JPH11247108A - 軌道変位計測システム - Google Patents

軌道変位計測システム

Info

Publication number
JPH11247108A
JPH11247108A JP4816598A JP4816598A JPH11247108A JP H11247108 A JPH11247108 A JP H11247108A JP 4816598 A JP4816598 A JP 4816598A JP 4816598 A JP4816598 A JP 4816598A JP H11247108 A JPH11247108 A JP H11247108A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
displacement
laser beam
piece
track
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4816598A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3905972B2 (ja
Inventor
Yoshinobu Kimura
好延 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YUUPASU KK
Original Assignee
YUUPASU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YUUPASU KK filed Critical YUUPASU KK
Priority to JP04816598A priority Critical patent/JP3905972B2/ja
Publication of JPH11247108A publication Critical patent/JPH11247108A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3905972B2 publication Critical patent/JP3905972B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Machines For Laying And Maintaining Railways (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 不動点に立てた支柱11,11と、一方
の支柱11に取付けたレーザビーム投光器13と、他方
の支柱11に取付けたレーザビーム受光器15と、この
レーザビーム受光器15の入口に設けた遮光体15e
と、測定対象物から延ばしたアーム17と、このアーム
17上に立てたジャッキ機構18と、このジャッキ機構
18の昇降片18aに取付けたスリット付き遮光板19
と、昇降片18aの昇降量を測定する変位センサ23
と、昇降片18aを上下する制御部22と、昇降片18
aの昇降量を計測して、それを軌道変位とする計測部2
4とからなる。 【効果】 運搬や設置時の取扱い性を向上させることが
でき、また、棒材を使用した場合のような気温変化によ
る棒材の膨張収縮がなくなるため、測定精度を向上させ
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は軌道変位計測システ
ムの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明者は、先に登録実用新案第303
8783号公報「軌道変位計測・警報発生装置」で棒材
を軌道変位計測の基準とした技術を提案した。同公報の
図1を再掲載してその技術を次図で説明する。なお、符
号は振り直す。
【0003】図11は上記考案に係る軌道変位計測・警
報発生装置及び軌道を示す断面図であり、軌道変位計測
・警報発生装置100は、レール101の側方に埋め込
んだ支柱102,102(奥は不図示)と、これらの支
柱102,102に渡した棒材103と、この棒材10
3の途中に取付けた変位センサ104,105と、軌道
106を構成する枕木107などの測定対象物から変位
センサ104,105まで延ばしたアーム111と、こ
のアーム111の先端に取付けた検出片112とからな
る。ここで、113は車両、114は車輪である。
【0004】検出片112の一部(ハッチングした部
分)が変位センサ104に近づけば、測定対象物が隆起
し、また、検出片112の一部(ハッチングした部分)
が変位センサ105に近づけば、測定対象物が沈下し
て、隆起量又は沈下量を求めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記考案では、支柱1
02,102間に棒材103を渡すことで、棒材103
が確認しやすく、また、外力の影響が受けにくいため、
測定対象物の変位を変位センサ104,105で精度よ
く検出することができるが、近年、隆起又は沈下を長い
距離で測定する要求が高まり、棒材103を長くするこ
とによる重量増や気温変化によるたわみの影響をなくし
て、取扱い性や測定精度を向上させるためのより一層の
改良が望まれる。また、長い距離で測定する場合に、測
定機器の台数が増加して計測費用が増大するため、より
安価なシステムが求められる。本発明の目的は、取扱い
性や測定精度を向上させ、計測費用を低減するととも
に、長い距離で測定することのできる軌道変位計測シス
テムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項1は、不動点に立てた左右2本の支柱
と、これらのうち一方の支柱に水平にレーザビームを発
するために取付けたレーザビーム投光器と、他方の支柱
にレーザビームを上下2段の受光部で受けるために取付
けたレーザビーム受光器と、このレーザビーム受光器の
受光部境界部分への受光を阻止するためにレーザビーム
受光器の入口に設けた遮光体と、2本の支柱間のレー
ル、枕木若しくは道床などの測定対象物から延ばしたア
ームと、このアーム上に立てたジャッキ機構と、このジ
ャッキ機構の昇降片に取付けたスリット付き遮光板と、
昇降片の昇降量を測定する変位センサと、レーザビーム
投光器から発したレーザビームが遮光板のスリットを通
ってどちらか一方の受光部で受光した状態から遮光体に
よって受光がなくなるまで昇降片を上下する制御部と、
レーザビーム受光器の受光がなくなった時点での昇降片
の昇降量を計測して、それを軌道変位とする計測部とか
ら軌道変位計測システムを構成する。
【0007】測定対象物が隆起又は沈下した場合には、
アーム、ジャッキ機構の昇降片を介してスリット付き遮
光板が上下し、レーザビーム受光器の上側又は下側の受
