JPH11258529A - 導波路型光スイッチ - Google Patents

導波路型光スイッチ

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Publication number
JPH11258529A
JPH11258529A JP6339198A JP6339198A JPH11258529A JP H11258529 A JPH11258529 A JP H11258529A JP 6339198 A JP6339198 A JP 6339198A JP 6339198 A JP6339198 A JP 6339198A JP H11258529 A JPH11258529 A JP H11258529A
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JP
Japan
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core layer
optical switch
shape memory
layer
type optical
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JP6339198A
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Inventor
Katsuyuki Imoto
克之 井本
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光路を切り替えても損失のアンバランスがな
く、クロストークが少ない導波路型光スイッチを提供す
る。 【解決手段】 コア層3を一つの光入力部から二つの光
出力部に向かってY字形状に形成することにより、光路
を切り替えても損失のアンバランスがない。また、コア
層3の二つの分岐部のコア層3−2、3−3入力側に形
成された空隙部6−1、6−2内に、ガラス転移温度以
上では隙間無く充填状態となり、ガラス転移温度以下で
は入力側に少なくとも5μmの隙間ができるような大き
さの形状記憶ポリマ7−1、7−2を挿入し、薄膜ヒー
タ8−1、8−2への電圧の供給をオンオフすることに
より、分岐されたコア層3−2、3−3間の光の漏洩が
大幅に減少し出力光信号間の光アイソレーションを大き
くとることができ、クロストークを減少させることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導波路型光スイッ
チに関する。
【0002】
【従来の技術】光通信システムが高度化するにつれて、
低挿入損失、低クロストーク特性及び自己保持性を有す
る空間分割形の光スイッチのニーズが高まってきてい
る。
【0003】図7(a)は従来の導波路型光スイッチの
側面図であり、図7(b)は図7(a)のA−A線断面
図である。
【0004】従来、光スイッチングの方式として、図7
(a)、(b)に示すように、光導波路の交差部12に
ギャップ13を形成し、このギャップ13内への液体の
注入/排出によって光導波路とギャップ13との界面で
の全反射条件を制御することが行われていた。すなわ
ち、図7(a)、(b)に示すように、導波路型光スイ
ッチは、基板1上に低屈折率のバッファ層2を設け、そ
のバッファ層2の上に略矩形断面形状の高屈折率のコア
層3をT字形状に3−1、3−2、3−3のようにパタ
ーン化し、T字の交差部12にギャップ13を形成し、
そのギャップ13の両端に屈折率整合用液体(コア層の
屈折率と等しい値を有する液体)が充填された槽の液体
充填部6と空隙槽の空隙部7とを設け、バッファ層2、
コア層3、液体充填部6、空隙部7、交差部12、ギャ
ップ13の上部に低屈折率のクラッド層4を形成した構
造を有している。
【0005】なお、液体充填部6及び空隙部7の近傍に
は薄膜ヒータ8−1、8−2がそれぞれ設けられてい
る。薄膜ヒータ8−1の両端にはリード部9−1、9−
2が形成され、リード部9−1、9−2間に電源10−
1及び電気スイッチ11−1が直列接続されている。薄
膜ヒータ8−2の両端にもリード部9−3、9−4が形
成され、リード部9−1、9−2間に電源10−2及び
電気スイッチ11−2が直列接続されている。
