JPH11248808A - 磁気センサ及びその製造方法 - Google Patents
磁気センサ及びその製造方法Info
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- JPH11248808A JPH11248808A JP10053049A JP5304998A JPH11248808A JP H11248808 A JPH11248808 A JP H11248808A JP 10053049 A JP10053049 A JP 10053049A JP 5304998 A JP5304998 A JP 5304998A JP H11248808 A JPH11248808 A JP H11248808A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】感磁部の片側にのみ磁性体を配置した構造にお
いて、磁気センサの感度を高くし、かつ安価に製造する
ことを可能にする。 【解決手段】磁性体基板1の上に感磁部2aを有する半
導体薄膜2を形成したチップ4を、リードフレームの一
部に形成された磁性体ステム5上に載置する。磁性体ス
テム5よりも磁性体基板1側を小さくして、両磁性体を
通る磁束を感磁部2a側で集束させ、感磁部2aの磁束
密度を高める。磁性体ステム5は、リードフレーム用合
金テープ7上にステム形成用の磁性体部分8を設けた複
合テープ6を用意し、該複合テープからリードフレーム
を形成する際に、リードと一緒に予め形成する。
いて、磁気センサの感度を高くし、かつ安価に製造する
ことを可能にする。 【解決手段】磁性体基板1の上に感磁部2aを有する半
導体薄膜2を形成したチップ4を、リードフレームの一
部に形成された磁性体ステム5上に載置する。磁性体ス
テム5よりも磁性体基板1側を小さくして、両磁性体を
通る磁束を感磁部2a側で集束させ、感磁部2aの磁束
密度を高める。磁性体ステム5は、リードフレーム用合
金テープ7上にステム形成用の磁性体部分8を設けた複
合テープ6を用意し、該複合テープからリードフレーム
を形成する際に、リードと一緒に予め形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホール素子や磁気
抵抗素子等の磁気センサ、特にその感磁部での感度を向
上させる集磁構造を持つ磁気センサ及びその製造方法に
関するものである。
抵抗素子等の磁気センサ、特にその感磁部での感度を向
上させる集磁構造を持つ磁気センサ及びその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ホール効果や磁気抵抗効果などを利用し
た磁気センサは、磁気を検出媒体とする回転、位置検出
センサ、電流センサ、或いは磁界強度測定用の測定子
(プローブ)などとして広い分野に亘り利用されてい
る。最近では特に小型で高感度な素子であることの要求
が強まっており、このため、磁気センサの構造として
は、磁性材料であるフェライトを用い、感磁面に対して
磁束を集め、感度を向上させる構造が広く用いられてい
るようになってきた。
た磁気センサは、磁気を検出媒体とする回転、位置検出
センサ、電流センサ、或いは磁界強度測定用の測定子
(プローブ)などとして広い分野に亘り利用されてい
る。最近では特に小型で高感度な素子であることの要求
が強まっており、このため、磁気センサの構造として
は、磁性材料であるフェライトを用い、感磁面に対して
磁束を集め、感度を向上させる構造が広く用いられてい
るようになってきた。
【0003】図7は、そのようなホール素子の構造例で
あり、フェライト、パーマロイ、硅素鋼板などの高透磁
率の磁性材料から成る磁性体21の上に、十字形にパタ
ーニングされた感磁部2aを有する半導体薄膜2を載置
することにより、感磁部2aに対して磁束を集め、感度
を向上させている。なお、3は金属電極である。
あり、フェライト、パーマロイ、硅素鋼板などの高透磁
率の磁性材料から成る磁性体21の上に、十字形にパタ
ーニングされた感磁部2aを有する半導体薄膜2を載置
することにより、感磁部2aに対して磁束を集め、感度
を向上させている。なお、3は金属電極である。
【0004】また更に、フェライトなどの磁性材料を感
磁部の上下に位置させると、感磁部に磁束が集中し、感
度が大幅に向上することが知られている。図8は、その
ようなホール素子の構造例であり、第1の磁性体31の
上に、十字形にパターニングされた感磁部2aを有する
半導体薄膜2を載せると共に、さらにその上に磁気集束
用磁性体チップから成る第2の磁性体32を載せた構造
となっている。特公昭51−45234号公報には、こ
のような構造体を得るための方法が開示されており、雲
母等の結晶性基板上に化合物半導体薄膜2を形成した
後、この薄膜をエポキシ等の接着剤を用いて強磁性体基
板(第1の磁性体31)に接着し、結晶性基板を除去
し、次いで接着剤で該半導体薄膜2の感磁部2aの上に
磁気集束用磁性体(第2の磁性体32)を載せることに
よって造られる。
磁部の上下に位置させると、感磁部に磁束が集中し、感
度が大幅に向上することが知られている。図8は、その
ようなホール素子の構造例であり、第1の磁性体31の
上に、十字形にパターニングされた感磁部2aを有する
半導体薄膜2を載せると共に、さらにその上に磁気集束
用磁性体チップから成る第2の磁性体32を載せた構造
となっている。特公昭51−45234号公報には、こ
のような構造体を得るための方法が開示されており、雲
母等の結晶性基板上に化合物半導体薄膜2を形成した
後、この薄膜をエポキシ等の接着剤を用いて強磁性体基
板(第1の磁性体31)に接着し、結晶性基板を除去
し、次いで接着剤で該半導体薄膜2の感磁部2aの上に
磁気集束用磁性体(第2の磁性体32)を載せることに
よって造られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8に
示すような第1の磁性体と第2の磁性体で感磁部を挟み
込む構造は、感磁部の磁束密度は数倍になるものの、第
