JPH11247322A - プラスチック製電波障害防止型遮音壁 - Google Patents

プラスチック製電波障害防止型遮音壁

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JPH11247322A
JPH11247322A JP6933998A JP6933998A JPH11247322A JP H11247322 A JPH11247322 A JP H11247322A JP 6933998 A JP6933998 A JP 6933998A JP 6933998 A JP6933998 A JP 6933998A JP H11247322 A JPH11247322 A JP H11247322A
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JP
Japan
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sound
plastic
insulation wall
sound insulation
resin
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JP6933998A
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English (en)
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Hitoshi Tazawa
仁 田澤
Hiroshi Yamazaki
浩 山崎
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JSP Corp
AGC Matex Co Ltd
Original Assignee
JSP Corp
Asahi Glass Matex Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチック製遮音壁において、特定の周波
数領域において優れた吸音性を有するとともに、電波障
害を防止し得るものを提供する。 【解決手段】 音源側にルーバー型の音入口用開口部が
形成され内部に空間部を有する繊維強化プラスチック製
の外装材と前記外装材の空間部内に配置された非吸水性
プラスチック製の吸音材からなる遮音壁であって、JI
S A1409の残響室法吸音率測定方法によって求ま
る中心周波数が250、315、400、500、63
0、800、1000、1250、1600、200
0、2500、3150(Hz)での吸音率において、
該吸音率が0.7以上である上記中心周波数測定点が連
続して3点以上存在することを特徴とするプラスチック
製電波障害防止型遮音壁。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は道路、鉄道、空港等
の遮音壁に関する。更に詳しくは、電波を透過すること
のできるプラスチック製電波障害防止型遮音壁に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、道路等の遮音壁としては鉄板等を
箱型にし、その前面に吸音を行う為の開口を設け、箱内
部にグラスウールを収納したものが一般的である。ま
た、金属による電波障害を除去するためにプラスチック
製の遮音壁を用いることが提案されている。
【0003】ところが、上記開口を有する鉄板等の金属
箱にグラスウールを収納した遮音壁は、(i)重量が大
きいため設置が大変であり、道路等の基盤に対して負担
が大きい、(ii)吸音材としてグラスウールが使用され
ており耐水性が無いため清掃などのメンテナンスが出来
ないばかりか吸水による吸音性能の低下など耐久性に問
題がある、(iii)他の部品等を用いることなく組み立
てるのが難しく設置が大がかりとなる、(iv)金属によ
る電波障害があり、周辺の障害除去に対して莫大な費用
が必要である、(v)金属が環境により腐食し易く、メ
ンテナンスが必要である、等の欠点がある。
【0004】また、プラスチック製の遮音壁は、 (vi)剛性が低い (vii)自動車の衝突等の衝撃に対して破損が大きい 等の欠点がある。一方、特定形状の発泡粒子を成型して
得られる、連通した空隙を有する発泡成形体が、吸音性
を有することは知られている(例えば、特開平7−13
7063号、特開平8−108441号各公報等)。し
かしながら、これらには単に該発泡成形体が優れた吸音
特性を有すると記されているのみであって、吸音材とし
ての機能からみれば、特定波長の周波数領域において優
れた吸音率を得ることまでは考慮されていないものであ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、プラスチッ
ク製遮音壁において、特定の周波数領域において優れた
吸音性を有するとともに、電波障害を防止し得るものを
提供することをその課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決すべくなされたものであり、特定の吸音特性を有する
非吸水性プラスチック製吸音材を強化プラスチックから