光部にレーザビームが当たる。これにより、レーザビー
ム受光器からの信号に基づいて、制御部でジャッキ機構
の昇降片を下げて又は上げて、レーザビームが遮光体に
よって受光しなくなった時点で、変位センサで測定した
昇降片の昇降量を計測部で軌道変位とする。
【0008】請求項2は、不動点に立てた支柱と、この
支柱から略水平に延ばした片持ちバーと、この片持ちバ
ーの水平度を測る水平器と、レール、枕木若しくは道床
などの測定対象物から延ばしたアームと、このアーム上
に立てたジャッキ機構と、片持ちバーの先端を支えるジ
ャッキ機構の昇降片と、この昇降片の昇降量を測定する
変位センサと、水平器が水平を示すまで昇降片を上下す
る制御部と、水平器が水平となった時点での昇降片の昇
降量を計測して、それを軌道変位とする計測部とから軌
道変位計測システムを構成する。
【0009】測定対象物が隆起又は沈下した場合には、
アーム、ジャッキ機構の昇降片を介して片持ちバーの先
端が上下し、片持ちバーが傾斜する。これにより、制御
部は、水平器が水平を示すまで昇降片を下げ又は上げ
て、水平器が水平となった時点で、変位センサで測定し
た昇降片の昇降量を計測部で軌道変位とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は本発明に係る軌道変位計測システム
の第1の実施の形態を示す斜視図であり、レール1、枕
木2,2、道床3とからなる軌道5の変位を計測するた
めに軌道変位計測システム10を車両の建築限界外であ
るレール1の側方に設置したことを示す。
【0011】軌道変位計測システム10は、レール1の
側方の不動点に埋め込んだH形鋼である支柱11,11
と、これらの支柱11,11の一方に水平にレーザビー
ムを発するためにステー12を介して取付けたレーザビ
ーム投光器としての投光器13と、支柱11,11の他
方にレーザビームを受けるためにステー14を介して取
付けたレーザビーム受光器としての受光器15とからな
る。
【0012】更に、軌道変位計測システム10は、枕木
2に固定したH形鋼である保持部材16と、この保持部
材16からレール1の反対側に延ばしたアーム17と、
このアーム17の先端に取付けたジャッキ機構としての
電動ジャッキ18と、この電動ジャッキ18の昇降片1
8aの上部に取付けたスリット付き遮光板としてのスリ
ット板19と、受光器15からの受光信号SRを受け、
電動ジャッキ18に制御信号SCを送って昇降片18a
の昇降量を制御する制御部22と、電動ジャッキ18の
昇降片18aの昇降量を計測する変位センサ23と、こ
の変位センサ23からの変位信号SDを受ける計測部2
4とからなる。
【0013】アーム17は、本体部17aと、この本体
部17aの端部に取付けた保持部17bと、保持部材1
6に取付けるための取付け部17cと、この取付け部1
7cの下部に設けた図示せぬフックとからなり、保持部
材16にフックと保持部17bとで固定するものであ
る。
【0014】電動ジャッキ18は、例えば、電気モータ
の回転を減速機で減速し、減速機の出力軸の回転をねじ
はめあい等で昇降片18aの直線運動に変え、昇降片1
8aに昇降を行なわせるものである。スリット板19
は、水平なスリット19aを有する。
【0015】制御部22は、受光器15からの受光信号
SRに基づいて、電動ジャッキ18に制御信号SCを送
り、受光器15で受光した状態から電動ジャッキ18の
昇降片18aを昇降し始め、受光がなくなったときに昇
降片18aの昇降を停止するものである。
【0016】変位センサ23は、昇降片18aの昇降開
始から昇降停止までの昇降量を測定するものであり、
電動ジャッキ18の電気モータや減速機出力軸の回転数
をカウントできるもの、例えば、スリット円盤と投受光
器との組み合わせや外周突起付き円盤と近接センサとの
組み合わせ等、昇降片18aの昇降と連動するポテン
ショメータ、であり、構造が簡単で、且つ安価なもので
ある。
【0017】計測部24は、変位センサ23からの変位
信号SDに基づいて昇降片18aの昇降量を軌道変位と
するものであり、例えば、(a)上記の変位センサ2
3の回転数のカウントに、電動ジャッキ18を構成する
減速機の出力軸のねじピッチを掛ける、(b)上記の
ポテンショメータの抵抗変化を変位に変換する、ことで
軌道変位を求めるものである。
【0018】軌道変位計測システム10は、軌道5の直
下に、この軌道5を横断するトンネル等の構造物を施工
する場合に、施工前から施工後にかけて軌道変位、即ち
軌道5の隆起、沈下を軌道5を構成するレール1の変位
を直接あるいは枕木2等で間接的に連続して計測するも
のである。
【0019】図2は図1の2−2線断面図であり、受光
器15は、レーザビームを受光するために上下2段に配
置した受光部としての上側受光部15a、下側受光部1
5bと、これらの上・下側受光部15a,15bの出力
信号を増幅する増幅部15c,15dと、上・下側受光
部15a,15bの入口、即ち、上・下側受光部15
a,15bの境界の前方にレーザビームを遮るために配
置した遮光体15eと、上・下側受光部15a,15
b、増幅部15c,15d及び遮光体15eを収納する
ケース15fとからなる。
【0020】以上に述べた軌道変位計測システム10の
作用を次に説明する。図3(a)〜(e)は本発明に係
る軌道変位計測システムの第1の実施の形態の作用を示
す模式図であり、(a)は初期の状態、(b)は軌道が
隆起した状態、(c)は電動ジャッキの昇降片を下げた
状態、(d)は軌道が沈下した状態、(e)は電動ジャ
ッキの昇降片を上げた状態を示す。図1に示した軌道5
の隆起又は沈下の量を測定する前の準備として、図3
(a)において、まず、投光器13と受光器15とのそ
れぞれのセンタの高さをステー12,14(図1参照)
に対して投・受光器13,15を上下させて合せる。
【0021】次に、投光器13から上下幅W1を有する
レーザビームL1を発射し、スリット板19のスリット
19aを通った上下幅W2を有するレーザビームL2を
受光器15の遮光体15eの高さ中央に当たるように、
アーム17と電動ジャッキ18との間にスペーサを挿入
したり、電動ジャッキ18の昇降片18aを上下させた
りして調整する。
【0022】(b)において、軌道5(図1参照)が隆
起量UPだけ隆起した場合には、保持部材16(図1参
照)、アーム17を介して電動ジャッキ18全体が矢印
のようにUPだけ上昇し、スリット板19のスリット
19aが上方に移動する。これにより、スリット19a
を通ったレーザビームL2は、上方に移動し、受光器1
5の上側受光部15aに当たる。
【0023】(c)において、レーザビームL2が上側
受光部15aに当たった状態で、ある測定時刻になる
