JPH11236116A - 原料搬送制御システム - Google Patents

原料搬送制御システム

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JPH11236116A
JPH11236116A JP3989698A JP3989698A JPH11236116A JP H11236116 A JPH11236116 A JP H11236116A JP 3989698 A JP3989698 A JP 3989698A JP 3989698 A JP3989698 A JP 3989698A JP H11236116 A JPH11236116 A JP H11236116A
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JP3989698A
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Tetsuji Fukushima
島 徹 二 福
Junichi Matsuoka
岡 純 一 松
Shunichi Kaneya
屋 俊 一 金
Masahiro Takeuchi
内 正 宏 竹
Yoshinori Yamashita
下 義 徳 山
Kunio Shioda
田 久 仁 夫 塩
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄鉱石等の原料ヤード設備における自動搬送
制御に関して、入槽作業間の競合を回避し、搬送作業能
率を最大にする制御システムを提供。 【解決手段】 プロセス制御用計算機による入槽作業の
計画立案および制御に関して、複数の入槽作業を同時並
行して行うような原料ヤード設備において、入槽作業計
画を立案する際、競合する入槽作業に関して、搬送作業
能率最大化を目的関数として、競合を解消する最適解を
求め、解がない場合は操業者が制約条件を順次緩和する
ことにより準最適解を計算し、入槽自動制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原料ヤードにおけ
る原料搬送制御に関し、特に原料ヤードから下工程工場
の複数原料槽へ原料を搬送し、入槽する原料ヤード設備
において、複数の入槽作業を同時並行して行う原料搬送
制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】原料ヤードにおける搬送制御において、
その入槽作業計画の立案は、操業者が原料ヤードの現
況、受入設備,払出機および搬送設備の現況(稼働中,
非稼働中故障)、槽在庫現況、槽切出量現況などのデー
タから、槽在庫推移を予測して、入槽作業開始タイミン
グ,入槽量,払出機稼働状況および搬送設備稼働状況を
試行錯誤的にシミュレーションしながら、槽在庫レベル
が管理範囲から外れず、かつ、受入設備,払出機および
搬送設備の使用競合を避けるように決定するという方法
がとられていた。
【0003】この従来の、操業者判断による方法では、
大規模な原料ヤード設備では考慮すべき項目が極めて多
く計算量も多いため、熟練操業者でないと実用的な計画
立案ができず、しかも8時間程度の搬送作業を立案する
のに1時間以上かかり、その個人差も大きく、設備の突
発的故障などによるリアルタイムでの計画修正も困難で
あるという問題があった。この問題を解決するため、さ
まざまな計算機による自動制御方案が提案されている。
たとえば、 特開平3−243508号公報には、知識ベースに基
づいたヤード計画に則した自動制御方法が提示され、 特開平3−279124号公報には、ヤード計画を中
心とした搬送作業の競合解消方法が提示され、 特開平4−89708号公報には、知識ベースに基づ
いた鉱石ヤードの搬送能率を最大とするような自動制御
方法が提示され、 特開平4−89709号公報には、知識ベースに基づ
いた石炭ヤードの搬送能率を最大とするような自動制御
方法が提示され、 特開平6−263231号公報には、原料ヤードにお
ける受入・払出・搬送設備の競合および接近競合を避け
搬送能率を最大にする自動制御方法が提示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法において
は、入槽作業計画の最適性に関しては、熟練操業者の知
識やノウハウを知識ベースあるいはロジックでソフトウ
ェアを構築しているため、厳密な最適解である保証がな
く、また知識ベースによる方法では計算機のメモリ領域
を大量に必要とすると同時に、製鉄所原料ヤードでの実
システム例で推論計算時間が10分以上かかり、リアル
タイム制御の面で応答性が不十分という問題点があっ
た。
【0005】本発明においては、複数の原料槽への原料
搬送に払出機,搬送設備が共用され複数の入槽作業間に
競合が発生しうる、原料ヤードの計算機による入槽作業
計画において、混合整数計画法を用いて目的関数に対す
る最適解を求めることにより、作業効率を最大化する入
槽作業順および入槽作業開始および終了時刻を決定し
て、入槽作業計画を極めて短時間で立案し、入槽作業を
自動制御することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の、原料ヤード設
備の原料搬送制御システムは、原料受入計画,原料ヤー
ド計画,設備修理計画,原料ヤード現況,槽在庫現況,
槽切出量現況,設備稼働・故障現況、および、操業者か
らの操業前提条件を表わす入力デ−タを取り込む入力手
段A;入力データに基づいて、各原料槽毎に、基準計算
時刻の槽在庫推移を計算して、故障設備の使用および設
備修理時間帯を回避し、槽在庫が管理下限を下回らない
ための次回入槽作業開始時刻範囲および入槽量を計算す
る手段B;手段Bが計算した入槽のための払出原料山,
該払出原料山にひもつく払出機および搬送設備の組合せ
すなわち入槽作業を選択する手段C;上記手段Cが選択
した複数の競合する入槽作業群を、搬送作業能率最大化
を目的関数とした混合整数計画法問題に定式化して、競
合を解消した最適解を求める手段D;手段Dの計算に関
して、「解あり」か「解なし」かを判断する手段E;手
段Eの計算結果にて「解なし」と判断した場合、その結
果を操業者に提示し、操業者の緩和した制約条件の入力
に応じて、前記最適解を再計算する手段F;手段D,E
およびFの計算結果で「解あり」の時、その計算結果よ
り、複数の入槽作業間の競合を回避し、制約条件内で作
業効率を最大にする実行可能入槽作業開始時刻,終了時
刻および入槽量を計算する手段G;手段Gの計算結果か
ら、直近の計画確定時刻まで槽の原料在庫推移,原料ヤ
ード推移および払出機稼働状況をシミュレーション計算
する手段H;手段Hの計算結果を操業者に提示する手段
I;手段Aから手段Iの計算,処理結果に基づいて、受
入,払出,搬送設備を制御する制御手段J;および、リ
アルタイムにて手段Aから手段Jによる計算,処理およ
び制御を行う手段K;を備える。
【0007】すなわちこの原料搬送制御システムは、複
数の原料槽への原料搬送に払出機,搬送設備を共用して
おり、払出機および又は搬送設備の作業競合が発生しう
る原料ヤード設備の入槽作業計画制御において、混合整
数計画法により、複数の入槽作業間の競合を回避し、し
かも槽在庫を在庫管理上下限範囲内におさめながら、原
料槽群全体の入槽作業効率を最大化するように、入槽作
業順,入槽作業開始時刻および入槽作業終了時刻を決定
して原料搬送・入槽計画を立案し、自動制御を行う。
【0008】
【発明の実施の形態】
【0009】
【実施例】図1に本発明の一実施例のシステム構成を示
す。この実施例は、製鉄所原料ヤードの原料を複数の原
料槽に搬送するものである。図1において、101は生
産管理用計算機(ビジコン)であり、ここで、高炉工場
・焼結工場生産計画,高炉工場・焼結工場休止計画など
の月次日単位の原料ヤード計画が作成される。102は
原料ヤードプロセス制御用計算機(原料プロコン)であ
り、上記生産計画情報は原料プロコン102に送信入力
され、受信編集処理103を介して原料ヤード配置計画
104に入力される。
【0010】119は原料プロコン102と操業者との
インタフェースをとりもつ入出力用CRT端末装置、1
07はCRT端末装置119の入出力を制御する操業者
の入出力処理機能であり、操業者は、日毎時分単位の設
備修理計画や、槽と原料銘柄割付などの操業条件を、原
料ヤード配置計画104および計画立案機能105の前
提条件情報としてCRT端末装置119より入力するこ
とができる。
【0011】原料ヤード配置計画104は、日単位の入
出荷原料のヤード山配置推移の計画を作成する。他方、
115は原料ヤードの現場設備機器群であり、その中の
116が移動機群(受入機および払出機)、117がベ
ルトコンベア(搬送設備)群、118が秤量機群であ
る。
【0012】112は現場設備機器制御用下位コントロ
ーラであり、現場設備機器115を制御し、その稼働実
績および現況を管理する。コントローラ機器は、移動機
群の制御に移動機群制御用PC(プログラマブルコント
ローラ)113、ベルトコンベア群の制御はベルトコン
ベア群制御用PC114により構成される。
【0013】この現場機器制御用下位コントローラ11
2は、搬送,秤量実績情報、設備稼働,故障実績情報
を、原料プロコン102にリアルタイムで送信する。原
料プロコン102は、実績収集・編集処理111にて該
当情報を受信入力し、設備現況情報108として、搬送
作業実績,ヤード現況、および槽現況情報としてデータ
ファイルに格納する。
【0014】本発明の中心機能である搬送・入槽作業計
画立案機能105は、上述した原料ヤード配置計画10
4、設備修理計画や槽銘柄変更予定などの操業前提条件
106、設備稼働現況や設備故障現況などの設備現況1
08、および、ヤード現況,槽在庫現況,搬送作業実績
などの操業現況109の各情報を入力し、入槽作業計画
を立案する。
【0015】これをオペレータ入出力処理107を介し
てCRT端末装置119に表示して、同時に設定制御処
理110を介して現場機器制御用下位コントローラ11
2に送信設定出力する、というサイクルを繰り返すこと
から自動搬送制御を行う。
【0016】次に、本発明の中心処理である原料プロコ
ン102の入槽計画立案機能105(図1)の内容につ
いて図2のフローチャートに従って説明する。事例とし
て、図3に示すような高炉入槽系統および、同様の設備
構成である焼結入槽系統からなる鉄鋼原料ヤード設備を
対象として説明する。図3において、原料ヤード30
1,302、原料ヤードから原料鉱石を払い出す払出機
(ホイルローダ)303,304、原料ヤードに一次仮
置きされた銘柄毎の鉱石原料山305,306、払出機
より払い出される鉱石原料を搬送するベルトコンベア3
07〜312、ベルトコンベア群により搬送される鉱石
原料を高炉鉱石槽群314の所定銘柄の鉱石槽に切り出
すトリッパ(槽上移動式ベルトコンベア)313、払出
機303からベルトコンベア307,308,309,
310を経由してトリッパ313で搬出する搬送入槽系
統を系統1、払出機304からベルトコンベア311,
312,310を経由してトリッパ314で搬出する搬
送入槽系統を系統2とする。 (1)データ入力,初期値,条件設定(図2のF20
1) 原料プロコン内処理として、本処理に必要な情報(原料
ヤード配置計画,設備修理計画,操業前提条件,設備稼
働現況,設備故障現況,ヤード現況,槽在庫現況,搬送
作業実績)を、各オンラインファイルから読み込み入力
し編集する。また、本シミュレーション計算において、
計算基準時刻および計算時間範囲終了時刻を計算する。
基準計算時刻の計算方法は、最も入槽頻度の高い槽銘柄
を基準銘柄として、最初の基準時刻即ち現時刻をT0
基準銘柄の満槽からの在庫維持時間をTsm、基準銘柄の
目標入槽開始時刻からの入槽時間をTsnとした場合、計
算基準時刻更新間隔ΔT、および初期値としての計算時
間範囲終了時刻Teを下式で算出する。図4に概要を示
す: ΔT =Tsm + Tsn Te = T0 + ΔT 。
【0017】(2)入槽作業一次計画作成(図2のF2
02) 基準計算時刻(シミュレーション計算を行う時刻で、最
初は現時刻)において、実行中の入槽作業の終了時刻を
予測し、さらに各系統毎,槽毎の槽在庫と槽切出速度か
ら槽在庫推移予測計算を行い、系統修理・故障,移動機
修理・故障,槽修理・故障,工場休止を制約として、槽
在庫量が管理下限を切らず、設備修理や作業競合を避け
る実行可能入槽作業開始時間範囲として、最早入槽作業
開始可能時刻,目標入槽作業開始可能時刻、および、最
遅入槽作業開始可能時刻を計算する。図5,6,7に計
算結果の一例を示す。
【0018】計算の際、同一系統からの入槽作業で同一
銘柄複数槽が連続した位置にある時、連続槽補給入槽作
業を計算する。即ち、最も早く下限切れを起こす槽に入
槽するための入槽作業開始可能時間範囲を計算し、同一
銘柄複数槽を仮想的に一つの槽として切出量を合計して
入槽補給量を計算し、全槽が満槽になる時刻すなわち全
入槽作業終了時刻を計算する。
【0019】(3)系統別作業競合解消(図2のF20
3) 入槽作業が競合する例としては、槽315と槽316の
在庫が下限に近づき、入槽作業一次計画作成処理F20
2において、槽315の入槽作業開始可能時間範囲が3
17、槽316の入槽作業開始可能時間範囲が318と
なり、重複する場合である。例えば、高炉向けのベルト
コンベア系統と焼結向けのベルトコンベア系統につい
て、実際にはベルトコンベア系統間でも同一ベルトコン
ベアを共有するため搬送作業間の競合が発生しうるが、
全体系統に関する競合解消を同時に解くのは問題の規模
から計算処理効率が悪いため、第1ステップとして、仮
想的に高炉向け系統と焼結向け系統は独立であるとみな
して、混合整数計画法を用いて競合解消を行う。競合解
消方法について以下の変数を用いて定式化する; Xi :入槽作業iの入槽開始時刻 Yi :入槽作業iの入槽作業完了時刻 Xj :入槽作業jの入槽開始時刻 Yj :入槽作業jの入槽作業完了時刻 Iij :i作業が先行作業,j作業が後行作業の時Iij
=1 i作業が後行作業,j作業が先行作業の時Iij=0 となる論理変数 M:十分大きな定数。
【0020】上記の定義により、以下の混合0−1型線
形不等式が成立する; Xi −Yj +M・Iij ≧ 0 ・・・(1) Xj −Yi +M(1−Iij) ≧ 0 ・・・(2) ここで、T1i:i入槽作業の最早入槽可能時刻、 Toi:目標入槽時刻、 T2i:最遅入槽可能時刻、 Ti:入槽作業時間、 Wi:切出比(在庫レベル/維持時間) とする。
【0021】なおここで在庫レベルとは、満槽量を10
0%とした時の槽在庫量をパーセントで表した量とす
る。制約条件として、i入槽作業とj入槽作業が競合状
態にある時、入槽可能時間帯制約としては、 T1i ≦ Xi ≦ T2i 競合状態解消条件としては、 Xi − Yj + M・Iij ≧ 0 Xj − Yi + M(1−Iij) ≧ 0 ここで、 Yi =Xi + Tij= Xj + Tj
【0022】目的関数は、 入槽作業開始時刻Xiが搬送効率を最大化する目標入
槽作業開始時刻Toiに近いほど良い、 切出比が大きい入槽作業と小さい入槽作業について
は、切出比が大きい入槽作業の方を目標入槽開始時刻T
oiに近づけたい。
【0023】これを式で表すと次式となる; (目的関数)=Σi=1〜ni |Xi − Toi | →
Min 。
【0024】上式を線形整数計画問題化するために、追
加変数として、入槽作業開始時刻と目標入槽作業開始時
刻の+偏差をUi、また入槽作業開始時刻と目標入槽作
業開始時刻の−偏差をViとすると、 (目的関数)=Σi=1〜ni (Ui+Vi) → Mi
n Xi ― Toi ― Ui + Vi = 0 (追加制約式) 以上の定式化問題を混合整数計画法にて解くことによ
り、競合解消解が得られる。
【0025】混合整数計画法については一般の数理計画
ソフトウェアパッケージを使用して計算機にて容易に求
めることができる。即ち、混合整数計画問題制約式とし
て上記の制約式を設定することにより、実行可能解とし
てのIijとUiおよびViが求まる。これは、競合する入
槽作業の競合を解消し、入槽作業順と入槽作業開始時刻
を決定したことに相当する。
【0026】なお、上記の計算結果で「解なし」と判断
された場合、即ち制約条件である上記の不等式を満たす
ijの組合せがない場合は、その事をCRT端末装置
(図1の119)にアラーム提示し、操業者は当該CR
T端末装置を介して、「入槽作業分割」か「最遅入槽レ
ベル変更」か、2通りの制約条件緩和方法のいずれかを
選択し、制約条件を緩和した上で、上記の定式化問題を
混合整数計画法で再計算し、「解あり」と判断されるま
で同様の手順を繰り返す。
【0027】「入槽作業分割」は、競合する入槽作業に
ついて、競合を解消するように入槽作業を分割する手段
である。具体例を図8に示す。図8の(a)に示すよう
に、相互に入槽作業競合のある銘柄A,B,Cにおい
て、入槽作業一次計画(図2のF202)による入槽開
始可能時間帯が、図中の矢印線の通りであった場合、そ
れぞれの入槽作業を管理上限値(満槽量)まで行おうと
すると、銘柄Aを最早入槽作業開始可能時刻から始め、
銘柄Cの入槽作業にすぐに切り替えても、銘柄Bの最遅
入槽作業開始可能時刻より銘柄Cの入槽作業終了時刻が
大きく(遅く)なるため、上記の混合整数計画問題とし
ては「解なし」になるケースである。
【0028】この場合、図8の(b)に示すように、銘
柄Cを満槽まで入槽するのではなく、銘柄Bの最遅入槽
作業開始可能時刻前で一旦終了させて入槽作業分割を行
うことにより、競合解消して「解あり」に導くことがで
きる。
【0029】「最遅入槽レベル変更」は、競合する入槽
作業について、競合を解消するように入槽作業開始可能
時間帯を長くする手段である。具体例を図9に示す。図
9の(a)は図8の(a)と同じ状態を示し、「解な
し」になるケースである。この場合、図9の(b)に示
すように、銘柄Bの最遅入槽レベルを、槽在庫管理下限
値以上の範囲で一時的にレベルを下げることにより、入
槽開始可能時間帯を長くすることにより、競合解消して
「解あり」に導くことができる。
【0030】なお、(2)で計算した入槽作業の競合が
ない場合、混合整数計画法計算は不要のため、目標入槽
開始時刻および入槽作業可能時間帯から入槽作業開始時
刻を決定する。即ち、 最早入槽開始可能時刻≦目標入槽作業開始時刻≦最遅入
槽可能時刻 の場合、目標入槽作業開始時刻を入槽作業開始時刻とす
る; 最早入槽開始可能時刻>目標入槽開始時刻 の場合、最早入槽可能時刻を入槽作業開始時刻とする; 目標入槽開始時刻>最遅入槽開始可能時刻 の場合、最遅入槽可能時刻を入槽作業開始時刻とする。
【0031】(4)起点機器運行計画作成(図2のF2
04) 払出機等の起点機器の競合条件を、一定の設備定数テー
ブルを参照してチェックし、先に競合解消した入槽作業
に起点機器、ベルトコンベア系統を割り付け、決定す
る。
【0032】(5)全系統作業要求競合解消(図2のF
205) 上記(3)(図2のF203)において、高炉向けのベ
ルトコンベア系統と焼結向けのベルトコンベア系統につ
いて、仮想的に高炉向け系統と焼結向け系統は独立であ
るとみなして混合整数計画法により競合解消を行った
が、本ブロックでは(3),(4)で絞り込んだ全入槽
作業について、(3)と同様の定式化を行い、混合整数
計画法を用いて競合解消を行い、各作業要求の入槽作業
開始時刻および終了時刻を決定する。本競合解消結果を
受けて起点機器の運行計画を決定する。
【0033】(6)計画範囲終了判定(図2のF20
6) 上記(1)または後述の(9)で前回計算したTeの値
が、予め設定された入槽作業計画作成時間(例えば8時
間)を超えた場合終了、それ以外を未完と判定する。
【0034】(7)槽在庫量更新(図2のF207) 次の計算基準時刻における槽在庫量の初期値として、時
刻Teにおける各槽の在庫量を、入槽後の切出量を減算
して計算する。
【0035】(8)ヤードマップ更新(図2のF20
8) 次の計算基準時刻における原料ヤード山在庫量の初期値
として、時刻Teにおける各原料ヤード山の在庫量を、
搬送量を減算して算出する。
【0036】(9)計算時刻更新(図2のF209) 本シミュレーション計算において、計算基準時刻を更新
する。基準時刻の更新方法は、最も入槽頻度の高い槽銘
柄を基準銘柄として、最初の基準計算時刻即ち現時刻を
0、基準銘柄の満槽からの在庫維持時間をTsm、基準
銘柄の目標入槽開始時刻からの入槽時間をTsnとした場
合、計算基準時刻更新間隔ΔT、および計算時刻更新i
回目での計算時間範囲終了時刻Teを下式で算出する; ΔT =Tsm + Tsn Te = T0 + ΔT×i (10)入槽作業最終計画編集(図2のF210) 上記(1)から(9)で計算した、各入槽作業計画を、
起点機器および系統毎に、入槽作業開始時刻順に編集
し、プロコン設定制御処理110に出力するインタフェ
ースファイルに出力する。なお、インターフェースファ
イルに出力された設定制御情報は、設定制御処理110
によりリアルタイムで現場設備機器制御用下位コントロ
ーラに伝送され、入槽作業計画通りの時刻,順番,使用
設備,原料銘柄,入槽量で移動機群およびベルトコンベ
ア群を自動制御する。また入槽作業計画立案機能の計算
結果はオペレータ入出力処理107経由で、CRT11
9を介して操業者に提示される。
【0037】このようにして、図2のフローチャートに
従って、各系統毎、槽毎の入槽作業計画を短時間で最適
解として立案することができ、図1に示した搬送制御シ
ステム(下位システム構成は従来と同様)によって自動
搬送制御を実施することができる。
【0038】
【発明の効果】以上のように、鉄鉱石や石炭ヤード等の
原料ヤード設備における搬送制御に関して、複数の搬送
作業間で受入,払出,搬送設備(系統)を共有してお
り、複数搬送作業を並行して行うため、受入,払出設備
間の作業競合が起こり得るような設備の原料搬送制御に
おいて、本発明の制御システムにより以下のような効果
が実現できた。
【0039】(1)自動搬送制御において、設備修理お
よび故障を回避し、槽在庫が管理下限切れを起こさず、
かつ可能な限り入槽開始目標在庫値で入槽作業開始とな
り、複数搬送作業間での払出,搬送設備の作業競合を避
けるのみでなく、計算機処理時間として従来の知識ベー
ス等のロジック処理では10分オーダ要していたものに
対して、1分オーダで、数理計画法による最適解が求め
られるようになった。
【0040】(2)搬送作業計画を、従来のように系統
毎の優先順にロジックで決定するのではなく、複数系統
作業の実行可能制約式から競合解消するように搬送作業
間の開始および終了時刻,搬送設備のひもつけをあらゆ
る解空間から求めるため、ロジック記述のようなケース
の記述漏れによる不具合をなくすことができた。
【0041】(3)「解なし」となるケースについて
は、操業者を介して柔軟に制約条件を緩和して「解あ
り」に導くことができるようにしているため、状況に応
じた操業者の判断を自動制御システムに反映することが
可能となり、有用性を高めることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例のシステム構成を示すブロ
ック図である。
【図2】 図1に示すプロセス制御用計算機102の中
心機能である入槽作業計画立案機能105の処理内容を
示すフローチャートである。
【図3】 図1に示すシステムの制御対象の一部の搬送
設備の配置を示すブロック図である。
【図4】 (a)は図2に示すシミュレーション計算時
刻更新F209で算出する更新間隔ΔTを示すタイムチ
ャ−ト、(b)は在庫維持時間Tsmおよび入槽時間Tsn
を示すタイムチャ−トである。
【図5】 図2に示す入槽作業一次計画作成F202で
の入槽作業開始可能時間範囲計算の計算結果の数例を示
すグラフである。
【図6】 (a)および(b)は、図2に示す入槽作業
一次計画作成F202での、払出機あるいは搬送設備に
修理又は故障がある場合の、入槽作業開始可能時間範囲
計算の計算結果の数例を示すグラフである。
【図7】 図2に示す入槽作業一次計画作成F202で
の入槽作業開始可能時間範囲計算の計算結果の数例を示
すグラフである。
【図8】 (a)は、図2に示す系統別競合解消F20
5における、混合整数計画法で「解なし」となった場合
の競合入槽作業を示すタイムチャ−ト、(b)は、「解
あり」に導くために制約条件を緩和した結果の入槽作業
を示すタイムチャ−トである。
【図9】 (a)は、図2に示す系統別競合解消F20
5における、混合整数計画法で「解なし」となった場合
の競合入槽作業を示すタイムチャ−ト、(b)は、「解
あり」に導くために制約条件を緩和した結果の入槽作業
を示すタイムチャ−トである。
【符号の説明】
101:生産管理用計算機 102:原料ヤード
プロセス制御用計算機 103:伝送受信編集処理 104:原料ヤード
配置計画機能 105:搬送・入槽計画立案機能 106:設備修理計
画・操業前提条件情報 107:オペレータ入出力処理 108:設備現況情
報 109:操業現況情報 110:設定制御処
理 111:実績収集・編集処理 112:現場機器制
御用下位コントローラ 113:移動機群制御用プログラマブルコントローラ 114:ベルトコンベア群制御用プログラマブルコント
ローラ 115:原料ヤード設備機器群 116:移動機群 117:ベルトコンベア群 118:秤量機群 119:CRT端末装置 F201:データ入
力,初期値・条件設定処理 F202:入槽作業一次計画作成処理 F203:系統別入槽作業競合解消処理 F204:起点機器運行計画作成処理 F205:全系統入槽作業競合解消処理 F206:入槽計画立案計画範囲終了判定処理 F207:槽在庫量更新処理 F208:ヤードマッ
プ更新処理 F209:計算時刻更新処理 F210:入槽作業最
終計画編集処理 301,302:原料ヤード 303,304:払
出機 305,306:鉱石原料山 307〜312:ベ
ルトコンベア群 313:トリッパ 314:高炉鉱石槽
群 315,316:原料槽 317:原料槽315の入槽作業開始可能時間範囲 318:原料槽316の入槽作業開始可能時間範囲
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹 内 正 宏 北九州市戸畑区飛幡町1−1 新日本製鐵 株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 山 下 義 徳 北九州市戸畑区飛幡町1−1 新日本製鐵 株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 塩 田 久 仁 夫 北九州市戸畑区飛幡町1−1 新日本製鐵 株式会社八幡製鐵所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料受入計画,原料ヤード計画,設備修理
    計画,原料ヤード現況,槽在庫現況,槽切出量現況,設
    備稼働・故障現況、および、操業者からの操業前提条件
    を表わす入力デ−タを取り込む入力手段A;入力データ
    に基づいて、各原料槽毎に、基準計算時刻の槽在庫推移
    を計算して、故障設備の使用および設備修理時間帯を回
    避し、槽在庫が管理下限を下回らないための次回入槽作
    業開始時刻範囲および入槽量を計算する手段B;手段B
    が計算した入槽のための払出原料山,該払出原料山にひ
    もつく払出機および搬送設備の組合せすなわち入槽作業
    を選択する手段C;上記手段Cが選択した複数の競合す
    る入槽作業群を、搬送作業能率最大化を目的関数とした
    混合整数計画法問題に定式化して、競合を解消した最適
    解を求める手段D;手段Dの計算に関して、「解あり」
    か「解なし」かを判断する手段E;手段Eの計算結果に
    て「解なし」と判断した場合、その結果を操業者に提示
    し、操業者の緩和した制約条件の入力に応じて、前記最
    適解を再計算する手段F;手段D,EおよびFの計算結
    果で「解あり」の時、その計算結果より、複数の入槽作
    業間の競合を回避し、制約条件内で作業効率を最大にす
    る実行可能入槽作業開始時刻,終了時刻および入槽量を
    計算する手段G;手段Gの計算結果から、直近の計画確
    定時刻まで槽の原料在庫推移,原料ヤード推移および払
    出機稼働状況をシミュレーション計算する手段H;手段
    Hの計算結果を操業者に提示する手段I;手段Aから手
    段Iの計算,処理結果に基づいて、受入,払出,搬送設
    備を制御する制御手段J;および、リアルタイムにて手
    段Aから手段Jによる計算,処理および制御を行う手段
    K;を備える、原料ヤード設備の原料搬送制御システ
    ム。
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