JPH11262639A - 中空糸膜モジュール - Google Patents

中空糸膜モジュール

Info

Publication number
JPH11262639A
JPH11262639A JP6595398A JP6595398A JPH11262639A JP H11262639 A JPH11262639 A JP H11262639A JP 6595398 A JP6595398 A JP 6595398A JP 6595398 A JP6595398 A JP 6595398A JP H11262639 A JPH11262639 A JP H11262639A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow fiber
fiber membrane
layer
liquid
membrane module
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6595398A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Yoshida
武史 吉田
Masumi Kobayashi
真澄 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP6595398A priority Critical patent/JPH11262639A/ja
Publication of JPH11262639A publication Critical patent/JPH11262639A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 微粒子、細菌などを捕捉できる優れた分画性
能を有するとともに、小型で、高い透過流量を確保する
ことができる中空糸膜モジュールを提供する。 【解決手段】 構造部材1の開口部1bに、中空糸膜3
の端部3aが、その開口状態を保って、固定部材2によ
って集束、固定されて取り付けられた中空糸膜モジュー
ルを構成するにおいて、中空糸膜3として、スタックド
ラメラと、該スタックドラメラと結合したミクロフィブ
リルにより形成された微細孔を複数有する三次元構造の
膜が三層以上積層されてなり、その最内層と最外層は支
持層であり、これらの間に挟まれた中間層として、支持
層の微細孔よりも平均孔径が小さい緻密層を有するもの
を用いて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無菌水、高純度
水、飲料水の製造等の水濾過や液体濾過、および気体濾
過等のディスポーザブルフィルターの精密濾過、また、
発電所の復水処理等の工業用水の濾過、食品用水の製
造、河川水湖沼水の濾過、排水処理、海水淡水化前処理
等の中空糸膜モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】中空糸膜は、優れた濾過機能を有してい
るため、従来より高純度の工業用水、飲料水、医療用の
無菌水等を製造するための浄水装置、空気の浄化等に使
用されてきた。最近では、工業用水、河川水、排水処
理、浄化槽における固液分離等の高汚濁性水処理の分野
にも適用されている。これら浄水装置等に用いられる中
空糸膜モジュールとしては、例えば、円管状の構造部材
の開口部に、複数本の中空糸膜をU字型、あるいは一端
を封止した糸状の形で、その開口端の開口状態を保って
ポリウレタン等の固定部材で集束、固定した構成とした
ものが知られている。
【0003】また、管状の送液管の両端部に設けられた
構造部材に、前記送液管に沿って、その周囲に設けられ
た中空糸膜の端部が、開口状態を保って取り付けられ、
一方の構造部材に、前記中空糸膜の端部からの排出液を
送液管内に送給する集液室が形成された中空糸膜モジュ
ールが、特開昭60−244306号公報に開示されて
いる。この中空糸膜モジュールにおいては、例えば中空
糸膜の表面から被処理液が供給され、この被処理液が中
空糸膜を透過し、濾液となって中空糸膜の内部を通っ
て、その両端部に形成された集液面に到達する。そし
て、一方の集液面から集液室内に排出された濾液は、こ
の集液室を経て送液管の内部を通って、もう一方の端部
の集液面から排出される濾液と合流するようになってい
る。この中空糸膜モジュールは、コンパクトな構成で、
大量の用水を処理することができる。
【0004】また、最近では、中空糸膜モジュールを高
純度の工業用水、超純水、浄水器等の飲料水をはじめ無
菌水等の製造等の水濾過や気体濾過のフィルターとして
用いる場合がある。このため微粒子や細菌等を濾別除去
することのできる高い分画性能が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単に分
画性能を向上させると、処理流量(透過流量)が低下す
る。このため、処理流量を高めるためには、中空糸膜の
膜面積を増やさなければならず、中空糸膜モジュールが
大型化してしまうものであった。また、差圧の上昇によ
って、膜強度が低下したり、中空糸膜の目詰まりが起こ
りやすくなるので、耐久性が低下するという問題があっ
た。本発明においては、微粒子、細菌などを捕捉できる
優れた分画性能を有するとともに、小型で、高い透過流
量を確保することができる中空糸膜モジュールを提供す
ることを課題とする。また、目詰まりしにくく、十分な
膜強度が得られ、耐久性が良好な中空糸膜モジュールを
提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明は、
構造部材に、中空糸膜が、開口状態を保って取り付けら
れてなる中空糸膜モジュールであって、前記中空糸膜
は、スタックドラメラと、該スタックドラメラと結合し
たミクロフィブリルにより形成された微細孔を複数有す
る三次元構造の膜が三層以上が積層されてなり、その最
内層と最外層は支持層であり、これらの間に挟まれた中
間層として、支持層の微細孔よりも平均孔径が小さい緻
密層を有することを特徴とする中空糸膜モジュールであ
る。第2の発明は、管状の送液管の両端部に設けられた
構造部材に、前記送液管に沿って、その周囲に設けられ
た中空糸膜が、開口状態を保って取り付けられ、一方の
構造部材に、前記中空糸膜の端部からの排出液を前記送
液管内に送給する集液室が形成された中空糸膜モジュー
ルであって、前記中空糸膜は、スタックドラメラと、該
スタックドラメラと結合したミクロフィブリルにより形
成された微細孔を複数有する三次元構造の膜が三層以上
が積層されてなり、その最内層と最外層は支持層であ
り、これらの間に挟まれた中間層として、支持層の微細
孔よりも平均孔径が小さい緻密層を有することを特徴と
する中空糸膜モジュールである。第3の発明は、管状の
送液管の両端部に設けられた構造部材に、前記送液管に
沿って、その周囲に設けられた中空糸膜が、開口状態を
保って取り付けられてなる中空糸膜モジュールが、複
数、直列に連結し、該連結体の一端部に位置する構造部
材に、前記中空糸膜の端部からの排出液を前記送液管内
に送給する集液室が形成された中空糸膜モジュールであ
って、前記中空糸膜は、スタックドラメラと、該スタッ
クドラメラと結合したミクロフィブリルにより形成され
た微細孔を複数有する三次元構造の膜が三層以上が積層
されてなり、その最内層と最外層は支持層であり、これ
らの間に挟まれた中間層として、支持層の微細孔よりも
平均孔径が小さい緻密層を有することを特徴とする中空
糸膜モジュールである。第4の発明は、前記支持層の一
層の厚みは20〜50μmであり、前記中空糸膜の空孔
率が75vol%以上であることを特徴とする第1〜第
3の発明のいずれかひとつの中空糸膜モジュールであ
る。第5の発明は、前記中空糸膜は、親水性高分子から
なる被覆層を有し、ミクロフィブリルが複数本ずつ結束
