JPH11250417A - 磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

磁気ヘッドの製造方法

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JPH11250417A
JPH11250417A JP4691998A JP4691998A JPH11250417A JP H11250417 A JPH11250417 A JP H11250417A JP 4691998 A JP4691998 A JP 4691998A JP 4691998 A JP4691998 A JP 4691998A JP H11250417 A JPH11250417 A JP H11250417A
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JP
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pattern
processing
magnetoresistive
monitor pattern
magnetic
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JP4691998A
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Yoichi Handa
洋一 半田
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気抵抗効果素子部を含む磁気ヘッドを二次
元的配列でもって成膜されたウエハから、複数の磁気ヘ
ッドが直線状に配列されたブロックを切り出し、磁気抵
抗効果素子部を浮上面側から加工して所定の素子高さに
仕上げた後、ブロックを分割して個々の磁気ヘッドを作
製する磁気ヘッドの製造方法に関し、製造過程におい
て、サンプルの破壊検査を行うことなく、しかも正確
に、不良品を見分けること。 【解決手段】 浮上面の加工を進めた際に、この浮上面
のパターンが、磁気抵抗効果素子部30Aの加工限界位
置まで到達した前後で変化するように、ウエハ工程時
に、磁気抵抗効果素子部30Aの成膜と同一プロセスで
限界モニタパターン40を成膜しておき、磁気ヘッドの
浮上面のパターンを観察することで、良品/不良品を判
別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも磁気抵
抗効果素子部を含む磁気ヘッドを二次元的配列でもって
ウエハ上に成膜するウエハ工程と、複数の磁気ヘッドが
直線状に配列されたブロックをウエハから切り出す切り
出し工程と、ブロック単位で前記磁気抵抗効果素子部を
浮上面側から加工して所定の素子高さに仕上げる加工工
程と、この加工工程終了後のブロックを分割して個々の
磁気ヘッドを作製する分割工程とを経る磁気ヘッドの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高密度化に対応した再生ヘッドとして、
磁界の強さに応じて電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素
子を用いた磁気抵抗効果型ヘッドが知られている。磁気
抵抗効果型ヘッドは、一般にはMRヘッド(MRはmagn
etoresistiveの略)と呼ばれ、異方性磁気抵抗効果を利
用したAMRヘッド(AMRは anisotropic magnetore
sistiveの略)や、巨大磁気抵抗効果を利用したGMR
ヘッド(GMRは giantmagnetoresistiveの略)等があ
る。
【0003】AMRヘッドは、例えば、NiFeCr
(ニッケル−鉄−クロム)等の磁化された磁性材料から
なるソフトアジャセント(soft adjacent)層と、Ta
(タンタル)等の非磁性中間層と、NiFe(フェライ
ト)等の磁気抵抗層(MR層)と、反強磁性体であるF
eMn(鉄−マンガン)で形成されて実質的に磁化され
た状態にあるBCS(boundary control stabilizatio
n)層と、記録トラック幅に相応する間隔をもってBC
S層上に並設された一対のセンス電流供給用の導体層と
を、この順序で積層して磁気抵抗効果素子部を形成さ
