するのを
可能とし、所望により、かごを上記昇降路内に乗車又は
降車のために残しておくようにすることもできる。しか
しながら、昇降路外乗降を用いることで、時間を節約す
ることになるので、乗客処理能力を増加させることがで
きることとなる。これらは、別の昇降路へと移動して行
き、その後上記かごを同一のトラック上で上下方向へと
移動させる。すなわち、かご31aが、レール41上を
下側へと移動しているか、又は上方向へと移動している
かと言うことは重要な問題ではない。加えて、上記移動
セクションを、所定の横方向減速又は加速を得るため、
一つの昇降路から別の昇降路へとかごを移動させるため
の垂直距離の2倍程度と、著しく短くすることもでき
る。したがって、0.3m/s2の加速又は減速で、
3.4mの横方向移動をさせるには、2.13sを要す
ることになり、これは、かごが垂直に21.3m移動す
ることに相当している。したがって、全移動セクション
は、上記LEMを上記カップラに引き込まれる前に完全
に連結するようにさせるためには、約43mの横方向変
位に、その端部で更に数mを加えた程度が必要とされる
に過ぎない。
【0034】図27〜図29に示す実施例の別の効果と
しては、乗客ランディングの簡素化が図れることにあ
る。図31に示されるように、上記上側乗客ランディン
グ43aは、単一のトラック213a及び対となったト
ロリーのみを備えていて、上記昇降路202から、一つ
のかごをロビー206へと送り込むようにされている。
同時に、別のかごは、ロビー209から上記昇降路20
2へと送り込まれるようにされている。同時に送り込む
のが望ましくないのであれば、一つだけトロリーを用い
ればよい。
【0035】この実施例では、同様な状況は、下側ラン
ディング42a(図32)において発生し、この際に
は、これら2つのロビー262,264の間には、一つ
のLEMプライマリ275a及び対となったトラックの
みが必要とされる。この実施例では、かごがランディン
グに達した場合にでも、かごとそのランディングの間に
は、全くカップラが無いので、上記ドリーは、上記かご
の底部に取り付けられている必要はない。したがって、
対となったドリーは、下側ランディング42aに残され
ていて、上記かごのどちらでも運ぶようにすることがで
きる。上記上側ランディングでのように、昇降路間にお
けるかごの同時の移動が望ましければ、2つのドリーが
必要となる。そうでなければ、ドリーは一つだけで充分
である。LEM移動セクションのかわりに、牽引機械
(閉ループであっても、無くても良い)で駆動されたカ
ップラを、それぞれレールセットとともに用いることも
できる。このためのローピングは、ガイドシーブを必要
とし、上記ロープとこれに関連したレールに隣接したカ
ップラを保持するようにされている。これらのカップラ
は、それぞれのかごの両側中心で、上記LEMセコンダ
リ部分のかわりに配設された、相補的な形状のカップリ
ング手段を連結している。同様に、上記昇降路カップラ
32,33は、そのカップラのLEMによって駆動する
こともできるし、又上記カウンタウエイトに取り付けた
LEMによっても、又それらの双方によっても駆動させ
ることができる。
【0036】所望により、それぞれのかごの中心及びこ
れと対となった外側端部のLEM(又は別の移動装置)
に対して、一つのカップラを用いることもできる。
【0037】本発明は、マルチデッキかごに対しても用
いることが可能である。上述の同時係属中の出願は、本
願明細書においても参照することができる。
【0038】これまで、本発明について、代表的に実施
例をもって説明してきたが、当業者によれば、これまで
なされてきた種々の変更、除外及び付加が、本願の趣旨
及び範囲内においてなしうることが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエレベータシステムの簡略化した概略
の側面立面図である。
【図2】図1の実施例に用いたエレベータかごとカップ
ラとレールの簡略化した側面立面図である。
【図3】図2の装置の一部切り欠き上面図である。
【図4】図2及び図3の装置の概略背面図である。
【図5】カウンタウエイトのエネルギーを受け止め、こ
れを蓄積し、反発するラッチ付きスプリングバッファの
一部正面立面図である。
【図6】ロープブレーキの一部断面側面立面図である。
【図7】図1から図6に示したエレベータシステムの簡
略化した概略的な部分側面立面図であり、上下方向への
エレベータかごの移動を示した図である。
【図8】図1から図6に示したエレベータシステムの簡
略化した概略的な部分側面立面図であり、上下方向への
エレベータかごの移動を示した図である。
【図9】図1から図6に示したエレベータシステムの簡
略化した概略的な部分側面立面図であり、上下方向への
エレベータかごの移動を示した図である。
【図10】図1から図6に示したエレベータシステムの
簡略化した概略的な部分側面立面図であり、上下方向へ
のエレベータかごの移動を示した図である。
【図11】図1から図6に示したエレベータシステムの
簡略化した概略的な部分側面立面図であり、上下方向へ
のエレベータかごの移動を示した図である。
【図12】図1の右側のガイドレール上において、一つ
の昇降路から別の昇降路へと移動している際のエレベー
タかご、ガイドレール、ローラガイドを示した側面立面
図である。
【図13】図1の左側のガイドレール上において、一つ
の昇降路から別の昇降路へと移動している際のエレベー
タかご、ガイドレール、ローラガイドを示した側面立面
図である。
【図14】上側乗客ランディングの簡略化した平面図で
ある。
【図15】図14のトラック上にあるエレベータかごを
支持しているトロリーの側面立面図である。
【図16】リフティングラッチの断面図である。
【図17】図14及び図15のトラックにより支持され
た図15のトロリーの一部断面端立面図である。
【図18】図15及び図17のトロリーの底面平面図で
ある。
【図19】図14のトラック上のエレベータかごを支持
している別のトロリーを示した底面図である。
【図20】図18及び図19のトロリーによって支持さ
れる、エレベータかごの簡略化した上面図である。
【図21】下側乗客ランディングの一部断面上面図であ
る。
【図22】図21の乗客ランディング上のドリーにより
支持されたエレベータかごの一部正面図である。
【図23】開放可能な自己上昇型のローラガイドアッセ
ンブリを一部断面として、更に切り欠き欠いて示した斜
視図である。
【図24】開放可能な、自己上昇型のローラガイドアッ
センブリ部分の上面平面図である。
【図25】図24のライン25−25に沿った断面図で
ある。
【図26】図24及び図25のアッセンブリの正面立面
図である。
【図27】別のカップラを備えたエレベータかごの一部
概略化した側面立面図である。
【図28】図27のカップラの一部断面立面側面図の一
部分を示した図であり、係合した所が示されている。
【図29】図27のカップラの一部断面立面側面図の一
部分を示した図であり、脱離した所が示されている。
【図30】図27〜図29に示したタイプのカップラを
用いたエレベータシステムの簡略化した概略的な側面図
である。
【図31】図27〜図29の実施例に用いる上側乗客ラ
ンディングの簡略化した平面図である。
【図32】図27〜図29の実施例に用いる下側乗客ラ
ンディングの上面平面図である。
【符号の説明】
30,31…エレベータかご 32,33…カップラ 34,35…ロープ 36,37…カウンタウエイト 38,39…牽引機械 40,41…レール 42…下側ランディング 43…上側ランディング 45,46…LEMプライマリ部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョージ エイ.エル.デビッド アメリカ合衆国,コネチカット,ウエスト ハートフォード,ウエストウッド ロー ド 62 (72)発明者 アーネスト ピー.ギャグノン アメリカ合衆国,コネチカット,マンチェ スター,ラルフ ロード 151 (72)発明者 アンドリュー エフ.ペルッジ アメリカ合衆国,コネチカット,グラスト ンベリー,ハールバート ストリート 153 (72)発明者 リチャード イー.ペルッジ アメリカ合衆国,コネチカット,グラスト ンベリー,ハールバート ストリート 153

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビルディングの垂直に離間したランディ
    ングの間でサービスを行うエレベータシステムであっ
