JPH1123661A - スキャン試験回路 - Google Patents

スキャン試験回路

Info

Publication number
JPH1123661A
JPH1123661A JP9174746A JP17474697A JPH1123661A JP H1123661 A JPH1123661 A JP H1123661A JP 9174746 A JP9174746 A JP 9174746A JP 17474697 A JP17474697 A JP 17474697A JP H1123661 A JPH1123661 A JP H1123661A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scan
circuit
signal
test
shift register
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9174746A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2976937B2 (ja
Inventor
Tadahiko Ogawa
忠彦 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP9174746A priority Critical patent/JP2976937B2/ja
Publication of JPH1123661A publication Critical patent/JPH1123661A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2976937B2 publication Critical patent/JP2976937B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パストランジスタ論理構成の大規模論理回路
網に適用して、試験効率の更なる向上を図るとともに、
試験専用の追加回路を最小限に抑制する。 【解決手段】 パストランジスタ論理回路演算器202
の後段へ直列に接続された増幅器201にスキャン試験
用補完回路203を付加することにより、スキャン試験
回路であるシフトレジスタと同等の機能を有するシフト
レジスタラッチ204を構成する。シフトレジスタラッ
チ204は、外部から入力したスキャン入力シフト信号
を組み合わせ論理回路2Sの出力端子信号として出力
し、パストランジスタ論理回路演算器202の出力端子
信号をスキャン出力シフト信号として外部へ出力する試
験動作をスキャン制御信号により行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スキャン試験回路
に関し、特にパストランジスタ論理の構成による論理回
路網に適用して試験効率の更なる向上を図るに好適なス
キャン試験回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種のスキャン試験回路は、たと
えば「1983年1月、プロシーディンクス・オブ・デ
ィ・アイ・イー・イー・イー、第71巻、第1号、第9
8〜112ページ、ティー.ダブリュ.ウィリアムズ
及び ケー.ピー.パーカー著、『デザイン フォー
テスタビリティ − ア サーベイ』(T.W.WIL
LIAMS AND K.P.PARKER,“DES
IGN FOR TESTABILITY − A S
URVEY,”PROCEEDINGS OFTHE
IEEE,VOL.71,NO.1,pp.98−11
2,JANUARY 1983)」(以下、「技術文献
1」と略記する。)に示されるように、大規模かつ任意
な組み合わせ回路と順序回路を含む原論理集積回路に対
して容易かつ効率的に試験する手法として導入されてい
る。
【0003】このスキャン試験構成法では、原論理集積
回路の内部に本来ある順序回路を仮想の外部端子とみな
せるので、本原論理集積回路を実質的に組み合わせ回路
として、すなわち順序回路とは異なり入力信号に対して
出力信号が一義的に決定される回路として取り扱えるた
めに試験が容易になる。また、スキャン試験構成法にお
いては原論理集積回路の内部に本来ある順序回路の構造
を、外部から直接アクセスできるように改造すると共
に、これら改造された順序回路を外部から直接アクセス
するための経路を追加して達成される。
【0004】図8は、原論理回路に対して従来のスキャ
ン試験回路を施した回路全体を示す回路構成図である。
【0005】原論理回路1の全体は、大きく二種類の回
路から構成され、すなわち、単位の組み合わせ論理回路
2から構成される組み合わせ論理回路網101と、順序
回路網102とから構成される。順序回路網102は、
原論理回路1に本来ある順序回路に対して外部から直接
アクセスできるように改造されたスキャン試験回路付き
順序回路を直列に接続することによって実現されてい
る。通常動作モードでの順序回路網102は、スキャン
制御信号端子113により本来あるが如く、組み合わせ
論理回路網101からの入力信号124を入力しかつ出
力信号123を組み合わせ論理回路網101へ出力でき
る。試験動作モードでの順序回路網102は、スキャン
制御信号端子113によりスキャン入力信号端子111
及びスキャン出力信号112を有するシフトレジスタ1
02aとして機能させることができ、構成要素である各
々単位の順序回路の内部状態をスキャン入力信号111
を介して任意に設定、制御しかつスキャン出力信号端子
112を介して各々の順序回路の内部状態を読み出し、
観察することができる。
【0006】上記のスキャン試験回路の構成において、
スキャン試験は次の三段階を経て実行される。.原入
力信号121に試験パターンを設定しかつスキャン入力
信号111を介してシフトレジスタ102aに試験パタ
ーンを設定するスキャンインの段階。.シフトレジス
タ102aに格納された試験パタンが組み合わせ回路へ
の入力信号123として、原入力信号121と共に組み
合わせ論理回路網101に入力され、一義的に決定され
た出力信号124を試験結果パタンとしてシフトレジス
タ102aに取り込む捕獲の段階。.シフトレジスタ
102aに格納された試験結果パタンをスキャン出力信
号端子112を介して読み出すスキャンアウトの段階。
【0007】他方、従来この種のパストランジスタ論埋
は、たとえば特開平7−168874号公報(以下、
「特許公報1」と略記する。)や「1996年6月、ア
イ・イー・イー・イー.ジャーナル・オブ・ソリッド・
ステート・サーキッツ、第31巻、第6号、第792〜
803ページ、カズオ.ヤノ、ヤズヒコ.ササキ、クニ