なる外装材の音源側に配しオールプラスチックの遮音壁
とすることにより、特定の周波数領域において優れた吸
音性を有するとともに電波障害を防止しうることを見出
し本発明に到達した。即ち、本発明によれば、音源側に
ルーバー型の音入口用開口部が形成され内部に空間部を
有する繊維強化プラスチック製の外装材と前記外装材の
空間部内に配置された非吸水性プラスチック製の吸音材
からなる遮音壁であって、JIS A1409の残響室
法吸音率測定方法によって求まる中心周波数が250、
315、400、500、630、800、1000、
1250、1600、2000、2500、3150
(Hz)での吸音率において、該吸音率が0.7以上で
ある上記中心周波数測定点が連続して3点以上存在する
ことを特徴とするプラスチック製電波障害防止型遮音壁
が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の遮音壁はチャンネル型の
遮音板、ルーバー(傾斜板)及び非吸水性プラスチック
製吸音材を主要構成材とする。具体的には該遮音板の開
口部にルーバーを複数取り付けることにより音源側音入
口用開口部を有する外装材を形成し、該外装材の内部に
は空間部を形成する。そして外装材の内部空間部には特
定の吸音性能を有する非吸水性プラスチック製吸音材が
配置されている。また、上記遮音板及びルーバーは繊維
強化プラスチックからなり、これらの遮音板及びルーバ
ーは共に、両端の金具により一体化される。そして該遮
音壁は道路、線路に沿って、又は空港の周囲に立てられ
た柱に取り付けられる。
【0008】以下、本発明を図面に従って詳細に説明す
る。図1は本発明遮音壁の1つの実施例についての正面
図を示す。図2は図1のA−A'方向の断面図である。
これらの図において、遮音板1の開口部に対する前面板
としてルーバー2が取り付けられ内部に空間部7を有し
且つ音源側音入口用開口部8が形成されている。これら
の各部材は外装材を構成する。前記外装材空間部7には
音入口用開口部8を覆うように非吸水性プラスチック製
吸音材3が配置される。遮音板1には強度、剛性補強用
の役割を果たすリブ4があり、これは非吸水性プラスチ
ック製吸音材の位置を決め支持できる形状に設けること
が好ましい。 図3は図1のB−B'方向の断面図であ
る。長手方向の中間部には必要に応じて当て板6をリベ
ットなどで取り付けルーバーの振動ゆれを防ぐことがで
きる。遮音壁の両端には図4に示す金具5を取り付け、
遮音板とルーバーを一体化して組み付ける。また、金具
5は柱に対する取り付け金具として働かせることもでき
る。
【0009】本発明における遮音板及びルーバーは、い
ずれもプラスチックと繊維とを複合することにより強化
した繊維強化プラスチックからなるものである。この場
合、繊維強化プラスチックとしては、主として長手方向
に配置された繊維(好ましくは連続繊維)により強化し
た繊維強化プラスチックからなるものが好ましく、この
ものは、例えば、所謂、連続引抜き成形法により成形す
ることができる。繊維強化プラスチックの組成は、繊維
を50〜70重量%含有することが好ましく、その繊維
のうち80重量%以上が長手方向に配置された繊維をな
すのが好ましい。この場合の繊維としては、ガラス繊
維、アラミド繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊
維、その他のセラミック繊維など電波透過性が良好なも
のが使用できる。それらの中でも特にガラス繊維が強度
とコストの面で好ましい。また、繊維と複合される樹脂
としては不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂等の熱硬化性樹脂又はポリプロピレン、ポリ
エチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド等の熱可塑性樹
脂が挙げられる。それらの中でも特に不飽和ポリエステ
ル樹脂、フェノール樹脂が難燃性、耐候性の面で好まし
い。尚、繊維強化プラスチックからなる遮音板は、十分
な遮音性を発揮するために密度1.6〜2.2g/cm
3のものが好ましい。
【0010】本発明の遮音壁は、JIS A1409の
残響室法吸音率測定方法によって求まる中心周波数が2
50、315、400、500、630、800、10
00、1250、1600、2000、2500、31
50(Hz)での吸音率において、その吸音率が0.7
以上である上記中心周波数測定点が連続して3点以上存
在するものである。また、その吸音率が0.5以上であ
る上記中心周波数測定点が連続して6点以上且つ吸音率
が0.7以上である上記中心周波数測定点が連続して3
点以上存在するものであることが好ましい。更に、その
吸音率が0.7以上である連続する3点の上記中心周波
数測定点は、吸音率が0.5以上である連続する6点以
上の上記中心周波数測定点に含まれるものであることが
好ましい。上記残響室法吸音率測定において吸音率が
0.7以上である上記中心周波数測定点が連続して2点
以下存在するものになると、騒音対策としての遮音機能
が不十分なものになってしまう。
【0011】尚、残響室法吸音率測定は、JISA14
09に規定する残響室法吸音率の測定方法により、測定
