JPH11238943A - 分布帰還形半導体レーザ及びその駆動法 - Google Patents

分布帰還形半導体レーザ及びその駆動法

Info

Publication number
JPH11238943A
JPH11238943A JP10054263A JP5426398A JPH11238943A JP H11238943 A JPH11238943 A JP H11238943A JP 10054263 A JP10054263 A JP 10054263A JP 5426398 A JP5426398 A JP 5426398A JP H11238943 A JPH11238943 A JP H11238943A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor laser
region
light
distributed feedback
feedback semiconductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10054263A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Nitta
淳 新田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP10054263A priority Critical patent/JPH11238943A/ja
Publication of JPH11238943A publication Critical patent/JPH11238943A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】出力光の偏光が切り換わる遷移状態が安定的で
小さくされ、偏波変調が安定的で効率良く行なえる分布
帰還形半導体レーザである。 【解決手段】共振器の軸方向に独立に励起の可能な複数
の領域を有する分布帰還形半導体レーザである。導波路
により異なる第1の偏光モードと第2の偏光モードが規
定され、更に、動作時の共振器内の光分布が、第1の偏
光モードと第2の偏光モードとで同じ傾向を持って固定
的になるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光伝送において信
号源などとして用いられる注入電流の変化により出力光
が直交する2つの直線偏光の状態の間で切り換わる偏波
変調半導体レーザなどの出力光の偏波状態を切り換える
ことのできる分布帰還形半導体レーザ、その使用法等に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、励起状態により出力光の偏光状態
を切り換えることができる分布帰還形半導体レーザは、
特開平7−162088号に記載されている様に、活性
層に生じる利得の波長依存性と回折格子の周期等により
決まるブラッグ波長の相対的な関係を制御し、多電極構
成にしたものである。図13にこの従来例の構成を示
す。同図は、分布帰還形半導体レーザの光が共振する方
向に沿って切断した場合の断面構成図である。構成は、
基板1009上に下部クラッド層1010、活性層10
11、光ガイド層1012、上部クラッド層1013、
キャップ層1014を積層したものとなっていて、光ガ
イド層1012と上部クラッド層1013の界面に回折
格子gが形成されている。キャップ層1014は共振方
向に2つの分割してあり、キャップ層1014上に形成
された電極1002、1003と基板1009側に形成
された電極1008を用いて、光が共振する方向に互い
に電気的に独立した2つの活性層領域(電極1002下
と電極1003下)に独立に電流を注入することができ
る構成となっている。1004は反射防止膜である。
【0003】この従来例では、発振波長近傍の波長のT
Eモード、TMモードの両方の光に対して、発振しきい
値程度の電流注入下での利得をおおよそ同程度のものと
するために、活性層1011をAlGaAsとGaAs
による量子井戸で形成し、回折格子gのブラッグ波長が
利得スペクトル(TEモードに対するもの)のピーク波
長より短波長側になるように設定している。こうして、
TE偏光とTM偏光のモード競合状態を生じさせ、2つ
の活性領域へ注入する電流の比をを調整して発振状態で
の出力光の偏光状態をTE偏光とTM偏光の間で切り換
えを行なっている。
【0004】また、特開平2−159781号には、位
相シフト構造を有する3電極分布帰還形半導体レーザ
が、出力光の偏光状態をTE偏光とTM偏光の間で切り
換えることが可能な半導体レーザとして示されている。
この半導体レーザでは、位相シフトを含む領域と含まな
い領域とに独立に電流を注入できる構造となっている
(示されている構成は、位相シフトがデバイスのほぼ中
央に形成されているので、電流は中央部へ流すものと、
中央部の両側2か所に流すものとなっている)。均一に
電流を流して発振させた状態から、中央部へ流している
電流を変化させることにより、発振光の偏光をTE偏光
モードとTM偏光モード間で切り換えることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、均一な回折格子或は均一な活性層を用いてい
る為に、出力光の偏光が切り換れる遷移状態で、TE、
TMの偏光の光の大きな強度部分が空間的に異なる領域
に形成され2つの共振した偏光モードが共存する状態が
生じたり、注入電流の変化に対する屈折率の変化の割合
が充分でなかったりして偏光の切り換えに必要な電流変
化の量が比較的大きいと言う欠点があった。すなわち、
出力光の偏光が切り換わる遷移状態が不安定で大きかっ
たりして、偏波変調が安定的で効率良く行なうことがで
きなかった。
【0006】従って、本発明の目的は、出力光の偏光が
切り換わる遷移状態が安定的で小さくされ、偏波変調が
安定的で効率良く行なえる分布帰還形半導体レーザ、そ
の駆動法等を提供することにある。
【0007】
【課題を解決する為の手段及び作用】上記目的を達成す
る本発明による分布帰還形半導体レーザは、共振器の軸
方向に独立に励起(典型的には、電流注入励起)の可能
な複数の領域(典型的には、複数の領域は電極によって
規定される)を有し、導波路により異なる第1の偏光モ
ードと第2の偏光モード(典型的には、TEモードとT
Mモード)が規定され、更に、動作時の共振器内の光分
布が、第1の偏光モードと第2の偏光モードとで同じ傾
向を持っており、励起状態に依存した該傾向の変化が抑
制されるように構成されていることを特徴とする。より
具体的には、該傾向とは、複数の内の少なくとも2つの
領域における光分布の大小関係であったりする。
【0008】本発明の分布帰還形半導体レーザでは、第
1の偏光モードと第2の偏光モード間の発振遷移領域を
小さくして偏波変調を容易且つ安定的に行なわせる為
に、両偏光モードについて電界強度分布(光分布)がほ
ぼ同じパターンを持って余り変化しないように構成され
ている。こうすれば、動作途中で光分布が大きく変化し
て偏波変調の為の励起量が不安定になったり大きくなる
様なことがない。
【0009】効果的に上記目的を達成するより具体的な
形態としては、以下の如きものがある。前記動作時の共
振器内の光分布が1つの領域で比較的大きい分布を持
ち、他の領域で比較的小さい分布を持つように構成され
ている。素子内での光分布を偏光状態に依存せずにほぼ
一定の分布として、変調電流などが効率良く機能する領
域として光強度の強い部分が形成されている。
【0010】また、光分布を所望の状態にすることが回
折格子の形態により決まる結合係数の大きさの設定で行
なわれ、結合係数の大きさが少なくとも2つの領域で異
なり、光分布の比較的大きくなるべき領域の結合係数が
比較的大きく設定されている。これにより、光分布を固
定化する手段が具体的に示される。
【0011】また、結合係数の比較的大きい領域に位相
シフトが形成されている。これにより、光分布を一定に
する効果がより大きい構成を提供できる。すなわち、位
相シフト付近で光強度が強くなり光分布も位相シフトが
ない時よりも固定でき、位相シフトがない時よりも小さ
な励起変化(電流変化)で偏波切り換えが生じる。
【0012】また、光分布を所望の状態にすることが回
折格子により決まる結合係数の大きさの設定とλ/4位
相シフトの適当箇所への設置で行なわれている多電極分
布帰還形半導体レーザであって、結合係数が比較的大き
い領域に対応して、複数の電極が形成されていて、該複
数の電極に対応した1つの領域に位相シフトが形成され
ている。これにより、結合係数の比較的大きい領域に位
相シフトが形成されて光分布を一定にする効果がより大
きく構成されたデバイスを、変調電流を屈折率変化の効
果のある部分に集中することで、より効果的に駆動する
為の構成を提供できる。すなわち、位相シフトを有する
係合係数の大きな領域への電流注入が位相シフト部とそ
れ以外の部分とで別々に行なえる様に電極を形成してい
るので、偏波切り換えの為に効果の高い領域だけへの注
入電流を変化させることができ、更に小さな電流変化で
偏波切り換えが生じる様にできる。
【0013】また、光分布を所望の状態にすることが位
相シフトの適当箇所への設置で行なわれている。これに
より、光分布を固定化する別の手段が具体的に示され
る。この構成で、位相シフト部に光が強い部分が形成さ
れ光分布が固定化されるので、偏波の切り換えに必要な
励起変化(電流変化)が少なくて動作が行なわれる。
【0014】更に、光分布が比較的大きい領域の活性層
が示す利得が他の領域の活性層が示す利得よりも小さく
なる様に構成されている。この構成において、光強度が
強い領域の利得が小さい活性層では、励起(注入電流)
の変化に対応した屈折率の変化が大きくなるため、偏波
切り換えが従来よりも小さな励起変化(電流変化)で生
じる。こうして、偏波変調を容易且つ安定的に行なわせ
る為により効果的な活性層の構成を提供できる。
【0015】また、位相シフトが形成されている領域の
活性層が示す利得が他の領域の活性層が示す利得よりも
小さくなる様に構成されている。位相シフトに対応した
領域の活性層の利得を他の部分よりも小さくすれば、活
性層における励起変化(キャリア密度変化)に対する屈
折率変化が大きくなり、更に小さな励起変化(電流変
化)で出力光の偏波切り換えが生じる。これによって
も、偏波変調を容易且つ安定的に行なわせる為により効
果的な活性層の構成を提供できる。
【0016】また、少なくとも2つの領域の導波路の屈
折率(等価屈折率)が異なる様に構成されている。更に
は、各領域の導波路の屈折率(等価屈折率)が、光分布
の比較的大きい領域で他の領域よりも比較的小さくなる
様に構成されている。これらにより、偏波の切り換えに
必要な励起変化量を小さくする為にデバイス内の光分布
を固定化して、偏波の切り換えを生じさせるのに必要な
屈折率の変化が小さくて済む構成を実現できる。すなわ
ち、例えば、2電極分布帰還形半導体レーザの中で光分
布を固定する手段を有し、光強度分布がより大きい領域
(結合係数を大きくすることなどで実現する)の導波路
の等価屈折率を小さくすれば、2つの領域でグラッグ波
長が異なり、それぞれの領域の対応するDFBモード間
の波長差が均一電流注入時であっても、長波長側と短波
長側で異なる状態となり、この結果、2つの領域の対応
するDFBモード間の差が小さい方の波長差を電流注入
などによる屈折率変化を用いて調整することにより、小
さな電流変化で偏波の切り換えができる。
【0017】また、2つの領域の導波路の屈折率(等価
屈折率)が異なる様に構成された2電極分布帰還形半導
体レーザであって、2つの領域それぞれでストップバン
ド幅が異なり(例えば、結合係数が大きい方の領域のス
トップバンド幅が大きくなる)かつ2つの領域のブラッ
グ波長が異なる(等価屈折率が大きくなればブラッグ波
長も大きくなる)様に構成されている。更には、ストッ
プバンド幅が広い方に対応した領域の回折格子によって
決まるブラッグ波長が他方の領域の回折格子により決ま
るブラッグ波長より短波長である。これにより、図11
のストップバンドの態様を実現でき、偏波変調が更に安
定的且つ容易に行なわれる。これらブラッグ波長の関係
は逆であってもよいが、光分布が大きい領域の励起量を
増加して屈折率を下げることで長波長側のDFBモード
を一致させて偏光を切り換えた方が、より効果的に偏光
の切り換えを行なえるので、ストップバンド幅が広い方
に対応した領域の回折格子によって決まるブラッグ波長
が他方の領域の回折格子により決まるブラッグ波長より
短波長側にある(つまり、図11の状態)のがよい。
【0018】また、上記の構成において回折格子が均一
周期である。この構成の効果は、デバイス作製時の回折
格子の作製が1度に済むことである。これにより、より
簡単な構成で上記目的を実現する為の構成を提供でき
る。
【0019】また、前記複数の領域の内の少なくとも2
つの領域において、活性層の材料若しくは組成若しくは
組成比若しくは形状の内の少なくとも1つが互いに異な
っている。
【0020】また、本発明の分布帰還形半導体レーザの
駆動法は、光分布が比較的大きい部分に相当した領域へ
注入している電流を変化させることで出力光の直線偏光
の偏光方向を切り換えることを特徴とする。これによ
り、本発明のデバイスを、微少な電流変化で偏波切り換
えが生じる様に動作させることができる。
【0021】また、本発明の半導体光源装置は、上記の
分布帰還形半導体レーザと偏光選択手段からなり、該分
布帰還形半導体レーザの偏波スイッチングによる変調を
行ってその出力端に偏光選択手段を配して一方の偏波モ
ードの光のみを取り出すことを特徴とする。これによ
り、消光比の大きな安定した強度変調信号が得られる。
【0022】また、本発明の光伝送システムは、上記の
半導体光源装置からの光を、光伝送路に接続して信号を
のせて伝送させ、受信装置において強度変調された光信
号として受信することを特徴とする。比較的簡易な構成
で性能の優れた光伝送システムを構築できる。
【0023】また、本発明の波長分割多重光伝送システ
ムは、上記の半導体光源装置を複数用いて異なる波長の
光を発生させ、一本の光伝送路に接続して複数の波長の
光に信号をのせてそれぞれ伝送させ、受信装置において
波長可変フィルタなどのフィルタ手段を通して所望の波
長の光にのせた信号のみを取り出して信号検波すること
を特徴とする。比較的簡易な構成で性能に優れた波長分
割多重光伝送システムを構築できる。
【0024】
【発明の実施の形態】第1実施例 図1、図2は本実施例の特徴を最も良く表わす図面であ
り、図1は図2のA−A’断面図である。
【0025】同図において、1は例えばn−InPから
なる基板、2は例えばn−InPからなるバッファ層を
兼ねた第1クラッド層、3は領域Iの第1活性層、4は
第1活性層3と共振器方向に直列的に形成された領域I
Iの第2活性層、5は例えばノンドープのInGaAs
Pからなる光ガイド層、8は例えばp−InPからなる
第2クラッド層、9は例えばp−InGaAsからなる
コンタクト層、10は基板1に形成された第1電極、1
1、12はコンタクト層9上に形成された第2電極と第
3電極、13はコンタクト層9を光が進行する方向に電
気的に分離する為(すなわち、領域Iと領域IIを電気
的に分離する為)の溝、14は導波路の横方向両側に形
成された高抵抗な埋め込み層(図2のみに示される)、
6、7は光ガイド層5と第2クラッド層8の界面に形成
された第1回折格子と第2回折格子である。本実施例で
は半導体レーザの導波構造として埋め込み構造のものを
示したが、構成はこれに限られるものではなく、半導体
レーザに用いられる構成であればどのような構成(例え
ば、リッジ構造)のものでもよい。
【0026】第1回折格子6と第2回折格子7は、同一
の格子周期で形成されているが、回折格子の深さが異な
り、第1回折格子6の格子深さは第2回折格子7の深さ
よりも浅くなる様に形成されている。また、第1回折格
子6と第2回折格子7に対応した夫々の活性層(すなわ
ち第1活性層3と第2活性層4)は、回折格子の周期等
により規定されるブラッグ波長付近での利得が異なり、
第1活性層3の利得が第2活性層4の利得より大きくな
る構成となっている。この様に活性層の示す利得を異な
らせるには、いくつかの方法がある。本実施例では、第
1活性層3と第2活性層4を、夫々、井戸数の異なる多
重量子井戸で構成してある(井戸数以外の井戸層と障壁
層の材料、それぞれの層の厚さは同じ構成としてい
る)。本実施例では多重量子井戸として、井戸層に−
0.6%歪(引っ張り歪み)のInGaAsP(厚さ1
3nm)を用い、障壁層に1.15μm組成のInGa
AsP(厚さ10nm)を用いている。そして、第1活
性層3は5周期、第2活性層4は2周期の多重量子井戸
としてある。
【0027】活性層によって生じる利得の大小は、本実
施例で用いた多重量子井戸の層数の多寡による構成法だ
けでなく、他に、活性層のバンドギャップエネルギーに
相当する波長と回折格子の周期等から決まるブラッグ波
長との差を両活性層で異ならせる方法、同一活性層構成
で注入電流量を異ならせる方法、両活性層で閉じ込め係
数を異ならせておく方法などがある。
【0028】本実施例では、便宜的に、第1活性層3と
第1回折格子6に相当する部分を領域I、第2活性層4
と第2回折格子7に相当する部分を領域IIとして言及
することにする。
【0029】次に本実施例の動作について説明する。図
3は、動作時の本実施例のデバイス中での光が進行する
方向での光分布とキャリア分布を模式的に示したもので
ある。横軸に領域I、IIが示されていて、それぞれの
領域中でのキャリア分布、光分布が示してある。ここの
説明では、レーザはTE偏光の出力を出しているとし
て、光分布はTE偏光の光のものを示してある。本実施
例では、領域IIの回折格子7の結合係数が大きいので
光の強い部分が領域IIに片寄っていて、それに対応し
て、キャリアも誘導放出で消費されキャリアは光強度の
強い領域で少なくなっている。
【0030】この状態で領域IIへ注入している電流を
増加させると、光の分布形状は変化せずに強度が全体的
に強くなる。この時、発振はしていないが、共振器内に
存在するTM偏光の光も分布形状を同じにして、若干全
体的に強度が増加する。図5にこの状態を示した。さら
に領域IIへ注入する電流を増加させると、領域IIで
の光の強度が強くなると共にキャリアの増加により屈折
率が変化(減少)する。このために光の周回位相が変化
し、TE偏波、TM偏波の光に対するしきい値利得が変
化し、TM偏波に対するしきい値利得がTE偏波に対す
るしきい値利得を下回るとTM偏波の発振光が得られ
る。
【0031】この様な現象は、注入電流の増分に対して
キャリア密度の変化分が大きい程、少ない注入電流変化
で生じる。注入電流に対するキャリア密度の変化は、図
6に示した様に、しきい値電流に近付くに従い(見方を
変えれば、キャリア密度が大きくなるに従いとも言い得
る)、注入電流量の変化に対するキャリア密度の変化量
は小さくなる。本実施例では、回折格子の結合係数の工
夫により領域IIへ光の強度分布を片寄らせ、キャリア
密度を下げ、さらに、領域IIの部分の活性層4の利得
を工夫することにより(光が集中している為に誘導放出
が生じ、キャリア密度が下がっているので、注入電流量
の変化に対するキャリア密度の変化量を大きくでき
る)、従来より注入電流変化に対するキャリア密度変化
の大きい領域を領域IIに確立できる。この様に、本実
施例では、この領域(光強度分布のパターンが比較的大
きくて安定していて、キャリア密度が比較的小さく、し
きい値電流注入条件から比較的離れた領域)を使用する
ことにより、効率良く出力光の偏波を切り換えることが
できる。図4に、領域Iへの電流量を固定した時の領域
IIへ流す電流量とTE偏光、TM偏光の切り換わりの
具合を示してある。比較的狭い安定な遷移領域の中で安
定的且つ効率的に偏光の切り換わりが起こることが分か
る。
【0032】利得の異なる活性層は等価屈折率の異なる
導波路を実現することにもなるので、本実施例の動作説
明は、後述する実施例で図11を用いて説明した動作を
行なうものとしても、行なうことができる。
【0033】第2実施例 図7に本発明の第2の実施例を示した。同図は第1実施
例の図1に相当する図である。第1実施例と同一の部材
には同一の番号が付けてある。本実施例では領域IIの
第2回折格子7中に位相シフト20が形成されている。
【0034】動作原理は第1実施例と同等である。本実
施例では位相シフト20により第1実施例よりも更に安
定的に光分布が固定化できる。すなわち、位相シフト2
0付近の光強度が強くなり第2活性層4中のキャリア密
度を更に効果的に小さくできる。この結果、出力光の偏
波を切り換える為の領域IIへの注入電流量の変化分
が、より少なくなる効果がある。
【0035】第3実施例 図8に本発明の第3の実施例を示す。同図において、図
7のものと同一の部材には同一番号が付けてある。図8
は第1実施例の図1に相当する図である。
【0036】本実施例は第2実施例と基本的に同様の構
成を有している。ここで、まず構成上の差異について述
べる。領域IIにおいて、第2回折格子7が位相シフト
20を有していることは第2実施例と同じであるが、領
域II中の活性層3、4は、領域Iの第1活性層3であ
る活性層3を含んで構成してある。図8に示す様に、位
相シフト20付近の活性層のみ第2活性層4で構成し、
他の部分は第1活性層3で構成してある。また、領域I
I中では、活性層3、4の違いにより独立に電流が注入
できる様に、キャップ層9、電極12−1、12−2、
12−3を3分割してある。この実施例では、電極12
−2を用いて第2活性層4へ集中的に注入している電流
を変化させることにより、出力光の偏光をTE偏光とT
M偏光の間で更に効率的且つ安定的に切り換えることが
できる。
【0037】動作原理も第2実施例と基本的に同じであ
る。本実施例では、より狭い電極12−2の部分で、位
相シフト20と大きな結合係数の回折格子7により光分
布が大きな強度で固定化されると共に小さな利得の第2
活性層4で屈折率変化がより効率的に起こる様にされて
いるので、狭い電極12−2の部分へ集中的に注入され
ている電流のより少ない注入量の変化で出力光の偏波を
より効果的に切り換えることが出来る。こうして、出力
光の偏波を切り換える為の領域II(正確には電極12
−2の部分)への注入電流量の変化分がより少なくなる
効果がある。
【0038】第4実施例 図9に本発明の第4の実施例を示した。同図は第1実施
例の図1に相当する図である。本実施例では、領域I、
領域IIの回折格子6の深さ(または結合係数)が同じ
である様に形成してある。この均一な回折格子6の領域
II中の部分に位相シフト20が形成してある。この位
相シフト20により、光分布が第1実施例のものとほぼ
同様な傾向になる。従って、領域IIに光分布の大きな
部分が片寄り、かつ領域IIの活性層4の利得が小さい
様に形成されていることになるので、領域IIへ注入し
ている電流の微小な変化で出力光の偏光が切り換われる
様になる。この様に、本実施例では光分布の不均一化と
固定化を位相シフト20のみで行なっているのが特徴で
ある。
【0039】第5実施例 図10は第5実施例の特徴を最も良く表わす図面であ
る。本実施例の構成は、図10に示す様に、第1実施例
の構成と外形的にはほぼ同じである。よって、同等な部
分には図1のものと同じ符号が付されている。
【0040】第5実施例では、第1回折格子6と第2回
折格子7に対応した夫々の活性層(第1活性層3と第2
活性層4)は回折格子6、7の周期により規定されるブ
ラッグ波長付近での利得が異なり、第1活性層3によっ
て構成される導波路の等価屈折率が第2活性層4によっ
て構成される導波路の等価屈折率より大きくなる様に構
成されている。導波路の等価屈折率を変える方法は、導
波路を構成している材料組成を変えたり導波路の幅や厚
さを異ならせるなどの方法がある。ここでは第1および
第2活性層3、4の障壁層の材料組成を異ならせてい
る。また、活性層3、4ではTEとTMの利得が拮抗す
るように構成した。本実施例では、多重量子井戸とし
て、井戸層に−0.6%歪のInGaAsP(厚さ13
nm)を用い、障壁層に、第2活性層4用に1.15μ
m組成のInGaAsP(厚さ10nm)、第1活性層
3用に1.3μm組成のInGaAsP(厚さ10n
m)を用いて、5周期の多重量子井戸としてある。
【0041】次に本実施例の動作について説明する。動
作時の本実施例のデバイス中での光が進行する方向での
光分布とキャリア分布は、図3に示したものと同じであ
る。
【0042】図11に、図3の状態での光スペクトルを
示してある。図11には、領域Iと領域IIでのTE偏
波およびTM偏波の光スペクトルを示してある。本実施
例の構成では(第1実施例でも同じであるが)、回折格
子により決まるブラッグ波長を中心にその両側にDFB
モードが形成される状態となる。領域Iと領域IIでは
結合係数(κ)の大きさが異なり且つブラッグ波長
λB1、λB2が異なる。ブラッグ波長は回折格子の周期と
導波路の等価屈折率により決まるので、本実施例では領
域I、IIで等価屈折率が異なることによりブラッグ波
長が異なることになる。すなわち、導波路の等価屈折率
の大きい領域Iのブラッグ波長λB1が、導波路の等価屈
折率の小さい領域IIのブラッグ波長λB2より大きくな
る(TEモードのブラッグ波長がTMモードのブラッグ
波長より大きいので図11の様な位置関係になる)。
【0043】また、領域IIの結合係数が領域Iの結合
係数より大きいので、前者のストップバンド幅が後者の
ストップバンド幅より大きくなり図11の様になる。そ
の結果、各偏波とも、ブラッグ波長の長波長側のDFB
モ−ドの領域IとIIでの差ΔλLと短波長側のDFB
モ−ドの領域IとIIでの差ΔλSの大きさが異なるこ
とになる。この実施例では長波長側のDFBモード波長
差ΔλLが短波長側のDFBモード波長差ΔλSに比べて
小さくなっている(TMモードでも同様である)。この
為、偏波の切り換え(TEあるいはTMの縦モード(D
FBモード)が一致する状態にする)には、DFBモー
ド波長差が小さい側を用いればよいので、従来より小さ
な縦モードの変化すなわち小さな屈折率変化で動作する
ことになる。
【0044】このことについて、更に動作を説明する。
TE発振状態(図11を用いて言えばTE偏波の長波長
側のDFBモード波長がほぼ一致している状態)で領域
IIへ注入している電流を増加させると、光の分布形状
は変化せずに(回折格子6、7の結合係数が上記の如く
設定されているので)全体的に強度が大きくなる。この
時、発振はしていないが共振器内に存在するTM偏光の
光も、分布を同じにして若干強度が増加する(図5にこ
の状態を示す)。さらに、領域IIへ注入する電流を増
加させると領域IIでの光の強度が強くなると共にキャ
リアの増加により屈折率が変化(減少)する。このため
に光の周回位相が変化しTE偏波、TM偏波の光に対す
るしきい値利得が変化し、TM偏波に対するしきい値利
得がTE偏波に対するしきい値利得を下回ると(図11
を用いて言えばTM偏波の長波長側のDFBモード波長
がほぼ一致する)、TM偏波の発振光が得られる。
【0045】本実施例においても、この様な現象は、注
入電流の増分に対してキャリア密度の変化分が大きい
程、少ない注入電流変化で生じる。注入電流に対するキ
ャリア密度の変化は既に説明した様に図6に示した通り
である。本実施例でも、回折格子の工夫により領域II
へ光の分布を片寄らせ、キャリア密度を下げ、注入電流
変化に対するキャリア密度変化の大きい領域を確立する
ことにより、効率よく出力光の偏波を切り換えることが
できる。図4は、本実施例についても、同様に、領域I
への電流量を固定した時の領域II流す電流量とTE偏
光、TM偏光の切り換わりの具合を示している。
【0046】本実施例では領域Iの導波路の等価屈折率
を領域IIの導波路の等価屈折率より大きくして、図1
1の位置関係の光スペクトルを実現し、上記の如き動作
で偏光状態の切り換えを行なっていたが、領域IとII
間の導波路の等価屈折率の大小関係を逆にしてもよい。
この場合、短波長側のDFBモード波長差が長波長側の
DFBモード波長差に比べて小さくなるので、領域Iの
注入電流を相対的に増大させることで(或は領域IIの
注入電流を相対的に減少させることで)領域Iのブラッ
グ波長を小さくして、短波長側のDFBモード波長を一
致することで各偏波での発振を起こす様に動作させる。
この場合でも、屈折率を効率的に変化させられる領域I
Iの注入電流を制御すれば、効果的で安定的にTE、T
M偏光の切り換わりを実現できるが、領域IIの注入電
流を単純に増大させる動作でないので、図11の様に設
定した方が都合がよい。
【0047】第6実施例 導波路の等価屈折率に大小関係を設けた第5実施例につ
いても第2、第3、第4実施例の如き構成の変更を施せ
る。動作原理は第5実施例と基本的に同じである(但
し、図11に沿って言えば、位相シフト20の存在によ
りストップバンドは消失してブラッグ波長のみとなっ
て、これが両領域でほぼ一致する方の偏光モードが発振
することとなる)。夫々の変更例の効果は、第2、第
3、第4実施例の所で述べた通りである。
【0048】第7実施例 図12に本発明の半導体レーザを光送信機ないし半導体
光源装置に適用した構成を示した。同図において、31
は本発明のデバイス、32は偏光子などの偏光選択手
段、30は制御回路である。図12には示していない
が、本発明のデバイス31、偏光選択手段32等の間の
光学的結合にはレンズ等の光学結合系を用いて互いの結
合効率を上げてもよい。
【0049】次に動作について説明する。伝送すべき信
号を受けた制御回路30は、本発明のデバイス31から
の光出力の偏光(TE、TM)が電気的信号に応じた信
号になる様に、制御・駆動信号を発生する(これによ
り、上記実施例で説明した領域II或はその一部へ注入
する電流を他の領域に対して相対的に変化させる)。こ
の駆動信号により発生した光出力は、偏光選択手段32
を用いることにより、一方の偏光の光だけを取り出し、
電気信号に応じた光強度変調された光信号を得ることが
できる。このように構成した光送信機300は、電気信
号に対応した光強度信号を出力することができるので、
光強度を用いて通信を行なう光LAN等の送信機として
用いることができる。また、図12で示した偏光選択手
段32は、本発明の半導体レーザ31の出力が偏光の切
り換えと同時に波長の切り換えも生じるものであれば、
光バンドパスフィルタなどの波長選択手段でもよい。
【0050】上記の半導体光源装置を複数用いて異なる
波長の光を発生させ、一本の光伝送路に接続して複数の
波長の光に信号をのせてそれぞれ伝送させ、受信装置に
おいて波長可変バンドパスフィルタなどのフィルタ手段
を通して所望の波長の光にのせた信号のみを取り出して
信号検波する波長分割多重光伝送システムとしても、構
築できる。
【0051】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、偏
波切り換え動作を効率的且つ安定的に生じさせる為に、
2つ以上の領域を有する分布帰還形半導体レーザでデバ
イス内の動作時の光分布の傾向を各偏波について余り変
化しない様に固定的にしているので、従来より、小さな
励起量変化(電流変化、励起光変化)で出力光の偏光を
異なる偏光の間で切り換えることができる効果がある。
【0052】より具体的には、2つ以上の領域を有する
分布帰還形半導体レーザでデバイス内の光分布を片寄ら
せ光強度が強い領域の活性層の利得を小さい構成にする
ことにより、従来より、小さな電流変化で出力光の偏光
をTE偏光とTM偏光の間で切り換えることができる効
果がある。
【0053】また、デバイス内の動作時の光分布の傾向
を各偏波について固定的にすると共に2つの領域の導波
路の等価屈折率に大小関係をつけることで、2つの領域
の対応するDFBモードのいずれか或はブラッグ波長を
ほぼ一致させる為の屈折率の変化量が小さくでき、出力
光の偏光の切り換えを従来より小さい電流の変化で行な
い得るようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1の実施例による分布帰還形
半導体レーザの共振器軸方向の断面構成を示す図であ
る。
【図2】図2は本発明の第1の実施例による分布帰還形
半導体レーザの斜視図である。
【図3】図3は本発明による分布帰還形半導体レーザ内
の光分布とキャリア分布を説明する図である。
【図4】図4は本発明による分布帰還形半導体レーザの
注入電流と光出力の関係を説明する図である。
【図5】図5は本発明による分布帰還形半導体レーザの
動作を説明する為の図である。
【図6】図6は本発明による分布帰還形半導体レーザの
活性層内での注入電流とキャリア密度の関係を説明する
図である。
【図7】図7は本発明の第2の実施例による分布帰還形
半導体レーザの構成を示す共振器軸方向の断面図であ
る。
【図8】図8は本発明の第3の実施例による分布帰還形
半導体レーザの構成を示す共振器軸方向の断面図であ
る。
【図9】図9は本発明の第4の実施例による分布帰還形
半導体レーザの構成を示す共振器軸方向の断面図であ
る。
【図10】図10は本発明の第5の実施例による分布帰
還形半導体レーザの構成を示す共振器軸方向の断面図で
ある。
【図11】図11は本発明の第5の実施例による分布帰
還形半導体レーザの動作を説明する為の図である。
【図12】図12は本発明のデバイスを光送信機に適用
した時の構成を説明するブロック図である。
【図13】図13は従来例を説明する為の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 2、8 クラッド層 3 第1活性層 4 第2活性層 5 光ガイド層 6 第1回折格子 7 第2回折格子 9 コンタクト層 10、11、12、12−1〜12−3 電極 13 分離溝 14 埋め込み層 20 位相シフト 30 制御回路 31 本発明の半導体レーザ 32 偏光選択手段 300 光送信機

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共振器の軸方向に独立に励起の可能な複数
    の領域を有する分布帰還形半導体レーザであって、導波
    路により異なる第1の偏光モードと第2の偏光モードが
    規定され、更に、動作時の共振器内の光分布が、第1の
    偏光モードと第2の偏光モードとで同じ傾向を持ってお
    り、励起状態が変わる際の該傾向の変化が抑制されてい
    ることを特徴とする分布帰還形半導体レーザ。
  2. 【請求項2】前記複数の領域は電極によって規定される
    領域であることを特徴とする請求項1記載の分布帰還形
    半導体レーザ。
  3. 【請求項3】前記動作時の共振器内の光分布が1つの領
    域で比較的大きい分布を持ち、他の領域で比較的小さい
    分布を持つように構成されていることを特徴とする請求
    項1または2に記載の分布帰還形半導体レーザ。
  4. 【請求項4】光分布を所望の状態にすることが回折格子
    により決まる結合係数の大きさの設定で行なわれ、結合
    係数の大きさが少なくとも2つの領域で異なり、光分布
    の比較的大きな領域の結合係数が比較的大きく設定され
    ていることを特徴とする請求項1、2または3記載の分
    布帰還形半導体レーザ。
  5. 【請求項5】結合係数の比較的大きい領域に位相シフト
    が形成されていることを特徴とする請求項4記載の分布
    帰還形半導体レーザ。
  6. 【請求項6】光分布を所望の状態にすることが回折格子
    により決まる結合係数の大きさの設定とλ/4位相シフ
    トの適当箇所への設置で行なわれている多電極分布帰還
    形半導体レーザであって、結合係数が比較的大きい領域
    に対応して、複数の電極が形成されていて、該複数の電
    極に対応した1つの領域に位相シフトが形成されている
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の分布帰還
    形半導体レーザ。
  7. 【請求項7】光分布を所望の状態にすることが位相シフ
    トの適当箇所への設置で行なわれていることを特徴とす
    る請求項1、2または3記載の分布帰還形半導体レー
    ザ。
  8. 【請求項8】光分布が比較的大きい領域の活性層が示す
    利得が他の領域の活性層が示す利得よりも小さくなる様
    に構成されていることを特徴とする請求項1乃至7の何
    れかに記載の分布帰還形半導体レーザ。
  9. 【請求項9】位相シフトが形成されている領域の活性層
    が示す利得が他の領域の活性層が示す利得よりも小さく
    なる様に構成されていることを特徴とする請求項5、6
    または7に記載の分布帰還形半導体レーザ。
  10. 【請求項10】少なくとも2つの領域の導波路の屈折率
    (等価屈折率)が異なる様に構成されていることを特徴
    とする請求項1乃至7の何れかに記載の分布帰還形半導
    体レーザ。
  11. 【請求項11】各領域の導波路の屈折率(等価屈折率)
    が、光分布の比較的大きい領域で他の領域よりも比較的
    小さくなる様に構成されていることを特徴とする請求項
    10記載の分布帰還形半導体レーザ。
  12. 【請求項12】2電極分布帰還形半導体レーザであっ
    て、2つの領域それぞれでストップバンド幅が異なりか
    つ2つの領域のブラッグ波長が異なる様に構成されてい
    ることを特徴とする請求項10または11記載の分布帰
    還形半導体レーザ。
  13. 【請求項13】ストップバンド幅が広い方に対応した領
    域の回折格子によって決まるブラッグ波長が他方の領域
    の回折格子により決まるブラッグ波長より短波長である
    ことを特徴とする請求項12記載の分布帰還形半導体レ
    ーザ。
  14. 【請求項14】回折格子が均一周期であることを特徴と
    する請求項1乃至13の何れかに記載の分布帰還形半導
    体レーザ。
  15. 【請求項15】前記複数の領域の内の少なくとも2つの
    領域において、活性層の材料若しくは組成若しくは組成
    比若しくは形状の内の少なくとも1つが互いに異なって
    いることを特徴とする請求項1乃至14の何れかに記載
    の分布帰還形半導体レーザ。
  16. 【請求項16】請求項1乃至15の何れかに記載の分布
    帰還形半導体レーザの駆動法において、光分布が比較的
    大きい部分に相当した領域へ注入している電流を変化さ
    せることで出力光の直線偏光の偏光方向を切り換えるこ
    とを特徴とする駆動法。
  17. 【請求項17】請求項1乃至15の何れかに記載の分布
    帰還形半導体レーザと偏光選択手段からなり、該分布帰
    還形半導体レーザの偏波スイッチングによる変調を行っ
    てその出力端に偏光選択手段を配して一方の偏波モード
    の光のみを取り出すことを特徴とする半導体光源装置。
  18. 【請求項18】請求項17記載の半導体光源装置からの
    光を、光伝送路に接続して信号をのせて伝送させ、受信
    装置において強度変調された光信号として受信すること
    を特徴とする光伝送システム。
  19. 【請求項19】請求項17記載の半導体光源装置を複数
    用いて異なる波長の光を発生させ、一本の光伝送路に接
    続して複数の波長の光に信号をのせてそれぞれ伝送さ
    せ、受信装置において波長可変フィルタを通して所望の
    波長の光にのせた信号のみを取り出して信号検波するこ
    とを特徴とする波長分割多重光伝送システム。
JP10054263A 1998-02-19 1998-02-19 分布帰還形半導体レーザ及びその駆動法 Pending JPH11238943A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10054263A JPH11238943A (ja) 1998-02-19 1998-02-19 分布帰還形半導体レーザ及びその駆動法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10054263A JPH11238943A (ja) 1998-02-19 1998-02-19 分布帰還形半導体レーザ及びその駆動法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11238943A true JPH11238943A (ja) 1999-08-31

Family

ID=12965691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10054263A Pending JPH11238943A (ja) 1998-02-19 1998-02-19 分布帰還形半導体レーザ及びその駆動法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11238943A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006324300A (ja) * 2005-05-17 2006-11-30 Mitsubishi Electric Corp 半導体レーザ
US8676062B2 (en) 2007-03-29 2014-03-18 Fujitsu Limited Optical transmission apparatus and method

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006324300A (ja) * 2005-05-17 2006-11-30 Mitsubishi Electric Corp 半導体レーザ
JP4606248B2 (ja) * 2005-05-17 2011-01-05 三菱電機株式会社 半導体レーザ
US8676062B2 (en) 2007-03-29 2014-03-18 Fujitsu Limited Optical transmission apparatus and method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5648978A (en) Oscillation polarization mode selective semiconductor laser, modulation method therefor and optical communication system using the same
US6031860A (en) Optical device capable of switching output intensity of light of predetermined polarized wave, optical transmitter using the device, network using the transmitter, and method of driving optical device
US6252895B1 (en) Distributed feedback semiconductor laser in which light intensity distributions differ in different polarization modes, and driving method therefor
JP3323725B2 (ja) 偏波変調レーザ、その駆動方法及びそれを用いた光通信システム
US5936994A (en) Two-section complex coupled distributed feedback semiconductor laser with enhanced wavelength tuning range
EP0668642B1 (en) Oscillation polarization mode selective semiconductor laser, light transmitter and optical communication system using the laser
US6337868B1 (en) Distributed feedback semiconductor laser and a driving method therefor
US5926497A (en) Diffraction grating with alternately-arranged different regions, optical semiconductor device with the diffraction grating, and apparatus and optical communication system using the same
US6526075B2 (en) Method for driving a semiconductor light source device for transmitting a signal
US6195188B1 (en) Optical wavelength conversion apparatus and method
JP2003289169A (ja) 半導体レーザ装置
US5757840A (en) Semiconductor laser modulation method therefor and optical communication system using the same
US6411640B1 (en) Distributed feedback semiconductor laser with phase shift region having polarization dependency, optical transmitter, and optical communication system using the same
JP3630977B2 (ja) 位相調整領域を有するレーザ及びその使用法
US11557876B2 (en) Semiconductor laser
JPH11238943A (ja) 分布帰還形半導体レーザ及びその駆動法
JP3246703B2 (ja) 偏波変調可能な半導体レーザおよびこれを用いた光通信方式
JP2004341092A (ja) 電界吸収型光変調器、電界吸収型光変調器付き半導体集積素子、それらを用いたモジュール及び電界吸収型光変調器付き半導体集積素子の製造方法
WO2006011370A1 (ja) 偏光変調レーザ装置
JP2003060285A (ja) 光集積デバイス
JPH09186408A (ja) 分布反射型半導体レーザ
JPH1168208A (ja) 波長変換素子
JPH08172234A (ja) 光伝送装置およびその変調方式
JP3303653B2 (ja) 半導体レーザ装置、その駆動方法及びそれを用いた光通信システム
JPH10117046A (ja) 半導体レーザ及びその駆動法及びそれを用いた光送信器及びそれを用いた光通信システム