【0006】この導波路型光スイッチは通常、電気スイ
ッチ11−1がオフ状態で、電気スイッチ11−2がオ
ン状態で、屈折率整合用液体が液体充填部6及びギャッ
プ13内に満たされている。この状態で、コア層3−1
内を伝搬してきた入力光信号5−1が、交差部12を通
過し、コア層3−2内を伝搬し、出力光信号5−2とし
て出力される。
【0007】次に電気スイッチ11−2をオフ状態に
し、電気スイッチ11−1をオン状態にすると、液体充
填部6内及びギャップ13内の液体が空隙部7内に移動
する。液体が移動すると、交差部12は空隙になるの
で、コア層3−1内を伝搬していた入力光信号5−1
は、空隙で全反射されてコア層3−3内を伝搬し、出力
光信号5−3として出力される。
【0008】以上のように、従来の導波路型光スイッチ
は、空隙部7の容積を液体充填部6の容積よりも大きく
しておき、電気スイッチ11−1、11−2をオンオフ
することにより、コア層3−1内を伝搬してきた入力光
信号5−1の伝搬方向を切り替えて出力光信号5−2或
いは出力光信号5−3として出力させることができるよ
うになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7
(a)、(b)に示した従来の導波路型光スイッチには
以下のような問題点があった。
【0010】(1) 入力光信号5−1を出力光信号5−2
として出力させる場合と、光路を切り替えて出力光信号
5−3として出力させる場合とで、光信号の減衰状態に
極端なアンバランスが生じた。すなわち、入力光信号5
−1をコア層3−1からコア層3−2方向に伝搬させる
場合には比較的低損失で伝搬させることができるが、光
路を切り替えて入力光信号5−1をコア層3−1からコ
ア層3−3方向に伝搬させる場合には偏波依存性損失が
加わるために大きな損失が伴った。
【0011】このように光路を切り替えることによって
光損失のアンバランスが生じると、光回線設計が困難に
なってしまう。
【0012】(2) 出力光信号5−2と出力光信号5−3
との光アイソレーションを大きくとることができない
(約15dB)。すなわち、入力光信号5−1をコア層
3−1からコア層3−2方向へ伝搬させる場合に、コア
層3−3方向へも入力光信号5−1が漏洩し、逆に入力
光信号5−1をコア層3−1からコア層3−3方向へ伝
搬させる場合に、コア層3−2へ入力光信号5−1が大
きく漏洩してしまい、クロストーク特性の劣化の要因と
なってしまう。
【0013】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、光路を切り替えても損失のアンバランスがなく、ク
ロストークが少ない導波路型光スイッチを提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、基板と、基板上に設けられた低屈折率層
と、低屈折率層の中に設けられ、光入力部から二つの光
出力部に向かってY字状に形成された略矩形断面形状の
高屈折率のコア層と、コア層の二つの分岐部の入力側に
形成された空隙部と、各空隙部内に挿入され、ガラス転
移温度以上ではコア層の屈折率と略等しくなると共に隙
間がなくなり、ガラス転移温度以下では入力側に少なく
とも5μmの隙間ができるような大きさの形状記憶ポリ
マと、二つの分岐部の入力側の近傍にそれぞれ設けられ
た薄膜状のヒータとを備え、各ヒータへの電圧の供給を
オンオフすることにより形状記憶ポリマの温度をそのガ
ラス転移温度よりも高く或いは低くなるように制御し、
光入力部から入力された光をいずれかの光出力部から出
力させるようにしたものである。
【0015】上記構成に加え本発明の導波路型光スイッ
チは、コア層の下面を低屈折率のバッファ層で覆い、側
面を低屈折率の第1クラッド層で覆い、上面を低屈折率
の第2クラッド層で覆うのが好ましい。
【0016】上記構成に加え本発明の導波路型光スイッ
チは、コア層をポリマ材料で構成してもよい。
【0017】上記構成に加え本発明の導波路型光スイッ
チは、コア層がY字形状の分岐部を複数有すると共にカ
スケード接続するようにパターニングしてM入力N出力
(M≧1、N≧2)の光スイッチを構成してもよい。
【0018】本発明によれば、コア層を一つの光入力部
から二つの光出力部に向かってY字形状に形成すること
