JPH11257552A - 樹脂ホースおよび樹脂ホースアセンブリ - Google Patents
樹脂ホースおよび樹脂ホースアセンブリInfo
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- JPH11257552A JPH11257552A JP10057133A JP5713398A JPH11257552A JP H11257552 A JPH11257552 A JP H11257552A JP 10057133 A JP10057133 A JP 10057133A JP 5713398 A JP5713398 A JP 5713398A JP H11257552 A JPH11257552 A JP H11257552A
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- Japan
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- outer periphery
- fiber
- resin hose
- tube
- reinforcing layer
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- Joints That Cut Off Fluids, And Hose Joints (AREA)
- Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 柔軟性に富み、スムースな湾曲形状により施
工時の作業性を向上させることができる樹脂ホースを提
供する。 【解決手段】 配管に用いられる樹脂ホース１であっ
て、弾性を有するチューブ２と、該チューブ２の外周に
繊維糸が編組された繊維補強層３と、該繊維補強層３の
外周に金属硬線が編組された金属硬線補強層４と、該金
属硬線補強層４の外周に被覆された被覆層５からなる。
工時の作業性を向上させることができる樹脂ホースを提
供する。 【解決手段】 配管に用いられる樹脂ホース１であっ
て、弾性を有するチューブ２と、該チューブ２の外周に
繊維糸が編組された繊維補強層３と、該繊維補強層３の
外周に金属硬線が編組された金属硬線補強層４と、該金
属硬線補強層４の外周に被覆された被覆層５からなる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は樹脂ホースおよび樹
脂ホースアセンブリに関する。さらに詳しくは、家庭用
水道配管や温水器の冷温水輸送に用いられる配管などに
適したフレキシブルな樹脂ホースおよび樹脂ホースアセ
ンブリに関する。
脂ホースアセンブリに関する。さらに詳しくは、家庭用
水道配管や温水器の冷温水輸送に用いられる配管などに
適したフレキシブルな樹脂ホースおよび樹脂ホースアセ
ンブリに関する。
【０００２】
【従来の技術】住宅用の洗面台、台所などへの水道用混
合栓の配管には、主に銅製もしくはステンレス製のパイ
プ、または配管表面を波形に加工し柔軟性を向上させた
コルゲート管が用いられている。しかし、金属製パイプ
は柔軟性に乏しく、折り曲げに必要な荷重も大きくな
り、施工がしづらく作業性がよくない。
合栓の配管には、主に銅製もしくはステンレス製のパイ
プ、または配管表面を波形に加工し柔軟性を向上させた
コルゲート管が用いられている。しかし、金属製パイプ
は柔軟性に乏しく、折り曲げに必要な荷重も大きくな
り、施工がしづらく作業性がよくない。
【０００３】そこで、熱可塑性樹脂、エラストマーまた
はゴムからなるチューブの外周部位にステンレス軟線を
編組し、柔軟性と耐圧性を備え、作業性を向上させた樹
脂ホースがある。
はゴムからなるチューブの外周部位にステンレス軟線を
編組し、柔軟性と耐圧性を備え、作業性を向上させた樹
脂ホースがある。
【０００４】かかる樹脂ホースは、たとえば図９に示す
ように、操作レバー５０を調節して、給水バルブ５１か
ら送られる水道水と温水バルブ５２から送られる温水と
の混合水を適温のお湯として排水口５３から流し出すよ
うにした温水器に用いられる。
ように、操作レバー５０を調節して、給水バルブ５１か
ら送られる水道水と温水バルブ５２から送られる温水と