していることを特徴とする第1〜第4の発明のいずれか
ひとつの中空糸膜モジュールである。第6の発明は、前
記親水性高分子による被覆量が、被覆前の中空糸膜に対
して3〜30重量%であり、被覆後の緻密層のミクロフ
ィブリル束間の平均距離に対する、支持層のミクロフィ
ブリル束間の平均距離の比率が1.3〜4.0であるこ
とを特徴とする第5の発明の中空糸膜モジュールであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の中空糸膜モジュ
ールの第1の例を示す模式断面図である。構造部材1は
円管状で、図中の上下方向に開口する開口部1b,1b
を有している。複合多孔質中空糸膜3(以下中空糸膜3
と略記する)は、U字状に折り返され、その端部3aが
構造部材1の一方の開口部1bから挿入され、この構造
部材1内に充填された固定部材2によって集束、固定さ
れて、この構造部材1に取り付けられている。この中空
糸膜3の端部3aは、開口状態が保たれ、これらの端部
3aと前記固定部材2によって、集液面1aが形成され
ている。
【0008】構造部材1は、円管状の他、開口部面と平
行方向に切断した断面形状が矩形のものなどが用いら
れ、その形状を限定することはない。また、その外周面
は、中空糸膜モジュールの設置位置の形状に対応して、
種々の形状とすることができる。固定部材2は、通常、
エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン
等の液状樹脂を硬化させて形成されたものである。中空
糸膜3は、例えばその一端を封止したものを直線状に配
し、その他方の端部の開口状態を保った状態で、構造部
材1に集束、固定して取り付けることもできる。
【0009】この中空糸膜モジュールにおいてOUT→
IN濾過を行う場合、被処理液は、中空糸膜3の表面か
ら、中空糸膜3内に透過する。そして、中空糸膜3内を
移動して、集液面1aを構成する開口状態の端部3aか
ら濾液が排出される。このとき中空糸膜3の表面に供給
される被処理液と、端部3aから排出される濾液とは、
固定部材2によって液密に仕切られている。IN→OU
T濾過を行う場合には、集液面1aに被処理液が供給さ
れ、この集液面1aを構成する端部3aから、被処理液
が中空糸膜3内に入り、中空糸膜3を透過し、濾液が排
出される。
【0010】本発明の中空糸膜モジュールに用いられる
中空糸膜は、スタックドラメラと、このスタックドラメ
ラと結合したミクロフィブリルにより形成された微細孔
を複数有する三次元構造の膜が、二層以上積層されてな
り、緻密層と、微細孔の平均孔径が前記緻密層よりも大
きい支持層とを備えているものである。前記緻密層と前
記支持層は、紡糸した未延伸の中空糸膜が延伸されるこ
とによって、微細孔が多数形成されてなるものである。
すなわち、溶融紡糸した未延伸中空糸膜に、延伸処理を
施すことによって、応力が構造的に弱い非結晶部分に集
中し、非晶鎖が選択的に延伸方向に伸張し、スタックド
ラメラ間に開裂が生じ、同時にスタックドラメラの一部
が剥離し、これらが集合してミクロフィブリルが形成さ
れる。そして、スタックドラメラ中での凝集力が強い部
分が、その構造を保持した状態で応力に耐え、図2に示
すように、延伸方向に添った多数のミクロフィブリル2
0,20,…と、これが結合しているスタックドラメラ
18,18,…の結節部との間にスリット状の微細孔2
2,22,…が形成される。
【0011】微細孔22の孔径、すなわち大きさは、ミ
クロフィブリル20の長さ(スリット状微細孔長辺の長
さ、またはスタックドラメラ間の距離に相当する)Lの
平均値と、ミクロフィブリル間隔Wの平均値のふたつの
パラメータによって表現されている。中空糸膜による濾
過においては、透過流量は、主にミクロフィブリルの長
さLに依存し、ミクロフィブリルが長い程、透過流量は
多くなる。他方、分画性能は、主としてミクロフィブリ
ルの間隔Wに依存し、ミクロフィブリル間隔が狭い程、
分画性能を高めることができる。
【0012】この中空糸膜は、比較的小さな微細孔を有
する緻密層によって、分画性能を高めたものである。そ
して、比較的大きな微細孔を有する支持層によって、膜
強度を向上させ、かつ、透過流量を向上させたものであ
る。したがって、この中空糸膜を用いた中空糸膜モジュ
ールにおいて、高い透過流量と高い分画性能と高い耐久
性が得られるものである。
【0013】緻密層において、その平均ミクロフィブリ
ル長は0.2〜5μmが好ましく、平均ミクロフィブリ
ル間隔は0.02〜0.3μmが好ましい。ミクロフィ
ブリル長が0.2μm未満であったり、ミクロフィブリ
ル間隔が0.02μm未満であると、緻密層の濾過抵抗
が大きくなり、中空糸膜全体の透過流量が低下する。ま
た、ミクロフィブリル長が5μmよりも長いと緻密層の
機械的強度が不足しやすい。また、ミクロフィブリル間
隔が0.3μmより広い場合は中空糸膜の分画性能が低
下しやすい。支持層において、その平均ミクロフィブリ
ル長は0.5〜10μmが好ましく、平均ミクロフィブ
リル間隔は0.1〜0.6μmが好ましい。ミクロフィ
ブリル長が0.5μm未満であったり、ミクロフィブリ
ル間隔が0.1μm未満であると、中空糸膜全体の透過
流量が不足する。また、ミクロフィブリル長が10μm
よりも長いと中空糸膜の延伸後の破断伸度が不足しやす
い。また、ミクロフィブリル間隔が0.6μmより広い
場合も機械的強度が不足しやすい。
【0014】また、中空糸膜において、被処理液を、大
きな微細孔を有する支持層から、小さな微細孔を有する
緻密層に供給すると、目詰まりが発生しにくい。通常
は、被処理液を中空糸膜の表面から供給するOUT→I
N濾過の方が効率がよい。このため、支持層を最外層と
し、この内層側に緻密層を配置すると、被処理液の供給
側に支持層が配置されるので、目詰まりしにくく、好ま
しいことになる。
【0015】また、中空糸膜の透過流量の律速は、小さ
な微細孔を有する緻密層である。したがって、できるだ
け緻密層の膜面積を大きくし、透過流量を向上させると
好ましい。このため緻密層は、できるだけ中空糸膜の内
層側よりも外層側に配置して、その内径と外径を大きく
することにより、膜面積を大きくすることが好ましい。
また、中空糸膜の製造時においては、中空糸膜自体の保
温効果のために、その内層側は冷却不十分になりやす
い。このため、伸張応力(粘性に比例した応力)を十分
に受けずにポリマー分子鎖が結晶化しやすい。このよう
な乱れた結晶配向のもとに延伸処理を施すと、延伸後の
微細孔寸法(特にミクロフィブリル間隔)が厚み方向に
不均一となることから、緻密層の分画性能が低下すると
考えられる。このような分画性能の低下を防ぐために
は、緻密層はできるだけ外層側に配置し、十分に冷却さ
れるようにすることが好ましい。したがって、本発明に
おいて、中空糸膜は、最内層と最外層に支持層を配置
し、これらの間の中間層として、緻密層を配置した三層
以上の構造とするのが好適である。また、この場合、最
内層と最外層が支持層となっているので、中空糸膜の表
面と内面の、どちらから被処理液を供給しても、目詰ま
りが起こりにくい。
【0016】また、この中空糸膜は、親水性高分子で被
覆して水に塗れやすいようにしておくと、水濾過として
用いる場合に好ましい。すなわち、中空糸膜のスタック
ドラメラの結節部と、ミクロフィブリルの表面を親水性
高分子によって被覆する。この親水処理を行うと、図3
に示すように、ミクロフィブリルは、数本ずつ結束し
て、ミクロフィブリル束21となり、微細孔はスリット
状から楕円状になり、微細孔の平均孔径を拡大すること
ができる。この親水処理を施した中空糸膜において、緻
密層の微細孔の大きさは、ミクロフィブリル束間の平均
距離(平均孔径)Daで表現される。そして、このDa
が0.2〜0.5μmであることが好ましく、0.3〜
0.4μmであることがより好ましい。前記Daを0.
