JPH11237382A - 競合的アポペルオキシダーゼ検定法 - Google Patents

競合的アポペルオキシダーゼ検定法

Info

Publication number
JPH11237382A
JPH11237382A JP10354203A JP35420398A JPH11237382A JP H11237382 A JPH11237382 A JP H11237382A JP 10354203 A JP10354203 A JP 10354203A JP 35420398 A JP35420398 A JP 35420398A JP H11237382 A JPH11237382 A JP H11237382A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
analyte
complex
fluid sample
assay
metalloporphyrin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10354203A
Other languages
English (en)
Inventor
Michael J Pugia
マイケル・ジェー・プジア
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bayer AG
Bayer Corp
Original Assignee
Bayer AG
Bayer Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bayer AG, Bayer Corp filed Critical Bayer AG
Publication of JPH11237382A publication Critical patent/JPH11237382A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/68Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
    • G01N33/6854Immunoglobulins
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/02Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving viable microorganisms
    • C12Q1/04Determining presence or kind of microorganism; Use of selective media for testing antibiotics or bacteriocides; Compositions containing a chemical indicator therefor
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/26Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving oxidoreductase
    • C12Q1/28Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving oxidoreductase involving peroxidase
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 分析対象物を定性的又は半定量的に測定する
こと。 【解決手段】 金属ポルフィリンが結合した分析対象物
/分析対象物特異的結合パートナ(この合計分子量は、
アポペルオキシダーゼと金属ポルフィリンとの結合を防
げる程度に大きい)を用い、試料中の分析対象物の存在
により、金属ポルフィリン部分が遊離した結果(この分
子量は、アポペルオキシダーゼと金属ポルフィリンとの
結合を防げない程度に小さい)、アポペルオキシダーゼ
と金属ポルフィリンが結合してペルオキシダーゼを形成
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】ペルオキシダーゼは、フェノール類及び
アミン類のような種々の化合物の、過酸化物による酸化
を触媒する酵素である。種々の化合物が、ヒドロペルオ
キシドから電子を解放して、供与種から電子を受容する
ことができる酸化体を生成することによってペルオキシ
ダーゼ酵素に似た挙動を示すため、「擬似ペルオキシダ
ーゼ」と呼ばれる。したがって、擬似ペルオキシダーゼ
は、過酸化物又はそうでないとしても被酸化性の化合物
の間の反応を触媒する、又はその反応に関与するという
点で、酵素様である。ヘモグロビン及びその誘導体を含
む擬似ペルオキシダーゼはまとめて「過酸化活性物質」
と呼ばれる。たとえば、過酸化活性物質、たとえばヘモ
グロビン及びその誘導体は、ヒドロペルオキシドと被酸
化性染料との相互作用を触媒する。このような相互作用
では、過酸化活性物質は、ペルオキシダーゼ酵素を模倣
し、被酸化性染料と過酸化物との相互作用を触媒する、
又はそれに関与する。過酸化物から過酸化活性物質に移
される酸素が、被酸化性染料から電子を受容することが
できる酸化体を生成する。得られる相互作用が、応答の
強さが過酸化活性物質の存在又は濃度を示す検出可能な
応答、たとえば色の推移を提供する。そのような検定に
使用するのに適した被酸化性染料は、ベンジジン、o−
トリジン、アルキル基が炭素原子1〜6個を含む3,
3′,5,5′−テトラアルキルベンジジン、9−ジア
ニシジン、2,7−ジアミノフルオレン、ビス−(N−
エチル−キノル−2−オン)−アジン、(N−メチルベ
ンズチアゾール−2−オン)−(1−エチル−3−フェ
ニル−5−メチルトリアゾール−2−オン)−アジン又
はそれらの組み合わせを含む。有用なヒドロペルオキシ
ドは、クメンヒドロペルオキシド、5−ブチルヒドロペ
ルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシ
ド、1−ヒドロキシシクロヘキサン−1−ヒドロペルオ
キシド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロ
ペルオキシド、パラメンタンヒドロペルオキシド、1,
4−ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、p−
5−ブチルイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、
2−(α−ヒドロペルオキシイソプロピル)−6−イソ
プロピルナフタレン、テトラリンヒドロペルオキシド又
はそれらの組み合わせを含む。
【0002】米国特許第4,493,890号明細書に
は、グルコースオキシダーゼが、酵素的に不活性の高分
子量タンパク質成分(アポ酵素)及びFAD(低分子量
非タンパク質系補欠分子族)からなる複合酵素であるこ
とが開示されている。遷移金属ポルフィリンとは違っ
て、グルコースオキシダーゼのフラビンアデニンジヌク
レオチド(FAD)部分は遷移金属を含まない。FAD
部分は、この酵素のタンパク質部分が高親和力結合を介
してこの小さな配位子とで複合体を形成するため、「補
欠分子族」と呼ばれることもある。その結果、補欠分子
族は、酵素が機能するために必要であるタンパク質の必
須部分になる。アポグルコースオキシダーゼ及びFAD
は、高い結合親和力(結合定数は約101 0モル- 1)を有
するが、酸性化された硫酸アンモニウムを用いる処理で
効果的に分離することができる。米国特許第4,23
8,565号明細書には、FADを標識として用い、そ
れがアポグルコースオキシダーゼと結合して活性グルコ
ースオキシダーゼを形成する能力によってモニタする特
異的結合検定法が記載されている。液体媒体中の抗原を
測定するための均質系検定では、液体媒体の試料を、そ
の抗原に対する抗体と、FADに結合した抗原(もしく
はその類似物)を含む標識された複合体とに合わせて、
試料に含まれる抗原を、抗体との結合を求めて抗原−F
ADとで競合させる。また、アポグルコースオキシダー
ゼが存在し、抗体とで会合しない抗原−FADと結合し
て、活性グルコースオキシダーゼを生成することができ
る。しかし、抗体と結合した抗原−FADは、アポグル
コースオキシダーゼとでそのように結合することはでき
ないため、試料中の抗原の濃度が、公知の方法、たとえ
ば比色検定法による再結合から生じる測定可能なグルコ
ースオキシダーゼの量を決定する。「アポ酵素再活性化
免疫検定系(ARIS)」とも呼ばれるこの種の検定法
は、グルコースオキシダーゼのFAD補欠分子族へのハ
プテンの付着を含み、それがさらに、ハプテンと補欠分
子族との相互作用によってアポグルコースオキシダーゼ
の再活性化を可能にする。しかし、抗ハプテン抗体のハ
プテン−FAD複合体への結合は、アポグルコースオキ
シダーゼとのその会合を妨げて、グルコースオキシダー
ゼ活性が観察されないようにするおそれがある。i)F
ADを無傷の酵素から解離させて安定なアポグルコース
オキシダーゼを得ることができ、ii)アポグルコースオ
キシダーゼは酵素活性を発現することができないが、F
ADとでホロ酵素に再構成することが容易であり、ii
i)親ホロ酵素が高い代謝回転率を有し、H22反応生
成物を多様な方法によって高感度で測定することができ
るため、グルコースオキシダーゼがこの系にとって優れ
た酵素であることがみいだされた。しかし、アポグルコ
ースオキシダーゼARIS法は、尿中にFAD誘導体が
存在し、それがアポグルコースオキシダーゼとで再構成
して、擬陽性の検定結果を出すおそれのある活性酵素を
形成するため、尿分析に応用されても成功しなかった。
ARIS系は、補欠分子族複合体:結合パートナの分子
量によって限定されない。すなわち、再構成は、結合系
の分子量にかかわらず生じる。このタイプの検定法は、
補欠分子族複合体と結合パートナとの相互作用が、再構
成に対して立体障害を生じさせるような向きで生じるこ
とに基づく。この立体障害が、再構成の速度を補欠分子
族複合体と補欠分子族複合体結合パートナとで異ならせ
る阻害につながる。この2種の再構成速度における違い
を利用して、分析対象物を測定する。ペルオキシダーゼ
はまた、補欠分子族を、タンパク質から分離させてアポ
ペルオキシダーゼを形成することができる遷移金属ポル
フィリンの形態で含有する。本発明のアポペルオキシダ
ーゼ系は、金属ポルフィリンに付着した分析対象物/分
析対象物特異的結合パートナ複合体の分子量によって制
限される。理由は、この部分が、アポペルオキシダーゼ
と金属ポルフィリンとを再結合させることができる分子
量を超える合計分子量を有するとき、ペルオキシダーゼ
との再構成が阻止されるということがみいだされたから
である。約180キロダルトンを超える合計分子量を有
する複合体が、再構成を阻止するのに適していることが
みいだされた。本検定法は、結合パートナ:補欠分子族
複合体が、再構成を阻止できるほど大きなものであるこ
とに基づく。結合パートナは通常、高い分子量を有する
ため(抗体は普通、165キロダルトンの範囲であ
る)、ペルオキシダーゼ活性の存在は、一つの種、すな
わち、結合していない補欠分子族複合体からのみ生じる
ことができ、この唯一の種の活性を使用して分析対象物
を測定する。
【0003】再構成に対する立体障害は、抗体:抗原結
合の特定の配向を要する。この配向は、小さな抗原の場
合には容易に展開されるが、大きな抗原の場合にはそう
はいかない。したがって、ARIS法は通常、100〜
1,000g/molの小さな分子量の抗原に限定される。
本方法は、立体障害に頼らず、補欠分子族複合体:結合
パートナの分子量に頼る。この技術は、検定がいかなる
サイズの分析対象物をも検出することができ、特定の結
合配向を有する抗体を調製する必要性を除くという利点
をもたらす。さらには、サイズ効果を利用してアポペル
オキシダーゼ系を提供することができるという発見に基
づく本発明は、速度を測定することなしに使用すること
ができる。尿試験片は通常、視覚的に読み取られ、視覚
的読み取りは速度測定に容易には適用できないため、本
発明は、試験片を使用する尿分析に特に有利である。
【0004】擬似ペルオキシダーゼはまた、除去される
と、擬似ペルオキシダーゼの、ペルオキシダーゼ活性を
欠く不活性アポ形態を生じさせる補欠分子族を有する。
たとえば、ヘモグロビンを低いpHに付して鉄ヘマチンを
解離させたのち、ろ過を実施して、ヘマチンとアポヘモ
グロビンとを分離させるなどによってヘモグロビンから
鉄ヘマチンを分離させると、不活性形態のヘモグロビン
が得られ、アポヘモグロビンと鉄ヘマチンとの再構成を
促進することにより、これを再活性化することができ
る。金属ポルフィリンの一部を構成する遷移金属は、考
慮されるタイプの試薬の中の結合価の混合物を有する。
【0005】Abstracts of Histochemical Society(19
79)の39項、717ページには、抗体とで複合する
と、アポペルオキシダーゼとの再構成を阻止される免疫
複合体、たとえばヘム標識抗原の存在又は非存在下で、
活性基とのアポ酵素の再構成の程度を利用する免疫検定
法が論じられている。
【0006】特開平8−224095号公報は、D−ガ
ラクトース及びO2の存在下でCu+ +をアポガラクトー
スオキシダーゼに付加してH22を生成し、これをペル
オキシダーゼの存在下で酸化縮合剤と反応させて、試験
される流体試料中の銅濃度を比色測定するキノイド染料
を生成する、Cu+ +の検定系を開示している。
【0007】アポペルオキシダーゼの標識としてのヘム
部分の使用は、コロラド大学のP. K. Nakaneinにより、
抗原がその対応する抗体と結合しているとき、複合ヘマ
チン−抗原は容易にはアポペルオキシダーゼの中に挿入
されないことを提したAbstracts of Histochemical Soc
iety, 39(1979)で理論化されたが、この原理を用いる
流体試料中の分析対象物の検定法は実践に移されたこと
は一度もない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、流体試料中
の分析対象物の検定法において、流体試料を、ヒドロペ
ルオキシド、酸化還元染料、アポペルオキシダーゼ(も
しくはアポ擬似ペルオキシダーゼ)、及び、分析対象物
/分析対象物特異的結合パートナ複合体と結合したその
対応する金属ポルフィリンと合わせる工程を含み、前記
複合体が、そのポルフィリン成分がアポペルオキシダー
ゼと再結合することを阻止するのに十分に高い合計分子
量を有する検定法である。この形態では、アポペルオキ
シダーゼは、ヒドロペルオキシドと相互作用せず、酸化
還元染料中に有付きの応答を生じさせることはできな
い。しかし、分析対象物が存在する場合には、分析対象
物と、分析対象物特異的結合パートナとの間に、分析対
象物/分析対象物特異的結合パートナ複合体を分裂さ
せ、それにより、金属ポルフィリンに結合した部分の分
子量を、アポペルオキシダーゼとその補欠分子族との再
構成が阻止されるレベル未満に減らす相互作用が起こ
る。これは、アポペルオキシダーゼと金属ポルフィリン
とを再構成させて、ヒドロペルオキシド及び酸化還元染
料と相互作用して、強さが流体試料中の分析対象物の濃
度に正比例する色応答を提供することができる活性ペル
オキシダーゼを形成させる。
【0009】本発明の検定法は、定性的に使用すること
もできるし、正確さ及び精度を得るための適当な較正、
比色染料及び計器を用いて半定量的に結果を得ることも
できる。
【0010】
【課題を解決するための手段】金属ポルフィリンは、過
酸化活性タンパク質の活性中心であり、酸性化及び限外
ろ過もしくはクロマトグラフィーによる分離によるその
除去は、ペルオキシダーゼ活性を有しないが、金属ポル
フィリン又は抗原と複合した金属ポルフィリンと混合さ
れると、再活性化することができるアポペルオキシダー
ゼの形成をもたらす。しかし、これらの抗原/金属ポル
フィリン複合体に結合する抗体は、この組み合わせが分
子量で約180キロダルトンを超えると、アポペルオキ
シダーゼの活性化を阻止する。抗原/金属ポルフィリン
複合体の抗原に結合した抗体が付加されている、流体試
料中の遊離抗原(分析対象物)が、抗体結合を求めて競
合し、それにより、流体試料中に存在する分析対象物に
比例して抗原/金属ポルフィリン複合体を抗体から解放
する。約180キロダルトン未満の合計分子量を有する
抗原/金属ポルフィリン複合体の場合、抗体を含まない
遊離複合体が、アポペルオキシダーゼを活性形態に再活
性化する。再活性化されたペルオキシダーゼの活性は、
1〜12、好ましくは6.5〜8.5のpHで、酸化還元
指示薬及びヒドロペルオキシドを使用して検出すること
ができる。本発明のこの実施態様では、 i)酸化還元指示薬、過酸化物、及び使用される金属及
び酸化還元指示薬に依存してpHを1〜12の最適値に維
持するための緩衝剤と、 ii)特異的結合パートナ(分析対象物又はその結合パー
トナ)/金属ポルフィリン複合体と、 iii)ヘム補欠分子族を欠く過酸化活性物質、すなわち
アポペルオキシダーゼと、 iv)複合体結合化合物と、を含む試験組成物が提供され
る。
【0011】複合結合剤は、二つの形態のいずれか一方
をとることができる。 a)抗体が金属ポルフィリンに結合しているならば、結
合剤は、抗原又はより大きな分子、たとえばタンパク質
に結合した抗原であり、又は b)抗原が複合体に結合しているならば、結合剤は、抗
体又は、抗原に結合することができるより大きな分子も
しくは他の生分子に結合した抗体であることができる。
たとえば、LPSが抗原であるならば、LPSに結合す
る高密度リポタンパク質(HDL)を使用することがで
きる。IgGが分析対象物である場合、結合パートナは
補体因子タンパク質であることができる。
【0012】抗原/金属ポルフィリン複合体の例は、金
属、たとえばFe、Mn、Cu及びCo、ポルフィリ
ン、たとえばヘマチン、ジューテロ(デテロ)ポルフィ
リン及びコプロポルフィリンならびに抗原、たとえばタ
ンパク質、低分子量有機質及び細胞壁成分である。本発
明に使用することができるアポペルオキシダーゼ及びア
ポ擬似ペルオキシダーゼの例は、アポペルオキシダー
ゼ、アポヘモグロビン、アポミオグロブリン、アポシト
クロムC、アポカタラーゼ及びアポラクトペルオキシダ
ーゼである。
【0013】本発明は、生物学的流体、たとえば血液及
び尿の中の低分子量成分及び高分子量成分を測定するの
に有用である試料競合的アポペルオキシダーゼ化学に基
づく新規な比色技術を伴う乾燥試薬を含む。典型的な分
析対象物は、薬、タンパク質及び細胞、すなわちグラム
陽性及びグラム陰性の細菌細胞を含む。本発明は、金属
ポルフィリン複合体が、複合体結合剤と結合していると
き、その複合体:結合剤複合体が約180,000g/mo
lを超える分子量を有する限り、アポペルオキシダーゼ
の中に挿入されないという発見に基づく。抗体の分子量
(160,000g/mol)までの化合物の複合がアポペ
ルオキシダーゼ再活性化を妨げず、それにより、複合
体:結合剤複合体が、抗原がその存在又は濃度が求めら
れる分析対象物であり、抗体がその分析対象物に特異的
な結合パートナである抗原:抗体複合体になりうるとい
うことがわかった。抗体以外の特異的結合パートナは、
アビジン/ビオチン対を含む。金属ポルフィリン複合体
は、たとえば、複合体結合剤(リガンド)が、抗体によ
って認識される分析対象物又はその誘導体である抗原で
あり、分析対象物が、抗体によって認識される抗原であ
る、抗体及び金属ヘマチンからなることができる。抗体
抗原の組み合わせが約180キロダルトンを超える合計
分子量を有するとき、それは、アポペルオキシダーゼに
挿入されず、ペルオキシダーゼ触媒反応は生じない。し
かし、複合体、複合体結合剤、アポペルオキシダーゼ及
びヒドロペルオキシドが、分析対象物を含有する流体試
料と合わされると、試料中の分析対象物が、複合体上で
抗原に結合した抗体との結合を求めて競合する競合反応
が、抗体を複合体から引き離す程度に起こり、それによ
り、その分子量を約180キロダルトン未満に減少させ
る。複合体はアポペルオキシダーゼと結合して、検出可
能な応答を提供するのに必要な反応を触媒する活性酵素
を提供することができる。この応答の大きさは、既知の
濃度の分析対象物を使用して作成した較正チャートとの
比較によって測定することができる試験流体中の分析対
象物の濃度に比例する。金属ポルフィリンが、抗原(分
析対象物)に特異的な抗体と複合し、結合剤が分析対象
物もしくは分析対象物誘導体であるとき、同様な応答が
観察される。
【0014】
【実施例】以下の手順及び例により、本発明を実施する
方法をさらに説明する。
【0015】A.例IV〜VIIで使用する試薬を調製する
手法 Whatman 3MMを第一の水性浸漬液に含浸し、続いて第二
のエタノール浸漬液に含浸し、100℃の乾燥温度を7
分間使用することにより、乾燥試薬紙を調製した。第一
の浸漬液は緩衝剤を含むものであり、第二の浸漬液は酸
化還元指示薬、TMB及びヒドロペルオキシド、DBD
Hを含むものであった。
【0016】第一の浸漬液は、73mg/dlヘマチン−I
gG10ml、10mg/mlマウス抗ヒトκ鎖モノクロナー
ル抗体1.0ml、グリセロール−2−リン酸0.66
g、アポヘモグロビン4.2μM、緩衝剤としての4−モ
ルホリンプロパンスルホン酸(MOPS)0.63g及
び界面活性剤としてのドデシル硫酸ナトリウム(SD
S)0.11gからなるものであった。1N NaOHに
よってpHを7.5に調節した。
【0017】第二の浸漬液は、ポリビニルピロリドン
2.5g、DBDH1.6g及びTMB0.795gをエ
タノール100ml中に含有するものであった。
【0018】各浸漬成分の好適濃度及び許容可能範囲を
表1に示す。
【0019】 表1 アポペルオキシダーゼ試薬 好適濃度 許容可能範囲 第一の浸漬液(水性) グリセロール−2−リン酸 225nM 0〜800mM MOPS 225mM 0〜800mM SDS 28mM 8〜100mM Fe−HEDTA(アスコルベートスカベンジャ) 7.5mM 0〜20mM トリイソプロピルアミンボレート(安定剤) 33 0〜120 Feヘマチン−抗原(金属ポルフィリン複合体) 3.2μM 1〜20μM Ab(競合的結合剤) 4.4μM 1〜20
μM アポヘモグロビン(アポペルオキシダーゼ) 4.2μM 1〜20μM 1N NaOHでpH調節 7.5 1〜12 第二の浸漬液(エタノール) ポリビニルピロリドン 2.5w% 0〜7.5w% テトラメチルベンジジン(TMB) 33mM 5〜100mM ジイソプロピルベンゼンジヒドロペルオキシド(DBDH) 66mM 5〜150mM オレンジG染料(バックグラウンド染料) 0.20mM 0〜5mM エチルオレンジ染料(バックグラウンド染料) 0.20mM 0〜5mM
【0020】B.上記浸漬液から製造した試薬紙を細片
に裁断し、比重1.015の尿プールから種々のヘマチ
ンを含有する尿に浸漬した。浸漬から1分後にCLINITEK
(商標)200+計器を使用して測定した660nmでの
反射率を、試薬活性を表すものとして記録した。
【0021】例I 検出限界の研究 この例では、アポペルオキシダーゼをヘマチン及びヘマ
チン抗原複合体と比較して、検出可能濃度ならびにアポ
酵素再活性化に対する複合体及び抗原分子量の効果を測
定した。アポPOD、Fe+ 3ヘマチン及びヘマチン複合
体の組み合わせを含有する溶液をペルオキシダーゼ活性
に関して試験した。表3に示すHEMASTIX(登録商標)試
薬を使用して尿中のペルオキシダーゼ活性を測定した。
この試薬は、表1に示したものに類似しているが、金属
ポルフィリン複合体、競合的結合剤及びアポペルオキシ
ダーゼを欠き、一方で活性化剤としてレピジンを含有す
るものであった。この検出限界の研究の結果を表2にま
とめる。
【0022】
【表1】
【0023】ヘマチン(ケースA)又は抗原ヘマチン複
合体(ケースB)のペルオキシダーゼ活性は、3.6nM
の濃度では検出することができなかった。アポPODは
また、それ自体は活性を示さなかった(ケースE)が、
ヘマチン(ケースC)及び抗原ヘマチン複合体(ケース
D)のペルオキシダーゼ活性は、アポPODの存在下で
おいて3.6nMで検出することができた。この例は、D
BDH105モル/分の代謝回転率及び105の染料(T
MB)モル吸光率を有する酸化還元試薬及びヒドロペル
オキシド技術により、ペルオキシダーゼ再活性化による
nM量の検出が可能であることを実証した。ヘマチンと抗
原との複合は、アポ酵素再活性化を妨げなかった。実
際、ケースDの抗原ヘマチン複合体では、再活性化は、
3.6nMアポペルオキシダーゼ(ケースE)を3.6nM
アポペルオキシダーゼ:抗原ヘマチン(ケースD)と比
較することによって測定することができるように、1分
で反射率25.0%もの大きさの応答を生じさせた。驚
くべきことに、分子量160,000g/molまでの抗原
の複合(IgGの場合)は、アポPODの再活性化を阻
止しなかった。再活性化は1分以内に完了し(短い平衡
時間を実証)、20〜40℃の温度又はPOD濃度に依
存しなかった。
【0024】検出限界実験の手法 ヘマチン10μl画分(リン酸緩衝溶液中3.6μM、
0.23mg/dl)又はヘマチン−ベンスジョーンズタン
パク質(BJP)(リン酸緩衝溶液中3.6μM、8.61mg
/dl)10μl画分を、すべてリン酸緩衝溶液980μl
中で、アポPOD10μlと混合したのち、さらなるリ
ン酸緩衝溶液で所望の濃度に希釈した。この溶液を40
℃又は室温で1分間インキュベートした。試験溶液に浸
漬したHEMASTIX(登録商標)試薬の応答をCLINITEK(商
標)−200反射率計で測定した。リン酸緩衝溶液のみ
における表1に記す試薬の応答は、1分で反射率が6
5.2%であった。
【0025】アポセイヨウワサビペルオキシダーゼは、
米ミズーリ州セントルイスのSigmaChemical社から入手
したものである。リン酸緩衝溶液は、一塩基性リン酸ナ
トリウム0.69g、二塩基性リン酸ナトリウム0.7
1g及び塩化ナトリウム0.45gを水100mlに加え
ることによって調製したものである。
【0026】抗原応答実験の手法 ヘマチンBJP(リン酸緩衝溶液中3.6μM、8.6
1mg/dl)、抗BJP(PBS中3.6μM、52.56
mg/dl)及びBJP(リン酸緩衝溶液中3.6μM、8.
28mg/dl)の試料10μlを、アポPOD(リン酸緩衝
溶液中3.6μM、14.0mg/dl)10μl及びリン酸
緩衝溶液960Lと混合した。溶液を室温で5〜10分
間インキュベートし、試験溶液に浸漬したHEMASTIX(登
録商標)試薬に対する応答をCLINITEK(登録商標)−2
00計器を使用して測定した。ヘマチンのみを含有する
リン酸緩衝溶液でのHEMASTIX(登録商標)試薬の応答
は、1分で反射率が65.7%であった。ヒツジ抗ヒト
BJPモノクロナール抗体は、英国バーミンガムのBind
ing Site社から入手したものである。
【0027】レピジンの添加に関して先に述べたHEMAST
IX(登録商標)試薬を、表1の処方よりも低いpHで、以
下の組成の二浸漬系の中で試験片に施し、例I〜IVで使
用した。
【0028】 表3 許容可能濃度 範 囲 第一の浸漬液(水性) グリセロール−2−リン酸 225mM 0〜800mM MOPS 225mM 0〜800mM SDS 28mM 8〜100mM トリイソプロピルアミンボレート 33mM 0〜120mM Fe−HEDTA 7.5mM 0〜20mM 1N NaOHでpH調節 6.3 5.5〜8.5 第二の浸漬液(エタノール) ポリビニルピロリドン 2.5w% 0〜7.5w% テトラメチルベンジジン(TMB) 33mM 5〜100mM ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド(DBDH) 66mM 5〜150mM レピジン 100mM 5〜150mM オレンジG染料(バックグラウンド染料) 0.20mM 0〜5mM エチルオレンジ染料(バックグラウンド染料) 0.20mM 0〜5mM
【0029】例II 近接効果 この例では、ヘマチン−抗原複合体の抗体結合がアポ酵
素再活性化を阻止することを示す(表3)。表3に示す
データは、レピジンを含むが、アポペルオキシダーゼ、
抗原−ヘマチン抗原及び抗体を欠くHEMASTIX(登録商
標)処方を使用することによって生成した。後者を溶液
中に混合し、修正したHEMASTIX(登録商標)処方を有す
る試薬試験片をただちに溶液に浸漬し、CLINITEK(商
標)−200+反射分光計を使用して読み取った。
【0030】〔ヘマチン〕抗原/抗体複合体が180,
000g/molを超える分子量を有する限り、アポ酵素再
活性化の阻止が観察された。したがって、スルファメタ
ジン+抗体(分子量約161,000)はアポ酵素活性
化を阻止しなかった。しかし、スルフメタジンをポリア
クリル酸(PAA)に付着したもの(分子量200,0
00g/mol)は、実験10で観察された51.5%の反
射率によって示されるように、アポ酵素の再活性化を阻
止した。また、抗原と抗体との結合を断つことによって
ヘマチン−抗原〔抗体〕複合体を遊離させてアポPOD
を再活性化させるその能力により、抗原(IgG、分子
量160,000及びBJP、分子量23,000)を
尿中に検出することができることがわかった。
【0031】
【表2】
【0032】例III 干渉研究 この例では、ヘモグロビン(又はミオグロビン)0.8
1mg/dl及びアスコルベート25mg/dlに対して抵抗を有
し、アポペルオキシダーゼ再活性化を検出するのに十分
な感度を有するペルオキシダーゼ検出乾燥試薬を使用し
た。ペルオキシダーゼ検出試薬は、HEMASTIX(登録商
標)試薬中のレピジン活性化剤を除去し、pHを7.5に
増すことによって製造した。修正なしで、ヘモグロビン
(又はミオグロビン)は擬陽性の応答を生じさせた。ア
スコルベートは、アスコルベートスカベンジャー系の使
用のため、系の中で擬陰性の応答を生じさせなかった。
【0033】試薬は、それを、Feヘマチンとともに、
またFeヘマチンなしで、干渉物質を含有する溶液に浸
漬することによって試験した。HEMASTIX(登録商標)試
薬に対するこれらの配合変更はまた、アポペルオキシダ
ーゼ再活性化を検出するのに必要な試薬の感度を例Iで
の3nMからこの例IIIでの12μMまで減らした。予想ど
おり、ヘマチン12μMは、アポPOD12μMの添加に
よって活性化された。この干渉研究の結果を以下の表5
に記す。
【0034】
【表3】
【0035】表5から、5.1%および3.0%応答対
78.2%及び76.5%によって示されるように、レ
ピジンを含むHEMASTIX(登録商標)がヘモグロビン又は
ミオグロビンによって干渉を受けると判断することがで
きる。
【0036】例IV 金属ポルフィリン研究 この例では、異なるタイプのアポペルオキシダーゼを再
活性化する能力に関して他の金属ポルフィリンを試験し
た。金属、たとえばFe、Cu、Mg、Zn、Ni、M
n、Co及びPdをヘマチンに複合させ、ペルオキシダ
ーゼ検出剤に添加した。金属、たとえばMn、Fe、C
u及びCoならびにヘマチン以外のポルフィリン、すな
わちデテロポルフィン及びコプロポルフィンもまた、所
望の応答を提供することがわかった。これを表6に示
す。アポペルオキシダーゼと、鉄ポルフィリン及びマン
ガンポルフィリンとの組み合わせが、水に比べて色の形
成(より低い反射率)をもたらす。アポ擬似ペルオキシ
ダーゼ、アポヘモグロビンは、この実験で作用すること
がわかった。
【0037】
【表4】
【0038】表6のデータは、コラム1の反射率が66
%以上であることによって示されるように、アポペルオ
キシダーゼ又はアポヘモグロビンなしでは金属ポルフィ
リンが検出されないことを実証する。アポペルオキシダ
ーゼ又はアポヘモグロビンのの添加は、コラム1及び3
における56%以下の反射率によって示されるように、
色応答を生じさせる。応答は、3種の異なるポルフィリ
ンで類似している。Mn及びCuの使用は、コラム2に
示すように、Feに関して得られる応答に類似した応答
をもたらした。金属の活性は、使用する特定の過酸化
物、pH及び酸化還元指示薬に依存するため、他の金属は
この系の中で活性ではなかった。
【0039】例V IgG用の完成した乾燥試薬 この例では、ペルオキシダーゼ再活性化を検出するため
のアスコルベート及びヘモグロビン耐性試薬を、アポヘ
モグロビン、ヒトIgGと複合したFeヘマチン及び抗
ヒトIgGとで一つの試薬に合わせた(表1)。表7に
よって示されるように、完成した試薬は尿中のIgGを
検出し、試験溶液中のIgGの濃度と記録された応答と
の間には良好な相関が見られた。
【0040】
【表5】
【0041】例VI グラム陰性細胞用の完成した乾燥試
薬 この例では、ペルオキシダーゼ活性を検出するためのア
スコルベート及びヘモグロビン耐性試薬を、アポヘモグ
ロビン、複合したFeヘマチン及び抗ウサギ細菌リポ多
糖(LPS)に対して特異的な抗体とで一つの試薬に合
わせた。Feヘマチン−LPS複合体は、オボアルブミ
ンに付着したLPS分子16.3個及びヘマチン分子
5.2個からなるものであった。表8によって実証する
ように、完成した試薬は尿中の細菌細胞を検出し、3種
のグラム陰性細胞が検出された。すべてのグラム陰性細
胞はそれらの表面にLPSを有するため、この技術は、
グラム陰性尿路感染症のためのスクリーニングを提供す
る。グラム陰性細胞のLPSがその抗体に結合するた
め、グラム陰性細胞を含有する試料は、抗体へのLPS
複合体の結合を分裂させるであろう。すると、LPS複
合体は、遊離状態となり、アポヘモグロビンとで再構成
してその活性形態を形成し、検出可能な応答を出すこと
ができる。
【0042】
【表6】
【0043】抗体はウサギ抗大腸菌(E.coli)LPSで
あった。カタログ番号YBDB30506R:ロット番
号G4520、ウシ抗血清、米ニューヨーク州Westbury
のAccurate Chemical & Scientific社。
【0044】以下の実験方法を以下の例に使用した。 複合体調製手順 0.1N NaOH中ヘマチンの溶液(55mg/dl、63
3.51g/mol)868μMをアセトニトリル中1,3−
ジシクロヘキシルカルボジイミドの溶液(19.4mg/d
l、226g/mol)858μMに加え、室温で5分間撹拌
した。活性化ヘマチン25μM及び抗原(ヒトκBJP
30mg/dl又はヒトγグロブリン(IgG)200mg/d
l)12μMを含有する溶液を製造し、室温でさらに5分
間撹拌した。ヘマチン−抗原複合体を遠心分離によりAm
icon限外ろ過膜を使用して乾燥させることによって遊離
抗原から分離したのち、脱イオン水で数回洗浄した。ヘ
マチン複合体はIgG又はBJPよりも膜を透過しにく
く、複合体は膜で捕集される結果となった。最後の洗浄
ののち、ヘマチン−抗原複合体を脱イオン水175mlに
溶解した。反応物は、クマシーブリリアントブルー法を
使用するタンパク質測定により、64%強完全であり、
タンパク質128mg/複合体4.3μMを含有すること
がわかった。
【0045】クマシーブリリアントブルー法は、試料3
0μlをブラッドフォード試薬(クマシーブリリアント
ブルー0.01g、85%リン酸10ml、エタノール5m
l及び水85ml)1.5mlに加え、590nmでの吸光度
を測定し、その吸光度をタンパク質の濃度の標準曲線と
比較することによって実施した。
【0046】アポヘモグロビンを製造する手法 0.7%ヘモグロビン溶液のpHを1.5に下げ、得られ
た溶液を10キロダルトン分画膜に通して限外ろ過した
のち、水を数回交換した。ろ過した物質を水に再構成し
た。アポヘモグロビンはろ過膜を透過したが、暗色のF
+ +ヘマチン及びヘモグロビンはろ別された。440ml
を捕集したろ液は、検定により、タンパク質(アポヘモ
グロビン)430mg又は23μMを含有することがみい
だされた。この溶液のHEMASTIX(登録商標)結果は+で
あり、ヘモグロビンの量が低いことを示した。ろ過膜を
透過しなかった捕集画分を水75mlに溶解し、検定によ
り、タンパク質270mgを含有することがわかった。こ
れは、高濃度のヘモグロビンを示す+++++のHEMAST
IX(登録商標)結果をもたらした。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体試料中の分析対象物の検定法であっ
    て、 流体試料を、アポペルオキシダーゼもしくはアポ擬似ペ
    ルオキシダーゼ、及び分析対象物/分析対象物特異的結
    合パートナ複合体と結合した金属ポルフィリンと共にヒ
    ドロペルオキシド及び酸化還元染料と合わせる工程を含
    み、前記複合体が、分析対象物が存在しない場合には、
    アポペルオキシダーゼもしくはアポ擬似ペルオキシダー
    ゼと金属ポルフィリンとの再構成を阻止するのに十分に
    高い合計分子量を有するが、流体試料中に分析対象物が
    存在する場合には、流体試料中の分析対象物と、前記複
    合体の分析対象物特異的結合パートナ部分との間の、前
    記複合体を分裂させ、それにより、金属ポルフィリンに
    結合した部分の分子量を、アポペルオキシダーゼと金属
    ポルフィリンとの再構成が阻害されるレベル未満に減ら
    す相互作用により、そのような再構成を可能にして、ア
    ポペルオキシダーゼとその対応する金属ポルフィリンと
    を再構成させて、約1〜12のpHでヒドロペルオキシド
    及び酸化還元染料と相互作用して色応答を提供する活性
    ペルオキシダーゼを形成させる検定法。
  2. 【請求項2】 分析対象物/分析対象物特異的結合パー
    トナ複合体が、少なくとも約180キロダルトンの分子
    量を有する、請求項1記載の検定法。
  3. 【請求項3】 分析対象物/分析対象物特異的結合パー
    トナ複合体が、分析対象物特異的結合パートナを介して
    金属ポルフィリンに結合している、請求項1記載の検定
    法。
  4. 【請求項4】 分析対象物特異的結合パートナが、抗体
    又はそのフラグメントである、請求項1記載の検定法。
  5. 【請求項5】 分析対象物/分析対象物特異的結合パー
    トナ複合体が、分析対象物を介して金属ポルフィリンに
    結合している、請求項1記載の検定法。
  6. 【請求項6】 分析対象物が細菌細胞又はその一部であ
    る、請求項4記載の検定法。
  7. 【請求項7】 細菌細胞の一部が、リポ多糖(LPS)
    又はリポテイコ酸(LPA)である、請求項6記載の検
    定法。
  8. 【請求項8】 ヒドロペルオキシドが、クメンヒドロペ
    ルオキシド、5−ブチルヒドロペルオキシド、ジイソプ
    ロピルベンゼンヒドロペルオキシド、1−ヒドロキシシ
    クロヘキサン−1−ヒドロペルオキシド、2,5−ジメ
    チルヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキシド、パラメ
    ンタンヒドロペルオキシド、1,4−ジイソプロピルベ
    ンゼンヒドロペルオキシド、p−tert-ブチル−イソプ
    ロピルベンゼンヒドロペルオキシド、2−(α−ヒドロ
    ペルオキシイソプロピル)−6−イソプロピルナフタレ
    ン、テトラリンヒドロペルオキシド又はそれらの組み合
    わせである、請求項1記載の検定法。
  9. 【請求項9】 染料がベンジジン、o−トリジン、アル
    キル基が炭素原子1〜6個を含む3,3′,5,5′−
    テトラアルキルベンジジン、9−ジアニシジン、2,7
    −ジアミノフルオレン、ビス−(N−エチルキノール−
    2−オン)−アジン、(N−メチルベンズチアゾール−
    2−オン)−(1−エチル−3−フェニル−5−メチル
    トリアゾール−2−オン)−アジン又はそれらの組み合
    わせである、請求項1記載の検定法。
  10. 【請求項10】 流体試料中の分析対象物の検定法であ
    って、 流体試料を、アポペルオキシダーゼ、及び分析対象物/
    分析対象物特異的結合パートナ複合体と結合した金属ポ
    ルフィリンを含む試薬系と共にヒドロペルオキシド及び
    酸化還元染料を合わせる工程を含み、前記分析対象物/
    分析対象物特異的結合パートナ複合体は、少なくとも約
    180キロダルトンの分子量を有しており、流体試料中
    に分析対象物が存在する場合には、アポペルオキシダー
    ゼと金属ポルフィリンとを再結合させて活性ペルオキシ
    ダーゼを形成させて、それがヒドロペルオキシド及び酸
    化還元染料と相互作用して色応答を提供することを可能
    にする検定法。
  11. 【請求項11】 流体試料中の分析対象物を測定するた
    めの試験キットであって、 i)酸化還元指示薬、過酸化物、及び流体試料と合わさ
    ったとき、流体試料のpHを1〜12のレベルに維持する
    ための緩衝剤と、 ii)分析対象物又は分析対象物特異的結合パートナ/金
    属ポルフィリン複合体と、 iii)ヘム補欠分子族を欠く過酸化活性物質と、 iv)複合体結合化合物と、を含む試験キット。
  12. 【請求項12】 分析対象物特異的結合パートナが金属
    ポルフィリンに結合し、また、複合体結合化合物が、分
    析対象物、分析対象物の類似体又はより大きな分子に結
    合した分析対象物である、請求項11記載の試験キッ
    ト。
  13. 【請求項13】 分析対象物又はその類似体が金属ポル
    フィリンに結合し、複合体結合化合物が分析対象物に特
    異的な結合パートナである、請求項11記載の試験キッ
    ト。
  14. 【請求項14】 流体試料中の、細胞表面にリポ多糖
    (LPS)又はリポテイコ酸(LPA)を有する細菌細
    胞の存在を検出する検定法であって、 流体試料を、アポペルオキシダーゼもしくはアポ擬似ペ
    ルオキシダーゼ、及び抗高密度リポタンパク質(HD
    L)/HDL複合体と結合した金属ポルフィリンと共
    に、ヒドロペルオキシド及び酸化還元染料を合わせる工
    程を含み、前記複合体が、細菌が存在しない場合には、
    アポペルオキシダーゼもしくはアポ擬似ペルオキシダー
    ゼと金属ポルフィリンとの再構成を阻止するが、流体試
    料中に細菌が存在する場合には、細菌とHDLとの間
    の、複合体を分裂させる相互作用により、そのような再
    構成を可能にして、金属ポリフィリンをアポペルオキシ
    ダーゼもしくはアポ擬似ペルオキシダーゼとで再構成さ
    せて、1〜12のpHでヒドロペルオキシド及び酸化還元
    染料と相互作用して、流体試料中の細菌の存在を示す色
    応答を提供することができる活性ペルオキシダーゼもし
    くは擬似ペルオキシダーゼを形成させる検定法。
  15. 【請求項15】 細菌がグラム陰性であり、その細胞表
    面にLPSを有する、請求項14記載の検定法。
  16. 【請求項16】 流体試料が尿である、請求項15記載
    の検定法。
  17. 【請求項17】 グラム陰性細菌が、Proteus mirabili
    s、Pseudomonas aeruginosa又は大腸菌(E.coli)であ
    る、請求項16記載の検定法。
  18. 【請求項18】 細菌がグラム陽性であり、その表面に
    LPSを有する、請求項14記載の検定法。
  19. 【請求項19】 流体試料が尿である、請求項18記載
    の検定法。
  20. 【請求項20】 流体試料中のIgGの存在を検出する
    検定法であって、 流体試料を、アポペルオキシダーゼ、及び、抗IgGと
    補体因子タンパク質(complement factor protein)と
    の複合体と結合した金属ポルフィリンと共にヒドロペル
    オキシド及び酸化還元染料を合わせる工程を含み、前記
    複合体が、IgGが存在しない場合には、アポペルオキ
    シダーゼと金属ポルフィリンとの再構成を阻止するが、
    流体試料中にIgGが存在する場合には、グラム陰性細
    菌と補体因子タンパク質との間の相互作用により、その
    ような再構成を可能にして、その補体因子タンパク質の
    開裂は、金属ポルフィリンをアポペルオキシダーゼと再
    構成させて、1〜12のpHでヒドロペルオキシド及び酸
    化還元染料と相互作用して、流体試料中のIgGの存在
    を示す色応答を提供することができる活性ペルオキシダ
    ーゼを形成させる検定法。
JP10354203A 1997-12-15 1998-12-14 競合的アポペルオキシダーゼ検定法 Pending JPH11237382A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US99038997A 1997-12-15 1997-12-15
US08/990389 1997-12-15

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11237382A true JPH11237382A (ja) 1999-08-31

Family

ID=25536101

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10354203A Pending JPH11237382A (ja) 1997-12-15 1998-12-14 競合的アポペルオキシダーゼ検定法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US6228602B1 (ja)
EP (1) EP0924521B1 (ja)
JP (1) JPH11237382A (ja)
AU (1) AU742373B2 (ja)
CA (1) CA2249778A1 (ja)
DE (1) DE69806567T2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6074881A (en) * 1998-08-03 2000-06-13 Bayer Corporation Method for the prevention of hemoglobin interference in reagent systems for measuring peroxidase activity
US6872573B2 (en) * 2003-01-02 2005-03-29 Bayer Corporation Fluorescent creatinine assay
US8956859B1 (en) 2010-08-13 2015-02-17 Aviex Technologies Llc Compositions and methods for determining successful immunization by one or more vaccines

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4208479A (en) * 1977-07-14 1980-06-17 Syva Company Label modified immunoassays
US4238565A (en) * 1978-06-22 1980-12-09 Miles Laboratories, Inc. Specific binding assay with a prosthetic group as a label component
US4376165A (en) * 1978-06-22 1983-03-08 Miles Laboratories, Inc. Method of preparing an enzyme-labeled ligand for use in specific binding assays and the labeled conjugate produced thereby
JPS55111794A (en) * 1979-02-19 1980-08-28 Agency Of Ind Science & Technol Production of lipid having high linolic acid content
US4340668A (en) * 1979-06-04 1982-07-20 Miles Laboratories, Inc. Heme-labeled specific binding assay
US4792521A (en) * 1985-08-15 1988-12-20 Immunomedics, Inc. Non-enzymatic immunohistochemical staining system and reagents