と、増幅した上側受光部15aからの受光信号SR1
(受光信号SRのうち、上側受光部15aに受光した時
の信号をSR1とする。)が制御部22に伝わり、制御
部22は、電動ジャッキ18に制御信号SCを送って、
電動ジャッキ18の昇降片18aを矢印のように下降
させ始める。これにより、スリット板19も下がり始
め、レーザビームL2が上側受光部15aに受光しなく
なるまで、即ち、レーザビームL2が再び受光器15の
遮光体15eに当たるまで、制御部22は、スリット板
19を移動させ、停止させる。
【0024】この場合、スリット板19の下方への移動
開始から移動停止までの距離、即ち昇降片18aの下降
量又はこれに相当する量(例えば、電動ジャッキ18の
減速機出力軸の回転数カウント値)を、変位センサ23
で測定し、変位信号SDとして計測部24に送る。計測
部24では、この変位信号SDから軌道5(図1参照)
の変位を求め、表示、記録等を行う。
【0025】(d)において、軌道5(図1参照)が沈
下量SKだけ沈下した場合には、保持部材16(図1参
照)、アーム17を介して電動ジャッキ18全体が矢印
のようにSKだけ下降し、スリット板19のスリット
19aが下方に移動する。これにより、スリット19a
を通ったレーザビームL2は、下方に移動し、受光器1
5の下側受光部15bに当たる。
【0026】(e)において、レーザビームL2が下側
受光部15bに当たった状態で、ある測定時刻になる
と、増幅した下側受光部15bからの受光信号SR2
(受光信号SRのうち、下側受光部15bに受光した時
の信号をSR2とする。)が制御部22に伝わり、制御
部22は、電動ジャッキ18に制御信号SCを送って、
電動ジャッキ18の昇降片18aを矢印のように上昇
させ始める。これにより、スリット板19も上がり始
め、レーザビームL2が下側受光部15bに受光しなく
なるまで、即ち、レーザビームL2が再び受光器15の
遮光体15eに当たるまで、制御部22は、スリット板
19を移動させ、停止させる。
【0027】この場合、スリット板19の上方への移動
開始から移動停止までの距離、即ち昇降片18aの上昇
量又はこれに相当する量を、変位センサ23で測定し、
変位信号SDBとして計測部24に送る。計測部24で
は、この変位信号SDから軌道5(図1参照)の変位を
求め、表示、記録等を行う。
【0028】このように、図1に示した軌道変位計測シ
ステム10を、不動点に立てた左右2本の支柱11,1
1と、これらのうち一方の支柱11に水平にレーザビー
ムを発するために取付けた投光器13と、他方の支柱1
1にレーザビームを上下2段の受光部15a,15b
(図2参照)で受けるために取付けた受光器15と、こ
のレーザビーム受光器の受光部15a,15b境界部分
への受光を阻止するために受光器15の入口に設けた遮
光体15e(図2参照)と、2本の支柱11,11間の
レール1、枕木2若しくは道床3などの測定対象物から
延ばしたアーム17と、このアーム17上に立てた電動
ジャッキ18と、この電動ジャッキ18の昇降片18a
に取付けたスリット板19と、昇降片18aの昇降量を
測定する変位センサ23と、投光器13から発したレー
ザビームがスリット板19のスリット19aを通って受
光部15a,15b(図2参照)のどちらか一方で受光
した状態から遮光体15e(図2参照)によって受光が
なくなるまで昇降片を上下する制御部22と、受光器1
5の受光がなくなった時点での昇降片18aの昇降量を
計測して、それを軌道変位とする計測部24とから軌道
変位計測システム10を構成したことにより、測定対象
物が隆起又は沈下した場合には、保持部材16、アーム
17、電動ジャッキ18の昇降片18aを介してスリッ
ト板19が上下し、図3(a)に示した上側受光部15
a又は下側受光部15bにレーザビームL2が当たり、
受光器15からの受光信号SR1(図3(c)参照)又
は受光信号SR2(図3(e)参照)に基づいて、制御
部22で電動ジャッキ18の昇降片18aを下げて又は
上げて、レーザビームL2が遮光体15eによって受光
しなくなった時点で、変位センサ23で測定した昇降片
の昇降量を計測部24で軌道変位とすることができる。
従って、棒材からレーザビームによる軌道変位計測に変
えたことで、運搬や設置時の取扱い性を向上させること
ができ、また、棒材を使用した場合に、気温変化による
棒材の膨張収縮がなくなるため、測定精度を向上させる
ことができる。
【0029】また、受光器15でのレーザビーム受光の
有無で電動ジャッキ18の昇降片18aの昇降を行わせ
て軌道変位を求めるので、軌道変位を直接に精密な変位
計等で計測するよりも軌道変位計測システム10(図1
参照)を安価に構成することができる。更に、軌道5
(図1参照)付近の温度が上昇した場合でも、投光器1
3と受光器15との距離を短く設定することにより、陽
炎(かげろう)の影響を軽減することができる。
【0030】図4は本発明に係る軌道変位計測システム
の第2の実施の形態を示す斜視図であり、上記した第1
の実施の形態と同一構成については同一符号を付け、説
明を省略する。図4は、軌道5に軌道変位計測システム
30を設置したことを示す。
【0031】軌道変位計測システム30は、支柱11
と、この支柱11から略水平に延ばした片持ちバーとし
ての棒材31と、この棒材31の水平度を測る水平器3
2と、保持部材16と、アーム17と、電動ジャッキ1
8と、棒材31の先端を支える電動ジャッキ18の昇降
片18bと、水平器32からの傾斜信号STを受け、電
動ジャッキ18に制御信号SCを送る制御部33と、電
動ジャッキ18の昇降片18bの昇降量を計測する変位
センサ34と、この変位センサ34からの変位信号SD
を受ける計測部35とからなる。
【0032】棒材31は、支柱11及び昇降片18bに
軸11a,18cで回転可能に取付けたものであり、材
料としては、鋼管、アルミニウム管、プラスチック管等
の管材が軽量で好適である。水平器32は、棒材31の
傾斜に応じて傾斜信号STを発するものである。なお、
32aは棒材31に水平器32を取付けるための取付け
用ベルトである。
【0033】制御部33は、水平器32からの傾斜信号
STに基づいて、電動ジャッキ18に制御信号SCを送
り、水平器32が傾斜した状態から電動ジャッキ18の
昇降片18bを昇降し始め、水平器32が水平を示した
ときに、即ち、水平器32からの水平を示す傾斜信号S
Tを受けたときに、昇降片18bの昇降を停止するもの
である。
【0034】変位センサ34は、昇降片18bの昇降開
始から昇降停止までの昇降量を測定するもので、第1の
実施の形態の変位センサ23(図1参照)と同一のもの
である。計測部35は、変位センサ34からの変位信号
SDに基づいて昇降片18bの昇降量を軌道変位とする