2μm以上とした中空糸膜では特に透過流量が大きく、
Daが0.5μm以下の場合は、微粒子の阻止能力が良
好で、高い分画性能を有する中空糸膜を得ることができ
る。
【0017】親水処理を施した中空糸膜において、支持
層の微細孔の大きさは、図3に示すミクロフィブリル束
間の平均距離(平均孔径)Dbが0.2〜1μmである
ことが好ましく、0.4〜0.5μmであることがより
好ましい。Dbが0.2μm未満の支持層を有する中空
糸膜においては、水透過速度が低下し、Dbが1μmを
超える場合には、中空糸膜の膜強度が低下する。
【0018】また、DbとDaの比が1.3≦Db/D
a≦4.0であると好ましい。Db/Daが1.3未満
の場合、高い分画性能と高い透過流量の中空糸膜が得ら
れない場合がある。Db/Daが4.0を超えると、緻
密層の材料と支持層との材料の物性差が拡大するので、
溶融紡糸、あるいは延伸処理における安定性が低下す
る。
【0019】また、支持層におけるスタックドラメラの
結節部間の平均距離Mbは、0.4〜4.0μmである
ことが好ましく、0.7〜2.0μmであることがより
好ましい。Mbが0.4μm未満である場合、水透過速
度が低下し、Mbが4.0μmを超える場合、中空糸膜
の膜強度が低下する。
【0020】ところで、前記ミクロフィブリル束間の平
均距離Da,Dbは、以下のようにして測定されるもの
である。すなわち、中空糸膜から、繊維軸方向に極薄切
片を切出してサンプルとし、6500倍の透過型電子顕
微鏡写真より、このサンプルの6cm角の部分を画像処
理装置のCRT画面に取り込む。図4は、この画像の模
式図である。ついで、この取込画像に、繊維軸方向と直
交する方向に、0.052μmピッチで1本目からn本
目までの走査線を引く。そして、ひとつの微細孔の全範
囲がおさまっていないαで示す部分を除外して、1本目
の走査線の内の、微細孔の部分を通過する線分の各距
離、例えばa1からa5の和を求める。次いで、2本目
の走査線について同様に、例えばb1からb6の和を求
め、順次n本目の走査線の、例えばn1からn6の和を
求めて総和(距離総和)を出す。次に、各走査線が通過
した微細孔の数(1本目の走査線では5つ、2本目は6
つ、n本目は6つ)の総和(数総和)を求めて、距離総
和/数総和を平均間隔Da、Dbとする。図2に示すミ
クロフィブリル長L、ミクロフィブリル間隔Wも同様に
して測定することができる。
【0021】本発明に用いる中空糸膜の内径は50〜5
000μmの範囲であることが好ましい。内径が50μ
m未満では、中空糸膜内部の圧力損失が大きくなり、実
用上不都合である。また、5000μmを超えると、中
空糸膜の膜面積が低下し、単位容積当りの透過流量が低
下する。中空糸膜の全膜厚は5〜500μmであること
が好ましく、より好ましくは30〜200μmである。
5μm未満では膜強度が弱く、変形が生じる場合があ
る。また、200μmをこえると、透水性が低下する。
【0022】緻密層の厚みは、0.5〜20μmである
ことが好ましく、3〜12μmであることがより好まし
い。0.5μm未満であると、緻密層中にピンホール欠
陥が発生しやすく、20μmをこえると、中空糸膜の透
過流量が低下する。また、緻密層の膜厚は、中空糸膜の
全膜厚の1/3以下であることが好ましく、これより厚
いと、中空糸膜において、高い透水性能が効果的に得ら
れにくくなる場合がある。また、支持層の厚みは緻密層
の厚みよりも厚く、支持層の一層の厚みが20〜50μ
mであると好ましい。支持層が緻密層よりも薄い場合に
は、十分な膜強度が得られない場合がある。また、20
μm未満であると、十分な膜強度と透過液量が確保でき
ない場合がある。50μmを超えると、緻密層の膜面積
を大きくすることができない場合がある。
【0023】また、中空糸膜の空孔率は75vol%以
上であると好ましい。空孔率を75vol%以上とする
ことにより、濾過寿命を長くすることができる。また、
バブルポイント法により求めた微細孔の最大孔径が、
0.05〜1.0μmであると好ましい。最大孔径が
0.05μm未満の場合、透水速度が低下する傾向があ
り、1.0μmを超える場合は、膜強度が低下すること
がある。
【0024】中空糸膜を構成する各層は、熱可塑性樹脂
から形成され、なかでも ポリオレフィンからなるもの
が好適である。例えばポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ−3−メチルブテン−1、ポリ−4−メチルペンテ
ン−1、ポリフッ化ビニリデンなどを、単独、あるいは
2種以上の混合物などを用いることができる。
【0025】ポリオレフィンは、ASTM D−123
8によって測定したMI値(メルトインデックス値)が
0.1〜50g/10minの範囲であることが好まし
く、0.3〜15g/10minの範囲がより好まし
い。MI値が0.1g/10min末満のポリオレフィ
ンは、溶融粘度が高過ぎるため、賦形が難しく、所望の
多孔質層を得ることが困難である。また、MI値が50
g/10minを超えるポリオレフィンは、逆に、溶融
粘度が低過ぎて安定な賦形を行うことが困難である。ポ
リエチレンを用いる場合、MI値は、JISK6760
による測定法で、0.05〜20.0g/10minの
範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.1〜
5.0g/10minの範囲である。MI値が0.05
g/10min未満では粘度が非常に高く、溶融紡糸が
困難になる。20.0g/10minを超えると結晶配
向性が不充分となり、均一な微細孔構造を得ることはで
きない。
【0026】ポリオレフィンの密度は、その種類によっ
て異なるが、例えばポリエチレンの場合には0.95g
/cm3以上であることが好ましく、さらに好ましくは
0.960g/cm3以上である。ポリプロピレンの場
合には0.91g/cm3以上であることが好ましい。
これよりも密度が小さいと、延伸による微細孔の形成が
不均一となり、不都合である。これらの密度あるいはM
I値は、重合条件の設定やブレンド等により、自由に調
整することができる。また緻密層と支持層の材料とし
て、密度やMI値の異なる熱可塑性樹脂を用いることに
よって、各層の微細孔の大きさを調整することができ
る。
【0027】このような多孔質構造の中空糸膜は、具体
的には以下のようにして製造することができる。すなわ
ち同心円状に配設された二つ以上の環状吐出口を有する
中空糸膜製造用ノズルを用いて、熱可塑性樹脂の融点以
上、好ましくは融点より10〜100℃高い温度で、溶
融ポリマーを押出して溶融紡糸した後、10〜40℃の
雰囲気中で冷却し、0.1〜3m/秒の巻取り速度で巻
取り、緻密層と支持層が積層された複合未延伸中空繊維
(未延伸糸)を得る。この後、必要に応じて、熱可塑性
樹脂の融点以下の温度、好ましくは融点より5〜50℃
低い温度で熱処理を行って、スタックドラメラを形成さ
せる。ついで、延伸処理を施して、多孔質構造の中空糸
膜を得る。延伸処理は比較的低い温度で行われる冷延伸
と、加熱下での熱延伸の二段延伸を行うと好ましい。
