JPH11235525A - 電磁波による物質活性化促進方法および装置 - Google Patents

電磁波による物質活性化促進方法および装置

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JPH11235525A
JPH11235525A JP4025498A JP4025498A JPH11235525A JP H11235525 A JPH11235525 A JP H11235525A JP 4025498 A JP4025498 A JP 4025498A JP 4025498 A JP4025498 A JP 4025498A JP H11235525 A JPH11235525 A JP H11235525A
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JP
Japan
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electromagnetic wave
activation
substance
preheating
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JP4025498A
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English (en)
Inventor
Chokichiro Shibata
長吉郎 柴田
Masafumi Inoue
雅文 井上
Koji Yamamoto
康二 山本
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Yamamoto Vinita Co Ltd
Original Assignee
Yamamoto Vinita Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的簡単な構成でありながら高レベル電界
と同等の電磁界密度を対象物体に印加することができ、
対象物に対して電磁界の非熱効果を引き出し得るように
する。 【解決手段】 木材単板Wの一部領域に高周波印加を行
って活性を付与する活性付与部33を備えた高周波発振
機4と、木材単板Wにその物質活性を刺激するのに必要
な密度の電磁波を印加すべく上記活性付与部33を上記
一部領域ずつ全体に亘るように順次位置変更させるロー
ル圧縮部32が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、好ましくは数MH
z〜数10GHzの電磁波を印加することによって対象
物体に化学的、物性的な活性等の非熱的効果を付与し、
これによって化学反応や物性変化等を促進させる電磁波
による物質活性化促進方法および装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】誘電体物質に高周波数の電磁波を照射す
ると、電磁波の交番電界下で電気的に双極子分子が振動
し、これによって分子間で摩擦熱が発生する。従来、誘
電体物質への電磁波の照射については、この摩擦熱を利
用するいわゆる電磁波加熱を目的とするものが主流であ
ったが、近年、高レベルのパルス波を電磁波被印加物に
照射すると、連続波を照射する場合に比較して、電磁波
被印加物の化学的な活性が増大し、これによって化学反
応が促進されるという知見が見い出され、この知見は、
例えば特公平7−63619号公報に記載されている。
【0003】この公報には、化学反応系にデューティ比
が7/10000のパルス状のマイクロ波を照射する
と、加熱し過ぎることなく強力な電界強度が化学反応系
に与えられ、化学反応が良好に促進されると記載され、
具体例として水溶液中の重炭酸ソーダ(NaHCO3
の分解反応が例示されている。すなわち、水槽中に充填
された重炭酸ソーダの水溶液に高レベルのパルス波を照
射することによって、平均出力値が同一の連続波を照射
した場合よりも炭酸ガスの発生量が略2倍になり、重炭
酸ソーダの分解反応が促進されることが確認されたと記
載されている。かかる重炭酸ソーダの分解反応の促進
は、活性化エネルギーを低下させる高レベルのパルス波
照射の触媒作用によるものであると考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
7−63619号公報には、パルス波照射が化学反応を
促進させる原理について主に記載され、デューティ比が
7/10000の高レベルのパルス波で実証されている
が、かかる高レベルの電磁波を得るためには装置が大型
化して設備コストが嵩み、実用規模への適用が困難であ
るという問題点を有している。そして、上記公報には工
業的実用規模での具体的応用については言及されておら
ず、従って、工業的実用規模でこの技術を適用する場合
には、経済性をも含めた展開が要求される。
【0005】本発明は、対象物体に対する電磁波印加技
術の上記のような現状に鑑みてなされたものであり、比
較的簡単な構成でありながら高レベル電界と同等の電磁
界密度を対象物体に印加することができ、対象物に対し
て電磁界の非熱効果を引き出し得るようにした電磁波に
よる物質活性化促進方法および装置を提供することを目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
電磁波発生装置で連続的に発生される電磁波であって、
対象物体の一部領域について、その物質活性を刺激する