の混合水を適温のお湯として排水口５３から流し出すよ
うにした温水器に用いられる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
樹脂ホース５４では、施工時に半径（Ｒ）を小さくする
と、Ｋ矢印で示されるような、いわゆるキンクが発生
し、ホースが偏平することがある。このため、流量損失
が増加して、通水機能の阻害やホースの耐圧性能が著し
く低下する惧れがある。
樹脂ホース５４では、施工時に半径（Ｒ）を小さくする
と、Ｋ矢印で示されるような、いわゆるキンクが発生
し、ホースが偏平することがある。このため、流量損失
が増加して、通水機能の阻害やホースの耐圧性能が著し
く低下する惧れがある。
【０００６】前記偏平を防止するために、編組部のステ
ンレス軟線の線径を太くし、剛性を向上させることが考
えられるが、ホース自体の剛性が上がり、逆に施工時の
作業性がわるくなるという問題がある。また柔軟性を保
持するために、ステンレス軟線の打ち込み数（巻数）を
減少させると、耐圧性が低下するという問題がある。
ンレス軟線の線径を太くし、剛性を向上させることが考
えられるが、ホース自体の剛性が上がり、逆に施工時の
作業性がわるくなるという問題がある。また柔軟性を保
持するために、ステンレス軟線の打ち込み数（巻数）を
減少させると、耐圧性が低下するという問題がある。
【０００７】これに対し、チューブ内周および／または
チューブ外周にスプリングを巻き付けたりするもの（た
とえば特開平８−３１２８４２号公報参照）や、チュー
ブを２層構造にしたり、さらに外面層を設けたりするも
の（たとえば特開平９−１２６３６４号公報参照）があ
る。これらの樹脂ホースは一応の成果をえているが、さ
らなる作業性と耐圧性などが望まれている。
チューブ外周にスプリングを巻き付けたりするもの（た
とえば特開平８−３１２８４２号公報参照）や、チュー
ブを２層構造にしたり、さらに外面層を設けたりするも
の（たとえば特開平９−１２６３６４号公報参照）があ
る。これらの樹脂ホースは一応の成果をえているが、さ
らなる作業性と耐圧性などが望まれている。
【０００８】本発明は、叙上の事情に鑑み、柔軟性に富
み、スムースな湾曲形状により施工時の作業性を向上さ
せることができる樹脂ホースおよび樹脂ホースアセンブ
リを提供することを目的とする。
み、スムースな湾曲形状により施工時の作業性を向上さ
せることができる樹脂ホースおよび樹脂ホースアセンブ
リを提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明の樹脂ホースは、
配管に用いられる樹脂ホースであって、弾性を有するチ
ューブと、該チューブの外周に繊維糸が編組された繊維
補強層と、該繊維補強層の外周に金属硬線が編組された
金属硬線補強層と、該金属硬線補強層の外周に被覆され
た被覆層からなることを特徴としている。
配管に用いられる樹脂ホースであって、弾性を有するチ
ューブと、該チューブの外周に繊維糸が編組された繊維
補強層と、該繊維補強層の外周に金属硬線が編組された
金属硬線補強層と、該金属硬線補強層の外周に被覆され
た被覆層からなることを特徴としている。
【００１０】また本発明の樹脂ホースは、配管に用いら
れる樹脂ホースであって、弾性を有するチューブと、該
チューブの外周に繊維糸が左右両方向にスパイラル状に
巻き付けられた繊維補強層と、該繊維補強層の外周に金
属硬線が左右両方向にスパイラル状に巻き付けられた金
属硬線補強層と、該金属硬線補強層の外周に被覆された
被覆層からなることを特徴としている。
れる樹脂ホースであって、弾性を有するチューブと、該
チューブの外周に繊維糸が左右両方向にスパイラル状に
巻き付けられた繊維補強層と、該繊維補強層の外周に金
属硬線が左右両方向にスパイラル状に巻き付けられた金
属硬線補強層と、該金属硬線補強層の外周に被覆された
被覆層からなることを特徴としている。
【００１１】また本発明の樹脂ホースは、配管に用いら
れる樹脂ホースであって、弾性を有するチューブと、該
チューブの外周に金属硬線が編組された金属硬線補強層
と、該金属硬線補強層の外周に繊維糸が編組された繊維
補強層と、該繊維補強層の外周に被覆された被覆層から
なることを特徴としている。
れる樹脂ホースであって、弾性を有するチューブと、該
チューブの外周に金属硬線が編組された金属硬線補強層
と、該金属硬線補強層の外周に繊維糸が編組された繊維
補強層と、該繊維補強層の外周に被覆された被覆層から
なることを特徴としている。
【００１２】また本発明の樹脂ホースは、配管に用いら
れる樹脂ホースであって、弾性を有するチューブと、該
チューブの外周に金属硬線が左右両方向にスパイラル状
に巻き付けられた金属硬線補強層と、該繊維補強層の外
周に繊維糸が左右両方向にスパイラル状に巻き付けられ
た繊維補強層と、該繊維補強層の外周に被覆された被覆
層からなることを特徴としている。
れる樹脂ホースであって、弾性を有するチューブと、該
チューブの外周に金属硬線が左右両方向にスパイラル状
に巻き付けられた金属硬線補強層と、該繊維補強層の外
周に繊維糸が左右両方向にスパイラル状に巻き付けられ
た繊維補強層と、該繊維補強層の外周に被覆された被覆
層からなることを特徴としている。
【００１３】さらに本発明の温水器用樹脂ホースアセン
ブリは、前記樹脂ホースの両端に、相手部材に結合する
ための口金具が締結されてなることを特徴としている。
ブリは、前記樹脂ホースの両端に、相手部材に結合する
ための口金具が締結されてなることを特徴としている。
【００１４】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の樹脂ホースおよび樹脂ホースアセンブリを説明する。
の樹脂ホースおよび樹脂ホースアセンブリを説明する。
【００１５】図１は本発明の樹脂ホースの一実施の形態
を示す部分断面斜視図、図２は図１における樹脂ホース
の製造工程を示す説明図、図３〜５は比較例１〜３の樹
脂ホースを示す部分断面斜視図、図６は接続用口金具の
製造工程を示す説明図、図７は図１における樹脂ホース
の両端に接続用口金具を締結した樹脂ホースの一実施の
形態を示す斜視図である。
を示す部分断面斜視図、図２は図１における樹脂ホース
の製造工程を示す説明図、図３〜５は比較例１〜３の樹
脂ホースを示す部分断面斜視図、図６は接続用口金具の
製造工程を示す説明図、図７は図１における樹脂ホース
の両端に接続用口金具を締結した樹脂ホースの一実施の
形態を示す斜視図である。
【００１６】図１に示すように、樹脂ホース１は、チュ
ーブ２と、該チューブ２の外周に繊維糸が編組された繊
維補強層３と、該繊維補強層３の外周に金属硬線が編組
された金属硬線補強層４と、該金属硬線補強層４の外周
に被覆された被覆層５から構成されている。
ーブ２と、該チューブ２の外周に繊維糸が編組された繊
維補強層３と、該繊維補強層３の外周に金属硬線が編組
された金属硬線補強層４と、該金属硬線補強層４の外周
に被覆された被覆層５から構成されている。
【００１７】前記繊維糸としては、ポリエステル糸、ビ
ニロン糸、綿糸、ナイロン糸またはアラミド糸などであ
って５００〜３，０００デニールの太さのものが望まし
い。また繊維糸の撚り数は、糸の打ち込み数を少なく
し、かつ、チューブ２に均一に編組でき、ホースの柔軟
性や耐久性などを考慮すれば、０回／１０ｃｍ〜２０回
／１０ｃｍ、好ましくは０回／１０ｃｍ〜５回／１０ｃ
ｍである。
ニロン糸、綿糸、ナイロン糸またはアラミド糸などであ
って５００〜３，０００デニールの太さのものが望まし
い。また繊維糸の撚り数は、糸の打ち込み数を少なく
し、かつ、チューブ２に均一に編組でき、ホースの柔軟
性や耐久性などを考慮すれば、０回／１０ｃｍ〜２０回
／１０ｃｍ、好ましくは０回／１０ｃｍ〜５回／１０ｃ
ｍである。
【００１８】前記チューブ２は、水道用衛生試験に適合
するとともに、接続用口金具のシール性を保持するた
め、弾性を有するオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂
であって、たとえばＪＩＳ Ｋ６２６２に規定される試
験方法で、圧縮永久歪が３０％以下であり、硬度がショ
アーＡ８０程度の物性値を有するものである。
するとともに、接続用口金具のシール性を保持するた
め、弾性を有するオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂
であって、たとえばＪＩＳ Ｋ６２６２に規定される試
験方法で、圧縮永久歪が３０％以下であり、硬度がショ
アーＡ８０程度の物性値を有するものである。
【００１９】前記金属硬線補強層４の金属硬線は、引張
強さが１０００Ｎ／ｍｍ2以上の線材であって、図１に
示す樹脂ホース１に曲げが生じたばあい、チューブ２の
折れ込み（キンク）防止のために、繊維補強層３に編組
されている。ホースのキンク防止、柔軟性、加工性、軽
量化、接続用口金具の薄肉化に伴うホースのスリム化な
どを考慮すれば、線径がφ０．０５〜１．０ｍｍ、好ま
しくはφ０．１〜０．５ｍｍの金属硬線を用いる。該金
属硬線としては、ステンレス鋼線、たとえばＳＵＳ３０
４ＷＰＢまたはＳＳメッキ鋼線などを用いることができ
る。
強さが１０００Ｎ／ｍｍ2以上の線材であって、図１に
示す樹脂ホース１に曲げが生じたばあい、チューブ２の
折れ込み（キンク）防止のために、繊維補強層３に編組
されている。ホースのキンク防止、柔軟性、加工性、軽
量化、接続用口金具の薄肉化に伴うホースのスリム化な
どを考慮すれば、線径がφ０．０５〜１．０ｍｍ、好ま
しくはφ０．１〜０．５ｍｍの金属硬線を用いる。該金
属硬線としては、ステンレス鋼線、たとえばＳＵＳ３０
４ＷＰＢまたはＳＳメッキ鋼線などを用いることができ
る。
【００２０】前記被覆層５は、チューブ２とほぼ同等の
物性（耐候性と耐熱性など）を有する材料であるが、繊
維補強層３との接着性が高い、２５ｍｍ幅で３ｋｇ以上
の剥離力、たとえば４．３ｋｇの剥離力を有する、たと
えばウレタン系熱可塑性樹脂などを用いるのが好まし
い。
物性（耐候性と耐熱性など）を有する材料であるが、繊
維補強層３との接着性が高い、２５ｍｍ幅で３ｋｇ以上
の剥離力、たとえば４．３ｋｇの剥離力を有する、たと
えばウレタン系熱可塑性樹脂などを用いるのが好まし
い。
【００２１】本実施の形態では、半径３０ｍｍ程度に折
り曲げても、金属硬線補強層の金属硬線が変形を防止
し、かつ、チューブと繊維補強層が接着していないた
め、ホースを折り曲げたときに、チューブと繊維補強層
にずれが生じることにより滑らかに曲がり、キンクも発
生しない。
り曲げても、金属硬線補強層の金属硬線が変形を防止
し、かつ、チューブと繊維補強層が接着していないた
め、ホースを折り曲げたときに、チューブと繊維補強層
にずれが生じることにより滑らかに曲がり、キンクも発
生しない。
【００２２】つぎに本発明の樹脂ホースを実施例に基づ
いて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定され
るものではない。
いて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定され
るものではない。
【００２３】実施例１ まず図２に示すように、押出機６にて、前記オレフィン
系樹脂を内径φ８．８ｍｍ、肉厚１．３ｍｍおよび外径
φ１１．４ｍｍの形状に押し出し、チューブを成形す
る。
系樹脂を内径φ８．８ｍｍ、肉厚１．３ｍｍおよび外径
φ１１．４ｍｍの形状に押し出し、チューブを成形す
る。
【００２４】ついでワインダーにより、線径０．１のビ
ニロン糸を、各リールから引き出して１０００デニー
ル、撚り数０回／１０ｃｍの繊維をボビンに巻き取る。
ニロン糸を、各リールから引き出して１０００デニー
ル、撚り数０回／１０ｃｍの繊維をボビンに巻き取る。
【００２５】そして２個のボビン７を編組ブレーダー８
のキャリアにセットしたのち、編組外径φ１１．８ｍｍ
にブレーディングし、前記チューブの外周に繊維補強層
を形成する。
のキャリアにセットしたのち、編組外径φ１１．８ｍｍ
にブレーディングし、前記チューブの外周に繊維補強層
を形成する。
【００２６】ついでチューブの外周にＳＵＳ３０４の金
属硬線（線径φ０．３）を前記のように編組する。
属硬線（線径φ０．３）を前記のように編組する。
【００２７】つぎに形成された金属硬線補強層上に、溶
剤タイプのウレタン系接着剤を均一に塗布し、熱風乾燥
後、押出機１０にてウレタン系熱可塑性樹脂を厚さ０．
４ｍｍで被覆し、外径φ１３．５ｍｍの樹脂ホースをう
る。
剤タイプのウレタン系接着剤を均一に塗布し、熱風乾燥
後、押出機１０にてウレタン系熱可塑性樹脂を厚さ０．
４ｍｍで被覆し、外径φ１３．５ｍｍの樹脂ホースをう
る。
【００２８】かかる樹脂ホースを用いて、ホース曲げ特