【0028】冷延伸によって、未延伸糸の結晶構造に破
壊が起こり、スタックドラメラの間に均一でミクロなク
ラッキング(ミクロクラック)が発生する。この冷延伸
は0℃以上で、かつ熱可塑性樹脂の融点より50℃低い
温度の範囲で行うのが好ましい。例えば熱可塑性樹脂と
してポリエチレンを用いた場合、この冷延伸温度は0〜
80℃、好ましくは10〜50℃の範囲とされる。ま
た、冷延伸倍率は5〜200%が好ましい。5%未満で
は、ミクロクラックの発生が不十分である。また、20
0%を超えるとスタックドラメラの変形が起こり、緻密
層と支持層のそれぞれの空孔率が低下するため不都合で
ある。
【0029】熱延伸は、冷延伸によって発生させたミク
ロクラックを拡大させ、スタックドラメラ間にミクロフ
ィブリルを形成して、スリット状の微細孔を有する多孔
質構造の中空糸膜とする工程である。熱延伸温度は、熱
可塑性樹脂の融点を超えない範囲で、できるだけ高い温
度で行うのが好ましい。熱延伸倍率は、目的とする微細
孔の孔径によって適宜選定することができるが、50〜
2000%、好ましくは100〜1000%の範囲とす
るのが工程安定性の点で好ましい。この後、得られた中
空糸膜を、定長下、または少し弛緩させた状態で熱セッ
ト処理し、その寸法を安定させると好ましい。熱セット
温度は、熱延伸温度以上で、かつ熱可塑性樹脂の融点温
度以下が好ましい。
【0030】ついで、この中空糸膜に親水処理を施す。
具体的には、溶媒に親水性高分子を溶解した親水性高分
子溶液中に中空糸膜を浸漬した後、後述するセッティン
グ処理と乾燥処理を経て溶媒を蒸発させて、親水性高分
子にて被覆された中空糸膜を得る。
【0031】親水性高分子は、エチレンを20モル%以
上、親水性モノマーを10モル%以上含む共重合体が好
ましく、この共重合体は、ランダムコポリマー、ブロッ
クコポリマー、グラフトコポリマー等のいずれでもよ
い。エチレン含量が20モル%末満では、中空糸膜に対
して親和性が弱く、所定の被覆量が得られず、不都合で
ある。親水性モノマーとしては、例えばビニルアルコー
ル、(メタ)アクリル酸あるいはその塩、ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
(メタ)アクリル酸エステル、ビニルピロリドン、アク
リルアミド等のビニル化合物などをあげることができ、
これらを1種、あるいは2種以上組み合わせて用いるこ
とができる。なかでもビニルアルコールが好適である。
また、この親水性高分子は、エチレンと親水性モノマー
以外の第三成分を一種以上含んでいてもよい。第三成分
としては、例えば酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸エス
テル、ビニルアルコール脂肪酸エステル、ビニルアルコ
ールのフォマール化物、あるいはブチラール化物等をあ
げることができる。
【0032】親水性高分子による中空糸膜の被覆量は、
被覆前の中空糸膜100重量%に対して、3〜30重量
%の範囲、好ましくは3〜15重量%とする。3重量%
未満の場合は親水性が十分に得られない。30重量%を
超えると、親水性高分子によって微細孔の閉塞などが起
こりやすくなる。
【0033】親水性高分子の溶媒としては、水混和性有
機溶剤が好ましい。その具体例としては、メタノール、
エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコー
ル等のアルコール類、ジメチルスルホキシド、ジメチル
ホルムアミド等をあげることができる。これらは単独で
も用い得るが、水との混合物が、親水性高分子に対する
溶解性が大きく、より好ましい。
【0034】また、溶剤を乾燥する際の、溶剤の蒸気含
有雰囲気の作りやすさ、すなわち、溶剤の蒸気圧の低
さ、人体に対する低毒性の点から、沸点100℃未満の
アルコール類、例えばメタノール、エタノール、イソプ
ロピルアルコール等と、水とを混合した混合系溶剤を用
いることが特に好ましい。有機溶剤と水との混合割合
は、中空糸膜への浸透性を阻害せず、親水性高分子の溶
解を低下させない範囲とされる。具体的には親水性高分
子の種類などによっても異なるが、エタノールを用いる
場合、エタノール/水の割合は、90/10〜30/7
0(vol%)の範囲であることが好ましい。
【0035】親水性高分子溶液中の親水性高分子の濃度
は、0.1〜10重量%程度、好ましくは0.5〜5重
量%の範囲とされる。0.1重量%未満では、親水性高
分子の均一な被覆を行うことが難しく、10重量%を超
えると溶液粘度が大きくなり過ぎ、中空糸膜の微細孔が
親水性高分子によって閉塞されてしまう場合がある。親
水性高分子溶液に中空糸膜を浸漬するにおいては、同じ
濃度の溶液に2回以上浸漬することもできるし、濃度の
異なる溶液に2回以上浸漬することもできる。浸漬の際
の親水性高分子溶液の温度が高い程、親水性高分子溶液
の粘度は低下し、中空糸膜に親水性高分子溶液が浸透し
やすく、好ましい。ただし、安全面から、有機溶剤の沸
点以下であることが好ましい。浸潰時間は、中空糸膜の
膜厚、微細孔径、空孔率により異なるが、数秒〜数分の
範囲とするのが好ましい。
【0036】親水性重合体溶液に浸漬後、乾燥処理を行
う前に、セッティング処理を行うと好ましい。セッティ
ング処理の目的は、親水性高分子の皮膜によって微細孔
が閉塞するのを防ぐとともに、親水性高分子による被覆
を均一化するために、溶剤の蒸発速度を調整することに
ある。セッティング処理は、有機溶剤の蒸気が3vol
%以上含まれた、室温以上、有機溶剤の沸点以下の温度
の雰囲気中に、浸潰浴に浸潰した中空糸膜を引き上げ、
立ち上げた状態で、少なくとも30秒間以上滞在させて
行われる。
【0037】中空糸膜の表面に親水性高分子の皮膜が形
成されるのを防止するには、中空糸膜表面の急速な乾燥
を防ぐ必要がある。このためには、中空糸膜の表面の溶
剤の蒸発速度を遅くし、かつ、中空糸膜の表面が溶剤で
濡れている状態に保つことが必要である。このため、セ
ッティング処理の雰囲気は、溶剤の飽和蒸気濃度に近い
雰囲気とする方が好ましく、有機溶剤の蒸気が3vo1
%以上の雰囲気とすることによって、目的を達成するこ
とができる。中空糸膜からの溶剤の蒸発速度を遅くする
には、セッティング処理の温度を低温にする方がよい
が、低過ぎると脱溶剤化が進まず、不都合である。この
ため、雰囲気の温度は室温以上、かつ溶剤の沸点以下と
すると好ましい。
【0038】セッティング処理において、中空糸膜を浸
潰浴から引き上げて、前記雰囲気中に立ち上げるときの
立ち上げの角度は、45°〜90°の範囲が好ましい。
立ち上げることにより、中空糸膜に付着した親水性高分
子溶液の一部が自重によって脱液される。この脱液量
は、中空糸膜を引き上げる際の速度、親水性高分子溶液
の粘度、中空糸膜の立ち上げる高さ等により異なる。こ
のとき、ガイド、スリット等によって、中空糸膜の表面
の親水性高分子溶液を拭い取ることもできる。
【0039】セッティング時間は30秒以上とされる。
30秒未満では溶剤の濃縮が不十分で、微細孔が閉塞し