のに必要な密度の電磁波を、上記一部領域ずつ全体に亘
るように順次印加することを特徴とするものである。
【0007】請求項9記載の発明は、対象物体の一部領
域に電磁波印加を行う印加部を備えた電磁波発生装置
と、上記対象物体にその物質活性を刺激するのに必要な
密度の電磁波を印加すべく上記印加部を上記一部領域ず
つ全体に亘るように順次位置変更させる印加位置変更手
段とが設けられていることを特徴とするものである。
【0008】請求項1および9記載の発明によれば、対
象物体全体に対してではなく、全体に対して狭範囲に印
加することで、高パワーの発生装置を用いることなく一
部領域に物質活性を刺激するに必要な電磁波密度を印加
することが可能になる。すなわち、対象物体は、一部領
域毎に電磁波が順次印加され、対象物体に対する印加位
置の変位が終了した時点で対象物体は全体的に電磁波印
加処理が施された状態になる。そして、電磁波の出力を
平均的には低レベルに抑えた上で対象物体には部分的に
物質活性を刺激する電磁波密度が与えられ、この電磁波
密度によって対象物体全体に亘って化学反応や物性変化
の促進作用が引き出される。
【0009】そして、対象物体が殺菌処理を施すべき食
品の場合は殺菌効果が向上し、対象物体が熱硬化性の接
着剤である場合は接着時間が短縮され、対象物体が押圧
成形されるべき木材である場合は成形時間が短縮される
等の諸効果が得られる。
【0010】また、包装体に収容された内部の対象物体
に対しても、電磁波の浸透性により電磁波印加が有効に
作用する。
【0011】なお、本発明における電磁波としては、数
MHz〜数10GHzのいわゆる高周波あるいはマイク
ロ波が好適である。
【0012】電磁波が高周波である場合は、高周波印加
部として高周波電極が採用され、この高周波電極が対象
物体の表面に当接されることになる。また、電磁波がマ
イクロ波である場合は、印加部としてマイクロ波の照射
口が採用され、この照射口が対象物体に対向された状態
にされる。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、上記一部領域は、上記対象物体と電磁波の
印加位置との相対移動により順次変えられることを特徴
とするものである。
【0014】また、請求項10記載の発明は、請求項9
記載の発明において、上記印加位置変更手段は、上記対
象物体に対して相対移動する走査手段であることを特徴
とするものである。
【0015】上記請求項2および10記載の発明によれ
ば、電磁波の印加部に対して対象物体を相対移動させる
ことにより、対象物体に対する電磁波印加が確保され
る。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、上記相対移動を連続的に行うことを特徴と
するものである。
【0017】また、請求項11記載の発明は、請求項1
0記載の発明において、上記走査手段は、上記対象物体
を電磁波の印加部に対して連続的に相対移動させるよう
に構成されていることを特徴とするものである。
【0018】請求項3および11記載の発明によれば、
走査手段の移動速度を一定に設定することにより対象物
体の一つの狭範囲(一部領域)に対する電磁波の印加量
が一定になり、速度を変えることによりそれぞれの狭範
囲に対する電磁波印加量を変化させることが可能にな
る。また、走査手段を連続移動式にしたので、簡単な移
動機構が採用可能になる。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項2記載の発
明において、上記相対移動を間欠的に行うことを特徴と
するものである。
【0020】また、請求項12記載の発明は、請求項1
0記載の発明において、上記走査手段は、対象物体を上
記印加部に対して間欠的に相対移動させるように構成さ
れていることを特徴とするものである。
【0021】請求項4および12記載の発明によれば、
対象物体の狭範囲に対して電磁波が確実に印加される。
【0022】請求項5記載の発明は、請求項2乃至4の
いずれかに記載の発明において、上記対象物体に対して
電磁波の印加部を操作することを特徴とするものであ
る。
【0023】請求項13記載の発明は、請求項10乃至
12のいずれかに記載の発明において、上記走査手段
は、上記印加部を移動させるものであることを特徴とす
るものである。
【0024】請求項5および13記載の発明によれば、
対象物体を所定の位置に固定した状態で電磁波印加の走
査を行うことにより対象物体には電磁波印加処理が施さ
れるため、対象物体が嵩高い大きなものであっても、そ
れに対応し得るようになる。
【0025】また、対象物体の容量が非常に大きい場合
でも、対象物体の全体を覆うような電磁波による交番電
界の大きな空間を形成する必要がなく、その分設備コス
トの低減化が実現する。
【0026】そして、電磁波として高周波を用いる場合
の高周波電極による印加位置の変位については、高周波
電極を機械的に移動させる機械的走査方式と、密集した
多数の小電極からなり、かつ、対象物体を全体的に覆う
高周波電極を設け、この高周波電極の各小電極に対象物
体の一部領域に順次対応して部分的に高周波を出力させ
るように電気的に切り換えていく電気的走査方式とがあ
る。
【0027】請求項6記載の発明は、請求項2乃至4の
いずれかに記載の発明において、電磁波の印加部に対し
て上記対象物体を移動させることを特徴とするものであ
る。
【0028】また、請求項14記載の発明は、請求項1
0乃至12のいずれかに記載の発明において、上記走査
