JPH11256582A - 摺動式被覆構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 メッシュ又は格子状構造の垂直壁を有する補
強土盛土工の壁面を、新たに、安価で施工し易い方法で
被覆すること 【構成】 板状ブロックの壁面（被覆）材を使用し、ブ
ロックにはそのアンカーに対する継手金具を設置し、補
強土中に埋め込んだアンカー部材とを連結する。板状ブ
ロックの各壁面（被覆）材は、上下間については重ね
ず、前後に食い違はせて摺動する構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】 壁面にブロックや矢板等を便用
しない、例えばテラトレール，ジオグリッド，テンサー
等のメッシュや織布等を利用した盛土構造において、景
観や防災その他の必要性によって被覆する場合、安価で
施工容易な被覆方法を提供することとなる。

【０００２】

【従来の技術】盛土壁表面に被覆を必要とする補強土盛
土にあっては、その当初より表面被覆材としてブロック
や矢板材を用意して、それを補強材の連結基点として補
強土盛土が行われてきた。然し此の方法では植生可能な
ブロックの考案も難しく、工費も高くなるので、此のよ
うな要請のある場合はメッシュ等の壁面で補強土盛土が
行われた。此のメッシュの壁面が、更に他の要請により
壁を必要とするようになった場合には、その前面に鉄筋
コンクリートのヲールを改めて設計し、鉄筋を組み型枠
を設置しコンクリートを打設して、壁としたものであ
る。此のような場合に、もっと簡便で安価な壁の築造方
法があればと考えて今回の発明に至ったものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】 植生等を施すことを
前提にして形成された補強土壁盛土工であるメッシュや
織布の壁面に、施工が簡単で且つ安価な壁面の築造を可
能にする工法を考案したい。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 壁面材のアンカーは補
強土盛土又は改良土中に、当初から埋め込んでおくか、
爾後の計画であれば後刻適正の位置に打ち込んで施工す
る。壁面材は板状ブロックで、そのブロックを突き合わ
せず、摺動するように重ねて、アンカーに接続する。詳
細は図１に示してある。

【０００５】

【作用】 １ 壁面材ブロックは壁面アンカーによって
盛土部に固定される。２ 盛土の圧密沈下による変動
は、壁面ブロックが相互に独立で摺動出来るように配置
してあるので、その摩擦力以外にブロック間に相互の力
関係は生ぜず、ブロックに影響しない。

【０００６】

【実施例】 実施例を図によって説明する。図１はメッ
シュ又は格子状壁面材を使用した垂直壁補強土盛土工の
前面に、摺動式の板状壁面材を施工した場合の、構造を
説明する為の横断面図である。１は壁面を構成する板状
壁面材、２は壁面を支えるアンカーで、盛土中に埋め込
むか、後で差し込む等によって盛土中に固定する。３は
板状壁面材の継手金具とアンカーとの継手である。構造
の詳細は図２に示してある。４は盛土の補強材、５はメ
ッシュ又は格子状の垂直壁、６は補強土盛土、

【０００７】

【発明の効果】 １ 発明の効果は、施工が容易である
ことと、工費が低廉であることである。２ 被覆ブロッ
クは盛土の沈下に影響されないこと。３ 壁面が盛土の
強度に関係していないので、修景等他の理由による壁面
の取り替えが自由である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 メッシュ又は格子状壁面材を使用した垂直壁
補強土盛土工の前面に、板状ブロックの壁面材を施工し
た盛土工の横断面図

【図２】 板状ブロック壁面（被覆）材とアンカーとの
継手の構造図

【符号の説明】

１ 板状ブロック壁面（被覆）材 ２ 壁面アンカー ３ 板状壁面（被覆）材とアンカーとの継手 ４ 補強材 ５ メッシュ又は格子状垂直壁 ６ 補強土盛土

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ジオグリット，テラトレール，テンサー
   等による盛土壁面を板状ブロックの表面材で被覆化粧す
   る場合に、表面被覆材ブロックを上下重ねずに、前後に
   摺らせて摺動出来る構造とすること。