ヒト.リキノ 及び コウイチ.セキ著、『トップ・ダ
ウン・パストランジスタ・ロジック・デザイン』(KA
ZUO.YANO,YASUHIKO.SASAKI,
KUNIHITO.RIKINO,KOICHI.SE
KI,“TOP−DOWN PASS−TRANSIS
TOR LOGIC DESIGN,”IEEE JO
URNAL OF SOLID−STATE CIRC
UITS,VOL.31,NO.6,pp.792−8
03,JUNE 1996)」(以下、「技術文献2」
と略記する。)に示されるように高速で低消費電力な回
路であることが知られ、かつ大規模な任意の論理機能に
対してパストランジスタを効率的に用いた回路構成法が
示されている。
【0008】図9は、図8における組み合わせ論理回路
網101を構成する単位の組み合わせ論理回路2を示す
ブロック図である。
【0009】パストランジスタ論理演算器202はパス
トランジスタ構成の回路網によって入力信号221に対
して種々の論理演算を行なって結果の出力信号223を
出力する。この出力信号223を入力された増幅器20
1は、次段のパストランジスタ論理演算器202のため
の入力信号221を生成し、出力信号222として出力
する。
【0010】パストランジスタ論理用の増幅器201
は、次の五つの機能を有している。.パストランジス
タ論理演算器202が原理的に信号の双方向性を有して
おり、信号の逆戻りを回避するためのアイソレーション
機能。.N型又はP型の単一種類のMOSトランジス
タにより構成されるパストランジスタが電源電圧のフル
スイング信号を伝播できず、トランジスタのしきい値電
圧だけ縮小した信号振幅を持ち、さらに基板バイアス効
果により電圧降下した信号振幅を電源電圧のフルスイン
グ信号に拡張するエクスパンド機能。.パストランジ
スタ論理演算器202がパストランジスタを直列に多段
に接続した場合にも十分に信号を駆動するドライビング
機能。.所望の信号伝描の遅延時間を達成するために
多段に直列接続されたパストランジスタを適当な段数で
増幅器の挿入を行い信号波形を整形させるリピータ機
能。.第五にパストランジスタの論埋演算に必要な差
動信号を生成する差動信号生成機能。
【0011】図10は、従来のパストランジスタ論理構
成の組み合わせ論理回路を示す具体的な回路図である
(技術文献2)。
【0012】図10において、二点鎖線により囲まれた
回路ブロック及び回路ブロックの入出力信号は図9に示
した単位の組み合わせ論理回路2と同一構成要素から成
り立っており、図10内の構成要素に記された符号は図
9の構成要素に記した符号の末尾に文字Mを付加した符
号としている。パストランジスタ論理演算器202M
は、N型MOSトランジスタT1M〜T6Mにより構成
され入力データ信号A,B,C及び反転入力データ信号
*A,*B,*Cを入力とする全加算器の和演算回路を
構成し、演算結果である出力データ信号NSは増幅器2
01Mを介して出力データ信号S及び反転出力データ信
号*Sを出力する。ちなみに、上記の全加算器の和演算
は、{NS}={A}・{*B}・{*C}+{*A}
・{B}・{*C}+{*A}・{*B}・{C}+
{A}・{B}・{C}、{S}={NS}、及び{*
S}=〜{NS}となる(ここで、記号“〜”は否定演
算を表す)。
【0013】パストランジスタ論理演算器202MはN
型MOSトランジスタで構成されるためにパストランジ
スタ論埋回路網からのシングル・エンド型出力信号22
3Mに伝播した“1”信号は、高電位電源VDDの電位
までは充電されずN型MOSトランジスタのしきい値だ
け降下する。そこで、インバータV1M及びP型MOS
トランジスタP1Mを介したフィードバック回路により
出力信号223Mの振幅をフルスイング化し、上記した
如く増幅器201Mの第二の機能を実現する。同様に、
増幅器201Mの第一及び第三〜第五の機能はインバー
タV1M及びV2Mにより達成される。
【0014】図11は、他の従来のパストランジスタ論
埋構成の組み合わせ論理回路を示す具体的な回路図であ
り、「1989年、シー.アイ・シー・シー、第10.
4.1〜10.4.4ページ、カズオ.ヤノ著、『ア
3.8ns シーモス 16×16 マルチプライアー
・ユージング・コンプリメンタリー・パストランジスタ
・ロジック』(KAZUO.YANO,et al,
“A 3.8ns CMOS MULTIPLIER
USING COMPLEMENTARY PASS−
TRANSISTOR LOGIC,”CICC,p
p.10.4.1〜10.4.4,1989)」(以
下、「技術文献3」と略記する。)に示されている。
【0015】図11において、二点鎖線により囲まれた
回路ブロック及び回路ブロックの入出力信号は図9に示
した単位の組み合わせ論理回路2と同一構成要素から成
り立っており、図11内の構成要素に記された符号は図
9の構成要素に記した符号の末尾に文字Dを付加した符
号としている。
【0016】パストランジスタ論理演算器202Dは、
N型MOSトランジスタT1D〜T4Dにより構成され
入力データ信号X,Y及び反転入力データ信号*X,*
Yを入力とする論理積演算回路を構成し、演算結果であ
る出力データ信号NZ及び反転出力データ信号*NZは
増幅器回路201Dを介して反転出力データ信号*Z及
び出力データ信号Zの各々を出力する。ちなみに、上記
の論理積は、{NZ}={X}・{Y}+、{*NZ}
=〜[{X}・{Y}]+、{Z}={NZ}=〜{*
NZ}、及び{*Z}={*NZ}=〜{NZ}となる
(ここで、記号“〜”は否定演算を表す)。
【0017】ここで、パストランジスタ論理演算器20
2DはN型MOSトランジスタで構成されるために、パ
ストランジスタ論理回路網からのディファレンシャル・
エンド型出力信号223Dに伝播した“1”信号は、高
電位電源VDDの電位までは充電されずN型MOSトラ
ンジスタのしきい値だけ降下する。そこで、P型MOS
トランジスタP1D,P2Dを介したフィードバック回
路により出力信号223Dの振幅をフルスイング化し、
上記した如く増幅器201Dの第二の機能を実現する。
同様に増幅器201Dの第一及び第三〜第五の機能はイ
ンバータV1D,V2Dにより達成される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来のスキャン試験構
成法においては、原論理集積回路の内部に本来ある順序
回路を外部から直接アクセスできるように改造すると共
にこれらスキャン試験回路付き順序回路を外部から直接
アクセスするための経路を追加することにより、本来あ
る順序回路を仮想の外部端子とみなすことができる。そ
のために、原論理集積回路内部において試験のために制