手段は、上記対象物体を移動させるものであることを特
徴とするものである。
【0029】請求項6および14記載の発明によれば、
対象物体を電磁波の印加部に対向させつつ順次移動させ
て対象物体の表面を走査することにより、対象物体には
電磁波印加処理が全体的に施されるため、ベルト移送さ
れる対象物体や、流路を流れる液状の対象物体に対して
電磁波を印加し得るようになる。
【0030】請求項7記載の発明は、請求項1乃至6の
いずれかに記載の発明において、上記物質活性を刺激す
るのに必要な密度の電磁波は、上記対象物体を所定の温
度まで昇温させる電力分を含むことを特徴とするもので
ある。
【0031】請求項7記載の発明によれば、対象物体
は、電磁波が刺激的に印加されることに加えて電磁波加
熱により所定の温度に昇温されるため、例えば殺菌処理
のように所定温度以下では刺激的な電磁波印加のみで良
好な効果を得られない場合でも電磁波印加による処理が
効果的に行い得るようになる。
【0032】また、対象物体が液体である場合、印加位
置を固定することにより印加位置で加熱された液体の対
流によって液体に対する電磁波印加が液体の全量に行き
渡るようになる。
【0033】請求項8記載の発明は、請求項1乃至6の
いずれかに記載の発明において、外部加熱によって上記
対象物体を所定の温度まで昇温させることを特徴とする
ものである。
【0034】この発明によれば、対象物体は、ヒータ等
の外部加熱手段による加熱によって所定の温度に維持さ
れているため、電磁波印加による活性化促進処理を効果
的に行い得るようになる。かかる電磁波印加方式は、例
えば食品の殺菌処理に適用することが可能である。
【0035】請求項15記載の発明は、請求項9乃至1
4のいずれかに記載の発明において、対象物体を所定の
温度まで昇温させる加熱手段が設けられていることを特
徴とするものである。
【0036】この発明によれば、加熱手段として、ヒー
タ等の外部加熱手段やを用いたり、電磁波を利用して内
部加熱を行う電磁波発生装置を上げることができる。そ
して、それらのいずれかを加熱手段として用いたり、両
者を併用することも可能である。両者を併用したとき
は、対象物体に対する電磁波印加による活性化促進処理
がより効果的に行なわれる。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明は、対象物体の一部領域に
ついて、その物質活性を刺激するのに必要な密度の電磁
波を、上記一部領域ずつ全体に亘るように順次印加する
ものである。こうすることによって高パワーのパルス発
生装置を用いることなく対象物体の一部領域に物質活性
を刺激するに必要な電磁波密度を、区域を区切って印加
することが可能になり、これによって対象物体について
の化学反応や物性変化の促進作用を引き出すことができ
ることを見い出した結果なされたものである。
【0038】すなわち、電磁波印加が対象物体の化学反
応や物性変化の促進作用を引き出すことについては、各
種化学反応における速度定数kが、 k=Aexp(−E/RT)・・・ (但し、Aは頻度因子、Eは見かけの活性化エネルギ
ー、Rは気体定数、Tは絶対温度)なるアレニウスの式
で決定されるという事実に基づいている。上記式は、
通常、化学反応系を加熱することによって(Tの値を大
きくすることによって)化学反応が促進されるという事
実を説明するときに用いられるが、高周波やマイクロ波
等の電磁波には、それを対象物体に印加することによっ
て見かけの活性化エネルギーEを低下させる機能の存在
することが測定の結果確認され、これによって化学反応
系の温度が一定であっても(すなわち対象物体を加熱し
なくても)対象物体に電磁波を印加することにより式
によって算出される速度定数kが大きくなって対象物体
の化学反応や物性活性が促進されるという事実が判明し
たが、本発明は、かかる事実を基礎にしてなされたもの
である。
【0039】以下、本発明について実施形態に基づいて
詳細に説明する。図1は、本発明に係る物質活性化促進
装置の第1実施形態を示す側面図であり、図2は、その
平面図である。本実施形態においては、物質活性化促進
装置1として木材単板Wの圧縮成形後の安定化処理に用
いられる高周波ロールプレス機1aが適用されている。
図1および図2に示すように、高周波ロールプレス機1
aは、フロアF上に据え付けられたフレーム2と、この
フレーム2に支持された木材成形処理機構3と、この木
材成形処理機構3を介して木材単板Wに高周波電力を印
加する高周波発振機4とからなる基本構成を有してい
る。
【0040】上記フレーム2は、フロアF上に前後方向
(図1および図2の紙面の左右方向)に延びるように配
置された幅方向(図2の紙面の上下方向)一対のベース
フレーム21と、このベースフレーム21に支持された
複数本の支柱22と、これら支柱22の上下方向の略中
間部分に支持された中間フレーム23と、上記各支柱2
2の頂部に支持された上部フレーム24とからなってい
る。幅方向一対のベースフレーム21間、同中間フレー
ム23間あるいは同上部フレーム24間には、適所に梁
材25が架橋され、これによってフレーム2を構造的に
丈夫なものにしている。
【0041】上記支柱22は、各ベースフレーム21の
上流(図1および図2の左方)端に立設された上流端支
柱22aと、この上流端支柱22aの若干下流側に設け
られた中間第1支柱22bと、この中間第1支柱22b
のさらに下流側であってベースフレーム21の前後方向
の略中央部分に設けられた中間第2支柱22cと、ベー
スフレーム21の下流端に立設された下流端支柱22d
とからなっている。また、上記中間第2支柱22cおよ
び下流端支柱22d間における中間フレーム23およと
上部フレーム24との間には、前後方向に当ピッチで複
数本の桟材26が架橋されている。
【0042】そして、上記木材成形処理機構3は、フレ
ーム2の上流端に設けられた高周波予備加熱部31と、
この高周波予備加熱部31の直ぐ下流側に形成されたロ
ール圧縮部32と、このロール圧縮部32の直ぐ下流側
に設けられた高周波電力印加による活性付与部33と、
この活性付与部33の直ぐ下流側からフレーム2の下流
端までの間に形成された冷却部34とを備えて構成され
ている。
【0043】上記高周波予備加熱部31は、木材単板W
に予め高周波電力を印加して所定の温度まで予熱するた
めのものであり、上下一対の予熱用対向電極板31aを
備えて構成されている。この予熱用対向電極板31a
は、上流端支柱22aおよび上部フレーム24の上流端
部に所定の梁材25を介して支持された予熱用上部電極
版31bと、上流端支柱22aおよび中間フレーム23
の上流端部に所定の梁材25を介して支持された予熱用
下部電極板31cとからなっている。そして、下流側に
向けて移動している長尺の木材単板Wは、上記上下の予
熱用電極板31b,31c間に挟持された状態で高周波
発振機4からの高周波電力が印加され、これによって予
め設定された温度まで昇温されるようになっている。
【0044】かかる予熱が行われるのは、活性化付与処
理の対象物体である木材単板Wを所定の温度以上にする
ことにより、この温度と活性付与部33での高周波電力
印加との相乗作用で木材単板Wに有効に活性を付与する
ことができるからである。すなわち、高周波電力印加に
よる活性付与は、木材単板Wの温度が所定の温度を越え
た状態でより効果的に行われるのであり、この確実な効
果を得るために高周波予備加熱部31において木材単板
Wが予熱されるのである。因に、高周波予備加熱部31
に対しては高出力の高周波発振機を用いなくてもよい。
【0045】上記ロール圧縮部32は、上部圧縮ロール
32bとこの上部圧縮ロール32bに下部で対向した下
部圧縮ロール32cとからなる上下一対の圧縮ロール3
2aと、これら一対の圧縮ロール32aをそれぞれの水
平軸32d回りに回転させる上流側駆動手段32eとを
有している。上記一対の水平軸32dのうち上部のもの
は、左右(図2の紙面の上下)の中間第1支柱22bと
上部フレーム24とにおいてそれらの交差位置に貫通さ
れて設けられているとともに、同下部のものは、同中間
第1支柱22bと中間フレーム23とにおけるそれらの
交差部分に貫通設置されている。
【0046】上記上下一対の水平軸32dには、それぞ
れ同心で一体固定された左右一対の歯車32fが設けら
れ、上記上流側駆動手段32eは、これら歯車32fを
介してその駆動力を水平軸32dに伝達し、これによっ
て上部圧縮ロール32bは、上部の水平軸32d回りに
反時計方向に共回りするとともに、下部圧縮ロール32
cは下部の水平軸32d回りに時計方向に共回りするよ
うになっている。
【0047】そして、上下で対向した圧縮ロール32a
の外周面間の隙間寸法は、上記予熱用対向電極板31a
間の隙間寸法より小さく寸法設定され、これによって予
熱用対向電極板31a間を通って圧縮ロール32a間に
供給された木材単板Wは、互いに逆方向に回転している
上部および下部圧縮ロール32b,32cにより圧縮さ
れて薄くなった圧縮木材W1になる。
【0048】上記活性付与部33は、上記圧縮木材W1
に刺激的に高周波電力を印加するためのものであり、上
下一対の活性付与電極33aを備えて構成されている。
この活性付与電極33aは、左右の上部フレーム24に
梁材25を介して垂下支持された活性付与上部電極33
bと、中間フレーム23に梁材25を介して支持された
活性付与下部電極33cとからなっている。そして、下
流側に向けて移動している圧縮ロール32a直後の圧縮
木材W1は、上記上下の活性付与電極33b,33c間
に挟持された状態で高周波発振機4からの高周波電力が
刺激的に印加され、これによっ内部組織の分子構造が非
可逆的に変更された成形圧縮木材W2になるようにして
いる。
【0049】上記冷却部34は、活性付与部33の直ぐ
下流側に設けられた上記圧縮ロール32aと同径の上下
一対の駆動ロール34aと、幅方向一対の下流端支柱2
2dに支持された上下一対の従動ロール34eと、これ
ら各一対の駆動ロール34aと水平方向で対向した各従
動ロール34e間に張設される上下一対の無端ベルト3
4iとを備えて構成されている。
【0050】上記駆動ロール34aは、各中間第2支柱
22cと各上部フレーム24との交差部分に幅方向で架
橋された上部の水平軸32d回りに回転自在の上部駆動
ロール34bと、各中間第2支柱22cと各中間フレー
ム23との交差部分に幅方向で架橋された下部の水平軸
32d回りに回転自在の下部駆動ロール34cとからな
っている。また、上記従動ロール34eは、各下流端支
柱22dと各上部フレーム24との交差部分に幅方向で
架橋された上部の水平軸34h回りに回転自在の上部従
動ロール34fと、各下流端支柱22dと各中間フレー
ム23との交差部分に幅方向で架橋された下部の水平軸
34h回りに回転自在の下部従動ロール34gとからな
っている。
【0051】そして、上部駆動ロール34bと上部従動
ロール34fとの間には上部無端ベルト34jが、ま
た、下部駆動ロール34cと下部従動ロール34gとの
間には下部無端ベルト34kがそれぞれ張設されてい
る。これら互いに対向した位置にある上部および下部無
端ベルト34j,34k間の間隙距離は、上記上部およ
び下部活性付与電極33b,34c間の隙間寸法と同一
に寸法設定されている。また、各桟材26には、駆動ロ
ール34aから下流側に送り出された成形圧縮木材W2
を無端ベルト34iを介して挟持する補助ローラ34m
が設けられ、これによって駆動ロール34aおよび従動
ロール34e間で成形圧縮木材W2が上下の無端ベルト
34iに有効に挟持されるようになっている。
【0052】そして、上記駆動ロール34aは、下流側
駆動手段34nの駆動によって駆動されるようになって
いる。すなわち、上記上下一対の水平軸34dには、そ
れぞれ同心で一体固定された左右一対の歯車34pが設
けられ、上記上流側駆動手段32eは、これら歯車34
pを介してその駆動力を水平軸34dに伝達し、これに
よって上部圧縮ロール32bは、上部の水平軸34d回
りに反時計方向に共回りするとともに、下部圧縮ロール
32cは下部の水平軸34d回りに時計方向に共回りす
るようになっている。
【0053】上記高周波発振機4は、本実施形態におい
ては、高周波予備加熱部31の予熱用対向電極板31a
に高周波電力を供給する予熱用高周波発振機41と、上
記活性付与部33の活性付与電極33aに高周波電力を
供給する活性付与用高周波発振機42との2台の発振機
が採用されている。高周波発振機4として2台が採用さ
れる理由は、1台の高周波発振機で木材単板Wを所定の
温度以上に昇温した状態でさらに昇温効果に重ねて活性
付与効果を引き出すようにする制御が困難であるからで
ある。すなわち、昇温専用の予熱用高周波発振機41
と、活性付与専用の活性付与用高周波発振機42とを採
用することにより、他の発振機の作用に影響されること
なく、それぞれの機能を十分に発揮させ得るからであ
る。
【0054】第1実施形態の物質活性化促進装置1によ
れば、予熱用高周波発振機41および活性付与用高周波
発振機42からの高周波電力を、高周波予備加熱部31
および活性付与部33にそれぞれ供給した状態で、上流
側駆動手段32eおよび下流側駆動手段34nを駆動す
ることによって、予熱用対向電極板31aおよび活性付
与電極33aに高周波電力が印加されるとともに、圧縮
ロール32aおよび駆動ロール34aがそれぞれ回転駆
動し、高周波ロールプレス機1aの木材単板W受入れ準
備が完了する。
【0055】この状態で、木材単板Wを高周波予備加熱
部31の予熱用の上部および下部電極版31b,31c
間に所定の低速で差し込んでいくと、木材単板Wは予熱
用対向電極板31aからの高周波電力が印加されて所定
の温度にまで内部加熱される。そして、木材単板Wは、
その先端部が圧縮ロール32aに到達すると、木材単板
Wの下流端が上下の圧縮ロール32b,32c間に噛み
込まれることによって所定厚み寸法に圧縮された圧縮木
材W1になって下流側に順次移動する。
【0056】そして、圧縮木材W1が活性付与部33に
到達し、上下の活性付与電極33b,33c間に挟持さ
れた状態になると、この挟持された部分にのみ高周波電
圧が刺激的に印加され、これによって上記圧縮ロール3
2aによって圧縮成形された圧縮木材W1が非可逆的な
成形圧縮木材W2になる。この成形圧縮木材W2は、冷
却部34に到達してから無端ベルト34i(上部無端ベ
ルト34jおよび下部無端ベルト34k)の周回によっ
て下流側に移動しながら自然放冷によって冷却される。
そして、従動ロール34e間から製品となって外部に導
出される。
【0057】第1実施形態の高周波ロールプレス機1a
は、以上詳述したように、所定の有効温度にまで昇温さ
れ、ロール圧縮部32で圧縮成形処理が施された直後の
木材単板W(圧縮木材W1)に対して、活性付与部33
において再度高周波を刺激的に印加するようにしている
ため、木材単板Wの表裏面を覆うような大きな対向電極
を用い、この対向電極間に木材単板Wを静止状態で挟持
して一斉に木材単板Wに高周波を印加するような従来の
成形装置に比べ、設備規模を小さくすることが可能であ
り、高周波ロールプレス機1aの設備コストの低減化を
図る上で極めて有効である。そして、このようにして製
造された成形圧縮木材W2は、建築用や家具用等の優れ
た構造用材や造作用材として有効に利用することができ
る。
【0058】図3は、本発明に係る物質活性化促進装置
の第2実施形態を示す説明用の斜視図である。第2実施
形態においては、物質活性化促進装置1として牛乳やス
ープ等の液状食品Lの殺菌処理に用いられる殺菌装置1
bが適用されている。図3に示すように、殺菌装置1b
は、金属製の箱型の照射用容器5と、この照射用容器5
を貫通して設けられたポリテトラフルオロエチレン等の
合成樹脂からなる流路6と、殺菌処理用のマイクロ波を
発生するマイクロ波発振機7とを備えた基本構成を有し
ている。
【0059】上記照射用容器5は、直方体状に形成さ
れ、長尺方向に延びる前壁51および後壁52の中央部
分に貫通孔512が穿設され、これら貫通孔512に上
記流路6が差し通され、これによって流路6の中央部が
照射用容器5内に装着された状態になっている。上記照
射用容器5には、幅方向一対の側壁53の内の一方側の
中央部に、マイクロ波発振機7から発振されたマイクロ
波を照射用容器5内に導く導波管71が設けられ、流路
6内を流れている液状食品Lは、この導波管71から照
射用容器5内に刺激的に供給されたマイクロ波によって
殺菌処理が施されるようになっている。
【0060】そして、照射用容器5は、マイクロ波照射
方向の内寸法がマイクロ波の半波長の整数倍に寸法設定
されているとともに、貫通孔512は、マイクロ波の1
/4波長の整数倍の位置(電界強度の最大位置)に設け
られ、これによってマイクロ波のエネルギーが流路6内
を流れている液状食品Lに有効に作用するようにしてい
る。
【0061】上記液状食品Lは、流路6の上流側に設け
られた食品貯溜槽61に貯溜されており、液送ポンプ6
2の駆動によって外部加熱手段63を介して流路6に送
り込まれるようになっている。上記外部加熱手段63
は、食品貯溜槽61を所定の温度以上に予熱するもので
あり、液状食品Lは予め設定された所定温度になった状
態で照射用容器5内でマイクロ波を照射されることにな
る。かかる予熱が行われるのは、マイクロ波の照射によ
る殺菌効果は、液状食品Lが所定の温度以上であるとき
に著しく向上するからである。
【0062】そして、この温度は、加熱殺菌を行うとき
の温度と同等かあるいは若干低めであり、マイクロ波発
振機7の出力値や、液状食品Lの流量等の操業条件によ
って変動するため、予め試験を行って操業条件に合った
温度を決めておくことが好ましい。
【0063】第2実施形態の物質活性化促進装置1(殺
菌装置1b)によれば、マイクロ波発振機7の駆動でマ
イクロ波を導波管71を介して照射用容器5内に照射
し、ついで液送ポンプ62の駆動で食品貯溜槽61内の
液状食品Lを外部加熱手段63を介して流路6内に送り
込むことにより、液状食品Lが照射用容器5内の流路6
に到達したときにマイクロ波発振機7からのマイクロ波
を照射され、これによって流路6内の液状食品Lに順次
瞬間的に殺菌処理が施され、殺菌処理済みの液状食品L
が流路6の下流端から系外に順次排出される。
【0064】このように、流路6内を流通している液状
食品Lに対してマイクロ波を照射することにより液状食
品Lに殺菌処理を施すようにしているため、貯槽に貯溜
された静止状態の液状食品Lに対してマイクロ波を照射
する場合に比較してマイクロ波発振機7の規模を小さく
することが可能になり、設備コストの低減化を図る上で
有効である。
【0065】図4は、本発明に係る物質活性化促進装置
の第3実施形態を示す説明用の斜視図である。第3実施
形態においては、物質活性化促進装置1は、単板を接着
処理して合板を製造する接着装置1cに適用されてい
る。図4に示すように、接着装置1cは、接着前の合板
Dを載置する基台8と、この基台8の表面に所定ピッチ
で並設された複数本の長尺のグリッド電極9と、これら
グリッド電極9に高周波を供給する高周波発振機4と、
この高周波発振機4と上記グリッド電極9との間に介設
された切替スイッチ43とを備えて構成されている。
【0066】上記合板Dは、熱硬化性合成樹脂製の接着
剤を介して複数枚の単板が積層されたものが原料として
用いられ、かかる原料合板Dが基台8のグリッド電極敷
設面81上に載置された状態で高周波発振機4からの高
周波が切替スイッチ43を介してグリッド電極9に供給
され、このグリッド電極9からの高周波を受けて合板D
内の接着剤が硬化され、これによって製品の合板Dが得
られるようになっている。
【0067】上記グリッド電極9は、陽極電極91と、
陰極電極92とが交互に配設されてなり、高周波発振機
4からの高周波は、各陽極電極91に印加されるととも
に、陰極電極92は切替スイッチ43を介してアースさ
れ、これによって陽極電極91から合板Dの内部を通っ
て陰極電極92に向かう高周波電界が形成されるように
している。この高周波電界によって合板D内の接着剤が
刺激を受け、接着作用が促進されるようになっている。
【0068】そして、切替スイッチ43は、隣接するい
ずれか一対の陽極電極91と陰極電極92とに、所定時
間ピッチで高周波を順次切り替え供給するように構成さ
れている。本実施形態においては、図4の左端部の陽極
電極91とその隣の陰極電極92に高周波が印加された
後、この陰極電極92とその直ぐ右側の陽極電極91と
に高周波が印加され、このような切り替えが順次右方に
移動するようにしている。
【0069】第3実施形態の物質活性化促進装置1(接
着装置1c)によれば、合板Dを基台8のグリッド電極
敷設面81に載置した状態で切替スイッチ43を介して
グリッド電極9に高周波電力を供給することにより、一
の陽極電極91および一の陰極電極92によって合板D
が走査された状態になり、一巡あるいは複数巡によって
走査が完了した終了した時点では、合板Dは全ての範囲
に亘って高周波が印加され、接着剤は均一に固化した状
態になる。
【0070】そして、上記のようなグリッド電極9を介
して高周波発振機4からの高周波を合板Dに印加するよ
うにしているため、グリッド電極9の全てに同時にパル
スで高周波電力を印加する場合に比較して、高周波発振
機4の設備規模を小さくすることが可能であり、その
分、設備コストの低減化に寄与することができる。
【0071】本発明は上記の実施形態に限定されるもの
ではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0072】(1)第1実施形態において高周波ロール
プレス機1aを木材単板Wの圧縮成形用に適用している
が、高周波ロールプレス機1aが木材単板Wの圧縮成形
による寸法安定化用のものであることに限定されるもの
ではなく、合板の接着処理用や合成樹脂板の圧縮成形用
等の用途にも適用することができる。
【0073】(2)第1実施形態において、それぞれ一