周波数を以下の中心周波数250、315、400、5
00、630、800、1000、1250、160
0、2000、2500、3150(Hz)として行な
う。そして、本発明の遮音壁は、上記測定周波数(H
z)において3点以上連続して(例えば、630、80
0、1000(Hz)や、315、400、500、6
30等、連続して3点以上)、0.7以上の吸音率を示
すものである。また、非吸水性プラスチック製吸音材と
はJISK6767のB法によって測定した吸水量が
0.03g/cm3未満のものである。
【0012】非吸水性プラスチック製吸音材の基材樹脂
としては、例えば、ポリスチレン、ポリα−メチルスチ
レン、スチレン無水マレイン酸コポリマー、ポリフェニ
レンオキサイドとポリスチレンとのブレンド又はグラフ
トポリマー、アクリロニトリル−スチレンコポリマー、
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンターポリマ
ー、スチレン−ブタジエンコポリマー、ハイインパクト
スチレン等のスチレン系重合体;ポリ塩化ビニル、塩化
ビニル−酢酸ビニルコポリマー、エチレン又はプロピレ
ンと塩化ビニルのコポリマー等の塩化ビニル系重合体;
ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィ
ン系樹脂等が挙げられる。上記ポリオレフィン系樹脂と
しては、例えば、エチレン−ブテンランダムコポリマ
ー、エチレン−ブテンブロックコポリマー、エチレン−
プロピレンブロックコポリマー、エチレン−プロピレン
ランダムコポリマー、エチレン−プロピレン−ブテンラ
ンダムターポリマー、ホモポリプロピレン等のポリプロ
ピレン系樹脂、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、
直鎖状超低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニルコ
ポリマー、エチレン−メチルメタクリレートコポリマ
ー、エチレン−メタクリル酸コポリマーの分子間を金属
イオンで架橋したアイオノマー系樹脂等のポリエチレン
系樹脂やポリブテン−1、ポリペンテン、エチレン−ア
クリル酸−無水マレイン酸ターポリマー等が挙げられ
る。
【0013】ポリオレフィン系樹脂は無架橋の状態で用
いられてもよいが、パーオキサイドや放射線等により架
橋させて用いてもよい。しかしながら、生産工程数、リ
サイクル性の面で無架橋のものが好ましい。
【0014】上記基材樹脂の中では、回復性、じん性等
が良好である点で、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン
コポリマー、プロピレン−ブテンコポリマー、エチレン
−プロピレン−ブテンターポリマー等のポリオレフィン
系樹脂が好ましい。更に、上記基材樹脂の中で耐熱性、
強度の面で特に好ましいのは、エチレン−プロピレンラ
ンダムコポリマー、プロピレン−ブテンランダムコポリ
マー、エチレン−プロピレン−ブテンターポリマーであ
る。
【0015】本発明における非吸水性プラスチック製吸
音材は上記基材樹脂からなる成形体に貫通孔、非貫通
孔、凹凸、溝等が形成されたものより得られ、孔の径、
溝の幅、孔や溝の深さ、凹凸の大きさ、成形体の厚み
(本発明においては吸音材の厚みは50〜125mmと
することが好ましい)、形状(ピラミッド形、角錐台形
等)等を調節することにより目的の吸音性能とすること
ができる。特に、非吸水性プラスチック製吸音材として
は吸音性能の調整面、吸音材生産性の面で樹脂粒子を結
合してなる連通した空隙を有する、空隙率が15〜60
%、嵩密度が0.01〜0.60g/cm3の成形体が
好ましい。
【0016】本発明に使用される前記樹脂粒子は、発泡
粒子であっても、非発泡粒子であってもよいが軽量性、
緩衝性の面で発泡粒子であることが好ましい。更に、樹
脂粒子の形状は、粒子状、チップ状、筒状、その他の形
状等の種々の形状に形成されたものや、成型品を粉砕し
て得られる粉砕チップ等が用いられる。
【0017】本発明において、樹脂粒子成形体は上記樹
脂粒子を所望の形状を有する金型内に充填し、水蒸気等
の加熱媒体により加熱することにより成形することがで
きる。樹脂粒子成形体は上記空隙率、嵩密度、吸音率を
満足させるものであれば、樹脂粒子の形状は特に限定さ
れるものではないが、特に筒状の樹脂粒子を結合して得
られる吸音材の圧縮、曲げ等の機械的強度、吸音性能が
優れたものとなるため、筒状の樹脂粒子を用いることが
好ましい。筒状以外の樹脂粒子を用いた成形体において
は、非発泡粒子では、重量が重くなり易く、発泡粒子で
は、十分な空隙率を有する成形体を得ようとした場合、
発泡粒子の二次発泡力を抑えるために発泡粒子の金型成
形時の成形加熱条件を低めに設定する必要があるが、そ
うすると発泡粒子間の融着強度が弱くなる。そこで、発
泡粒子間の融着強度を強くするために成形加熱条件を高
く設定する必要があるが、そうすると空隙となるはずの
部分も二次発泡により埋まってしまい、充分な空隙率が
得られなくなるというように、空隙率と発泡粒子間の融
着強度の双方において、同時に満足できる良好な成形体
が得られる成型条件範囲が狭く、所望の空隙率を有する
