JP2000084574A - 水処理方法および装置 - Google Patents

水処理方法および装置

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JP2000084574A
JP2000084574A JP10262049A JP26204998A JP2000084574A JP 2000084574 A JP2000084574 A JP 2000084574A JP 10262049 A JP10262049 A JP 10262049A JP 26204998 A JP26204998 A JP 26204998A JP 2000084574 A JP2000084574 A JP 2000084574A
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treated
ozone
hydrogen peroxide
concentration
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Senri Kojima
泉里 小島
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Nomura Micro Science Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過酸化水素併用オゾン酸化において、半導体
の洗浄工程で用いられた洗浄水、市水および工業用水等
の原水中に含有された有機物(TOC)を高効率で連続
的に分解し、該TOCがほぼ除去された純水を製造する
ことができる水処理方法を提供すること。 【解決手段】 被処理水に過酸化水素を添加するととも
にオゾンを10ppm以上の濃度に溶解させて被処理水
中に溶解させる有機物を酸化分解する工程と、有機物を
酸化分解する工程を経た被処理水からイオン性物質を除
去する工程とを被処理水の流路に沿って実行する水処理
方法において、被処理水を少なくとも1m/秒の流速で
管路に通水するとともに、管路を流れる被処理水中に前
記過酸化水素とオゾンを注加した後、撹拌装置により撹
拌する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水処理方法および
装置に係り、特に半導体の洗浄工程で用いられた洗浄
水、市水および工業用水等の原水中に含有される有機物
を分解・除去して有機物がほぼ完全に除去された超純水
を製造する水処理方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶や半導体の製造工程においては、イ
オン状物質、有機物等の含有量の極めて少ない純水が使
用されている。例えば、半導体の製造工程では半導体の
基板洗浄に多量の純水が使用されており、集積回路の集
積度の増加に伴って純水の純度に対する要求は益々厳し
くなってきている。
【0003】ところで、半導体素子の製造工程ではフォ
トレジストの剥離、洗浄等に有機溶剤が多用されてお
り、半導体の生産工程に伴って排出される排水には有機
溶剤のような有機物が混入している。このため、この排
水を再生して半導体の製造工程に再利用するには、排水
中に含有している有機物を除去する必要がある。
【0004】排水中に含有している有機物を除去する方
法としては、排水にオゾンを添加して難分解性の有機物
を分解した後、活性炭による処理を行って該排水中より
有機物を除去する方法や、排水にオゾンを溶解させた
後、紫外線照射を行って有機物を分解・除去する方法が
用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法では、有機物の分解効率が低く、排水中より有機
物を除去することが困難であるという問題があった。
【0006】また、オゾンの添加と紫外線照射とを併用
した方法では、紫外線照射に伴う電力消費量が大きく、
また、紫外線照射ランプのような設備の維持管理が必要
であることから、経済的な負担が大きいという問題があ
った。
【0007】さらに、排水にオゾンと過酸化水素を添加
する方法も検討されているが、この方法でも、さほどの
除去効率の改善は認められない。
【0008】本発明者等は、かかる問題を解消すべく鋭
意研究をすすめていたところ、管路中を被処理水に通過
させつつ、過酸化水素と高濃度のオゾンを溶解させる
と、瞬時(0.5〜1秒程度)に反応が行われて、処理
システムを簡素化できる上に高い効率で有機物を酸化分
解させることができ、イオン交換処理のような除去処理
と併用することにより、これまで実現し得なかった高い
除去率を達成することができることを見出だした。
