JPH11237493A - 炉心流量計測装置 - Google Patents

炉心流量計測装置

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JPH11237493A
JPH11237493A JP10054207A JP5420798A JPH11237493A JP H11237493 A JPH11237493 A JP H11237493A JP 10054207 A JP10054207 A JP 10054207A JP 5420798 A JP5420798 A JP 5420798A JP H11237493 A JPH11237493 A JP H11237493A
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core flow
core
reactor
wtcpdp
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Yasuo Ota
康雄 大田
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再循環ポンプのポンプ性能が初期性能から変
化するような場合であっても、十分な精度を有する炉心
流量の計測を可能とすることである。 【解決手段】 WTpdp演算手段18により再循環ポ
ンプのポンプ部差圧および予め定められた再循環ポンプ
のQ−H特性曲線に基づいてPdP法により炉心流量W
Tpdpを演算し、WTcpdp演算手段20により原
子炉内の炉心支持板差圧および原子炉出力に基づいてC
PdP法により炉心流量WTcpdpを演算する。ま
た、WTsp演算手段22によりポンプ部差圧と炉心支
持板差圧との圧力差および予め求められた流量係数に基
づいて炉心流量WTspを演算する。そして、炉心流量
補正手段19により炉心流量WTspに基づいて炉心流
量WTpdpおよび炉心流量WTcpdpの補正演算を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉再循環ポン
プとしてインターナルポンプを使用している改良型沸騰
水型原子力発電プラントの炉心流量計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉において、炉心流量は原子炉の安
全かつ効率的な運用管理を行うために極めて重要なパラ
メータであり、これを正しく計測することは原子炉の適
切な運用管理のために必要不可欠である。
【0003】図3は、再循環ポンプ(RIP)1として
インターナルポンプを用いた改良型沸騰水型原子力発電
所の原子炉の説明図である。タービン系から送り込まれ
る給水は、給水配管2を通して原子炉圧力容器(RP
V)3へ注入される。注入された給水は、セパレータ
(気水分離器)4で分離された飽和水と上部プレナムで
混合してサブクール水となり、シュラウド5と原子炉1
との内壁の間をダウンカマへ流れる。
【0004】そして、インターナルポンプと呼ばれる複
数の原子炉再循環ポンプ1によって加圧され、下部格子
板6を通り炉心の燃料で加熱されて沸騰する。これによ
り、蒸気と水との2相流体となりセパレータ4へ流れ、
そこで飽和水と飽和蒸気に分離される。飽和水は上部プ
レナム部へと流れ再び給水と混合される。一方、飽和蒸
気は、さらに蒸気乾燥器7および主蒸気配管8を通りタ
ービンへと送られる。
【0005】ここで、再循環ポンプ1としてインターナ
ルポンプを使用している原子炉の炉心流量計測方法に
は、大きく分けて2つの計測方法がある。1つはポンプ
部差圧測定法(PdP法)であり、もう一つは炉心支持
板差圧計測法(CPdP法)である。
【0006】ポンプ部差圧測定法(PdP法)は、再循
環ポンプ1のポンプ吸込部圧力と炉心入口部圧力との圧
力差(ポンプ部差圧)を計測し、そのポンプ部差圧に基