2の磁性体を感磁部上に載せなければならず、組み立て
が複雑になったり、磁気センサのチップサイズが大きく
なって収得数が少なくなるなど、製造コストが非常に高
くなる。
示すような第1の磁性体と第2の磁性体で感磁部を挟み
込む構造は、感磁部の磁束密度は数倍になるものの、第
2の磁性体を感磁部上に載せなければならず、組み立て
が複雑になったり、磁気センサのチップサイズが大きく
なって収得数が少なくなるなど、製造コストが非常に高
くなる。
【0006】例えば、実際のホール素子の場合、第1の
磁性体には、感磁部面上の第2の磁性体を避けてワイヤ
ーボンディングを行うのに必要なスペースを確保して引
き出し電極を形成する必要がある。このため、例えば感
磁部の面積は、0.3mm×0.3mm程度の大きさのと
き、3インチウェハ1枚当たり約36,000個得られ
るのに対し、第1の磁性体については1mm×1mm程度の
面積が必要になり、3インチウェハ1枚当たり約4,5
00個しか得られず、チップ1個当たりのコストが約9
倍も大きくなる。
磁性体には、感磁部面上の第2の磁性体を避けてワイヤ
ーボンディングを行うのに必要なスペースを確保して引
き出し電極を形成する必要がある。このため、例えば感
磁部の面積は、0.3mm×0.3mm程度の大きさのと
き、3インチウェハ1枚当たり約36,000個得られ
るのに対し、第1の磁性体については1mm×1mm程度の
面積が必要になり、3インチウェハ1枚当たり約4,5
00個しか得られず、チップ1個当たりのコストが約9
倍も大きくなる。
【0007】勿論、図7のような磁気センサの裏面側の
みに、つまり片面だけに磁性体を設ける形態にすれば、
ワイヤーボンディングスペースは考えなくて良い。しか
し、この形態における問題点は、従来、集磁効果があま
り高くならず、最大でも1.5倍程度にしか感度が高く
ならないという点にある。また、感磁部と磁性体との距
離が離れると極端に感度が低下するため、感磁部の基板
材料を非常に薄く削ったり、フェライトに転写するなど
の工夫が必要であり、それだけ製造プロセスが複雑にな
るという問題点があった。
みに、つまり片面だけに磁性体を設ける形態にすれば、
ワイヤーボンディングスペースは考えなくて良い。しか
し、この形態における問題点は、従来、集磁効果があま
り高くならず、最大でも1.5倍程度にしか感度が高く
ならないという点にある。また、感磁部と磁性体との距
離が離れると極端に感度が低下するため、感磁部の基板
材料を非常に薄く削ったり、フェライトに転写するなど
の工夫が必要であり、それだけ製造プロセスが複雑にな
るという問題点があった。
【0008】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、感磁部の片側にのみ磁性体を配置した構造でありな
がら感度が高く、しかも安価に製造することができる構
造の磁気センサ及びその製造方法を提供することにあ
る。
し、感磁部の片側にのみ磁性体を配置した構造でありな
がら感度が高く、しかも安価に製造することができる構
造の磁気センサ及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、次のように構成したものである。
め、本発明は、次のように構成したものである。
【0010】(1)請求項1に記載の磁気センサは、第
1の磁性体の上に感磁部を有する半導体薄膜を形成した
チップを、リードフレームの一部に形成された第2の磁
性体から成るステム上に載置した構成のものである。
1の磁性体の上に感磁部を有する半導体薄膜を形成した
チップを、リードフレームの一部に形成された第2の磁
性体から成るステム上に載置した構成のものである。
【0011】前記ステムは金属磁性材料から成ることも
できるが(請求項2)、フェライトなどの非金属磁性材
料を樹脂材に混ぜたものから成ることもできる(請求項
4)。前記ステムに金属磁性材料を用いる場合には、プ
レス打ち抜き時の歪みの発生等を考慮すると、純鉄もし
くは鉄を含む合金材料を用いるのが好ましい(請求項
3)。
できるが(請求項2)、フェライトなどの非金属磁性材
料を樹脂材に混ぜたものから成ることもできる(請求項
4)。前記ステムに金属磁性材料を用いる場合には、プ
レス打ち抜き時の歪みの発生等を考慮すると、純鉄もし
くは鉄を含む合金材料を用いるのが好ましい(請求項
3)。
【0012】なお、前記感磁部を有する半導体薄膜は、
ホール効果を利用した半導体材料で構成されていてもよ
く(請求項5)、又は磁気抵抗効果を利用した半導体材
料で構成されていてもよい(請求項6)。
ホール効果を利用した半導体材料で構成されていてもよ
く(請求項5)、又は磁気抵抗効果を利用した半導体材
料で構成されていてもよい(請求項6)。
【0013】本発明の磁気センサは、第1の磁性体の上
に感磁部を形成したチップを、よりサイズの大きい第2
の磁性体から成るステム上に載せた構成であるため、感
磁部の片側にのみ両磁性体を配置した形態でありなが
ら、ステムを通る磁束が小面積の感磁部側の第1の磁性
体で集束され、感磁部への集磁効果が高くなる。このた
め、感磁部の磁束密度が高まり、高感度の磁気センサが
提供される。
に感磁部を形成したチップを、よりサイズの大きい第2
の磁性体から成るステム上に載せた構成であるため、感
磁部の片側にのみ両磁性体を配置した形態でありなが
ら、ステムを通る磁束が小面積の感磁部側の第1の磁性
体で集束され、感磁部への集磁効果が高くなる。このた
め、感磁部の磁束密度が高まり、高感度の磁気センサが
提供される。
【0014】また、感磁部の磁束密度が高くなることか
ら、感磁部と磁性体との間の間隔設定に余裕が生まれ、
従来必要とされていた感磁部の基板材料を非常に薄く削
ったり、フェライトに転写するなどの製造工程をなくす
ことができる。従って、従来の構造に較べ、チップの製
造が簡単であり、実用上十分な感度を持つ磁気センサを
コストを抑えて製造することができる。
ら、感磁部と磁性体との間の間隔設定に余裕が生まれ、
従来必要とされていた感磁部の基板材料を非常に薄く削
ったり、フェライトに転写するなどの製造工程をなくす
