JPH11234784A - 超指向性スピーカ - Google Patents

超指向性スピーカ

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JPH11234784A
JPH11234784A JP10028099A JP2809998A JPH11234784A JP H11234784 A JPH11234784 A JP H11234784A JP 10028099 A JP10028099 A JP 10028099A JP 2809998 A JP2809998 A JP 2809998A JP H11234784 A JPH11234784 A JP H11234784A
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tube
acoustic
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super
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JP10028099A
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English (en)
Inventor
Satoru Ibaraki
悟 茨木
Masayuki Misaki
正之 三崎
Akira Tagami
亮 田上
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つのスピーカユニットを用いて一方向にの
み音波を放射する超指向性スピーカを実現すること。 【解決手段】 複数の音孔11a〜11jを音響管10
の全長に渡って設け、音響抵抗材料12で音孔を覆う。
このような音響管10をスピーカユニット13に取り付
ける。こうすれば各音孔を通して音響管10の軸方向に
出力される音波は同相となり、この方向の音圧は高くな
る。一方、各音孔を通して音響管10の軸と直角方向に
出力される音波は、各音孔毎に伝搬距離が異なるので位
相が揃わず、この方向の音圧は低くなる。こうして音響
管10の軸方向に鋭い指向性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、病院や役所などの
窓口のように、特定の方向に向けて音声案内を行うため
に使用する超指向性スピーカに関するものである。
【0002】
【従来の技術】病院や役所において、窓口から待合所に
音声放送で呼び出しが行われている。このとき、通常の
スピーカを用いたのでは、複数の窓口からの呼び出し音
声が入り交じり、待合中の人にとっては目的の音声がた
いへん聞こえ難くなる。そこで、このような目的のため
に特定方向だけに音を放射する超指向性スピーカが開発
され、上記の場所で利用されている。
【0003】以下図面を参照しながら、上述した従来の
超指向性スピーカの一例について説明する。図11は従
来の超指向性スピーカの構造を示すものである。本図に
おいて、複数のスピーカユニット61a〜61gは横一
列に配列される。これらのスピーカユニットは電気的に
並列接続され、入力端子62に音声信号が入力される構
成となっている。
【0004】このように構成された従来の超指向性スピ
ーカの動作について説明する。まず、入力端子62に入
力された音声信号は、スピーカユニット61a〜61g
に導かれ、各スピーカから音波として外部に放射され
る。今、図12に示すように、スピーカユニットの配列
軸と垂直な方向に位置する点Aへ伝播する音波を考え
る。各スピーカユニット61a〜61gから点Aまでの
距離は、点Aがある程度スピーカから離れていれば、ほ
ぼ等しいと見なせる。従って、点Aではスピーカユニッ
ト61a〜61gから到達した音波は全て同位相とな
り、互いに音波が強め合う。このため超指向性スピーカ
の中心軸上に対しては、大きな音量で拡声される。
【0005】次に、スピーカユニットの配列軸の延長線
上に位置する点Bへ伝播する音波を考える。この場合、
各スピーカユニット61a〜61gから点Bまでの距離
は、スピーカユニット毎に異なったものになる。従って
点Bでは、スピーカユニット61a〜61gから到達し
た音波の位相も揃わず、互いに打ち消し合う。このため
超指向性スピーカの配列軸上では、極めて小さな音量で
しか拡声されない。
【0006】図13はこの超指向性スピーカの指向特性
を示すポーラパターンである。図13(a)はスピーカ
ユニットの配列軸を含む平面での音の指向性を示し、
(b)は配列軸と垂直な平面での音の指向性を示す。図
13(a)に示すように、スピーカユニットの配列軸を
線分とするとき、この線分の垂直2等分線からずれるに
従い、音圧感度が急激に低下していくことが判る。従来
は、このような放射特性を有する超指向性スピーカを、
窓口の上に横に寝かせて設置することにより、隣り合う