もので、第1の実施の形態の計測部24(図1参照)と
同一のものである。
【0035】以上に述べた軌道変位計測システム30の
作用を次に説明する。図5(a)〜(e)は本発明に係
る軌道変位計測システムの第2の実施の形態の作用を示
す模式図であり、(a)は初期の状態、(b)は軌道が
隆起した状態、(c)は電動ジャッキの昇降片を下げた
状態、(d)は軌道が沈下した状態、(e)は電動ジャ
ッキの昇降片を上げた状態を示す。図4に示した軌道5
の隆起又は沈下の量を測定する前の準備として、図5
(a)において、水平器32が水平を示すように、アー
ム17と電動ジャッキ18との間にスペーサを挿入した
り、電動ジャッキ18の昇降片18bを上下させたりし
て調整する。
【0036】(b)において、軌道5(図4参照)が隆
起量UPだけ隆起した場合には、保持部材16(図4参
照)、アーム17を介して電動ジャッキ18全体が矢印
のようにUPだけ上昇し、棒材31の右端が上がって
棒材31が右上がりに傾斜する。これにより、水平器3
2が右上がりに傾く。
【0037】(c)において、水平器32が右上がりに
傾いた状態で、ある測定時刻になると、制御部33は、
水平器32からの傾斜信号STが発しなくなるまで、即
ち水平器32が水平を示すまで電動ジャッキ18の昇降
片18bを矢印のように下降させ、停止させる。
【0038】この場合、昇降片18bの下降量又はこれ
に相当する量を、変位センサ34で測定し、変位信号S
Dとして計測部35に送る。計測部35では、この変位
信号SDから軌道5(図4参照)の隆起変位を求め、表
示、記録等を行う。
【0039】(d)において、軌道5(図4参照)が沈
下量SKだけ沈下した場合には、保持部材16(図4参
照)、アーム17を介して電動ジャッキ18全体が矢印
のようにSKだけ下降し、棒材31の右端が下がって
棒材31が右下がりに傾斜する。これにより、水平器3
2が右下がりに傾く。
【0040】(e)において、水平器32が右下がりに
傾いた状態で、ある測定時刻になると、制御部33は、
水平器32から水平を示す傾斜信号STを発するまで電
動ジャッキ18の昇降片18bを矢印のように上昇さ
せ、そして、水平器32が水平を示した時点で、昇降片
18bを停止させる。
【0041】この場合、昇降片18bの上昇量又はこれ
に相当する量を、変位センサ34で測定し、変位信号S
Dとして計測部35に送る。計測部35では、この変位
信号SDから軌道5(図4参照)の沈下変位を求め、表
示、記録等を行う。
【0042】このように、図4に示した不動点に立てた
支柱11と、この支柱11から略水平に延ばした棒材3
1と、この棒材31の水平度を測る水平器32と、レー
ル1、枕木2若しくは道床3などの測定対象物から延ば
したアーム17と、このアーム17上に立てた電動ジャ
ッキ18と、棒材31の先端を支える電動ジャッキ18
の昇降片18bと、この昇降片18bの昇降量を測定す
る変位センサ34と、水平器32が水平を示すまで昇降
片18bを上下する制御部33と、水平器32が水平と
なった時点での昇降片18bの昇降量を計測して、それ
を軌道変位とする計測部35とから軌道変位計測システ
ム30を構成したことにより、測定対象物が隆起又は沈
下した場合には、保持部材16、アーム17、電動ジャ
ッキ18の昇降片18bを介して棒材31の先端が上下
し、棒材31が傾斜するため、制御部33は、水平器3
2が水平を示すまで昇降片18bを下げ又は上げて、水
平器32が水平となった時点で、変位センサ34で測定
した昇降片18bの昇降量を計測部35で軌道変位とす
ることができる。従って、水平器32の水平を基準に軌
道変位を行うので、重量や気温変化による棒材のたわみ
に影響されることがないため、測定精度を向上させるこ
とができる。
【0043】また、水平器32が水平を示すか示さない
かで、電動ジャッキ18の昇降片18bの昇降を行わせ
て軌道変位を求めるので、軌道変位を直接に精密な変位
計等で計測するよりも軌道変位計測システム30(図4
参照)を安価に構成することができる。
【0044】図6は本発明に係る軌道変位計測システム
の第3の実施の形態を示す斜視図であり、第2の実施の
形態の応用例を示すものである。ここで、上記した第1
・第2の実施の形態と同一構成については同一符号を付
け、説明を省略する。軌道変位計測システム40は、第
2の実施の形態である軌道変位計測システム30に、軌
道変位計測システム30から支柱11を除いた軌道変位
計測ユニット45と端部計測ユニット46とを連結した
ものである。
【0045】即ち、軌道変位計測ユニット45は、保持
部材16A、アーム17A、電動ジャッキ18A、棒材
31A、水平器32A、制御部33A、変位センサ34
A及び計測部35Aからなる。(これらの構成品は、そ
れぞれ軌道変位計測システム30のものと同一である
が、便宜上、符号の末尾にAを付けた。)なお、18d
は電動ジャッキ18Aの昇降片で、第2の実施の形態の
昇降片18b(図4参照)と同一のものである。端部計
測ユニット46は、棒材31B、水平器32B及び支柱
11Bからなる。(これらの構成品は、それぞれ軌道変
位計測システム30のものと同一であるが、便宜上、符
号の末尾にBを付けた。)
【0046】制御部33は、水平器32からの傾斜信号
STに基づいて電動ジャッキ18の昇降片18bの昇降
を制御するとともに、水平器32Aからの傾斜信号ST
Vに基づいて上記昇降片18bの昇降を制御するもので
ある。制御部33Aは、水平器32Aからの傾斜信号S
Tに基づいて電動ジャッキ18Aの昇降片18dの昇降
を制御するとともに、水平器32Bからの傾斜信号ST
Vに基づいて上記昇降片18dの昇降を制御するもので
ある。
【0047】以上に述べた軌道変位計測システム40の
作用を次に説明する。図7(a)〜(b)は本発明に係
る軌道変位計測システムの第3の実施の形態の作用を示
す模式図(前半)であり、(a)は初期の状態、(b)
は軌道が隆起した状態を示す。図8(a)〜(b)は本
発明に係る軌道変位計測システムの第3の実施の形態の
作用を示す模式図(後半)であり、(a)は一方の電動
ジャッキの昇降片を下げた状態、(b)は他方の電動ジ
ャッキの昇降片を下げた状態を示す。
【0048】図6に示した軌道5の隆起又は沈下の量を
測定する前の準備として、図7(a)において、水平器
32,32A,32Bが水平を示すように、アーム17
と電動ジャッキ18との間やアーム17Aと電動ジャッ
キ18Aとの間にスペーサを挿入したり、電動ジャッキ
18の昇降片18bや電動ジャッキ18Aの昇降片18
dを上下させたりして調整する。
【0049】図7(b)において、軌道5(図6参照)
が隆起した場合には、保持部材16(図6参照)、アー