成形体を安定して得ることが困難になる。更には、上記
した筒状以外の粒子形状では、粒子相互間にできる空間
の大きさにバラツキが生じやすく、また、型内に均一に
充填すること自体が難しく、充填する度に充填密度が異
なり易いというように、得られる発泡成形体の空隙率の
コントロールが困難であると共に、成形体の空隙率をど
の部位においてもある程度均一になるようにすることも
困難であるため吸音性能の微妙な調整が難しくなる虞が
ある。
【0018】本発明における樹脂粒子成形体からなる吸
音材の空隙率は、吸音性の面で15〜60%であること
が好ましい。該成形体の空隙率A(%)は、次式によっ
て算出される。 A(%)=[(B−C)/B]×100 但し、B:樹脂粒子成形体の見かけ体積(cm3)、
C:樹脂粒子成形体の真の体積(cm3)である。見か
け体積Bは成形体の外形寸法から算出される体積、真の
体積Cは成形体をアルコール中に沈めて求められる空隙
部を除いた部分の体積をそれぞれ示す。空隙率が15%
未満の場合、音エネルギーを成形体内の熱エネルギーや
振動エネルギーに変換し得る空気層が少ないために、音
波が材料内部に伝搬するのに十分な空気層がないため、
空気の粘性摩擦が生じ難くなり、吸音率の低下が起こ
る。逆に、60%を超えると、成形体の内部を音波が、
抵抗なく入り込み、樹脂粒子壁面との接触が起こり難く
なることにより樹脂組成物へのエネルギー伝搬が起こり
難くなり、音エネルギーの減衰が起こり難くなる。上記
空隙率が15〜60%の範囲内であれば、吸音材として
十分の機能を発揮する。本発明の連通した空隙部を有す
る成形体の空隙率は、吸音性且つ連通した空隙部の生産
安定性を考慮した場合、好ましくは25〜50%であ
る。
【0019】更に、本発明における樹脂粒子成形体の嵩
密度は、0.01〜0.6g/cm3である。嵩密度と
は、所定重量M(g)の樹脂組成物成形体を見かけ体積
V(cm3)で除した値である。見かけ体積は、成形体
の外形寸法から算出される体積である。嵩密度が0.0
1g/cm3よりも小さい場合、成形体の圧縮特性等の
機械的強度が悪くなり、更には後記する孔径の条件を満
たさないものになり易くなる。また、嵩密度が0.6g
/cm3を超える場合には、重量が重くなると共に、上
記した空隙率の条件を満足させる成形体が得られ難くな
るといった問題が生じてしまい好ましくない。
【0020】本発明において、樹脂粒子成形体として
は、その嵩密度が通常0.01〜0.6g/cm3のも
のを用いることができるが、特に成形体の圧縮強度等の
機械的強度を高くできること、重量を少なくできるこ
と、及び経済性の観点から、0.03〜0.09g/c
3のものを用いるのが好ましい。
【0021】本発明における非吸水性プラスチック製吸
音材が、貫通孔を有する筒状の樹脂粒子を複数結合して
なる、連通した空隙を有する樹脂粒子成形体である場
合、その孔径が比較的小さい方が、又は空隙率が大きい
方が、吸音率が優れた樹脂粒子成形体を得るための厚み
を小さくすることができるので有利である。逆に、樹脂
粒子の孔径が大きく、又は成形体空隙率が小さい成形体
ほど、厚みを大きくしないと吸音率の優れた成形体を得
ることが難くなる。
【0022】成形体を形成するために用いられる樹脂粒
子の貫通孔の孔径の平均値をdとした場合、dを3.0
mm以下にすることが好ましい。dが3.0mmを超え
る場合、孔径が大きく、開口部が広く、材料自体が音エ
ネルギーを吸収するのに充分な壁面の接触部分が小さ
く、更に薄肉のものでは広い音の周波数領域で優れた吸
音率を得ることが難しいためである。尚、dが0.5m
m以上3mm以下であることが好ましく、この範囲であ
ると、樹脂粒子を製造する際の生産性に優れると共に、
吸音性においても優れたものが得られる。また、孔径d
の下限値はおおむね0.2mmである。
【0023】本発明における孔径とは、筒状の樹脂粒子
の貫通孔の貫通方向に垂直な断面の最大内径である。筒
状の樹脂粒子9としては、例えば、図5に示すような断
面形状を有するものが挙げられる。即ち、(ア)中空円
状(ドーナツ状)、(イ)中空三角状、(ウ)中空六角
状、(エ)中空円の中に仕切りがある形状、(オ)2つ
の中空円が並列された形状、(カ)3つの中空円のそれ
ぞれが接触して並列された形状、(キ)一部に断裂部を
有する中空円状、(ク)一部に断裂部を有する中空四角
状、(ケ)不定形状等がある。
【0024】樹脂粒子の形状としては、3〜8個の肢状
部を有する場合も好ましい態様の一つである。このよう
な形状としては、例えば、図6に示すように所定方向断
面において常に一定形状を有し、その所定断面が、
(コ)中空円形iの周囲の均等の位置に3本の肢状部e
を有するもの、(サ)中空三角形jの周囲の均等の位置
に3本の肢状部eを有するもの、(シ)中空四角形kの
周囲の均等の位置に4本の肢状部eを有するもの、
(ス)中空円形iの周囲の均等の位置に6本の肢状部e
を有するもの、(セ)4本の肢状部eにより十字形を有
するもの等が挙げられる。
【0025】なお、上記した樹脂粒子の態様としては、
例えば図7の(ソ)〜(ト)に示されるような形状が挙
げられる。具体的には、図7(ソ)、(ト)に示すよう
に、貫通孔の貫通方向に垂直な、どの断面においてもほ