対の予熱用対向電極板31a、圧縮ロール32a、活性
付与電極33a、駆動ロール34aおよび従動ロール3
4e、並びに複数対の補助ローラ34mの一方側を中央
部が膨らんだ形状にするとともに、他方側を上記膨らみ
に対応した凹部を有するようにする等、予熱用対向電極
板31a等の形状を種々変更することにより、平板状の
木材単板WをU型部材に成形することができる等、木材
単板Wを断面形状が種々の形状になった各種の成形品に
することが可能になる。
【0074】(3)上記の第2実施形態においては、液
状食品Lを流路6に通し、この流路6内を流通している
液状食品Lに対してマイクロ波発振機7からのマイクロ
波を照射することによって、すなわち導波管71に対し
て液状食品Lを走査させることにより、液状食品Lの一
部領域ずつにマイクロ波を照射するようにしているが、
こうする代わりに食品貯溜槽61内に貯溜された液状食
品Lに対し、照射された一部領域の温度が所定の温度ま
で昇温し得る電力分を含むマイクロ波を照射し、これに
よる液状食品Lの食品貯溜槽61内での対流によって液
状食品Lの全量にマイクロ波印加を行き渡らせるように
してもよい。また、ゼリー状の食品の場合には、電極を
走査させることができる。
【0075】(4)上記の第3実施形態においては、合
板Dを基台8のグリッド電極敷設面81に載置し、切替
スイッチ43の切り替え操作によって陽極電極91およ
び陰極電極92毎に順次高周波を切り替え供給するよう
にしているが、こうする代わりに、高周波電極を合板D
の表面で機械的に移動させ、この移動で合板Dの表面を
走査するように構成してもよい。
【0076】
【発明の効果】請求項1および9記載の発明によれば、
電磁波発生装置で連続的に発生される電磁波であって、
対象物体の一部領域について、その物質活性を刺激する
のに必要な密度の電磁波を、一部領域ずつ全体に亘るよ
うに順次印加するようにしているため、高パワーの電磁
波発生装置を用いることなく一部領域に物質活性を刺激
するに必要な電磁波密度を印加することが可能になり、
これによって対象物体は、一部領域毎に電磁波が順次印
加され、対象物体に対する印加位置の変位が終了した時
点で対象物体を全体的に電磁波印加処理が施された状態
にすることができる。このように電磁波の出力を平均的
に低レベルに抑えた上で対象物体には部分的に物質活性
を刺激する電磁波密度を与えることができ、対象物体全
体に亘って化学反応や物性変化の促進作用を引き出すこ
とができる。
【0077】そして、対象物体が殺菌処理を施すべき食
品の場合は殺菌効果を向上させることができ、対象物体
が熱硬化性の接着剤である場合は接着時間を短縮するこ
とが可能になり、対象物体が押圧成形されるべき木材で
ある場合は成形時間を短縮させる等の諸効果を得ること
ができる。
【0078】また、包装体に収容された内部の対象物体
に対しても、電磁波の浸透性により電磁波印加を有効に
作用させることができる。
【0079】請求項2および10記載の発明によれば、
電磁波が供給される一部領域を、対象物体と電磁波の印
加位置との相対移動により順次変えるようにしたため、
電磁波の印加部に対して対象物体を相対移動させること
により、対象物体全体に対する電磁波印加を確実に確保
することができる。
【0080】請求項3および11記載の発明によれば、
対象物体と印加部との相対移動を連続的に行うようにし
たため、対象物体の一部領域に対する電磁波の印加量が
一定になり、速度を変えることによりそれぞれの一部領
域に対する電磁波印加量を変化させることができる。ま
た、走査手段を連続移動式にしたので、簡単な移動機構
を採用することができる。
【0081】請求項4および12記載の発明によれば、
対象物体と印加部との相対移動を間欠的に行うようにし
たため、対象物体の一部領域に対する電磁波印加を確実
におこなうことができる。
【0082】請求項5および13記載の発明によれば、
対象物体に対して電磁波の印加部を移動させるようにし
たため、対象物体を所定の位置に固定した状態で電磁波
印加の走査を行うことにより対象物体に電磁波印加処理
が施され、対象物体が嵩高い大きなものであっても、そ
れに十分に対応することができる。
【0083】また、対象物体の容量が非常に大きい場合
でも、対象物体の全体を覆うような電磁波による交番電
界の大きな空間を形成する必要がなく、その分設備コス
トの低減化を図ることができる。
【0084】請求項6および14記載の発明によれば、
電磁波の印加部に対して対象物体を移動させるようにし
ているため、対象物体を電磁波の印加部に対向させつつ
順次移動させて対象物体の表面を走査することにより、
対象物体には電磁波印加処理が全体的に施され、ベルト
移送される対象物体や、流路を流れる液状の対象物体に
対して電磁波を有効に印加することができる。
【0085】請求項7記載の発明によれば、必要な密度
の電磁波の中に対象物体を所定の温度まで昇温させる電
力分を含ませたため、対象物体は、電磁波が刺激的に印
加されることに加えて電磁波加熱により所定の温度に昇
温され、例えば殺菌処理のように所定温度以下では刺激
的な電磁波印加のみで良好な効果を得られない場合でも
電磁波印加による処理を効果的に行うことができる。
【0086】また、対象物体が液体である場合、印加位
置を固定することにより印加位置で加熱された液体の対
流によって液体に対する電磁波印加を液体の全量に行き
渡らせることができる。
【0087】請求項8および15記載の発明によれば、
対象物体を外部加熱で所定の温度まで昇温させるように