ム17を介して電動ジャッキ18全体が矢印のように
上昇し、保持部材16A(図6参照)、アーム17Aを
介して電動ジャッキ18A全体が矢印のように上昇す
る。(この場合、電動ジャッキ18Aを設けた軌道5
(図6参照)の隆起量UP2は、電動ジャッキ18を設
けた軌道5(図6参照)の隆起量UP1よりも大きいも
のとした。)
【0050】これにより、棒材31の右端が上がって棒
材31が右上がりに傾斜し、また、棒材31Aの右端が
上がって棒材31Aが右上がりに傾斜する。これによ
り、水平器32,32Aがそれぞれ右上がりに傾く。
【0051】図8(a)において、水平器32が右上が
りに傾いた状態で、ある測定時刻になると、制御部33
は、水平器32から水平を示す傾斜信号STを発するま
で、電動ジャッキ18の昇降片18bを矢印のように
下降させ、そして、水平器32が水平を示した時点で、
昇降片18bを停止させる。
【0052】この場合、昇降片18bの下降量又はこれ
に相当する量を、変位センサ34で測定し、変位信号S
Dとして計測部35に送る。計測部35では、この変位
信号SDから軌道5(図6参照)の隆起変位を求め、表
示、記録等を行う。
【0053】図8(b)において、上記した水平器32
が水平を示した後、制御部33Aは、水平器32Aから
水平を示す傾斜信号STを発するまで、電動ジャッキ1
8Aの昇降片18dを矢印のように下降させ、そし
て、水平器32Aが水平を示した時点で、昇降片18d
を停止させる。
【0054】この場合、昇降片18dの下降量又はこれ
に相当する量を、変位センサ34Aで測定し、変位信号
SDとして計測部35Aに送る。計測部35Aでは、こ
の変位信号SDから軌道5(図6参照)の隆起変位を求
め、表示、記録等を行う。
【0055】例えば、水平器32Aが作動不良等で制御
部33Aに水平を示す傾斜信号STを発することができ
なくなり、昇降片18dが下降しなかった場合には、計
測部35Aでの隆起変位が計測できなくなる。そこで、
この軌道変位計測システム40では、計測部35、計測
部35Aでこの順に軌道計測を行った後、計測が正しく
行われているかどうかを計測部35A、計測部35の順
でチェックする。即ち、制御部33Aは、水平器32B
が水平を示す傾斜信号STVを発しているかどうかを確
認する。
【0056】水平器32Bが水平を示していない場合
は、水平器32Bから水平を示す傾斜信号STVを発す
るまで、電動ジャッキ18Aの昇降片18dを下降さ
せ、水平器32Bが水平を示した時点で、昇降片18d
を停止させる。この場合、昇降片18dの下降量又はこ
れに相当する量を、変位センサ34Aで測定し、変位信
号SDとして計測部35Aに送る。計測部35Aでは、
この変位信号SDから軌道5(図6参照)の隆起変位を
求め、表示、記録等を行う。
【0057】また、例えば、水平器32が作動不良等で
制御部33に水平を示す傾斜信号STを発することがで
きなくなり、昇降片18bが下降しなかった場合には、
計測部35,35A両方での隆起変位が計測できなくな
る。この場合には、計測部35Aでチェックした後、計
測部35でチェックする。即ち、制御部33は、水平器
32Aが水平を示す傾斜信号STVを発しているかどう
かを確認する。
【0058】水平器32Aが水平を示していない場合
は、水平器32Aから水平を示す傾斜信号STVを発す
るまで、電動ジャッキ18の昇降片18bを下降させ、
水平器32Aが水平を示した時点で、昇降片18bを停
止させる。この場合、昇降片18bの下降量又はこれに
相当する量を、変位センサ34で測定し、変位信号SD
として計測部35Aに送る。計測部35Aでは、この変
位信号SDから軌道5(図6参照)の隆起変位を求め、
表示、記録等を行う。
【0059】このように、支柱11B側に水平器32B
を設けたことで、水平器32,32Aに作動不良等が発
生した場合でも、一部の測定地点で軌道変位計測を行う
ことができ、信頼性を向上させることができる。
【0060】軌道5(図6参照)が沈下した場合には、
電動ジャッキ18,18Aが下降し、昇降片18b,1
8dが上昇して、これらの昇降片18b,18dの上昇
量又はこれに相当する量を基に、上記したの同様にし
て、計測部35,35Aにて軌道5(図6参照)の沈下
変位を求め、表示、記録等を行う。
【0061】このように、図6に示した軌道変位計測シ
ステム30に、軌道変位計測ユニット45及び端部計測
ユニット46を連結した軌道変位計測システム40を用
いたり、軌道変位計測システム30に、複数の軌道変位
計測ユニット45を連結し、更に端部計測ユニット46
を連結したりすることによって、長い距離に亘って軌道
5の変位を計測することができる。また、軌道変位計測
システム30を安価に構成したので、この軌道変位計測
システム40についても、従来より安価にすることがで
きる。
【0062】また、棒材31,31A,31Bを軌道5
の測定位置のアーム17,17Aで支えることで、計測
距離が長くなって棒材31,31A,31Bの全体が長
くなり重量が増しても、棒材31,31A,31Bを電
動ジャッキ18,18Aで水平にすることができ、測定
精度を向上させることができる。
【0063】図9は本発明に係る軌道変位計測システム
の第4の実施の形態を示す斜視図であり、第3の実施の
形態の応用例を示すものである。ここで、上記した第
1、第2及び第3の実施の形態と同一構成については同
一符号を付け、説明を省略する。軌道変位計測システム
50は、第3の実施の形態である軌道変位計測システム
40の途中に、軌道変位計測ユニット55を連結したも
のであり、長い測定区間内に踏切6、レールの交差点、
鉄橋、トンネル等があって棒材を延ばすことができない
場合に用いるものである。
【0064】軌道変位計測ユニット55は、軌道変位計
測システム40の昇降片18bから略水平に延ばした棒
材31Cと、この棒材31Cの水平度を測る水平器32
Cと、保持部材16Cと、アーム17Cと、電動ジャッ
キ18Cと、棒材31Cの先端を支える電動ジャッキ1
8Cの昇降片18eと、この昇降片18eの上端にレー
ザビームを発するために取付けた投光器56と、水平器
32Cからの傾斜信号STを受け、電動ジャッキ18C
に制御信号SCを送る制御部33Cと、電動ジャッキ1
8Cの昇降片18eの昇降量を計測する変位センサ34
Cと、この変位センサ34Cからの変位信号SDを受け
る計測部35Cとからなる。(これらの構成品のうち、
軌道変位計測システム40と同一のものは、便宜上、符
号の末尾にCを付けた。)
【0065】更に、軌道変位計測ユニット55は、保持
部材16Dと、アーム17Dと、電動ジャッキ18D
と、この電動ジャッキ18Dの昇降片18fと、この昇
降片18fの上端にレーザビームを受けるために取付け