せ、BCS層により、磁気抵抗層に記録トラックの幅方
向の磁気バイアスを与え、ソフトアジャセント層によ
り、磁気抵抗層にBCS層の磁気バイアスと直角方向の
磁気バイアスを与えるようにしたものである。
【0004】一方、GMRヘッドは、巨大磁気抵抗効果
を利用することで、AMRヘッドよりも、一層の高密度
化を可能にしたものである。GMRヘッドの磁気抵抗効
果素子部も、複数の磁性層を非磁性中間層を介して積層
した積層構造を有し、記録トラック幅に相応する間隔を
もって並設された一対のセンス電流供給用の導体層が、
この磁気抵抗効果素子部に取り付けられている。
【0005】上記磁気抵抗効果型ヘッドは情報の再生の
み可能であり記録は行えない。このため、通常は、記録
を行う薄膜ヘッドと組み合わせて、複合型の磁気ヘッド
を構成する場合が多い。
【0006】図7はこの複合型の磁気ヘッドの主要部を
示す図、図8は図7中の磁気抵抗効果素子部及び導体層
を示す平面図である。これらの図において、10は磁気
記録媒体のトラック、20は磁気記録媒体への情報の記
録を行う薄膜ヘッドでなる記録ヘッド部、30は情報の
読み出しを行う磁気抵抗効果型ヘッドでなる再生ヘッド
部である。記録ヘッド部20は、NiFe等でなる下部
磁極(上部シールド層)21と、トラックとの対向部分
が一定間隔をもって下部磁極21と対向したNiFe等
でなる上部磁極22と、これら磁極21,22を励磁
し、記録ギャップ部分にて、磁気記録媒体の記録トラッ
ク10に情報の記録を行わせるコイル23等から構成さ
れる。尚、コイル23周辺の空間には、Al23等でな
る非磁性絶縁層24が隙間なく設けられている。
【0007】再生ヘッド部30はAMRヘッドやGMR
ヘッド等でもって構成されるものであり、その磁気抵抗
効果素子部30A上には、磁気抵抗効果素子部30Aに
センス電流を供給するための一対の導体層31が記録ト
ラック幅に相応する間隔をもって設けられている。
【0008】記録ヘッド部20と再生ヘッド部30の積
層状態を図9を用いて説明する。図9は図7における磁
気ヘッドを磁気記録媒体側から見たときのギャップ近傍
の積層構造を示す断面図である。図9において、25は
セラミック製の基板で、この基板25上には、Al23
等でなる非磁性絶縁層26、NiFe等でなる下部シー
ルド層27、Al23等でなる非磁性絶縁層28が、こ
の順序で形成されており、再生ヘッド部30の磁気抵抗
効果素子部30Aは、この非磁性絶縁層28上に形成さ
れている。仮に、再生ヘッド部30の磁気抵抗効果素子
部30AをAMRヘッドでもって構成するのであれば、
例えば、ソフトアジャセント層、Ta等の非磁性中間
層、NiFe等の磁気抵抗層、FeMn等のBCS層が
非磁性絶縁層28上に順次形成されている。この磁気抵
抗効果素子部30A上には、磁気抵抗効果素子部30A
にセンス電流を供給するために、一対の導体層31が記
録トラック幅に相応する間隔をもって形成されている。
【0009】更に、磁気抵抗効果素子部30A及び導体
層31上には、非磁性絶縁層32が形成され、この上に
前述の記録ヘッド部20が形成されている。即ち、Ni
Fe等でなる下部磁極(上部シールド層)21、コイル
23(図9中には現れない)、Al23等でなる非磁性
絶縁層24、NiFe等でなる上部磁極22が、この順
序で形成されている。そして最後に記録ヘッド部20の
表面を覆うため、上部磁極22の外側にAl23等でな
る保護層33が形成されている。
【0010】上記構成の磁気ヘッドを製造するに際して
は、多数の磁気ヘッドを、二次元的配列でもってウエハ
上に成膜するウエハ工程と、複数の磁気ヘッドが直線状
に配列されたブロックをウエハから切り出す切り出し工
程と、ブロック単位で磁気抵抗効果素子部の素子高さ
(図7の磁気抵抗効果素子部30Aの上下方向の幅)を
所定の値に加工する加工工程と、この加工工程終了後の
ブロックを分割して個々の磁気ヘッドを作製する分割工
程とを経る。
【0011】上記加工工程においては、例えば、加工が
進むにつれて面積がほぼ直線的に減少する加工基準用の
抵抗モニタパターンを、ウエハ工程時にブロック上に形
成しておき、この抵抗モニタパターンの抵抗値が加工量
に応じて増加することを利用して、抵抗値が所定の値に
達した時点で加工を終了するようにした加工方法が用い
られる。
【0012】ところが、上記加工基準用の抵抗モニタパ
ターンの抵抗値と、実際の磁気抵抗効果素子部の素子高
さとの間の関係は、同一ウエハの磁気ヘッド間であって
もバラツキがあり、加工工程にて、必ずしも素子高さを
正確に加工できるとは限らない。
【0013】一方、磁気抵抗効果素子部には、一定のセ
ンス電流が流れるようにドライブ回路が構成されるた
め、このセンス電流値に相応した素子高さに比べて現実
の素子高さが小さいと、磁気抵抗効果素子部の抵抗値が
大きくなり、磁気ヘッドとしての使用中に、過熱により
断線することがある。しかし、この断線を避けるため
に、不必要に素子高さを大きくとると、磁気ヘッドの出
力低下を招くことになり、この回避策をとることもでき
ない。
【0014】そこで、ある程度の不良品の発生は覚悟
し、加工工程を経た磁気ヘッドに対して、磁気抵抗効果
素子部の素子高さの検査を行い、所定値以下の磁気ヘッ
ドは不良品として排除している。この際に用いられる従
来の検査方法は、ウエハ毎に、数個のサンプル(磁気ヘ
ッド)を抜き取り、破壊検査により、加工基準用の抵抗
モニタパターンの抵抗値と、実際の磁気抵抗効果素子部
の素子高さとの関係を調べ、この関係に基づき、サンプ
ルを除いた残りの製品(磁気ヘッド)の素子高さを推測
し、素子高さが所定値以下の磁気ヘッドは不良品として
廃棄している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記製造方法
では、破壊検査を伴うために、検査に工数がかかると共
に、サンプルとして抜き取った磁気ヘッドは破壊される
ため、製品として使用できなくなり、この分、歩留まり
が悪くなるという問題がある。又、サンプルに関しては
磁気抵抗効果素子部の素子高さを直接測定するものの、
製品については素子高さそのものを検出しておらず、サ
ンプルの適否によってかなりのバラツキが生じ、不良品
が良品として扱われるという問題がある。
【0016】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的は、製造過程において、サンプルの破壊検
査を行うことなく、しかも正確に、不良品を見分けるこ
とができる磁気ヘッドの製造方法を実現することにあ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、少なくとも磁気抵抗効果素子部を含む磁気ヘッド
を二次元的配列でもってウエハ上に成膜するウエハ工程
と、複数の磁気ヘッドが直線状に配列されたブロックを
ウエハから切り出す切り出し工程と、ブロック単位で前
記磁気抵抗効果素子部を浮上面側から加工して所定の素
子高さに仕上げる加工工程と、この加工工程終了後のブ
ロックを分割して個々の磁気ヘッドを作製する分割工程
とを経る磁気ヘッドの製造方法であって、前記加工工程
で浮上面の加工を進めた際に、この浮上面のパターン
が、前記磁気抵抗効果素子部の加工限界位置まで到達し
た前後で変化するように、前記ウエハ工程時に、前記磁
気抵抗効果素子部の成膜と同一プロセスで限界モニタパ
ターンを成膜しておくことを特徴とするものである。
【0018】この発明では、加工工程を経た後の、磁気
ヘッドの浮上面のパターンを顕微鏡等で観察し、限界モ
ニタパターンに変化が現れているかどうかを識別するだ
けで、磁気抵抗効果素子部の加工限界位置まで加工が進
み、不良品になってしまったかどうかを判別できる。
【0019】ここで、本発明では、磁気抵抗効果素子部
と限界モニタパターンとが、同一プロセスにより同時に
形成されているため、磁気抵抗効果素子部と限界モニタ
パターンとの位置関係は極めて正確である。よって、磁
気抵抗効果素子部の加工限界位置を越えるまで加工が進
み、不良品になってしまったことを、正確に判別でき、
不良品が良品として扱われることはない。
【0020】又、本発明によれば、破壊検査を伴わない
ために、検査に工数がかからないし、サンプルとして破
壊される磁気ヘッドも存在せず、歩留まりもよい。本発
明における限界モニタパターンは、最も典型的な例で
は、磁気抵抗効果素子部毎に形成され、しかも、磁気抵
抗効果素子部の加工限界位置を境にして、この限界素子
高さよりも先端側の領域に設けられる。
【0021】このように構成すれば、浮上面のパターン
から限界モニタパターン(断面)が消滅したことを識別