御及び観測できる試験節点は、これら本来ある順序回路
の入出力節点に限られる。したがって、スキャン試験構
成法において原論理集積論理回路を構成する組み合わせ
論理回路網だけを独立し、かつ組み合わせ論理であるが
ゆえに一義的に容易に試験できる。しかしながら、論理
集積回路の論理素子数がますます巨大化かつ複雑化して
いる現在では、仮想の外部端子とみなせる順序回路の素
子数だけでは、外部から直接的に制御及び観測できる接
点数としては不十分であるという問題点があった。
【0019】他方、これらスキャン試験回路は、セミカ
スタム分野の論理集積回路にとって好適な試験方法とし
て知られている。セミカスタム論理集積回路は、第一と
してランダム論理が中心であり、第二として見本用サン
プルよりは製造量が多いがフルカスタム論理集積回路ほ
どの生産量には至らないため特に設計期間の短縮が要求
され、第三として同様の理由からコスト低減も要求され
る。したがって、セミカスタム論理集積回路に望まれる
試験回路としては、上記第一の理由から汎用性が高く、
同第二の理由から試験パタンの生成を省力化でき、同第
三の理由から試験専用回路の追加を最小限に抑制できる
ことが要求され、これら観点からスキャン試験手法は合
致する試験方法として広く認識されている(技術文献
1)。さらに、近年では高速で低消費電力なパストラン
ジスタ論理回路をフルカスタム論理集積回路だけではな
く、大規模なセミカスタム論理集積回路にも適用する試
みがなされている(技術文献2及び特許公報1)。
【0020】しかしながら、パストランジスタ論理の構
成になる大規模なセミカスタム論理集積回路に利用し
て、より好適なスキャン試験手法についてはこれまでは
特になく、高々例えば特開平4−127074号公報
(以下、「特許公報2」と略記する。)に示されるよう
にマイクロプロセッサやマイクロコントローラなどのフ
ルカスタム論理集積回路に適用し、冗長に構成されたパ
ストランジスタ論理を試験する、スキャン試験方法以外
の方法が知られる程度である。
【0021】
【発明の目的】したがって、本発明の第一の目的は、パ
ストランジスタ論理の構成による大規模な論理回路網に
好適なスキャン試験回路を提供することにある。また本
発明の第二の目的は、パストランジスタ論理構成の大規
模論理回路網に適用して試験効率の更なる向上を図れる
スキャン試験回路を提供することである。さらに本発明
の第三の目的は、パストランジスタ論理構成の大規模論
理回路網に適用して試験専用の追加回路を最小限に抑制
できるスキャン試験回路を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】第一の発明は、複数のパ
ストランジスタ論理回路を構成要素の一部とする任意の
論理集積回路(図1の1S)をスキャン試験手法により
試験動作を行なう論理回路において、任意のパストラン
ジスタ論理の単位回路(図1及び図2の2S)の構成要
素であるパストランジスタ論理回路演算器(図2の20
2)の後段へ直列に接続された他の構成要素である増幅
器(図2の201)にスキャン試験用補完回路(図2の
203)を付加し、スキャン試験回路であるシフトレジ
スタ(図2の102)の構成回路と同等の機能を有する
シフトレジスクラッチ(図2の204)を構成し、該ス
キャン試験回路のシフトレジスタ(図2の102)の一
部としてスキャンシフト経路(図1の130)ヘ直列に
追加接続し、外部から入力したスキャン入力シフト信号
(図2の211)を該パストランジスタ論理回路(図1
及び図2の2S)の出力端子信号(図2の222)へ出
力し、また該パストランジスタ論理回路(図2の2S)
の構成要素であるパストランジスタ論理回路演算器(図
2の202)の出力端子信号(図2の223)をスキャ
ン出力シフト信号(図2の212)として外部へ出力す
る試験動作をスキャン制御信号(図2の213)により
行なうスキャン試験用のシフトレジスクラッチ(図2の
204)を構成することを特徴とするパストランジスタ
論理回路に好適なスキャン試験回路である。
【0023】第一の発明では、複数のパストランジスタ
論埋による組み合わせ論理回路網の構成要素である任意
のパストランジスタ論理の単位回路を構成する増幅器を
スキャン試験回路の一部として共有化し、スキャン試験
用補完回路と共にシフトレジスクラッチを構成すること
により、試験専用の追加回路を最小限に抑制できる。
【0024】また、任意のパストランジスタ論理の単位
回路をスキャン試験回路用シフトレジスクラッチに改造
でき、すなわち組み合わせ論理回路網の内部の任意かつ
複数の接点をスキャン試験のために制御及び観測できる
試験節点として外部からアクセスできる。
【0025】第二の発明は、外部から入力するスキャン
入力シフト信号(図6の第一の211M)を取り込む上
記の第一の発明による第一のシフトレジスクラッチ(図
6の第一の204M)と、該第一のシフトレジスクラッ
チ(図6の第一の204M)から出力するスキャン出力
シフト信号(図6の第一の212M)をスキャンシフト
経路(図6の第一の130)を介してスキャン入力シフ
ト信号(図6の第二の211M)として取り込み、また
外部ヘスキャン出力シフト信号として出力する上記の第
一の発明による第二のシフトレジスクラッチ(図6の第
二の204M)とから構成し、上記第一のシフトレジス
クラッチ(図6の第一の204M)及び第二のシフトレ
ジスクラッチ(図6の第二の204M)の各々のラッチ
機能を制御するスキャン制御信号(図6のSCKX及び
SCKY)において、第一及び第二のシフトレジスクラ
ッチの各々のスルー状態が重複せずにシフト動作するタ
イミングを有する該二個のスキャン制御信号によりスキ
ャン試験を行なうことを特徴とするスキャン試験回路で
ある。
【0026】第二の発明では、スキャン試験モードにお
いて第一及び第二のシフトレジスクラッチとがスルー状
態が重複せずにシフト動作するタイミングを有する二個
のスキャン制御信号である、二個のスキャンクロック信
号により動作させるためにスキャン入力シフト信号の入
力端子からスキャン出力シフト信号の出力端子までの経
路をスキャンシフト信号がすり抜ける、いわゆるメタス
テーブル状態を回避かつ防止することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るスキャン試
験回路を施した全体回路を示す回路構成図である。図2
は、図1中に示されるスキャン試験回路を具備したパス
トランジスタ論理構成の組み合わせ論理回路の一部(図
1の2S)を更に詳細に示した回路構成図である。
【0028】図1において、原論理回路1Sの全体は大
きく二種類、すなわち組み合わせ論理回路網101Sと
