JPH11262783A - 水中の有機物除去方法 - Google Patents

水中の有機物除去方法

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JPH11262783A
JPH11262783A JP10066865A JP6686598A JPH11262783A JP H11262783 A JPH11262783 A JP H11262783A JP 10066865 A JP10066865 A JP 10066865A JP 6686598 A JP6686598 A JP 6686598A JP H11262783 A JPH11262783 A JP H11262783A
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JP
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water
treated
ozone
org
organic matter
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JP10066865A
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English (en)
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Masanari Hidaka
真生 日高
Jun Tanaka
順 田中
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Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機物を含む被処理水(例えば超純水を使用
場所で使用することにより生じた排水等)中に含まれる
有機物濃度が変動して有機物分解手段に高濃度の有機物
を含む被処理水が流入するような場合でも、被処理水中
に含まれる有機物を常に効率的かつ高度に除去すること
が可能な有機物除去方法を提供する。 【解決手段】 被処理水にアルカリ性条件下でオゾンを
添加することにより被処理水中に含まれる有機物を分解
する有機物分解手段を用いて有機物除去を行う。このと
き、有機物分解手段の処理水のpHをpH測定手段18
で測定し、このpHが7以上となるようにアルカリ添加
手段4からの被処理水へのアルカリ添加量を制御する。
また、被処理水中の全有機体炭素濃度をTOC濃度測定
手段3で測定し、被処理水へのオゾン添加量が被処理水
中の全有機体炭素濃度の5〜50重量倍となるようにオ
ゾン発生装置12による被処理水へのオゾン添加量を制
御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被処理水中に含ま
れる有機物を高度に除去するための有機物除去方法に関
する。本発明に係る水中の有機物除去方法は、例えば、
半導体デバイスや液晶ディスプレイの製造工程で洗浄水
として用いられる超純水の製造装置において、有機物を
含む被処理水を処理する経路(例えば排水回収系)に好
適に使用される。なお、本明細書においては、一般には
必ずしも明確に定義分けされていない純水、超純水等の
語で説明される高純度な水を総称して「超純水」とい
う。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスや液晶ディスプレイの製
造工程で洗浄水として使用される超純水の製造装置は、
一般に図3に示すように、一次純水系2及び二次純水系
(サブシステム)4からなる超純水製造系と、排水回収
系の一部をなす純水用排水回収系6とを備えている。一
次純水系2は、例えば逆浸透膜装置、真空脱気装置、イ
オン交換装置などを備えた経路であり、市水、工業用水
等の原水中に含まれる懸濁物質及び有機物の一部が前処
理系(図示せず)で除去された後、その処理水8が一次
純水系2に供給される。二次純水系4は、例えば紫外線
酸化装置、カートリッジポリッシャ、限外濾過膜装置な
どを備えた経路であり、一次純水系2の処理水3(一次
純水)が純水貯槽10を経由して二次純水系4に供給さ
れる。二次純水系4で得られた超純水12の一部は使用
場所14に送られて使用され、残部は純水貯槽10に循
環される。純水用排水回収系6は、例えば活性炭濾過装
置、イオン交換装置、紫外線酸化装置などを備えた経路