づいて予め求めておいた再循環ポンプ1のQ−H特性曲
線から炉心流量を求めるものである。
【0007】すなわち、図4に示すように、原子炉圧力
容器3内のポンプ部差圧計測配管9によって、再循環ポ
ンプ1の入口部圧力と再循環ポンプ1により加圧された
炉心入口圧力との差圧(ポンプ部差圧ΔPp)を検出し
ポンプ部差圧発振器10に入力する。このポンプ部差圧
発振器10よって計測されたポンプ部差圧ΔPpはプロ
セス計算機11に入力される。また、プロセス計算機1
1には、再循環ポンプ1の回転数を検出するRIP回転
数検出器12からのRIP回転数Riが入力されると共
に、RPVボトムドレン温度検出器13で検出された再
循環ポンプ1を通る原子炉冷却材の温度(RPVボトム
ドレン温度)Tが入力される。
【0008】プロセス計算機11には、再循環ポンプ1
のポンプ性能として各再循環ポンプ1について、ポンプ
Q−H特性曲線が予め記憶されている。このポンプQ−
H特性曲線は、工場試験で得られた特性曲線であり、高
次の線形方程式によるフィッティング式として保持され
る。このフィッティング式を下記の(1)式に示す。ま
た、測定したRPVボトムドレン温度T、RIP回転数
Ri、ポンプ部差圧ΔPpを(1)式に代入し、再循環
ポンプ1の各号機の流量Qiを求め、(2)式に示すよ
うに炉心流量WTpdpを求める。
【0009】 Qi=fi(ΔPp,Ri,T) …(1) WTpdp=Kp・ΣQi …(2) Kp:校正係数
【0010】次に、もう一つの炉心流量計測方法は、炉
心支持板差圧計測法(CPdP法)である。炉心支持板
差圧計測法(CPdP法)は、炉心入口部圧力と炉心出
口部圧力との圧力差(炉心支持板差圧)を計測し、その
炉心支持板差圧と原子炉平均出力とから炉心流量を求め
るものである。
【0011】すなわち、図4に示すように、下部格子板
差圧計測配管14により下部格子板6の上下の差圧を検
出して下部格子板差圧発振器15に入力し、下部格子板
差圧発信器15で計測された下部格子板差圧(炉心支持
板差圧)ΔPcpは核計装系16に入力される。また、
核計装系16には、炉内中性子検出器17によって検出
された原子炉内の中性子束Φが入力されている。核計装
系16では検出された中性子束Φに基づいて原子炉内の
局部出力の平均値を求め、原子炉の平均出力を求める。
そして、(3)式に示すように炉心流量WTcpdpを
求める。
【0012】
【数1】
【0013】炉心支持板差圧計測法(CPdP法)で得
られた炉心流量WTcpdpは、炉心支持板差圧ΔPc
pおよび原子炉出力により求めた炉心流量であるので、
原子炉出力分布の変化や経年的な原子炉内へのクラッド
付着によって、炉心支持板差圧ΔPcpと実際の炉心流
量との関係が変化することが一般に知られている。
【0014】そこで、炉心支持板差圧計測法(CPdP
法)で得た炉心流量WTcpdpについては、以下のよ
うな校正を講じることによって所定の精度を得るように
している。すなわち、炉心状態の影響を受けないポンプ
部差圧測定法(PdP法)で求めた炉心流量WTpdp
を基準として、炉心流量WTpdpと炉心流量WTcp
dpとの偏差が所定値を超えたような場合、炉心流量W
Tcpdpを炉心流量WTpdpに合わせるべく、
(3)式の校正係数Kcを設定し直している。これによ
って、炉心支持板差圧計測法(CPdP法)で得る炉心
流量WTcpdpも十分な精度の良い炉心流量となるよ
うにしている。
【0015】そして、ポンプ部差圧測定法(PdP法)
で選られた炉心流量WTpdpは炉心性能計算に用い、
炉心支持板差圧計測法(CPdP法)で得られた炉心流
量WTcpdpは、CRT表示装置等に表示して監視に
用いると共に安全保護系でスクラムのインターロックを
動作させるための変数として用いられる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
現状の炉心流量計測系では、ポンプ部差圧測定法(Pd