順序回路網102とから構成される。ここで組み合わせ
論理回路網101Sは、本来ある単位の組み合わせ論理
回路2と、新規な単位の組み合わせ論理回路2Sとから
構成される。組み合わせ論理回路2Sは、図2に示され
るように、本来ある任意な単位のパストランジスタ論理
の組み合わせ論理回路2に対してその構成要素である増
幅器201をスキャン試験回路の一部として共有化し、
スキャン入力シフト信号211の入力端子やスキャン出
力シフト信号212、及び通常動作モードとスキャン試
験動作モードとを切り替え制御し、またスキャンシフト
動作を制御するスキャン制御信号213の入力端子を有
する、スキャン試験用補完回路203を付加することに
よりシフトレジスタラッチ204の機能を併せて具備す
る。
【0029】順序回路網102は、従来技術でも説明し
たように原論理回路1Sに本来ある順序回路に対して外
部から直接アクセスできるように改造されたスキャン試
験回路付き順序回路を直列に接続することによって実現
され、さらに上述の組み合わせ論埋回路2Sの構成要素
であるスキャン試験用のシフトレジスタラッチ204を
もスキャンシフト経路130上の任意の節点に直列に挿
入する構成を採る。
【0030】そこで、スキャン制御信号端子113へ入
力する信号を制御することにより通常動作モードにおい
て、本来ある順序回路により構成されるシフトレジスタ
102aは組み合わせ論理回路網101Sからの入力信
号124を入力しかつ出力信号123を組み合わせ論理
回路網101Sへ出力する通常の本来ある順序回路とし
て機能し、他方複数の組み合わせ論理回路2Sの構成要
素であるシフトレジスタラッチ204はパストランジス
タ論理演算器202からの出力信号223を従来技術で
述べた如き機能を有する増幅器201を介して出力信号
222を出力する本来ある組み合わせ回路として機能す
る。
【0031】さらに、スキャン制御信号端子113によ
り試験動作モードに設定した場合には、スキャン入力信
号端子111及びスキャン出力信号112を有するスキ
ャン試験用のシフトレジスタとしてスキャン制御信号端
子113により、シフトレジスタ102a及び複数のシ
フトレジスタラッチ204に対してシフト動作の機能を
図ることができるために、構成要素である各々単位回路
の内部状態をスキャン入力信号111を介して任意に設
定、制御しかつスキャン出力信号端子112を介して各
々の単位回路の内部状態を読み出し、観察することがで
きる。
【0032】なお、図1のシフトレジスタラッチ204
は、スキャンシフト経路130上の最後尾に直列に接続
されているが、シフトレジスタ102aを構成する個別
の順序回路の間に直列に挿入しても本スキャン試験の目
的を達成できる。
【0033】図1及び図2の回路における一連のスキャ
ン試験の動作及び方法を以下に述べる。
【0034】以下の三段階になる一連のスキャン試験動
作は、スキャン制御信号端子113を介してシフトレジ
スタ102a及び複数のシフトレジスタラッチ204の
各々に印加されるスキャン制御信号によって実行され
る。.原入力信号121に試験パターンを設定し、か
つスキャン入力信号111を介してシフトレジスタ10
2a及びシフトレジスタラッチ204に試験パターンを
設定するスキャンインの段階。.原入力信号121と
共に、シフトレジスタ102aに格納された試験パタン
が組み合わせ回路への入力信号123として組み合わせ
論埋回路網101Sに印加され、同様に複数のシフトレ
ジスタラッチ204に格納された試験パタンが組み合わ
せ論理回路2Sの出力信号222として、また組み合わ
せ回路への入力信号として、組み合わせ論埋回路網10
1Sに印加される。この結果、組み合わせ論埋回路網1
01Sにより一義的に決定された出力信号124を試験
結果パタンとしてシフトレジスタ102aに取り込み、
同様に組み合わせ論埋回路網101Sにより一義的に決
定された出力信号である組み合わせ論理回路2Sの入力
信号221がパストランジスタ論埋演算器202を介し
て出力する信号223を試験結果パタンとして復数のシ
フトレジスタラッチ204に取り込む捕獲の段階。.
シフトレジスタ102a及び複数のシフトレジスタラッ
チ204に格納された試験結果パタンを、スキャン出力
信号端子112を介して読み出すスキャンアウトの段
階。
【0035】
【第1実施例】図3は、本発明に係るパストランジスタ
論理構成の組み合わせ論理回路に好適なスキャン試験回
路の第1実施例を示す具体的な回路図である。
【0036】図3は、図10に示した従来のパストラン
ジスタ論理構成の組み合わせ論理回路(技術文献2)に
おいて、本発明になる好適なスキャン試験回路を具備す
るパストランジスタ論理回路の具体的な回路図である。
したがって図3のスキャン試験回路付きの単位の組み合
わせ論理回路2SM内の二点鎖線により囲まれた回路ブ
ロック及びこの回路ブロックの入出力信号において、図
10に示した単位の組み合わせ論理回路2Mと同一構成
要素に対しては同一の符号としている。そこで、図10
に対してスキャン試験回路のために付加された回路を中
心に構成を説明する。
【0037】パストランジスタ論理演算器202Mの演
算結果であり、シングル・エンド型出力信号223Mで
もある出力データ信号NSを、スキャンモード信号SM
Dによりゲート制御されるN型トランジスタN1Mを介
して増幅器201Mの入力にバス線として接続し、さら
にスキャン入力シフト信号SINを、一方スキャンクロ
ック信号SCKAによりゲート制御されるN型トランジ
スタN2Mを介して同様に増幅器201Mの入力バス線
に接続し、また増幅器201Mの出力信号Sを直にスキ
ャン出力シフト信号SOUTとすると共に、他方スキャ
ンクロック信号SCKBによりゲート制御されるN型ト
ランジスタN3Mを介して同様に増幅器201Mの入力
バス線に接続する構成である。
【0038】図4は、図3に示された第1実施例のスキ
ャン試験回路の動作を説明する真理値表である。
【0039】この真理値表の第一の論理状態、すなわち
両スキャンクロック信号SCKA=SCKB=“0”、
スキャンモード信号SMD=“1”において、N型トラ
ンジスタN2M,N3Mはオフ状態にありスキャン入力
シフト信号SINが組み合わせ論理回路2SMに対して
影響を及ぼすことはなく、他方N型トランジスタN1M
はオン状態にあるためにパストランジスタ論理演算器2
02Mの出力データ信号NSはパストランジスタ論理増
幅器201Mを介して出力データ信号S及び反転出力デ
ータ信号*Sを出力するために設計者が当初原論理集積
回路1Sとして設計を行なった本来ある論理機能、すな
わち通常モードの状態にある。
【0040】この真理値表の第二及び第三の論理状態で