ことができる。従って、従来の構造に較べ、チップの製
造が簡単であり、実用上十分な感度を持つ磁気センサを
コストを抑えて製造することができる。
【0015】更にまた、リードフレームの一部に形成さ
れた第2の磁性体から成るステム上にチップを載置する
構成であるため、ウェハから半導体チップを収得する数
は、第2の磁性体のステムの大きさには影響されなくな
り、第1の磁性体の感磁部側の面の大きさに制約される
だけとなる。このため、感磁部の半導体薄膜に関し半導
体チップ収得率が極めて高くなり、磁気センサを極めて
安価に製造することが可能となる。
れた第2の磁性体から成るステム上にチップを載置する
構成であるため、ウェハから半導体チップを収得する数
は、第2の磁性体のステムの大きさには影響されなくな
り、第1の磁性体の感磁部側の面の大きさに制約される
だけとなる。このため、感磁部の半導体薄膜に関し半導
体チップ収得率が極めて高くなり、磁気センサを極めて
安価に製造することが可能となる。
【0016】(2)請求項7に記載の磁気センサの製造
方法は、第1の磁性体の上に感磁部を有する半導体薄膜
を形成したチップを、第2の磁性体から成るステム上に
載置した磁気センサの製造方法において、リードフレー
ム用合金テープ上にステム形成用の磁性体部分を設けた
複合テープを用意し、該複合テープからステム及びリー
ドを有するリードフレームを形成し、そのステム上に前
記チップを搭載するものである。
方法は、第1の磁性体の上に感磁部を有する半導体薄膜
を形成したチップを、第2の磁性体から成るステム上に
載置した磁気センサの製造方法において、リードフレー
ム用合金テープ上にステム形成用の磁性体部分を設けた
複合テープを用意し、該複合テープからステム及びリー
ドを有するリードフレームを形成し、そのステム上に前
記チップを搭載するものである。
【0017】チップを搭載するステムは、リードフレー
ムの形成過程において同時に形成されるため、ステム自
体の形成が容易である。
ムの形成過程において同時に形成されるため、ステム自
体の形成が容易である。
【0018】また、感磁部の片側にのみ両磁性体を配置
した形態であり、感磁部の面上に従来の磁気集束用磁性
体チップが存在しないため、リードに対するボンディン
グが容易である。このため、感磁部面上の第2の磁性体
を避けてワイヤーボンディングを行うのに必要なスペー
スを確保して引き出し電極を形成する必要がなく、チッ
プサイズの大型化が避けられる。
した形態であり、感磁部の面上に従来の磁気集束用磁性
体チップが存在しないため、リードに対するボンディン
グが容易である。このため、感磁部面上の第2の磁性体
を避けてワイヤーボンディングを行うのに必要なスペー
スを確保して引き出し電極を形成する必要がなく、チッ
プサイズの大型化が避けられる。
【0019】更に、リードフレームの一部に形成された
ステム上にチップを載置する構成であり、ウェハから感
磁部に関し半導体チップを収得する数は、ステムの大き
さには影響されないため、第1の磁性体の感磁部側の面
の大きさで、多数のチップを収得することができる。従
って、磁気センサを極めて安価に製造することが可能と
なる。
ステム上にチップを載置する構成であり、ウェハから感
磁部に関し半導体チップを収得する数は、ステムの大き
さには影響されないため、第1の磁性体の感磁部側の面
の大きさで、多数のチップを収得することができる。従
って、磁気センサを極めて安価に製造することが可能と
なる。
【0020】本発明の製造方法により得られる磁気セン
サの感度については、第1の磁性体の上に感磁部を有す
るチップを、よりサイズの大きい第2の磁性体から成る
ステム上に載せた構成であるため、感磁部の片側にのみ
両磁性体を配置した形態でありながら、ステムを通る磁
束が小面積の感磁部側の第1の磁性体で集束され、感磁
部の磁束密度が高くなるため、高感度の磁気センサが提
供される。
サの感度については、第1の磁性体の上に感磁部を有す
るチップを、よりサイズの大きい第2の磁性体から成る
ステム上に載せた構成であるため、感磁部の片側にのみ
両磁性体を配置した形態でありながら、ステムを通る磁
束が小面積の感磁部側の第1の磁性体で集束され、感磁
部の磁束密度が高くなるため、高感度の磁気センサが提
供される。
【0021】また、このように感磁部の磁束密度が高く
なることから、感磁部と磁性体との間の間隔設定に余裕
が生まれ、従来必要とされていた感磁部の基板材料を非
常に薄く削ったり、フェライトに転写するなどの製造工
程をなくすことができる。従って、従来の構造に較べ、
そのチップの製造も簡単である。
なることから、感磁部と磁性体との間の間隔設定に余裕
が生まれ、従来必要とされていた感磁部の基板材料を非
常に薄く削ったり、フェライトに転写するなどの製造工
程をなくすことができる。従って、従来の構造に較べ、
そのチップの製造も簡単である。
【0022】本発明の製造方法において、前記複合テー
プのステム形成用の磁性体部分は、金属磁性材料から成
ることもできるが(請求項8)、フェライトなどの非金
属磁性材料を樹脂材に混ぜたものから成ることもできる
(請求項10)。前記複合テープのステム形成用の磁性
体部分に金属磁性材料を用いる場合には、プレス打ち抜
き時の歪みの発生等を考慮し、純鉄もしくは鉄を含む合
金材料を用いるのが好ましい(請求項9)。
プのステム形成用の磁性体部分は、金属磁性材料から成
ることもできるが(請求項8)、フェライトなどの非金
属磁性材料を樹脂材に混ぜたものから成ることもできる
(請求項10)。前記複合テープのステム形成用の磁性
体部分に金属磁性材料を用いる場合には、プレス打ち抜
き時の歪みの発生等を考慮し、純鉄もしくは鉄を含む合
金材料を用いるのが好ましい(請求項9)。
【0023】なお、前記感磁部を有する半導体薄膜は、
ホール効果を利用した半導体材料で構成されていてもよ
く(請求項11)、又は磁気抵抗効果を利用した半導体
材料で構成されていてもよい(請求項12)。
ホール効果を利用した半導体材料で構成されていてもよ
く(請求項11)、又は磁気抵抗効果を利用した半導体
材料で構成されていてもよい(請求項12)。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。
用いて説明する。
【0025】本発明の磁気センサの実施形態としてホー
ル素子の構造を図1に示す。図1の(a)は磁気センサ
たるホール素子の縦断面図、(b)は上面から見た図で
ある。
ル素子の構造を図1に示す。図1の(a)は磁気センサ
たるホール素子の縦断面図、(b)は上面から見た図で
ある。
【0026】このホール素子は、第1の磁性体としての
磁性体基板1の上に十字形にパターニングされた感磁部
2aを有する半導体薄膜2を形成して成るチップ4を、
第2の磁性体から成るステム(以下、磁性体ステムと称
する)5上に載置した構成のものである。3は金属電極
である。なお、感磁部2a上には、従来の図8で用いら
れている磁気集束用磁性体チップのような第2の磁性体
32は設けられていないが、設けることもできる。
磁性体基板1の上に十字形にパターニングされた感磁部
2aを有する半導体薄膜2を形成して成るチップ4を、
第2の磁性体から成るステム(以下、磁性体ステムと称
する)5上に載置した構成のものである。3は金属電極
である。なお、感磁部2a上には、従来の図8で用いら
れている磁気集束用磁性体チップのような第2の磁性体
32は設けられていないが、設けることもできる。
【0027】本実施形態は、フェライト、パーマロイ、
硅素鋼板などの高透磁率の磁性材料から成る磁性体1の
上に、十字形にパターニングされた感磁部2aを有する
半導体薄膜2を載置した構成を持つという点では、従来
の図7のものと同じである。
硅素鋼板などの高透磁率の磁性材料から成る磁性体1の
上に、十字形にパターニングされた感磁部2aを有する
半導体薄膜2を載置した構成を持つという点では、従来
の図7のものと同じである。
【0028】しかし、従来と異なり、この磁性体ステム
5は後述するようにリードフレームの一部に形成されて
おり、チップ4はこの磁性体ステム5上に搭載される。
即ち、磁性体ステム5よりもチップ4の方が小さい関係
にあり、従って、磁性体の大小関係は、チップ4の磁性
体基板1の方が、磁性体ステム5の第2の磁性体よりも
小さい関係となっている。
5は後述するようにリードフレームの一部に形成されて
おり、チップ4はこの磁性体ステム5上に搭載される。
即ち、磁性体ステム5よりもチップ4の方が小さい関係
にあり、従って、磁性体の大小関係は、チップ4の磁性
体基板1の方が、磁性体ステム5の第2の磁性体よりも
小さい関係となっている。
【0029】このため、感磁部2aの片側にのみ磁性体
を配置した構成ではあるが、磁性体ステム5及び磁性体
基板1を通る磁束は、サイズの小さい磁性体基板1側つ
まり感磁部2a側で集束され、感磁部2aの磁束密度が
非常に高まる。この結果、ホール素子の感度が従来の図
7の形態よりも大きくなる。また、感磁部2aの磁束密
度が高いことから、感磁部2aと磁性体基板1との間の
間隔設定に余裕が生まれ、従来必要とされていた感磁部
2aの基板材料を非常に薄く削ったり、フェライトに転
写するなどの製造工程をなくすことができる。従って、
チップ4は、従来に較べて、その製造が簡単となる。
を配置した構成ではあるが、磁性体ステム5及び磁性体
基板1を通る磁束は、サイズの小さい磁性体基板1側つ
まり感磁部2a側で集束され、感磁部2aの磁束密度が
非常に高まる。この結果、ホール素子の感度が従来の図
7の形態よりも大きくなる。また、感磁部2aの磁束密
度が高いことから、感磁部2aと磁性体基板1との間の
間隔設定に余裕が生まれ、従来必要とされていた感磁部
2aの基板材料を非常に薄く削ったり、フェライトに転
写するなどの製造工程をなくすことができる。従って、
チップ4は、従来に較べて、その製造が簡単となる。
【0030】基板材料つまり磁性体基板1の材料は絶縁
性であることが望ましいが、電磁軟鉄のような導電性材
料であっても、絶縁体の薄膜を感磁部材量との間に挟め
ば問題はない。本実施形態において、磁性体基板1及び
磁性体ステム5は、同じ金属磁性材料の電磁軟鉄から成
る。
性であることが望ましいが、電磁軟鉄のような導電性材
料であっても、絶縁体の薄膜を感磁部材量との間に挟め
ば問題はない。本実施形態において、磁性体基板1及び
磁性体ステム5は、同じ金属磁性材料の電磁軟鉄から成
る。
【0031】次に、試作したホール素子デバイスの作成
プロセスを説明する。
プロセスを説明する。
【0032】まず、磁性体基板1上に、InSbを厚さ
1μmに真空蒸着し半導体薄膜2を形成した。この試作
例では、半導体薄膜2の形成方法として、直方体ブロッ
クから成る磁性体基板1上に直接に真空蒸着して形成し
ているが、別の基板材料に成膜、転写したものでも、或
いは結晶をスライス、研磨して薄膜化したものなどでも
良く、その形成方法は問わない。また半導体薄膜2の材
料としては、ホール素子、磁気抵抗素子で一般的な半導
体材料のInSbを用いたが、磁場に対して特性の変化
する材料であれば、同様に本発明を適用してその感度向
上を図ることができる。ホール素子用の半導体材料とし
てはシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)などの元
素半導体の他、アンチモン化インジウム(InSb)、
ヒ化インジウム(InAs)、ヒ化ガリウム(GaA
s)等の元素周期律表の第III 族に属する元素と第V族
に属する二つの元素を化合させてなるIII −V族2元化
合物半導体も使用される。磁性体基板1の磁性体材料と
しては既に述べたように絶縁性であることが望ましい
が、ここでは導電性の電磁軟鉄を用いているので、感磁
部2aの材料との間には絶縁体の薄膜を挟んである。
1μmに真空蒸着し半導体薄膜2を形成した。この試作
例では、半導体薄膜2の形成方法として、直方体ブロッ
クから成る磁性体基板1上に直接に真空蒸着して形成し
ているが、別の基板材料に成膜、転写したものでも、或
いは結晶をスライス、研磨して薄膜化したものなどでも
良く、その形成方法は問わない。また半導体薄膜2の材