性、流量損失、破裂圧力および引張り破壊強度を調べ
た。その結果を表１に示す。
性、流量損失、破裂圧力および引張り破壊強度を調べ
た。その結果を表１に示す。
【００２９】比較例１〜４ 従来の樹脂ホースとして、図３に示すように、熱可塑性
樹脂からなる内面樹脂チューブａと、その外周部にナイ
ロン糸により編組された繊維補強部ｂと、該補強部ｂの
外周部に熱可塑性樹脂により被覆した外面カバーｃから
構成される樹脂ホース（比較例１）、図５に示すよう
に、前記内面樹脂チューブａの内面流路側にステンレス
製コイルばねｄを挿入することで構成されている樹脂ホ
ース（比較例２）、図６に示すように、熱可塑性樹脂か
らなる内面樹脂ａと、その外周部に軟質ステンレス鋼線
を６本×２４駒で編組された金属線補強部ｅから構成さ
れる樹脂ホース（比較例３）、および熱可塑性樹脂から
なる内面樹脂と、その外周部にばね用ステンレス鋼線を
１本×２４駒で編組された金属線補強部から構成される
樹脂ホース（比較例４）を用意した。そしてこれらの樹
脂ホースについて、実施例１と同様の試験を行なった。
その結果を表１に示す。
樹脂からなる内面樹脂チューブａと、その外周部にナイ
ロン糸により編組された繊維補強部ｂと、該補強部ｂの
外周部に熱可塑性樹脂により被覆した外面カバーｃから
構成される樹脂ホース（比較例１）、図５に示すよう
に、前記内面樹脂チューブａの内面流路側にステンレス
製コイルばねｄを挿入することで構成されている樹脂ホ
ース（比較例２）、図６に示すように、熱可塑性樹脂か
らなる内面樹脂ａと、その外周部に軟質ステンレス鋼線
を６本×２４駒で編組された金属線補強部ｅから構成さ
れる樹脂ホース（比較例３）、および熱可塑性樹脂から
なる内面樹脂と、その外周部にばね用ステンレス鋼線を
１本×２４駒で編組された金属線補強部から構成される
樹脂ホース（比較例４）を用意した。そしてこれらの樹
脂ホースについて、実施例１と同様の試験を行なった。
その結果を表１に示す。
【００３０】
【表１】
【００３１】ここでホースの施工性を向上させるための
目標値として、キンク発生にいたる最小曲げ半径が３０
Ｒ以下であること、また３０Ｒで１８０°折り曲げたば
あいの曲げ剛性力（荷重）が１．０ｋｇ以下であること
があげられる。
目標値として、キンク発生にいたる最小曲げ半径が３０
Ｒ以下であること、また３０Ｒで１８０°折り曲げたば
あいの曲げ剛性力（荷重）が１．０ｋｇ以下であること
があげられる。
【００３２】実施例１では、ホース偏平に対して２５Ｒ
までキンクしない。かつ３０Ｒ折り曲げ時の曲げ荷重も
０．９ｋｇになり柔軟性を保持している。かつ内面流路
を閉塞しないため、流量低下が生じない。また繊維補強
層をもつため、高温時におけるチューブの変形が抑えら
れ、破裂圧力の著しい低下を引き起こさない。これに対
し、比較例１では、４０〜６０Ｒの折り曲げでキンクす
るが、比較例２では、コイルばねｄの効果により２５Ｒ
までキンクしない。しかし、３０Ｒ折り曲げ荷重が、
１．５ｋｇと硬くなっている。また流量損失において
は、コイルばねｄが抵抗となり、実施例１に対し約１９
％の流量低下を起こしている。比較例３は、金属線補強
部により、２５Ｒまでキンクしないが、一旦折り曲げる
と曲げ癖がつき耐圧時に折り曲げ箇所より破損しやす
い。比較例４は、２５Ｒまでキンクせず、かつ、一旦折
り曲げても曲げ癖がつきにくい。ただし、金属線の編組
密度が低いため、高温時の耐圧試験において内面樹脂が
編組隙間からはみ出すばあいがあり、８０℃の破裂試験
において６０ｋｇｆ／ｃｍ2と低値となっている。
までキンクしない。かつ３０Ｒ折り曲げ時の曲げ荷重も
０．９ｋｇになり柔軟性を保持している。かつ内面流路
を閉塞しないため、流量低下が生じない。また繊維補強
層をもつため、高温時におけるチューブの変形が抑えら
れ、破裂圧力の著しい低下を引き起こさない。これに対
し、比較例１では、４０〜６０Ｒの折り曲げでキンクす
るが、比較例２では、コイルばねｄの効果により２５Ｒ
までキンクしない。しかし、３０Ｒ折り曲げ荷重が、
１．５ｋｇと硬くなっている。また流量損失において
は、コイルばねｄが抵抗となり、実施例１に対し約１９
％の流量低下を起こしている。比較例３は、金属線補強
部により、２５Ｒまでキンクしないが、一旦折り曲げる