P法)の炉心流量の妥当性を評価する手段がなく校正す
る手段もないので、ポンプ部差圧測定法(PdP法)で
の誤差の発生自体が分からないし校正することもできな
い。
【0017】また、ポンプ部差圧測定法(PdP法)を
基準として、炉心支持板差圧計測法(CPdP法)を校
正する運用としているので、再循環ポンプ1のポンプ性
能が工場試験時のQ−H特性(予め定めた特性曲線)か
ら変化したような場合には、炉心支持板差圧計測法(C
PdP法)での炉心流量の測定にも誤差が生じることに
なる。
【0018】本発明の目的は、再循環ポンプのポンプ性
能が初期性能から変化するような場合であっても、常に
十分な精度を有する炉心流量を計測できる炉心流量計測
装置を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係わる
炉心流量計測装置は、原子炉冷却材を循環させる再循環
ポンプのポンプ部差圧および予め定められた再循環ポン
プのQ−H特性曲線に基づいてPdP法により炉心流量
WTpdpを演算するWTpdp演算手段と、原子炉内
の炉心支持板差圧および原子炉出力に基づいてCPdP
法により炉心流量WTcpdpを演算するWTcpdp
演算手段と、ポンプ部差圧と炉心支持板差圧との圧力差
および予め求められた流量係数に基づいて炉心流量WT
spを演算するWTsp演算手段と、炉心流量WTsp
に基づいて炉心流量WTpdpおよび炉心流量WTcp
dpの補正演算を行う炉心流量補正手段とを備えたこと
を特徴とする。
【0020】請求項1の発明に係わる炉心流量計測装置
では、WTpdp演算手段により再循環ポンプのポンプ
部差圧および予め定められた再循環ポンプのQ−H特性
曲線に基づいてPdP法により炉心流量WTpdpを演
算し、WTcpdp演算手段により原子炉内の炉心支持
板差圧および原子炉出力に基づいてCPdP法により炉
心流量WTcpdpを演算する。また、WTsp演算手
段によりポンプ部差圧と炉心支持板差圧との圧力差およ
び予め求められた流量係数に基づいて炉心流量WTsp
を演算する。そして、炉心流量補正手段により炉心流量
WTspに基づいて炉心流量WTpdpおよび炉心流量
WTcpdpの補正演算を行う。
【0021】請求項2の発明に係わる炉心流量計測装置
は、請求項1の発明において、WTsp演算手段におけ
る流量係数は、再循環ポンプのポンプ性能の劣化がない
状態で定格炉心流量付近で運転した場合のPdP法から
求めた炉心流量WTpdpとそのときに測定したセパレ
ータ部圧損とから予め求められることを特徴とする。
【0022】請求項2の発明に係わる炉心流量計測装置
では、請求項1の発明の発明の作用に加え、WTsp演
算手段では、再循環ポンプのポンプ性能の劣化がない状
態で定格炉心流量付近で運転した場合のPdP法から予
め求めた炉心流量WTpdpとそのときに測定したセパ
レータ部圧損とから求めた流量係数を用いて炉心流量W
Tspを演算する。
【0023】請求項3の発明に係わる炉心流量計測装置
は、請求項1の発明において、炉心流量補正手段は、炉
心流量WTspとPdP法で求めた炉心流量WTpdp
との偏差ΔWTpを求め、その偏差ΔWTpが所定値を
超えたときは警報を発生することを特徴とする。
【0024】請求項3の発明に係わる炉心流量計測装置
では、請求項1の発明の作用に加え、炉心流量WTsp
とPdP法で求めた炉心流量WTpdpとの偏差ΔWT
pにより、PdP法で求めた炉心流量WTpdpを監視
し、その偏差ΔWTpが所定値を超えたときは警報を発
生する。
【0025】請求項4の発明に係わる炉心流量計測装置
は、請求項3の発明において、炉心流量補正手段は、偏
差ΔWTpに基づいてPdP法で求めた炉心流量WTp
dpの補正係数を求めることを特徴とする。
【0026】請求項4の発明に係わる炉心流量計測装置
では、請求項3の発明の作用に加え、PdP法で求めた
炉心流量WTpdpの補正係数は、炉心流量補正手段に