【0009】本発明はかかる知見に基づいてなされたも
ので、半導体の洗浄工程で用いられた洗浄水、市水およ
び工業用水等の原水中に含有された有機物がほぼ除去さ
れた純水を効率よく製造することができる水処理方法及
び装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明の水処理方法は、被処理水に過酸化水素を添
加するとともにオゾンを10ppm以上の濃度に溶解さ
せて被処理水中に溶解させる有機物を酸化分解する工程
と、前記有機物を酸化分解する工程を経た被処理水から
イオン性物質を除去する工程とを被処理水の流路に沿っ
て実行する水処理方法において、被処理水を少なくとも
1m/秒の流速で管路に通水するとともに、前記管路を
流れる被処理水中に前記過酸化水素とオゾンを注加した
後、撹拌装置により撹拌することを特徴としており、ま
た、本発明の水処理装置は、少なくとも1m/秒の流速
で被処理水が流れる管路と、該管路にオゾン濃度と過酸
化水素の濃度比(H2 2 /O3 (重量比))が1.0
〜3.0のオゾンと過酸化水素からなる酸化剤を注入す
るエジェクタと、前記エジェクタの下流に配設された酸
化反応を促進するための撹拌装置と、前記エジェクタか
ら酸化反応に必要な距離をおいて配設されたイオン性物
質を除去するイオン性物質除去装置と、を具備すること
を特徴としている。
【0011】前記酸化分解工程は、被処理水に過酸化水
素と塩基を供給するとともにオゾン含有雰囲気を2気圧
以上に加圧し10ppm以上の濃度に溶解させて前記被
処理水中に溶存する有機物を酸化分解させることを特徴
とするが望ましい。
【0012】また、前記イオン性物質を除去する工程の
前に、前記有機物を酸化分解させる工程における未反応
残留物を除去する工程を実行するようにしてもよい。
【0013】酸化分解工程は、オゾンをエジェクタによ
り管路中を通水されている被処理水中に注入する工程
と、前記エジェクタによりオゾンの注入された被処理水
を2気圧以上に加圧する工程の2工程で構成してもよ
い。
【0014】さらに、有機物の酸化分解の済んだ加圧さ
れた被処理水は放圧して残存するオゾンを回収し、この
オゾンを被処理水中の有機物の酸化分解に再利用するこ
とが望ましい。この場合、エジェクタを複数使用して、
少なくとも1つのエジェクタを回収されたオゾンを被処
理水に注入するのに用い、他のエジェクタをオゾナイザ
で作られたオゾンを注入するのに用いることが望まし
い。
【0015】被処理水のpHは7以上であることが望ま
しく、特に7〜8であることが望ましい。被処理水のp
Hが酸性領域になると酸化分解した有機酸のイオン化が
抑制されるので好ましくない。
【0016】有機物を酸化分解する工程における被処理
水のオゾン濃度が10〜25ppmであることが望まし
く、被処理水のオゾン濃度と過酸化水素の濃度比(H2
2/O3 (重量比))は1.0〜3.0であることが
特に望ましい。
【0017】本発明の水処理装置は、少なくとも1m/
秒の流速で被処理水が流れる管路と、該管路に酸化剤を
注入するエジェクタと、前記エジェクタから酸化反応に
必要な距離をおいて配設されたイオン性物質を除去する
イオン性物質除去装置とを具備することを特徴とする。
酸化剤を注入するエジェクタの下流の管路には、酸化反
応を促進するための撹拌装置が用いられる。
【0018】撹拌装置としては、ラインミキサーのよう
に管路内に容易に設置でき、しかも圧力損失の少ないも
のが適している。また、撹拌装置は、ポンプであっても
よい。 また、エジェクタの下流には、前記酸化剤を注
入された被処理水を加圧する加圧容器を設けてオゾンの
水中への溶解を促進するとともに、この加圧容器から酸
化反応に必要な距離をおいた、イオン性物質除去装置の
前には放圧容器を設けてオゾンを回収し有機物を酸化分
解するための酸化剤として再利用することもできる。さ
らに、前記イオン性物質除去装置の前には酸化分解の未
反応物を除去する活性炭吸着槽が設けてもよい。
【0019】本発明において被処理水中に含有した有機
物の酸化反応は、以下の機構により進行するものと考え
られる。
【0020】まず、オゾンおよび過酸化水素は、 H2 2 +O3 →・OH+HO2 - +O2 ・・・[1] HO2 - +O3 →・OH+O2 - +O2 ・・・[2] に示されるように相互に反応して、OΗラジカル(・O
H:ヒドロキシルラジカル)が生成する。
【0021】一方、アルカリ性側において、オゾンおよ
び過酸化水素は、 H2 2 +OH- →HO2 - +H2 O・・・[3] H2 2 →HO2 - +H+ ・・・[4] O3 +OH- →・HO2 +O2 - ・・・[5] に示されるように塩基と反応して、HO2 ラジカル(・
