JPH11251214A - タンタル薄膜回路素子の製造方法 - Google Patents

タンタル薄膜回路素子の製造方法

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JPH11251214A
JPH11251214A JP4662498A JP4662498A JPH11251214A JP H11251214 A JPH11251214 A JP H11251214A JP 4662498 A JP4662498 A JP 4662498A JP 4662498 A JP4662498 A JP 4662498A JP H11251214 A JPH11251214 A JP H11251214A
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JP
Japan
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resist
tantalum
thin film
residue
tantalum thin
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Application number
JP4662498A
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English (en)
Inventor
Masahiro Nohara
正寛 野原
Masatoshi Hayashi
正敏 林
Hiroi Oketani
大亥 桶谷
Takehito Maruyama
岳人 丸山
Hisaoki Abe
久起 阿部
Tetsuo Aoyama
哲男 青山
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Sharp Corp
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Sharp Corp
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Publication date
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Priority to JP4662498A priority Critical patent/JPH11251214A/ja
Publication of JPH11251214A publication Critical patent/JPH11251214A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドライエッチング後、又はドライエッチング
に続くアッシング処理後に、残存レジスト,レジスト残
渣及びタンタル系残渣物を簡便にかつ容易に除去し、タ
ンタル薄膜回路素子を効率よく製造する方法を提供する
こと。 【解決手段】 基板上に設けられたタンタル薄膜上に所
定のパターンをレジストで形成したのち、これをマスク
としてタンタル薄膜の不要部分をドライエッチング除去
し、場合によりアッシング処理したのち、第四級アンモ
ニウム水酸化物と水溶性アミンと親水性有機溶剤と水と
からなるレジスト剥離液又はこれにさらに防食剤を加え
たレジスト剥離液によって、残存レジスト,レジスト残
渣及びタンタル系残渣物を除去することにより、タンタ
ル薄膜回路素子を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタンタル薄膜回路素
子の製造方法に関し、さらに詳しくは、液晶表示素子や
半導体素子などの製造に用いられるタンタル薄膜回路素
子を製造するに際し、ドライエッチング後又はドライエ
ッチングに続くアッシング処理後に、残存レジスト,レ
ジスト残渣及びタンタル系残渣物を簡便にかつ容易に除
去し、タンタル薄膜回路素子を効率よく製造する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子や半導体素子等の各種電子
回路装置を製造する際には、通常、無機質基板上にスパ
ッタリング等の技術を用いて導電薄膜を形成し該導電薄
膜上にレジストを塗布し、フォトリソグラフィーにより
所定のパターンを形成する。次いで、この基板上全面に
紫外線などの活性光を照射してレジストパターンを硬化