US5106753A (en) * 1989-01-26 1992-04-21 Miles Inc. Method for determining manganese level in blood using a porphyrin composition
US5318894A (en) * 1990-01-30 1994-06-07 Miles Inc. Composition, device and method of assaying for peroxidatively active substances
US5089420A (en) * 1990-01-30 1992-02-18 Miles Inc. Composition, device and method of assaying for a peroxidatively active substance utilizing amine borate compounds
US5182213A (en) * 1991-03-18 1993-01-26 Miles Inc. Method for detecting the presence of peroxidatively active substance in basic media
US5264348A (en) * 1991-05-13 1993-11-23 Miles Inc. Ascorbate interference-resistant composition, device and method of assaying for predetermined analyte
DE69219686T2 (de) * 1991-07-29 1997-09-11 Mochida Pharm Co Ltd Verfahren und Vorrichtung zur Verwendung in spezifischen Bindungstests
US5173431A (en) * 1991-10-12 1992-12-22 Miles Inc. Copper oxidation protein assay
US5403834A (en) * 1992-12-07 1995-04-04 Eukarion, Inc. Synthetic catalytic free radical scavengers useful as antioxidants for prevention and therapy of disease
US5374561A (en) * 1993-10-25 1994-12-20 Miles Inc. Oxidative creatinine assay
US5733787A (en) * 1996-06-17 1998-03-31 Bayer Corporation Method for the detection of creatinine

Also Published As

Publication number Publication date
DE69806567T2 (de) 2002-11-21
EP0924521B1 (en) 2002-07-17
EP0924521A1 (en) 1999-06-23
AU742373B2 (en) 2002-01-03
AU9707498A (en) 1999-07-01
US6228602B1 (en) 2001-05-08
DE69806567D1 (de) 2002-08-22
CA2249778A1 (en) 1999-06-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8354245B2 (en) Method of assaying glucose-6-phosphate dehydrogenase on a chromatographic test strip
Rongen et al. Chemiluminescence and immunoassays
US4713324A (en) Inverted latency specific binding assay
AU3598289A (en) Visual discrimination qualitative enzyme assay
CA2516546A1 (en) Dry chemistry, lateral flow-reconstituted chromatographic enzyme-driven assays
CA2558959A1 (en) Device and method for detecting the presence of hemoglobin in a biological sample
JP2869804B2 (ja) ペルオキシダーゼ触媒化酵素分析法における試料の予備処理方法
JPH10511776A (ja) レセプター:遊離リガンド(リランド)複合体ならびにそれに基づくアッセイおよびキット
EP0455225B1 (en) Method for measuring the percentage of glycation of a particular protein
JPH063447B2 (ja) 化学的触媒の調節剤によるイムノアッセイの信号強化法
JPH11237382A (ja) 競合的アポペルオキシダーゼ検定法
AU6102699A (en) Cobalamin assay
JPH06194365A (ja) 分析要素及び分析物の検出方法
US5552297A (en) Lead detection method and reggents utilizing aminolevulinic acid dehydratase and tertiary phosphines
EP0195320B1 (en) Diagnostic assay using microperoxidase
KR100722844B1 (ko) 단일 측정 시스템에서 효소의 활성 및 양을 인 시투측정하기 위한 방법 및 키트
US20040248223A1 (en) Reduction of interfering peroxidase activity in peroxidase based detection methods
JPH11311624A (ja) 分析物遊離段階を可能にするアッセイ用表面
JPH06205673A (ja) 内因性因子−西洋ワサビ大根ペルオキシダーゼ結合体
WO2000039586A2 (en) Tetramethylbenzidine formulation for horseradish peroxidase enzyme assays
EP0399127A1 (en) Homogeneous immunochemical method for determining haptens by means of ion selective electrodes
JPH0666807A (ja) タンパク質の糖化割合の測定方法
Salomons et al. Immunoassay: A survey of patents, patent applications and other literature 1980-1991
JPH05209879A (ja) ヘモグロビンの免疫学的検出方法
TAKEDA et al. Chemiluminescence Enzyme Immunoassay for Thyroxin Using Glucose Oxidase and a Leuco-2', 7'-Dichlorofluorescein-Peroxidase-Hydrogen Peroxide-Bis (2, 4, 6-Trichlorophenyl) Oxalate System