たり、均一に被覆することができないなどの不都合が発
生する場合がある。セッティング処理の時間を30秒と
した場合の、中空糸膜からの溶剤の蒸発量は、親水性高
分子溶液の15〜30%程度であることが好ましい。溶
剤の蒸発量をコントロールする方法としては、温度を変
更する、あるいは雰囲気中に、空気や不活性ガス等の気
体を送風する方法等をあげることができる。
【0040】ついで、所定の温度、圧力に調整された雰
囲気に、セッティング処理を終了した中空糸膜を供給
し、乾燥し、巻取って、親水性高分子にて被覆された中
空糸膜を得る。このとき、乾燥によって中空糸膜の収縮
が発生するため、その収縮分を加味し、中空糸膜の供給
速度を巻取速度よりも大きくすると好ましい。供給速度
と巻取速度とを等しくすると、中空糸膜の収縮によって
中空糸膜が引っ張られて、高張力下で処理される。この
ため、スリット状の微細孔が楕円状にならず、十分な透
水性能が向上しない場合がある。しかし、巻取速度に対
して供給速度が早すぎると、乾燥前に糸たるみが発生
し、工程安定性が低下するため、中空糸膜の収縮状態に
よって適宜調整すると好ましい。
【0041】乾燥処理は、真空乾燥、熱風乾燥等の公知
の乾燥方法を用いることができる。乾燥温度は、中空糸
膜が熱によって変形しない温度とされる。例えばポリエ
チレン製の中空糸膜の場合には120℃以下の温度で乾
燥するのが好ましく、40〜70℃の温度で乾燥するこ
とが特に好ましい。乾燥時間は、微細孔の平均孔径、膜
厚、処理速度等により異なるが、1分から10分程度
で、中空糸膜が十分乾燥していればよい。最終的な親水
性高分子の被覆量は、親水性高分子溶液の濃度やセッテ
ィング処理、乾燥処理の条件等を適宜設定することによ
って調節することができる。
【0042】図5は、本発明の中空糸膜モジュールの第
2の例を示す模式断面図である。この例の中空糸膜モジ
ュール10においては、管状の送液管6の両端部6a,
6aに設けられた構造部材1,1の開口部1b,1b
に、前記送液管6の周囲に、この送液管6の軸方向に沿
って設けられた中空糸膜3の端部3a,3aが挿入さ
れ、その開口状態を保って、固定部材2,2によって集
束、固定されて取り付けられている。そして、これらの
端部3a,3aと固定部材2,2とによって、集液面1
1a,11bが構成されている。さらに構造部材1の一
方の集液面11a側には、キャップ状のガイド部材4が
かぶせられ、このガイド部材4の内面と、この集液面1
1aとに囲まれた集液室5が形成されている。この集液
室5は、前記中空糸膜3の端部3aからの排出液を送液
管6内に送給するものである。前記中空糸膜3の長さ
は、用途にもよるが、数cm〜数十cm程度とされる。
【0043】この中空糸膜モジュール10においては、
例えば構造部材1,1間に配設された中空糸膜3の表面
から被処理液が供給され、この被処理液が中空糸膜3を
透過し、濾液となって中空糸膜3の内部を通って、その
両端部3a,3aに形成された集液面11a,11bに
到達する。そして、一方の集液面11aから集液室5内
に排出された濾液(排出液)は、この集液室5を経て送
液管6を通って、もう一方の集液面11bから排出され
る濾液と合流するようになっている。このため、濾液を
回収するための配管は、この濾液が合流する一方の集液
面1b側にのみ設ければよい。これにより、部品数を減
らしたり、中空糸膜モジュールの設置面積を低減するこ
とができる。また、中空糸膜3が送液管6に沿って、直
線状に配置されているので、その膜面全体が、より効率
的に利用されるという効果が得られる。
【0044】図6は、本発明の第3の例を示すものであ
る。この中空糸膜モジュールは、図5に示されるタイプ
の中空糸膜モジュール10を3個直列に接続した連結体
として概略構成され、例えば数mの長さとされている。
図中符号10Aは第1の中空糸膜モジュール、10Bは
第2の中空糸膜モジュール、10Cは第3の中空糸膜モ
ジュールである。第1の中空糸膜モジュール10Aは、
図5に示す中空糸膜モジュール10と同様の構成のもの
である。第2の中空糸膜モジュール10Bと第3の中空
糸膜モジュール10Cは、ガイド部材4が設けられてい
ない以外は、第1の中空糸膜モジュール10Aと同様の
構成のものである。
【0045】第1の中空糸膜モジュール10Aの一方の
構造部材1と、第2の中空糸膜モジュール10Bの一方
の構造部材1とは、これらの上に一体に設けられた管状
の連結部材4Aを介して連結されている。この連結部に
は、この連結部材4Aの内面と、この連結部材4A内に
配置された第1の中空糸膜モジュール10Aの集液面1
1bと、第2の中空糸膜モジュール10の集液面11a
とによって囲まれた集液室5Aが形成されている。第2
の中空糸膜モジュール10Bと第3の中空糸膜モジュー
ル10Cも、同様に連結部材4Aによって連結され、こ
の連結部に集液室5Aが形成されている。第3の中空糸
膜モジュール10Cにおいて、第2の中空糸膜モジュー
ル10Bと連結していない構造部材1には、接続部材7
が着脱自在に設けられ、この接続部材7を介して浄水器
などに配置されるようになっている。
【0046】この例において、集液室5A,5Aは、中
空糸膜3内を流れる液が通過する通路になっており、濾
過処理時の作用は、図5に示す第2の例と同様である。
また、連結する中空糸膜モジュールの数は3つに限定す
るものではなく、2つ以上であれば自由に組み合わせる
ことができる。この例においては、ガイド部材4と連結
部材4A,4Aを着脱自在に設けることにより、複数の
中空糸膜モジュールを連結して用いたり、単独で用いた
りすることができる。このため膜面積やサイズの調整が
容易である。また、複数の中空糸膜モジュールを連結す
ることによって、濾液を回収する配管をまとめることが
できる。これにより、部品数を減らしたり、設置面積を
低減することができる。
【0047】図7は、図5に示したタイプの中空糸膜モ
ジュールにおいて、構造部材1,1間の長さに対して、
構造部材1,1間に配設される中空糸膜3の長さを、
0.1〜5%程度長くして、中空糸膜3に適度な緩みを
持たせた例を示すものである。このようにすると、1本
1本の中空糸膜3の相互間に適度な間隔をあけることが
できる。このため、中空糸膜モジュールの表面から供給
された被処理液が、中空糸膜モジュールの内側に位置す
る中空糸膜3にまで流れ込み易くなり、中空糸膜3全体
を、均一に、効率よく使用することができる。
【0048】また、中空糸膜3の表面から被処理液を供
給するタイプのものにおいては、中空糸膜3の内面側か
ら洗浄液を流して洗浄する場合がある。また、中空糸膜
モジュールの下方から気泡を発生させるエアースクラビ
ングによって、中空糸膜を揺らして洗浄する場合ある。
このように洗浄することによって、中空糸膜の目詰まり
を防止し、中空糸膜どうしが固着することを防ぎ、機能
を回復させることができる。そして、中空糸膜モジュー
ルの寿命を延長することができる。このような洗浄時に
おいて、中空糸膜が適度な緩みを持たせて配設されてい
ると、洗浄液が中空糸膜から滲み出し易く、洗浄効果が
向上する。あるいは、気泡が中空糸膜の相互間に入り込
みやすくなり、洗浄効果を向上させることができる。
【0049】本発明の中空糸膜モジュールの具体的な利
用分野としては、浄水器をはじめとする浄水用濾過、医
療用手洗い水(無菌水)や超純水の製造、分析装置等の
機器組込用等の液体および気体濾過用のディスポーザブ
ルフィルター、海水淡水化前処理、発電所の復水処理等
の工業用水の濾過、酒濾過等の食晶用水の製造、河川水
の濾過、下排水の固液分離、排水処理等が挙げられる。
【0050】
【実施例】以下に示す製造例1、2において、本発明に
好適な、複合多孔質中空糸膜を製造した。また、比較製
造例1において、均一層からなる中空糸膜を製造した。
はじめに、製造条件、あるいは得られた中空糸膜の特性
の測定方法を、以下に示す。雰囲気中のエタノール濃度
は、ガス検知管(ガステック検知管、商晶名、ガステッ
ク株式会社製)を用いて測定した。ポリエチレンのMI
値は、メルトインデクサーL−203(宝工業製)を用
い、JIS K 7210に従い、温度190℃、荷重
21.18Nにて測定した値である。親水性高分子の被
覆量は下記式(1)に従って算出した。
【0051】 (親水処理後の乾燥重量−親水処理前の中空糸膜の乾燥重量)/親水処理前の中 空糸膜の乾燥重量×100 …式(1)
【0052】中空糸膜の空孔率は、カルロエルバ社製水
銀ポロシメーター221型を用いて測定した。中空糸膜
の透水量(透過流量)は、有効膜面積70〜90cm2
のミニモジュールを作成し、差圧1kg/cm2(98
kPa)で、水温25℃のイオン交換水を濾過した透過
流量を測定した。中空糸膜の分画粒子径は、有効膜面積
が約50cm2の中空糸膜モジュールを作成し、0.1
wt%の界面活性剤(ポリエチレングリコール−P−イ
ソオクチルフェニルエーテル)溶液中に、所定の粒子径
のポリスチレンラテックス粒子を分散させた被処理液を
濾過し、濾液のラテックス粒子の濃度を、日立分光光度
計(U一3400)によって320nmの波長で測定
し、捕捉率90%の粒子径を求めた。
【0053】(製造例1)同心円状に配置された三つの
円環状の吐出口を有する中空糸製造用ノズルを用意し
た。そしてこのノズルの最内層、最外層吐出口に、支持
層を形成する密度0.966g/cm3、MI値1.3
5g/10minの高密度ポリエチレン(サンテックH
D−B161、旭化成工業株式会社製)の溶融ポリマー
を供給し、中間に位置する中間層の吐出口に、緻密層を
形成する密度0.960g/cm3、MI値0.9g/
10mimの高密度ポリエチレン(ニポロンハード51
10、東ソー株式会社製)の溶融ポリマーを供給して押
出し、溶融紡糸した。このとき溶融紡糸温度は170℃
とした。また、最内層の吐出量は3.2cc/min、
最外層の吐出量は3.2cc/min、中間層の吐出量
は0.65cc/min、最内層と中間層と最外層の吐
出量比は4.9/1/4.9、吐出線速度6.1cm/
minとした。ついで、温度21℃、風速1m/秒の冷
却風をその周囲に均一にあてながら巻取速度60m/m
in、ドラフト比979で巻き取り、三層構造の複合未
延伸中空繊維(未延伸糸)を得た。この未延伸糸を11
5℃に加熱した空気中で定長のまま16時間熱処理し
た。さらに、この未延伸糸を30℃に保たれたローラー
間で60%冷延伸し、引き続いて111℃の加熱炉中で
総延伸量が550%になるように熱延伸を行った。この
とき、熱変形速度は1.3/minとした。ついで、1
20℃の加熱炉中で定長のまま、熱セットを行い、三層
構造の中空糸膜を得た。
【0054】次に、エチレン含有量32mol%のエチ
レン−ビニルアルコール共重合体(ソアノールDC32
03、日本合成化学株式会社製)を、70℃のエタノー
ル/水混合溶液(混合比60/40vol%)に1.0
重量%溶解した親水性高分子溶液を調整した。この親水
性高分子溶液中に、得られた中空糸膜を500秒間浸潰
した後、引き上げ、ガイドにより表面に過剰に付着した
親水性高分子溶液の一部を絞り落とした。ついで、エタ
ノール蒸気濃度40vol%、60℃の雰囲気中に、立
上げ角度90゜で立上げ、500秒間滞在させた後、7
0℃の熱風にて10%オーバーフィードさせながら乾燥
した。この結果、中空糸膜のエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体の被覆量は10.9重量%であった。この中
空糸膜は、最内層と最外層が支持層、中間層が緻密層で
ある三層複合膜であった。この中空糸膜の膜特性を表1
に示した。
【0055】(製造例2)同心円状に配置された二つの
円環状の吐出口を有する中空糸製造用ノズルを用意し
た。このノズルの内層吐出口に、支持層を形成する密度
0.960g/cm 3、MI値0.9g/mimの高密
度ポリエチレン(ニポロンハード5110、東ソー株式
会社製)の溶融ポリマーを、外層吐出口に、緻密層を形
成する密度0.966g/cm3、MI値1.35g/
10mimの高密度ポリエチレン(サンテックHD−B
161、旭化成工業株式会社製)を供給して押出し、溶
融複合紡糸した。溶融紡糸の温度は170℃で、内層の
吐出量は1.3cc/min、外層の吐出量は10.1
cc/min、内層と外層の吐出量比は1/7.7、吐
出線速度は14.3cm/minとした。ついで、温度
21℃、風速1m/秒の冷却風を、その周囲に均一にあ
てながら巻取速度102m/min、ドラフト比714
で巻き取り、二層構造の複合未延伸中空繊維(未延伸
糸)を得た。ついで、この未延伸糸を、115℃に加熱
した空気中で、定長のまま16時間熱処理した。さら
に、この未延伸糸を30℃に保たれたローラー間で60
%冷延伸し、引き続いて111℃の加熱炉中で総延伸量
が600%になるように熱延伸を行った。このとき、熱
変形速度は1.1/minとした。ついで、120℃の
加熱炉中で定長のまま、熱セットを行い、二層構造の中
空糸膜を得た。
【0056】次に、エチレン含有量32mol%のエチ
レン−ビニルアルコール共重合体(ソアノールDC32
03、日本合成化学株式会社製)を、70℃のエタノー
ル/水混合溶液(混合比60/40vol%)に1.0
重量%溶解した親水性高分子溶液を調整した。この親水
性高分子溶液中に、得られた中空糸膜を500秒間浸潰
した後、引き上げ、ガイドにより表面に過剰に付着した
親水性高分子溶液の一部を絞り落とした。ついで、エタ
ノール蒸気濃度40vol%、60℃の雰囲気中に立上
げ角度90゜で立上げ、500秒間滞在させた後、70
℃の熱風にて10%オーバーフィードさせながら乾燥し
た。この結果、中空糸膜のエチレン−ビニルアルコール
共重合体の被覆量は10.5重量%であった。
この中空糸膜は、内層が緻密層で、外層が支持層
である二層複合膜であった。この中空糸膜の特性を表1
に示した。
【0057】(比較製造例1)一つの円環状の吐出口を
有する中空糸製造用ノズルを用意した。このノズルか
ら、製造例1において緻密層となる中間層に用いた溶融
ポリマーを、吐出量6.4cc/minで押出し、溶融
紡糸した。溶融紡糸の温度は170℃とし、60m/m
inの巻取速度で巻取った。得られた未延伸糸を、製造
例1と同様にして、熱処理、延伸処理、親水処理を行っ
て中空糸膜を得た。この結果、中空糸膜のエチレン−ビ
ニルアルコール共重合体の被覆量は8.0重量%であっ
た。この中空糸膜は、小さな微細孔を有する緻密層に相
当する均一膜であった。この中空糸膜の膜特性を表1に
示した。
【0058】
【表1】
【0059】(実施例1,2、比較例1)上述した図1
に示したものと同様の構成の中空糸膜モジュールを作成
した。実施例1,2、比較例1においては、製造例1,
2、比較製造例1で作成した中空糸膜を、それぞれ使用
した。固定部材としては、エポキシ樹脂製のポッティン
グ材を用いた。この中空糸膜モジュールの有効膜面積は
約0.07m2とした。 これらの中空糸膜モジュール
を、それぞれ蛇口に設置し、モジュール差圧1.0kg
/cm2(98kPa)の外圧一定で水道水を供給し、
OUT→INの全量濾過の連続通水濾過試験を実施し
た。この試験におけるモジュールの初期および1hr後
の透水量を測定し、その結果を表2に示した。
【0060】
【表2】
【0061】表2からわかる様に、本発明に係る実施例
1、2の中空糸膜モジュールは、透水量が大きく、かつ
目詰まりしにくいものであった。なかでも製造例1の最
内層と、最外層に支持層を配し、その中間層として緻密
層を配した三層構造の中空糸膜は、透水量が大きく、こ
の中空糸膜を用いた実施例1の中空糸膜モジュールにお
いても、良好な結果が得られた。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明においては
以下のような効果が得られる。第1の発明においては、
比較的小さな微細孔を有する緻密層によって、分画性能
が高められるとともに、比較的大きな微細孔が形成され
た支持層によって、膜強度と透過流量(透水量)を向上
させた中空糸膜を用いている。このため、高い透過流量
と高い分画性能を確保することができ、中空糸膜モジュ
ールの小型化を図ることができる。また、大きな微細孔
を有する支持層が被処理液側に配置されているので、目
詰まりしにくく、さらに支持層によって膜強度が高めら
れているので、耐久性の高い中空糸膜モジュールを提供
することができる。第2の発明においては、濾液を回収
するための配管を一方の集液面側にのみ設ければよい。
これにより、部品数を減らしたり、中空糸膜モジュール
の設置面積の低減することができる。また、中空糸膜が
直線状に配置されているので、その膜面全体が、より効
率的に利用されるという効果が得られる。第3の発明に
おいては、膜面積やサイズの調整が容易である。また、
濾液を回収する配管をまとめることができる。これによ
り、部品数を減らしたり、設置面積を低減することがで
きる。また、これら第1〜第3の発明に用いられている
中空糸膜は、三層以上が積層されてなり、その最内層と
最外層は前記支持層であり、これらの間に挟まれた中間
層として、前記緻密層を有する構成となっているので、
緻密層の膜面積を大きくして、透過流量を向上させるこ
とができる。また、最内層と最外層が支持層となってい
るので、中空糸膜の表面と内面の、どちらから被処理液
を供給しても、目詰まりが起こりにくい。さらに、中空
糸膜の製造時において、冷却が不十分であることによっ
ておこる、緻密層の微細孔寸法の不均一化を防ぐことが
できる。第4の発明においては、支持層の一層の厚さを
20〜50μmとすることによって、十分な膜強度と透
過液量を確保し、緻密層の膜面積を大きくすることがで
きる。また中空糸膜の空孔率を75vol%以上とする
ことによって、濾過寿命を長くすることができる。第5
の発明において、中空糸膜に親水処理が施されたものに
おいては、水に塗れやすくなっているので、水濾過とし
て用いるのに好適である。また、この親水処理によっ
て、ミクロフィブリルが数本ずつ結束して、ミクロフィ
ブリル束となり、微細孔はスリット状から楕円状にな
り、微細孔の平均孔径を拡大して、透過流量を大きくす
ることができる。第6の発明においては、親水処理によ
る親水性高分子の被覆量を1〜30重量%とすることに
よって、親水性が十分に得られ、かつ親水性高分子によ
って中空糸膜の微細孔の閉塞などが起こりにくいもので
ある。また、Db/Daを1.3〜4.0とすることに
よって、高い分画性能と高い透過流量の中空糸膜が得ら
れ、かつ溶融紡糸、あるいは延伸処理における安定性が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の中空糸膜モジュールの第1の例を示
す模式断面図である。
【図2】 中空糸膜を構成する層の拡大平面図である。
【図3】 親水処理された中空糸膜を構成する層の拡大
平面図である。
【図4】 微細孔の平均孔径の測定方法を示す模式図で
ある。
【図5】 本発明の中空糸膜モジュールの第2の例を示
す模式断面図である。
【図6】 本発明の中空糸膜モジュールの第3の例を示
す模式断面図である。
【図7】 図5に示した中空糸膜モジュールにおいて、
中空糸膜に適度な緩みを持たせた例を示す一部模式断面
図である。
【符号の説明】
1…構造部材、1a,11a,11b…集液面、2…固
定部材、3…複合多孔質中空糸膜(中空糸膜)、3a…
端部、4…ガイド部材、4A…連結部材、5,5A…集
液室、6…送液管、6a…端部、10…中空糸膜モジュ
ール、10A…第1の中空糸膜モジュール、10B…第
2の中空糸膜モジュール、10C…第3の中空糸膜モジ
ュール、18…スタックドラメラ、20…ミクロフィブ
リル、21…ミクロフィブリル束、22…微細孔。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造部材に、中空糸膜が、開口状態を保
    って取り付けられてなる中空糸膜モジュールであって、 前記中空糸膜は、スタックドラメラと、該スタックドラ
    メラと結合したミクロフィブリルにより形成された微細
    孔を複数有する三次元構造の膜が三層以上が積層されて
    なり、その最内層と最外層は支持層であり、これらの間
    に挟まれた中間層として、支持層の微細孔よりも平均孔
    径が小さい緻密層を有することを特徴とする中空糸膜モ
    ジュール。
  2. 【請求項2】 管状の送液管の両端部に設けられた構造
    部材に、前記送液管に沿って、その周囲に設けられた中
    空糸膜が、開口状態を保って取り付けられ、一方の構造
    部材に、前記中空糸膜の端部からの排出液を前記送液管
    内に送給する集液室が形成された中空糸膜モジュールで
    あって、 前記中空糸膜は、スタックドラメラと、該スタックドラ
    メラと結合したミクロフィブリルにより形成された微細
    孔を複数有する三次元構造の膜が三層以上が積層されて
    なり、その最内層と最外層は支持層であり、これらの間
    に挟まれた中間層として、支持層の微細孔よりも平均孔
    径が小さい緻密層を有することを特徴とする中空糸膜モ
    ジュール。
  3. 【請求項3】 管状の送液管の両端部に設けられた構造