ぼ一定な図5中(ア)、(イ)の断面を有し真直形状を
有するもの、図7(タ)に示すように貫通孔の貫通方向
に垂直な断面形状が図5中(ケ)のように不定形を示す
もの、図7(チ)に示すように図7(ソ)が複数組合さ
れたもの、図7(ツ)に示すように貫通孔を有する樹脂
粒子が傾斜しているもの、図7(テ)に示すように樹脂
粒子の貫通孔の孔径が貫通孔の貫通方向に垂直な断面に
おいて一定ではないもの等である。
【0026】図7においてd′は、筒状の樹脂粒子の孔
径であり、d′の平均値を孔径の平均値dとする。1つ
の樹脂粒子において、2つ以上の貫通孔を有する場合
は、貫通孔各々についての孔径d′をもとにdを求める
〔図7(チ)参照〕。貫通孔の内径が変化している形状
では、最も長い部分を示す部分が孔径d′であり〔図7
(テ)参照〕、不定形状では、貫通孔の孔径d′は貫通
孔内部突出部にさえ切られることなく連続して最も長く
つながった部分である〔図7(タ)参照〕。例えば測定
箇所の一例を示すと図7のようになる。
【0027】樹脂粒子が筒形であれば、樹脂粒子を金型
内に充填する際の充填空気圧の調整で筒形樹脂粒子に方
向性を与えることが可能となり、空隙率、特に連通した
空隙の方向性を制御することができる。
【0028】樹脂粒子のL/Dの値とは、所定方向断面
において常に一定形状を有するある樹脂粒子において、
その胴部断面の最大径(D)で、該(D)に対して垂直
方向の最大長さ(L)を除した値である。特に貫通孔を
有する樹脂粒子の場合、貫通孔の最大長さ(L)を該
(L)に垂直な断面の最大径(D)で除した値である
(図7参照)。例えば、樹脂粒子が円筒形である場合、
Lは円筒の筒の高さ、Dは筒の外径に相当する。
【0029】本発明において、前記した樹脂粒子の形状
〔例えば、図5の(ア)〜(ケ)、図6の(コ)〜
(セ)で例示した形状の長さ(L)及び(D)、胴部形
状、胴部厚み、肢状部厚み等〕を便宜選択することによ
って、得られる樹脂粒子成形体の密度、空隙率を調整す
ることができる。なお、前記で例示したものは主に所定
方向断面において常に一定形状を有するものであるが、
本発明に用いられる樹脂粒子はこれらに限られるもので
はなく、ある程度は不定形のものでもよい。
【0030】本発明では、樹脂粒子成形体からなる吸音
材の音波の入射する開口面積が大きくなり、且つ、十分
な空隙率を有するものが得られ易い利点から筒状の樹脂
粒子のL/Dを1.3〜0.7に調整することが好まし
い。
【0031】樹脂粒子を製造する手段としては、例え
ば、基材樹脂を押出機で溶融混練した後、所望の断面形
状の樹脂押出口を有するダイスからストランド状に押し
出して、冷却後所定長さに切断するか、或いは所定長さ
に切断後冷却する等の手段でペレット状の樹脂粒子を製
造する。更に発泡粒子とする場合は、該樹脂粒子を密閉
容器内に発泡剤の存在下で分散媒に分散させて、該樹脂
粒子の軟化温度以上の温度に加熱して樹脂粒子内に発泡
剤を含侵させ、しかる後容器の一端を開放し、容器内圧
力を発泡剤の蒸気圧以上の圧力に保持しながら、樹脂粒
子と分散媒とを同時に容器内よりも低圧の雰囲気(通常
は大気圧下)に放出して樹脂粒子を発泡せしめる等の手
段により所望の形状の発泡粒子を得ることができる。
尚、樹脂粒子の形状は該樹脂粒子を所定の発泡倍率で発
泡させたときの形状と、略相似形となる為、発泡粒子形
状の調整は樹脂粒子形状を調整することによってなされ
る。また、樹脂粒子の平均重量は0.5〜10mgのも
のが主に使用され、得られる樹脂粒子成形体の空隙率、
密度の均一性の面から1〜6mgのものが好ましい。
【0032】上記したように発泡粒子を得る場合には、
例えば、タルク、炭酸カルシウム、ホウ砂、水酸化アル
ミニウム、ホウ酸亜鉛等の無機物を添加してなる基材樹
脂粒子を揮発性発泡剤及び/又は無機ガス系発泡剤と共
に密閉容器内に入れ、該容器内で樹脂粒子及び発泡剤を
分散媒に分散させ、樹脂粒子の軟化温度以上の温度に加
熱し、該粒子内に発泡剤を含侵させた後、該容器の一端
を開放し、樹脂粒子と分散媒とを同時に容器内よりも低
圧の雰囲気下に放出することにより発泡粒子を得る方法
を用いることができる。
【0033】樹脂粒子を分散させるための分散媒として
は、樹脂粒子を溶解しないものであればよく、このよう
な分散媒としては、例えば水、エチレングリコール、グ
リセリン、メタノール、エタノール等が挙げられるが、
通常は水が使用される。
【0034】更には、樹脂粒子を分散媒に分散せしめて
発泡温度に加熱するに際し、樹脂粒子相互の融着を防止
するために融着防止剤を用いることができる。融着防止
剤としては、水等に溶解せず、加熱によって溶融しない
ものであれば無機系、有機系を問わずに使用可能である
が、一般には無機系のものが好ましい。無機系の融着防
止剤としては、カオリン、タルク、マイカ、酸化アルミ
ニウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム等の粉体が好
適である。また、分散助剤として、ドデシルベンゼンス
ルフォン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等のアニ
オン系界面活性剤が好適に使用される。上記融着防止剤
としては、平均粒径0.001〜100μm、特に0.
