JPH11235042A - 電源装置 - Google Patents

電源装置

Info

Publication number
JPH11235042A
JPH11235042A JP10031787A JP3178798A JPH11235042A JP H11235042 A JPH11235042 A JP H11235042A JP 10031787 A JP10031787 A JP 10031787A JP 3178798 A JP3178798 A JP 3178798A JP H11235042 A JPH11235042 A JP H11235042A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitor
circuit
output
switching element
power supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10031787A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Mishima
正徳 三嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP10031787A priority Critical patent/JPH11235042A/ja
Publication of JPH11235042A publication Critical patent/JPH11235042A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】負荷に供給される電力を可変する場合にも可変
範囲の略全域で負荷回路を最大効率付近で動作させる。 【解決手段】負荷回路3の出力を可変して放電灯Laを
調光する場合に、第1及び第2のスイッチング素子
1 ,Q2 の周波数fとオン時間幅τの何れか一方だけ
でなく両方を可変制御する制御回路4を備える。この制
御回路4は、周波数fを決定する無安定マルチバイブレ
ータCN1 、オン時間幅τを決定する単安定マルチバイ
ブレータCN2 、第1及び第2のスイッチング素子
1 ,Q2 をオン・オフする駆動回路DRを備えてい
る。而して、第1及び第2のスイッチング素子Q1 ,Q
2 の周波数fとデューティの両方を可変して調光するた
め、調光範囲の略全域で放電灯Laを最大効率付近で動
作させることができ、発光効率がよくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流電源を整流平
滑した直流電圧を高周波に変換して負荷に供給する電源
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は従来例を示す回路図である。こ
の従来例は、交流電源1の交流電源電圧Vsを整流する
整流器(ダイオードブリッジ)2と、整流された脈流電
圧を昇圧して所定の直流電圧VDCに変換するチョッパ回
路10と、チョッパ回路10から出力される直流電圧V
DCを高周波電圧に変換して負荷回路3に供給する所謂ハ
ーフブリッジ型のインバータ回路11とを備えている。
【0003】チョッパ回路10は、整流器2の出力端間
にインダクタL1 を介してスイッチング素子Q3 とダイ
オードD4 が並列接続されるとともに、ダイオードD3
を介して平滑コンデンサC1 が整流器2の出力端間に接
続されて成る。而して、制御回路12によってスイッチ
ング素子Q3 をオン・オフすることにより、コンデンサ
1 の両端間に生じる直流電圧VDCを昇圧するものであ
る。
【0004】また、インバータ回路11は、チョッパ回
路10の出力端間に直列接続された第1及び第2のスイ
ッチング素子Q1 ,Q2 の直列回路と、第1及び第2の
スイッチング素子Q1 ,Q2 とそれぞれ逆並列に接続さ
れる第1及び第2のダイオードD1 ,D2 と、第1及び
第2のスイッチング素子Q1 ,Q2 の接続点に1次巻線
の一端が接続されたトランスT1 と、トランスT1 の2
次巻線に接続される負荷回路3と、トランスT1 の1次
巻線の他端と第2のスイッチング素子Q2 の低電位側の
出力端の間に挿入されたコンデンサC2 とを備え、制御
回路12によって第1及び第2のスイッチング素子
1 ,Q2 が交互にオン・オフされるものである。な
お、負荷回路3は、負荷である放電灯Laのフィラメン
トにトランスT 1 の2次巻線と共振用のコンデンサC3
とが直列接続されて構成され、トランスT1 の漏れイン
ダクタンスとコンデンサC3 とで共振回路が形成され
る。而して、制御回路12によって第1及び第2のスイ
ッチング素子Q1 ,Q2 が交互にオン・オフされ、チョ
ッパ回路10から供給される直流電圧VDCが高周波電圧
に変換されて負荷回路3に出力される。その結果、負荷
である放電灯Laが高周波点灯することになる。
【0005】図12は他の従来例を示す概略回路図であ
る。この従来例は、交流電源1の交流電源電圧Vsを整
流する整流器2と、平滑用の第1のコンデンサC1 と、
このコンデンサC1 と並列に接続されるとともに高周波
で交互にオン・オフされるバイポーラトランジスタから
成る第1及び第2のスイッチング素子Q1 ,Q2 の直列
回路と、第1及び第2のスイッチング素子Q1 ,Q2
それぞれ逆並列に接続される第1及び第2のダイオード
1 ,D2 と、第1及び第2のスイッチング素子Q1
2 の接続点と整流器2の高電位側の直流出力端との間
に1次巻線が接続されるトランスT1 と、トランスT1
の2次巻線に接続される負荷回路3と、トランスT1
1次巻線と整流器2の高電位側の直流出力端の接続点に
一端が接続されるとともに他端がコンデンサC1 の低電
位側の端子に接続される第2のコンデンサC2 とを備
え、整流器2の低電位側の直流出力端がコンデンサC1
の低電位側に接続されて構成される。ここで、整流器2
の直流出力端間に接続されるコンデンサC2 は比較的に
容量の小さいものであって、トランスT1 の1次巻線と
共振回路を形成する。コンデンサC1 と並列に接続され
た第1及び第2のスイッチング素子Q1 ,Q2 は図示し
ない駆動回路により駆動されて交互にオン・オフされ
る。本従来例は、第2のスイッチング素子Q2 が、第1
及び第2のスイッチング素子Q1 ,Q2 を具備して成る
所謂ハーフブリッジ型のインバータ回路のスイッチング
素子と、コンデンサC1 の両端電圧Vc1 を昇圧するた
めの昇圧チョッパ回路のスイッチング素子とを兼用した
ものである。
【0006】次に、この従来例の動作について説明する
が、まず第1及び第2のスイッチング素子Q1 ,Q2
オン・オフされる1周期の動作について図13〜図18
を参照して説明する。図13は第1のスイッチング素子
1 がオン、第2のスイッチング素子Q2 がオフの場合
(図18における区間a)に各部を流れる電流の様子を
示し、コンデンサC1 の放電によってコンデンサC1
第1のスイッチング素子Q1 →トランスT1 の1次巻線
→コンデンサC2 →コンデンサC1 の経路で電流が流れ
る。このとき、コンデンサC2 の両端電圧Vc2 は、図
18に示すようにトランスT1の漏れインダクタンスと
の共振により上昇する。第1のスイッチング素子Q1
オフすると、図14に示すようにトランスT1 の1次巻
線に蓄積されたエネルギが放出され、トランスT1 →コ
ンデンサC2 →第2のダイオードD2 →トランスT1
経路で電流が流れ続け、コンデンサC2 の両端電圧Vc
2 がさらに上昇する(図18における区間b)。
【0007】続いて第2のスイッチング素子Q2 がオン
すると、図15に示すようにトランスT1 の漏れインダ
クタンスとコンデンサC2 ,C3 との共振作用により、
コンデンサC2 →トランスT1 →第2のスイッチング素
子Q2 →コンデンサC2 の経路で共振電流が流れる。こ
のとき、コンデンサC2 の両端電圧Vc2 が下降し始め
(図18における区間c)、この両端電圧Vc2 が整流
器2の直流出力電圧よりも低くなると、図16に示すよ
うに交流電源1から入力電流が引き込まれて、交流電源
1→整流器2→トランスT1 →第2のスイッチング素子
2 →整流器2→交流電源1の経路で電流が流れる(図
18における区間d)。そして、第2のスイッチング素
子Q2 がオフしても、図17に示すように交流電源1→
整流器2→トランスT1 →第1のダイオードD1 →コン
デンサC1 →整流器2→交流電源1の経路で電流が流れ
続け(図18における区間e)、電流がゼロになると図
13の状態に戻る。
【0008】一方、図19は交流電源1の電源電圧Vs
の1周期にわたる動作波形図を示しており、(a)はコ
ンデンサC2 の両端電圧Vc2 の波形、(b)はトラン
スT 1 の1次巻線に流れる電流の波形、(c)は交流電
源1からの入力電流Iinの波形、(d)は負荷回路3の
放電灯Laに流れるランプ電流ILaの波形並びに(e)
は整流器2の前段に高周波をカットするフィルタ回路を
設けた場合における入力電流Iinの波形をそれぞれ示し
ている。すなわち、図19(b)に示すようにトランス
1 の1次巻線に流れる電流はトランスT1 の作用によ
って直流成分が取り除かれ、2次巻線に接続された放電
灯Laには高周波の交流電流が供給される。これによ
り、負荷回路3の放電灯Laを高周波の交流で点灯させ
ることができる。なお、上記のようにフィルタ回路によ
ってフィルタリングすることにより、交流電源1からの
入力電流Iinの波形が図19(e)に示すような略正弦
波状の波形となり、入力電流Iinの高調波成分を抑制し
て入力力率を向上させることができる。
【0009】すなわち、コンデンサC2 の容量を適当な
値に設定することにより、交流電源1の電源電圧Vsが
略ゼロとなる近傍の区間においてもコンデンサC2 の両
端電圧Vc2 が略ゼロ〔V〕付近まで下がり、交流電源
1の電源電圧Vsの周期の全域にわたって入力電流Iin
を引き込むことが可能となる。上記従来例では、比較的
に少ない部品点数で、入力電流の高調波成分が抑制でき
るとともに入力力率の向上が可能な回路が構成でき、電
源装置の小型化並びに低コスト化を実現することができ
るという利点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来例の
回路構成では、トランスT1 の1次巻線のインダクタン
ス成分が、コンデンサC1 の両端電圧Vc1 を昇圧する
ための昇圧チョッパにおけるインダクタと、ハーフブリ
ッジのインバータ回路における共振用のインダクタとを
兼ねているため、上記両端電圧Vc1 が常に一定とはな
らない。そのため、スイッチング素子Q1 ,Q2 をオン
・オフする周波数(以下、単に周波数という。)を変化
させて放電灯Laを調光する場合、図11に示した従来
例では、スイッチング素子Q1 ,Q2 のデューティ比を
50%に固定して周波数を可変しても電圧VDCを略一定
にすることができ、このようにデューティ比50%のと
きに放電灯Laの出力が最大点となる。しかし、図12
に示した従来例では、デューティ比を50%に固定して
周波数を可変しても電圧Vc1 が変化してしまうために
必ずしも放電灯Laをランプ効率最大の付近で動作させ
ることができない。しかも、調光のためにデューティ比
を50%に固定して周波数を可変すると、コンデンサC
1 の両端電圧Vc1 が異常に高くなったり、入力電流の
高調波成分が増大したり、回路素子に過剰なストレスが
加わる虞がある。
【0011】本発明は上記事情に鑑みて為されたもので
あり、その目的とするところは、負荷に供給される電力
を可変する場合にも可変範囲の略全域で負荷回路を最大
効率付近で動作させることができる電源装置を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、交流電源の交流出力を整流する
整流器と、平滑用の第1のコンデンサと、該第1のコン
デンサと並列に接続されるとともに高周波で交互にオン
・オフされる一対の第1及び第2のスイッチング要素の
直列回路と、該第1及び第2のスイッチング要素とそれ
ぞれ逆並列に接続される第1及び第2のダイオードと、
上記第1及び第2のスイッチング要素の接続点と上記整
流器の一方の直流出力端との間に1次巻線が接続される
トランスと、該トランスの2次巻線に接続される負荷回
路と、上記トランスの1次巻線と整流器の直流出力端の
接続点に一端が接続されるとともに他端が上記第1のコ
ンデンサの一方の端子に接続され且つ上記第1又は第2
のスイッチング要素のオン・オフに応じて上記トランス
の1次巻線と共振回路を形成する第2のコンデンサとを
備え、上記整流器の直流出力端が、上記第1のコンデン
サの端子のうちで上記交流電源からトランスと第1及び
第2のダイオードの何れか一方と第1のコンデンサとを
介して電流の流れる経路が形成される側の端子に接続さ
れて成り、負荷回路の出力に応じて上記第1及び第2の
スイッチング要素のオン・オフ周波数とオン時間幅とを
共に可変して上記負荷回路出力の可変範囲の略全域で該
負荷回路を最大効率付近で動作させる制御手段を備えた
ことを特徴とし、オン・オフ周波数とオン時間幅とを共
に可変することによって負荷出力の可変範囲の略全域で
負荷回路を最大効率付近で動作させることができ、特に
負荷が放電灯の場合には回路の発光効率を向上させるこ
とができる。
【0013】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、上記制御手段が、コンデンサと可変抵抗の時定数回
路を有する無安定マルチバイブレータと、コンデンサと
可変抵抗の時定数回路を有し上記無安定マルチバイブレ
ータの出力が入力される単安定マルチバイブレータと、
該単安定マルチバイブレータからの出力に基づいて第1
及び第2のスイッチング要素をオン・オフする駆動信号
を出力する駆動回路とを備えて成ることを特徴とし、簡
単な回路構成によってオン・オフ周波数とオン時間幅の
両方を可変することができる。
【0014】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、上記制御手段が、コンデンサと可変抵抗の時定数回
路を有する無安定マルチバイブレータと、コンデンサと
抵抗の時定数回路を有し上記無安定マルチバイブレータ
の出力が入力される単安定マルチバイブレータと、該単
安定マルチバイブレータからの出力に基づいて第1及び
第2のスイッチング要素をオン・オフする駆動信号を出
力する駆動回路とを備え、無安定マルチバイブレータに
接続された可変抵抗と単安定マルチバイブレータに接続
されたコンデンサとを抵抗にて接続して成ることを特徴
とし、無安定マルチバイブレータに接続された可変抵抗
の抵抗値を変えることでオン・オフ周波数とオン時間幅
の両方を可変できて回路構成が簡略化できる。
【0015】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、上記制御手段が、コンデンサと可変抵抗の時定数回
路を有する無安定マルチバイブレータと、コンデンサと
抵抗の時定数回路を有し上記無安定マルチバイブレータ
の出力が入力される単安定マルチバイブレータと、該単
安定マルチバイブレータからの出力に基づいて第1及び
第2のスイッチング要素をオン・オフする駆動信号を出
力する駆動回路と、上記負荷回路の出力と可変抵抗によ
り可変可能な閾値との差を比例積分するオペアンプとを
備え、該オペアンプの出力を上記単安定マルチバイブレ
ータに接続されたコンデンサに入力して成ることを特徴
とし、単安定マルチバイブレータの時定数に応じたスイ
ッチング要素のオン時間幅が負荷回路の出力に応じて自
動的に決定されるために調整が容易に行えるとともに、
周囲温度の変化や負荷の特性が異なる場合であっても常
に最大効率付近で動作させることができる。
【0016】請求項5の発明は、請求項3の発明におい
て、上記第1のコンデンサの高電位側の一端と、上記単
安定マルチバイブレータに接続されたコンデンサと抵抗
の接続点とを抵抗を介して接続したことを特徴とし、電
源電圧の変動による負荷回路の出力や第1のコンデンサ
の両端電圧の変動、あるいは負荷の温度特性による第1
のコンデンサの両端電圧の変動を低減することができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に説明する各実施形態におい
ては、負荷として高周波交流で点灯する放電灯Laを例
示するが、負荷は放電灯Laに限定されるものではな
く、さらに負荷回路3の出力が直流出力の場合であって
も負荷回路3の構成によって本発明の技術的思想を容易
に適用することが可能である。
【0018】(実施形態1)図1は本発明の実施形態1
における概略回路構成を示しており、交流電源1の交流
電源電圧Vsを整流する整流器(ダイオードブリッジ)
2と、平滑用の第1のコンデンサC1 と、このコンデン
サC1 と並列に接続されるとともに高周波で交互にオン
・オフされるバイポーラトランジスタから成る第1及び
第2のスイッチング素子Q1 ,Q2 の直列回路と、第1
及び第2のスイッチング素子Q1 ,Q 2 とそれぞれ逆並
列に接続される第1及び第2のダイオードD1 ,D
2 と、第1及び第2のスイッチング素子Q1 ,Q2 の接
続点と整流器2の高電位側の直流出力端との間に1次巻
線が接続されるトランスT1 と、トランスT1 の2次巻
線に接続される負荷回路3と、トランスT1 の1次巻線
と整流器2の高電位側の直流出力端の接続点に一端が接
続されるとともに他端が第1のコンデンサC1 の低電位
側の端子に接続される第2のコンデンサC2 とを備え、
整流器2の低電位側の直流出力端が第1のコンデンサC
1 の低電位側に接続されて成り、負荷回路3の出力に応
じて第1及び第2のスイッチング素子Q1 ,Q2 のオン
・オフ周波数(以下、単に「周波数」と呼ぶ。)fとオ
ン時間幅(デューティ)とを共に可変して放電灯Laの
調光範囲の略全域で負荷回路3を最大効率付近で動作さ
せる制御回路4を備えている。なお、図1からも明らか
なように、制御回路4を除く本実施形態の回路構成は基
本的に従来例と共通であるから、共通する部分の構成及
び動作については同一の符号を付して説明を省略する。
【0019】図2は本実施形態における制御回路4の具
体回路例を含む全体の回路構成図を示している。制御回
路4は、無安定マルチバイブレータCN1 と、この無安
定マルチバイブレータCN1 の出力端が入力端に接続さ
れた単安定マルチバイブレータCN2 と、この単安定マ
ルチバイブレータCN2 の出力端が入力端に接続される
とともに、第1及び第2のスイッチング素子Q1 ,Q2
のベースに駆動信号を出力してオン・オフする駆動回路
DRとを備えている。
【0020】無安定マルチバイブレータCN1 には第1
及び第2のスイッチング素子Q1 ,Q2 の周波数fを決
めるコンデンサCT1と可変抵抗RT1とが接続されてお
り、可変抵抗RT1の抵抗値を可変することで周波数fを
可変し調整することが可能となっている。一方、単安定
マルチバイブレータCN2 には第2のスイッチング素子
2 のオン時間幅を決めるコンデンサCT2と可変抵抗R
T2とが接続されており、可変抵抗RT2の抵抗値を可変す
ることで第2のスイッチング素子Q2 のオン時間幅を可
変し調整することが可能となっている。而して、本実施
形態では、可変抵抗RT1,RT2の抵抗値を可変すること
により、第1及び第2のスイッチング素子Q1 ,Q 2
周波数fと第2のスイッチング素子Q2 のオン時間幅と
を各々独立して調整することができる。なお、駆動回路
DRでは、第1及び第2のスイッチング素子Q1 ,Q2
が同時にオンとなることがないように、適当なデッドオ
フタイムを設けて第1及び第2のスイッチング素子
1 ,Q2 をオン・オフさせている。
【0021】本実施形態においては、第2のスイッチン
グ素子Q2 が、第1及び第2のスイッチング素子Q1
2 を具備して成る所謂ハーフブリッジ型のインバータ
回路のスイッチング素子と、第1のコンデンサC1 の両
端電圧Vc1 を昇圧するための昇圧チョッパ回路のスイ
ッチング素子とに兼用されている。すなわち、従来例で
説明したように第2のスイッチング素子Q2 がオン、第
1のスイッチング素子Q1 がオフのときに交流電源1→
整流器2→トランスT1 →第2のスイッチング素子Q2
→整流器2→交流電源1の経路でトランスT1 のインダ
クタンス成分にエネルギが蓄えられ、第2のスイッチン
グ素子Q2 がオフするとトランスT1 →第1のダイオー
ドD1 →第1のコンデンサC1 →整流器2→トランスT
1 の経路でトランスT1 のインダクタンス成分に蓄えら
れていたエネルギが放出されることで電流が流れ、第1
のコンデンサC1 の両端電圧Vc1 が昇圧されることに
なる。また、インバータ回路においては、第2のスイッ
チング素子Q2 がオン、第1のスイッチング素子Q1
オフのとき、第2のコンデンサC2 →トランスT1→第
2のスイッチング素子Q2 →第2のコンデンサC2 の経
路、あるいは交流電源1→整流器2→トランスT1 →第
2のスイッチング素子Q2 →整流器2→交流電源1の経
路で主に電流が流れ、第2のスイッチング素子Q2 がオ
フ、第1のスイッチング素子Q1 がオンのときに第1の
コンデンサC1 →第1のスイッチング素子Q1 →トラン
スT1 →第2のコンデンサC2 →第1のコンデンサC1
の経路で主に電流が流れて、負荷回路3に高周波電流が
供給される。
【0022】ここで、図3(a)〜(d)は上記のよう
な動作を行うために制御回路4の駆動回路DRから第2
のスイッチング素子Q2 のベースに出力される駆動信号
を示す波形図である。なお、第1のスイッチング素子Q
1 のベースに出力される駆動信号は、上記駆動信号を反
転した信号に略等しいので図示を省略する。例えば、図
3(a)が放電灯Laを調光比100%で全点灯してい
るときの駆動信号を表しているとし、このときの第1及
び第2のスイッチング素子Q1 ,Q 2 のオン・オフ周期
をT1 、第2のスイッチング素子Q2 のオン時間幅をτ
1 とする。而して、放電灯Laを全点灯している場合の
第1及び第2のスイッチング素子Q1 ,Q2 のオン時間
幅が略等しく、言い換えればデューティ比が略50%と
なっている。
【0023】この状態から無安定マルチバイブレータC
1 に接続された抵抗RT1の抵抗値を小さくすることに
より、図3(b)に示すように第2のスイッチング素子
2のオン時間幅τ2 が一定のまま(τ1 =τ2 )、周
期がT1 からT2 へと短く(T1 >T2 )、すなわち、
周波数fが高くなるため、負荷回路3の出力が絞られて
放電灯Laが100%よりも低い調光比で調光されるこ
とになる。
【0024】一方、全点灯状態から単安定マルチバイブ
レータCN2 に接続された抵抗RT2の抵抗値を小さくす
ることにより、図3(c)に示すように周期T3 が一定
(T 3 =T1 )のまま、第2のスイッチング素子Q2
オン時間幅がτ1 からτ3 に短く(τ1 >τ3 )なり、
デューティ比が50%よりも小さいアンバランスな状態
となるため、負荷回路3の出力が絞られて放電灯Laが
100%よりも低い調光比で調光されることになる。
【0025】また、全点灯状態から無安定マルチバイブ
レータCN1 に接続された抵抗RT1の抵抗値と単安定マ
ルチバイブレータCN2 に接続された抵抗RT2の抵抗値
とを両方とも小さくすることにより、図3(d)に示す
ように周期T4 とオン時間幅τ4 が共に短く(T1 >T
4 ,τ1 >τ4 )なり、負荷回路3の出力が絞られて放
電灯Laが100%よりも低い調光比で調光されること
になる。
【0026】一方、図4(a)は第2のスイッチング素
子Q2 のデューティと放電灯Laに流れるランプ電流I
Laとの関係を周波数fをパラメータにして示した図であ
り、同図(b)は第2のスイッチング素子Q2 のデュー
ティと第1のコンデンサC1の両端電圧Vc1 との関係
を周波数fをパラメータにして示した図である(但し、
1 <f2 ,f1 ’<f2 ’又f1 =f1 ’,f2 =f
2 ’)。なお、同図(a)(b)においてデューティが
大きくなるに従って第2のスイッチング素子Q 2 のオン
時間幅τが長くなる。而して、図4(b)から明らかな
ように、第2のスイッチング素子Q2 のデューティを大
きく(オン時間幅τを長く)していくと、第1のコンデ
ンサC1 の両端電圧Vc1 が昇圧チョッパ作用によって
より昇圧することになるし、逆に第2のスイッチング素
子Q2 のデューティを小さく(オン時間幅τを短く)し
ていくと、第1のコンデンサC1 の両端電圧Vc1 が低
下することになる。
【0027】図4(a)において、デューティを変えて
も電圧Vc1 が略一定であると仮定したときのデューテ
ィとランプ電流ILaとの関係を点線で示している。ここ
で、同図中(a’)点及び(b’)点は、周波数
1 ’,f2 ’におけるデューティが50%の点を示し
ている。すなわち、図11に示したような従来例では、
昇圧チョッパ回路10とインバータ回路11が独立して
制御されることから調光比を変えても電圧Vc1 を略一
定にすることができ、例えばデューティを一定(50
%)にしたままで周波数fのみを変えて調光を行うこと
ができる。しかも、異なる周波数f1 ’,f2 ’におい
てもランプ電流ILaは常にデューティが50%のときに
最大となる。
【0028】ところが、本実施形態のように昇圧チョッ
パ回路とインバータ回路とで第2のスイッチング素子Q
2 を共用するような回路構成においては、図4(a)の
実線で示すように周波数f1 ,f2 によってランプ電流
Laが最大となるデューティA,Bが異なる。つまり、
同じ周波数であれば、デューティが50%のときよりも
第2のスイッチング素子Q2 のデューティを大きくした
方が、すなわちオン時間幅τを長くした方がランプ電流
Laを大きくすることができる。何故ならば、第2のス
イッチング素子Q2 のオン時間幅τが長くなることによ
り、交流電源1→整流器2→トランスT1 →第2のスイ
ッチング素子Q2 →整流器2→交流電源1の経路で電流
が流れる期間が長くなるため、トランスT1 にはより多
くのエネルギが蓄えられ、その蓄えられたエネルギが昇
圧チョッパ動作で第1のダイオードD1 を介して第1の
コンデンサC1 に流れ込み、その両端電圧Vc1 が昇圧
されるからである。
【0029】従って、同じ周波数であれば、図4(a)
に示すようにデューティを50%にして動作させる
(a’)点や(b’)点よりも、(a)点や(b)点の
方が実質的にランプ電流ILaを大きくすることができ
る。いま、仮に(a)点における調光比を100%、
(b)点における調光比を調光範囲の下限とすると、そ
の間の調光範囲内で同様のことが言えるから、(a)点
から(b)点に連続的に調光する場合に、周波数fだけ
でなくデューティも変えることで常にランプ電流ILa
最大となる点で負荷回路3を動作させることができる。
【0030】ところで、図3(a)に示す調光比100
%の状態から、デューティを固定したまま周波数fのみ
を高くすると(同図(b)参照)、第2のスイッチング
素子Q2 のオン時間幅τが変わらずに出力のみが絞られ
るため、調光に応じてランプ電流ILaが絞られるととも
に第1のコンデンサC1 の両端電圧Vc1 は略一定か若
干上昇する。また、図3(a)に示す状態から、デュー
ティを小さく(オン時間幅τを短く)すると(同図
(c)参照)、調光に応じてランプ電流ILaが絞られる
とともに第1のコンデンサC1 の両端電圧Vc1 は低下
することになる。しかしながら、図3(a)に示す状態
から、同図(d)に示すように周波数fを高くするとと
もにデューティとを短くした場合には、同図(c)に示
すようなデューティのみを変える場合に比較して、すな
わち、ランプ電流ILaが同じレベルで比較した場合に、
同図(c)の場合よりも電圧Vc1 がさらに低くなる。
但し、τ4 <τ1 ではなくτ4 >τ1 とすることによっ
て第2のスイッチング素子Q2のオン時間幅τを長くす
れば、逆に、調光に応じて電圧Vc1 を上昇させること
も可能である。つまり、同図(d)に示すように周波数
fとデューティの両方を可変する制御を行えば、任意の
ランプ電流ILaに対して第1のコンデンサC1 の両端電
圧Vc1 を任意の値に設定することができるのである。
【0031】而して、図4(a)点から(b)点へ調光
範囲全域での調光に対して、可変抵抗RT1,RT2の値を
適切に選択して図3(d)に示すような周波数fとデュ
ーティ(第2のスイッチング素子Q2 のオン時間幅τ)
を共に可変する制御を行えば、上記調光範囲全域で常に
ランプ電流ILaを最大とすることができる。なお、図4
(b)に示すように調光比を小さくするに従って第1の
コンデンサC1 の両端電圧Vc1 が上昇しているが、第
2のスイッチング素子Q2 のオン時間幅τや周波数fを
適当に選ぶことで電圧Vc1 を略一定にすることもでき
るし、又は下げることも可能である。その場合には、第
2のスイッチング素子Q2 のデューティ(オン時間幅
τ)が短くなるように駆動信号を設定すればよい。
【0032】上述のように本実施形態では、負荷回路3
の出力を可変して放電灯Laを調光する場合に、第1及
び第2のスイッチング素子Q1 ,Q2 の周波数fとデュ
ーティ(第2のスイッチング素子Q2 のオン時間幅τ)
の何れか一方だけでなく両方を可変制御する制御回路4
を備えており、調光範囲の略全域で放電灯Laを最大効
率付近で動作させることができ、発光効率がよくなるも
のである。
【0033】(実施形態2)図5は本発明の実施形態2
を示す概略回路図である。但し、本実施形態の基本構成
は実施形態1と共通であるので、共通する部分について
は同一の符号を付して説明を省略し、本実施形態の特徴
となる制御回路4の構成についてのみ説明する。
【0034】本実施形態の制御回路4では、単安定マル
チバイブレータCN2 に接続される抵抗RT2を可変抵抗
から固定抵抗に変更するとともに、無安定マルチバイブ
レータCN1 と可変抵抗RT1の接続点と、単安定マルチ
バイブレータCN2 とコンデンサCT2の接続点との間に
抵抗RT3が接続されており、1つの可変抵抗RT1の抵抗
値を変えることで第1及び第2のスイッチング素子
1 ,Q2 の周波数fと第2のスイッチング素子Q2
オン時間幅τとを両方とも可変可能とした点に特徴があ
る。
【0035】すなわち、実施形態1の制御回路4では、
無安定マルチバイブレータCN1 に接続されたコンデン
サCT1と可変抵抗RT1の時定数で周波数fが決められ、
単安定マルチバイブレータCN2 に接続されたコンデン
サCT2と可変抵抗RT2の時定数で第2のスイッチング素
子Q2 のオン時間幅τが決められているが、本実施形態
ではコンデンサCT2の充電電荷が可変抵抗RT1と抵抗R
T3とを介しても放電されるため、可変抵抗RT1の抵抗値
に応じて時定数が変化し、第2のスイッチング素子Q2
のオン時間幅τを可変することができる。但し、オン時
間幅τは調光比の低下に応じて短くする方向にのみ可変
可能である。なお、可変抵抗RT1の抵抗値に応じて周波
数fを可変可能であることは言うまでもない。
【0036】而して、可変抵抗RT1の抵抗値を変えるこ
とにより、図6(a),(b)に示すように周波数f
(周期T1 ,T2 )とオン時間幅τ1 ,τ2 を共に変化
させることができるため、抵抗RT3の抵抗値を適当に選
択すれば、調光比に応じて負荷回路3を常に最大効率付
近で動作させることが可能となる。上述のように本実施
形態によれば、実施形態1では2つの可変抵抗RT1,R
T2が用いられていたのに対し、1つの可変抵抗RT1のみ
で周波数fとオン時間幅τの2つの制御量を可変可能で
あり、実施形態1に比較して制御回路4を構成する部品
が少なくて済むという利点がある。
【0037】(実施形態3)図7は本発明の実施形態3
を示す概略回路図である。但し、本実施形態の基本構成
は実施形態1と共通であるので、共通する部分について
は同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態で
は、負荷回路3に流れる負荷電流(放電灯Laに流れる
ランプ電流ILa)に応じた電圧と、動作電圧VCCを分圧
抵抗R1 ,R2 で分圧して得られる閾値Vrとの差をオ
ペアンプOPから成る比例積分器にて比例積分し、その
出力を抵抗R4 を介してコンデンサCT2に入力するよう
にしてある。なお、オペアンプOPの反転入力端と出力
端との間には比例積分器を構成するための抵抗R3とコ
ンデンサC4 が並列に接続されている。また、低電位側
の分圧抵抗R2 は、調光レベルが任意に設定可能なよう
に可変抵抗としている。
【0038】而して、可変抵抗RT1の抵抗値によって周
波数fが決定され、可変抵抗R2 の抵抗値によって出力
であるランプ電流ILaが決定される。このとき、第2の
スイッチング素子Q2 のオン時間幅τは、オペアンプO
Pの出力に応じてコンデンサCT2の電圧が変化すること
で自動的に決定される。すなわち、本実施形態では、周
波数fとランプ電流ILaの最大出力との関係が予め判っ
ているような場合に第2のスイッチング素子Q2 のオン
時間幅τを調整することなく制御できるので、調整が簡
単になるという利点がある。また、周囲温度の変化によ
って放電灯Laの出力特性が異なるような場合や、異な
る特性の放電灯Laに対する場合に調光範囲の略全域で
放電灯Laを最大効率付近で動作させることができる。
【0039】(実施形態4)図8は本発明の実施形態4
を示す概略回路図である。但し、本実施形態の基本構成
は実施形態2と共通であるので、共通する部分について
は同一の符号を付して説明を省略し、本実施形態の特徴
となる制御回路4の構成についてのみ説明する。本実施
形態の制御回路4では、単安定マルチバイブレータCN
2 に接続されているコンデンサCT2と抵抗RT2の接続点
と、第1のコンデンサC1 の高電位側との間に抵抗RT4
を接続している点に特徴があり、可変抵抗RT1の抵抗値
を変えて調光を行っているときに、例えば、交流電源1
の電源電圧Vsが変動するなどの外乱で第1のコンデン
サC1 の両端電圧Vc1 が本来任意に設定した軌跡にの
らない場合に、それを補正することができる。
【0040】すなわち、電源変動などで電源電圧Vsが
大きくなった場合、その増加分に応じて第1のコンデン
サC1 の両端電圧Vc1 も上昇するが、この両端電圧V
1の上昇に伴って第1のコンデンサC1 から抵抗RT4
を介してコンデンサCT2に電流が流れ込むので、第2の
スイッチング素子Q2 のオン時間幅τが短くなって第1
のコンデンサC1 の両端電圧Vc1 の変動(上昇)が抑
制されることになる。なお、第2のスイッチング素子Q
2 のオン時間幅τのみを短くすると負荷回路3の出力が
若干小さくなるので、その場合には周波数fを低くする
ことで出力を補正するようにすればよい。
【0041】逆に電源電圧Vsが低下した場合には、そ
の低下分に応じた第1のコンデンサC1 の両端電圧Vc
1 の変化によって第2のスイッチング素子Q2 のオン時
間幅τを長くして、上記両端電圧Vc1 を略一定に保つ
ことができるとともに負荷回路3の出力の変動を抑制す
ることができる。上述のように本実施形態によれば、電
源変動による負荷回路3の出力や第1のコンデンサC1
の両端電圧Vc1 の変動、あるいは放電灯Laの周囲温
度特性による上記両端電圧Vc1 の変動などを低減する
ことできる。
【0042】(実施形態5)図9は本発明の実施形態5
を示す概略回路図である。本実施形態は、実施形態1の
構成に対して小容量のコンデンサC2 を整流器2の低電
位側の出力端とコンデンサC1 の低電位側の端子の間に
挿入接続したものである。本実施形態においては、整流
器2の出力端間にコンデンサC1 ,C2 が直列に接続さ
れていることになるが、コンデンサC2 の容量がコンデ
ンサC1 の容量に比べて充分に小さいため、等価的にコ
ンデンサC2 を整流器2の出力端間に接続したものとみ
なせる。
【0043】ここで、本実施形態の基本的な動作につい
て説明する。まず、第2のスイッチング素子Q2 がオン
の時にはコンデンサC2 →トランスT1 →第2のスイッ
チング素子Q2 の経路で電流が流れる。このとき、コン
デンサC2 の両端電圧Vc2は実施形態1の場合と同様
にトランスT1 の漏れインダクタンスとの共振によって
上昇する。そして、第2のスイッチング素子Q2 がオフ
すると、トランスT1→ダイオードD1 →コンデンサC
1 →コンデンサC2 →トランスT1 の経路で電流が流れ
続け、コンデンサC2 の両端電圧Vc2 がさらに上昇す
る。
【0044】次に第1のスイッチング素子Q1 がオンす
るとトランスT1 の漏れインダクタンスとコンデンサC
2 ,C3 の共振により、コンデンサC2 →コンデンサC
1 →第1のスイッチング素子Q1 →トランスT1 →コン
デンサC2 の経路で共振電流が流れる。このとき、コン
デンサC2 の両端電圧Vc2 は減少し始め、やがて交流
電源1の電源電圧Vsよりも低くなれば、交流電源1→
整流器2→第1のスイッチング素子Q1 →トランスT1
→整流器2→交流電源1の経路で電流が流れ、交流電源
1から入力電流Iinが引き込まれる。そして、第1のス
イッチング素子Q1 がオフすると交流電源1→整流器2
→コンデンサC1 →ダイオードD2 →トランスT1 →整
流器2→交流電源1の経路で電流が流れ続け、電流がゼ
ロになると最初の第2のスイッチング素子Q2 がオンの
状態に戻る。このとき、第1及び第2のスイッチング素
子Q1 ,Q2 のオン・オフに伴ってコンデンサC2 に流
れる充放電電流は実施形態1の場合と全く同じであり、
同様の動作によって交流電源1の電源電圧Vsの略全域
にわたって入力電流Iinを流すことができる。したがっ
て、実質上は等価的にコンデンサC2 を整流器2の出力
端間に接続したものとみなすことができるのである。
【0045】ところで本実施形態における制御回路4
は、実施形態2における制御回路4に対して、単安定マ
ルチバイブレータCN2 とコンデンサCT2の接続点と、
コンデンサC2 と整流器2の低電位側の出力端とを抵抗
3 を介して接続し、コンデンサC2 と整流器2の低電
位側の出力端との接続点に現れる電圧を抵抗R3 を介し
て入力するようにした点に特徴がある。
【0046】上記コンデンサC2 と整流器2の低電位側
の出力端との接続点に現れる電圧は、上述の動作説明か
ら明らかなように電源電圧Vsの0〔V〕付近で比較的
高くなり、電源電圧Vsのピーク付近で比較的低くなる
ため、電源電圧Vsに応じて周波数f並びに第2のスイ
ッチング素子Q2 のオン時間幅τを変調することが可能
である。すなわち、本回路構成では電源電圧Vsの0
〔V〕付近で負荷電流が比較的大きくなる特徴を持つの
で、電源電圧Vsに応じた変調をかけることができれ
ば、ピーク値を抑えた、波高率の低い負荷電流を流すこ
とができるのである。
【0047】而して、本実施形態では、調光範囲の全域
に渡って負荷電流の波高率を改善することができるとと
もに、放電灯Laの発光効率をより高めることができ
る。 (実施形態6)ところで、調光範囲の略全域で放電灯L
aを常に最大効率付近で動作させる際の周波数fと第2
のスイッチング素子Q2 のオン時間幅τとの関係は放電
灯Laの特性によって異なる。例えば、図10に示すよ
うに横軸に周波数f、縦軸にオン時間幅τをとったとき
に、点Aを調光比100%、点B〜Dを各々特性の異な
る放電灯Laの調光下限とし、調光比を変えた場合に各
放電灯Laのランプ電流ILaが点Aと点B〜Dを結ぶ曲
線S1 〜S3 に沿ってそれぞれ推移することになる。
【0048】そこで、曲線S1 に沿って推移する放電灯
から曲線S2 に沿って推移するような放電灯に取り替え
た場合、制御回路4において第1及び第2のスイッチン
グ素子Q1 ,Q2 の周波数fと第2のスイッチング素子
2 のオン時間幅τとの制御の関係を曲線S1 から曲線
2 に切り換えることで、特性の異なる放電灯に対して
も常に最大効率付近で動作させることができる。例え
ば、曲線S1 上の点(b)で所定の調光比における最大
効率付近で動作する放電灯を、曲線S2 に沿って推移す
る放電灯に取り替えた場合には、曲線S2 上の点(c)
に動作点を移行することでランプ電流ILaが略一定のま
まで放電灯を最大効率付近で動作させることができる。
また、曲線S2 上の点(c)で所定の調光比における最
大効率付近で動作する放電灯を、曲線S3 に沿って推移
する放電灯に取り替えた場合には、曲線S3 上の点
(d)に動作点を移行することでランプ電流ILaが略一
定のままで放電灯を最大効率付近で動作させることがで
きる。
【0049】なお、上述のように周波数fとオン時間幅
τとの関係を各曲線S1 〜S3 に沿ったものに切り換え
るには、例えば、制御回路4における可変抵抗RT1の代
わりに複数の可変抵抗をスイッチにより無安定マルチバ
イブレータCN1 に切換接続する第1の抵抗値切換回路
と、可変抵抗RT2の代わりに複数の可変抵抗をスイッチ
により単安定マルチバイブレータCN2 に切換接続する
第2の抵抗値切換回路とを設け、スイッチによって無安
定マルチバイブレータCN1 及び単安定マルチバイブレ
ータCN2 に接続される可変抵抗RT11 …,RT21 …の
組を切り換えることで可能となる。
【0050】上述のように本実施形態によれば、特性の
異なる放電灯Laが接続された場合においても、その特
性に合わせて調光範囲の略全域で放電灯Laを最大効率
付近で動作させることができる。
【0051】
【発明の効果】請求項1の発明は、交流電源の交流出力
を整流する整流器と、平滑用の第1のコンデンサと、該
第1のコンデンサと並列に接続されるとともに高周波で
交互にオン・オフされる一対の第1及び第2のスイッチ
ング要素の直列回路と、該第1及び第2のスイッチング
要素とそれぞれ逆並列に接続される第1及び第2のダイ
オードと、上記第1及び第2のスイッチング要素の接続
点と上記整流器の一方の直流出力端との間に1次巻線が
接続されるトランスと、該トランスの2次巻線に接続さ
れる負荷回路と、上記トランスの1次巻線と整流器の直
流出力端の接続点に一端が接続されるとともに他端が上
記第1のコンデンサの一方の端子に接続され且つ上記第
1又は第2のスイッチング要素のオン・オフに応じて上
記トランスの1次巻線と共振回路を形成する第2のコン
デンサとを備え、上記整流器の直流出力端が、上記第1
のコンデンサの端子のうちで上記交流電源からトランス
と第1及び第2のダイオードの何れか一方と第1のコン
デンサとを介して電流の流れる経路が形成される側の端
子に接続されて成り、負荷回路の出力に応じて上記第1
及び第2のスイッチング要素のオン・オフ周波数とオン
時間幅とを共に可変して上記負荷回路出力の可変範囲の
略全域で該負荷回路を最大効率付近で動作させる制御手
段を備えたので、オン・オフ周波数とオン時間幅とを共
に可変することによって負荷出力の可変範囲の略全域で
負荷回路を最大効率付近で動作させることができ、特に
負荷が放電灯の場合には回路の発光効率を向上させるこ
とができるという効果がある。
【0052】請求項2の発明は、上記制御手段が、コン
デンサと可変抵抗の時定数回路を有する無安定マルチバ
イブレータと、コンデンサと可変抵抗の時定数回路を有
し上記無安定マルチバイブレータの出力が入力される単
安定マルチバイブレータと、該単安定マルチバイブレー
タからの出力に基づいて第1及び第2のスイッチング要
素をオン・オフする駆動信号を出力する駆動回路とを備
えて成るので、簡単な回路構成によってオン・オフ周波
数とオン時間幅の両方を可変することができるという効
果がある。
【0053】請求項3の発明は、上記制御手段が、コン
デンサと可変抵抗の時定数回路を有する無安定マルチバ
イブレータと、コンデンサと抵抗の時定数回路を有し上
記無安定マルチバイブレータの出力が入力される単安定
マルチバイブレータと、該単安定マルチバイブレータか
らの出力に基づいて第1及び第2のスイッチング要素を
オン・オフする駆動信号を出力する駆動回路とを備え、
無安定マルチバイブレータに接続された可変抵抗と単安
定マルチバイブレータに接続されたコンデンサとを抵抗
にて接続して成るので、無安定マルチバイブレータに接
続された可変抵抗の抵抗値を変えることでオン・オフ周
波数とオン時間幅の両方を可変できて回路構成が簡略化
できるという効果がある。
【0054】請求項4の発明は、上記制御手段が、コン
デンサと可変抵抗の時定数回路を有する無安定マルチバ
イブレータと、コンデンサと抵抗の時定数回路を有し上
記無安定マルチバイブレータの出力が入力される単安定
マルチバイブレータと、該単安定マルチバイブレータか
らの出力に基づいて第1及び第2のスイッチング要素を
オン・オフする駆動信号を出力する駆動回路と、上記負
荷回路の出力と可変抵抗により可変可能な閾値との差を
比例積分するオペアンプとを備え、該オペアンプの出力
を上記単安定マルチバイブレータに接続されたコンデン
サに入力して成るので、単安定マルチバイブレータの時
定数に応じたスイッチング要素のオン時間幅が負荷回路
の出力に応じて自動的に決定されるために調整が容易に
行えるとともに、周囲温度の変化や負荷の特性が異なる
場合であっても常に最大効率付近で動作させることがで
きるという効果がある。
【0055】請求項5の発明は、上記第1のコンデンサ
の高電位側の一端と、上記単安定マルチバイブレータに
接続されたコンデンサと抵抗の接続点とを抵抗を介して
接続したので、電源電圧の変動による負荷回路の出力や
第1のコンデンサの両端電圧の変動、あるいは負荷の温
度特性による第1のコンデンサの両端電圧の変動を低減
することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示す概略回路図である。
【図2】同上の具体回路図である。
【図3】同上の動作を説明するための信号波形図であ
る。
【図4】同上の動作を説明するための図である。
【図5】実施形態2を示す回路図である。
【図6】同上の動作を説明するための信号波形図であ
る。
【図7】実施形態3を示す回路図である。
【図8】実施形態4を示す概略回路図である。
【図9】実施形態5を示す概略回路図である。
【図10】実施形態6の動作を説明するための説明図で
ある。
【図11】従来例を示す概略回路図である。
【図12】他の従来例を示す概略回路図である。
【図13】同上の動作を説明するための説明図である。
【図14】同上の動作を説明するための説明図である。
【図15】同上の動作を説明するための説明図である。
【図16】同上の動作を説明するための説明図である。
【図17】同上の動作を説明するための説明図である。
【図18】同上の動作を説明するための波形図である。
【図19】同上の動作を説明するための波形図である。
【符号の説明】
1 交流電源 2 整流器 3 負荷回路 4 制御回路 Q1 ,Q2 スイッチング素子 D1 第1のダイオード D2 第2のダイオード C1 第1のコンデンサ C2 第2のコンデンサ T1 トランス La 放電灯

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源の交流出力を整流する整流器
    と、平滑用の第1のコンデンサと、該第1のコンデンサ
    と並列に接続されるとともに高周波で交互にオン・オフ
    される一対の第1及び第2のスイッチング要素の直列回
    路と、該第1及び第2のスイッチング要素とそれぞれ逆
    並列に接続される第1及び第2のダイオードと、上記第
    1及び第2のスイッチング要素の接続点と上記整流器の
    一方の直流出力端との間に1次巻線が接続されるトラン
    スと、該トランスの2次巻線に接続される負荷回路と、
    上記トランスの1次巻線と整流器の直流出力端の接続点
    に一端が接続されるとともに他端が上記第1のコンデン
    サの一方の端子に接続され且つ上記第1又は第2のスイ
    ッチング要素のオン・オフに応じて上記トランスの1次
    巻線と共振回路を形成する第2のコンデンサとを備え、
    上記整流器の直流出力端が、上記第1のコンデンサの端
    子のうちで上記交流電源からトランスと第1及び第2の
    ダイオードの何れか一方と第1のコンデンサとを介して
    電流の流れる経路が形成される側の端子に接続されて成
    り、負荷回路の出力に応じて上記第1及び第2のスイッ
    チング要素のオン・オフ周波数とオン時間幅とを共に可
    変して上記負荷回路出力の可変範囲の略全域で該負荷回
    路を最大効率付近で動作させる制御手段を備えたことを
    特徴とする電源装置。
  2. 【請求項2】 上記制御手段は、コンデンサと可変抵抗
    の時定数回路を有する無安定マルチバイブレータと、コ
    ンデンサと可変抵抗の時定数回路を有し上記無安定マル
    チバイブレータの出力が入力される単安定マルチバイブ
    レータと、該単安定マルチバイブレータからの出力に基
    づいて第1及び第2のスイッチング要素をオン・オフす
    る駆動信号を出力する駆動回路とを備えて成ることを特
    徴とする請求項1記載の電源装置。
  3. 【請求項3】 上記制御手段は、コンデンサと可変抵抗
    の時定数回路を有する無安定マルチバイブレータと、コ
    ンデンサと抵抗の時定数回路を有し上記無安定マルチバ
    イブレータの出力が入力される単安定マルチバイブレー
    タと、該単安定マルチバイブレータからの出力に基づい
    て第1及び第2のスイッチング要素をオン・オフする駆
    動信号を出力する駆動回路とを備え、無安定マルチバイ
    ブレータに接続された可変抵抗と単安定マルチバイブレ
    ータに接続されたコンデンサとを抵抗にて接続して成る
    ことを特徴とする請求項1記載の電源装置。
  4. 【請求項4】 上記制御手段は、コンデンサと可変抵抗
    の時定数回路を有する無安定マルチバイブレータと、コ
    ンデンサと抵抗の時定数回路を有し上記無安定マルチバ
    イブレータの出力が入力される単安定マルチバイブレー
    タと、該単安定マルチバイブレータからの出力に基づい
    て第1及び第2のスイッチング要素をオン・オフする駆
    動信号を出力する駆動回路と、上記負荷回路の出力と可
    変抵抗により可変可能な閾値との差を比例積分するオペ
    アンプとを備え、該オペアンプの出力を上記単安定マル
    チバイブレータに接続されたコンデンサに入力して成る
    ことを特徴とする請求項1記載の電源装置。
  5. 【請求項5】 上記第1のコンデンサの高電位側の一端
    と、上記単安定マルチバイブレータに接続されたコンデ
    ンサと抵抗の接続点とを抵抗を介して接続したことを特
    徴とする請求項3記載の電源装置。
JP10031787A 1998-02-13 1998-02-13 電源装置 Withdrawn JPH11235042A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10031787A JPH11235042A (ja) 1998-02-13 1998-02-13 電源装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10031787A JPH11235042A (ja) 1998-02-13 1998-02-13 電源装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11235042A true JPH11235042A (ja) 1999-08-27

Family

ID=12340783

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10031787A Withdrawn JPH11235042A (ja) 1998-02-13 1998-02-13 電源装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11235042A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003059682A (ja) * 2001-08-10 2003-02-28 Matsushita Electric Works Ltd 放電灯点灯装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003059682A (ja) * 2001-08-10 2003-02-28 Matsushita Electric Works Ltd 放電灯点灯装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5396155A (en) Self-dimming electronic ballast
JPH1167471A (ja) 照明装置
EP0655174A1 (en) Transistor circuit for powering a fluorescent lamp
JPH05508964A (ja) ガス放電ランプ負荷を駆動する回路
JP2004303689A (ja) 高圧放電灯点灯装置
KR100244694B1 (ko) 개선된 역률 및 램프 효율을 제공하는 회로
JPH11235042A (ja) 電源装置
JP3475681B2 (ja) 電源装置
JPH0588067B2 (ja)
JPH10271831A (ja) 電源装置
JPH06267669A (ja) 白熱電球用点灯装置
JPH09251896A (ja) 放電灯点灯装置及び照明装置
US5917717A (en) Ballast dimmer with passive power feedback control
JP3493943B2 (ja) 電源装置
JP2006526975A (ja) 回路構成
JP2783844B2 (ja) インバータ装置
JP3319839B2 (ja) 放電灯点灯装置
JP2868224B2 (ja) 負荷制御装置
JP3480303B2 (ja) 電源装置
JP2000012260A (ja) 放電灯点灯装置
JPH04133297A (ja) 電源装置
JPH10134984A (ja) 放電灯点灯装置
JP3553266B2 (ja) 電源装置、放電灯点灯装置及び照明装置
JP2831028B2 (ja) 多灯用照明器具
JP2002299087A (ja) 放電灯点灯装置および照明装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050510