    部材に、前記送液管に沿って、その周囲に設けられた中
    空糸膜が、開口状態を保って取り付けられてなる中空糸
    膜モジュールが、複数、直列に連結し、該連結体の一端
    部に位置する構造部材に、前記中空糸膜の端部からの排
    出液を前記送液管内に送給する集液室が形成された中空
    糸膜モジュールであって、 前記中空糸膜は、スタックドラメラと、該スタックドラ
    メラと結合したミクロフィブリルにより形成された微細
    孔を複数有する三次元構造の膜が三層以上が積層されて
    なり、その最内層と最外層は支持層であり、これらの間
    に挟まれた中間層として、支持層の微細孔よりも平均孔
    径が小さい緻密層を有することを特徴とする中空糸膜モ
    ジュール。
  4. 【請求項4】 前記支持層の一層の厚みは20〜50μ
    mであり、前記中空糸膜の空孔率が75vol%以上で
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記
    載の中空糸膜モジュール。
  5. 【請求項5】 前記中空糸膜は、親水性高分子からなる
    被覆層を有し、ミクロフィブリルが複数本ずつ結束して
    いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記
    載の中空糸膜モジュール。
  6. 【請求項6】 前記親水性高分子による被覆量が、被覆
    前の中空糸膜に対して3〜30重量%であり、 被覆後の緻密層のミクロフィブリル束間の平均距離に対
    する、支持層のミクロフィブリル束間の平均距離の比率
    が1.3〜4.0であることを特徴とする請求項5に記
    載の中空糸膜モジュール。
JP6595398A 1998-03-16 1998-03-16 中空糸膜モジュール Withdrawn JPH11262639A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6595398A JPH11262639A (ja) 1998-03-16 1998-03-16 中空糸膜モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6595398A JPH11262639A (ja) 1998-03-16 1998-03-16 中空糸膜モジュール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11262639A true JPH11262639A (ja) 1999-09-28

Family

ID=13301869

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6595398A Withdrawn JPH11262639A (ja) 1998-03-16 1998-03-16 中空糸膜モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11262639A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102198372A (zh) * 2010-03-25 2011-09-28 吕晓龙 一种分离膜及其制备方法
WO2017195457A1 (ja) * 2016-05-13 2017-11-16 旭化成メディカル株式会社 ポリエチレン系樹脂多孔質中空糸膜、分離膜及びそれらの製造方法
CN110691641A (zh) * 2017-07-11 2020-01-14 住友电气工业株式会社 中空纤维膜及中空纤维膜的制造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102198372A (zh) * 2010-03-25 2011-09-28 吕晓龙 一种分离膜及其制备方法
WO2017195457A1 (ja) * 2016-05-13 2017-11-16 旭化成メディカル株式会社 ポリエチレン系樹脂多孔質中空糸膜、分離膜及びそれらの製造方法
JPWO2017195457A1 (ja) * 2016-05-13 2018-12-06 旭化成メディカル株式会社 ポリエチレン系樹脂多孔質中空糸膜、分離膜及びそれらの製造方法
CN110691641A (zh) * 2017-07-11 2020-01-14 住友电气工业株式会社 中空纤维膜及中空纤维膜的制造方法
CN110691641B (zh) * 2017-07-11 2022-12-09 住友电气工业株式会社 中空纤维膜及中空纤维膜的制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9649602B2 (en) Method of sewage treatment and sewage treatment apparatus
US10850239B2 (en) Filter medium, method for manufacturing same, and filter module comprising same
JP5371058B2 (ja) 中空糸膜
JP4941865B2 (ja) 多孔質複層中空糸膜の支持体用チューブ及びこれを用いた多孔質複層中空糸膜
JPS6335726B2 (ja)
KR101755197B1 (ko) 가압식 중공사막 모듈
KR100346589B1 (ko) 폴리올레핀제복합미다공질막및그제법
KR20160044582A (ko) 다공질 중공사막 및 그의 제조 방법
JP2006088148A (ja) 透水性に優れた中空糸膜
JP2007313491A (ja) 低汚染性フッ化ビニリデン系樹脂多孔水処理膜およびその製造方法
JPWO2017155034A1 (ja) 多孔質膜、多孔質膜モジュール、多孔質膜の製造方法、清澄化された液体の製造方法およびビールの製造方法
JPH09108551A (ja) 浄水器
JP4269576B2 (ja) 微多孔膜の製造方法
JPH11253768A (ja) 複合化中空糸膜およびその製造方法
JPH11262764A (ja) 浄水器
JPH11262639A (ja) 中空糸膜モジュール
JPH11262640A (ja) 中空糸膜モジュール
JP2000107758A (ja) 復水の処理方法および復水処理用中空糸膜モジュール
JPH09117643A (ja) 中空糸膜モジュール
JPS6342006B2 (ja)
JP7338682B2 (ja) 中空糸膜、濾過モジュール及び排水処理装置
JPH119977A (ja) ポリエチレン製複合微多孔質中空糸膜
JPH09234352A (ja) 中空糸膜モジュール
JPH05103959A (ja) 大孔径多孔質ポリプロピレン中空糸膜、その製造法及び親水化多孔質ポリプロピレン中空糸膜
JP2954327B2 (ja) 多孔性中空糸膜

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050607