より偏差ΔWTpに基づいて求められる。
【0027】請求項5の発明に係わる炉心流量計測装置
は、請求項1の発明において、炉心流量補正手段は、炉
心流量WTspとCPdP法で求めた炉心流量WTcp
dpとの偏差ΔWTcpを求め、その偏差ΔWTcpが
所定値を超えたときは警報を発生することを特徴とす
る。
【0028】請求項5の発明に係わる炉心流量計測装置
では、請求項1の発明の発明の作用に加え、炉心流量W
TspとCPdP法で求めた炉心流量WTcpdpとの
偏差ΔWTcpにより、CPdP法で求めた炉心流量W
Tcpdpを監視し、その偏差ΔWTcpが所定値を超
えたときは警報を発生する。
【0029】請求項6の発明に係わる炉心流量計測装置
は、請求項5の発明において、炉心流量補正手段は、偏
差ΔWTcpに基づいてCPdP法で求めた炉心流量W
Tcpdpの補正係数を求めることを特徴とする。
【0030】請求項6の発明に係わる炉心流量計測装置
では、請求項5の発明の作用に加え、CPdP法で求め
た炉心流量WTcpdpの補正係数は、炉心流量補正手
段により偏差ΔWTcpに基づいてを求められる。
【0031】請求項7の発明に係わる炉心流量計測装置
は、請求項1の発明において、原子炉の出力分布の変化
が発生する可能性の時または定期的にオフラインで炉心
流量計算を行う炉心熱水力計算手段と、炉水熱水力計算
手段で求められた炉水流量の変化割合に基づいてCPd
P法で求めた炉心流量WTcpdpの補正係数を求める
出力分布補正係数演算手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0032】請求項7の発明に係わる炉心流量計測装置
では、請求項1の発明の作用に加え、炉心熱水力計算手
段は原子炉の出力分布の変化が発生する可能性の時また
は定期的にオフラインで炉心流量計算を行い、出力分布
補正係数演算手段は炉水熱水力計算手段で求められた炉
水流量の変化割合に基づいて、CPdP法で求めた炉心
流量WTcpdpの補正係数を求める。
【0033】請求項8の発明に係わる炉心流量計測装置
は、請求項7の発明において、炉水熱水力計算手段は、
オフラインの熱水力計算にセパレータ部の圧損を加味し
て熱水力計算を実施し炉心流量を求めることを特徴とす
る。
【0034】請求項8の発明に係わる炉心流量計測装置
では、請求項7の発明の作用に加え、炉水熱水力計算手
段でのオフラインの熱水力計算に当たり、セパレータ部
の圧損を加味して熱水力計算を実施し炉心流量を求め
る。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明の実施の形態に係わる炉心流量計測
装置のブロック構成図である。
【0036】図1において、WTpdp演算手段18
は、再循環ポンプ1のポンプ部差圧および予め定められ
た再循環ポンプ1のQ−H特性曲線に基づいて、PdP
法により炉心流量WTpdpを演算するものである。す
なわち、WTpdp演算手段18は、図2に示すような
再循環ポンプ1のQ−H特性曲線を有する。このQ−H
特性曲線は工場試験で得られた特性曲線であり、再循環
ポンプ1のポンプ特性の劣化がない状態での特性曲線で
ある。
【0037】また、このQ−H特性曲線は(1)式に示
すように、高次の線形方程式によるフィッティング式と
して、RPVボトムドレン温度T、RIP回転数Ri、
ポンプ部差圧ΔPpの関数として表され予めWTpdp
演算手段18に保持される。
【0038】WTpdp演算手段18では、RPVボト
ムドレン温度検出器13で測定したRPVボトムドレン
温度T、RIP回転数検出器12で検出されたRIP回
転数Ri、ポンプ部差圧発振器10で検出されたポンプ
部差圧ΔPpを入力して、再循環ポンプのQ−H特性曲
線に基づき、PdP法による炉心流量WTpdpを演算
する。演算した炉心流量WTpdpは後述する炉心流量
補正手段19に出力される。
【0039】核計装系16のWTcpdp演算手段20