た受光器57と、この受光器57からの受光信号SRを
受け、電動ジャッキ18Dに制御信号SCを送る制御部
33Dと、電動ジャッキ18Dの昇降片18fの昇降量
を計測する変位センサ34Dと、この変位センサ34D
からの変位信号SDを受ける計測部35Dとからなる。
(これらの構成品のうち、軌道変位計測システム40と
同一のものは、便宜上、符号の末尾にDを付けた。)
【0066】電動ジャッキ18Cの昇降片18e及び電
動ジャッキ18Dの昇降片18fは、踏切6を通る人や
車両で投光器56から受光器57に至るレーザビームを
遮らない高さまで上方へ延ばしたものである。投光器5
6は、レーザビームの上下幅を第1の実施の形態の投光
器13(図1参照)よりも狭めたものである。
【0067】受光器57は、第1の実施の形態の受光器
15(図1参照)と同一のもので、下側受光部57b
(図10(b)参照)、遮光体57e(図10(a)参
照)を備える。また、投光器56又は受光器57は、昇
降片18e又は昇降片18fに対して高さの微調整が可
能であり、棒材31C又は棒材31Aを水平に調整した
後においても、センタの高さ合せができるものである。
【0068】以上に述べた軌道変位計測システム50の
作用を次に説明する。図10(a)〜(d)は本発明に
係る軌道変位計測システムの第4の実施の形態の作用を
示す模式図であり、(a)は初期の状態、(b)は軌道
が隆起した状態、(c)は一方の電動ジャッキの昇降片
を下げた状態、(b)は他方の電動ジャッキの昇降片を
下げた状態を示す。図9に示した軌道5の隆起又は沈下
の量を測定する前の準備として、水平器32C,32A
が水平を示すように、図10(a)において、アーム1
7Cと電動ジャッキ18Cとの間やアーム17Dと電動
ジャッキ18Dとの間にスペーサを挿入したり、電動ジ
ャッキ18Cの昇降片18eや電動ジャッキ18Dの昇
降片18fを上下させたりして調整するとともに、投光
器56と受光器57とのそれぞれのセンタの高さを合せ
て、投光器56から発したレーザビームL3が受光器5
7の遮光体57cの高さ中央に当たるように調整する。
【0069】(b)において、軌道5(図9参照)が隆
起した場合には、保持部材16C(図9参照)、アーム
17Cを介して電動ジャッキ18C全体が矢印のよう
に上昇し、保持部材16D(図6参照)、アーム17D
を介して電動ジャッキ18D全体が矢印のように上昇
する。(この場合、電動ジャッキ18Dを設けた軌道5
(図9参照)の隆起量UP2が、電動ジャッキ18Cを
設けた軌道5(図9参照)の隆起量UP1よりも大きい
ものとした。)
【0070】これにより、棒材31Cの右端が上がって
棒材31Cが右上がりに傾斜し、また、投光器56から
発したレーザビームL3は、受光器57の下側受光部5
7bに当たる。
【0071】(c)において、水平器32C(図9参
照)が右上がりに傾いた状態で、ある測定時刻になる
と、制御部33Cは、水平器32Cから水平を示す傾斜
信号ST(図9参照)を発するまで、電動ジャッキ18
Cの昇降片18eを矢印のように下降させ、そして、
水平器32Cが水平を示した時点で、昇降片18eを停
止させる。
【0072】この場合、昇降片18eの下降量又はこれ
に相当する量を、変位センサ34Cで測定し、変位信号
SDとして計測部35Cに送る。計測部35Cでは、こ
の変位信号SDから軌道5(図9参照)の隆起変位を求
め、表示、記録等を行う。
【0073】(d)において、上記した水平器32C
(図9参照)が水平を示した後、制御部33Dは、電動
ジャッキ18Dに制御信号SCを送って、電動ジャッキ
18Dの昇降片18eを矢印のように下降させ始め
る。これによって、受光部57も下がり始め、レーザビ
ームL3が下側受光部57bに受光しなくなるまで、即
ち、レーザビームL3が再び受光器57の遮光体57e
に当たるまで、制御部33Dは、受光器57を移動さ
せ、停止させる。
【0074】この場合、昇降片18fの下方への移動開
始から移動停止までの距離、即ち昇降片18eの下降量
又はこれに相当する量を、変位センサ34Dで測定し、
変位信号SDとして計測部35Dに送る。計測部35D
では、この変位信号SDから軌道5(図9参照)の変位
を求め、表示、記録等を行う。
【0075】軌道5(図9参照)が沈下した場合には、
電動ジャッキ18C,18Dが下降し、昇降片18e,
18fが上昇して、これらの昇降片18e,18fの上
昇量又はこれに相当する量を基に、上記したのと同様に
して、計測部35C,35Dにて軌道5(図9参照)の
沈下変位を計測し、表示、記録等を行う。
【0076】このように、図9に示した軌道変位計測シ
ステム40の途中に、軌道変位計測ユニット55を介設
した軌道変位計測システム50を用いることによって、
踏切6等の場所で棒材を渡すことができない場合でも、
軌道5の変位を計測することができる。
【0077】尚、本発明の第1・第4の実施の形態で
は、受光器15,57は、それぞれ2つの受光部を持つ
ものとしたが、電動ジャッキの昇降片の上昇時と下降時
に作動するリミットスイッチをそれぞれ設け、上昇か下
降かを判別するようにして、受光部を1つとしてもよ
い。
【0078】また、本発明の第2〜第4の実施の形態に
おいて、支柱と棒材や昇降片と棒材の連結部、例えば、
その一つとして、図4に示した支柱11の軸11aとこ
の軸11aを受ける棒材31の受け部や、昇降片18b
の軸18cとこの軸18cを受ける棒材31の受け部
に、棒材の長手方向の温度による膨張収縮を吸収する隙
間を設けてもよい。
【0079】更に、本発明の第2、第3の実施の形態に
おいて、棒材31,31A,31Bの代わりに、ワイヤ
を用いてもよい。更にまた、本発明の各実施の形態で
は、不動点に1本又は2本の支柱を立てたが、不動点が
動いた場合に備え、上記の不動点とは別に、軌道変位計
測の基準となる不動点を設け、この地点に支柱を立てて
もよい。
【0080】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1の軌道変位計測システムは、水平にレー
ザビームを発するレーザビーム投光器と、レーザビーム
を上下2段の受光部で受けるレーザビーム受光器と、測
定対象物から延ばしたアーム上に立てたジャッキ機構
と、このジャッキ機構の昇降片に取付けたスリット付き
遮光板を備えるので、運搬や設置時の取扱い性を向上さ
せることができ、また、棒材を使用した場合のような気
温変化による棒材の膨張収縮がなくなるため、測定精度
を向上させることができる。また、レーザビーム受光器
でのレーザビーム受光の有無でジャッキ機構の昇降片の
昇降を行わせて軌道変位を求めるので、軌道変位を直接
に精密な変位計等で計測するよりも軌道変位計測システ
ムを安価に構成することができる。