と曲げ癖がつき耐圧時に折り曲げ箇所より破損しやす
い。比較例４は、２５Ｒまでキンクせず、かつ、一旦折
り曲げても曲げ癖がつきにくい。ただし、金属線の編組
密度が低いため、高温時の耐圧試験において内面樹脂が
編組隙間からはみ出すばあいがあり、８０℃の破裂試験
において６０ｋｇｆ／ｃｍ2と低値となっている。
【００３３】本発明においては、前記樹脂ホース１の両
端に接続用口金具を締結することができる。
端に接続用口金具を締結することができる。
【００３４】つぎに樹脂ホースと接続用口金具の締結に
ついて説明する。まず図６（ａ）〜（ｃ）に示すよう
に、内径がφ６．５ｍｍであり、挿入外径がφ８．９ｍ
ｍの黄銅製のニップル１０に、内径がφ１４．０ｍｍで
あり、外径がφ１５．０ｍｍのステンレス製の外筒金具
１１を挿入したのち、挿入部の一端１１ａをかしめて締
結し、ニップル１０と外筒金具１１を一体化し、接続用
口金具１２を準備する。
ついて説明する。まず図６（ａ）〜（ｃ）に示すよう
に、内径がφ６．５ｍｍであり、挿入外径がφ８．９ｍ
ｍの黄銅製のニップル１０に、内径がφ１４．０ｍｍで
あり、外径がφ１５．０ｍｍのステンレス製の外筒金具
１１を挿入したのち、挿入部の一端１１ａをかしめて締
結し、ニップル１０と外筒金具１１を一体化し、接続用
口金具１２を準備する。
【００３５】ついで前記樹脂ホース１を所定の長さに切
断したのち、図７に示すように、その両端に前記接続用
口金具１２を挿入して、そして口金具１２の外筒部をか
しめにより締結し、外径がφ１３．５ｍｍである口金具
付樹脂ホースアセンブリをうることができる。
断したのち、図７に示すように、その両端に前記接続用
口金具１２を挿入して、そして口金具１２の外筒部をか
しめにより締結し、外径がφ１３．５ｍｍである口金具
付樹脂ホースアセンブリをうることができる。
【００３６】このように、ホース両端に口金具を締結し
た樹脂ホースアセンブリにおいて、温度１００℃におけ
る引張試験でも、被覆層と繊維補強層が強固に接着して
いるため、１００ｋｇｆ以上の保持力を有していること
がわかった。
た樹脂ホースアセンブリにおいて、温度１００℃におけ
る引張試験でも、被覆層と繊維補強層が強固に接着して
いるため、１００ｋｇｆ以上の保持力を有していること
がわかった。
【００３７】また本発明では、弾性を有する樹脂をチュ
ーブおよび被覆層に使用しているため、接続用口金具と
して薄肉の材料が使用できる。とくに外筒金具の肉厚
は、０．５ｍｍで機能するため、スリムな樹脂ホースア
センブリが作製できる。
ーブおよび被覆層に使用しているため、接続用口金具と
して薄肉の材料が使用できる。とくに外筒金具の肉厚
は、０．５ｍｍで機能するため、スリムな樹脂ホースア
センブリが作製できる。
【００３８】なお、本実施の形態では、チューブの外周
に順次編組により繊維補強層と金属硬線補強層が形成さ
れているが、本発明においては、これに限定されるもの
ではなく、チューブの外周に順次左右両方向にスパイラ
ル状に巻き付けて繊維補強層と金属硬線補強層を形成す
ることができる。
に順次編組により繊維補強層と金属硬線補強層が形成さ
れているが、本発明においては、これに限定されるもの
ではなく、チューブの外周に順次左右両方向にスパイラ
ル状に巻き付けて繊維補強層と金属硬線補強層を形成す
ることができる。
【００３９】また本実施の形態では、チューブの外周に
順次編組により繊維補強層と金属硬線補強層が形成され
ているが、本発明においては、これに限定されるもので
はなく、チューブの外周に順次編組により金属硬線補強
層と繊維補強層を形成することもできる。かかるばあ
い、半径３０ｍｍ程度に折り曲げても、金属硬線補強層
の金属硬線が変形を防止し、かつ、チューブと金属補強
層が接着していないため、ホースを折り曲げたときに、
チューブと金属補強層にずれが生じることにより滑らか
に曲がり、キンクも発生しない。
順次編組により繊維補強層と金属硬線補強層が形成され
ているが、本発明においては、これに限定されるもので
はなく、チューブの外周に順次編組により金属硬線補強
層と繊維補強層を形成することもできる。かかるばあ
い、半径３０ｍｍ程度に折り曲げても、金属硬線補強層
の金属硬線が変形を防止し、かつ、チューブと金属補強
層が接着していないため、ホースを折り曲げたときに、
チューブと金属補強層にずれが生じることにより滑らか
に曲がり、キンクも発生しない。
【００４０】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
繊維補強層と金属硬線補強層により、配管作業のホース
曲げに対し、反発力が強くなるため、キンクが防止さ
れ、スムースな湾曲形状がえられるとともに、施工時の
作業性を向上させることができる。これにより、家庭用
水道配管や温水器の冷温水輸送に用いられる配管または
自動車の配管に適したフレキシブルな樹脂ホースおよび
樹脂ホースアセンブリをうることができる。
繊維補強層と金属硬線補強層により、配管作業のホース
曲げに対し、反発力が強くなるため、キンクが防止さ
れ、スムースな湾曲形状がえられるとともに、施工時の
作業性を向上させることができる。これにより、家庭用
水道配管や温水器の冷温水輸送に用いられる配管または
自動車の配管に適したフレキシブルな樹脂ホースおよび
樹脂ホースアセンブリをうることができる。
【００４１】また、チューブと繊維補強層、またはチュ
ーブと金属硬線補強層との界面に滑りが生ずるため、ホ
ース曲げ時の曲げ応力が小さくなり、ホースの配管作業
の取扱いを容易にさせることができる。
ーブと金属硬線補強層との界面に滑りが生ずるため、ホ
ース曲げ時の曲げ応力が小さくなり、ホースの配管作業
の取扱いを容易にさせることができる。
【００４２】また、キンク防止のためのスプリング挿入
が不要となるため、流量も１分間当たり３２リットルと
多くなり、かつ、ホース外径と口金具の締結径ともにφ
１３．５ｍｍ以下にできるため、スリムなホースにな
り、場所をとらないコンパクトなホース配管を行なうこ
とができる。
が不要となるため、流量も１分間当たり３２リットルと
多くなり、かつ、ホース外径と口金具の締結径ともにφ
１３．５ｍｍ以下にできるため、スリムなホースにな
り、場所をとらないコンパクトなホース配管を行なうこ
とができる。
【図１】本発明の樹脂ホースの一実施の形態を示す部分
断面斜視図である。
断面斜視図である。
【図２】図１における樹脂ホースの製造工程を示す説明
図である。
図である。
【図３】比較例１の樹脂ホースを示す部分断面斜視図で
ある。
ある。
【図４】比較例２の樹脂ホースを示す部分断面斜視図で
ある。
ある。
【図５】比較例３の樹脂ホースを示す部分断面斜視図で
ある。
ある。
【図６】接続用口金具の製造工程を示す説明図である。
【図７】図１における樹脂ホースの両端に接続用口金具
を締結した樹脂ホースアセンブリの一実施の形態を示す
斜視図である。
を締結した樹脂ホースアセンブリの一実施の形態を示す
斜視図である。
【図８】温水器の一例を示す説明図である。
１ 樹脂ホース ２ チューブ ３ 繊維補強層 ４ 金属硬線補強層 ５ 被覆層
Claims (7)
- 【請求項１】 配管に用いられる樹脂ホースであって、
弾性を有するチューブと、該チューブの外周に繊維糸が
編組された繊維補強層と、該繊維補強層の外周に金属硬
線が編組された金属硬線補強層と、該金属硬線補強層の
外周に被覆された被覆層からなる樹脂ホース。 - 【請求項２】 前記繊維補強層が、太さ５０〜３０００
デニール、撚り数０回／１０ｃｍ〜５回／１０ｃｍの繊
維糸を編組してなるとともに、前記金属硬線補強層が、
線径がφ０．１〜０．５ｍｍの金属硬線を編組してなる
請求項１記載の樹脂ホース。 - 【請求項３】 配管に用いられる樹脂ホースであって、
弾性を有するチューブと、該チューブの外周に繊維糸が
左右両方向にスパイラル状に巻き付けられた繊維補強層
と、該繊維補強層の外周に金属硬線が左右両方向にスパ
イラル状に巻き付けられた金属硬線補強層と、該金属硬
線補強層の外周に被覆された被覆層からなる樹脂ホー
ス。 - 【請求項４】 配管に用いられる樹脂ホースであって、
弾性を有するチューブと、該チューブの外周に金属硬線
が編組された金属硬線補強層と、該金属硬線補強層の外
周に繊維糸が編組された繊維補強層と、該繊維補強層の
外周に被覆された被覆層からなる樹脂ホース。 - 【請求項５】 前記金属硬線補強層が、線径がφ０．１
〜０．５ｍｍの金属硬線を編組してなるとともに、前記
繊維補強層が、太さ５０〜３０００デニール、撚り数０