は、スキャンモード信号SMD=“0”でありN型トラ
ンジスタN1Mはオフ状態にあるために、上記の第一の
論理状態とは反対にパストランジスタ論理演算器202
Mの出力データ信号NSが増幅器201Mに対して影響
を及ぼすことのないスキャン試験モードの状態にある。
特に第二の論理状態ではN型トランジスタN2Mがオフ
状態がつN型トランジスタN3Mがオン状態にあり、イ
ンバータV1M,V2Mとでオン状態のN型トランジス
タN3Mを介して双安定回路を構成し、いわゆるラッチ
回路におけるラッチ状態であってスキャン出力シフト信
号SOUTとしてはこの双安定回路に記憶保持された情
報が出力される。
【0041】他方、第三の論埋状態ではN型トランジス
タN3Mがオフ状態かつN型トランジスタN2Mがオン
状態にあり、スキャン入力シフト信号SINがオン状態
のN型トランジスタN2MとインバータV1M,V2M
を通過しスキャン出力シフト信号SOUTへ直接に出力
される、いわゆるラッチ回路におけるスルー状態であ
る。
【0042】そこで、上記第一の論理状態から第二の論
理状態に遷移させると、直前のパストランジスタ論理演
算器202Mの出力データ信号NSがこの双安定回路に
記憶保持されてスキャン出力シフト信号SOUTとして
出力され、次段のシフトレジスタラッチに送出され、ま
た第三の論理状態から第二の論理状態に遷移させると、
直前のスキャン入力シフト信号SINが該双安定回路に
記憶保持されてスキャン出力シフト信号SOUTとして
出力され、次段のシフトレジスタラッチに送出され、前
述の従来技術にも示した一連のスキャン試験を実行する
ことができる。
【0043】
【第2実施例】図5は、本発明に係るパストランジスタ
論理構成の組み合わせ論理回路に好適なスキャン試験回
路の第2実施例を示す具体的な回路図である。
【0044】図5は、図11に示した従来のパストラン
ジスタ論理構成の組み合わせ論理回路(技術文献3)に
おいて、本発明になる好適なスキャン試験回路を具備す
るパストランジスタ論理回路の具体的な回路図である。
したがって図5のスキャン試験回路付きの単位の組み合
わせ論理回路2SD内の二点鎖線により囲まれた回路ブ
ロック及びこの回路ブロックの入出力信号において、図
11に示した単位の組み合わせ論理回路2Dと同一構成
要素に対しては同一の符号としている。
【0045】そこで図11に対してスキャン試験回路の
ために付加された回路を中心に構成を説明する。パスト
ランジスタ論理演算器202Dの演算結果であり、ディ
ファレンシャル・エンド型出力信号223Dでもある出
力データ信号NZ及び反転出力データ信号*NZを、ス
キャンモード信号SMDによりゲート制御されるN型ト
ランジスタN2D,N1D各々を介してパストランジス
タ論埋増幅器201Dの入力にバス線として接続し、さ
らにスキャン入力シフト信号SINを一方スキャンクロ
ック信号SCKAによりゲート制御されるN型トランジ
スタN3Dを介して同様にN型トランジスタN2Dのソ
ース電極に接続し、またパストランジスタ論理増幅器2
01Dの出力データ信号Zを直にスキャン出力シフト信
号SOUTとすると共に、他方スキャンクロック信号S
CKBによりゲート制御されるN型トランジスタN4D
を介して同様にN型トランジスタN2Dのソース電極に
接続し、さらにパストランジスタ論理増幅器201Dの
反転出力データ信号*Zをスキャンモード信号SMDに
よりゲート制御されるP型トランジスタP3Dを介して
N型トランジスタN1Dのソース電極に接続する構成で
ある。
【0046】図4は、図5に示された第2実施例のスキ
ャン試験回路の動作を説明する真理表である。
【0047】この真理値表の第一の論理状態、すなわち
両スキャンクロック信号SCKA=SCKB=“0”、
スキャンモード信号SMD=“1”において、N型トラ
ンジスタN3D,N4DとP型トランジスタP3Dはオ
フ状態にありスキャン入力シフト信号SINが組み合わ
せ論理回路2SDに対して影響を及ぼすことはなく、ま
た反転出力データ信号*ZがP型トランジスタP3Dを
介して出力反転データ信号*NZの節点と非接続状態に
あって信号の逆戻り経路を切断できる。他方、N型トラ
ンジスタN1D,N2Dはオン状態にあるためにパスト
ランジスタ論理演算器202Dの出力データ信号NZ及
び反転出力データ信号*NZはパストランジスタ論理増
幅器201Dを介して反転出力データ信号*Z及び出力
データ信号Zを出力するために設計者が当初原論理集積
回路1Sとして設計を行なった本来ある論理機能、すな
わち通常モードの状態にある。
【0048】この真理値表の第二及び第三の論理状態で
は、スキャンモード信号SMD=“0”でありN型トラ
ンジスタN1D,N2Dはオフ状態にあるために、上記
の第一の論理状態とは反対にパストランジスタ論理演算
器202Dの出力データ信号Z及び反転出力データ信号
*NZがパストランジスタ論埋増幅器201Dに対して
影響を及ぼすことのないスキャン試験モードの状態にあ
る。
【0049】特に第二の論理状態ではN型トランジスタ
N3Dがオフ状態かつN型トランジスタN3Mがオン状
態、もちろんP型トランジスタP3Dもオン状態にあ
り、インバータV1D,V2Dでオン状態のN型トラン
ジスタN3MとP型トランジスタP3Dを介して双安定
回路を構成し、いわゆるラッチ回路におけるラッチ状態
であってスキャン出力シフト信号SOUTとしては該双
安定回路に記憶保持された情報が出力される。
【0050】他方、第三の論理状態ではN型トランジス
タN4Dがオフ状態かつN型トランジスタN3Dがオン
状態にあり、スキャン入力シフト信号SINがオン状態
のN型トランジスタN3D、インバータV2D、オン状
態のP型トランジスタP3D、及びインバータV1Dを
通過しスキャン出力シフト信号SOUTへ直接に出力さ
れる、いわゆるラッチ回路におけるスルー状態である。
【0051】そこで上記第一の論理状態から第二の論理
状態に遷移させると、直前のパストランジスタ論理演算
器202Dの出力データ信号NZ及び反転出力データ信
号*NZがこの双安定回路に記憶保持されてスキャン出
力シフト信号SOUTとして出力され、次段のシフトレ
ジスタラッチに送出され、また上記第三の論理状態から
第二の論理状態に遷移させると、直前のスキャン入力シ
フト信号SINが該双安定回路に記憶保持されてスキャ
ン出力シフト信号SOUTとして出力され、次段のシフ
トレジスタラッチに送出され、前述の従来技術にも示し
た一連のスキャン試験を実行することができる。
【0052】
【第3実施例】図6は、本発明に係るスキャン試験回路
により具体的に構成したスキャンシフトのためのシフト
レジスタの第3実施例を示す回路図である。
【0053】図6は、図3に示した本発明に係るパスト