【0081】請求項2の軌道変位計測システムは、片持
ちバーの水平度を測る水平器を備えるので、重量や気温
変化による片持ちバーのたわみに影響されることがない
ため、測定精度を向上させることができる。また、支柱
を除いた構成品を連結することにより、長い距離に亘っ
て軌道の変位を計測することができる。更に、水平器が
水平を示すか示さないかで、ジャッキ機構の昇降片の昇
降を行わせて軌道変位を求めるので、軌道変位を直接に
精密な変位計等で計測するよりも軌道変位計測システム
を安価に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軌道変位計測システムの第1の実
施の形態を示す斜視図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】本発明に係る軌道変位計測システムの第1の実
施の形態の作用を示す模式図
【図4】本発明に係る軌道変位計測システムの第2の実
施の形態を示す斜視図
【図5】本発明に係る軌道変位計測システムの第2の実
施の形態の作用を示す模式図
【図6】本発明に係る軌道変位計測システムの第3の実
施の形態を示す斜視図
【図7】本発明に係る軌道変位計測システムの第3の実
施の形態の作用を示す模式図(前半)
【図8】本発明に係る軌道変位計測システムの第3の実
施の形態の作用を示す模式図(後半)
【図9】本発明に係る軌道変位計測システムの第4の実
施の形態を示す斜視図
【図10】本発明に係る軌道変位計測システムの第4の
実施の形態の作用を示す模式図
【図11】従来の考案に係る軌道変位計測・警報発生装
置及び軌道を示す断面図
【符号の説明】
1…レール、2…枕木、3…道床、5…軌道、10,3
0,40,50…軌道変位計測システム、11,11B
…支柱、13,56…レーザビーム投光器(投光器)、
15,57…レーザビーム受光器(受光器)、15a,
15b,57b…受光部(上側受光部、下側受光部、下
側受光部)、15e…遮光体、17,17A,17C,
17D…アーム、18,18A,18C,18D…ジャ
ッキ機構(電動ジャッキ)、18a,18b,18d,
18e,18f…昇降片、19…スリット付き遮光板
(スリット板)、19a…スリット、22,33,33
A,33C,33D…制御部、23,34,34A,3
4C,34D…変位センサ、24,35,35A,35
C,35D…計測部、31,31A,31B,31C…
片持ちバー(棒材)、32,32A,32B,32C…
水平器、45,55…軌道変位計測ユニット、46…端
部計測ユニット、L1,L2,L3…レーザビーム。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不動点に立てた左右2本の支柱と、これ
    らのうち一方の支柱に水平にレーザビームを発するため
    に取付けたレーザビーム投光器と、他方の支柱に前記レ
    ーザビームを上下2段の受光部で受けるために取付けた
    レーザビーム受光器と、このレーザビーム受光器の受光
    部境界部分への受光を阻止するためにレーザビーム受光
    器の入口に設けた遮光体と、2本の支柱間のレール、枕
    木若しくは道床などの測定対象物から延ばしたアーム
    と、このアーム上に立てたジャッキ機構と、このジャッ
    キ機構の昇降片に取付けたスリット付き遮光板と、前記
    昇降片の昇降量を測定する変位センサと、前記レーザビ
    ーム投光器から発したレーザビームが前記遮光板のスリ
    ットを通ってどちらか一方の受光部で受光した状態から
    前記遮光体によって受光がなくなるまで前記昇降片を上
    下する制御部と、レーザビーム受光器の受光がなくなっ
    た時点での昇降片の昇降量を計測して、それを軌道変位
    とする計測部とからなることを特徴とする軌道変位計測
    システム。
  2. 【請求項2】 不動点に立てた支柱と、この支柱から略
    水平に延ばした片持ちバーと、この片持ちバーの水平度
    を測る水平器と、レール、枕木若しくは道床などの測定
    対象物から延ばしたアームと、このアーム上に立てたジ
    ャッキ機構と、前記片持ちバーの先端を支えるジャッキ
    機構の昇降片と、この昇降片の昇降量を測定する変位セ
    ンサと、前記水平器が水平を示すまで前記昇降片を上下
    する制御部と、水平器が水平となった時点での昇降片の
    昇降量を計測して、それを軌道変位とする計測部とから
    なることを特徴とする軌道変位計測システム。
JP04816598A 1998-02-27 1998-02-27 軌道変位計測システム Expired - Fee Related JP3905972B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04816598A JP3905972B2 (ja) 1998-02-27 1998-02-27 軌道変位計測システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04816598A JP3905972B2 (ja) 1998-02-27 1998-02-27 軌道変位計測システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11247108A true JPH11247108A (ja) 1999-09-14
JP3905972B2 JP3905972B2 (ja) 2007-04-18

Family

ID=12795785

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04816598A Expired - Fee Related JP3905972B2 (ja) 1998-02-27 1998-02-27 軌道変位計測システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3905972B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100720156B1 (ko) 2005-07-14 2007-05-18 남진우 철도 레일의 침하량 측정장치
CN104131509A (zh) * 2014-06-20 2014-11-05 南京理工技术转移中心有限公司 一种路面纹理结构与构造深度激光测量仪
CN106489006A (zh) * 2014-12-12 2017-03-08 Hp3真实有限责任公司 校准用于测量轨道的设备的方法
CN106676985A (zh) * 2016-12-26 2017-05-17 中国神华能源股份有限公司 铁路桥梁偏心距测量辅助装置