01〜30μmのものが好ましい。融着防止剤の添加量
は樹脂粒子100重量部に対し、通常は0.01〜10
重量部が好ましい。また、界面活性剤は樹脂粒子100
重量部当たり、通常0.001〜5重量部添加すること
が好ましい。
【0035】上記発泡剤としては、通常、プロパン、ブ
タン、ヘキサン、シクロブタン、シクロヘキサン、トリ
クロロフロロメタン、ジクロロジフロロメタン、クロロ
フロロメタン、トリフロロメタン、1,1,1,2−テ
トラフロロメタン、1−クロロ−1,1−ジフロロエタ
ン、1,1−ジフロロエタン、1−クロロ−1,2,
2,2−テトラフロロエタン等の揮発性発泡剤や、窒
素、二酸化炭素、アルゴン、空気等の無機ガス系発泡剤
が挙げられるが、なかでもオゾン層の破壊がなく且つ安
価な無機ガス系発泡剤が好ましく、特に窒素、二酸化炭
素、空気が好ましい。窒素、空気を除く上記発泡剤の使
用量は、通常樹脂粒子100重量部当たり、2〜50重
量部であり、また、窒素、空気を発泡剤として使用する
場合、その使用量は10〜60kgf/cm2Gの圧力範
囲で密閉容器内に圧入されるものとし、これらの発泡剤
の使用量は得ようとする発泡粒子の嵩密度との関係から
便宜選定される。
【0036】上記樹脂粒子としては、基材樹脂に例え
ば、黒、灰色、茶色等の着色顔料又は染料を添加して着
色したものであってもよい。着色した基材樹脂より得ら
れた着色発泡粒子を用いれば、着色された樹脂粒子成形
体を得ることができる。着色顔料又は染料の色は、上記
に例示したものの他に黄色、赤色、桃色、緑色、青色
等、成形体の用途に応じて選択され得る。
【0037】基材樹脂に着色顔料、染料又は無機物等の
添加剤を添加する場合は、添加剤をそのまま基材樹脂に
練り込むこともできるが、通常は分散性等を考慮して添
加剤のマスターバッチを作り、それと基材樹脂とを混練
することが好ましい。着色顔料、染料の添加量は着色の
色によって異なるが、通常基材樹脂100重量部に対し
て0.001〜5重量部とするのが好ましい。
【0038】特に、樹脂粒子を発泡させて発泡粒子とす
る場合、無機物を基材樹脂に上記の量添加することによ
り、発泡倍率の向上効果、気泡径を50〜350μmに
調整できる効果がある。
【0039】その他、発泡粒子を得る方法として押出機
を用いて所望の断面形状を有するダイスから直接押出発
泡法により、押出発泡体を得、該発泡体を適当な長さに
カットすることにより発泡粒子を得る等、発泡体を製造
する従来公知の方法を適用することができる。
【0040】本発明における基材樹脂には、難燃性付与
のために、臭素系、リン系等の難燃剤、劣化防止のため
に、フェノール系、リン系、イオウ系等の酸化防止剤、
ヒンダードアミン系、ベンゾフェノン系等の光安定剤、
また、加工性向上のために、ステアリン酸カルシウム等
の脂肪酸金属塩を触媒中和剤として、エルカ酸アミド、
オレイン酸アミド等の脂肪酸アミドを滑剤として添加で
きる。上記添加剤は、それぞれ樹脂100重量部に対し
て、0.001〜10重量部添加することが好ましい。
【0041】本発明において、上記した種々のポリマー
は通常通り単独で用いてよく、或いは2種類以上を混合
する等併用してもよい。また、上記基材樹脂にポリカプ
ロラクトン、ポリβ−ヒドロキシ酪酸及び/又はそのコ
ポリマー、ポリビニルアルコール、変性デンプン等の生
分解性プラスチックを混合して使用することもできる。
前述した基材樹脂に生分解性プラスチックを混合して用
いるような場合は、上記両者を混合しておいてもよく、
また上記両者を発泡させた発泡粒子同士を混合してもよ
く、また生分解性プラスチックの非発泡樹脂粒子を、上
記基材樹脂からなる発泡粒子と混合してもよい。また、
上記基材樹脂に柔軟性を付与するために、エチレン−プ
ロピレンラバー等のゴム成分を5〜40重量%添加して
もよい。
【0042】本発明において、特に外装材の空間部内に
音入口用開口部を覆うように吸音材が配置され該吸音材
の音入口用開口部側に対する裏面側と繊維強化プラスチ
ック製外装材背面板の内面側との間に空気層が設けられ
ていることが低周波数の音を遮音するのに好適であり、
特に道路の遮音壁として好適である。一方、外装材背面
板の内面側の少なくとも一部に吸音材が積層され該吸音
材の音入口用開口部側と音入口用開口部との間に空気層
が設けられていることにより、高周波数の音を遮音する
のに好適であり、該空気層の厚みは40〜125mmが
好ましい。尚、外装材背面板の内面側の少なくとも一部
とは、外装材背面板の内面の全面はもちろんのこと、該
背面板の内面に部分的に吸音材が1つ又は2つ以上積層
されていることを指す。
【0043】また、図8〜9に示すように吸音材3の音
入口用開口部8側に対する裏面側と繊維強化プラスチッ
ク製外装材背面板9の内面側との間に空気層Aが設けら
れているものが、吸音性能調整面において好ましく、該
空気層Aの厚み(m)が厚いと低周波数の音の吸音性が
良化し、一方、該空気層Aの厚み(m)が薄いと高周波
数の音の吸音性が良化する。本発明において該空気層A
の厚み(m)は40〜95mmが好ましい。また、図9
に示すように2以上の吸音材3(1)、3(2)間に空
気層Aを形成し外装材の空間部内に配置されているもの