HO2 )が生成する。なお、ここで生成したHO
2 - は、オゾンと反応することにより上記OΗラジカル
の生成に関与する。したがって、被処理水中のオゾンの
濃度が高いほど、OΗラジカルおよびHO2 ラジカルの
生成が多くなる。
【0022】そして、上記反応により生成したOΗラジ
カルおよびHO2 ラジカルにより、 RH+・OH→・R+H2 O・・・[6] ・R+O3 (O2 )→酸化生成物・・・[7] RH+・HO2 →酸化生成物+H2 O・・・[8] に示される反応が進行し有機物が酸化分解される。
【0023】すなわち、被処理水に対し、過飽和または
被処理水中の濃度が10ppm以上となるようオゾンを
供給し、このオゾンの供給状態を保ちながら、被処理水
中に過酸化水素を存在させるとともに該被処理水のpH
をアルカリ側に傾けることにより、被処理水中における
OΗラジカルおよびHO2 ラジカルの生成量を増大させ
ることができ、有機物の分解を著しく促進させることが
できる。
【0024】被処理水中におけるOΗラジカルおよびH
2 ラジカルの生成量を増大させ、有機物の分解を著し
く促進することができるオゾンの濃度について検討す
る。まず、被処理中に過酸化水素が十分に存在し、かつ
アルカリ側で酸化反応が実行されるのであれば、被処理
水におけるオゾンの存在量が多いほど被処理水中の有機
物の分解は促進される。すなわち、被処理水中において
オゾンが過飽和となるようオゾンを添加することによ
り、被処理水中の有機物の分解がより促進されることに
なる。オゾンの溶解度(CL )は、図2に示したよう
に、 CL =0.604(1+t/273)1+0.063t *CG (ただし、 tは水温(℃)、CG は気中オゾン濃度(mg
/L)を示す)によって与えられるので、被処理水中にオ
ゾンを過飽和に達するまで溶解させる場合には、各温度
における溶解度を越えるよう被処理水中にオゾンを添加
する。なお、この場合、被処理水中への過酸化水素の添
加は、上記反応が円滑に進行するよう、被処理水に添加
されたオゾンの量に十分見合うだけの量を添加する。ま
た、OH- の消費に伴う上記反応の低下を抑制するため
に、有機物の分解により生ずる有機酸を中和するのに見
合った量の塩基を被処理水に添加する。しかしながら、
経済性の点等を考慮して、例えば、半導体の生産工程に
伴って排出される排水中の有機物を分解・除去する際
に、オゾンを過飽和に達するまで被処理水(排水)に添
加しなくとも、被処理水(排水)中に含有された有機物
を効率的に分解することが可能である。この場合、被処
理水中のオゾンの濃度が10〜30ppmとなるよう被
処理水にオゾンを添加すれば、被処理水中における有機
物の酸化反応を促進することが可能である。被処理水中
のオゾンの濃度が10ppmを下回った場合には、被処
理水中における有機物の酸化反応を十分に進行させるこ
とが困難となる。また、被処理水中のオゾンの濃度が3
0ppmを上回った場合には、有機物の酸化反応の進行
は促進されるものの経済性が低下する。したがって、被
処理水中における有機物の酸化反応を十分に進行させ、
かつ経済性を向上させる観点から、被処理水中のオゾン
の濃度を10〜30ppmとなるようにするとよい。
【0025】ここで、被処理水に対し、該被処理水中の
濃度が10〜30ppmとなるようオゾンを連続的に供
給した場合について、被処理水に対する過酸化水素およ
び塩基の添加量について検討する。
【0026】図3〜5は、被処理水に含有された有機物
としてIPAを用い、過酸化水素併用オゾン酸化により
これを酸化した場合のIPAの除去率を示した図であ
る。なお、これらの除去率は、後述する実施例1におい
て用いられた水処理装置を用い、反応時間を30分とし
た場合に得られた値である。ここで、IPAは、それぞ
れ10ppmとなるように被処理水(常温20℃)中に
添加されている。なお、ここではIPAおよびDMSO
の2種の有機物を用いて、過酸化水素および塩基の添加
量を検討した。
【0027】図3および図4から明らかなように、被処
理水中におけるKOHの初期濃度が13ppm、オゾン
の初期濃度が20ppmの場合、IPAに関しては過酸
化水素の初期濃度が約20ppm有機物の除去率の増加
が鈍くなる。一方、図5から明らかなように、被処理水
(20℃)中における過酸化水素の初期濃度が20pp
m、オゾンの初期濃度が17ppmの場合、IPAに関
してはKOHの初期濃度が約10ppm以上で有機物の
除去率の増加がみられなくなる。
【0028】したがって、過酸化水素および塩基(KO
H)は、被処理水中における過酸化水素の濃度が20〜
60ppm、KOHの濃度が10〜40ppmとなるよ
うに被処理水に対して添加すれば、被処理水中の有機物