JP2019065650A (ja) * 2017-10-04 2019-04-25 公益財団法人鉄道総合技術研究所 レール張出し検知システム
CN109781064A (zh) * 2019-02-01 2019-05-21 北京拉特激光精密仪器有限公司 一种轨道的高程的测量方法及系统
CN110295761A (zh) * 2019-07-03 2019-10-01 中亿丰建设集团股份有限公司 一种钢立柱调垂监控装置及调垂监控方法
JP2020118003A (ja) * 2019-01-28 2020-08-06 東日本旅客鉄道株式会社 レール張出し検出システム
KR102672077B1 (ko) * 2023-03-29 2024-06-04 한국철도기술연구원 철도 차량 대차 프레임의 수평도 자동 조절 장치

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100720156B1 (ko) 2005-07-14 2007-05-18 남진우 철도 레일의 침하량 측정장치
CN104131509A (zh) * 2014-06-20 2014-11-05 南京理工技术转移中心有限公司 一种路面纹理结构与构造深度激光测量仪
CN106489006B (zh) * 2014-12-12 2019-05-28 Hp3真实有限责任公司 校准用于测量轨道的设备的方法
CN106489006A (zh) * 2014-12-12 2017-03-08 Hp3真实有限责任公司 校准用于测量轨道的设备的方法
CN106676985A (zh) * 2016-12-26 2017-05-17 中国神华能源股份有限公司 铁路桥梁偏心距测量辅助装置
CN106676985B (zh) * 2016-12-26 2018-12-04 中国神华能源股份有限公司 铁路桥梁偏心距测量辅助装置
JP2019065650A (ja) * 2017-10-04 2019-04-25 公益財団法人鉄道総合技術研究所 レール張出し検知システム
JP2020118003A (ja) * 2019-01-28 2020-08-06 東日本旅客鉄道株式会社 レール張出し検出システム
CN109781064A (zh) * 2019-02-01 2019-05-21 北京拉特激光精密仪器有限公司 一种轨道的高程的测量方法及系统
CN109781064B (zh) * 2019-02-01 2021-02-05 北京拉特激光精密仪器有限公司 一种轨道的高程的测量方法及系统
CN110295761A (zh) * 2019-07-03 2019-10-01 中亿丰建设集团股份有限公司 一种钢立柱调垂监控装置及调垂监控方法
CN110295761B (zh) * 2019-07-03 2024-01-19 中亿丰建设集团股份有限公司 一种钢立柱调垂监控装置及调垂监控方法
KR102672077B1 (ko) * 2023-03-29 2024-06-04 한국철도기술연구원 철도 차량 대차 프레임의 수평도 자동 조절 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP3905972B2 (ja) 2007-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2294792T3 (es) Metodo para la vigilancia del nivel, con una precision mejorada, de una cabina de ascensor.
JPH11247108A (ja) 軌道変位計測システム
US5930904A (en) Catenary system measurement apparatus and method
US20040239915A1 (en) Baseball pitch speed measurement and strike zone detection devices
GB2508764A (en) Stairlift with seat levelling means including magnets
ES2926503T3 (es) Dispositivo y procedimiento de medición de superficies para un banco de ensayo de faros
US7051841B1 (en) Stairlift
CN108613658A (zh) 一种新型现浇箱梁支架沉降监测方法及设备
CN110702068A (zh) 既有铁路沉降监测系统及监测方法
CN108761430A (zh) 一种超声波雷达标定装置及方法
GB2358389A (en) Stairlift seat orientation controller
CN211042103U (zh) 一种波形梁中心高度检测装置
CN2126636Y (zh) 倾斜式施工升降机
SE520280C2 (sv) Anordning för profilmätning av en vägbana
CN205973347U (zh) 一种超高层电梯井道内测量放线装置
CN114775683B (zh) 一种地下施工平台调平装置
KR200492500Y1 (ko) 디지털 레일 마모 게이지
CN2266734Y (zh) 数字式地形断面仪
CN219178524U (zh) 隧道疏散平台测量检测车
JPH0875423A (ja) 軌道直角定規
JPH03195910A (ja) クレーンガータのキャンバー測定方法
KR102234865B1 (ko) 철도 터널용 광파 측정기의 퀵 스탠드
CN220772130U (zh) 一种竖井滑模施工模体偏移检测装置
CN216977879U (zh) 一种基于激光的铁轨路基沉降监测装置
KR102188278B1 (ko) 탑승교 및 탑승교 제어 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 19980309

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050228

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061211

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100119

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130119

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees