JPH11235046A - 太陽光発電システム用インバータおよび太陽光発電システム - Google Patents

太陽光発電システム用インバータおよび太陽光発電システム

Info

Publication number
JPH11235046A
JPH11235046A JP10052684A JP5268498A JPH11235046A JP H11235046 A JPH11235046 A JP H11235046A JP 10052684 A JP10052684 A JP 10052684A JP 5268498 A JP5268498 A JP 5268498A JP H11235046 A JPH11235046 A JP H11235046A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power generation
inverter
generation system
solar cell
photovoltaic power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10052684A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyoshi Takehara
信善 竹原
Masamichi Kurokami
誠路 黒神
Naoki Manabe
直規 真鍋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP10052684A priority Critical patent/JPH11235046A/ja
Publication of JPH11235046A publication Critical patent/JPH11235046A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/56Power conversion systems, e.g. maximum power point trackers

Landscapes

  • Control Of Voltage And Current In General (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 RTCを用いないので、部品コストや調整コ
ストを削減することができ、計数手段の計数値の情報が
相対時刻情報として異常内容を示す情報とともに記録さ
れるため、異常状態の解析精度を高めることができる。
また、バックアップ電源が不要であるため、インバータ
を簡単かつ安価に構成することができる。また、比較的
寿命の短いバックアップ用キァパシタやリチウム電池を
用いずにすむため、インバータの寿命を長くすることが
できる太陽光発電システム用インバータを提供する。 【解決手段】 太陽電池の発電開始に応じて計数を開始
する計数手段2、3、不揮発性の記憶手段4、および太
陽光発電システムに異常が生じた際には異常内容を示す
情報を前記計数手段の計数値の情報とともに前記記憶手
段に記録するエラー記録手段1を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は異常状態を記録でき
る太陽光発電システム用インバータおよび太陽光発電シ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】系統連系インバータを備えた太陽光発電
システムは、個人住宅に急速に普及しつつあり、その安
全性・保守性を高めることが今後、必要になってくると
考えられる。このような要求に応える技術の一つとし
て、システムに実時間時計(リアルタイムクロック;以
降RTCと記す)を内蔵し、異常時にその時の異常状態
を示す記号コードと時刻情報(日付と時刻)を不揮発メ
モリに記録しておき、後にサービスマン等の保守要員が
これを元にして保守を行う方法がある。このようにすれ
ば、気象協会などの外部専門機関から異常が起きた時刻
の天候等の付帯情報も得られるので故障解析に便利であ
る。このような機能は、ほとんどの場合、インバータの
制御装置に装備されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、RTC
を装備することで以下のような問題点を同時に抱えてし
まっている。 出荷前およびインバータ設置後に煩雑な「時計合せ
工程」が必要であり、工場においては調整コストが必要
になる。 RTCの部品コストが必要である。 RTCの時刻を維持するためのバックアップ電源と
して電気2重層キャパシタやリチウム電池などが必要に
なる。特に現在の主流である太陽電池のみから制御電源
を得ているインバータでは何らかのバックアップ手段が
必須になり、コストアップにつながる。
【0004】本発明の目的は、このような従来技術の問
題点に鑑み、太陽光発電システム用インバータおよび太
陽光発電システムにおいて、RTCに起因するコストの
低減を図ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の太陽光発電システム用インバータは、太陽
電池の発電開始に応じて計数を開始する計数手段、不揮
発性の記憶手段、および太陽光発電システムに異常が生
じた際には異常内容を示す情報を前記計数手段の計数値
の情報とともに前記記憶手段に記録するエラー記録手段
を具備することを特徴とする。
【0006】また、本発明の太陽光発電システムは、太
陽電池アレイおよびこのようなインバータを具備するこ
とを特徴とする。これによれば、RTCが不要となるた
め、RTCに起因するコストの低減が図られる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態におい
ては、前記計数手段は、クロック発振器およびこの発振
器のパルスをカウントするパルスカウンタを有し、前記
記憶手段は、バックアップ電源なしで記憶を保持できる
不揮発メモリであり、エラー記録手段は、太陽電池の発
電開始時に前記パルスカウンタをリセットし、そして、
太陽光発電システムに異常が生じた時にはパルスカウン
タのカウント値を読み取り、これを異常内容を示す情報
とともに不揮発メモリに記録するマイクロコンピュータ
を備える。そしてインバータは、太陽電池からの直流発
電電力を交流電力に変換して商用系統へ逆潮流させるも
のである。
【0008】また、エラー記録手段は、太陽光発電シス
テムに異常が生じた際に、そのときの太陽電池の発電パ
ラメータも記憶手段に記録する。発電パラメータはたと
えば発電出力値や異常が生じるまでの総発電電力量を含
む。
【0009】本発明がこのような構成を採用したのは、
本発明者らが、現場でのトラブルに対処してきた経験か
ら、保守のための時刻情報は精密な実時間ではなく、発
電開始からの時間で代替できることを見出したことによ
る。つまり、日射の弱い朝に起こったのか、また、日射
の強い昼頃のことなのか、といったRTCに比べれば格
段に精度の低い時刻情報で、ほとんどのケースが合理的
に解明することができるのである。そこで、本発明で
は、RTCの代わりに、計数手段を採用して、調整やバ
ックアップ電源を不要にし、コストの低減を図っている
のである。
【0010】さらに、発電出力や発電電力量などの発電
パラメータを記録することで、より有用な保守情報が得
られる。たとえば発電出力が多い昼間に急停止している
場合には温度異常があったとか、昨日からの発電量増加
が著しく少なければ制御装置の検出器部分が怪しいな
ど、保守に有用な情報を得ることが可能なのである。以
下、実施例に基づき本発明をより具体的に説明する。
【0011】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係るインバータ制
御装置のブロック図であり、図2はこれを有する太陽光
発電システムの構成を示すブロック図である。図1に示
すように、このインバータ制御装置5は、太陽電池の発
電開始に応じて計数を開始する計数手段として、クロッ
ク発振器2およびこの発振器のパルスをカウントするパ
ルスカウンタ3を有し、不揮発性の記憶手段として、バ
ックアップ電源なしで記憶を保持できる不揮発メモリ4
を有し、また、太陽光発電システムに異常が生じた際の
エラー記録手段として、マイクロコンピュータ1を備え
る。マイクロコンピュータ1は、太陽電池の発電開始時
にパルスカウンタ3をリセットし、そして、太陽光発電
システムに異常が生じた時にはパルスカウンタ3のカウ
ント値を読み取り、これを異常内容を示すコードととも
に不揮発メモリ4に記録するものである。
【0012】図2の太陽光発電システムは、インバータ
制御装置5を含む連系インバータ22および太陽電池2
1を有し、出力側に商用電力系統23および交流負荷2
4が接続される。
【0013】制御装置5の核となるマイクロコンピュー
タ1は、三菱電機製の16ビット1チップマイクロコン
ピュータM37710であり、開発用テストボード(三
菱製;型名MTK7706改造品)に搭載されている。
このチップにはADコンバータ、DAコンバータ、パラ
レルIOポート、シリアルIOポート、およびタイマす
なわち上述のクロックパルスを入力とするカウンタ3お
よび上述のクロックパルス発振器2(周波数25MHz
まで)が内蔵されており、制御装置5を構成するのに非
常に簡便である。このように構成せずとも、クロックパ
ルス発振器やカウンタを個別部品で構成することも無論
可能であり、本発明を実施する上で多種多様な実施態様
を取ることができる。
【0014】不揮発メモリ4には32K×8ビット構成
のCMOS−EEPROM(日立製;HN58C256
P−20)を採用している。上記マイコンボードにはR
OM(書換え不可能な読出し専用メモリ)が16進数の
8000番地からFFFF番地まで、またRAM(書換
え可能な1時記憶メモリ)が0番地から7FFF番地ま
でに配置されているので、これに不揮発メモリ4を10
000番地から17FFF番地になるようにバス接続し
てある。不揮発メモリ4は8ビットパラレル入出力のも
のであるが、他のたとえばシリアル入出力タイプのもの
やフラッシュメモリなども使用可能である。要はバック
アップ電源無しで記憶を保持できることが重要なのであ
って、それ以外の項目では種々の変更が可能である。不
揮発メモリ4のようなパラレルIO(データバス直結タ
イプ)のメモリであれば、読み書きについてそれほど注
意する必要はない。シリアルタイプのものでは、入出力
のための専用プログラムを準備するなどの必要がある
が、チップ固有の条件に対してマイコン側が合わせれば
良いだけである。無論、実使用状態で書換え可能な不揮
発メモリを内蔵したような1チップマイコンを採用すれ
ば、この制御装置は更に簡単に構成することができる。
【0015】インバータ22の電力変換部分は特開昭6
0−51470号公報に開示されているものと同様の構
成とし、電流指令値(出力電流の振幅値)をマイコンボ
ードのアナログ出力から供給することとしている。この
部分においても上記のメモリやマイコンと同様に種々の
態様が選択可能である。例えば、特開昭58−6947
0号公報にあるような有効電力指令−無効電力指令を入
力して動作するタイプなどがある。しかしながら、本発
明の実施にあたっては、インバータ22本体の電力変換
部分は本質的にはあまり重要ではない。種々の方式の主
回路方式ならびに制御方式が適用可能であり、これらの
方法の差によって本発明の本質に対して特に影響を与え
るものではないのである。
【0016】さて、本発明は異常状態を記憶するシステ
ムなので、異常を検出する手段が必要になる。系統連系
インバータにあっては、通産省が発行した「連系ガイド
ライン」によって、これが定められており、系統電圧−
周波数−単独運転(能動方式・受動方式)検出器を備え
なければならないことになっている。本実施例では、本
発明の本質を示すために交流電圧検出装置をインバータ
出力部分に設け、一定の範囲を逸脱した場合に異常検出
信号を出力するようにしている。このような目的で使用
できる検出器としては、メーターリレー(OMRON製
K3TS)等がある。ここでは連系接続する商用系統の
電圧を100Vとして、90V以上110V以下を正常
としている。この出力をマイコン1のパラレルIOポー
トに接続し、マイコン1がこの情報を読み取れるように
構成している。この検出器としては、マイコン内蔵のA
Dコンバータを使うのがより簡単である。
【0017】また、本実施例においては、太陽電池21
として、代わりのDC200Vの直流電源を利用し、商
用系統として、代替である正弦波交流電源と抵抗負荷を
接続したものを使用している。
【0018】次に、装置の動作について説明する。図3
はインバータ制御装置5の動作を示すフローチャートで
ある。図3において太線で表現されているステップS
2、S3、S5、S6およびS8部分が、本発明におけ
るエラー記録手段に相当する。以下、順を追って説明す
る。
【0019】動作を開始すると、まずシステムの初期化
(タイマの動作初期設定他)が行われ(ステップS
1)、「発電開始」待ちの状態に入る(ステップS
2)。ここで「発電開始」を認識するために本実施例で
は太陽電池21の直流電圧を監視し、これが一定値以上
となったときに発電開始と判断する。具体的には直流電
圧を監視し、200Vを超えたときに発電開始と判断し
て次のステップS3ヘ進む。この方法以外にも、種々多
様な変更を取りうる。例えば、インバータ22を動作さ
せて太陽電池21の出力電力が一定値を超えたとき、あ
るいは、太陽電池21を短絡させておき、短絡電流が一
定値を超えた時などが、この他の実施態様として考えら
れる。何となれば、制御装置5が認識できるように決め
られた条件なら、どのようなものでも良いのであって、
直接的に太陽電池21の発電を測定する必要も無い。た
だし、実用上は、できるだけ太陽電池21の発電開始と
関連付けられるような条件が望ましい。そうでないと、
後の解析作業が、ややもすれば複雑になる可能性があ
る。
【0020】ステップS3では、カウンタ3をリセット
(初期値にする)する。ここで注意しなければならない
のだが、「カウンタのリセット」には様々な実行態様が
あるということである。本発明の特徴は「発電開始」か
らの相対時刻を記録することにあり、このための初期化
動作がカウンタ3のクリアなのである。一般的には0に
するのが妥当である。また、カウンタ3の値自体を実際
に初期化するのではなく、その時のカウンタ3の値をメ
モリに記録するだけでも良い。なぜなら、それさえわか
ればあとはそこからのオフセット値を現在値からの引き
算で求めることが可能だからである。本実施例ではゼロ
クリアする。カウンタ3ヘ入力されるクロックパルスの
周期は特に制限はないが、1秒から1分前後が実用上は
使用しやすい。要は保守に必要な精度を保てるようにす
れば良い。本実施例では1秒クロックを設定している。
本発明者等の経験によれば、異常状態検出の時刻の精度
としては1分もあればほぼ十分である。また、たとえば
「発電開始から約50分後に起きた」ことが明確であれ
ば、精密な時刻がわからなくても、そのときの状況はお
およそつかむことができる。これは、「太陽電池が発電
をはじめる時刻は日の出からおよそ何分後かは実験的に
わかっている。」および「気象などの外的要因もおよそ
の時刻がわかれば必要な情報(たとえば晴れてたか、雨
だったか)を得ることができる。」という2つの経験的
事実に基づいている。このことが本発明の着想点であ
り、大変重要な点である。
【0021】こうしてカウンタ3をクリアした後、連系
運転モードに入る(ステップS4)。具体的には「電流
指令値」を算出してインバータ22の電力変換部へ出力
する。インバータ22の電力変換部は、この指令値と系
統電圧波形(交流電圧信号)から電流基準値を作成し、
出力電流がその形に一致するようにスイッチング素子の
開閉を制御する。本実施例では電流指令値を出力電流が
4Aとなるように設定した。なお、通常の太陽電池イン
バータでは電流指令値は「最大電力追尾機構」によって
日射などに応じて自動設定される。このような最大電力
追尾技術には特開昭56−141733号公報に開示さ
れているものなどがある。
【0022】次に「異常」かどうかを判断する(ステッ
プS5)。この実施例ではIOポートに前記メーターリ
レーの出力を接続したので、それを読み込む。ここで異
常がなければ、インバータ運転(ステップS4)に戻っ
てループする。
【0023】異常がある場合には、カウンタ3の値を読
み込み(ステップS6)、この値を時刻情報として、
「交流電圧異常」に相当するエラーコード数値と共に不
揮発メモリ4の所定の番地に書き込む(ステップS7、
S8)。その後、インバータ22は停止する(ステップ
S9)。もし、「カウンタ3のリセット」が「発電開始
時のカウンタ値をメモリに記録」という動作で行ってい
るのなら、時刻情報は現在のカウンタ3の値から発電開
始時の値を引いた値である。最も簡単なのは、加算カウ
ンタを用いて発電開始時に0をカウンタにセットした場
合であり、この場合は、読み出したカウンタの値そのも
のが時刻情報となる。
【0024】次に、本実施例に従い、実際に動作させ
て、不揮発メモリ4に異常コードが書き込まれることを
確認したときの動作手順について説明する。まず、正弦
波交流電源を100V60Hzに設定し、500Wの負
荷を接続して擬似商用系統を構成した。
【0025】次に、太陽電池の代替えであるDC電源の
出力電圧を徐々に増加させて200Vにし、その時点で
インバータ22が動作を開始したことを確認した。本実
施例では電流指令値を4Aにしてあるので、出力電力は
400Wになった。負荷は500Wだったので、そのう
ちの400Wはインバータ22から供給され、残りの1
00Wは正弦波交流電源から供給されていることにな
る。
【0026】次に、運転開始から約10分後に交流電源
の電圧を115Vに急上昇させた。この結果、インバー
タ22は停止した。
【0027】最後に、マイコンボードに付属のデバッガ
(メモリの内容を確認する機能を有したプログラム開発
用ソフトの一種)で不揮発メモリ4の内容を確認した。
この結果、エラー情報記録領域内に交流過電圧を示す数
値「01」と時刻情報「602」が記録されていること
が確認できた。
【0028】このように本実施例では、本発明が原理的
にも正しく作用し、発電開始からの相対時刻情報を不揮
発メモリに格納できることを確認した。従来のようにR
TCを装備した場合には時刻調整動作が必ず必要であっ
たが、本発明においては、それが必要のないことが明ら
かである。また、異常が生じた時の相対時刻情報も必要
十分な精度で得られることが明らかとなった。
【0029】なお、本実施例では不揮発メモリ4の内容
確認にデバッガを利用したが、通常の連系インバータに
おいては、当然ながらLEDや液晶から構成される表示
装置や、それを操作するための操作手段を用意しておく
必要があることを付記しておく。
【0030】[他の実施例]次に、他の実施例について
説明する。この実施例では、更に発電パラメータを記録
するような系を構成している。これは主に制御ソフトの
変更になる。ハードウェア的には発電パラメータを検出
することが必要であるが、連系インバータの場合は、こ
の検出機能はインバータの動作を制御する上で必ず必要
であるため、特に本実施例のためだけに検出器を設ける
必要はない。もちろん、制御に必要のないパラメータ
(たとえば太陽電池温度など)を記録したい場合には、
そのための検出器が必要になるのは言うまでもない。
【0031】本実施例では、ハードウェア構成は前の実
施例とほぼ同一であり、マイコンボードに7セグメント
LEDによる表示装置を加えてあるだけである。ソフト
ウェアとしては動作フローを図4のように変更し、発電
パラメータを記録しおよび読み出すステップS41およ
びS61とエラー表示をするステップS81を付加して
いる。
【0032】記録すべき発電パラメータとしては、「発
電電力[W]」、「総発電量[KWh]」、「太陽電池
電圧[V]」、「系統電圧[V]」などがある。記録さ
れる情報が多いほど後の解析が容易だと思われるが、同
時に不揮発メモリの容量を多く必要とすることになる。
したがって、そのような事情を勘案して記録すべき発電
パラメータを決めることになると考えられる。ここでは
例として「発電電力」を選んでいる。発電電力を得るた
めには直流電圧と直流電流を測定し、それらを掛け合わ
せて直流電力を得るのが簡単だが、本実施例ではマイコ
ン内蔵のADコンバータでこれらを入力してマイコンで
掛け算を実行して直流電力を得ている。交流電力を得る
ときには、交流電流と交流電圧を得て、これらを乗算す
るのが簡便である。連系インバータの場合は、このよう
な方法でも力率がほぼ1なのでこれで良い。しかし出力
の力率が低い場合には誤差がでるので、精密な値が必要
な場合にはアナログ的な乗算器でもって乗算を実行さ
せ、周期ごとの平均値を取ると良い。この他の要素につ
いても、公知公用の種々の方法で発電パラメータを得る
ことができる。
【0033】動作テストを、上述の実施例とまったく同
様のシーケンスで行ったところ、エラー表示ステップS
8において、エラーコード、発電開始からの相対時刻、
発電量(460W)が表示されるのが確認できた。本実
施例では交流出力電流を4Aすなわち交流出力電力を4
00Wに設定してあるので、直流電力が460Wになっ
ている。
【0034】このような発電電力がわかると、実務的に
は、その異常が起きていたときに太陽電池の出力状態が
わかる。相対時刻情報より、異常が生じたときの概略の
時刻をつかんで、その時の気象状態(これは気象協会な
どの機関により調べることができる。)を把握し、これ
と先ほどの太陽電池出力状態を比較することで、太陽電
池に異常があるのかどうかなどを判別することができ
る。たとえば、雲の無い状態で日照が明らかに強かった
のに太陽電池出力が低かったのであれば、太陽電池また
はインバータがおかしいなどの推定が可能である。
【0035】さらに総発電量を記録しておくことで、こ
のインバータが設置されてからおよそどれくらいの使用
頻度があるかがわかり、コンデンサなどの寿命の限られ
た部品の劣化程度を推定することができる。なお、総発
電量は設置してから継続して記録すべきであり、夜にな
って発電が完全に停止する前に不揮発メモリにその日の
値を加算して書き込み、翌朝からまた継続して加算して
いくような構成を取るのが良い。
【0036】このように、発電パラメータを記録するこ
とで、システム異常のより詳細な分析が可能になり、実
用上、大変便利になる。
【0037】[さらに他の実施例]図5は本発明のさら
に他の実施例に係るより実用的な太陽光発電用連系イン
バータ22を示すブロック図である。ハードウェア的に
は、波形生成制御部61、アナログ信号処理部62、制
御部63、スイッチング部64、太陽電池電圧制御部6
5、系統連系開閉器66、入力フィルタ67、出力フィ
ルタ68、制御電源供給部69、表示装置610から構
成されている。
【0038】波形生成制御部61は太陽電池電圧制御部
65からの出力電流指令値とアナログ信号処理部62か
らの商用系統電圧と位相の一致した正弦波基準信号を受
けて電流基準値を作成し、出力電流がこれと一致するよ
うにスイッチング部64のスイッチ素子を開閉制御す
る。また制御部63からゲートブロック信号が入力さ
れ、インバータ停止時にはスイッチ素子を全部OFFに
するという役目をもつ。言い換えるなら、波形生成制御
部61はスイッチング素子と、アナログおよびデジタル
制御回路のインターフェースを構成する回路である。
【0039】太陽電池電圧制御部65は太陽電池電圧と
制御部63から出力される電圧指令信号を比較して両者
が一致するように電流指令信号を作成する、いわゆるP
I制御回路である。
【0040】アナログ信号処理部62は、交流電圧、交
流周波数、直流電圧、直流電流などのアナログ的な観測
要素を制御部63や波形生成制御部61が利用しやすい
ような信号に変換する役目をもった回路(いわゆるシグ
ナル・コンディショナ)であり、多くの場合、入力−出
力間は電気的に絶縁される。絶縁した方がノイズにも強
く安全性が高くなるからである。
【0041】入力フィルタ67および出力フィルタ68
は、それぞれ太陽電池21ならびに系統23への不要な
高調波流出を防ぐためのものである。連系開閉器66
は、インバータや系統異常時に太陽電池回路を完全に系
統から切り離す(解列する)ためのものであり、制御部
63によって開閉制御される。
【0042】制御電源供給部69は、上記の能動回路す
べてに電源を供給するためのものであって、この例では
太陽電池回路部から複数のDC/DCコンバータを使用
して電力回路とは絶縁された電源を作成し、必要な個所
へ供給しているものである。表示装置610は制御部6
3と通信線で結ばれ、異常表示や発電量の表示部、表示
モード切替えスイッチなどからなっている。
【0043】このようなインバータ22の各構成要素に
ついては例えば米国特許第4445049号明細書や特
開昭57−119679号公報など多数の公知例があ
り、また、本発明とは直接的な関連性は無いので、これ
以上の詳細な説明は行わない。
【0044】本発明の特徴であるエラー記録手段は、前
の実施例でも明らかなように制御部63に実装される。
このように複雑な実態系であっても、動作フローは図4
に示したものと同一である。勿論、図4で示した以外に
も制御部63のプログラムは多岐に渡る(例えば最大電
力追尾制御機能などを含んでいる)のだが、本発明に関
する実装部分に限れば全く同一なのである。前提として
は、これまでの実施例で述べたように、制御部63に不
揮発メモリ、クロック発振器、カウンタ、およびマイク
ロコンピュータが装備されていることであり、この条件
を満足しておれば図4に示した動作フローが適用でき、
本発明に従ったインバータが構成できるのである。な
お、ここに示した連系インバータ22の構成は、あくま
で一例であり、本発明を適用するにあたって様々な変更
が可能であることを付記しておく。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、太
陽光発電システムに異常が生じた際には異常内容を示す
情報を計数手段の計数値の情報とともに不揮発性の記憶
手段に記録するようにしたため、次の効果を奏する。 RTCを用いないので、部品コストや調整コストを
削減することができる。 計数手段の計数値の情報が相対時刻情報として異常
内容を示す情報とともに記録されるため、異常状態の解
析精度を高めることができる。 バックアップ電源が不要であるため、インバータを
簡単かつ安価に構成することができる。 比較的寿命の短いバックアップ用キャパシタやリチ
ウム電池を用いずにすむため、インバータの寿命を長く
することができる。 異常内容を示す情報とともに発電出力等の発電パラ
メータを記録することにより、より詳細な異常状態の分
析が可能になる。 上記のような顕著な効果のある本発明は産業上の利用価
値が極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るインバータの制御装
置部分のブロック図である。
【図2】 図1のインバータを用いた系統連系システム
を示すブロック図である。
【図3】 図1のインバータにおけるエラー記録動作を
示すフローチャートである。
【図4】 本発明の他の実施に係るエラー記録動作を示
すフローチャートである。
【図5】 本発明の更に他の実施例に係るインバータの
ブロック図である。
【符号の説明】
1:マイコン、2:クロック発振器、3:カウンタ、
4:不揮発メモリ、5:インバータ制御装置、21:太
陽電池、22:連系インバータ、23:電力系統、2
4:交流負荷、61:波形生成制御部、62:アナログ
信号処理部、63:インバータ制御部、64:スイッチ
ング部、65:太陽電池電圧制御部、66:連系開閉
器、67:入力フィルタ、68:出力フィルタ、69:
制御電源供給部、610:表示部。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽電池の発電開始に応じて計数を開始
    する計数手段、不揮発性の記憶手段、および太陽光発電
    システムに異常が生じた際には異常内容を示す情報を前
    記計数手段の計数値の情報とともに前記記憶手段に記録
    するエラー記録手段を具備することを特徴とする太陽光
    発電システム用インバータ。
  2. 【請求項2】 前記計数手段は、クロック発振器および
    この発振器のパルスをカウントするパルスカウンタを有
    し、前記記憶手段は、バックアップ電源なしで記憶を保
    持できる不揮発メモリであり、前記エラー記録手段は、
    前記太陽電池の発電開始時に前記パルスカウンタをリセ
    ットし、そして、前記太陽光発電システムに異常が生じ
    た時には前記パルスカウンタのカウント値を読み取り、
    これを前記異常内容を示す情報とともに前記不揮発メモ
    リに記録するマイクロコンピュータを備えることを特徴
    とする請求項1に記載の太陽光発電システム用インバー
    タ。
  3. 【請求項3】 前記太陽電池からの直流発電電力を交流
    電力に変換して商用系統へ逆潮流させるものであること
    を特徴とする請求項1または2に記載の太陽光発電シス
    テム用インバータ。
  4. 【請求項4】 前記エラー記録手段は、前記太陽光発電
    システムに異常が生じた際に、そのときの前記太陽電池
    の発電パラメータも前記記憶手段に記録するものである
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    太陽光発電システム用インバータ。
  5. 【請求項5】 前記発電パラメータは少なくとも発電出
    力値を含むことを特徴とする請求項4に記載の太陽光発
    電システム用インバータ。
  6. 【請求項6】 前記発電パラメータは前記異常が生じる
    までの総発電電力量を含むことを特徴とする請求項4ま
    たは5に記載の太陽光発電システム用インバータ。
  7. 【請求項7】 太陽電池アレイおよび請求項1〜6のい
    ずれかのインバータを具備することを特徴とする太陽光
    発電システム。
JP10052684A 1998-02-19 1998-02-19 太陽光発電システム用インバータおよび太陽光発電システム Pending JPH11235046A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10052684A JPH11235046A (ja) 1998-02-19 1998-02-19 太陽光発電システム用インバータおよび太陽光発電システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10052684A JPH11235046A (ja) 1998-02-19 1998-02-19 太陽光発電システム用インバータおよび太陽光発電システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11235046A true JPH11235046A (ja) 1999-08-27

Family

ID=12921725

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10052684A Pending JPH11235046A (ja) 1998-02-19 1998-02-19 太陽光発電システム用インバータおよび太陽光発電システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11235046A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003018750A (ja) * 2001-06-29 2003-01-17 Sanyo Electric Co Ltd 系統連系発電装置の制御方法及び系統連系発電装置
JP2007097312A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Sanyo Electric Co Ltd パワーコンディショナ
JP2015104276A (ja) * 2013-11-27 2015-06-04 株式会社ダイヘン パワーコンディショナ、および、記憶方法
JP2015226423A (ja) * 2014-05-29 2015-12-14 住友電気工業株式会社 異常判定装置、異常判定方法、及びコンピュータプログラム
JP2016025758A (ja) * 2014-07-22 2016-02-08 日東工業株式会社 太陽光発電システム
JP2016025689A (ja) * 2014-07-17 2016-02-08 三菱電機株式会社 太陽光発電用インバータ
CN106603003A (zh) * 2017-01-06 2017-04-26 许继电气股份有限公司 一种光伏逆变器的录波方法、光伏发电系统、逆变器

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003018750A (ja) * 2001-06-29 2003-01-17 Sanyo Electric Co Ltd 系統連系発電装置の制御方法及び系統連系発電装置
JP4623873B2 (ja) * 2001-06-29 2011-02-02 三洋電機株式会社 系統連系発電装置の制御方法及び系統連系発電装置
JP2007097312A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Sanyo Electric Co Ltd パワーコンディショナ
JP2015104276A (ja) * 2013-11-27 2015-06-04 株式会社ダイヘン パワーコンディショナ、および、記憶方法
JP2015226423A (ja) * 2014-05-29 2015-12-14 住友電気工業株式会社 異常判定装置、異常判定方法、及びコンピュータプログラム
JP2016025689A (ja) * 2014-07-17 2016-02-08 三菱電機株式会社 太陽光発電用インバータ
JP2016025758A (ja) * 2014-07-22 2016-02-08 日東工業株式会社 太陽光発電システム
CN106603003A (zh) * 2017-01-06 2017-04-26 许继电气股份有限公司 一种光伏逆变器的录波方法、光伏发电系统、逆变器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Dhimish et al. Parallel fault detection algorithm for grid-connected photovoltaic plants
RU2464584C2 (ru) Солнечный преобразователь и электростанция для преобразования солнечной энергии в электрическую энергию
JP4169456B2 (ja) 太陽光発電装置およびその管理システム
JP4556677B2 (ja) カーブトレーサを内蔵したパワーコンディショナ
EP2495577B1 (en) Systems and methods for identifying faulty sensors within a power generation system
TW468301B (en) Solar battery apparatus
US10381838B2 (en) Power control system with fault detection and data retention for energy generation systems
US20020059035A1 (en) Diagnosis method and diagnosis apparatus of photovoltaic power system
JP2003098215A (ja) 電力変換システムにおける地絡検出のための装置及び方法
CN115210585B (zh) 用于确定光伏系统对地的绝缘电阻的方法和光伏逆变器
JPH11235046A (ja) 太陽光発電システム用インバータおよび太陽光発電システム
JP2001169561A (ja) 電力供給装置、制御装置およびその制御方法
CN115598567A (zh) 电表接线检测方法及三相逆变器系统
JPH09271141A (ja) 分散型電源システム
JP3373896B2 (ja) 太陽電池電源
CN111198553B (zh) 负载故障检测方法及装置
JP2002289883A (ja) 太陽電池パネル診断システム
JP2002305844A (ja) 太陽光発電設備監視システム
US11863011B2 (en) Multiple input PV inverter apparatus with energy storage capability
JP6271970B2 (ja) パワーコンディショナ、および、記憶方法
KR102451644B1 (ko) 태양광 발전시스템의 접속함과 접속함의 회로 제어방법
CN114487689A (zh) 串联电弧故障检测方法、装置、设备和存储介质
JP6287109B2 (ja) パワーコンディショナ
JP2001037241A (ja) 電源装置
JP3176215B2 (ja) 発電装置及び太陽光発電装置の運転方法

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term