により、光路を切り替えても損失のアンバランスがな
い。また、コア層の二つの分岐部の入力側に形成された
空隙部内に、ガラス転移温度以上では隙間無く充填状態
となり、ガラス転移温度以下では入力側に少なくとも5
μmの隙間ができるような大きさの形状記憶ポリマを挿
入し、薄膜ヒータへの電圧の供給をオンオフすることに
より、分岐されたコア層間の光の漏洩が大幅に減少し出
力光信号間の光アイソレーションを大きくとることがで
き、クロストークを減少させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて詳述する。
【0020】図1(a)は本発明の導波路型光スイッチ
の一実施の形態を示す側面図であり、図1(b)は図1
(a)のB−B線断面図である。なお、図7(a)、
(b)に示した従来例と同様の部材には共通の符号を用
いて説明する。
【0021】この導波路型光スイッチは、コア層3−1
内に入射した入力光信号5−1をコア層3−2またはコ
ア層3−3のいずれかへ切り替えて伝搬させ、コア層3
−3からは出力光信号5−2として、コア層3−3から
は出力光信号5−3として切り替え自在に出力させるよ
うにしたものである。
【0022】導波路型光スイッチは、基板1として石英
ガラス、バイコールガラス、多成分系ガラスのようなガ
ラス基板、Si、GaAs、InP等の半導体基板、ア
ルミナ、ムライト等のセラミックス基板、YIG、GG
G等の磁性材料基板、プラスチック基板、サファイア基
板等を用いることができる。
【0023】基板1の上には、屈折率nb のバッファ層
2が形成されている。このバッファ層2としてガラス、
ポリマ等の透明な光学材料が用いられる。バッファ層2
の上には、高屈折率nw (nw >nb )の略矩形断面形
状のコア層3が形成されている。このコア層3は図1
(b)に示すように、バッファ層2上にコア層3−1、
3−2、3−3が光入力部から二つの光出力部に向かう
Y字形状のパターンに形成されている。
【0024】このコア層3(3−1〜3−3)の両側面
には屈折率nc1(nc1<nw )の第1クラッド層4−1
が形成されている。
【0025】形状記憶ポリマ挿入部(空隙部)6−1、
6−2はコア層3がない領域の溝部であり、形状記憶ポ
リマ挿入部6−1、6−2内には形状記憶ポリマ7−
1、7−2がガラス転移温度以下の状態で、入力側に少
なくとも5μmの隙間15−1、15−2ができるよう
にそれぞれ挿入されている。形状記憶ポリマ挿入部6−
1、6−2の近傍の第1クラッド層4−1内には薄膜ヒ
ータ8−1、8−2が埋め込まれている。各薄膜ヒータ
8−1、8−2の両端にはリード部9−1〜9−4がそ
れぞれ接続するように形成されている。
【0026】リード部9−1とリード部9−2との間、
或いはリード部9−3とリード部9−4との間には電源
10と電気スイッチ11によっていずれかの薄膜ヒータ
8−1、8−2に電圧が切り替え自在に印加されるよう
になっている。
【0027】形状記憶ポリマ7−1、7−2は、ガラス
転移温度以上に加熱されると、体積膨張を起こして四方
に伸び、形状記憶ポリマ挿入部6−1、6−2内を隙間
なく充填状態にする。すなわち、両形状記憶ポリマ7−
1、7−2が体積膨張すると、コア層3−1、コア層3
−2及びコア層3−3が光学的に接続され、入力光信号
5−1はコア層3−2、3−3のいずれにも伝搬する状
態になるのである。
【0028】ここで、形状記憶ポリマ7−1、7−2に
はガラス転移温度以上では、その屈折率がコア層3−
1、3−2、3−3の屈折率と略等しくなるような材料
が用いられる。なお、形状記憶ポリマ挿入部6−1、6
−2内の形状記憶ポリマ7−1、7−2はその温度がガ
ラス転移温度以下に下がると、元の状態、すなわち、Y
分岐部の入力側に少なくとも5μmの隙間15−1、1
5−2が生じるように収縮する。この状態では光学的に
非導通状態となり、コア層3−1を伝搬してきた入力光
信号5−1は、いずれのコア層3−2、3−3側にも出
力されない。コア層3−1からコア層3−2、3−3へ
分岐する分岐角θは、1°から15°の範囲から選択さ
れる。
【0029】バッファ層2(クラッド層4)とコア層3
との比屈折率差Δが大きい程、分岐角θは大きくとるこ
とができるが、あまり大きくすると損失増大を招く。
【0030】コア層3及び第1クラッド層4−1の上に
は、屈折率nc2(nc2<nw )の第2クラッド層4−2
が形成され、形状記憶ポリマ挿入部6−1、6−2の上
が蓋をされている。
【0031】次にこの導波路型光スイッチの具体的な動
作について説明する。
【0032】まず、電気スイッチ11をS1側に倒す
と、電源10の電圧がリード部9−1、9−2を介して
薄膜ヒータ8−1に印加される。形状記憶ポリマ7−1
がそのガラス転移温度以上に加熱されると、形状記憶ポ
リマ7−1が体積膨張して形状記憶ポリマ挿入部6−1
内に充填された状態となり、隙間15−1がなくなる。
【0033】他方、形状記憶ポリマ挿入部6−2内の形
状記憶ポリマ7−2はガラス転移温度以下にあるので、
形状記憶ポリマ挿入部6−2内には隙間15−2が存在
した状態となる。このような状態で、コア層3−1内に
入射した入力光信号5−1は、コア層3−1内を伝搬
し、形状記憶ポリマ7−1が充填された形状記憶ポリマ
挿入部6−1を通り、コア層3−2内を伝搬し、出力光
信号5−2として出力される。ただし、コア層3−3か
らは出力されない。その理由は、形状記憶ポリマ挿入部
6−2内に空気の隙間15−2があり、この隙間15−
2で光信号が全反射されるためである。
【0034】次に電気スイッチ11をS2側に倒すと、
薄膜ヒータ8−2が加熱されると共に薄膜ヒータ8−1
が自然冷却されるので、形状記憶ポリマ挿入部6−2内
の形状記憶ポリマ7−2が体積膨張して隙間15−2が
なくなると共に、形状記憶ポリマ7−1が収縮し、形状
記憶ポリマ挿入部6−1内に再び隙間15−1ができ
る。このような状態になると、コア層3−1内に入射し
た入力光信号5−1は、コア層3−3内を伝搬し出力光
信号5−3として出力される。すなわち、電気スイッチ
11をS1側からS2側に切り替えて接続することによ
り、コア層3−1内を伝搬する入力光信号5−1の光路
をコア層3−2からコア層3−3へ切り替えて伝搬させ
ることができる。これとは逆に電気スイッチ11をS2
側からS1側へ切り替えることにより、コア層3−1内
を伝搬する入力光信号5−1の光路をコア層3−3から
コア層3−2へ切り替えて伝搬させることができる。
【0035】
【実施例】次に図1に示した導波路型光スイッチの一実
施例について説明する。
【0036】シングルモード伝送用の場合には、コア層
3と第1クラッド層4−1(第2クラッド層4−2)と
の比屈折率差Δ1 或いはコア層3とバッファ層2との比
屈折率差Δ2 は0.2%から2.5%の範囲から選択さ
れる。コア層3の厚みは2μmから10μmの範囲から
選択され、コア層3の幅は4μmから10μmの範囲か
ら選択されるのが好ましい。
【0037】バッファ層2の厚みは5μmから数十μm
の範囲から選択され、第1クラッド層4−1の厚みは2
μmから10μmの範囲から選択されるのが好ましい。
第2クラッド層4−2の厚みも5μmから数十μmの範
囲から選択されるのが好ましい。
【0038】形状記憶ポリマ挿入部6−1、6−2の幅
はコア層3の幅と等しく、深さもコア層3の厚みと略等
しい。形状記憶ポリマ挿入部6−1、6−2の長さは数
十μmから数mmの範囲から選択されるが、この長さは
短い程薄膜ヒータ8−1、8−2に印加される電圧を低
くすることができ、かつ光スイッチング速度を速くする
ことができる。
【0039】形状記憶ポリマ7−1、7−2には例えば
ポリウレタン系形状記憶ポリマ(三菱重工業(株)製、
ダイアリィ)を用いることができる。
【0040】図2は本発明の導波路型光スイッチの導波
路構造の他の実施例の側面図である。
【0041】SiO2 基板1自体がクラッド(図1のバ
ッファ層2と第1クラッド層4−1に相当する部分)を
兼ねたもので、この基板1に凹字断面形状の溝を形成
し、この凹字溝内にコア層3を埋め込んだものである。
そしてコア層3を埋め込んだSiO2 基板1の全表面を
クラッド層4で覆った構造を有している。このような導
波路構造であっても図1に示した導波路型光スイッチと
同様の効果が得られる。
【0042】図3は本発明の導波路型光スイッチの他の
導波路構造の実施例の側面図である。
【0043】SiO2 基板1自体がバッファ層(図1の
バッファ層2に相当する部分)を兼ねたものであり、こ
の基板1上にコア層3と第1クラッド層4−1とを形成
し、各層3、4−1を覆うように第2クラッド層4−2
を形成した構造を有している。このような導波路構造で
あっても図1に示した導波路型光スイッチと同様の効果
が得られる。
【0044】図4(a)は本発明の導波路型光スイッチ
の他の実施例の側面図、図4(b)は図4(a)のC−
C線断面図である。
【0045】図1に示した導波路型光スイッチとの相違
点は、薄膜ヒータ8−1、8−2、リード部9−1〜9
−4がバッファ層2内に構成されている点である。
【0046】薄膜ヒータ8−1、8−2及びリード部9
−1〜9−4は、第1クラッド層4−1内に構成されて
いる。これら薄膜ヒータ8−1、8−2及びリード部9
−1〜9−4をバッファ層2内か、第1クラッド層4−
1内か、或いは第2クラッド層4−2内に実装するかは
導波路形成プロセスの容易性、形状記憶ポリマ挿入部6
−1、6−2の気密性等を考慮に入れて決めればよい。
なお、図4に示した構成では、電気スイッチ11をS1
側に倒して薄膜ヒータ8−1を加熱し、形状記憶ポリマ
7−1を体積膨張させて形状記憶ポリマ挿入部6−1内
に充填させた状態を示しており、この状態では入力光信
号5−1はコア層3−2を伝搬して出力光信号として出
力される。このような導波路構造であっても図1に示し
た導波路型光スイッチと同様の効果が得られる。
【0047】図5は本発明の導波路型光スイッチの他の
実施例を示したものである。
【0048】コア層3−1から二つのコア層3−2、3
−3に分岐するY分岐部での放射損失を小さくし、かつ
フォトリソグラフィやドライエッチングによりパターニ
ングしやすい構造にするために、分岐部の頂点14を平
坦化したものである。このような導波路構造であっても
図1に示した導波路型光スイッチと同様の効果が得られ
る。
【0049】図6(a)は本発明の導波路型光スイッチ
の側面図を示し、図6(b)は図6(a)のD−D線断
面図である。
【0050】これは1入力4出力のいわゆる1×4型光
スイッチであり、入力光信号5−1を出力側に矢印5−
2〜5−5のいずれかの方向に切り替えて出力させるよ
うにしたものである。例えば入力光信号5−1を矢印5
−2方向に出力させる場合には、薄膜ヒータ8−1と薄
膜ヒータ8−3とに電圧を印加して形状記憶ポリマ挿入
部6−1及び形状記憶ポリマ挿入部6−3内の形状記憶
ポリマ7−1、7−3を体積膨張させて形状記憶ポリマ
挿入部6−1、6−3内を形状記憶ポリマ7−1、7−
3で充填させればよい。
【0051】なお、本発明は上記実施例に限定されな
い。例えば図6は1×4型光スイッチの例であるが、図
6の構成の組み合わせとして4×4型光スイッチのよう
にM×N(M≧1、N≧2)を構成することができる。
また、薄膜ヒータ8−1、8−2等は第2クラッド層4
−2の上面に形成してもよい。このように薄膜ヒータを
上面に形成すると、形状記憶ポリマ挿入部6−1、6−
2の気密封止性が向上することと、光スイッチの実装が
容易になるという特徴がある。図1の構成において、バ
ッファ層2、コア層3、クラッド層4にポリマ材料、例
えばポリイミド(日立化成(株)製OPI1005、O
PI1305)を用いれば簡単なプロセスで、低コスト
で実現することができる。また、低コスト化を図る方法
として感光性ポリマ材料を用いて構成しても良い。さら
に図1において、薄膜ヒータ8−1と薄膜ヒータ8−2
との間に断熱用の溝や穴等を形成してもよい。
【0052】以上において本導波路型光スイッチは、 (1) 光路を切り替えても損失のアンバランスが生じな
い。また、低損失光スイッチを実現することができる。
【0053】(2) 硬化した形状記憶ポリマを使用してい
るので、従来の液体を用いる方法に比べ、長期的に信頼
性が高い。また、ガラス転移温度以下からガラス転移温
度以上の温度範囲(−20℃〜120℃)で可逆的で安
定であるので、光スイッチ特性の劣化が生じにくい。
【0054】(3) 偏光依存性が小さい。
【0055】(4) 薄膜ヒータへの電圧印加による形状記
憶ポリマの加熱温度は高くないので、低消費電力の光ス
イッチを実現することができる。
【0056】(5) 形状記憶ポリマは、ガラス転移温度以
上に加熱することにより、その伸び率は200%以上に
なるので、形状記憶ポリマ挿入部内を短時間で充填させ
ることができる。また、上記理由により、形状記憶ポリ
マ挿入部内に挿入されるポリマ材料の量は厳密に調合す
る必要はない。
【0057】(6) 形状記憶ポリマ挿入部内の内壁面の加
工精度は、高寸法精度に加工しなくてもよい。すなわ
ち、ポリマ材料の体積膨張、伸び率は非常に大きく、逆
に体積収縮率も非常に大きいため、簡単に光の透過部や
光の反射部を形成することができる。
【0058】(7) 液体注入方式に比べて製造が容易であ
るため低コスト化が可能である。
【0059】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0060】光路を切り替えても損失のアンバランスが
なく、クロストークが少ない導波路型光スイッチの提供
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の導波路型光スイッチの一実施
の形態を示す側面図であり、(b)は(a)のB−B線
断面図である。
【図2】本発明の導波路型光スイッチの導波路構造の他
の実施例の側面図である。
【図3】本発明の導波路型光スイッチの他の導波路構造
の実施例の側面図である。
【図4】(a)は本発明の導波路型光スイッチの他の実
施例の側面図、(b)は(a)のC−C線断面図であ
る。
【図5】本発明の導波路型光スイッチの他の実施例を示
したものである。
【図6】(a)は本発明の導波路型光スイッチの側面図
を示し、(b)は(a)のD−D線断面図である。
【図7】(a)は従来の導波路型光スイッチの側面図で
あり、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 バッファ層 3、3−1、3−2、3−3 コア層 6−1、6−2 空隙部(形状記憶ポリマ挿入部) 7−1、7−2 形状記憶ポリマ 8−1、8−2 薄膜ヒータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、該基板上に設けられた低屈折率
    層と、該低屈折率層の中に設けられ、光入力部から二つ
    の光出力部に向かってY字状に形成された略矩形断面形
    状の高屈折率のコア層と、該コア層の二つの分岐部の入
    力側に形成された空隙部と、各空隙部内に挿入され、ガ
    ラス転移温度以上では上記コア層の屈折率と略等しくな
    ると共に隙間がなくなり、ガラス転移温度以下では入力
    側に少なくとも5μmの隙間ができるような大きさの形
    状記憶ポリマと、上記二つの分岐部の入力側の近傍にそ
    れぞれ設けられた薄膜状のヒータとを備え、各ヒータへ
    の電圧の供給をオンオフすることにより上記形状記憶ポ
    リマの温度をそのガラス転移温度よりも高く或いは低く
    なるように制御し、光入力部から入力された光をいずれ
    かの光出力部から出力させるようにしたことを特徴とす
    る導波路型光スイッチ。
  2. 【請求項2】 上記コア層の下面を低屈折率のバッファ
    層で覆い、側面を低屈折率の第1クラッド層で覆い、上
    面を低屈折率の第2クラッド層で覆った請求項1に記載
    の導波路型光スイッチ。
  3. 【請求項3】 上記コア層をポリマ材料で構成した請求
    項1または2に記載の導波路型光スイッチ。
  4. 【請求項4】 上記コア層がY字形状の分岐部を複数有
    すると共にカスケード接続するようにパターニングして
    M入力N出力(M≧1、N≧2)の光スイッチを構成し
    た請求項1に記載の導波路型光スイッチ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100350413B1 (ko) * 2000-10-02 2002-08-28 (주)젠포토닉스 외부 조절이 가능한 광도파로형 고차모드 발생기
US20130264332A1 (en) * 2010-04-06 2013-10-10 Cornerstone Research Group, Inc. Conductive elastomeric heater with expandable core

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