JPH11256127A - 硬化性粘着材料及び硬化性粘着フィルム - Google Patents

硬化性粘着材料及び硬化性粘着フィルム

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JPH11256127A
JPH11256127A JP5955598A JP5955598A JPH11256127A JP H11256127 A JPH11256127 A JP H11256127A JP 5955598 A JP5955598 A JP 5955598A JP 5955598 A JP5955598 A JP 5955598A JP H11256127 A JPH11256127 A JP H11256127A
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友里子 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】仮接着中に接着物体の相互位置関係を保持する
のに十分に高い粘着性を有し、仮接着後の加熱又は加圧
により硬化して、高い接着力を有するようになる性質を
有し、しかも保存安定性、耐熱性に優れた硬化性粘着材
料及び硬化性粘着フィルムを提供すること。 【解決手段】未硬化のエポキシ樹脂を含有するマイクロ
カプセルが粘着性組成物中に分散している状態の粘着材
料及び粘着フィルムを製造し、該粘着材料及び粘着フィ
ルムを、それぞれ、硬化性粘着材料及び硬化性粘着フィ
ルムとして提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は物体に粘着した後に
硬化する性質を有する硬化性粘着材料及び硬化性粘着フ
ィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、硬化性粘着材料としては、非
反応性又は反応性の粘着性高分子に、反応性オリゴマー
又は反応性単量体を添加したもの(例えば、特公昭61
−18591号公報、特公平1−36513号公報、特
公平2−5791号公報に記載)が知られている。しか
しながら、これらの硬化性粘着材料においては、硬化後
に十分な接着力を得るために反応性オリゴマー又は反応
性単量体を多く添加する結果として、硬化前の粘着特
性、特に物体保持力が低下し、複数物体を仮接着してか
ら硬化するまでの間に物体の相対位置のずれや物体間の
剥離を生じる可能性があった。一方、硬化前の粘着特
性、特に物体保持力を向上させるために、反応性オリゴ
マー又は反応性単量体の添加量を少なくすると、硬化性
が悪くなり、十分な接着力が得られなかった。このよう
に、硬化前の粘着性と硬化後の接着性との両方が十分に
高い硬化性粘着材料は開発されていなかった。
【0003】硬化前の良好な粘着特性と硬化後の良好な
接着特性との両立を図る為に、粘着性高分子の側鎖に複
数個の不飽和基をグラフトさせることなども検討されて
いるが、合成面やポットライフ(薬液調合後の液寿命)
などの特性面にいくつかの問題点があり、その改善が望
まれていた。また、アクリル系樹脂にエポキシ樹脂を添
加した光硬化性粘着材料などについては、特開平2−2
72076号公報、特開平7−2978号公報、特開平
9−316398号公報などに記載があるが、それらが
開示する硬化性粘着材料によっても硬化前の良好な粘着
特性と硬化後の良好な接着特性との両立は完全には実現
していない。
【0004】また、通常、粘着フィルム(テープ状又は
シート状)を作製する場合、基材の片側あるいは両側に
粘着剤の塗工液を塗工する必要があり、特に、大きい膜
厚の粘着フィルムを量産的に製造する簡便な方法の開発
が望まれていた。また、保存安定性に優れた粘着フィル
ムを量産的に製造する技術開発も望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来材料
では、硬化前の優れた粘着特性と硬化後の優れた接着特
性を兼ね備え、且つ、保存安定性の優れた硬化性粘着材
料を容易且つ安定に得ることは困難であった。特に、温
和な条件で優れた接着特性を発現する硬化性粘着材料を
容易且つ安定に得ることは困難であった。
【0006】本発明は、上記した従来材料、技術が有す
る問題点を解決し、硬化前の粘着特性と硬化後の接着特
性に十分に優れ、且つ、保存安定性、耐熱性にも優れた
硬化性粘着材料及び硬化性粘着フィルムを提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために、硬化性粘着材料を製造するための
材料及びプロセスを種々検討した結果、請求項1記載の
硬化性粘着材料、すなわち、未硬化のエポキシ樹脂を含
有するマイクロカプセルが粘着性組成物中に分散した状
態の硬化性粘着材料を製造することによって上記の目的
が達成されることを確認した。未硬化のエポキシ樹脂を
含有するマイクロカプセルは、たとえば、未硬化のエポ
キシ樹脂を粒状体としてから、その表面をゼラチン膜等
で覆って作製することができる。この硬化性粘着材料に
おいて、上記粘着性組成物として優れた粘着性を有する
粘着剤を用いれば、硬化前の粘着特性、特に物体保持力
を十分に良好なものとすることができ、また、上記マイ
クロカプセルが、接着すべき物体によって及ぼされる圧
力又は加熱によって破壊され、未硬化のエポキシ樹脂と
上記粘着性組成物とが混合し、エポキシ樹脂の硬化が起
こる結果、硬化後の接着特性も十分に優れたものとな
る。エポキシ樹脂はマイクロカプセル中に封入されてい
るので、使用時に上記の原因によってマイクロカプセル
が破壊されるまでは硬化反応を起こさないので、本発明
の硬化性粘着材料は経時時安定にも優れている。また、
エポキシ樹脂の耐熱性は高いので、これを含有する本発
明の硬化性粘着材料は耐熱性にも優れている。
【0008】また、本発明者らは、請求項2記載の硬化
性粘着材料、すなわち、上記粘着性組成物がアクリル酸
アルキルとメタクリル酸アルキルとの少なくとも1つと
極性を有する重合性単量体との共重合体を含有すること
を特徴とする請求項1記載の硬化性粘着材料が上記の目
的に特に適していることを明らかにした。ここに「極性
を有する重合性単量体」とはアクリル酸、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート、アクリルアミド、ビニルピロリドン、メタクリ
ル酸、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルメタクリレート、メタクリルアミド、及
び、これらの重合性単量体のうちの1つよりも高い極性
を有する重合性単量体を意味するものとする。このよう
な粘着性組成物は硬化性粘着材料の粘着特性、特に物体
保持力を高めるのに有効である。
【0009】また、本発明者らは、請求項3記載の硬化
性粘着材料、すなわち、上記粘着性組成物がカチオン重
合開始剤を含有することを特徴とする請求項1又は2記
載の硬化性粘着材料が上記の目的に特に適していること
を明らかにした。この場合のカチオン重合開始剤はエポ
キシ樹脂の硬化を促進し、硬化後の硬化性粘着材料の物
体接着力を高める。
【0010】以下に、本発明の硬化性粘着材料及び硬化
性粘着フィルムを製造する方法として、請求項2記載の
硬化性粘着材料及び請求項5記載の硬化性粘着フィルム
を製造する方法を具体的に説明する。ただし、本発明の
硬化性粘着材料及び硬化性粘着フィルムはこの方法によ
って製造されるものに限られない。
【0011】まず、請求項2記載の硬化性粘着材料の粘
着性組成物に含有される共重合体を光重合によって合成
する。このとき、重合反応を最終段階にまでは進行させ
ない。すなわち、アクリル(又はメタクリル)酸アルキ
ルと極性の重合性単量体とを光重合させて、粘度が1,
000〜100,000cp(25℃)の共重合体と未
反応の単量体との混合物を得る。なお、この場合に、光
重合反応の代わりにラジカル重合開始剤による重合反応
を用いることもできる。
【0012】上記の混合物に、未硬化のエポキシ樹脂を
含有するマイクロカプセル及び、必要に応じ、カチオン
重合開始剤を添加し、更に光重合開始剤を添加したもの
を基材上に塗工し、再び光重合させればフィルム状の硬
化性粘着材料を得る。
【0013】上記の方法を用いれば、1回目の光重合に
よって、塗工に適した粘度特性を有する共重合体と未反
応の単量体との混合物を得る。その混合物にエポキシ樹
脂含有マイクロカプセルを分散させて塗工液とし、それ
を基板に塗布し、2回目の光重合によって硬化させて、
耐熱性に優れたフィルム状の硬化性粘着材料を得ること
ができる。これに使用する塗工液の粘度は、上記したよ
うに、1,000〜100,000cpであることが望
ましい。この混合物の粘度調整は、1回目の光重合の温
度、時間等を調節することによって行うことができる。
【0014】また、1回目の光重合において、窒素気流
下で反応液を撹拌しながら重合反応を進行させることが
望ましく、紫外線強度を、波長365nmにおいて、
0.1〜5mW/cm2 程度にすることが良いことを確
認した。
【0015】上記したアクリル(又はメタクリル)酸ア
ルキルとしては、n−ブチルアクリレート、n−ヘキシ
ルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルアクリレート、イソノニルアクリレート、デ
シルアクリレート、ドデシルアクリレートなどのアクリ
レート化合物、及びn−ブチルメタクリレート、n−ヘ
キシルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、
2−エチルヘキシルメタクリレート、イソノニルメタク
リレート、デシルメタクリレート、ドデシルメタクリレ
ートなどのメタクリレート化合物が使用され、特に、ア
ルキル基の炭素数が4以上のものが使用される。これら
は、単独又は2種以上で使用される。
【0016】極性の重合性単量体としては、アクリル
酸、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シプロピルアクリレート、アクリルアミド、ビニルピロ
リドン、メタクリル酸、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、メタ
クリルアミドなどが使用される。その配合量を調整する
ことにより、粘着性と物体保持力との両立を図ることが
でき、アクリル(又はメタクリル)酸アルキル60〜9
9重量部に対して40〜1重量部を添加することが望ま
しい。なお、これらの極性の重合性単量体は、単独又は
2種以上混合して使用される。
【0017】光重合に使用される光重合開始剤として
は、一般に紫外線硬化型樹脂の硬化などに使用されるラ
ジカル光重合開始剤が使用できる。例えば、ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、トリクロロアセトフェノン、ベンゾフェノン、ベ
ンジルなどの化合物が使用できる。また、チバガイギー
社から販売されている商品名イルガキュア184、36
9、500、651、907なども使用できるが、本発
明に使用される光重合開始剤はここに挙げたものに限定
されるものではない。これらの光重合開始剤は、ジエタ
ノールアミン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸メチル
などの硬化促進剤とともに使用しても良い。
【0018】上記の光重合において、光重合開始剤は単
量体100重量部に対して0.001〜0.5重量部添
加することが望ましい。
【0019】最終的に本発明の硬化性粘着材料を得るた
めに、上記の共重合体と単量体との混合物に未硬化のエ
ポキシ樹脂を含有するマイクロカプセルやカチオン重合
開始剤を添加した後、更に光重合させる。その際、エポ
キシ樹脂は硬化反応を起こさないように反応設計がされ
ていることが望ましい。エポキシ樹脂はマイクロカプセ
ル被覆膜によって光重合系とは隔離されていて、しか
も、上記のように光重合を用いれば、重合時に加熱を行
わないので、エポキシ樹脂の硬化反応は起こらない。こ
のようにして、請求項1又は2記載の硬化性粘着材料を
得る。この場合の光重合開始剤は、共重合体と単量体と
の混合物100重量部に対して0.01〜5重量部添加
することが望ましい。
【0020】マイクロカプセル中に封入する未硬化のエ
ポキシ樹脂としては、通常のビスフェノールAの両末端
の水酸基をエポキシ化した化合物、例えば、シェル化学
製の商品名エピコート815、エピコート828、エピ
コート1001、エピコート1004、エピコート10
07など未硬化のエポキシ樹脂等が用いられる。このよ
うな未硬化のエポキシ樹脂を粒状体としてから、その表
面をゼラチン膜等で覆ってマイクロカプセル化すること
ができる。、また、未硬化のエポキシ樹脂として、脂環
式エポキシ基を有する化合物、例えば、ダイセル化学工
業製のセロキサイド2021、セロキサイド2081、
セロキサイド2083などの脂環式エポキシ基を2個有
する脂環式エポキシ樹脂、ダイセル化学工業製のM−1
00、A200、M101などの脂環式エポキシ基を1
個有するアクリル(又はメタクリル)単量体、あるいは
エポキシ化ポリブタジエン樹脂なども使用でき、これら
は単独又は2種以上の混合物の形で使用される。マイク
ロカプセルの添加量は、共重合体と単量体との混合物1
00重量部に対して1〜70重量部であることが望まし
い。マイクロカプセルの粒径は、数〜数百μmであれば
良く、通常、10〜200μmの粒径のマイクロカプセ
ルが使用される。
【0021】また、必要に応じて使用されるカチオン重
合開始剤としては、通常エポキシ樹脂の硬化剤に使用さ
れている加熱や光照射によりルイス酸を発生する化合物
が良く、例えば、日本曹達製のCI−2624(固形分
50%)、三新化学工業製のサンエイドSI60L(固
形分33%)、サンエイドSI80L(固形分33%)
などが使用できるが、使用されるカチオン重合開始剤は
これらに限定されるものではない。その添加量は、希釈
溶剤を除いて、マイクロカプセル中の未硬化のエポキシ
樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部である
ことが望ましい。このようなカチオン重合開始剤を粘着
性組成物に含有させることによって、請求項3記載の硬
化性粘着材料を得る。硬化性粘着材料中に分散している
未硬化エポキシ樹脂含有マイクロカプセルは、硬化性粘
着材料が粘着している物体によって加えられる圧力又は
加熱によって破壊され、マイクロカプセル中のエポキシ
樹脂は粘着性組成物中のカチオン重合開始剤と反応して
硬化反応を起こし、その結果として、硬化性粘着材料の
接着強度が増加する。なお、脂環式エポキシ樹脂は、マ
イクロカプセルが壊れた後、共重合体中の極性基と反応
するので、その場合にはカチオン重合開始剤は使用しな
くても良い。
【0022】また、本発明の硬化性粘着材料を製造する
際に用いる光重合性組成物に、多官能アクリル(又はメ
タクリル)単量体、例えば、エチレングリコールジアク
リレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、
トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリ
シリトールテトラアクリレートなどの分子中に2個以上
のアクリロイルオキシ基を有するアクリレート化合物、
及びエチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロ
パントリメタクリレートなどの分子中に2個以上のメタ
クリロイルオキシ基を有するメタクリレート化合物など
を添加しても良い。また、二酸化ケイ素微粉末などの充
填剤などをを添加しても良い。
【0023】このようにして得た硬化性粘着材料を複数
物体の接着に用いれば、硬化前の硬化性粘着材料による
仮接着においても、十分な粘着性によって、物体どうし
の相対位置関係を保持することができ、加圧や加熱によ
ってエポキシ樹脂の硬化反応が起こった後には、硬化エ
ポキシ樹脂の固着力によって、物体どうしを強固に接着
することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明の硬化性粘着材料及
び硬化性粘着フィルムを作製する具体的方法について、
合成例及び実施の形態の実例を用いて説明する。但し、
本発明の硬化性粘着材料及び硬化性粘着フィルムはこれ
に限定されるものではない。なお、合成例及び実施の形
態の実例の記述中における「部」は重量部を表す。
【0025】合成例1 アクリル酸ノルマルブチルとアクリル酸とからなる共重
合体の合成は下記の通りにして行った。すなわち、50
0mlのガラス製一口フラスコにアクリル酸ノルマルブ
チル90部とアクリル酸10部を秤量し、光重合開始剤
としてイルガキュア651(チバガイギー製)0.06
部を添加し、撹拌しながら窒素気流下で約3分間光照射
(365nmにおける光強度:0.3mW/cm2)す
ることによりアクリル酸ノルマルブチルとアクリル酸と
の共重合体及び未反応単量体からなる粘度4,000c
p(25℃)の混合物を得た。
【0026】合成例2 アクリル酸イソオクチルとアクリル酸とからなる共重合
体の合成は下記の通りにして行った。すなわち、500
mlのガラス製一口フラスコにアクリル酸イソオクチル
80部とアクリル酸20部を秤量し、光重合開始剤とし
てイルガキュア651(チバガイギー製)0.06部を
添加し、撹拌しながら窒素気流下で約5分間光照射(3
65nmにおける光強度:0.3mW/cm2)するこ
とによりアクリル酸イソオクチルとアクリル酸との共重
合体及び未反応単量体からなる粘度5,000cp(2
5℃)の混合物を得た。
【0027】合成例3〜10 合成例1、2と同様にして、表1に示すようなアクリル
酸アルキルと極性の共重合性単量体とから共重合体を得
た。
【0028】
【表1】
【0029】実施の形態1 合成例1で得た粘度4,000cp(25℃)のアクリ
ル酸ノルマルブチルとアクリル酸とからなる共重合体及
び未反応単量体の混合物100重量部に、ゼラチン膜に
よりマイクロカプセル化された未硬化のエポキシ樹脂
(エピコート828、シェル化学製)10重量部、カチ
オン重合開始剤(CI−2624、日本曹達製)0.6
重量部、光重合開始剤(イルガキュア651、チバガイ
ギー製)0.5重量部を添加し、充分に撹拌し、均一な
樹脂組成物を得た。これを剥離処理された38ミクロン
厚のPET(ポリエチレンテレフタレート)基材上に塗
工し、約300ミクロン厚の塗布層を得、その上から5
0ミクロン厚のPETフィルムを貼り合わせて、2分間
光照射(365nmにおける光強度:1mW/cm2
するにより、請求項3記載の硬化性粘着材料よりなるフ
ィルム、すなわち請求項6記載の硬化性粘着フィルムを
得た。
【0030】このフィルムの両側のPET基材を剥が
し、アルミニウム板を上下から貼り付け、5kgf/c
2で5秒間圧着した。このアルミニウム試験片を用い
て引っ張り剪断接着力を測定した所、初期では25℃に
おいて20kgf/cm2の剪断接着力を示した。この
試験片を100℃/30分間、又は120℃/20分間
加熱した後、引っ張り剪断接着力を測定した所、剪断接
着力は、それぞれ、80kgf/cm2、100kgf
/cm2を示し、加熱により極めて優れた接着性を示す
ことを確認した。
【0031】また、このフィルムを用いて被着体を仮り
止めすることも容易にでき、被着体の位置ずれもなく、
接着作業が大幅に改善されることを確認した。また、作
製後3か月経過したフィルムを使用しても、特に特性の
変化はなく、保存安定性に優れていることを確認した。
【0032】実施の形態2 合成例2で得た粘度5,000cp(25℃)のアクリ
ル酸イソオクチルとアクリル酸とからなる共重合体及び
未反応単量体の混合物100重量部に、ゼラチン膜によ
りマイクロカプセル化された未硬化のエポキシ樹脂(セ
ロキサイド2083、ダイセル化学製)20重量部とイ
ルガキュア651(チバガイギー製)0.5重量部を添
加し、基材上に塗工し、約300ミクロン厚の塗布層を
得、その上から、50ミクロン厚のPETフィルムを貼
り合わせて、約1分間光照射(365nmにおける光強
度:1mW/cm2)することにより、請求項3記載の
硬化性粘着材料よりなるフィルム、すなわち請求項6記
載の硬化性粘着フィルムを得た。
【0033】このフィルムの両側のPET基材を剥が
し、ステンレス板を上下から貼り付け、100kgf/
cm2で30秒間圧着した。このステンレス試験片を用
いて引っ張り剪断接着力を測定した所、初期では25℃
において20kgf/cm2の剪断接着力を示した。こ
の試験片を常温で放置し、1週間後及び1か月後に引っ
張り剪断接着力を測定した所、それぞれ、40kgf/
cm2、80kgf/cm2を示し、加圧後、放置するこ
とにより接着力が向上することを確認した。
【0034】また、このフィルムを用いて被着体を仮り
止めすることも容易にでき、被着体の位置ずれもなく、
接着作業が大幅に改善されることを確認した。また、作
製後3か月経過したフィルムを使用しても、特に特性の
変化はなく、保存安定性に優れていることを確認した。
【0035】実施の形態3〜10 実施例1、2の場合と同様にして、合成例3〜10によ
って得た混合物にマイクロカプセル化された未硬化のエ
ポキシ樹脂、光重合開始剤及び必要に応じカチオン重合
開始剤を添加し、充分に撹拌し、表2に示すような組成
の2回目光重合前の塗工液を得た。
【0036】
【表2】
【0037】表2において、光重合開始剤の記載がない
組成には、光重合開始剤としてイルガキュア651が
0.5重量部含有されているものとする。
【0038】表2に示された塗工液を剥離処理された5
0ミクロン厚のPET(ポリエチレンテレフタレート)
基材上に塗工し、所定の膜厚の塗布層を得、窒素気流下
又はその上から50ミクロン厚のPETフィルムを貼り
合わせて、光重合させることにより硬化性粘着材料より
なるフィルムを得た。このフィルムの片側又は両側のP
ET基材を剥がし、ステンレス板を上下から貼り付け、
所定条件で圧着した。このステンレス試験片を用いて引
っ張り剪断接着力を測定した。これらのフィルムの膜
厚、接着条件、加熱又は放置条件、剪断接着力を表3に
示す。
【0039】
【表3】
【0040】表3から明らかなように、常温放置や加熱
により各硬化性粘着材料の剪断接着力が十分に高くなる
ことが判る。
【0041】また、このフィルムの保存安定性や接着作
業性なども良好であることを確認した。
【0042】
【発明の効果】本発明により、仮接着中に接着物体の相
互位置関係を保持するのに十分に高い粘着性を有し、仮
接着後の加熱又は加圧により硬化して、高い接着力を有
するようになる性質を有し、しかも保存安定性、耐熱性
に優れた硬化性粘着材料及び硬化性粘着フィルムを提供
することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未硬化のエポキシ樹脂を含有するマイクロ
    カプセルと粘着性組成物とを構成要素とする硬化性粘着
    材料であって、該マイクロカプセルが該粘着性組成物中
    に分散していることを特徴とする硬化性粘着材料。
  2. 【請求項2】上記粘着性組成物がアクリル酸アルキル、
    メタクリル酸アルキルのうちの少なくとも1つと極性を
    有する重合性単量体との共重合体を含有することを特徴
    とする請求項1記載の硬化性粘着材料。
  3. 【請求項3】上記粘着性組成物がカチオン重合開始剤を
    含有することを特徴とする請求項1又は2記載の硬化性
    粘着材料。
  4. 【請求項4】未硬化のエポキシ樹脂を含有するマイクロ
    カプセルと粘着性組成物とを構成要素とする硬化性粘着
    フィルムであって、該マイクロカプセルが該粘着性組成
    物中に分散していることを特徴とする硬化性粘着フィル
    ム。
  5. 【請求項5】上記粘着性組成物がアクリル酸アルキル、
    メタクリル酸アルキルのうちの少なくとも1つと極性を
    有する重合性単量体との共重合体を含有することを特徴
    とする請求項4記載の硬化性粘着フィルム。
  6. 【請求項6】上記粘着性組成物がカチオン重合開始剤を
    含有することを特徴とする請求項4又は5記載の硬化性
    粘着フィルム。
JP05955598A 1998-03-11 1998-03-11 硬化性粘着材料及び硬化性粘着フィルム Expired - Lifetime JP4004626B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010241972A (ja) * 2009-04-07 2010-10-28 Nakamura Dansaisho:Kk 製本用接着剤及びその接着剤を使用した製本システム
KR20170105734A (ko) * 2016-03-10 2017-09-20 전자부품연구원 점접착제 조성물 및 그의 제조방법

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