ランジスタ論理構成の組み合わせ論理回路に好適なスキ
ャン試験回路の第1実施例になるスキャン試験回路を具
備するパストランジスタ論理回路構成の第一の組み合わ
せ論埋回路2SD及び第一の組み合わせ論理回路2SM
から構成され、構成要素である回路ブロック及びこの回
路ブロックの入出力信号において、図3に示した組み合
わせ論理回路2SMの構成要素に記した符号の頭文字に
各々「第一の」及び「第二の」を付加した符号としてい
る。
【0054】そこで第一のスキャンクロック信号SCK
Aとしてスキャンクロック信号SCKXを割り当て、同
様に第二のスキャンクロック信号SCKAとしてスキャ
ンクロック信号SCKYを割り当て、他方第一のスキャ
ンクロック信号SCKBは第一のスキャンモード信号S
MDとスキャンクロック信号SCKXとを論理和回路N
OR1によって得られた出力信号とし、同様に第二のス
キャンクロック信号SCKBは第二のスキャンモード信
号SMDとスキャンクロック信号SCKYとを論理和回
路NOR2によって得られた出力信号とする。また第一
のスキャン出力シフト信号212Mは、スキャンシフト
経路130を介して第二のスキャン入力シフト信号21
1Mとして印加させる。すなわち図6は第一及び第二の
シフトレジスタラッチ204Mを組み合わせたマスター
スレーブ型Dタイプ・フリップフロップの順序回路構成
を実現しており、また図6においてはこのマスタースレ
ーブ型Dタイプ・フリップフロップの単位のみを示して
いるが、もちろんこのマスタースレーブ型Dタイプ・フ
リップフロップの複数個をスキャンシフト経路130の
線上において直列に接続してシフトレジスタを構成する
こともできる。
【0055】図7は、図6に示したスキャン試験回路の
試験動作を示すタイミングチャートである。なお、ここ
では第一及び第二のスキャンモード信号SMDは同一の
信号を印加させる。
【0056】まず初期状態として第一及び第二のスキャ
ンモード信号SMDが“0”でありスキャン試験モード
に回路状態があるとし、またスキャンクロックSCKX
及びSCKYも“0”に設定して置き、回路全体として
は未確定の状態にあると仮定する。そこで前述した従来
技術のスキャン試験方法と同様に、第一段階として第一
及び第二のスキャンモード信号SMD及びスキャンクロ
ックSCKYが“0”状態のままでスキャンクロックS
CKXとして一個の凸型パルスを印加して、試験パタン
信号としての第一のスキャン入力シフト信号211Mを
第一のシフトレジスタラッチ204Mに取り込み、続け
てスキャンクロックSCKYとして一個の凸型パルスを
印加することにより第一のシフトレジスタラッチ204
Mに取り込まれた情報、すなわち第一のスキャン出力シ
フト信号212Mをスキャンシフト経路130を介して
第二のスキャン入力シフト信号211Mとして第二のシ
フトレジスタラッチ204Mに取り込むことによって、
試験パタンが第一及び第二のシフトレジスタラッチ20
4Mに記憶保持され、かつこの試験パタンが第一及び第
二の出力データ信号222Mとして各々が次段にある被
試験対象である組み合わせ論理回路群へ送出されるスキ
ャンインの段階、第二段階として、第一及び第二のシフ
トレジスタラッチ204Mに記憶保持された試験パタン
が第一及び第二の出力データ信号222Mとして、各々
が次段にある被試験対象である組み合わせ論理回路群へ
伝播し、その結果として該被試験対象である組み合わせ
論理回路群により一義的に決定された試験結果が第一及
び第二の入力データ信号221Mとして各々が第一及び
第二の202Mに印加され、さらに各々がパストランジ
スタ論理演算器での演算結果、すなわち試験結果である
第一及び第二の出力データ信号223Mを得た後に、第
一及び第二のスキャンモード信号SMDに対して一個の
凸型パルスを印加しすることによって第一及び第二のシ
フトレジスタラッチ204Mに取り込みかつ記憶保持さ
れる捕獲の段階、第三段階として、第一及び第二のシフ
トレジスタラッチ204Mに取り込みかつ記憶保持され
た試験結果パタンはスキャン出力シフト信号として各々
が第一及び第二の212Mに伝播されており、まずここ
では第二のスキャン出力シフト信号212Mが試験結果
パタンとして読み出せている。
【0057】他方の試験結果パタンである第一のスキャ
ン出力シフト信号212Mを読み出すためにスキャンク
ロック信号SCKYに一個の凸型パルスを印加させて第
二のシフトレジスタラッチ204Mに試験結果パタンで
ある第一のスキャン出力シフト信号212Mをラッチさ
せることによって、第二のスキャン出力シフト信号21
2Mとして該試験結果パタンを読み出すスキャンアウト
の段階、以上の合計三段階を経てスキャン試験が実行さ
れる。
【0058】上記の試験動作において特にスキャン試験
モード中の一連のシフトレジスタ動作を実行する際に、
スキャンクロックSCKX及びSCKYへの印加信号と
して交互にかつ各シフトレジスタラッチ204Mのスル
ー状態(スキャンクロックSCKX及びSCKYが共に
“1”となる状態)が時間軸上で重複しないような凸型
パルスを供給することによって、スキャン試験用のシフ
トレジスタを構成するシフトレジスタラッチの全てがス
ルー状態となってスキャン試験パタンがすり抜ける誤動
作を防止し、正常なシフトレジスタ動作を確実に実行す
ることができる。
【0059】また図6の構成の説明においても述べたよ
うに、第一及び第二のシフトレジスタラッチ204Mを
組み合わせたマスタースレーブ型Dタイプ・フリップフ
ロップの順序回路構成を実現しており、また図6におい
てはこのマスタースレーブ型Dタイプ・フリップフロッ
プの単位のみを示しているが、もちろんこのマスタース
レーブ型Dタイプ・フリップフロップの複数個をスキャ
ンシフト経路130の線上において直列に接続してシフ
トレジスタを構成することもでき、この場合におけるス
キャン試験方法も上述に従う。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数のパストランジスタ論理による組み合わせ論理回路網
の構成要素である任意のパストランジスタ論理の単位回
路を構成する増幅器をスキャン試験回路の一部として共
有化し、スキャン試験用補完回路と共にシフトレジスタ
ラッチを構成するために、試験専用の追加回路を最小限
に抑制でき、すなわちスキャン試験回路によるチップ面
積の増加を最小限に抑制することができる。
【0061】また、任意のパストランジスタ論理の単位
回路をスキャン試験回路用シフトレジスタラッチに改造
でき、すなわち組み合わせ論埋回路網の内部の任意かつ
複数の接点をスキャン試験のために制卸及び観測できる
試験節点として外部から直接的にアクセスできるため