であり、使用場所14で超純水を使用することにより生
じた排水16の処理を行う。純水用排水回収系6の処理
水18は、一次純水系2に戻されて再利用される。
【0003】なお、図示していないが、一般的な超純水
製造装置では、使用場所14から排出された超純水の排
水16を処理する排水回収系として、適当な処理を施し
てから一次純水系に戻す前記純水用排水回収系6の外
に、排水の清浄度に応じて、何ら処理を施すことなく直
接一次純水系に戻す経路、適当な処理を施してから雑用
水として使用する経路(雑用水用排水回収系)、及び、
適当な処理を施してから放流する経路(廃水処理系)を
備えている。
【0004】また、半導体デバイスや液晶ディスプレイ
の製造工程における洗浄では、イソプロピルアルコー
ル、メタノール、アセトン等の有機系洗浄剤が使用され
るため、使用場所からの超純水の排水中には微量の有機
物が含まれているのが通常であるが、この使用場所から
の排水は、市水、工業用水等に比べて不純物の濃度が極
めて低い。したがって、超純水製造装置の純水用排水回
収系で使用場所からの排水中の有機物濃度をできるだけ
低くし、その処理水を一次純水系に戻せば、純度の高い
超純水を得る点で非常に有利になる。そのため、純水用
排水回収系では、被処理水中から有機物を可能な限り除
去することが望まれている。
【0005】この場合、純水用排水回収系における有機
物の除去方法としては、従来、被処理水(超純水を使
用することにより生じた排水)にオゾンを添加し、さら
にオゾンを含有する被処理水に紫外線を照射して有機物
を酸化分解する方法、及び、被処理水に過酸化水素等
の酸化剤を添加し、さらに過酸化水素等の酸化剤を含有
する被処理水に紫外線を照射して有機物を酸化分解する
方法が知られている。
【0006】の方法は、有機物を含有する被処理水に
オゾンを溶解し、この被処理水を波長254nm付近の
紫外線を出力する紫外線ランプを用いた紫外線照射槽に
通水することにより、オゾン分子と紫外線との反応によ
ってヒドロキシラジカルを発生させ、このヒドロキシラ
ジカルで有機物を分解除去するものである。
【0007】の方法は、被処理水に過酸化水素等の酸
化剤を添加し、この被処理水を波長254nm付近の紫
外線を出力する紫外線ランプを用いた紫外線照射槽に通
水することにより、過酸化水素等の酸化剤と紫外線との
反応によってヒドロキシラジカル及び/又は他のラジカ
ルを発生させ、このヒドロキシラジカル及び/又は他の
ラジカルで有機物を分解除去するものである。
【0008】しかし、の方法は、有機物分解速度が遅
いため、被処理水を大きな紫外線照射槽に徐々に通水す
る必要があり、処理効率が悪いという欠点があった。ま
た、の方法は、被処理水にオゾンをいったん溶解した
後、被処理水を紫外線照射槽に導入するものであるが、
オゾンは水中で容易に分解するため、オゾンを溶解して
から被処理水が紫外線照射槽に流入するまでの間にかな
りの量のオゾンが反応に寄与することなく無駄に消失し
てしまうという問題があった。さらに、有機物分解速度
が遅いために、大流量の回収系排水を処理しようとする
と、オゾン発生装置だけでも非常に大きな装置であるの
に、それに加えて巨大な紫外線照射槽が必要となり、装
置全体が大型化かつ複雑化するものであった。また、被
処理水中の有機物濃度が高くなると必要な紫外線量も増
加し、ランニングコストが増大し、経済的に不利になる
ものであった。
【0009】また、の方法は、高濃度の有機物を含有
する被処理水中の有機物を十分に分解しようとすると、
紫外線照射槽で被処理水に莫大な量の紫外線を照射する
必要があるため、と同様に大きな紫外線照射槽が必要
となり、装置全体が大型化かつ複雑化するとともに、ラ
ンニングコストが増大し、経済的に不利になるものであ
った。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、本発明者
らは、被処理水にアルカリ性条件下(好ましくは被処理
水のpHが9.7〜11.0)でオゾンを添加する有機
物分解手段を用いることにより、紫外線照射を行うこと
なく、被処理水中に含まれる有機物を効率的に除去でき
ることを知見した。この方法においては、アルカリに起
因する水酸基とオゾンとの反応によってヒドロキシラジ
カルを発生させ、このヒドロキシラジカルで有機物を分
解除去するものである。
【0011】この場合、上述した被処理水にアルカリ性
条件下でオゾンを添加する有機物除去方法では、有機物