窓口の待合い場所への音の放射を抑圧していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成では、図13(b)に示すように、垂直面内
で無指向性となるため、床や天井への放射が大きくな
る。このため床や天井からの反射によって指向性が劣化
するという問題点を有していた。また、図13(a)の
指向性に示すように、スピーカユニットの背面方向にも
音波が放射される。このため、背面が壁面であるような
場所でしか使用できないという問題点を有していた、ま
た、超指向性スピーカとして多くスピーカユニットを使
用するため、コストが高くなるという問題点を有してい
た。
【0008】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、1台のスピーカユニットを用
いて一方向にのみ強く音波を放射し、しかも安価に構成
できる超指向性スピーカを実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願の請求項1記載の発明は、側面に音響抵抗材料
で覆った複数の開孔部を管の全長に渡って設けることに
より、各開孔部から漏洩音を放射する音響管と、前記音
響管の他端に設けられ、前記音響管内部に音を放射する
スピーカユニットと、を具備することを特徴とするもの
である。
【0010】本願の請求項2記載の発明は、音響抵抗材
料で覆った複数の開孔部を管の全長に渡って設けること
により、各開孔部から漏洩音を放射する音響管と、前記
音響管の一端に設けられ、前記音響管内部に音を放射す
るスピーカユニットと、前記音響管の他端に設けられ、
内部に吸音材が詰められた吸音管と、を具備することを
特徴とするものである。
【0011】本願の請求項3記載の発明は、請求項2の
超指向性スピーカにおいて、前記吸音管は、管の奥に行
くに従い前記吸音材の吸音率を高くしたことを特徴とす
るものである。
【0012】本願の請求項4記載の発明は、請求項1〜
3のいずれか1項の超指向性スピーカにおいて、前記音
響管は、前記スピーカユニットから遠ざかるに従い、前
記開孔部の音響抵抗値を小さくしたことを特徴とするも
のである。
【0013】本願の請求項5記載の発明は、請求項1〜
4のいずれか1項の超指向性スピーカにおいて、前記音
響管の中に、音響管の断面積を狭めるためのインピーダ
ンス調整棒を挿入したことを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施の
形態1における超指向性スピーカについて、図面を参照
しながら説明する。図1は本実施例における超指向性ス
ピーカの構造を示す断面図である。この超指向性スピー
カは、音響管10、音響抵抗材料12、1つのスピーカ
ユニット13により構成される。音響管10は、スピー
カユニット13の中心軸方向に沿って空洞が形成された
もので、複数の音孔(開孔部)11a〜11jが等間隔
で形成される。音響抵抗材料12は複数の音孔すべてを
覆うように音響管10に貼り付けられる。そしてスピー
カユニット13はキャビネット内に収納され、音響管1
0の中心軸とスピーカの中心軸と一致するよう音響管1
0の一端に取り付けられる。
【0015】以上のように構成された超指向性スピーカ
の動作を図2を用いて説明する。まず、図2の音響管1
0の延長線上に位置する点Aに到達する音波を考える。
スピーカユニット13から音響管10の内部に放射され
た音は、音響管内部を伝播し、音響管10に設けた複数
の音孔11a〜11jから音響抵抗材料12を通って外
部に放出される。
【0016】今、スピーカユニット13から音孔11a
〜11jを通ってA方向のある一点までの音波の伝播距
離を考える。音響管10の延長線であるA方向の場合、
どの音孔を通過した音波もすべて同じ伝播距離となるこ
とが容易にわかる。従って、各音孔からA方向の一点に
到達する音波の位相はすべて等しくなり、互いに強め合
うよう作用する。このため、大きな音が得られる。
【0017】次に、図2の音響管10と垂直な方向に位
置するB方向の一点に到達する音波を考える。このスピ
ーカユニット13から音孔11a〜11jを通ってB方
向の一点までの音波の伝播距離を考えと、音孔がスピー
カユニット13に近づくほど伝播距離が短くなり、スピ
ーカユニット13から遠ざかるほど伝播距離が長くなる
ことが判る。従って、B方向の一点に到達する音波の位
相は互いに異なったものとなり、互いに打ち消し合う結
果、極めて小さい音量となる。
【0018】図3は図1の構造を有する超指向性スピー
カの指向特性をポーラパターンで示したものである。こ
の超指向性スピーカはA方向にのみ音波を放射する特性
を持つことがわかる。
【0019】本実施の形態によれば、音響抵抗材料12
で覆った複数の音孔11a〜11jを、管の全長にわた
って設けた漏洩のある音響管10と、音響管10の一端
に設けられ、音響管10内部に音を放射するスピーカユ
ニット13とを設けることにより、簡単な構造で一方向
だけに音波を放射する超指向性スピーカが実現できる。
【0020】(実施の形態2)次に本発明の実施の形態
2における超指向性スピーカについて、図面を参照しな
がら説明する。図4は本実施例における超指向性スピー
カの構造を示す断面図である。この超指向性スピーカ
は、音響管20、音響抵抗材料22、スピーカユニット
23、吸音管24により構成される。音響管20には複
数の音孔21a〜21jが等間隔で形成される。音響抵
抗材料22は複数の音孔すべてを覆うように音響管20
に貼り付けられる。そしてキャビネットに固定されたス
ピーカユニット23は、音響管20の中心軸とスピーカ
の中心軸と一致するよう音響管20の一端に取り付けら
れる。また音響管20の他端には、吸音材25が充填さ
れた吸音管24が取り付けられる。
【0021】このように構成された超指向性スピーカの
動作を説明する。この超指向性スピーカは、吸音管24
が付加された以外は図1に示すものと同じである。図5
(a)に、実施の形態1の超指向性スピーカにおける音
響管10内部の音波の伝播状態を示す。図1に示す構成
の超指向性スピーカでは、スピーカユニット13から放
射された音波は、音響管10内部を伝播しながら音孔1
1a〜11jから外部に漏洩していき、先端にいくほど
音圧は低下する。弱まりながらも先端に到達した音波
は、先端閉止の音響管10では先端で反射され、音波が
逆方向に伝播する。この反射波の影響により、図3のポ
ーラパターンで判るように、180度方向に音波が放射
される。
【0022】図5(b)に、実施の形態2の超指向性ス
ピーカにおける音響管20内部の音波の伝播状態を示
す。この図から判るように、音響管20の先端に到達し
た音波は、吸音管24の内部に設けた吸音材25で吸収
され、先端からの反射が無くなる。図6に本実施の形態
の超指向性スピーカのポーラパターンを示す。この図か
ら判るように、180度特性が大きく改善され、180
度方向の不要輻射が完全に抑圧される。
【0023】以上のように本実施の形態によれば、音響
抵抗材料22で覆った音孔21a〜21jを音響管20
の全長に渡って設け、音響管20内部に音を放射するス
ピーカユニット23を音響管20の一端に設け、内部に
吸音材25を詰めた吸音管24を音響管20の一方の端
に設けることにより、さらに指向性に優れた超指向性ス
ピーカが実現できる。
【0024】(実施の形態3)次に本発明の実施の形態
3における超指向性スピーカについて、図面を参照しな
がら説明する。図7は本実施例における超指向性スピー
カの構造を示す断面図である。この超指向性スピーカ
は、音響管30、音響抵抗材料32、キャビネットに固
定されたスピーカユニット33、吸音管34により構成
される。音響管30には複数の音孔31a〜31jが等
間隔で形成される。音響抵抗材料32は複数の音孔すべ
てを覆うように音響管30に貼り付けられる。そしてス
ピーカユニット33は音響管30の中心軸とスピーカの
中心軸と一致するよう音響管30の一端に取り付けられ
る。また音響管30の他端には吸音材35が充填された
吸音管34が取り付けられる。
【0025】吸音材35は吸音管34の奥に行くほど密
度を高めた吸音材であり、その他の構成は実施の形態2
のものと同様である。図4に示すものでは、吸音材25
として均質なものを使用していた。吸音材として吸音率
の高いものを使用すると、音響管20から吸音材25に
音波が入射するとき、急激にインピーダンスが変化する
ことから、吸音材表面で反射を生じてしまう。そこで吸
音率の低い吸音材でゆっくりと長い距離をかけて吸音す
る必要がある。しかしながら、吸音管24をあまり長く
できない場合には、十分な吸音を期待できない。そこで
図7に示すように、吸音材35の素材を最初は粗にし、
奥に行くほど密にする。こうすると、音波が吸音管34
の中を奥に進むに従い、徐々に吸音率が高くなり、イン
ピーダンスも除々に変化する。このため音波が徐々に吸
収され、反射成分が完全に除去される。
【0026】以上のように本実施の形態によれば、吸音
管34に詰める吸音材35を奥に行くに従って吸音率を
高くすることにより、さらに指向性に優れた超指向性ス
ピーカが実現できる。また、短い吸音管を用いても十分
な吸音が可能となり、小型で指向性に優れた超指向性ス
ピーカが実現できる。
【0027】(実施の形態4)次に本発明の実施の形態
4における超指向性スピーカについて、図面を参照しな
がら説明する。図8は本実施例における超指向性スピー
カの構造を示す断面図である。この超指向性スピーカ
は、音響管40、音響抵抗材料42、キャビネットに固
定されたスピーカユニット43、吸音管44により構成
される。音響管40には複数の音孔41a〜41jが等
間隔で形成されるが、その開口面積はスピーカユニット
43から吸音管44にかけて徐々に大きくしている。音
響抵抗材料42は複数の音孔すべてを覆うように音響管
40に貼り付けられる。そしてスピーカユニット43は
音響管40の中心軸とスピーカの中心軸と一致するよう
音響管40の一端に取り付けられる。また音響管40の
他端には、吸音材45が充填された吸音管44が取り付
けられる。吸音材45は吸音管44の奥に行くほど密度
を高めた吸音材であり、実施の形態3のものと同様であ
る。
【0028】以上のように構成された超指向性スピーカ
の動作を説明する。先の図5(b)で説明したと同様
に、図8のスピーカユニット43から出た音波は、音響
管40内部を伝播しながら音孔41a〜41jから次々
と外部に放射される。しかし、スピーカユニット43か
ら遠ざかるに従って徐々に音圧が低下する。従って、音
孔41a〜41jの大きさを等し、即ち音響抵抗を等し
くしたのでは、音響管40の先端部の音孔からの音波の
放射が弱くなり、音響管全体を有効に利用できない。
【0029】そこで、本実施の形態では、図8に示すよ
うに音響管40の先端に近づくほど音孔41a〜41j
の直径を大きくして、音孔の音響抵抗を下げるようにし
ている。同じ音響抵抗材料42で覆われていても、音孔
の面積が2倍になれば、音響抵抗は1/2になる。この
ような工夫により、音響管の先端からも十分に音波を放
射させることができ、音響管の全長を有効に利用するこ
とができる。図9に本実施の形態の超指向性スピーカの
指向特性を示す。
【0030】以上のように本実施の形態によれば、音孔
41a〜41jの直径を、スピーカユニット43側では
小さく、吸音管44に近づくほど大きくすることによ
り、さらに指向性に優れた超指向性スピーカが実現でき
る。このため小型で指向性に優れた超指向性スピーカが
実現できる。
【0031】(実施の形態5)次に本発明の実施の形態
5における超指向性スピーカについて、図面を参照しな
がら説明する。図10は本実施例における超指向性スピ
ーカの構造を示す断面図である。この超指向性スピーカ
は、製造時の指向性の調整を容易にし、常に最良の指向
性を持つように提供されるものである。この超指向性ス
ピーカは、音響管50、音響抵抗材料52、キャビネッ
トに固定されたスピーカユニット53、吸音管54、イ
ンピーダンス調整棒56により構成される。
【0032】音響管50には複数の音孔51a〜51j
が等間隔で形成されるが、音孔51a〜51jの開口面
積はスピーカユニット53から吸音管54にかけて徐々
に大きくしている。音響抵抗材料52は複数の音孔すべ
てを覆うように音響管50に貼り付けられる。そしてス
ピーカユニット53は音響管50の中心軸とスピーカの
中心軸と一致するよう音響管50の一端に取り付けられ
る。また音響管50の他端には吸音材55が充填された
吸音管54が取り付けられる。吸音材55は吸音管54
の奥に行くほど密度を高めた吸音材であり、実施の形態
3のものと同様である。
【0033】インピーダンス調整棒56は音響管50の
中心軸に沿って挿入された棒であり、音響管50の有効
断面積を調整することにより、音響抵抗を制御するもの
である。
【0034】以上のように構成された超指向性スピーカ
の動作を説明する。漏洩のある音響管を用いた超指向性
スピーカの製造時の課題は、音孔の音響抵抗の正確な制
御にある。音響抵抗の制御は超指向性スピーカとして最
も重要な要素であるが、実際には音響抵抗の正確な制御
は実質的に不可能である。何故なら、音響抵抗材料52
として用いられている不織布などの材料は、衣服などの
一般用途向けとして製造されたものである。このため、
音響抵抗値の管理などは行われてはおらず、その値は大
きくばらついている。
【0035】図10に示す構造のものでは、インピーダ
ンス調整棒56を用いて音響管50毎に異なる音響抵抗
材料52のばらつきを補償している。この例では、まず
インピーダンス調整棒56を挿入しない状態での最適音
響抵抗値より、高めの音響抵抗値を持つ音響抵抗材料5
2を選択する。次に、音響抵抗のずれを補償するに適当
な太さのインピーダンス調整棒56を音響管50内に挿
入し、音響抵抗を等価的に最適値にまで変化させる。
【0036】このスピーカの指向性は、音響管50のイ
ンピーダンスと音孔51a〜51jのインピーダンスの
比で決定される。音響管50のインピーダンスは音響管
50の断面積に反比例する。音孔51a〜51jのイン
ピーダンスは音響抵抗材料52の音響抵抗値に比例す
る。従って、インピーダンス調整棒56を挿入して音響
管50の断面積を減少させることと、音響抵抗材料52
の抵抗値を下げることとは等価である。スピーカの製造
時に、音響抵抗材料52の抵抗値を正確に管理すること
は極めて困難であるが、インピーダンス調整棒56で音
響管50の断面積を変化させるのは極めて容易である。
【0037】以上のように本実施の形態によれば、音響
管50の内部にインピーダンス調整棒56を挿入するこ
とにより、指向性に優れた超指向性スピーカを安定して
安価に製造することが可能となる。