しているため、電磁波印加による活性化促進処理を効果
的に行い得うことができる。かかる電磁波印加方式は、
例えば食品の殺菌処理に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る物質活性化促進装置の第1実施形
態(高周波ロールプレス機)を示す側面図である。
【図2】図1に示す高周波ロールプレス機の平面図であ
る。
【図3】本発明に係る物質活性化促進装置の第2実施形
態(殺菌装置)を示すの斜視図である。
【図4】本発明に係る物質活性化促進装置の第3実施形
態(接着装置)を示すの斜視図である。
【符号の説明】
1 物質活性化促進装置 1a 高周波ロールプレス機 1b 殺菌装置 1c 接着装置 2 フレーム 21 ベースフレーム 22 支柱 23 中間フレーム 24 上部フレーム 25 梁材 26 桟材 3 木材成形処理機構 31 高周波予備加熱部 32 ロール圧縮部 33 活性付与部 34 冷却部 4 高周波発振機 41 予熱用高周波発振機 42 活性付与用高周波発振機 43 切替スイッチ 5 照射用容器 6 流路 61 食品貯溜槽 62 液送ポンプ 63 外部加熱手段 7 マイクロ波発振機 71 導波管 8 基台 9 グリッド電極 91 陽極電極 92 陰極電極 W 木材単板 L 液状食品 D 合板

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁波発生装置で連続的に発生される電
    磁波であって、対象物体の一部領域について、その物質
    活性を刺激するのに必要な密度の電磁波を、上記一部領
    域ずつ全体に亘るように順次印加することを特徴とする
    電磁波による物質活性化促進方法。
  2. 【請求項2】 上記一部領域は、上記対象物体と電磁波
    の印加位置との相対移動により順次変えられることを特
    徴とする請求項1記載の電磁波による物質活性化促進方
    法。
  3. 【請求項3】 上記相対移動を連続的に行うことを特徴
    とする請求項2記載の電磁波による物質活性化促進方
    法。
  4. 【請求項4】 上記相対移動を間欠的に行うことを特徴
    とする請求項2記載の電磁波による物質活性化促進方
    法。
  5. 【請求項5】 上記対象物体に対して電磁波の印加部を
    走査することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに
    記載の電磁波による物質活性化促進方法。
  6. 【請求項6】 電磁波の印加部に対して上記対象物体を
    移動させることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか
    に記載の電磁波による物質活性化促進方法。
  7. 【請求項7】 上記物質活性を刺激するのに必要な密度
    の電磁波は、上記対象物体を所定の温度まで昇温させる
    電力分を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれ
    かに記載の電磁波による物質活性化促進方法。
  8. 【請求項8】 外部加熱によって上記対象物体を所定の
    温度まで昇温させることを特徴とする請求項1乃至6の
    いずれかに記載の電磁波による物質活性化促進方法。
  9. 【請求項9】 対象物体の一部領域に電磁波印加を行う
    印加部を備えた電磁波発生装置と、上記対象物体にその
    物質活性を刺激するのに必要な密度の電磁波を印加すべ
    く上記印加部を上記一部領域ずつ全体に亘るように順次
    位置変更させる印加位置変更手段とが設けられているこ
    とを特徴とする電磁波による物質活性化促進装置。
  10. 【請求項10】 上記印加位置変更手段は、上記対象物
    体に対して相対移動する走査手段であることを特徴とす
    る請求項9記載の電磁波による物質活性化促進装置。
  11. 【請求項11】 上記走査手段は、上記対象物体を電磁
    波の印加部に対して連続的に相対移動させるように構成
    されていることを特徴とする請求項10記載の電磁波に
    よる物質活性化促進装置。
  12. 【請求項12】 上記走査手段は、上記対象物体を電磁
    波の印加部に対して間欠的に相対移動させるように構成
    されていることを特徴とする請求項10記載の電磁波に
    よる物質活性化促進装置。
  13. 【請求項13】 上記走査手段は、電磁波の印加部を移
    動させるものであることを特徴とする請求項10乃至1
    2のいずれかに記載の電磁波による物質活性化促進装
    置。
  14. 【請求項14】 上記走査手段は、上記対象物体を移動
    させるものであることを特徴とする請求項10乃至12
    のいずれかに記載の電磁波による物質活性化促進装置。
  15. 【請求項15】 上記対象物体を所定の温度まで昇温さ
    せる加熱手段が設けられていることを特徴とする請求項
    9乃至14のいずれかに記載の電磁波による物質活性化
    促進装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005261987A (ja) * 2002-09-06 2005-09-29 Joiaasu Kk 活性化装置

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