させる。このレジストパターン(以下、残存レジストと
称する。)をマスクとして非マスク領域をドライエッチ
ングすることにより、配線回路を形成する。この際、ド
ライエッチングガスとして塩素系ガスや、フッ素系ガス
が一般的に使用される。この際に形成された配線回路の
パターン側壁に、レジストとドライエッチングガスと導
電薄膜等との反応生成物が生成する(以下、レジスト残
渣と称する。)。このレジスト残渣の形成による異方性
エッチングで高度な選択的エッチングを行えることによ
り微細な加工を行いうることが可能となったが、反面こ
の際に形成されたレジスト残渣が除去しにくいという問
題が発生してきた。この問題を解決するために、従来、
上記ドライエッチング後の残存レジスト及びレジスト残
渣を剥離方法するために、特開昭62−49355号公
報、特開昭62−95531号公報、特開昭64−98
1949号公報、特開昭64−81950号公報、特開
平5−27376号公報等にアミノアルコールを含有す
る剥離液が例示されているが、これらの剥離液では、残
存レジスト及びレジスト残渣の剥離速度が遅く、80℃
以上の高い温度が必要であった。特に、タンタルを薄膜
として使用した場合、ドライエッチング時に発生するレ
ジスト残渣及び生成したタンタル微粒子等の残渣物(以
下、タンタル系残渣物と称する。)は、上記アルカノー
ルアミンを含有する剥離液では殆ど除去できず、次の工
程で絶縁膜を形成した場合、密着不良等のトラブルが発
生する。そのためバッファードフッ酸のようなフッ素イ
オン含有水溶液を使用し、レジスト残渣及びタンタル系
残渣物を除去したのち、アルカノールアミンを含有する
剥離液で残存するレジストを除去するといった煩雑な方
法が行われている。
【0003】したがって、液晶表示素子や半導体素子等
の製造において、タンタル薄膜回路を形成する際、ドラ
イエッチング後に、レジスト残渣、残存レジスト及びタ
ンタル系残渣物を容易に除去でき、しかも簡便な方法が
望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、液晶表示素子や半導体素子などの製造に用い
られるタンタル薄膜回路素子を製造するに際し、ドライ
エッチング後又はドライエッチングに続くアッシング処
理後に、残存レジスト,レジスト残渣及びタンタル系残
渣物を簡便にかつ容易に除去し、タンタル薄膜回路素子
を効率よく製造する方法を提供することを目的とするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、基板上に設け
られたタンタル薄膜上に形成されたレジストパターンを
マスクとして、タンタル薄膜の不要部分をドライエッチ
ング除去し、場合によりアッシング処理したのち、特定
の成分からなる剥離液を用いて基板に対し接触処理を施
すことにより、その目的を達成しうることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、 (1)(A)基板上に設けられたタンタル薄膜上に所定
のパターンをレジストで形成する工程、(B)このレジ
ストパターンをマスクとしてタンタル薄膜の不要部分を
ドライエッチング除去する工程及び(C)第四級アンモ
ニウム水酸化物と水溶性アミンと親水性有機溶剤と水と
からなるレジスト剥離液(以下、レジスト剥離液Iと称
することがある。)により、残存レジスト,レジスト残
渣及びドライエッチング時に生成したタンタル系残渣物
を除去する工程を順次施すことを特徴とするタンタル薄
膜回路素子の製造方法(以下、製造方法1と称すること
がある。)
【0006】(2)(A)基板上に設けられたタンタル
薄膜上に所定のパターンをレジストで形成する工程、
(B)このレジストパターンをマスクとしてタンタル薄
膜の不要部分をドライエッチング除去する工程及び
(C')第四級アンモニウム水酸化物と水溶性アミンと親
水性有機溶剤と防食剤と水とからなるレジスト剥離液
(以下、レジスト剥離液IIと称することがある。)によ
り、残存レジスト,レジスト残渣及びドライエッチング
時に生成したタンタル系残渣物を除去する工程を順次施
すことを特徴とするタンタル薄膜回路素子の製造方法
(以下、製造方法2と称することがある。)、(3)
(A)基板上に設けられたタンタル薄膜上に所定のパタ
ーンをレジストで形成する工程、(B')このレジストパ
ターンをマスクとしてタンタル薄膜の不要部分をドライ
エッチング除去し、次いでアッシング処理により、ドラ