は、原子炉内の炉心支持板差圧ΔPcpおよび原子炉出
力に基づいてCPdP法により炉心流量WTcpdpを
演算するものである。すなわち、炉内中性子束検出器1
7で検出された中性子束Φに基づいて原子力出力を計算
し、下部格子板差発信器15で計測した炉心支持板差圧
ΔPcpにより、(3)式に示す演算式で炉心流量WT
cpdpを演算する。ここで求められた炉心流量WTc
pdpは、後述する炉心流量補正手段19および出力分
布補正係数演算手段21に出力される。
【0040】次に、WTsp演算手段22はポンプ部差
圧ΔPpと炉心支持板差圧ΔPcpとの圧力差(セパレ
ータ部圧損)および予め求められた流量係数に基づいて
炉心流量WTspを演算するものである。この流量係数
は、再循環ポンプ1のポンプ性能の劣化がない状態で定
格炉心流量付近で運転した場合のPdP法から求めた炉
心流量WTpdpと、そのときに測定したセパレータ部
圧損とから予め求められる。
【0041】まず、セパレータ部の圧損ΔPsは、ポン
プ部差圧ΔPpと炉心支持板差圧ΔPcpとの圧力差と
して(4)式によって求められる。
【0042】ΔPs=ΔPp−ΔPcp …(4)
【0043】そして、プラント初期の再循環ポンプ1の
ポンプ性能の劣化がない時のポンプ部差圧測定法(Pd
P法)による炉心流量WTpdpと、測定したセパレー
タ部圧損ΔPsとから、下記の(5)式からセパレータ
部の圧損係数(流量係数)Rcを求め、この流量係数R
cを用いて下記の(6)式によって炉心流量WTspを
求める。
【0044】
【数2】
【0045】このように、WTsp演算手段22は、ポ
ンプ部差圧発振器10からのポンプ部差圧ΔPpと下部
格子板差圧発振器15からの下部格子板差圧(炉心支持
板差圧)ΔPcpとから、セパレータ部圧損による炉心
流量WTspの演算を行う。この炉心流量WTspは炉
心流量補正手段19に出力される。
【0046】次に、炉心流量補正手段19は、炉心流量
WTspに基づいて炉心流量WTpdpおよび炉心流量
WTcpdpの補正演算を行うものである。
【0047】炉心流量補正手段19では、WTpdp演
算手段18で演算したポンプ部差圧測定法(PdP法)
による炉心流量WTpdp、WTcpdp演算手段20
で演算した炉心支持板差圧計測法(CPdP法)による
炉心流量WTcpdp、WTsp演算手段22で演算し
た炉心流量WTspを入力し、下記の(7)に示すよう
に、炉心流量WTspと炉心流量WTpdpとの偏差Δ
WTp、炉心流量WTspと炉心流量WTcpdpとの
偏差ΔWTcp、炉心流量WTspと炉心流量WTpd
pとの比Rp、炉心流量WTspと炉心流量WTcpd
pとの比Rcpを求める。
【0048】
【数3】
【0049】そして、これら炉心流量の偏差ΔWTp、
ΔWTcpあるいは比Rp、Rcpが、ある閾値(所定
値)を超えたか否かを判定し、所定値を超えている場合
には、警報出力手段23を介して警報を発生する。これ
により、炉心流量WTpdp、WTcpdpの特性変化
を知らせる。
【0050】また、その比Rp、Rcpからポンプ部差
圧測定法(PdP法)の炉心流量WTpdpおよび炉心
支持板差圧計測法(CPdP法)の炉心流量WTcpd
pを以下の(8)式によって補正する。
【0051】
【数4】
【0052】実際のポンプ部差圧測定法(PdP法)の
炉心流量WTpdpの補正は、(2)式で示される炉心
流量計算式の校正係数Kpに比Rpを補正係数として掛
け合わせて行う。同様に、炉心支持板差圧計測法(CP
dP法)の炉心流量WTcpdpの補正は、(3)式で
示される炉心流量計算式の校正係数Kp、Kcに比Rc
pを補正係数として掛け合わせて行う。
【0053】これにより、より確からしい炉心流量を求
めることができる。すなわち、炉心流量は、出力分布変
化やクラッド付着による炉心圧損の増加の影響を受けな
いので、再循環ポンプ1の性能の低下が発生したり出力
分布の変化がある場合でも十分な精度を有する流量を提
供することができる。
【0054】次に、WTcpdp演算手段20でCPd
P法により求めた炉心流量WTcpdpに対し、オフラ
インの炉心熱水力計算から求めた補正係数にて補正する
ことも可能である。
【0055】すなわち、原子炉の出力分布の変化が発生
する可能性の時または定期的に、炉内中性子検出器17
で検出された中性子束Φをプロセス計算機11の炉心出
力分布計算手段24に入力し、その入力した中性子束Φ
に基づいて炉心の出力分布計算を行い、原子炉出力およ
び出力分布を求める。炉心熱水力計算手段25では、こ
の炉心出力分布計算手段24で求められた原子炉出力お
よび出力分布と、下部格子板差圧発振器15で計測され
た炉内支持板差圧ΔPcp信号とに基づいて、オフライ
ンによる炉心流量計算を行う。
【0056】出力分布補正係数演算部21では、炉水熱
水力計算手段25で得られた炉心流量WTcpdpiに
基づいて、下記(9)式で出力分布の影響による炉心流
量の変化割合Rdを求める。
【0057】 Rd=WTcpdpn/WTcpdpo …(9) WTcpdpn:現状の出力分布での炉心流量 WTcpdpo:前回計算時の炉心流量
【0058】そして、この炉心流量の変化割合Rdが、
炉心流量の誤差評価から許容できるある閾値(所定値)
を逸脱した場合に、その変化割合Rdを用いてCPdP
法で求められた炉心流量WTcpdpの補正を下記の
(10)式にしたがって実施する。
【0059】 WTcpdp’=Rd×WTcpdp …(10)
【0060】実際の炉心支持板差圧計測法(CPdP
法)での炉心流量WTcpdpの補正は、校正係数Kc
にこの変化割合Rdを補正係数として掛け合わせて行
う。
【0061】ここで、炉心熱水力計算手段25のモデル
として、炉心部特性モデルにセパレータ部圧損特性モデ
ルを付加したモデルを使用し、炉心出力分布計算手段2
4からの原子炉出力および出力分布と、下部格子板差圧
発振器15で計測された炉心支持板差圧ΔPcpと、ポ
ンプ部差圧発振器10で計測されたポンプ部差圧ΔPp
を基に、炉心部とセパレータ部とを含んだの熱水力計算
を行い、オフラインの炉心流量WT信cpdpniを出
力することも可能である。
【0062】以上のように、炉心支持板差圧計測法(C
PdP法)による炉心流量WTcpdpについて、最も
大きな影響を有する出力分布分についてオフラインの熱
水力計算による補正が行えるので、出力分布の変化があ
る場合でも十分な精度を有する炉心流量を提供すること
ができる。
【0063】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の炉心流量計
測装置によれば、ポンプ性能が初期性能から変化するよ
うな場合に発生する誤差を検出して補正するので、常に
十分な精度を有する炉心流量が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる炉水流量計測装置
の構成図。
【図2】再循環ポンプのQ−H特性曲線の説明図。
【図3】改良型原子力発電所の原子炉の説明図。
【図4】原子炉の炉心流量計測に関わる計測システムの
説明図。
【符号の説明】
1 再循環ポンプ 2 給水配管 3 原子炉圧力容器 4 セパレータ 5 シュラウド 6 下部格子板 7 蒸気乾燥器 8 主蒸気配管 9 ポンプ部差圧計測配管 10 ポンプ部差圧発振器 11 プロセス計算機 12 RIP回転数検出器 13 RPVボトムドレン温度検出器 14 下部格子板差圧計測配管 15 下部格子板差圧発信器 16 核計装系 17 炉内中性子検出器 18 WTpdp演算手段 19 炉心流量補正手段 20 WTcpdp演算手段 21 出力分布補正係数演算手段 22 WTsp演算手段 23 警報出力手段 24 炉心出力分布計算手段 25 炉水熱水力計算手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉冷却材を循環させる再循環ポンプ
    のポンプ部差圧および予め定められた前記再循環ポンプ
    のQ−H特性曲線に基づいてPdP法により炉心流量W
    Tpdpを演算するWTpdp演算手段と、原子炉内の
    炉心支持板差圧および原子炉出力に基づいてCPdP法
    により炉心流量WTcpdpを演算するWTcpdp演
    算手段と、前記ポンプ部差圧と前記炉心支持板差圧との
    圧力差および予め求められた流量係数に基づいて炉心流
    量WTspを演算するWTsp演算手段と、前記炉心流
    量WTspに基づいて前記炉心流量WTpdpおよび前
    記炉心流量WTcpdpの補正演算を行う炉心流量補正
    手段とを備えたことを特徴とする炉心流量計測装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の発明において、前記WTsp
    演算手段における流量係数は、再循環ポンプのポンプ性
    能の劣化がない状態で定格炉心流量付近で運転した場合
    のPdP法から求めた炉心流量WTpdpとそのときに
    測定したセパレータ部圧損とから予め求められることを
    特徴とする炉心流量計測装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の発明において、前記炉心流量
    補正手段は、前記炉心流量WTspとPdP法で求めた
    炉心流量WTpdpとの偏差ΔWTpを求め、その偏差
    ΔWTpが所定値を超えたときは警報を発生することを
    特徴とする炉心流量計測装置。
  4. 【請求項4】 請求項3の発明において、前記炉心流量
    補正手段は、前記偏差ΔWTpに基づいてPdP法で求
    めた炉心流量WTpdpの補正係数を求めることを特徴
    とする炉心流量計測装置。
  5. 【請求項5】 請求項1の発明において、前記炉心流量
    補正手段は、前記炉心流量WTspとCPdP法で求め
    た炉心流量WTcpdpとの偏差ΔWTcpを求め、そ
    の偏差ΔWTcpが所定値を超えたときは警報を発生す
    ることを特徴とする炉心流量計測装置。
  6. 【請求項6】 請求項5の発明において、前記炉心流量
    補正手段は、前記偏差ΔWTcpに基づいてCPdP法
    で求めた炉心流量WTcpdpの補正係数を求めること
    を特徴とする炉心流量計測装置。
  7. 【請求項7】 請求項1の発明において、原子炉の出力
    分布の変化が発生する可能性の時または定期的にオフラ
    インで炉心流量計算を行う炉心熱水力計算手段と、前記
    炉水熱水力計算手段で求められた炉水流量の変化割合に
    基づいてCPdP法で求めた炉心流量WTcpdpの補
    正係数を求める出力分布補正係数演算手段とを備えたこ
    とを特徴とする炉心流量計測装置。
  8. 【請求項8】 請求項7の発明において、前記炉水熱水
    力計算手段は、オフラインの熱水力計算にセパレータ部
    の圧損を加味して熱水力計算を実施し炉心流量を求める
    ことを特徴とする炉心流量計測装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100348863C (zh) * 2005-08-04 2007-11-14 上海交通大学 利用管路特性曲线测量泵特性曲线的方法
JP2011085528A (ja) * 2009-10-16 2011-04-28 Toshiba Corp 炉心流量校正装置および炉心流量校正方法
JP2011122910A (ja) * 2009-12-10 2011-06-23 Toshiba Corp 原子炉および炉心流量評価装置

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