【0038】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、音響抵抗
材料で覆った音孔を管の全長にわたって設けた音響管の
一端に、音響管内部に音を放射するスピーカユニットを
設けることにより、一方向だけに音波を放射する超指向
性スピーカが実現できる。またスピーカユニットの数を
1つにでき、高出力を要求されない場合、低価格の超指
向性スピーカが実現できる。
【0039】請求項2記載の発明によれば、音響管の他
端に吸音材を詰めた吸音管を設けることにより、音響管
内部を伝播する音波の音響管先端からの反射が防止でき
る。このため、更に指向性に優れた超指向性スピーカが
実現できる。
【0040】請求項3記載の発明によれば、吸音管に詰
める吸音材の吸音率を奥に行くに従い高めることによ
り、吸音管の吸音効率を高めることができる。このため
請求項1記載の発明に加えて、短い吸音管を用いても指
向性に優れた超指向性スピーカが実現できる。
【0041】請求項4記載の発明によれば、音響管の先
端にいくほど音孔の音響抵抗を下げることにより、音響
管の全長を音波放射に有効に利用できる。このため請求
項1記載の発明に加えて、指向性に優れた超指向性スピ
ーカが実現できる。
【0042】請求項5記載の発明によれば、音響管にイ
ンピーダンス調整棒を挿入して音響管の断面積を変化さ
せることにより、音響抵抗材料の音響抵抗率のばらつき
を補正することができる。このため請求項1記載の発明
に加えて、安価で特性バラツキの少ない超指向性スピー
カが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における超指向性スピー
カの断面図である。
【図2】実施の形態1の超指向性スピーカにおいて、音
波の伝播状態を示す説明図である。
【図3】実施の形態1の超指向性スピーカにおける指向
特性図である。
【図4】本発明の実施の形態2における超指向性スピー
カの断面図である。
【図5】実施の形態1及び2の超指向性スピーカにおい
て、音響管内部の音波の伝播状態を示す説明図である。
【図6】実施の形態2の超指向性スピーカにおける指向
特性図である。
【図7】本発明の実施の形態3における超指向性スピー
カの断面図である。
【図8】本発明の実施の形態4における超指向性スピー
カの断面図である。
【図9】実施の形態4の超指向性スピーカにおける指向
特性図である。
【図10】本発明の実施の形態5における超指向性スピ
ーカの断面図である。
【図11】従来例の超指向性スピーカの構成図である。
【図12】従来例の超指向性スピーカにおいて、音波の
伝播状態を示す説明図である。
【図13】従来例の超指向性スピーカにおける指向特性
図である。
【符号の説明】
10,20,30,40,50 音響管 11a〜11j,21a〜21j,31a〜31j,4
1a〜41j,51a〜51j 音孔 12,22,32,42,52 音響抵抗材料 13,23,33,43,53 スピーカユニット 24,34,44,54 吸音管 25,35,45,55 吸音材 56 インピーダンス調整棒

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側面に音響抵抗材料で覆った複数の開孔
    部を管の全長に渡って設けることにより、各開孔部から
    漏洩音を放射する音響管と、 前記音響管の他端に設けられ、前記音響管内部に音を放
    射するスピーカユニットと、を具備することを特徴とす
    る超指向性スピーカ。
  2. 【請求項2】 音響抵抗材料で覆った複数の開孔部を管
    の全長に渡って設けることにより、各開孔部から漏洩音
    を放射する音響管と、 前記音響管の一端に設けられ、前記音響管内部に音を放
    射するスピーカユニットと、 前記音響管の他端に設けられ、内部に吸音材が詰められ
    た吸音管と、を具備することを特徴とする超指向性スピ
    ーカ。
  3. 【請求項3】 前記吸音管は、 管の奥に行くに従い前記吸音材の吸音率を高くしたこと
    を特徴とする請求項2記載の超指向性スピーカ。
  4. 【請求項4】 前記音響管は、 前記スピーカユニットから遠ざかるに従い、前記開孔部
    の音響抵抗値を小さくしたことを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1項記載の超指向性スピーカ。
  5. 【請求項5】 前記音響管の中に、音響管の断面積を狭
    めるためのインピーダンス調整棒を挿入したことを特徴
    とする請求項1〜4のいずれか1項記載の超指向性スピ
    ーカ。
JP10028099A 1998-02-10 1998-02-10 超指向性スピーカ Pending JPH11234784A (ja)

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