に、少ない試験パタンで高い故障検出率が得られ試験効
率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスキャン試験回路を施した全体回
路を示す回路構成図である。
【図2】図1中に示されるスキャン試験回路を具備した
パストランジスタ論埋構成の組み合わせ論理回路の一部
を更に詳細を示した回路構成図である。
【図3】本発明に係るパストランジスタ論理構成の組み
合わせ論理回路に好適なスキャン試験回路の第1実施例
を示す具体的な回路図である。
【図4】図3及び図5に示された第1実施例及び第2実
施例のスキャン試験回路の動作を説明するための真理値
表を示す図表である。
【図5】本発明に係るパストランジスタ論理構成の組み
合わせ論理回路に好適なスキャン試験回路の第2実施例
を示す具体的な回路図である。
【図6】本発明に係るスキャン試験回路により具体的に
構成したスキャンシフトのためのシフトレジスタの第3
実施例を示す回路図である。
【図7】図4に示したスキャン試験回路の試験動作を示
すタイミングチャートであり、図7(A)は第一及び第
二のスキャンモード信号SMD、図7(B)はスキャン
クロック信号SCKX、図7(C)はスキャンクロック
信号SCKYである。
【図8】従来の一般的なスキャン試験回路を施した全体
回路を示す回路構成図である。
【図9】図8中に示されるパストランジスタ論理構成の
組み合わせ論理回路の一部を更に詳細を示した回路構成
図である。
【図10】従来のパストランジスタ論理構成の組み合わ
せ論理回路を示す具体的な回路図である。
【図11】従来の他のパストランジスタ論理構成の組み
合わせ論埋回路を示す具体的な回路図である。
【符号の説明】
1 スキャン試験回路を施した全体回路(原論理回路) 1S パストランジスタ論理に好適なスキャン試験回路
を施した全体回路(原論理回路) 2 パストランジスタ論理構成による組み合わせ回路の
単位回路(組み合わせ論理回路) 2S スキャン試験回路を具備したパストランジスタ論
理構成による組み合わせ回路の単位回路(組み合わせ論
理回路) 101 試験単位となるパストランジスタ論埋構成の組
み合わせ回路網(組み合わせ論理回路網) 101S スキャン試験回路を具備したパストランジス
タ論理回路を含む試験単位となるパストランジスタ論理
構成の組み合わせ回路網(組み合わせ論理回路網) 102 順序回路網 102a スキャン試験回路を具備した一般のラッチ回
路により構成されるスキャン試験用のシフトレジスタ回
路(シフトレジスタ) 111 スキャン試験用データ信号入力端子 112 スキャン試験用データ信号出力端子 113 スキャン試験用制御信号入力端子 121 一般回路網への原入力信号 122 一般回路網への原出力信号 123 スキャン試験回路を具備したラッチ回路から通
常動作時に出力される信号 124 スキャン試験回路を具備したラッチ回路へ通常
動作時に入力される信号 130 スキャンシフト経路 201 パストランジスタ論理用増幅器 202 パストランジスタ論理演算器 203 スキャン試験用補完回路 204 スキャン試験用シフトレジスタラッチ回路 211 スキャン入力シフト信号 212 スキャン出力シフト信号 213 スキャン制御信号 221 パストランジスタ論埋組み合わせ回路の入力信
号 222 パストランジスタ論理組み合わせ回路の出力信
号 223 パストランジスタ論理回路網からの出力信号か
つパストランジスタ論理用増幅器回路への入力信号 SCKA、SCKB スキャンクロック信号(スキャン
制御信号) SCKX、SCKY スキャンクロック信号(スキャン
制御信号) SMD スキャンモード信号(スキャン制御信号) SIN スキャン入力シフト信号 SOUT スキャン出力シフト信号 N1M〜N3M、N1D〜N4D N型MOSトランジ
スタ T1M〜T6M、TlD〜T4D N型MOSトランジ
スタ P1M、PlD〜P3D P型MOSトランジスタ A、B、C、X、Y パストランジスタ論理入力信号 *A、*B、*C、*X、*Y パストランジスタ論理
反転入力信号 S、Z パストランジスタ論理出力信号 *S、*Z パストランジスタ論理反転出力信号 NS、NZ、*NZ パストランジスタ論理内部ノード
信号 V1M、V2M、V1D、V2D インバータ回路 VDD 高電位電源端子 NOR1、NOR2 否定論理和回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パストランジスタ論理回路からなる複数
    の組み合わせ論理回路を構成要素の一部とする論理集積
    回路に対して、スキャン試験手法により試験動作を行な
    うスキャン試験回路において、 前記組み合わせ論理回路の構成要素であるパストランジ
    スタ論理回路演算器の後段へ直列に接続された同じく構
    成要素である増幅器にスキャン試験用補完回路を付加す
    ることにより、スキャン試験回路であるシフトレジスタ
    の構成回路と同等の機能を有するシフトレジスタラッチ
    を構成し、このシフトレジスタラッチを前記シフトレジ
    スタの一部としてスキャンシフト経路ヘ直列に追加接続
    し、 前記シフトレジスタラッチは、外部から入力したスキャ
    ン入力シフト信号を前記組み合わせ論理回路の出力端子
    信号として出力し、前記パストランジスタ論理回路演算
    器の出力端子信号をスキャン出力シフト信号として外部
    へ出力する試験動作をスキャン制御信号により行なうこ
    とを特徴とするスキャン試験回路。
  2. 【請求項2】 外部から入力するスキャン入力シフト信
    号を取り込む第一の前記シフトレジスタラッチと、この
    第一のシフトレジスタラッチから出力されるスキャン出
    力シフト信号をスキャンシフト経路を介してスキャン入
    力シフト信号として取り込み外部へスキャン出力シフト
    信号として出力する第二の前記シフトレジスタラッチと
    を備え、 当該第一及び第二のシフトレジスタラッチの各々のラッ
    チ機能を制御するスキャン制御信号として、前記第一及
    び第二のシフトレジスタラッチの各々のスルー状態が重
    複せずにシフト動作するタイミングを有する二個のスキ
    ャン制御信号によりスキャン試験を行なうことを特徴と
    する請求項1記載のスキャン試験回路。
  3. 【請求項3】 前記パストランジスタ論理回路演算器が
    論理和演算回路又は論理積演算回路である請求項1又は
    2記載のスキャン試験回路。