を確実に分解できることが理解される。
【0029】さらに、連続供給方式の場合には、過酸化
水素および塩基(KOH)を、被処理水中における過酸
化水素の濃度が5〜20ppm、被処理水のpHが5〜
8の範囲、好ましくはほぼ7に保たれるように供給すれ
ば、被処理水中の有機物を確実に分解することができ
る。
【0030】なお、被処理水に対し10ppm以上とな
るようオゾンを供給し、該供給状態を保ったまま過酸化
水素および塩基を供給する場合には、上述したように、
被処理水中への過酸化水素の添加は、上記反応が円滑に
進行するよう被処理水に添加されたオゾンの量に十分見
合うだけの量を添加するとともに、OH- の消費に伴う
上記反応の低下を抑制するために、被処理水をアルカリ
側に制御するための塩基に関しても被処理水に添加され
たオゾンの量に十分見合うだけの量を被処理水に添加す
ることになることから、必要に応じてさらに多くの量を
供給することができる。
【0031】また、本発明において、被処理水に塩基を
添加する方法は特に限定されず、通常、実施が容易なこ
とから、塩基または該塩基の水溶液を被処理水中に直接
添加することが好ましい。塩基としては、例えば、水酸
化カリウムや水酸化ナトリウム等の強塩基性の物質を用
いることができる。また、過酸化水素の供給に際して
は、通常、被処理水に対し過酸化水素の水溶液を供給す
ることにより容易に実施される。なお、オゾンや過酸化
水素の添加や被処理水のpHを制御する工程は順不同に
より行うことができ、また、ほぼ同時に実行してもよ
い。
【0032】さらに、本発明において、被処理中にオゾ
ンを添加する方法は、特に限定はされないが、例えば、
大気中の酸素から光化学反応法、化学法、プラズマ法、
放射線照射法、無声放電法および電気分解法等によりオ
ゾンを生成し、生成したオゾンを高速撹拌により被処理
水中に添加する方法を挙げることができる。
【0033】さらに、被処理水中に含有した有機物を酸
化した後には、有機酸や各種イオンに代表される分解生
成物が処理水中に生成し存在するため、処理水中よりこ
れらの生成物を除去する必要がある。ここで有機物の酸
化に伴って生成した生成物の除去を行う方法としては、
例えば処理水をイオン交換手段に導入して処理水中の生
成物を除去する方法を挙げることができる。このとき、
イオン除去手段としては、被処理水中の有機酸、微量の
二酸化炭素あるいは他のイオン成分を除去するための強
塩基性アニオン交換樹脂及びカチオン交換樹脂を充填し
た再生型もしくは非再生型の混床式イオン交換装置を好
ましく用いることができ、イオン交換樹脂としては、新
品もしくはそれに類する破砕が無く、イオン交換性能が
高く、また溶出の無いものが望ましい。また、イオン交
換手段として混床式イオン交換装置等を用いた場合、該
混床式イオン交換装置に導入される被処理水にオゾンや
過酸化水素が溶解していると、これらの酸化作用によ
り、該混床式イオン交換装置に充填されたイオン交換樹
脂が劣化し、劣化により破砕したイオン交換樹脂や該イ
オン交換樹脂に捕捉された物質が被処理水中に溶解する
ことにより水質を悪化させることから、該混床式イオン
交換装置に導入される被処理水よりオゾンや過酸化水素
を予め除去しておくことが望ましい。なお、本発明は、
市水、河川水、工業用水および工業排水等を原水とした
純水製造工程に適用できるのはもちろん、細菌やウイル
スを含有した水の殺菌工程等にも適用できることはいう
までもない。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図1を参照しながら本発明
の実施の形態について詳細に説明する。本発明は、その
要旨を逸脱しないならば、本実施の形態に限定されるも
のではない。 (実施例)図1は、実施例の水処理装置の構成を概略的
に示した図である。
【0035】図1において、符号1は、図示を省略した
被処理水を一時的に貯水するタンクに接続された配管、
2はポンプ、3,4は管路1を流れる被処理水にオゾン
を注入するエジェクタであり、エジェクタ3は下流で回
収された再利用オゾンを管路1内に圧入するもの、エジ
ェクタ4はオゾナイザ5で作られたオゾンを管路1内に
圧入するものである。6は加圧容器であり、被処理水内
に注入されたオゾンを高濃度で被処理水中に溶解させる
ために2気圧以上の高圧にされている。7は加圧容器6
から酸化分解反応が十分に行われるだけの管路間隔をお
いて配置されたバッファタンクであり、ここで被処理水
中に過飽和の状態で溶解していたオゾンが放出されエジ
ェクタ4により被処理水中に再び注入される。8は加圧
ポンプ、9は活性炭吸着槽、10はイオン交換樹脂槽で
ある。なお、イオン交換装置4のイオン交換容量は4.
0eq/l−Resinである。
【0036】この実施例においては、有機物を10pp
m含む処理水は、ポンプ2により流速60m/分で管路
1内を通水され、図示を省略して注入孔からカセイソー
ダ水溶液と過酸化水素水が注入されてpH7、過酸化水
素濃度30ppmに調整され、さらに、エジェクタ3,
4よりオゾンが注入され、オゾン濃度15ppmに調整
される。
【0037】次いで、被処理水は、加圧容器6に入り2
気圧に加圧されて過飽和状態までオゾンが被処理水中に
溶解され、バッファタンク7に至るまでに管路内で酸化
分解反応が完結される。次いでバッファタンク7内で過
飽和状態で被処理水中に溶解していたオゾンが放出さ
れ、このオゾンはエジェクタ3から再び被処理水中に注
入される。
【0038】バッファタンク7を出た被処理水はポンプ
8で再び加圧され活性炭吸着槽9において、過剰の過酸
化水素や酸化分解反応の分解生成物の一部が吸着除去さ
れ、さらにイオン交換槽10において酸化分解反応の反
応生成物である有機酸が吸着除去されてほぼ完全に有機
物を含有しない超純水が得られる。
【0039】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明による水
処理方法によれば、被処理水に10ppm以上となるよ
うオゾンを供給し、該オゾンの供給された被処理水に対
して、前記オゾンの供給状態、すなわち10ppm以上
の濃度のオゾンと過酸化水素を併用して有機物の酸化分
解を行う際に、被処理水を少なくとも1m/秒の流速で
管路に通水するとともに、前記管路を流れる被処理水中
に前記過酸化水素とオゾンを注加した後、撹拌装置によ
り撹拌するようにしたので、被処理水中における有機物
の酸化反応が著しく促進され、さらにイオン交換処理を
併用することにより、被処理水中の有機物を効率的かつ
効果的に分解除去することが可能となる。したがって、
過酸化水素併用オゾン酸化において、半導体の洗浄工程
で用いられた洗浄水、市水および工業用水等の原水中に
含有された有機物(TOC)を高効率で分解し、該TO
Cがほぼ除去された純水を製造する水処理方法を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の水処理装置の構成を示した図である。
【図2】オゾンの溶解度と温度の関係を示したグラフで
ある。
【図3】被処理水に含有された有機物としてIPAを用
い、過酸化水素の濃度を変化させて過酸化水素併用オゾ
ン酸化を行った結果を示した図である。
【図4】被処理水に含有された有機物としてDMSOを
用い、過酸化水素の濃度を変化させて過酸化水素併用オ
ゾン酸化を行った結果を示した図である。
【図5】被処理水に含有された有機物としてIPAを用
い、塩基性物質(KOH)の濃度を変化させて過酸化水
素併用オゾン酸化を行った結果を示した図である。
【符号の説明】
1……タンク 2……反応槽 3……除去装置
4……イオン交換装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D025 AA04 AB34 AB35 BA08 BA14 BB04 CA03 CA05 CA06 CA10 DA03 DA10 4D050 AA05 AB06 AB07 AB11 AB16 AB31 BB02 BB09 BC02 BC10 BD03 BD04 BD06 BD08 CA06 CA08 CA13 CA20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水に過酸化水素を添加するととも
    にオゾンを10ppm以上の濃度に溶解させて被処理水
    中に溶解させる有機物を酸化分解する工程と、 前記有機物を酸化分解する工程を経た被処理水からイオ
    ン性物質を除去する工程とを被処理水の流路に沿って実
    行する水処理方法において、 被処理水を少なくとも1m/秒の流速で管路に通水する
    とともに、前記管路を流れる被処理水中に前記過酸化水
    素とオゾンを注加した後、撹拌装置により撹拌すること
    を特徴とする水処理方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも1m/秒の流速で被処理水が
    流れる管路と、該管路にオゾン濃度と過酸化水素の濃度
    比(H2 2 /O3 (重量比))が1.0〜3.0のオ
    ゾンと過酸化水素からなる酸化剤を注入するエジェクタ
    と、前記エジェクタの下流に配設された酸化反応を促進
    するための撹拌装置と、前記エジェクタから酸化反応に
    必要な距離をおいて配設されたイオン性物質を除去する
    イオン性物質除去装置と、を具備することを特徴とする
    水処理装置。
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