するだけで、磁気ヘッドが良品か不良品かを判別でき
る。尚、限界モニタパターンについては、後述するよう
に、種々の変形が考えられ、例えば、磁気抵抗効果素子
毎に限界モニタパターンを複数設けることも考えられ
る。
【0022】
【実施の形態】(第1の形態例)第1の形態例は複合型
の磁気ヘッドを製造する場合の形態例で、本形態例にお
ける製造工程も、従来の場合と同様に、次の〜の工
程をとる。 ウエハ工程;二次元的配列でもって磁気抵抗効果型ヘ
ッド及び/又は薄膜ヘッドを含む磁気ヘッドをウエハ上
に成膜する。 切り出し工程;複数の磁気ヘッドが直線状に配列され
たブロックをウエハから切り出す。 加工工程;ブロック単位で磁気抵抗効果素子部を浮上
面側から加工して所定の素子高さに仕上げる。 分割工程;加工工程終了後のブロックを分割して個々
の磁気ヘッドを作製する。
【0023】上記各工程について具体的に説明する。ま
ず、ウエハ1は、例えば、図2に示すように略円板状の
もので、上記ウエハ工程においては、この表面に、二次
元的配列でもって磁気ヘッド(磁気抵抗効果型ヘッド及
び薄膜ヘッドからなる)が成膜される。
【0024】この磁気ヘッド成膜後のウエハ1からは、
切り出し工程において、複数のブロックが切り出され
る。図2の例においては、ブロック2は2列にわたって
多数形成されており、この区画にそってブロックが切り
出されることになる。
【0025】各ブロック2は、図3に示すように、複数
の磁気ヘッド3が直線状に配列されたもので、この例で
は、加工監視用の抵抗モニタパターン4がブロック2の
左右の端部(双方の端部)と中央部とに設けられてい
る。磁気抵抗効果素子部の素子高さ方向は、図3の上方
向である。ブロック2をラッピングにより仕上げる場
合、図3中のブロック2における下面2Aが加工面(ラ
ップ面)であり、磁気ヘッド3の浮上面となる。
【0026】ラッピングは、工作物とラップ盤(工具)
との間にダイヤモンドスラリー等の微細な粒子をラップ
剤として供給し、適当な圧力の下に工作物とラップ盤と
を相対運動させ、ラップ剤粒子の切刃によって工作物を
微小量ずつ削り取って、工作物表面を滑らかに且つ寸法
精度よく加工する精密加工法の一種である。
【0027】又、加工監視用の抵抗モニタパターン4
は、例えば、略U字形のパターンでなり、底部(ブロッ
ク2の先端側)のパターンが削られるにつれて底部のパ
ターン幅(加工方向の幅)が減少し、上端部間の抵抗値
が増加するものである。この抵抗値から、磁気抵抗効果
素子部30Aの素子高さを間接的に知ることができる。
【0028】ブロック2をラッピングにより加工する場
合、加工監視用の抵抗モニタパターン4の抵抗値に基づ
き、例えばブロック2の左右の端部と中央部の合計3箇
所のラップ圧を独立に制御しながら、ブロック2をラッ
プ盤側に押圧する。これにより、ブロック2の左端部,
中央部,右端部のバランスをとった加工を行える。
【0029】尚、ブロック2における抵抗モニタパター
ン4の外側には、加工マーカー5が設けられている。こ
の加工マーカー5は、抵抗モニタパターン4を用いる精
密加工の前段階での加工にて用いられるものである。上
記加工工程終了後の各ブロック2は、分割工程において
個々の磁気ヘッド3に分割される。
【0030】本発明は、前述のように、加工工程で浮上
面の加工を進めた際に、この浮上面のパターンが、磁気
抵抗効果素子部の限界高さまで到達した前後で変化する
ように、ウエハ工程時に、磁気抵抗効果素子部の成膜と
同一プロセスで限界モニタパターンを成膜しておくこと
を特徴とするものであり、本形態例では、特に、後述の
矩形の限界モニタパターンを成膜した点に特徴がある。
【0031】図1は本形態例における限界モニタパター
ンの形成を説明する図である。この図1は、図3中のK
部分に相当するもので、図2〜図3及び図7〜図9と対
応する部分には同一符号を付した。図1が示している状
態は、絶縁層28上に磁気抵抗効果素子部30A及び導
体層31を成膜すると共に、矩形の限界モニタパターン
40及びU字形の抵抗モニタパターン4を成膜した状態
である。尚、本形態例におけるセンス電流を供給するた
めの導体層31のパターンは、図7〜図8に示したもの
とは形状が異なっている。
【0032】図1におけるL(一点鎖線)は、加工限界
位置を示しており、これよりも加工が進むと、磁気抵抗