は吸音性の面で好ましく、吸音材間の空気層の厚み
(m)は10〜50mmが好ましい。また、本発明で使
用される吸音材3は四フッ化エチレン、三フッ化エチレ
ン等の耐光性フィルムで被覆することが好ましく、ま
た、耐光性フィルムの厚みは10〜50μmのものが好
適である。該フィルムの厚みが10μm未満の場合は強
度等の物性面で不十分となる虞れがあり、一方、50μ
mを越えると音を反射して遮音壁の機能に支障をきたす
虞れがある。
【0044】
【実施例】以下、実施例、比較例を挙げて本発明を更に
詳しく説明する。
【0045】エチレン−プロピレンランダムコポリマー
(エチレンコンテント2.4重量%、融点146℃、M
FR10g/10min、尚、表1中EPと示す。)の
基材樹脂と、ホウ酸亜鉛及びカーボンブラックを押出機
内で溶融混練し、その後図5(ア)に示す円筒状樹脂粒
子断面形状に略相似形の樹脂押し出し口を有するダイス
からストランド状に押し出して水中で急冷した後、樹脂
粒子重量が2mgになるように、所定の長さに切断して
ペレット状に造粒し円筒状樹脂粒子を得た。これらの樹
脂粒子60kgを発泡剤として炭酸ガスを使用し、分散
剤としてカオリン400g、界面活性剤としてドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム6g、水240リットル
とを配合して密閉容器(容積400リットル)内で撹拌
しながら融解終了温度以上の温度に昇温することなく、
147℃に昇温して15分間保持し、更に152℃に昇
温、15分間保持した後に密閉容器内の平衡蒸気圧に等
しい背圧をかけ、その圧力を保持したまま容器の一端を
開放して樹脂粒子と水とを同時に放出して樹脂粒子を発
泡せしめ、灰色の円筒状発泡粒子(平均粒子重量2m
g、孔径1.6mm、L=3.5mm、L/D=1.
0)を得た。なお、ホウ酸亜鉛、カーボンブラックは、
配合量がそれぞれ0.2重量%、0.26重量%となる
ようにマスターバッチで添加した。
【0046】上記発泡粒子を金型に充填し2.8〜3.
8kgf/cm2Gのスチームにて成型して、嵩密度0.
045g/cm3、空隙率40%、JIS K6767
B法による吸水量が0.008g/cm3のプロピレン
系樹脂筒状発泡粒子成形体を得た。
【0047】実施例1 不飽和ポリエステルを基材樹脂としガラス繊維を65重
量%(尚、ガラス繊維の80重量%が長手方向に配置さ
れた連続繊維をなす)を配合した密度1.9g/cm3
の繊維強化プラスチック製の外装材の空間部内に上記プ
ロピレン系樹脂筒状発泡粒子成形体を図8に示すように
配置した遮音壁を得た。得られた遮音壁の吸音率をJI
SA1409の残響室法吸音率測定法に基づき(試料面
積10m2、温度10℃、湿度66%、測定場所:東京
都立産業技術研究所)測定した結果を表1に示す。
【0048】なお、この実施例1で得た図8に示した構
造の遮音壁における具体的寸法は以下の通りである。 a :510mm b(1):250mm b(2):250mm c :70mm d :20mm e :160mm f(1):70mm f(2):83mm g(1):67.5mm g(2):92.5mm h(1):54mm h(2):30.5mm h(3):90mm h(4):30.5mm h(5):90mm h(6):30.5mm h(7):90mm h(8):30.5mm h(9):34mm m :75mm n :50mm
【0049】実施例2 不飽和ポリエステルを基材樹脂としガラス繊維を65重
量%(尚、ガラス繊維の80重量%が長手方向に配置さ
れた連続繊維をなす)を配合した密度1.9g/cm3
の繊維強化プラスチック製の外装材の空間部内に上記プ
ロピレン系樹脂筒状発泡粒子成形体を図9に示すように
配置した遮音壁を得た。得られた遮音壁の吸音率をJI
SA1409の残響室法吸音率測定法に基づき(試料面
積10m2、温度11℃、湿度66%、測定場所:東京
都立産業技術研究所)測定した結果を表1に示す。
【0050】なお、この実施例2で得た図9に示した構
造の遮音壁における具体的寸法は以下の通りである。 a :510mm b(1):250mm b(2):250mm c :70mm d :20mm e :160mm f(1):70mm f(2):83mm g(1):67.5mm g(2):92.5mm h(1):54mm h(2):30.5mm h(3):90mm h(4):30.5mm h(5):90mm h(6):30.5mm h(7):90mm h(8):30.5mm h(9):34mm m :30mm n(1):75mm n(2):20mm
【0051】実施例3 不飽和ポリエステルを基材樹脂としガラス繊維を65重
量%(尚、ガラス繊維の80重量%が長手方向に配置さ
れた連続繊維をなす)を配合した密度1.9g/cm3
の繊維強化プラスチック製の外装材の空間部内に上記プ
ロピレン系樹脂筒状発泡粒子成形体を図9に示すように
配置した遮音壁を得た。得られた遮音壁の吸音率をJI
SA1409の残響室法吸音率測定法に基づき(試料面
積10m2、温度11℃、湿度60%、測定場所:東京
都立産業技術研究所)測定した結果を表1に示す。
【0052】なお、この実施例3で得た図9に示した構
造の遮音壁における具体的寸法は以下の通りである。 a :510mm b(1):250mm b(2):250mm c :70mm d :20mm e :160mm f(1):70mm f(2):83mm g(1):67.5mm g(2):92.5mm h(1):54mm h(2):30.5mm h(3):90mm h(4):30.5mm h(5):90mm h(6):30.5mm h(7):90mm h(8):30.5mm h(9):34mm m :10mm n(1):95mm n(2):20mm
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の遮音壁は
前記の構成としたことから、優れた吸音性を備えるもの
であることはもとより、更に、(i)外装材が繊維強化
プラスチック製であるため重量が小さく設置が容易であ
り、道路等の基盤に対しての負担も小さい、(ii)吸音
材が非吸水性プラスチック製であるため耐水性に優れ水
による清掃が可能であり、また吸水による吸音性能の低
下などの心配がない、(iii)組み立てが容易である、
(iv)外装材、吸音材共にプラスチック製であるため電
波障害がない、(v)メンテナンスフリーである、(v
i)樹脂強化プラスチック製の外装材とプラスチック製
(好ましくはプラスチック発泡体製)の吸音材との組み
合わせにより、剛性及び緩衝性に優れ自動車の衝突等の
衝撃に対して破損が小さい等の優れた効果を兼ね備えた
もので様々な用途に利用可能であり、特に、道路、空
港、鉄道等の遮音壁として好適なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明遮音壁の一例を示す正面図である。
【図2】図1A−A'方向の断面図である。
【図3】図1B−B'方向の断面図である。
【図4】本発明遮音壁の端部の一例を示す斜視図であ
る。
【図5】本発明における樹脂粒子成形体に用いられる樹
脂粒子の断面形状の態様を示す図である。
【図6】本発明における樹脂粒子の断面形状の別の態様
を示す図である。
【図7】本発明における樹脂粒子の具体的な形状を示す
図である。
【図8】本発明実施例1の遮音壁の構造を示す縦断面図
である。
【図9】本発明実施例2及び3の遮音壁の構造を示す縦
断面図である。
【符号の説明】
1 遮音板 2 ルーバー 3 吸音材 4 リブ 5 金具 6 当て板 7 空間部 8 音源側音入口用開口部 9 背面板 10 樹脂粒子 e 肢状部 i 中空円形 j 中空三角形 k 中空四角形

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音源側にルーバー型の音入口用開口部が
    形成され内部に空間部を有する繊維強化プラスチック製
    の外装材と前記外装材の空間部内に配置された非吸水性
    プラスチック製の吸音材からなる遮音壁であって、JI
    S A1409の残響室法吸音率測定方法によって求ま
    る中心周波数が250、315、400、500、63
    0、800、1000、1250、1600、200
    0、2500、3150(Hz)での吸音率において、
    該吸音率が0.7以上である上記中心周波数測定点が連
    続して3点以上存在することを特徴とするプラスチック
    製電波障害防止型遮音壁。
  2. 【請求項2】 外装材の空間部内に音入口用開口部を覆
    うように吸音材が配置され該吸音材の音入口用開口部側
    に対する裏面側と繊維強化プラスチック製外装材背面板
    の内面側との間に空気層が設けられていることを特徴と
    する請求項1記載のプラスチック製電波障害防止型遮音
    壁。
  3. 【請求項3】 2以上の吸音材が吸音材間に空気層を形
    成し外装材の空間部内に配置されていることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載のプラスチック製電波障害防止
    型遮音壁。
  4. 【請求項4】 外装材背面板の内面側の少なくとも一部
    に吸音材が積層され該吸音材の音入口用開口部側と音入
    口用開口部との間に空気層が設けられていることを特徴
    とする請求項1記載のプラスチック製電波障害防止型遮
    音壁。
  5. 【請求項5】 吸音材が樹脂粒子を結合してなる成形体
    であって、空隙率が15〜60%、嵩密度が0.01〜
    0.60g/cm3であることを特徴とする請求項1〜
    4いずれかに記載のプラスチック製電波障害防止型遮音
    壁。
  6. 【請求項6】 樹脂粒子を結合してなる成形体がポリオ
    レフィン系樹脂発泡粒子を結合してなる成形体であるこ
    とを特徴とする請求項5記載のプラスチック製電波障害
    防止型遮音壁。
  7. 【請求項7】 ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の形状が
    筒状であることを特徴とする請求項6記載のプラスチッ
    ク製電波障害防止型遮音壁。
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