イエッチングによりもたらされたレジスト変質層を除去
する工程及び(C)第四級アンモニウム水酸化物と水溶
性アミンと親水性有機溶剤と水とからなるレジスト剥離
液(レジスト剥離液I)により、残存レジスト,レジス
ト残渣及びドライエッチング時に生成したタンタル系残
渣物を除去する工程を順次施すことを特徴とするタンタ
ル薄膜回路素子の製造方法(以下、製造方法3と称する
ことがある。)、及び
【0007】(4)(A)基板上に設けられたタンタル
薄膜上に所定のパターンをレジストで形成する工程、
(B')このレジストパターンをマスクとしてタンタル薄
膜の不要部分をドライエッチング除去し、次いでアッシ
ング処理により、ドライエッチングによりもたらされた
レジスト変質層を除去する工程及び(C')第四級アンモ
ニウム水酸化物と水溶性アミンと親水性有機溶剤と防食
剤と水とからなるレジスト剥離液(レジスト剥離液II)
により、残存レジスト,レジスト残渣及びドライエッチ
ング時に生成したタンタル系残渣物を除去する工程を順
次施すことを特徴とするタンタル薄膜回路素子の製造方
法(以下、製造方法4と称することがある。)、を提供
するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のタンタル薄膜回路素子の
製造方法1及び3においては、レジスト剥離液Iが、製
造方法2及び4においては、レジスト剥離液IIが用いら
れる。上記レジスト剥離液Iは、第四級アンモニウム水
酸化物と水溶性アミンと親水性有機溶剤と水とから構成
されており、一方レジスト剥離液IIは、第四級アンモニ
ウム水酸化物と水溶性アミンと親水性有機溶剤と防食剤
と水とから構成されている。このレジスト剥離液I及び
IIにおいて用いられる第四級アンモニウム水酸化物とし
ては、特に制限はないが、例えば一般式(I)
【0009】
【化1】
【0010】(式中、R1 ,R2 及びR3 は、それぞれ
炭素数1〜10のアルキル基を示し、それらはたがいに
同一でも異なっていてもよく、R4 は炭素数1〜10の
アルキル基又は炭素数2〜10のヒドロキシアルキル基
を示す。)で表される化合物が好ましく挙げられる。上
記一般式(I)において、R1 〜R3 で示される炭素数
1〜10のアルキル基及びR4 のうちの炭素数1〜10
のアルキル基は直鎖状,分岐状,環状のいずれであって
もよく、その例としてはメチル基,エチル基,n−プロ
ピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル
基,sec−ブチル基,tert−ブチル基,ペンチル
基,ヘキシル基,オクチル基,シクロヘキシル基などが
挙げられる。また、R4 のうちの炭素数2〜10のヒド
ロキシアルキル基は直鎖状,分岐状,環状のいずれであ
ってもよく、その例としては2−ヒドロキシエチル基,
3−ヒドロキシプロピル基,2−ヒドロキシルプロピル
基,4−ヒドロキシブチル基,3−ヒドロキシブチル
基,2−ヒドロキシブチル基などが挙げられる。
【0011】前記一般式(I)で表される第四級アンモ
ニウム水酸化物の例としては、テトラメチルアンモニウ
ムヒドロキシド,テトラエチルアンモニウムヒドロキシ
ド,テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド,テトラ
ブチルアンモニウムヒドロキシド,トリメチルエチルア
ンモニウムヒドロキシド,ジメチルジエチルアンモニウ
ムヒドロキシド,トリメチル(2−ヒドロキシエチル)
アンモニウムヒドロキシド,トリエチル(2−ヒドロキ
シエチル)アンモニウムヒドロキシド等が挙げられる。
これらの第四級アンモニウム水酸化物の中で特にテトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)及びトリ
メチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキ
シドが好適である。これらの第四級アンモニウム水酸化
物は単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用い
てもよい。
【0012】本発明で用いられるレジスト剥離液I,II
における第四級アンモニウム水酸化物の含有量は、好ま
しくは0.1〜15重量%の範囲で選ばれる。この含有量
が、0.1重量%未満ではレジスト残渣、残存レジスト及
びタンタル系残渣物を充分に除去しきれないおそれがあ