効果素子部30Aの素子高さhが短くなり過ぎて、磁気
ヘッドとして使用した際に断線が生じる恐れのある位置
である。本形態例では、加工限界位置Lと重なる辺B2
を有する矩形の限界モニタパターン40が、この加工限
界位置Lを境にして、この加工限界位置Lよりもブロッ
ク2の先端側(加工面側)の領域に設けられている。
【0033】又、限界モニタパターン40は、ブロック
2上の各磁気抵抗効果素子部30A毎に、しかも、磁気
抵抗効果素子部30Aの成膜と同一プロセスで形成され
ている。仮に、磁気抵抗効果素子部30Aを前述のAM
Rヘッドでもって構成するのであれば、ソフトアジャセ
ント層、Ta等の非磁性中間層、NiFe等の磁気抵抗
層、FeMn等のBCS層を、絶縁層28上に順次形成
した後、同一マスクを用いて、エッチングにより、磁気
抵抗効果素子部30Aのパターンと同時に形成されてい
る。
【0034】一方、加工精度を上げるためには、加工監
視用の抵抗モニタパターン4も、磁気抵抗効果素子部3
0Aと正確な位置関係で形成しなければならない。そこ
で、本形態例では、この抵抗モニタパターン4について
も、磁気抵抗効果素子部30Aと同一プロセスで同一マ
スクを使用してパターニングしている。
【0035】尚、磁気抵抗効果素子部30A上の一対の
導体層31の間隔は、記録トラック幅に相応するもので
ある。上記成膜後の本形態例における工程は、従来の場
合と同様であり、導体層31上に非磁性の絶縁層を形成
し、この上に薄膜ヘッドを形成することになる。その
後、磁気ヘッド及び抵抗モニタパターン用の各端子を形
成し、更に、薄膜ヘッドの表面を覆うため、外側にAl
23等でなる保護層を形成する。以上で、ウエハ工程が
終了する。
【0036】加工工程においては、本形態例では、ウエ
ハから切り出したブロック2に対して、抵抗モニタパタ
ーン4の4B,4C端子間の抵抗値を測定しながら、磁
気抵抗効果素子部30Aの素子高さの加工を行う。磁気
抵抗効果素子部30Aの素子高さを小さくする加工が進
むにつれて、ウエハ工程時に形成しておいた抵抗モニタ
パターン4も削られ、その底部4Aの面積が減少し、4
B,4C端子間の抵抗値が増加していく。
【0037】抵抗モニタパターン4が本形態例のように
3個形成されたものでは、各抵抗モニタパターン4の抵
抗値に基づき、ブロック2の双方の端部と中央部の合計
3箇所のラップ圧を独立に制御しながらブロック2をラ
ップ盤側に押圧することになる。そして、この抵抗値が
所定の値に到達した時点で加工を終了する。
【0038】上記加工工程の終了後、磁気ヘッドの検査
に移り、浮上面のパターンを観察する。図4が磁気抵抗
効果素子部近傍の浮上面のパターンの要部を示す図であ
る。磁気抵抗効果素子部30Aの素子高さの加工が加工
限界位置Lまで到達していない場合は、図4(a)に示
すように、磁気抵抗効果素子部30Aのパターンの横
に、限界モニタパターン40が存在する。即ち、断線の
恐れのない状態であり、良品であることを示している。
【0039】一方、加工が進み過ぎて、加工限界位置L
よりも深く加工されると、図4(b)に示すように、磁
気抵抗効果素子部30Aのパターンの横に、限界モニタ
パターン40が存在しなくなる。この時は、磁気抵抗効
果素子部30Aの素子高さhが短くなり過ぎて、磁気ヘ
ッドとして使用した際に断線が生じる恐れのある状態で
あり、不良品であることを示している。
【0040】従って、浮上面のパターンから限界モニタ
パターン40が消滅していることを顕微鏡等を用いて識
別するだけで、磁気ヘッドが良品か不良品かを判別でき
る。そこで、不良品を廃棄し、良品の磁気ヘッドのみを
選別して、完成品とする。
【0041】上記形態例では、磁気抵抗効果素子部30
Aと限界モニタパターン40とが、同一プロセスにより
同時に形成されているため、磁気抵抗効果素子部30A
と限界モニタパターン40との位置関係は極めて正確で
ある。よって、磁気抵抗効果素子部30Aの加工限界位
置を越えるまで加工が進み、不良品になってしまったこ
とを、正確に判別でき、不良品が良品として扱われるこ
ともない。
【0042】しかも、破壊検査を伴わないために、検査
に工数がかからないし、サンプルとして破壊される磁気
ヘッドも存在せず、歩留まりもよい。尚、磁気抵抗効果
素子部30A毎に限界モニタパターン40を設けている
ので、磁気ヘッド単位で良品/不良品を判別できる。