料としては、ホール素子、磁気抵抗素子で一般的な半導
体材料のInSbを用いたが、磁場に対して特性の変化
する材料であれば、同様に本発明を適用してその感度向
上を図ることができる。ホール素子用の半導体材料とし
てはシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)などの元
素半導体の他、アンチモン化インジウム(InSb)、
ヒ化インジウム(InAs)、ヒ化ガリウム(GaA
s)等の元素周期律表の第III 族に属する元素と第V族
に属する二つの元素を化合させてなるIII −V族2元化
合物半導体も使用される。磁性体基板1の磁性体材料と
しては既に述べたように絶縁性であることが望ましい
が、ここでは導電性の電磁軟鉄を用いているので、感磁
部2aの材料との間には絶縁体の薄膜を挟んである。
【0033】次に、上記のInSb薄膜を、フォトリソ
プロセスを用いて、ホール素子の動作層として図1に示
す十字形にパターニングして、感磁部2を形成した。
プロセスを用いて、ホール素子の動作層として図1に示
す十字形にパターニングして、感磁部2を形成した。
【0034】次いで、この十字の端に通常のオーミック
電極形成プロセスを用い、金属電極3を形成した。金属
電極3の材質は導電性の良好な金属であればその種類を
問わないが、TiなどInSbと密着性の良い金属を用
いる方がよい。また、金属電極3は、ワイヤーボンディ
ングの相性から、Auが最表面にくる多層構造の金属膜
とした方が良い。また電極材料は素子化後の動作条件、
使用環境に十分耐えられるのであれば、導電性有機材料
であっても良い。
電極形成プロセスを用い、金属電極3を形成した。金属
電極3の材質は導電性の良好な金属であればその種類を
問わないが、TiなどInSbと密着性の良い金属を用
いる方がよい。また、金属電極3は、ワイヤーボンディ
ングの相性から、Auが最表面にくる多層構造の金属膜
とした方が良い。また電極材料は素子化後の動作条件、
使用環境に十分耐えられるのであれば、導電性有機材料
であっても良い。
【0035】一方、上記のように形成した感磁部チップ
4を搭載すべく、磁性体ステム5を次に述べるようにし
て形成した。
4を搭載すべく、磁性体ステム5を次に述べるようにし
て形成した。
【0036】まず、図2に示すように、リードフレーム
用合金テープ7上にステム形成用の磁性体部分8を1本
のストライプ状に設けた複合テープ(ステム用磁性材ク
ラッドテープ)6を用意した。次に、適当なリードフレ
ーム形成手段、ここではプレスにより、この複合テープ
6から、図3(a)に示すようにリード9のための空間
10を打ち抜くと同時に、磁性体ステム5を形成すべく
磁性体ステム5の前後及び左右の空間11を一部の繋ぎ
部12等を残して打ち抜き、図3(b)に示すように磁
性体ステム5及びリード9を有するリードフレームを形
成した。
用合金テープ7上にステム形成用の磁性体部分8を1本
のストライプ状に設けた複合テープ(ステム用磁性材ク
ラッドテープ)6を用意した。次に、適当なリードフレ
ーム形成手段、ここではプレスにより、この複合テープ
6から、図3(a)に示すようにリード9のための空間
10を打ち抜くと同時に、磁性体ステム5を形成すべく
磁性体ステム5の前後及び左右の空間11を一部の繋ぎ
部12等を残して打ち抜き、図3(b)に示すように磁
性体ステム5及びリード9を有するリードフレームを形
成した。
【0037】この実施形態の場合、ステム形成用の磁性
体部分8には、金属磁性材料として電磁軟鉄を用いた
が、透磁率の高い合金材料であれば、その他のどのよう
な金属磁性材料でも使用することができ、同様の集磁効
果を得ることができものである。但し、材料によって
は、残留磁界が大きかったり、クラッドテープ形成時
や、プレス打ち抜き時などに歪みが入り、透磁率に方向
性が生じたり、磁化する危険性があり、これを避ける意
味で電磁軟鉄は優れている。
体部分8には、金属磁性材料として電磁軟鉄を用いた
が、透磁率の高い合金材料であれば、その他のどのよう
な金属磁性材料でも使用することができ、同様の集磁効
果を得ることができものである。但し、材料によって
は、残留磁界が大きかったり、クラッドテープ形成時
や、プレス打ち抜き時などに歪みが入り、透磁率に方向
性が生じたり、磁化する危険性があり、これを避ける意
味で電磁軟鉄は優れている。
【0038】また、ステム形成用の磁性体部分8には、
金属磁性材料の代わりに、フェライト入り樹脂材、例え
ば電気的に高抵抗であるNi−Zn系のフェライトを樹
脂材に混ぜてテープ状にしたものを用いることもでき
る。但し、導電性のフェライト、例えば、Mn−Zn等
を樹脂中に入れて用いる場合には、絶縁性の高い薄膜を
感磁部の半導体薄膜2との間に挟む必要がある。
金属磁性材料の代わりに、フェライト入り樹脂材、例え
ば電気的に高抵抗であるNi−Zn系のフェライトを樹
脂材に混ぜてテープ状にしたものを用いることもでき
る。但し、導電性のフェライト、例えば、Mn−Zn等
を樹脂中に入れて用いる場合には、絶縁性の高い薄膜を
感磁部の半導体薄膜2との間に挟む必要がある。
【0039】このように別の工程で形成されたリードフ
レーム上の磁性体ステム5に対して、上記の感磁部チッ
プ4を図4の様に載せてマウントし、次いで図5の如く
ワイヤー13でボンデイングする。そして、図6の如く
モールド材14でモールドし、図示してない半田コー
ト、タイパーカット、テーピングの工程を行ってホール
素子が完成される。
レーム上の磁性体ステム5に対して、上記の感磁部チッ
プ4を図4の様に載せてマウントし、次いで図5の如く
ワイヤー13でボンデイングする。そして、図6の如く
モールド材14でモールドし、図示してない半田コー
ト、タイパーカット、テーピングの工程を行ってホール
素子が完成される。
【0040】この試作したホール素子の形状は、図1の
如く磁性体基板1の直方体ブロックと磁性体ステム5の
直方体ブロックとを二段重ねした形状とし、またその各
ブロックの大きさは、感磁部2aが乗っている磁性体基
板1については感磁部側の面の面積を0.35mm×0.
35mm、厚さを0.3mmとし、下側の磁性体ステム5に
ついては下面の面積を1mm×1mm、厚さを0.3mmとし
た。
如く磁性体基板1の直方体ブロックと磁性体ステム5の
直方体ブロックとを二段重ねした形状とし、またその各
ブロックの大きさは、感磁部2aが乗っている磁性体基
板1については感磁部側の面の面積を0.35mm×0.
35mm、厚さを0.3mmとし、下側の磁性体ステム5に
ついては下面の面積を1mm×1mm、厚さを0.3mmとし
た。
【0041】この試作ホール素子の特性を評価したとこ
ろ、入力電圧を1V、印加磁束密度を0.05Tとした
場合で、ホール電圧の出力98mVが得られた。これは磁
性体ステム5上に磁性体が無いときの出力50mVと較べ
ると、約2倍の高い感度を示した。
ろ、入力電圧を1V、印加磁束密度を0.05Tとした
場合で、ホール電圧の出力98mVが得られた。これは磁
性体ステム5上に磁性体が無いときの出力50mVと較べ
ると、約2倍の高い感度を示した。
【0042】上記したように、本実施形態の磁気センサ
は、その磁性体ステムを、リードフレームなどのフレー
ム上に、純鉄いわゆる電磁軟鉄やケイ素鋼または鉄合金
などで予め配しておき、その上に、磁性体基板上に感磁
部を形成したチップをマウントするようにしたものであ
り、これは実用上十分な感度を持つ磁気センサであると
共に、上記の製造方法により極めてコストを抑えて製造
することができる。
は、その磁性体ステムを、リードフレームなどのフレー
ム上に、純鉄いわゆる電磁軟鉄やケイ素鋼または鉄合金
などで予め配しておき、その上に、磁性体基板上に感磁
部を形成したチップをマウントするようにしたものであ
り、これは実用上十分な感度を持つ磁気センサであると
共に、上記の製造方法により極めてコストを抑えて製造
することができる。
【0043】(変形例)上記実施形態(図1)における
試作ホール素子においては、磁性体基板1及び磁性体ス
テム5をそれぞれ直方体ブロックとして形成したが、磁
性体基板1や磁性体ステム5の形状は感磁部2aからの
遠近方向に必ずしも同一径である必要はない。即ち、磁
性体基板1を載頭角錐形に形成し、その磁性体基板1の
頂面(感磁部側の面)に半導体薄膜2を載せた形態とし
てもよい。このように磁性体基板1の大きさは、その横
断面積が、感磁部2aより遠い側で大きく、感磁部2a
に近い側でより小さい形状とすると、磁性体基板1を通
る磁束が感磁部2a側において集束され、その磁束密度
が高められる。従って、図1の場合と同様に、感磁部2
aに対する集磁作用を営ませ、磁気センサの感度を向上
させることができる。
試作ホール素子においては、磁性体基板1及び磁性体ス
テム5をそれぞれ直方体ブロックとして形成したが、磁
性体基板1や磁性体ステム5の形状は感磁部2aからの
遠近方向に必ずしも同一径である必要はない。即ち、磁
性体基板1を載頭角錐形に形成し、その磁性体基板1の
頂面(感磁部側の面)に半導体薄膜2を載せた形態とし
てもよい。このように磁性体基板1の大きさは、その横
断面積が、感磁部2aより遠い側で大きく、感磁部2a
に近い側でより小さい形状とすると、磁性体基板1を通
る磁束が感磁部2a側において集束され、その磁束密度
が高められる。従って、図1の場合と同様に、感磁部2
aに対する集磁作用を営ませ、磁気センサの感度を向上
させることができる。
【0044】また上記実施形態では、磁性体基板1と磁
性体ステム5を長方形の断面形状のものとし、その辺が
互いに平行になるようにチップ4をマウントしたが、本
発明はかかる形態に限定されない。例えば、チップ4の
磁性体基板1をそれぞれ下部の磁性体ステム5に対して
45°ずらせ、角の方向が一致しない形態にチップ4を
マウントしても良い。勿論、感磁部2a側が小さけれ
ば、チップ4の磁性体基板1の形は、横断面で見て角が
ない形であっても良い。
性体ステム5を長方形の断面形状のものとし、その辺が
互いに平行になるようにチップ4をマウントしたが、本
発明はかかる形態に限定されない。例えば、チップ4の
磁性体基板1をそれぞれ下部の磁性体ステム5に対して
45°ずらせ、角の方向が一致しない形態にチップ4を
マウントしても良い。勿論、感磁部2a側が小さけれ
ば、チップ4の磁性体基板1の形は、横断面で見て角が
ない形であっても良い。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような優れた効果が得られる。
のような優れた効果が得られる。
【0046】(1)請求項1〜6に記載の磁気センサに
よれば、第1の磁性体の上に感磁部を有するチップを、
よりサイズの大きい第2の磁性体から成るステム上に載
せた構成であるため、感磁部の片側にのみ両磁性体を配
置した形態でありながら、ステムを通る磁束が小面積の
感磁部側の第1の磁性体で集束され、感磁部への集磁効
果が高くなる。このため、感磁部の磁束密度が高まり、
高感度の磁気センサが提供される。
よれば、第1の磁性体の上に感磁部を有するチップを、
よりサイズの大きい第2の磁性体から成るステム上に載
せた構成であるため、感磁部の片側にのみ両磁性体を配
置した形態でありながら、ステムを通る磁束が小面積の
感磁部側の第1の磁性体で集束され、感磁部への集磁効
果が高くなる。このため、感磁部の磁束密度が高まり、
高感度の磁気センサが提供される。
【0047】また、感磁部の磁束密度が高くなることか
ら、感磁部と磁性体との間の間隔設定に余裕が生まれ、
従来必要とされていた感磁部の基板材料を非常に薄く削
ったり、フェライトに転写するなどの製造工程をなくす
ことができる。従って、従来の構造に較べ、チップの製
造が簡単であり、実用上十分な感度を持つ磁気センサを
コストを抑えて製造することができる。
ら、感磁部と磁性体との間の間隔設定に余裕が生まれ、
従来必要とされていた感磁部の基板材料を非常に薄く削
ったり、フェライトに転写するなどの製造工程をなくす
ことができる。従って、従来の構造に較べ、チップの製
造が簡単であり、実用上十分な感度を持つ磁気センサを
コストを抑えて製造することができる。
【0048】更にまた、リードフレームの一部に形成さ
れた第2の磁性体から成るステム上にチップを載置する
構成であるため、ウェハからチップの半導体薄膜を収得
する数が、第2の磁性体のステムの大きさには影響され
なくなり、第1の磁性体の感磁部側の面の大きさに制約
されるだけとなる。このため、半導体薄膜に関しチップ
収得率が極めて高くなり、磁気センサを極めて安価に製
造することが可能となる。
れた第2の磁性体から成るステム上にチップを載置する
構成であるため、ウェハからチップの半導体薄膜を収得
する数が、第2の磁性体のステムの大きさには影響され
なくなり、第1の磁性体の感磁部側の面の大きさに制約
されるだけとなる。このため、半導体薄膜に関しチップ
収得率が極めて高くなり、磁気センサを極めて安価に製
造することが可能となる。
【0049】(2)請求項7〜12に記載の磁気センサ
の製造方法によれば、感磁部のチップを搭載すべきステ
ムが、リードフレームの形成過程において同時に形成さ
れるため、ステム自体の形成が容易である。
の製造方法によれば、感磁部のチップを搭載すべきステ
ムが、リードフレームの形成過程において同時に形成さ
れるため、ステム自体の形成が容易である。
【0050】また、感磁部の片側にのみ両磁性体を配置
した形態であり、感磁部の面上には従来の磁気集束用磁
性体チップが存在しないため、リードに対するボンディ
ングが容易である。このため、感磁部面上の磁性体を避
けてワイヤーボンディングを行うスペースを確保して引
き出し電極を形成する必要がなく、チップサイズの大型
化が避けられる。
した形態であり、感磁部の面上には従来の磁気集束用磁
性体チップが存在しないため、リードに対するボンディ
ングが容易である。このため、感磁部面上の磁性体を避
けてワイヤーボンディングを行うスペースを確保して引
き出し電極を形成する必要がなく、チップサイズの大型
化が避けられる。
【0051】更に、リードフレームの一部に形成された
ステム上にチップを載置する構成であり、ウェハからの
チップ半導体収得数がステムの大きさに影響されないた
め、第1の磁性体の感磁部側の面の大きさで、多数のチ
ップを収得することができる。従って、磁気センサを極
めて安価に製造することが可能となる。
ステム上にチップを載置する構成であり、ウェハからの
チップ半導体収得数がステムの大きさに影響されないた
め、第1の磁性体の感磁部側の面の大きさで、多数のチ
ップを収得することができる。従って、磁気センサを極
めて安価に製造することが可能となる。
【0052】本発明の製造方法により得られる磁気セン
サの感度については、第1の磁性体の上に感磁部を有す
るチップを、よりサイズの大きい第2の磁性体から成る
ステム上に載せた構成であるため、感磁部の片側にのみ
両磁性体を配置した形態でありながら、ステムを通る磁
束が小面積の感磁部側の第1の磁性体で集束され、感磁
部の磁束密度が高くなるため、高感度の磁気センサが提
供される。
サの感度については、第1の磁性体の上に感磁部を有す
るチップを、よりサイズの大きい第2の磁性体から成る
ステム上に載せた構成であるため、感磁部の片側にのみ
両磁性体を配置した形態でありながら、ステムを通る磁
束が小面積の感磁部側の第1の磁性体で集束され、感磁
部の磁束密度が高くなるため、高感度の磁気センサが提
供される。
【0053】また、このように感磁部の磁束密度が高く
なることから、感磁部と磁性体との間の間隔設定に余裕
が生まれ、従来必要とされていた感磁部の基板材料を非
常に薄く削ったり、フェライトに転写するなどの製造工
程をなくすことができる。従って、従来の構造に較べ、
そのチップの製造も簡単である。
なることから、感磁部と磁性体との間の間隔設定に余裕
が生まれ、従来必要とされていた感磁部の基板材料を非
常に薄く削ったり、フェライトに転写するなどの製造工
程をなくすことができる。従って、従来の構造に較べ、
そのチップの製造も簡単である。
【図1】本発明の磁気センサの一実施形態を示したもの
で、(a)はその縦断面図、(b)はその上面図であ
る。
で、(a)はその縦断面図、(b)はその上面図であ
る。
【図2】本発明の製造方法における複合テープの形成工
程を示したもので、(a)はその複合テープの部分平面
図、(b)はそのA−A断面図である。
程を示したもので、(a)はその複合テープの部分平面
図、(b)はそのA−A断面図である。
【図3】本発明の製造方法におけるリードフレームの形
成工程を示したもので、(a)はそのプレス工程を示す
図、(b)はそのプレスによって得られたリードフレー
ムを示す上面図、(c)はそのB−B断面図である。
成工程を示したもので、(a)はそのプレス工程を示す
図、(b)はそのプレスによって得られたリードフレー
ムを示す上面図、(c)はそのB−B断面図である。
【図4】本発明の製造方法におけるステムへのチップの
マウント工程を示したもので、(a)はその上面図、
(b)はそのC−C断面図である。
マウント工程を示したもので、(a)はその上面図、
(b)はそのC−C断面図である。
【図5】本発明の製造方法におけるチップのワイヤーボ
ンディング工程を示した上面図である。
ンディング工程を示した上面図である。
【図6】本発明の製造方法におけるチップのモールド工
程を示した上面図である。
程を示した上面図である。
【図7】従来の磁気センサの構造を示したもので、
(a)はその縦断面図、(b)はその上面図である。
(a)はその縦断面図、(b)はその上面図である。
【図8】従来の磁気センサの他の構造を示したもので、
(a)はその縦断面図、(b)はその上面図である。
(a)はその縦断面図、(b)はその上面図である。
1 磁性体基板(第1の磁性体) 2 半導体薄膜 2a 感磁部 3 金属電極 4 チップ 5 磁性体ステム(第2の磁性体) 6 複合テープ 7 リードフレーム用合金テープ 8 ステム形成用の磁性体部分 9 リード 10 空間 11 空間 12 繋ぎ部 13 ワイヤー 14 モールド材
Claims (12)
- 【請求項1】第1の磁性体の上に感磁部を有する半導体
薄膜を形成したチップを、リードフレームの一部に形成
された第2の磁性体から成るステム上に載置したことを
特徴とする磁気センサ。 - 【請求項2】前記ステムが金属磁性材料から成ることを
特徴とする請求項1記載の磁気センサ。 - 【請求項3】前記ステムが純鉄もしくは鉄を含む合金材
料から成ることを特徴とする請求項1記載の磁気セン
サ。 - 【請求項4】前記ステムがフェライトなどの非金属磁性
材料を樹脂材に混ぜたものから成ることを特徴とする請
求項1記載の磁気センサ。 - 【請求項5】前記感磁部を有する半導体薄膜がホール効
果を利用した半導体材料から成ることを特徴とする請求
項1、2、3又は4記載の磁気センサ。 - 【請求項6】前記感磁部を有する半導体薄膜が磁気抵抗
効果を利用した半導体材料から成ることを特徴とする請
求項1、2、3又は4記載の磁気センサ。 - 【請求項7】第1の磁性体の上に感磁部を有する半導体
薄膜を形成したチップを、第2の磁性体から成るステム
上に載置した磁気センサの製造方法において、リードフ
レーム用合金テープ上にステム形成用の磁性体部分を設
けた複合テープを用意し、該複合テープからステム及び
リードを有するリードフレームを形成し、そのステム上
に前記チップを搭載することを特徴とする磁気センサの
製造方法。 - 【請求項8】前記複合テープのステム形成用の磁性体部
分が、金属磁性材料から成ることを特徴とする請求項7
記載の磁気センサの製造方法。 - 【請求項9】前記複合テープのステム形成用の磁性体部
分が、純鉄もしくは鉄を含む合金材料から成ることを特
徴とする請求項7記載の磁気センサの製造方法。 - 【請求項10】前記複合テープのステム形成用の磁性体
部分が、フェライトなどの非金属磁性材料を樹脂材に混
ぜたものから成ることを特徴とする請求項7記載の磁気
センサの製造方法。 - 【請求項11】前記感磁部を有する半導体薄膜がホール
効果を利用した半導体材料から成ることを特徴とする請
求項7、8、9又は10記載の磁気センサの製造方法。 - 【請求項12】前記感磁部を有する半導体薄膜が磁気抵
抗効果を利用した半導体材料から成ることを特徴とする
請求項7、8、9又は10記載の磁気センサの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10053049A JPH11248808A (ja) | 1998-03-05 | 1998-03-05 | 磁気センサ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP10053049A JPH11248808A (ja) | 1998-03-05 | 1998-03-05 | 磁気センサ及びその製造方法 |
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JPH11248808A true JPH11248808A (ja) | 1999-09-17 |
Family
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Family Applications (1)
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JP10053049A Pending JPH11248808A (ja) | 1998-03-05 | 1998-03-05 | 磁気センサ及びその製造方法 |
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JP (1) | JPH11248808A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001284123A (ja) * | 2000-01-24 | 2001-10-12 | Fuji Electric Co Ltd | 磁性薄膜、それを用いた磁気部品およびそれらの製造方法、および電力変換装置 |
JP2002026419A (ja) * | 2000-07-07 | 2002-01-25 | Sanken Electric Co Ltd | 磁電変換装置 |
KR20170107379A (ko) * | 2016-03-15 | 2017-09-25 | 에스아이아이 세미컨덕터 가부시키가이샤 | 자기 센서 및 그것의 제조 방법 |
KR20170107402A (ko) * | 2016-03-15 | 2017-09-25 | 에스아이아이 세미컨덕터 가부시키가이샤 | 자기 센서 및 그 제조 방법 |
JP2018004618A (ja) * | 2016-06-23 | 2018-01-11 | Tdk株式会社 | 磁気センサ |
-
1998
- 1998-03-05 JP JP10053049A patent/JPH11248808A/ja active Pending
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