り、また、15重量%を超えると配線材料への腐食が抑
えられなくなる場合がある。レジスト残渣、残存レジス
ト及びタンタル系残渣物の除去と配線材料の腐食防止の
面から、この第四級アンモニウム水酸化物のより好まし
い含有量は0.5〜5重量%の範囲である。
【0013】レジスト剥離液I,IIに用いられる水溶性
アミンとしては、例えばアルカノールアミン,ポリアミ
ン,求核アミンなどが挙げられる。上記アルカノールア
ミンの例としては、エタノールアミン;N−メチルエタ
ノールアミン;N,N−ジメチルエタノールアミン;N
−エチルエタノールアミン;N,N−ジエチルエタノー
ルアミン;プロパノールアミン;N−メチルプロパノー
ルアミン;N,N−ジメチルプロパノールアミン;2−
(2−アミノエトキシ)エタノール;2−アミノ−1−
プロパノール;1−アミノ−2−プロパノール等が挙げ
られる。上記ポリアミンの例としては、エチレンジアミ
ン,トリメチレンジアミン,テトラメチレンジアミン,
ペンタメチレンジアミン,ヘキサメチレンジアミン,ヘ
プタメチレンジアミン,オクタメチレンジアミン等のジ
アミン類、及びこれらジアミン類のN−アルキル置換ジ
アミン類、また1, 2, 3−トリアミノプロパン,トリ
ス(2−アミノエチル)アミン,テトラ(アミノメチ
ル)メタン等の多価アミン類、さらには、ジエチレント
リアミン,トリエチレンテトラミン,テトラエチレンペ
ンタミン,ヘプタエチレンオクタミン,ノナンエチレン
デカミン,ヘキサメチレンテトラミン,ビス(3−アミ
ノエチル)アミン等のポリアルキレンポリアミン等が挙
げられる。
【0014】上記求核アミンの例としては、ヒドラジ
ン,N,N−ジメチルヒドラジン,ヒドロキシルアミ
ン,ジエチルヒドロキシルアミン等が挙げられる。これ
らの水溶性アミンは単独で用いてもよく、二種以上を組
み合わせて用いてもよい。本発明で用いられるレジスト
剥離液I,IIにおける水溶性アミンの含有量は、好まし
くは1〜60重量%の範囲で選ばれる。この含有量が、
1重量%未満では、レジスト残渣、残存レジスト及びタ
ンタル系残渣物を充分に除去しきれないおそれがあり、
また、60重量%を超えると配線材料への腐食が抑えら
れなくなる場合がある。レジスト残渣、残存レジスト及
びタンタル系残渣物の除去と配線材料の腐食防止の面か
ら、この水溶性アミンのより好ましい含有量は5〜50
重量%の範囲である。
【0015】レジスト剥離液I,IIに用いられる親水性
有機溶剤としては様々な化合物を使用することができ、
具体的には、ホルムアミド,モノメチルホルムアミド,
ジメチルホルムアミド,アセトアミド,メチルアセトア
ミド,ジメチルアセトアミド,N−メチルピロリドン等
のアミド類、エチレングリコールモノメチルエーテル,
ジエチレングリコールモノメチルエーテル,ジエチレン
グリコールモノブチルエーテル,ジエチレングリコール
ジメチルエーテル,ジエチレングリコールジエチルエー
テル等のエーテル類、スルホラン等のスルホン類、ジメ
チルスルホキシド等のスルホキシド類、メタノール,エ
タノール,イソプロパノール,エチレングリコール,グ
リセリン等のアルコール類等が挙げられる。これらの親
水性有機溶剤の中で、特にジメチルホルムアミド,ジメ
チルアセトアミド,N−メチルピロリドン,ジメチルス
ルホキシドが好ましい。これらの親水性有機溶剤は単独
で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0016】本発明で用いられるレジスト剥離液I,II
における親水性有機溶剤の含有量は、好ましくは20〜
80重量%の範囲で選ばれる。この含有量が、20重量
%未満では、配線材料の腐食が激しくなるおそれがあ
り、また、80重量%を超えるとレジスト残査、残存レ
ジスト及びタンタル系残渣物の除去性能が低下する場合
がある。レジスト残渣、残存レジスト及びタンタル系残
渣物の除去と配線材料の腐食防止の面から、この親水性
有機溶剤の好ましい含有量は30〜70重量%の範囲で
ある。レジスト剥離液IIにおいては、配線材料である導
電薄膜および基板を腐食から保護する目的で防食剤が添
加される。該レジスト剥離液IIに用いられる防食剤とし
ては特に制限はなく、公知の防食剤の中から任意のもの
を選択して用いることができる。この防食剤の例として
は、グリセリンアルデヒド,トレオース,アラビノー
ス,キシロース,リボース,リブロース,キシルロー
ス,グルコース,マンノース,ガラストース,タガトー