JP9174746A 1997-06-30 1997-06-30 スキャン試験回路 Expired - Fee Related JP2976937B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9174746A JP2976937B2 (ja) 1997-06-30 1997-06-30 スキャン試験回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9174746A JP2976937B2 (ja) 1997-06-30 1997-06-30 スキャン試験回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1123661A true JPH1123661A (ja) 1999-01-29
JP2976937B2 JP2976937B2 (ja) 1999-11-10

Family

ID=15983967

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9174746A Expired - Fee Related JP2976937B2 (ja) 1997-06-30 1997-06-30 スキャン試験回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2976937B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100348359C (zh) * 2005-04-19 2007-11-14 吉林省明洋刀具有限责任公司 一种双金属镶接一体化工艺
CN100382922C (zh) * 2005-08-15 2008-04-23 常州机械刀片有限公司 高速钢和低碳钢无氧化镶制工艺
CN102375113A (zh) * 2010-08-11 2012-03-14 普诚科技股份有限公司 用于模拟测试模块的控制电路及控制系统
TWI408390B (zh) * 2010-06-25 2013-09-11 Princeton Technology Corp 用於類比量測模組之控制電路與相關控制模組

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100348359C (zh) * 2005-04-19 2007-11-14 吉林省明洋刀具有限责任公司 一种双金属镶接一体化工艺
CN100382922C (zh) * 2005-08-15 2008-04-23 常州机械刀片有限公司 高速钢和低碳钢无氧化镶制工艺
TWI408390B (zh) * 2010-06-25 2013-09-11 Princeton Technology Corp 用於類比量測模組之控制電路與相關控制模組
CN102375113A (zh) * 2010-08-11 2012-03-14 普诚科技股份有限公司 用于模拟测试模块的控制电路及控制系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP2976937B2 (ja) 1999-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10931264B2 (en) Low-power flip flop circuit
US8484523B2 (en) Sequential digital circuitry with test scan
US6753714B2 (en) Reducing power and area consumption of gated clock enabled flip flops
JP2725258B2 (ja) 集積回路装置
US6661270B2 (en) Data latch circuit and driving method thereof
US6380780B1 (en) Integrated circuit with scan flip-flop
JPH0454471A (ja) スキャンパス付きフリップフロップ
US8438433B2 (en) Registers with full scan capability
US20080016417A1 (en) Cell Supporting Scan-based Tests and With Reduced Time Delay in Functional Mode
Chiu et al. Jump scan: A DFT technique for low power testing
US20110066906A1 (en) Pulse Triggered Latches with Scan Functionality
JP6577366B2 (ja) 集積回路におけるスキャンチェーン
van Berkel et al. Adding synchronous and LSSD modes to asynchronous circuits
US20030066002A1 (en) Scan flip-flop and semiconductor integrated circuit device
US20110181331A1 (en) Integrated circuit with leakage reduction in static nets
JP2976937B2 (ja) スキャン試験回路
US8749286B2 (en) Programmable scannable storage circuit
CN113114222A (zh) 使用与或非门及或与非门的触发器电路及多位触发器电路
US20090009182A1 (en) Circuit to provide testability to a self-timed circuit
JP2953435B2 (ja) 遅延テスト方法および該遅延テスト方法に使用するフリップフロップ
US20120062298A1 (en) Flip-flop architecture for mitigating hold closure
Eedupuganti et al. High Performance and Power-Aware Scan Flip-Flop Design
CN114567295B (zh) 具有多路选择器功能的混合相位锁存器
JPH05341016A (ja) 半導体集積回路装置およびテスト方法
JPH07198787A (ja) スキャンフリップフロップ回路

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990810

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees