JPH11235542A - 果樹等への液体散布システム及びその方法 - Google Patents

果樹等への液体散布システム及びその方法

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JPH11235542A
JPH11235542A JP10056281A JP5628198A JPH11235542A JP H11235542 A JPH11235542 A JP H11235542A JP 10056281 A JP10056281 A JP 10056281A JP 5628198 A JP5628198 A JP 5628198A JP H11235542 A JPH11235542 A JP H11235542A
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water
pipe
water supply
vertical pipe
vertical
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JP10056281A
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Junichi Izumida
淳一 出水田
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Individual
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B3/00Spraying or sprinkling apparatus with moving outlet elements or moving deflecting elements
    • B05B3/02Spraying or sprinkling apparatus with moving outlet elements or moving deflecting elements with rotating elements
    • B05B3/04Spraying or sprinkling apparatus with moving outlet elements or moving deflecting elements with rotating elements driven by the liquid or other fluent material discharged, e.g. the liquid actuating a motor before passing to the outlet
    • B05B3/0486Spraying or sprinkling apparatus with moving outlet elements or moving deflecting elements with rotating elements driven by the liquid or other fluent material discharged, e.g. the liquid actuating a motor before passing to the outlet the spray jet being generated by a rotary deflector rotated by liquid discharged onto it in a direction substantially parallel its rotation axis
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B15/00Details of spraying plant or spraying apparatus not otherwise provided for; Accessories
    • B05B15/70Arrangements for moving spray heads automatically to or from the working position
    • B05B15/72Arrangements for moving spray heads automatically to or from the working position using hydraulic or pneumatic means
    • B05B15/74Arrangements for moving spray heads automatically to or from the working position using hydraulic or pneumatic means driven by the discharged fluid

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 果樹園の地面内に支持させた縦形管内へ給水
して散水管を昇降させつつ薬液等を散布し、散布作業に
手数を要せず、短時間で終了して人件費等を節約でき
る。また、散水管を果樹類の上面高さ位置へ昇降させて
上下全層に均等に薬液を散布でき、害虫や病原菌が寄生
する枝葉の裏面側にむらなく散布して殺虫、殺菌するこ
とができる。地面側へ下降した散水管等の点検修理も簡
単にできて維持管理等も容易である果樹等の液体散布シ
ステム及びその方法を提供する。 【構成】 給水源と、地面14に支持された縦形管16
と、散布ノズル18を備え該縦形管内に昇降自在に設け
られた散水管20とを有し、散水管は前記給水源からの
給水を受けて水圧により上昇駆動され、散水管を縦形管
内の上昇状態から強制的に復帰下降させる下降復帰手段
22を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、果樹等への液体散
布システム及びその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、林檎、梨、蜜柑等を栽培した果樹
園においては、果樹の成育に害を加える害虫、病原菌等
を駆除する薬剤を定期的に散布し、同時に果樹が成育す
るのに必要な水を供給するために噴霧機やミスト機、或
はスピードスプレーヤー等が用いられている。しかしな
がら、噴霧機やミスト機においては、作業者が背中に背
負って果樹園内を移動しながら薬剤を散布するため散布
量が少く、大規模の果樹園における薬剤散布には不適で
あると共に果樹等の高さ方向の散布範囲が限られる。ま
た、作業者が薬剤に汚染されて健康を害する危険があ
る。また、スピードスプレーヤーは、貯水タンクとこれ
に接続した散布機構とを搭載した大型台車をトラクター
に牽引して移動しながら貯水タンク内に貯水した大量の
薬液等を広範囲に散布することができ、大規模の果樹園
の薬剤散布に適している反面、やはり、高さ方向の散布
範囲が限定される。更に、地盤が傾斜した果樹園内は移
動することがきないため散布箇所に制限を受け、また、
大型台車やトラクターのコストが高く、また、保守、点
検に手数を要して維持、管理費等も割高になり易い欠点
がある。
【0003】そこで、近年、多数の支柱を、地面に所定
の間隔をおいて果樹より高く立設させて上端にスプリン
クラー散布装置を取り付けた散水方式が汎用されてい
る。そして、各支柱上端側のスプリンクラー散布装置に
果樹園内に設置した貯水タンク側から給水管を延長し、
この給水管から分岐した給水ホースを散布装置に接続さ
せ、果樹園内に設置した大型の貯水タンク内に貯水させ
た消毒用の薬液や潅水のための水をポンプでもって各支
柱上端に設けたスプリンクラー散布装置へ給水して散布
ノズルから果樹類へ散布している。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
従来の散水装置では、果樹類の上面側へ突出させた支柱
上端に取り付けた散布ノズル等は、樹木の剪定作業や果
実の収穫作業等を行うときに邪魔になるため、薬液の散
布作業を終了した後に水圧で上昇した散水管を一つ一つ
作業者が手で上方から押し下げる作業が必要であり、広
範囲の果樹園では設置する支柱の数も多いため、最終的
に散布作業を終了するまでの作業時間が長く、作業者の
数も多く人件費も割高になり易い欠点がある。また、散
布装置においては、支柱の上端に固定したスプリンクラ
ー散布装置から散布される薬液等の大半は、水圧による
上昇端から散布されるから、散水発射位置が固定し、果
樹等の特定部位にのみしか散水されない場合が多く、特
に、上層側の枝葉で遮蔽されている中層側や下層側の枝
葉には薬液等を十分に付着させることができず、果樹類
の枝葉を上下全層にわたって均一に消毒することができ
ず、害虫や病原菌が寄生する枝葉の裏面側には薬液が付
着しにくいため、害虫や病原菌を効率よく駆除すること
ができないという問題があった。また、散水装置が故障
して散布不良となった場合には、樹木が繁茂した果樹園
内で支柱を掘り出し、地上方向へ横倒した状態で散布装
置を点検、修理しなければならず、保守点検や維持管理
に手数を要する等の問題があった。
【0005】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、一つの目的は、果樹園の地面内に支持
させた縦形管内に給水させ、散水管を上昇させて果樹類
の上面まで薬液等の散布ができ、給水を停止させると散
水管を自動的に地面側の縦形管内に下降収束できるよう
にして、散布作業に手数を要することなく短時間で後片
付けを含む散布作業全体を終了でき、人件費等も節約で
きる果樹等への液体散布システム及びその方法を提供す
ることである。また、本発明の他の目的は、給水源から
給水される水圧で散水管を任意の高さ位置へ上昇調整さ
せ、散水管の下降復帰手段で給水停止後の散水管を下降
させつつ散布ノズルから薬液等を散布できるため、果樹
類の上下全層に均等に薬液を散布でき、特に、害虫や病
原菌が寄生する枝葉の裏面側にむらなく薬液を散布して
果樹類の消毒の実効を達成できる果樹等への液体散布シ
ステム及びその方法を提供することである。また、本発
明の他の目的は、散布不良を発生した散水管において
は、縦形管内への給水を停止させるだけで上昇状態の散
水管を地面側へ下降させて、散布装置の点検、修理を簡
単にでき、維持管理等も容易である果樹等への液体散布
システム及びその方法を提供することである。また、本
発明の他の目的は、給水源から各縦形管への給水を遠隔
操作して作業者が薬液等に直接汚染されて健康を害する
ことを防止することができる果樹等への液体散布システ
ム及びその方法を提供することである。
【0006】
【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
めに、本発明は、給水源12と、地面14に支持された
縦形管16と、散布ノズル18を備え該縦形管16内に
昇降自在に設けられた散水管20とを有し、該散水管2
0は前記給水源12からの給水を受けて水圧により上昇
駆動され、前記散水管20を前記縦形管16内の上昇状
態から強制的に復帰下降させる下降復帰手段22を備え
てなる果樹等への液体散布システム10から構成され
る。
【0007】また、前記下降復帰手段22は、前記縦形
管16と前記散水管20との間に設けられた弾性伸縮部
材54であることとしてもよい。
【0008】また、前記給水源12は前記散水管20へ
の水圧を調整する水圧調整装置28を有し、該水圧を調
整することにより前記縦形管16に対する散水管20の
高さ位置を調整してなることとしてもよい。
【0009】また、前記散水管20には中管68が外装
されて前記縦形管16を含めて3個以上の多重管構成と
され、前記弾性伸縮部材54は該中管68と前記散水管
20との間に張架されてなることとしてもよい。
【0010】次に、本発明は、地面14に縦形管16を
支持させ、上端側に散水ノズル18を有する散水管20
を該縦形管16内に昇降自在に設けるとともに、上昇状
態から下降方向に強制的に復帰させる下降復帰手段22
を設け、この散水管20に対する給水圧を調整すること
により前記散水ノズル18の高さ位置を任意に調整しつ
つ果樹等への散水を行なう果樹等への液体散布方法から
構成される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る果樹等への液体散布
システムは、給水源と、地面に支持された縦形管と、散
布ノズルを備え該縦形管内に昇降自在に設けられた散水
管と、を有し、該散水管は前記給水源からの給水を受け
て水圧により上昇駆動され、前記散水管を前記縦形管内
の上昇状態から強制的に復帰下降させる下降復帰手段を
備えている。給水源からの水圧により山水管を上昇限度
まで上昇させて散布ノズルから散水させ、散水作業を終
了して給水を停止すれば、下降復帰手段により自動的に
散水管は縦形管内に収束し、散水作業終了時に果樹園、
茶園等の広範囲について作業者がいちいち散水管を手作
業で縦形管内に押し下げる作業を必要としない。給水源
はその給水圧を調整する水圧調整装置を設けることが好
適である。水圧調整装置としては、例えば給水経路に電
磁弁を配置させ、この電磁弁の開度を調整することによ
り行なうようにしても良いし、ポンプの吐出力を調整す
ることとしても良い。或は、貯水タンクから設定水位に
応じて自動的に給水し得るようなシスタンバルブ機構を
用いても良い。また、単なる手動の開閉弁機構を設け、
その操作により水圧調整を行うようにしても良い。ポン
プは、羽根車の回転数で給水する水圧を調整できる渦巻
きポンプ、タービンポンプ等でもよい。また、例えば、
電磁弁の動作時間を一定に設定した状態で、ポンプの回
転数を増減させて水圧調整しても良い。さらに、電磁弁
の開弁時間をタイマ制御し、開弁時間の長短で給水量を
コントロールして散水管の縦形管に対する高さ位置を調
整するようにしても良い。要は、給水源からの給水圧に
より任意の高さに散水ノズルの散水高さ位置をコントロ
ールするとともに、散水作業終了時には自動的に散水管
を縦形管内に収束させ、しかも、必要に応じて散水時の
散水高さをも任意の高さ位置に可変し得ることができる
システムである。給水圧を常時、あるいは所要時間中に
可変にして常時、あるいは間欠的に散水管を昇降移動さ
せ、散布ノズルの高さ位置を常時上下変更させて繰り返
し葉等の裏面側まで樹体の全層にまんべんなく自動散布
させるようにしても良い。このようにすることにより、
園外、あるいは散水が不要な樹木がない部分等への無駄
な散布液の飛散がなく、液体の効果的、あるいは効率的
な散布を実現できる。樹木の高低にかかわらず、高さの
高い樹木、あるいは低い樹木について本システムを適用
しうる。
【0012】液体の散布時には、給水の実行で散水管を
上昇させて散布を行い、給水を停止させるだけで散水管
が下降して縦形管内に自動的に収束され、広範囲の果樹
園であっても、少人数で散布作業を短時間で終了するこ
とができ、人件費も節約することができる。また、散布
ノズルの高さ位置を任意に調整できて果樹類の上下全層
に均等に薬液等を散布して消毒することができ、害虫や
病原菌が寄生する枝葉の裏面側にもむらなく薬液を散布
して果樹類の消毒の実効を達成できる。
【0013】また、前記下降復帰手段は、前記縦形管と
前記散水管との間に設けられた弾性伸縮部材であること
としてもよい。この弾性伸縮部材としては、バネ部材、
ゴム部材等が好適であり、上昇状態から復帰下降への移
行を円滑に行えると共に、構造が簡単で製造コストも安
価であるため、散布システム自体の設備経費を節約する
ことができる。また、下降復帰手段は、縦形管に並列に
押上シリンダー機構を設けて散水管を昇降させてもよ
い。また、縦形管をシリンダー機構に構成し、そのピス
トンロッドの上端に散布ノズルを設けてフレキシブルホ
ースを連通させて散布してもよい。
【0014】本発明の散水管は縦形管に対する格納位置
と、散水時の最高高さ位置の2つの高さ方向位置を取る
ように設定しても良いし、また、高さの異なる複数種類
の縦形管及びそれに収束される散水管を取り付け、単に
最高高さ位置と散水終了時の収束位置を取り得るように
用いても良い。
【0015】また、前記散水管には中管が外装されて前
記縦形管を含めて3個以上の多重管構成とされ、前記弾
性伸縮部材は該中管と前記散水管との間に張架されてな
ることとしてもよい。中管と前記散水管との間に張架さ
せた弾性伸縮部材は散水管が上昇するときに伸長され、
その復帰弾力を散水管の下降に利用している。これにか
ぎらず、例えば、散水管の外周壁面に螺旋状のコイルバ
ネ・板バネ・その他のバネ部材を装着させておき、散水
管が上昇するときにバネ部材を圧縮させ、バネ部材が伸
長復帰するときに散水管を自動的に下降させる構成とし
てもよい。
【0016】次に、本発明に係る果樹等への液体散布方
法は、地面に縦形管を支持させ、上端側に散水ノズルを
有する散水管を該縦形管内に昇降自在に設けるととも
に、上昇状態から下降方向に強制的に復帰させる下降復
帰手段を設け、この散水管に対する給水圧を調整するこ
とにより前記散水ノズルの高さ位置を任意に調整しつつ
果樹等への散水を行なうものである。液体等の散布時に
は、給水を実行して散水管を上昇させ、散布終了時には
給水を停止させるだけで散水管が下降し、縦形管内に自
動的に収束させるから、散布作業を短時間で終了し、人
件費も節約することができる。また、縦形管を押上げシ
リンダーに構成してピストンロッドの上端に散布ノズル
を設けて給水管からフレキシブルホースを連通させ、ピ
ストンロッドを昇降させて散布ノズルから薬液を散布し
てもよい。
【0017】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づき詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施例に係
る果樹等への液体散布システム(以下、「第1液体散布
システム」と略する)の一部を切開した正面説明図であ
る。図2は、図1に示す第1液体散布システムのA−A
線断面図である。図5は、果樹園内の地面に支持させた
第1液体散布システムで薬液等を散布する状態を示した
説明図である。第1液体散布システム10aは、給水源
12と、地面14に支持された縦形管16と、散布ノズ
ル18を備え縦形管16内に昇降自在に設けられた散水
管20とを有している。散水管20は給水源12からの
給水を受けて水圧により上昇駆動される。この散水管2
0は、散水管20を縦形管16内の上昇状態から強制的
に復帰下降させる下降復帰手段22を備えている。
【0018】図5において、給水源12は、貯水タンク
24と水圧調整装置28と、を備えている。図におい
て、果樹園内の地面14の側端側に貯水タンク24が設
置され、この貯水タンク24側から各縦形管16に近接
するように給水管26が配管されている。貯水タンク2
4には、ポンプ32が連通され、さらにこのポンプ32
の吐出口と給水管26とに電磁弁30が連通されてい
る。実施例において、水圧調整装置28は電磁弁30か
らなり、その開弁状態を調整することにより給水圧を調
整する。この水圧調整装置はポンプ32から構成するよ
うにしても良い。ポンプの吐出圧力を可変調整すること
により水圧調整を行うようにしても良い。
【0019】実施例において、ポンプは例えば渦巻きポ
ンプからなる。貯水タンク24の近傍には、水ポンプ3
2及び電磁弁30を制御する制御部34が設置されてい
る。この制御部34で渦巻きポンプ32の駆動調整、電
磁弁の開閉、あるいは電磁弁の開弁時間のタイマ調整等
を行なう。電磁弁30の開弁時間を設定して散布ノズル
18の上昇高さ位置を設定するようにしても良い。ま
た、散布時間を調整しても良い。
【0020】なお、この羽根車の回転数を増減変化させ
れば給水圧を加圧または減圧調整して、ポンプを水圧調
整装置として構成し得る。そして、ポンプの回転数を調
整することにより給水管26へ送水される水圧を設定し
うる。
【0021】図1に示すように、第1液体散布システム
10aの縦形管16及び散水管20等は硬質合成樹脂、
耐食性金属等を素材として形成されている。縦形管16
は、内部が中空の円筒体からなり、その上端側には円筒
体の内径より小径の嵌挿孔35が穿孔された支持部36
が設けられている。この支持部36の嵌挿孔35に散水
管20の上端部が嵌挿され、これによって、縦形管16
の上端側は閉鎖されている。散水管20は、嵌挿孔35
に嵌挿され、その本体部分は、縦形管16内の中空部3
7内に収容配置されている。そして、散水管20は縦形
管16に対してスライド自在に昇降し得るように設けら
れている。この縦形管16には、その内周面に長手方向
へ向け開溝された複数のガイド溝38と、その下端側の
開口40に着脱自在に螺合された底蓋42と、その上端
側の支持部36にOリング44を介して螺着されたパッ
キン押え46と、が設けられている。したがって、縦形
管16の胴側管17と、支持部36と、底蓋42により
縦形管16は中空の閉鎖円筒状に形成されている。
【0022】散水管20は、内部が中空で両端が開口さ
れ、縦形管16より径が小さく略同一長さに形成されて
いる。この散水管20には、その下端寄り外周面に複数
のガイド48が設けられている。この複数のガイド溝4
8は縦形管16の内周面に設けた複数のガイド溝38に
摺動自在に係合され、縦形管16内で昇降する散水管2
0が長手方向の回りに回転することがなく、安定して昇
降案内される。図1に示すように、散水管20の上端部
にはソケット50が固定され、このソケット50に散布
ノズル18が着脱自在に螺合されている。給水源12か
ら薬液等の給水が連続して実行されているときに、散布
ノズル18のノズル口に設けた回転子52が回転しなが
ら略水平方向へ薬液が散布される。
【0023】給水の水圧で散水管20が上昇し、給水の
停止で下降するときに、散布ノズル18から果樹の上
層、中層及び下層の枝葉へ薬液が散布され、散水管20
の下端が縦形管16内の下端へ下降して元位置に復帰し
たときに散布ノズル18からの薬液等の散布が終了す
る。従って、散布終了時に給水を停止させるだけで散水
管20を下降させて縦形管16内に自動的に収束させる
ことができ、果樹園内に広範囲に設置された縦形管16
から上昇している散水管20を作業者が押し下げる必要
もなく、薬液等の散布に要する作業時間が短縮され、作
業者も小人数でよいため人件費等も節約することができ
る。また、地面に支持された縦形管16内の散水管20
を、給水源12から給水される水圧と、下降復帰手段2
2とによって散布ノズル18の高さ位置を任意に調整で
きる結果、果樹類の上下全層に均等に薬液等を散布して
消毒することができ、害虫や病原菌が寄生する枝葉の裏
面側にもむらなく薬液を散布して果樹類の消毒の実効を
達成することができる。
【0024】図1の実施例に示すように、散水管20の
下降復帰手段22は、縦形管16と散水管20との間に
設けられた弾性伸縮部材54から形成されている。縦形
管16内から散水管20が上昇するときに弾性伸縮部材
54は伸長され、この伸長した弾性伸縮部材54の下降
復帰弾力と給水の水圧による散水管20の上昇力が均衡
した時点で散水管20は上昇を停止する。給水が停止さ
れると弾性伸縮部材54の復帰弾力で散水管20は強制
的に縦形管16内へ牽引されて下降し、この下降すると
きも散水管20及び縦形管16内の薬液等が散布ノズル
16から散布される。
【0025】弾性伸縮部材54は、バネ部材やゴム部材
が好ましい。実施例において、弾性伸縮部材54は、散
水管20内の上端寄り位置に横設した上部ピン軸56a
と、縦形管16内の下端寄り位置に横設された下部ピン
軸56bとに両端が係止されたコイルスプリング58を
備えている。液体の水圧で縦形管16内から上昇した散
水管20をコイルスプリング58やゴム部材、その他の
弾性伸縮部材54で強制的に縦形管内へ下降させること
ができる。また、上昇状態から復帰下降への移行を円滑
に行え、他の駆動機構等に比べ構造が簡単で製造コスト
も安価であり、液体散布システムの設備経費等を節約す
ることができる。
【0026】給水源12には、散水管20への水圧を調
整する水圧調整装置28を有している。この水圧調整装
置28としては渦巻きポンプ32が好適である。渦巻き
ポンンプ32の回転数が増加すると水圧が高くなり、回
転数が減少すると水圧が低くなる。給水の水圧で上昇中
の散水管20は、弾性伸縮部材54による下降復帰弾力
と均衡した高さ位置で停止する。従って、樹木の高さが
高いときには給水の水圧を高く、樹木の高さが低いとき
には給水の水圧を低く調整することにより縦形管16に
対する散水管20の上昇高さ位置を任意高さに調整する
ことができる。また、渦巻きポンプ32の回転数を一定
にして水圧を一定に保持しながら電磁弁30の通水時間
を調整して散水管20の上昇高さ位置を任意高さに調整
してもよい。その結果、果樹類の高さに合わせて散水管
の昇降高さを簡単に調整して果樹類の上下全層に均等に
薬液等を散布して消毒することができる。また、高さの
異なる複数種類の散布機構を備える必要がなく、同一規
格の縦形管や散水管を安価に利用して果樹類に簡単に薬
液を散布することができる。
【0027】図1に示すように、縦形管16の上端寄り
位置には、給水管26から分岐させた給水ホース26a
を連通させる継手部60が設けられている。この継手部
60は、縦形管16に連通されたねじ形継手管62と、
給水ホース26aの端部のフランジ64に係着され、ね
じ形継手管46に螺着されたユニオンナット66とを有
している。ユニオンナット66をねじ形継手管62に螺
合するだけで縦形管16に給水ホース26aを介して給
水管26及び給水源12を簡単に接続することができ
る。
【0028】上記したように、第1液体散布システム1
0aは、果樹園の地面に任意の間隔で複数の縦形管16
を一部を地上に残して埋設し、給水源12から配管させ
た給水管26から分岐させた給水ホース26aを縦形管
16の継手部60に連通させる。この各縦形管16内に
果樹消毒のための薬液等を給水し、弾性伸縮部材54の
付勢弾力に抗しながら給水の水圧で散水管20を上方へ
押し上げる。弾性伸縮部材54による付勢弾力と給水の
水圧による散水管20の上昇力とが均衡した高さ位置で
散水管20は停止しながら散布ノズル18から薬液を散
布する。給水の停止で散水管20は弾性伸縮部材54に
よる付勢弾力で縦形管16内へ下降して収束される。
【0029】従って、給水源12から給水された水圧
で、果樹類の上面側へ上昇し、給水の停止で下降復帰手
段22で地面側の縦形管16内へ下降する散水管20の
散布ノズル18で、果樹類の上下全層に均等に薬液等を
散布して消毒することができ、散水管20が上昇すると
きに害虫や病原菌が寄生する枝葉の裏面側にむらなく薬
液を散布して果樹類の消毒の実効を達成できる。また、
給水の停止で散水管20は自動的に下降するため、果樹
園内に広範囲に付設された多数の散水管20を作業者が
手作業で押し下げる必要がなく、散布作業時間を短時間
で終了し、人件費も節約できる。また、給水源から樹類
への薬液の散布を遠隔操作することができるため、作業
者が薬液に直接汚染されて健康を害するようなこともな
く、給水管も地上配管により保守、点検等の維持、管理
も容易に行える。
【0030】次に、図面に基づいて本発明の第2実施例
に係る果樹等への第2液体散布システムを説明する。図
3は、第2液体散布システムの一部を切開した正面説明
図である。図4は、図3に示す第2液体散布システムの
B−B線断面図である。本実施例において、先の第1実
施例と同一部材には同一番号を付し、その詳細な説明は
省略する。図3に示すように、第2液体散布システム1
0bは、果樹園等の地面14に支持された縦形管16
と、この縦形管16内に昇降自在に嵌挿された散水管2
0とを有している、この散水管20には中管68が外装
されて縦形管16を含めて3個の多重管構成とされ、弾
性伸縮部材54は散水管20と中管68とに張設されて
いる。
【0031】先の実施例と同様に、縦形管16、散水管
20、中管68等は、硬質合成樹脂、耐食製金属等を素
材として形成されている。縦形管16は内部が中空の円
筒体から形成され、その下端は下方へ逆円錐状に突出さ
れた底板70で閉鎖されている。縦形管16は、その上
端開口側が拡径された膨拡筒72に形成され、この膨拡
筒72の上端寄り内周面に雌ねじ74が刻設されてい
る。この膨拡筒72の上端側に円形蓋76が配置されて
いる。この円形蓋76は、その下面に垂設されたねじ筒
78と、その上面に突設された円筒状の支持部36とを
有している。このねじ筒78を膨拡筒72の雌ねじ74
に螺着して円形蓋76を縦形管16の上端側に着脱自在
に取付ける。円形蓋76の支持部36には、先の実施例
と同様に、嵌挿孔35がその上端から円形蓋76の下面
中心へ穿孔されている。同じく、支持部36の上端には
パッキン44を介してパッキン箱46が装着されてい
る。
【0032】中管68は、両端が開口された円筒体に形
成され、縦形管16より径が小さく、嵌挿孔35に貫挿
支持する散水管20より径が大きく、縦形管16と略同
一長さに形成されいる。この中管68の内周面に長手方
向へ向けて複数のガイド溝38が開溝されている。この
中管68は、その上端が円形蓋76の下面に嵌挿孔35
を中心として穿穴した同心円穴80に嵌着固定され、縦
形管16の底板70の近傍位置へ垂下されている。散水
管20は、先の実施例と同様に、内部が中空の円筒体に
形成され、円形蓋体76の嵌挿孔35に支持されて中管
68の下端近傍位置へ、昇降自在に垂下されている。こ
の散水管20の下端外周面には複数のガイド48が突設
され、これらのガイド48が中管68の内面に設けた複
数のガイド溝38に摺動自在に係合されている。散水管
20の上端部にはソケット50を介して散布ノズル18
が固定されている。
【0033】弾性伸縮部材54は、散水管20内の上端
寄り位置に横設した上部ピン軸56aと、中管68内の
下端開口内に横設された下部ピン軸56bとに両端が係
止されたコイルスプリング58を有している。縦形管1
6内へ給水された薬液等の液体の水圧で散水管20が上
昇するときにコイルスプリング58が伸長する。このコ
イルスプリング58の弾力と散水管20内へ給水された
水圧とが均衡した位置まで散水管20は上昇して散布ノ
ズル18から薬液等を散布する。給水を停止すると散水
管20内の水圧が減圧され、伸長したコイルスプリング
58の復帰弾力で散水管20は中管68及び縦形管16
内へ下降して収束される。この散水管20が下降すると
きも散布ノズル18から薬液等が散布される。弾性伸縮
部材54はコイルスプリング58に限ることなく、ゴム
部材その他の弾性伸縮部材であってもよい。
【0034】図3に示すように、第2液体散布システム
10bにおいても、縦形管16の上端寄りの膨拡筒72
に継手部60が設けられている。この継手部60によ
り、給水源12から延長配管させた給水管26から分岐
させた給水ホース26aを縦形管16に接続でき、果樹
園内に広範囲に付設させた各縦形管16内へ薬液等を給
水することができる。
【0035】上記した第2液体散布システム10bにお
いても、第1液体散布システム10aと同様に、果樹園
等の地面14に任意の間隔で複数の縦形管16を一部を
地上に残して埋設し、給水源12から配管させた給水管
26から分岐させた給水ホース26aを縦形管16の継
手部60に連通させる。この各縦形管16内に果樹消毒
のための薬液等を給水し、散水管20を上方へ押し上げ
る給水の水圧と、散水管20を下方へ押し下げる弾性伸
縮部材54の付勢弾力との作用で散水管20を昇降させ
て散布ノズル18から果樹類の上下全層に均等に散布す
ることができ、枝葉の裏面側に寄生する害虫や病原菌を
むらなく駆除することができる。また、散水管20を給
水の停止で自動的に地面側の縦形管16内に収束させる
ことができて散布作業を短時間で終了することができ
る。
【0036】特に、第2液体散布システム10bにおい
ては、散水管20に中管68を外装して縦形管16を含
む多重管構成となし、弾性伸縮部材54を張架させた散
水管20と中管68とを縦形管16の上端側に取り付け
た円形蓋76に支持させ、この円形蓋76を縦形管16
から取り外して散水管20と中管68とをカセット式に
引き抜きすることができる。従って、散布作業中の散水
管20等に故障が発生したら、縦形管16を地面14内
から掘り出す必要がなく、地中に埋設支持させたままで
散水管20と中管68とを地上へ取り出して保守点検、
部品の交換修理等の維持、管理を簡単に行える。特に、
伸縮弾性部材54としてのバネやゴム部材を散水管20
と中管68とに介設しているので、保守、点検を効果的
に行える。
【0037】次に、図面に基づいて本発明の実施例に係
る果樹等への液体散布方法を説明する。図5は、液体散
布システムを用いて果樹類に薬液を散布する状態の説明
図である。果樹等への液体散布方法は、地面14に縦形
管16を支持させ、上端側に散水ノズル18を有する散
水管20を縦形管16内に昇降自在に設けるとともに、
上昇状態から下降方向に強制的に復帰させる下降復帰手
段22を設け、この散水管20に対する給水圧を調整す
ることにより散水ノズル18の高さ位置を任意に調整し
つつ果樹等への散水を行なうものである。
【0038】図5の実施例図においては、第1液体散布
システム10aを果樹園の地面14に支持して薬液を散
布を示している。散水管20に中管68を外装させた多
重管構成の第2液体散布システム10bを地面14に支
持して散布する場合も本実施例の果樹等の液体散布方法
に含まれる。本実施例においては主として第1液体散布
システム10aを例示して説明する。果樹園に栽培し
た、例えば、林檎等の樹木Tの間隔位置で、各第1液体
散布システム10aを縦形管16の上端側の一部を残し
て地面14内に埋設する。果樹園の端部寄り位置に、貯
水タンク24、この貯水タンク24に連通された、例え
ば渦巻きポンプ32等の水圧調整装置28、この水圧調
整装置28の吐出口に連通された電磁弁30、この電磁
弁30及び水圧調整装置28の制御部34等を備えた給
水源12を設置する。
【0039】電磁弁30から給水管26を果樹園内の地
面に沿って配管させ、各縦形管16に近接した位置で給
水管26から分岐させた給水ホース26aを縦形管16
の継手部60に連通させる。この給水管26と電磁弁3
0とは水圧調整装置28に系統別に並列に接続して配管
してもよい。そこで、樹木Tの高さにより水圧調整装置
28から給水される水圧を調整する。即ち渦巻きポンプ
32の回転数を設定して水圧を調整し、また、電磁弁3
0の開弁時間を、例えば10ないし20秒程度に設定す
る。
【0040】そこで、貯水タンク24内に消毒のために
濃度を調整した薬液を貯水させた後で、制御部34の駆
動スイッチを閉路させて薬液の散布を開始する。給水管
26、給水ホース26aを経由して各縦形管16内へ薬
液を給水する。給水された薬液等によって各縦形管16
内の水圧が上昇し、散水管20は伸長する下降復帰手段
22の弾力に抗しながらて上昇して上端に設けた散布ノ
ズル18から樹木Tへ縦形管16内の薬液を散布する。
【0041】散布ノズル18が各樹木Tの上面位置へ上
昇したときに、伸長した下降復帰手段22の下降復帰弾
力と給水された水圧による上昇力とが均衡して散水管2
0は上昇を停止する。この間にも給水が継続されて散布
ノズル18から樹木の上面側へ薬液が散布される。電磁
弁30の開弁時間が終了して閉弁されると、各縦形管1
6内への薬液の給水が停止され、散布ノズル18からの
薬液の散布で縦形管16及び散水管20内の水圧が減圧
され、下降復帰手段22の弾力によって各散水管20は
強制的に下降される。散水管20が下降するときも散布
ノズル18から樹木Tへ薬液が散布され、散水管20が
縦形管16内へ下降収束された時点で薬液等の散布を終
了する。
【0042】従って、本実施例の果樹等への液体散布方
法においても、給水源から薬液等の給水を実行すること
により、散水管が上昇して樹木へ散布を行い、散布終了
時には給水を停止させるだけで散水管20が下降して縦
形管16内に自動的に収束させる。よって、散布作業終
了時に果樹園内に広範囲に付設された散水管をいちいち
押し下げる作業を必要することなく、作業時間が短縮さ
れ、人件費も節約することができる。また、地面に支持
された縦形管内の散水管20を、給水源12から給水さ
れる水圧と、下降復帰手段22とによって散布ノズル1
8の高さ位置を任意に調整できる結果、果樹類の上下全
層に均等に薬液等を散布して消毒することができる。ま
た、害虫や病原菌が寄生する枝葉の裏面側にむらなく薬
液を散布して果樹類の消毒の実効を達成できる。また、
給水源から各縦形管への給水を遠隔操作することができ
るため、作業者が薬液等に直接汚染されて健康を害する
ようなこともない。
【0043】水圧調整装置28における水圧の調整、即
ち樹木の高さに対応した散水管20の上昇高さの調整
は、電磁弁の動作時間を一定に設定した状態で、ポンプ
の回転数を増加させて給水圧を高く設定すれば、縦形管
に対する散水管の上昇位置は高くなり、ポンプの回転数
を減少させて給水圧を低く設定すれば、散水管の上昇位
置は低くなる。また、ポンプの回転数を一定にして給水
圧を一定に設定した状態で、電磁弁の動作時間を長く設
定すれば、縦形管に対する散水管の上昇位置は高くな
り、電磁弁の動作時間を短く設定すれば、散水管の上昇
位置は低くなる。従って、散水管の上昇高さ位置を決め
る水圧の調整は、ポンプまたは電磁弁のいずれかを優先
的に設定することとしてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る果樹
等への液体散布システムは、給水源と、地面に支持され
た縦形管と、散布ノズルを備え該縦形管内に昇降自在に
設けられた散水管と、を有し、該散水管は前記給水源か
らの給水を受けて水圧により上昇駆動され、前記散水管
を前記縦形管内の上昇状態から強制的に復帰下降させる
下降復帰手段を備えてなることにより、液体等の散布時
には、給水を実行することにより、散水管を上昇させて
散布を行うと共に、散布終了時には給水を停止させるだ
けで散水管が下降し、縦形管内に自動的に収束させるか
ら、散布作業終了時に多数、広範囲に付設された散水管
をいちいち押し下げる作業を必要としないため、作業時
間が短縮され、人件費も節約することができる。また、
地面に支持された縦形管内の散水管を、給水源から給水
される水圧と、下降復帰手段とによって散布ノズルの高
さ位置を任意に調整できる結果、果樹類の上下全層に均
等に薬液等を散布して消毒することができる。また、害
虫や病原菌が寄生する枝葉の裏面側にむらなく薬液を散
布して果樹類の消毒の実効を達成できる。また、給水源
から各縦形管への給水を遠隔操作することができるた
め、作業者が薬液等に直接汚染されて健康を害するよう
なこともない。
【0045】また、前記下降復帰手段は、前記縦形管と
前記散水管との間に設けられた弾性伸縮部材であること
により、液体の水圧で上昇した散水管を、バネやゴム部
材その他の弾性伸縮部材で強制的に縦形管内へ下降させ
ることができる。また、上昇状態から復帰下降への移行
を円滑に行え、他の駆動機構等に比べ構造が簡単で製造
コストも安価であり、液体散布システムの設備経費等を
節約することができる。
【0046】また、前記給水源は前記散水管への水圧を
調整する水圧調整装置を有し、該水圧を調整することに
より前記縦形管に対する散水管の高さ位置を調整してな
ることにより、給水源から各縦形管へ給水される水圧で
散水管の散布ノズルの高さ位置を任意の高さに調整でき
る結果、果樹類の高さに合わせて散水管の昇降高さを簡
単に調整して果樹類の上下全層に均等に薬液等を散布し
て消毒することができる。従って、高さの異なる複数種
類の散布機構を備える必要がなく、同一規格の縦形管や
散水管を安価に利用して果樹類に簡単に薬液を散布する
ことができる。
【0047】また、前記散水管には中管が外装されて前
記縦形管を含めて3個以上の多重管構成とされ、前記弾
性伸縮部材は該中管と前記散水管との間に張架されてな
ることにより、弾性伸縮部材が張架された中管と散水管
とを、地上に支持した縦形管に対してカセット状に挿脱
することができ、散布作業中の散水管等に故障が発生し
たら、縦形管を地面に支持させたままで中管と散水管と
を地上へ引き抜いて保守点検、部品の交換修理等の維
持、管理を簡単に行える。特に、下降復帰手段としての
バネやゴム部材を散水管と中管とに介設しているので、
保守、点検時に特に効果的である。
【0048】次に、本発明に係る果樹等への液体散布方
法は、地面に縦形管を支持させ、上端側に散水ノズルを
有する散水管を該縦形管内に昇降自在に設けるととも
に、上昇状態から下降方向に強制的に復帰させる下降復
帰手段を設け、この散水管に対する給水圧を調整するこ
とにより前記散水ノズルの高さ位置を任意に調整しつつ
果樹等への散水を行なうことにより、液体等の散布時に
は、給水を実行することにより、散水管を上昇させて散
布を行うと共に、散布終了時には給水を停止させるだけ
で散水管が下降し、縦形管内に自動的に収束させるか
ら、散布作業終了時に多数、広範囲に付設された散水管
をいちいち押し下げる作業を必要としないため、作業時
間が短縮され、人件費も節約することができる。また、
地面に支持された縦形管内の散水管を、給水源から給水
される水圧と、下降復帰手段とによって散布ノズルの高
さ位置を任意に調整できる結果、果樹類の上下全層に均
等に薬液等を散布して消毒することができる。また、害
虫や病原菌が寄生する枝葉の裏面側にむらなく薬液を散
布して果樹類の消毒の実効を達成できる。また、給水源
から各縦形管への給水を遠隔操作することができるた
め、作業者が薬液等に直接汚染されて健康を害するよう
なこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る果樹等への第1液体散布
システムの一部を切開した正面説明図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】本発明の他の実施例に係る果樹等への第2液体
散布システムの一部を切開した正面説明図である。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】果樹園の地面に果樹等への液体散布システムを
設置して薬液等を散布する状態を示した説明図である。
【符号の説明】
10a 果樹等への第1液体散布システム 10b 果樹等への第2液体散布システム 12 給水源 14 地面 16 縦形管 18 散布ノズル 20 散水管 22 下降復帰手段 26 給水管 28 水圧調整装置 54 弾性伸縮部材 68 中管 T 樹木
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B05B 3/04 B05B 3/04 Z 15/10 15/10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】給水源と、 地面に支持された縦形管と、 散布ノズルを備え該縦形管内に昇降自在に設けられた散
    水管と、を有し、 該散水管は前記給水源からの給水を受けて水圧により上
    昇駆動され、 前記散水管を前記縦形管内の上昇状態から強制的に復帰
    下降させる下降復帰手段を備えてなる果樹等への液体散
    布システム。
  2. 【請求項2】 前記下降復帰手段は、前記縦形管と前記
    散水管との間に設けられた弾性伸縮部材である請求項1
    記載の果樹等への液体散布システム。
  3. 【請求項3】 前記給水源は前記散水管への水圧を調整
    する水圧調整装置を有し、該水圧を調整することにより
    前記縦形管に対する散水管の高さ位置を調整してなる請
    求項1または2記載の果樹等への液体散布システム。
  4. 【請求項4】 前記散水管には中管が外装されて前記縦
    形管を含めて3個以上の多重管構成とされ、前記弾性伸
    縮部材は該中管と前記散水管との間に張架されてなる請
    求項1ないし3のいずれかに記載の果樹等への液体散布
    システム。
  5. 【請求項5】 地面に縦形管を支持させ、上端側に散水
    ノズルを有する散水管を該縦形管内に昇降自在に設ける
    とともに、上昇状態から下降方向に強制的に復帰させる
    下降復帰手段を設け、 この散水管に対する給水圧を調整することにより前記散
    水ノズルの高さ位置を任意に調整しつつ果樹等への散水
    を行なう果樹等への液体散布方法。
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