【0043】又、この形態例では、磁気抵抗効果素子部
30Aの基端側の辺B1と限界モニタパターン40の基
端側の辺B2との間隔が、素子高さhに対応することに
なるが、磁気抵抗効果素子部30Aと限界モニタパター
ン40とを同一マスクを用いてエッチングで形成する場
合、磁気抵抗効果素子部30Aの基端側の辺B1と限界
モニタパターン40の基端側の辺B2のパターン形成時
のずれ方向は、同じである。
【0044】即ち、エッチングが深く進行し、図1中に
破線示したように磁気抵抗効果素子部30Aと限界モニ
タパターン40の各パターンが小さくなっても、磁気抵
抗効果素子部30Aの基端側の辺B1と限界モニタパタ
ーン40の基端側の辺B2は、共に、図1における下方
向にずれる。このため、磁気抵抗効果素子部30Aの基
端側の辺B1と限界モニタパターン40基端側の辺B2
との間隔がほとんど変化することはなく、良品か不良品
かの判別精度が劣化することはない。
【0045】この判別精度の向上は、磁気抵抗効果素子
部30Aと限界モニタパターン40をメッキにより形成
する場合も同様である。ただし、メッキの場合は、パタ
ーンがエッチングの場合とは逆方向にずれることにな
る。
【0046】(第2の形態例)図5は第2の形態例にお
ける限界モニタパターンの形成を説明する図で、図1と
同一部分には同一符号を付して示してある。この形態例
と第1の形態例との相違点は、限界モニタパターン40
の位置である。
【0047】本形態例では、加工限界位置Lと重なる辺
B3を有する矩形の限界モニタパターン40が、この加
工限界位置Lを境にして、この加工限界位置Lよりもブ
ロック2の基端側の領域に設けられている。
【0048】この形態例においては、磁気抵抗効果素子
部30Aの素子高さの加工が加工限界位置Lまで到達し
ていない場合は、磁気抵抗効果素子部30Aのパターン
の横に、限界モニタパターン40が存在しない。一方、
加工が進み過ぎて、加工限界位置Lよりも深く加工され
ると、磁気抵抗効果素子部30Aのパターンの横に、限
界モニタパターン40が出現する。従って、浮上面のパ
ターンから限界モニタパターン40が出現していること
を顕微鏡等を用いて識別するだけで、磁気ヘッドが良品
か不良品かを判別できる。
【0049】尚、この形態例では、磁気抵抗効果素子部
30Aの基端側の辺B1と限界モニタパターン40の先
端側の辺B3との間隔が、素子高さhに対応することに
なる。このため、磁気抵抗効果素子部30Aと限界モニ
タパターン40とを同一マスクを用いてエッチングで形
成する場合、磁気抵抗効果素子部30Aの基端側の辺B
1と限界モニタパターン40の先端側の辺B3のパター
ン形成時のずれ方向は、逆になる。
【0050】よって、磁気抵抗効果素子部30Aの基端
側の辺B1と限界モニタパターン40先端側の辺B3と
の間隔がエッチング等の作業状態によっては変化するこ
とになり、第1の形態例に比べれば、良品か不良品かの
判別精度が劣化することになる。しかし、不良品の場合
にその旨のパターンが現れることを好む場合には、この
形態例が有効である。
【0051】(第3の形態例)図6は第3の形態例にお
ける限界モニタパターンの形成を説明する図で、図1と
同一部分には同一符号を付して示してある。この形態例
と第1の形態例との相違点は、限界モニタパターン40
の形状である。
【0052】本形態例では、加工方向の長さが異なる3
個の矩形パターン41〜43から限界モニタパターン4
0を構成している。このように構成すれば、磁気抵抗効
果素子部30Aの素子高さがh1〜h3のどのレベルにあ
るかを、矩形パターン41〜43の数から知ることがで
き、良品/不良品の判別だけでなく、素子高さに応じて
磁気ヘッドを仕分けすることができる。そして、仕分け
した磁気ヘッドに応じたセンス電流を選択することが可
能になる。
【0053】(その他の形態例)上記各形態例では、磁
気抵抗効果素子部30Aの片側にのみ、限界モニタパタ
ーン40を形成したが、一つの磁気抵抗効果素子部30
Aに対して、両側から挟むように限界モニタパターン4
0を複数配置してもよい。このように構成すれば、一層
精度よく素子高さを判別できる。
【0054】又、限界モニタパターンは上記形態例のも
のに限らない。例えば、加工方向と直行する方向の幅が
段階的に変化する限界モニタパターンを用いれば、仮に
一つの限界モニタパターンを形成しただけでも、第3の
形態例のような仕分けが可能になる。更に、一つの磁気
抵抗効果素子部30Aに少なくとも一つの限界モニタパ
ターンを形成する例を示したが、複数の磁気抵抗効果素
子部30Aに対して一つ若しくは複数の限界モニタパタ
ーンを形成し、良品/不良品を複数の磁気ヘッド単位で
判断するようにしてもよい。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
加工工程を経た後の、磁気ヘッドの浮上面のパターンを
観察し、限界モニタパターンに変化が現れているかどう
かを識別するだけで、良品/不良品を判別できる。
【0056】又、本発明では、磁気抵抗効果素子部と限
界モニタパターンとが、同一プロセスにより同時に形成
されているため、磁気抵抗効果素子部と限界モニタパタ
ーンとの位置関係が極めて正確である。よって、磁気抵
抗効果素子部の加工限界位置を越えるまで加工が進み、
不良品になってしまったことを、正確に判別でき、不良
品が良品として扱われることもない。
【0057】更に、本発明では、破壊検査を伴わないた
めに、検査に工数がかからないし、サンプルとして破壊
される磁気ヘッドも存在せず、歩留まりもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の形態例における限界モニタパターンの形
成を説明する図である。
【図2】磁気ヘッド成膜後のウエハを示す図である。
【図3】ブロックの形状を示す図である。
【図4】磁気抵抗効果素子部近傍の浮上面のパターンの
要部を示す図である。
【図5】第2の形態例における限界モニタパターンの形
成を説明する図である。
【図6】第3の形態例における限界モニタパターンの形
成を説明する図である。
【図7】複合型の磁気ヘッドの主要部を示す図である。
【図8】図7中の磁気抵抗効果素子部及び導体層を示す
平面図である。
【図9】図7における磁気ヘッドのギャップ近傍の積層
構造を示す断面図である。
【符号の説明】
L:加工限界位置 1:ウエハ 2:ブロック 3:磁気ヘッド 4:抵抗モニタパターン 5:加工マーカー 10:記録トラック 20:記録ヘッド部 21:磁極 21:下部磁極 22:上部磁極 23:コイル 24:非磁性絶縁層 28:非磁性絶縁層 30:再生ヘッド部 30A:磁気抵抗効果素子部 31:導体層 32:非磁性絶縁層 33:保護層 40:限界モニタパターン 41〜43:矩形パターン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも磁気抵抗効果素子部を含む磁
    気ヘッドを二次元的配列でもってウエハ上に成膜するウ
    エハ工程と、複数の磁気ヘッドが直線状に配列されたブ
    ロックをウエハから切り出す切り出し工程と、ブロック
    単位で前記磁気抵抗効果素子部を浮上面側から加工して
    所定の素子高さに仕上げる加工工程と、この加工工程終
    了後のブロックを分割して個々の磁気ヘッドを作製する
    分割工程とを経る磁気ヘッドの製造方法であって、 前記加工工程で浮上面の加工を進めた際に、この浮上面
    のパターンが、前記磁気抵抗効果素子部の加工限界位置
    に到達した前後で変化するように、前記ウエハ工程時
    に、前記磁気抵抗効果素子部の成膜と同一プロセスで限
    界モニタパターンを成膜しておくことを特徴とする磁気
    ヘッドの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6822837B2 (en) 2001-01-19 2004-11-23 Tdk Corporation Thin-film magnetic head and method of manufacturing same, and method of forming a patterned thin film for a thin-film magnetic head
WO2007036987A1 (ja) * 2005-09-27 2007-04-05 Fujitsu Limited 磁気ヘッド、情報記録再生装置、磁気ヘッド製造方法、および加工方法

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