回／１０ｃｍ〜５回／１０ｃｍの繊維糸を編組してなる
請求項４記載の樹脂ホース。 - 【請求項６】 配管に用いられる樹脂ホースであって、
弾性を有するチューブと、該チューブの外周に金属硬線
が左右両方向にスパイラル状に巻き付けられた金属硬線
補強層と、該繊維補強層の外周に繊維糸が左右両方向に
スパイラル状に巻き付けられた繊維補強層と、該繊維補
強層の外周に被覆された被覆層からなる樹脂ホース。 - 【請求項７】 請求項１〜６記載の樹脂ホースの両端
に、相手部材に結合するための口金具が締結されてなる
樹脂ホースアセンブリ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10057133A JPH11257552A (ja) | 1998-03-09 | 1998-03-09 | 樹脂ホースおよび樹脂ホースアセンブリ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10057133A JPH11257552A (ja) | 1998-03-09 | 1998-03-09 | 樹脂ホースおよび樹脂ホースアセンブリ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11257552A true JPH11257552A (ja) | 1999-09-21 |
Family
ID=13047075
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10057133A Pending JPH11257552A (ja) | 1998-03-09 | 1998-03-09 | 樹脂ホースおよび樹脂ホースアセンブリ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11257552A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7445029B2 (en) * | 2002-05-24 | 2008-11-04 | Bridgestone Corporation | Hose for water and hot water supply |
| JP2009226008A (ja) * | 2008-03-24 | 2009-10-08 | Fujifilm Corp | 内視鏡用可撓管 |
| JP2017003105A (ja) * | 2015-06-09 | 2017-01-05 | 横浜ゴム株式会社 | 水素充填用ホース |
| JP2019100481A (ja) * | 2017-12-05 | 2019-06-24 | 横浜ゴム株式会社 | ゴムホース |
-
1998
- 1998-03-09 JP JP10057133A patent/JPH11257552A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7445029B2 (en) * | 2002-05-24 | 2008-11-04 | Bridgestone Corporation | Hose for water and hot water supply |
| JP2009226008A (ja) * | 2008-03-24 | 2009-10-08 | Fujifilm Corp | 内視鏡用可撓管 |
| JP2017003105A (ja) * | 2015-06-09 | 2017-01-05 | 横浜ゴム株式会社 | 水素充填用ホース |
| JP2019100481A (ja) * | 2017-12-05 | 2019-06-24 | 横浜ゴム株式会社 | ゴムホース |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040419 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040629 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040824 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050215 |