ス,アロース,アルトロース,グロース,イドース,タ
ロース,ソルボース,プシコース,果糖等の糖類、ある
いは、トレイトール,エリトリトール,アドニトール,
アラビトール,キシリトール,タリトール,ソルビトー
ル,マンニトール,イジトール,ズルシトール等の糖ア
ルコール類などが挙げられる。これら糖類および糖アル
コール類の中で特に、グルコース,マンノース,ガラス
トース,ソルビトール,マンニトール,キシリトール等
が好適である。
【0017】さらには、カテコール;ピロカテコール;
アントラニール;o−ヒドロキシアニリン;1,2−ヒ
ドロキシシクロヘキサン;没食子酸エステル等も使用す
ることができる。これらの防食剤は単独で用いてもよ
く、二種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明で用
いられるレジスト剥離液IIにおける防食剤の含有量は、
好ましくは0.1〜15重量%の範囲で選ばれる。この含
有量が0.1重量%未満では充分な腐食防止効果が得られ
ないおそれがあり、また15重量%を超えるとその量の
割には効果の向上が認められず、むしろ経済的に不利と
なる。腐食防止効果及び経済性の面から、この防食剤の
より好ましい含有量は、0.5〜10重量%の範囲であ
る。
【0018】レジスト剥離液I,IIにおける水の含有量
は、通常1〜50重量%の範囲で選定される。この水の
含有量が、1重量%未満では、配線材料の腐食防止効果
が十分に発揮されないおそれがあり、また50重量%を
超えると、エッチング処理後のレジスト残渣、残存レジ
スト及びタンタル系残渣物の除去性能が低下する傾向が
ある。配線材料の腐食防止効果およびレジスト残渣、残
存レジスト及びタンタル系残渣物の除去性能の面から、
この水の好ましい含有量は、5〜30重量%の範囲であ
る。なお、使用する水は、イオン交換処理を行った水が
好ましく、特に逆浸透膜を通した超純水が好適である。
本発明で用いるレジスト剥離液I,IIの調製方法につい
ては特に制限はなく、例えば剥離液Iの場合は、簡単な
攪拌器を有する混合器に、前記の第四級アンモニウム水
酸化物と水溶性アミンと親水性有機溶剤と水とを、また
剥離液IIの場合は、さらに防食剤をそれぞれ所定の割合
で仕込み、室温で攪拌して均一な溶液を得、必要に応じ
て、メンブランフィルターなどでろ過処理するなど、公
知の方法によりレジスト剥離液I,IIを調製することが
できる。
【0019】なお、剥離液I,IIには、所望により、カ
チオン性,アニオン性,ノニオン性などの界面活性剤を
添加することができる。次に、本発明のタンタル薄膜回
路素子の製造方法について説明する。まず、製造方法1
は、下記の(A)工程,(B)工程及び(C)工程から
構成されている。(A)工程は、基板上に設けられたタ
ンタル薄膜上に所定のパターンをレジストで形成する工
程である。この(A)工程においては、まず、基板上
に、スパッタリングや真空蒸着などによりタンタルの薄
膜を形成させた後、その上にレジスト膜を設ける。次い
で、このレジスト膜に活性光線を用いて、画像形成露光
を施したのち、現像処理して、該薄膜上に所定のレジス
トパターンを形成させる。なお、基板としては、半導体
素子作製用のシリコンウエハーやGa−Asウエハーな
どの半導体基板、液晶表示素子作製用のガラス基板など
が挙げられる。
【0020】次いで、(B)工程において、上記(A)
工程で形成されたレジストパターンをマスクとして、非
マスク部、すなわちタンタル薄膜の不要部分を、公知の
方法でドライエッチング除去する。次に、(C)工程に
おいて、前記剥離液Iを用い、残存レジスト,レジスト
残渣及びタンタル系残渣物を除去する。また、製造方法
2は、(A)工程,(B)工程及び(C')工程から構成
されており、(A)工程及び(B)工程は、前記製造方
法1と同様であるが、(C')工程においては、剥離液I
の代わりに、前記剥離液IIを用い、残存レジスト,レジ
スト残渣及びタンタル系残渣物を除去する。一方、製造
方法3は、(A)工程,(B')工程及び(C)工程から
構成されており、(A)工程及び(C)工程は、前記製
造方法1と同様であるが、(B')工程においては、
(A)工程で形成されたレジストパターンをマスクとし
て、非マスク部、すなわちタンタル薄膜の不要部分を、
公知の方法でドライエッチング除去したのち、酸素プラ
ズマなどにより、アッシング処理を行い、ドライエッチ
ング処理によりもたらされた変質レジスト層を除去す
る。
【0021】さらに、製造方法4は、(A)工程,
(B')工程及び(C')工程から構成されており、(A)
工程及び(B')工程は、前記製造方法3と同じである
が、(C')工程においては、剥離液Iの代わりに、剥離
液IIを用い、残存レジスト,レジスト残渣及びタンタル
系残渣物を除去する。前記(C)工程及び(C')工程に
おける、それぞれ剥離液I及び剥離液IIによる残存レジ
スト,レジスト残渣及びタンタル系残渣物の除去方法と
しては、例えば剥離液中に上記基板を浸漬する方法、剥
離液中に上記基板を浸漬するとともに、超音波振動など
により、剥離液を攪拌する方法、剥離液を上記基板上に
スプレーする方法などを挙げることができる。また剥離
液の使用温度は室温から沸点までの任意の温度で行えば
よいが、30〜90℃の範囲が好ましく、40〜80℃
の範囲がより好ましい。さらに、除去処理時間は特に制
限がなく、除去方法や剥離液の温度などに応じて適宜選
択すればよい。
【0022】さらに、処理時間は特に制限はなく、除去
方法や剥離液の温度などに応じて適宜選択すればよい。
このようにして、剥離液I,IIを用い、残存レジスト,
レジスト残渣及びタンタル系残渣物を除去したのち、さ
らにリンス処理を施すことにより、完全に、上記残存レ
ジストなどが除去される。このリンス処理においては、
リンス剤として、例えばアルコールなどの有機溶剤,超
純水,あるいはアルコールなどの有機溶剤と超純水との
混合液などが用いられる。本発明はタンタル薄膜回路素
子の他に、アルミニウム,アルミニウム合金,タングス
テン,タングステン合金,クロム,クロム合金あるいは
ITO(インジウム錫酸化物)等の薄膜回路素子の製造
工程にも適用が可能である。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。なお、図1は実施例及び比較例で用
いた、ガラス基板上のタンタル薄膜の上に形成されたレ
ジストパターンをマスクとしてドライエッチング処理を
行うか、あるいはドライエッチング処理後、アッシング
処理を行って作成したタンタル薄膜回路素子の断面図で
あり、図2は、実施例において、図1のタンタル薄膜回
路素子にレジスト剥離液を使用した後の断面図である。
詳しくは、図1は、ガラス基板上にタンタル薄膜をスパ
ッタリングで設け、その上にレジストを塗布しフォトリ
ソグラフィーによりパターンを形成し、これをマスクと
してフッ素系ガスを使用してドライエッチング処理を行
った後のあるいはさらにアッシング処理を行った後の状
態を示したものである。ガラス基板上には、ドライエッ
チング処理時に生成したタンタル系残渣物が飛散し、残
存している。図2は、実施例において、図1の状態のも
のに、さらにレジスト剥離液を使用した後の清浄な状態
を示したものである。図中、符号1はガラス基板、2は
残存レジスト、3はタンタル薄膜、4はタンタル微粒
子、5はレジスト残渣を示す。
【0024】実施例1〜9及び比較例1〜7 第1表に示す組成のレジスト剥離液に、図1のタンタル
薄膜回路素子を第2表に示す剥離条件で浸漬したのち、
超純水でリンスして乾燥し、走査型電子顕微鏡(SE
M)で観察を行い、残存レジスト2及びレジスト残渣5
の剥離性とタンタル微粒子4の除去性について、下記の
判定基準に従い評価を行った。その結果を第2表に示
す。 <剥離・除去性の判定基準> ◎:完全に除去された。 ○:ほぼ完全に除去された。 △:一部残存物が認められた。 ×:大部分が残存していた。 ×〜△:上記×と△の中間。 △〜○:上記△と○の中間。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】注1)薄膜回路素子の状態 I:ドライエッチング処理のみ行ったもの。 II:ドライエッチング処理後、アッシング処理を行った
もの。 2)TMAH:テトラメチルアンモニウムヒドロキシド 3)MEA:モノエタノールアミン 4)EDA:エチレンジアミン 5)DETA:ジエチレントリアミン 6)TMHEAH:トリメチル(2−ヒドロキシエチ
ル)アンモニウムヒドロキシド 7)NMP:N−メチルピロリドン 8)DMSO:ジメチルスルホキシド 9)DEGM:ジエチレングリコールモノメチルエーテ
【0028】
【表3】
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、液晶表示素子や半導体
素子などの製造に用いられるタンタル薄膜回路素子を製
造するに際し、ドライエッチング後又はドライエッチン
グに続くアッシング処理後に、残存レジスト,レジスト
残渣及びタンタル系残渣物を簡便にかつ容易に除去しう
るので、タンタル薄膜回路素子を効率よく製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例及び比較例で用いた、ガラス基板上の
タンタル薄膜の上に形成されたレジストパターンをマス
クとしてドライエッチング処理を行うか、あるいはドラ
イエッチング処理後、アッシング処理を行って作成した
タンタル薄膜回路素子の断面図である。
【図2】 実施例において、図1のタンタル薄膜回路素
子にレジスト剥離液を使用した後の断面図である。
【符号の説明】
1:ガラス基板 2:残存レジスト 3:タンタル薄膜 4:タンタル微粒子 5:レジスト残渣
フロントページの続き (72)発明者 桶谷 大亥 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 丸山 岳人 新潟県新潟市太夫浜新割182 三菱瓦斯化 学株式会社新潟研究所内 (72)発明者 阿部 久起 新潟県新潟市太夫浜新割182 三菱瓦斯化 学株式会社新潟研究所内 (72)発明者 青山 哲男 新潟県新潟市太夫浜新割182 三菱瓦斯化 学株式会社新潟研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)基板上に設けられたタンタル薄膜
    上に所定のパターンをレジストで形成する工程、(B)
    このレジストパターンをマスクとしてタンタル薄膜の不
    要部分をドライエッチング除去する工程及び(C)第四
    級アンモニウム水酸化物と水溶性アミンと親水性有機溶
    剤と水とからなるレジスト剥離液により、残存レジス
    ト,レジスト残渣及びドライエッチング時に生成したタ
    ンタル系残渣物を除去する工程を順次施すことを特徴と
    するタンタル薄膜回路素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 (A)基板上に設けられたタンタル薄膜
    上に所定のパターンをレジストで形成する工程、(B)
    このレジストパターンをマスクとしてタンタル薄膜の不
    要部分をドライエッチング除去する工程及び(C')第四
    級アンモニウム水酸化物と水溶性アミンと親水性有機溶
    剤と防食剤と水とからなるレジスト剥離液により、残存
    レジスト,レジスト残渣及びドライエッチング時に生成
    したタンタル系残渣物を除去する工程を順次施すことを
    特徴とするタンタル薄膜回路素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 (A)基板上に設けられたタンタル薄膜
    上に所定のパターンをレジストで形成する工程、(B')
    このレジストパターンをマスクとしてタンタル薄膜の不
    要部分をドライエッチング除去し、次いでアッシング処
    理により、ドライエッチングによりもたらされたレジス
    ト変質層を除去する工程及び(C)第四級アンモニウム
    水酸化物と水溶性アミンと親水性有機溶剤と水とからな
    るレジスト剥離液により、残存レジスト,レジスト残渣
    及びドライエッチング時に生成したタンタル系残渣物を
    除去する工程を順次施すことを特徴とするタンタル薄膜
    回路素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 (A)基板上に設けられたタンタル薄膜
    上に所定のパターンをレジストで形成する工程、(B')
    このレジストパターンをマスクとしてタンタル薄膜の不
    要部分をドライエッチング除去し、次いでアッシング処
    理により、ドライエッチングによりもたらされたレジス
    ト変質層を除去する工程及び(C')第四級アンモニウム
    水酸化物と水溶性アミンと親水性有機溶剤と防食剤と水
    とからなるレジスト剥離液により、残存レジスト,レジ
    スト残渣及びドライエッチング時に生成したタンタル系
    残渣物を除去する工程を順次施すことを特徴とするタン
    タル薄膜回路素子の製造方法。
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