分解手段の前段で被処理水のpHを検出し、この被処理
水のpHが所定の値(通常9.7〜11.0)となるよ
うに被処理水へのアルカリ添加量を制御している。しか
し、この有機物除去方法では、有機物の分解によって生
じた有機酸及び/又は炭酸によって反応中に被処理水の
pHが下がるため、有機物分解手段の前段で検出した被
処理水のpHに基づいて被処理水へのアルカリ添加量を
制御する方法では、高濃度の有機物を含有する被処理水
を処理する場合に、反応中に被処理水のpHが低下して
アルカリの絶対量が不足し、その結果有機物の分解処理
が十分に行われなくなる可能性があった。
【0012】また、前記有機物除去方法では、通常、被
処理水中へのオゾン添加量が3〜40ppmとなるよう
に被処理水にオゾンを添加しているが、このオゾン添加
量では、高濃度の有機物を含有する被処理水を処理する
場合にオゾンの絶対量が不足し、その結果有機物の分解
処理が十分に行われなくなる可能性があった。
【0013】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、被処理水にアルカリ性条件下でオゾンを添加するこ
とにより被処理水中に含まれる有機物を分解する有機物
分解手段を用いた有機物分解方法であって、有機物の分
解反応時にアルカリ及びオゾンの絶対量が不足すること
がなく、したがって有機物の分解処理を十分に行って高
純度の水を得ることが可能な水中の有機物分解方法を提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意検討を行った結果、有機物分解手
段の後段において該有機物分解手段の処理水のpHを検
出し、この処理水のpHが7以上となるように被処理水
へのアルカリ添加量を制御した場合、被処理水中の有機
物濃度が変動して有機物分解手段に高濃度の有機物を含
む被処理水が流入してきた場合でも、有機物の分解反応
時における被処理水のpHを確実にアルカリ側に保持す
ることができ、したがって有機物の分解によって生じた
有機酸及び/又は炭酸によって被処理水のpHが低下し
ても、有機物分解反応時にアルカリの絶対量が不足する
ことを防止できることを知見した。また、被処理水中へ
のオゾン添加量が被処理水中の全有機体炭素濃度の5〜
50重量倍となるように被処理水にオゾンを添加した場
合、ほとんどの被処理水中の有機物濃度を所定値以下に
まで低減できることを見いだした。
【0015】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、被処理水にアルカリ性条件下でオゾンを添加する
ことにより被処理水中に含まれる有機物を分解する有機
物分解手段を用いて水処理を行うに当たり、前記有機物
分解手段の処理水のpHが7以上となるように被処理水
へのアルカリ添加量を制御するとともに、被処理水中へ
のオゾン添加量が被処理水中の全有機体炭素濃度の5〜
50重量倍となるように被処理水へのオゾン添加量を制
御することを特徴とする水中の有機物除去方法を提供す
る。
【0016】これに対し、有機物分解手段の処理水のp
Hが7より低くなると、有機物の分解反応時における被
処理水のpHが低くなりすぎ、該反応時におけるアルカ
リの絶対量の不足が生じて有機物の分解が十分に行われ
なくなる。また、被処理水中へのオゾン添加量が被処理
水中の全有機体炭素濃度の5重量倍未満になると、有機
物の酸化分解が不十分となることがあり、また全有機体
炭素濃度の50重量倍を超えて添加しても、有機物の酸
化分解はそれ以上促進されないばかりか、反応に寄与し
ないオゾンが増えて処理コスト面から望ましくない。
【0017】本発明において、より好ましいのは、有機
物分解手段の処理水のpHが8〜11、特に9〜11と
なるように被処理水へのアルカリ添加量を制御すること
である。上記pHを8〜11の範囲に設定することによ
り、有機物の酸化分解反応を極めて効率的に行わせるこ
とができる。また、本発明において、より好ましいのは
被処理水中へのオゾン添加量が被処理水中の全有機体炭
素濃度の20〜35重量倍となるように被処理水へのオ
ゾン添加量を制御することである。
【0018】以下、本発明につきさらに詳しく説明す
る。本発明で用いる有機物分解手段の構成に限定はない
が、例えば、被処理水のTOC(全有機体炭素)濃度を
測定するTOC濃度測定手段と、被処理水にアルカリを
添加するアルカリ添加手段と、被処理水にオゾンを添加
するオゾン添加手段と、オゾン添加手段の処理水中のp
Hを測定するpH測定手段とを備え、TOC測定手段の
測定結果に基づいてオゾン添加手段による被処理水への
オゾン添加量を制御するとともに、pH測定手段の測定
結果に基づいてアルカリ添加手段による被処理水へのア
ルカリ添加量を制御する用にしたものを好適に使用する
ことができる。
【0019】この場合、被処理水へのオゾンの添加に
は、例えば、散気板を用いた向流型気泡塔や、気液撹拌
混合手段などを用いることができる。気液撹拌混合手段
とは、気体と液体とを撹拌しながら混合して、液体中に
気体を溶解させる手段をいう。このような手段を用いた
オゾン溶解方法としては、例えば、回転翼を備えたポン
プの吸引側に被処理水及びオゾンを導入し、回転翼の回
転により被処理水とオゾンを撹拌混合し、この撹拌混合
により被処理水中にオゾンを溶解せしめ、このオゾンを
溶解した被処理水をポンプの吐出側に連結された配管を
通して処理系に送液するという方法(オゾン溶解ポン
プ)や、上記ポンプに代えてエゼクター等で加圧水流を
供給し、この水流の動きで被処理水とオゾンとを撹拌混
合し、被処理水中にオゾンを溶解させる方法等がある。
また、配管の途中に密閉容器を形成し、この密閉容器の
内部に回転翼を備えた攪拌機構を有したラインミキサー
等も用いることができる。
【0020】また、本発明に用いる有機物分解手段で
は、被処理水へのアルカリ添加を行った後に被処理水へ
のオゾン溶解を行ってもよく、被処理水へのオゾン溶解
を行った後に被処理水へのアルカリ添加を行ってもよ
く、被処理水へのアルカリ添加と被処理水へのオゾン溶
解とを同時に行ってもよい。また、被処理水へのアルカ
リ添加を行わなくても有機物分解手段の処理水のpHが
7以上になる場合には、被処理水へのアルカリ添加を行
うことなく被処理水へのオゾン溶解を行ってもよい。被
処理水にアルカリ性条件下でオゾンを添加すると、被処
理水中の有機物の酸化分解反応は直ちに開始するが、被
処理水を加熱することにより、有機物の酸化分解速度を
速めることができる。
【0021】本発明では、前述した有機物分解手段の処
理水を脱イオン手段に通水することが適当である。すな
わち、有機物分解手段で有機物が二酸化炭素まで分解さ
れず、有機酸にまでしか分解されなかったときでも、こ
の有機酸を上記脱イオン手段で除去することができる。
この場合、脱イオン手段としては、例えば、塔内にイオ
ン交換樹脂を充填したイオン交換塔、イオン交換樹脂を
用いた電気透析装置等のイオン交換手段や、逆浸透膜装
置等を用いることができるが、特に好ましいのは、少な
くとも陰イオン交換樹脂を用いたイオン交換塔、電気透
析装置等のイオン交換手段である。
【0022】上記の少なくとも陰イオン交換樹脂を用い
たイオン交換手段に用いる陰イオン交換樹脂としては、
強塩基性陰イオン交換樹脂でも弱塩基性陰イオン交換樹
脂でも使用することができ、その形態は、粒状、繊維状
等の任意のものを選択することができる。陰イオン交換
樹脂として、具体的には、アンバーライト(登録商標、
以下同様)IRA−402、IRA−402BL、IR
A−400(以上、いずれも強塩基性陰イオン交換樹
脂)や、IRA−67、IRA−96SB(これらはい
ずれも弱塩基性陰イオン交換樹脂)等を使用することが
できる。さらに、使用する陰イオン交換樹脂のイオン形
としては、要するに有機物の分解によって生成する有機
酸を除去できるものであればよく、OH形でも塩形(C
l形、HCO3形等)でも使用することができるが、通
常は、OH形の陰イオン交換樹脂を用いるのが好まし
い。なお、上記イオン交換手段は、少なくとも陰イオン
交換樹脂を用いていればよく、したがって陰イオン交換
樹脂を単独で用いても、あるいは陰イオン交換樹脂と陽
イオン交換樹脂とを組み合わせて用いてもよい。
【0023】また、本発明においては、有機物分解手段
の処理水をオゾン分解手段に通水してから前記脱イオン
手段に通水することが適当であり、これにより有機物分
解手段の処理水中に残存するオゾンが後段のイオン交換
手段等に悪影響を及ぼすことを防止できる。この場合、
オゾン分解手段としては、例えば、有機物分解手段の処
理水を活性炭や白金系触媒、パラジウム系触媒を充填し
た充填塔に通水してオゾンを還元分解する手段、有機物
分解手段の処理水に還元剤を注入してオゾンを還元分解
する手段等が挙げられる。なお、上記オゾン分解手段
は、有機物分解手段の直後に設置することが、オゾンが
後段の装置に悪影響を及ぼすことを防止する点で好まし
い。
【0024】本発明の有機物除去方法は、特に限定する
ものではないが、例えば、前述した超純水製造装置の排
水回収系の内の、適当な処理を施してから一次純水系に
戻す経路(純水用排水回収系)、適当な処理を施してか
ら雑用水として使用する経路(雑用水用排水回収系)、
適当な処理を施してから放流する経路(廃水処理系)な
どに使用することができ、これにより例えばジメチルス
ルホキシド、イソプロピルアルコール、アセトン、モノ
エタノールアミン、N−メチル−2−ピロリジノン、界
面活性剤、メタノールといった使用場所からの超純水の
排水中に含まれる有機物を高度に除去することができ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】第1実施形態例 図1は、本発明の実施に用いる有機物除去装置の一実施
形態例を示すフロー図である。図1において、2は有機
物を含有する被処理水が流れる被処理水流通管、3は被
処理水流通管2を流れる被処理水のTOC濃度を測定す
るTOC濃度測定手段、4は被処理水流通管2を流れる
被処理水にアルカリを添加するアルカリ添加手段を示
す。6は上部に被処理水流通管2が連結された向流型気
泡塔で、該気泡塔6内の上部に設置された散水管8から
被処理水が気泡塔6内に注入されるようになっている。
【0026】また、図中10は気泡塔6内の下部に設置
された散気板、12は散気板に接続されたオゾン発生装
置であり、オゾン発生装置12で発生したオゾンが散気
板10から気泡塔6内の被処理水14中に放出され、被
処理水とオゾンとが向流式で接触して被処理水にオゾン
が溶解される。この場合、オゾン発生装置12と前記T
OC濃度測定手段3とは計装的に接続されており、被処
理水中へのオゾン添加量がTOC濃度測定手段3で測定
した被処理水中のTOC濃度の5〜50重量倍となるよ
うに、オゾン発生装置12におけるオゾン発生量が制御
されるようになっている。なお、図中13は余剰のオゾ
ンを排出するオゾン排出管である。
【0027】図中16は気泡塔6の処理水が流出する処
理水流出管、18は処理水流出管を流れる処理水のpH
を測定するpH測定手段を示す。pH測定手段18と前
記アルカリ添加手段とは計装的に接続されており、pH
測定手段18で測定した処理水のpHが7以上となるよ
うに、アルカリ添加手段4からの被処理水へのアルカリ
添加量が制御されるようになっている。
【0028】したがって、本例の装置では、前述したT
OC濃度測定手段3、アルカリ添加手段4、向流型気泡
塔6、散水管8、散気板10及びオゾン発生装置12に
よって、被処理水にアルカリ性条件下でオゾンを添加す
ることにより被処理水中に含まれる有機物を分解する有
機物分解手段が構成されている。
【0029】第2実施形態例 図2は、本発明の実施に用いる有機物除去装置の他の実
施形態例を示すフロー図である。本例の装置は、処理水
流出管16にオゾン分解手段20及び脱イオン手段22
を順次設置し、これら両手段20,22に有機物分解手
段の処理水を順次通水するようにしたものである。その
他の点については第1実施形態例と同じであるため、図
2において図1と同一構成の部分には同一参照符号を付
してその説明を省略する。
【0030】
【実施例】下記実施例1〜6及び比較例1〜6の実験を
行った。被処理水としては、ジメチルスルホキシドをT
OCとして表1に示す濃度で含むものを用いた。実施例1〜6 図1に示した装置を用い、表1に示す条件で水処理を行
った。この場合、処理水のpHがほぼ表1に示した値と
なるようにアルカリ添加手段からの被処理水へのアルカ
リ添加量を制御した。比較例1,4 オゾン溶解装置においてオゾン発生装置で発生させたオ
ゾンを被処理水に添加するとともに、紫外線照射装置に
おいてオゾンを添加した被処理水に紫外線を照射する有
機物分解手段を用い、表1に示す条件で水処理を行っ
た。比較例2,5 過酸化水素添加装置により被処理水に過酸化水素を添加
するとともに、紫外線照射装置において過酸化水素を添
加した被処理水に紫外線を照射する有機物分解手段を用
い、表1に示す条件で水処理を行った。なお、過酸化水
素の添加量は比較例2では125ppm、比較例5では
25ppmとした。比較例3,6 アルカリ添加装置により被処理水にアルカリを添加する
とともに、オゾン溶解装置においてアルカリを添加した
被処理水にオゾン発生装置で発生させたオゾンを被処理
水に添加する有機物分解手段を用い、表1に示す条件で
水処理を行った。この場合、オゾン溶解装置の前段で被
処理水のpHを測定し、この被処理水のpHがほぼ表1
に示した値となるようにアルカリ添加手段からの被処理
水へのアルカリ添加量を制御した。
【0031】また、実施例1〜6及び比較例1〜6で
は、有機物分解手段の処理水をオゾン分解手段である活
性炭濾過装置に通水した後、さらに脱イオン手段である
OH形の陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA−4
02BL)を用いたイオン交換塔に通水した。なお、表
1における処理時間は、実施例1〜6、比較例3,6で
は向流型気泡塔における被処理水の滞留時間、比較例
1,2,4,5では紫外線照射装置における被処理水の
滞留時間である。
【0032】イオン交換塔の流出水中のTOC濃度を
「処理水TOC濃度」として表1に示す。
【表1】
【0033】表1より、被処理水にアルカリ性条件下で
オゾンを添加する有機物分解手段を用いて水処理を行う
に当たり、有機物分解手段の処理水のpHが7以上とな
るように被処理水へのアルカリ添加量を制御するととも
に、被処理水中へのオゾン添加量が被処理水中の全有機
体炭素濃度の5〜50重量倍となるように被処理水への
オゾン添加量を制御した場合には、被処理水中の有機物
濃度が変動した場合でも、有機物を十分に除去できるこ
とが確認された(実施例1〜6)。
【0034】これに対し、同様の有機物分解手段を用い
て水処理を行うに当たり、有機物分解手段の前段で被処
理水のpHを検出し、この被処理水のpHが所定の値と
なるように被処理水へのアルカリ添加量を制御した場合
には、反応時における被処理水のpHが低くなりすぎ、
特に被処理水中の有機物濃度が高くなった場合には有機
物の除去が不十分になるものであった(比較例3,
6)。また、被処理水に過酸化水素又はオゾンを添加
し、さらに紫外線を照射する有機物分解手段では、長い
処理時間が必要である上、被処理水中の有機物濃度が高
くなると十分に有機物を除去できなくなるものであった
(比較例1,2,4,5)。さらに、被処理水に過酸化
水素を添加し、さらに紫外線を照射する有機物分解手段
では、莫大な量の紫外線を照射する必要が生じるもので
あった(比較例2,5)。
【0035】
【発明の効果】本発明に係る水中の有機物除去方法によ
れば、被処理水中の有機物濃度が変動して有機物分解手
段に高濃度の有機物を含む被処理水が流入するような場
合でも、被処理水中に含まれる有機物を常に効率的かつ
高度に除去することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に用いる有機物除去装置の一実施
形態例を示すフロー図である。
【図2】本発明の実施に用いる有機物除去装置の他の実
施形態例を示すフロー図である。
【図3】超純水製造装置の一例を示すフロー図である。
【符号の説明】
2 被処理水流通管 3 TOC濃度測定手段 4 アルカリ添加手段 6 向流型気泡塔 12 オゾン発生装置 16 処理水流出管 18 pH測定手段 20 オゾン分解手段 22 脱イオン手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水にアルカリ性条件下でオゾンを
    添加することにより被処理水中に含まれる有機物を分解
    する有機物分解手段を用いて水処理を行うに当たり、前
    記有機物分解手段の処理水のpHが7以上となるように
    被処理水へのアルカリ添加量を制御するとともに、被処
    理水中へのオゾン添加量が被処理水中の全有機体炭素濃
    度の5〜50重量倍となるように被処理水へのオゾン添
    加量を制御することを特徴とする水中の有機物除去方
    法。
  2. 【請求項2】 有機物分解手段の処理水を脱イオン手段
    に通水する請求項1に記載の水中の有機物除去方法。
  3. 【請求項3】 有機物分解手段の処理水をオゾン分解手
    段に通水してから脱イオン手段に通水する請求項2に記
    載の水中の有機物除去方法。
  4. 【請求項4】 脱イオン手段が、少なくとも陰イオン交
    換樹脂を用いた陰イオン交換手段である請求項2又は3
    に記載の水中の有機物除去方法。
JP10066865A 1998-03-17 1998-03-17 水中の有機物除去方法 Pending JPH11262783A (ja)

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