    て、このエレベータシステムは、 前記複数のランディングの間に配設され、互いに垂直、
    かつ、水平に隣接した複数の昇降路を有し、前記複数の
    昇降路は、それぞれシーブを通してカウンタウエイトに
    ロープ連結されたかごカップラを備え、それぞれのかご
    カップラは、連結されたかごを、対応する昇降路内で上
    下運動させるものであって、まず、かごを上向きに運動
    させるように連結し、その後かごを下向きに運動させる
    ように連結させて、前記カップラに連結された各かごの
    運動を同期させるように交互に上下方向に連なったかご
    を運動させるようになった複数の昇降路と、 前記カップラ及び前記カウンタウエイトを駆動するため
    の駆動手段と、 前記対となった昇降路の間に設けられた少なくとも一つ
    の移動セクションであって、前記それぞれのかごに対し
    て垂直方向の運動制御を行って、前記複数のかごを下側
    昇降路の上部端と上側昇降路の下側端の間において運動
    させるようにする移動セクションと、 2つの対となったガイドレールであって、それぞれの対
    は、前記複数のランディングの間に延在しており、その
    第一のレールの対は、一方の側の前記複数の昇降路及び
    移動セクションに配設され、その第二のレールの対は、
    その反対側の前記複数の昇降路及び前記移動セクション
    に配設される構成のガイドレールと、 複数のエレベータかごであって、それぞれのエレベータ
    かごは、前記レールに係合するガイドを有し、かつ、選
    択的に前記かごカップラと連結するようにされていて、
    移動手段の対応する一つに連結されることにより、前記
    下側昇降路の上側端と、それと対となった前記上側昇降
    路の下側端と、の間で移動するようにされているエレベ
    ータかごと、を有することを特徴とするエレベータシス
    テム。
  2. 【請求項2】 前記カップラは、前記かごの下側に、取
    り付け構造体を有していることを特徴とする請求項1に
    記載のエレベータシステム。
  3. 【請求項3】 前記カップラは、それぞれの歯部が、独
    立してカウンタウエイトにローピングされるフォークリ
    フト状構造体を有していることを特徴とする請求項2に
    記載のエレベータシステム。
  4. 【請求項4】 前記カップラは、前記昇降路に向いた複
    数の延長された歯部を有しており、前記かごは、それぞ
    れそのカップラに対向し、かつ、延長された歯部を備え
    ていることを特徴とするエレベータシステム。
  5. 【請求項5】 前記駆動手段は、前記シーブを駆動する
    牽引機械を有していることを特徴とする請求項1に記載
    のエレベータシステム。
  6. 【請求項6】 前記移動セクションは、リニアエレクト
    リックモータシステムを備えており、このリニアエレク
    トリックモータシステムは、複数のプライマリ型の部分
    と、複数のセコンダリ型の部分とを有し、前記各部分の
    プライマリ型のうちの一つは、前記第一のレールの対に
    隣接して配設され、前記プライマリ型の部分の他の一つ
    は、前記第二のレールの対に隣接して配設されていて、
    前記プライマリ型のうちの一つの部分は、対となった昇
    降路のうちの低い方の昇降路の上部端と重なり合ってお
    り、前記セコンダリ型の部分の一つは、それぞれ前記か
    ごに配設されていることを特徴とする請求項1に記載の
    エレベータシステム。
  7. 【請求項7】 前記プライマリ型部分は、プライマリ巻
    線を有していることを特徴とする請求項6に記載のエレ
    ベータシステム。
  8. 【請求項8】 前記垂直及び水平に互いに隣接した昇降
    路の数は、2であることを特徴とする請求項1に記載の
    エレベータシステム。
JP10067528A 1998-03-18 1998-03-18 かごが垂直移動しながら昇降路を変更するエレベータシステム Withdrawn JPH11263558A (ja)

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