JPH11233855A - レーザ発振装置 - Google Patents

レーザ発振装置

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Publication number
JPH11233855A
JPH11233855A JP2842998A JP2842998A JPH11233855A JP H11233855 A JPH11233855 A JP H11233855A JP 2842998 A JP2842998 A JP 2842998A JP 2842998 A JP2842998 A JP 2842998A JP H11233855 A JPH11233855 A JP H11233855A
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JP
Japan
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pair
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laser oscillation
invars
laser
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Pending
Application number
JP2842998A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Suzuki
孝 鈴木
Masatoshi Kaji
昌敏 梶
Masayuki Nagahama
政之 長濱
Yukio Watanabe
幸雄 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Publication date
Application filed by Komatsu Ltd filed Critical Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基台に如何なる熱変形が発生した場合であっ
ても、レーザ出力の低下を防止するできるレーザ発振装
置を提供することを解決課題とする。 【解決手段】 本発明では、フロントキャビティ板(1
0)とキャビティベース(60)との間に、該フロント
キャビティ板(10)を前記キャビティベース(60)
に対して傾動可能に支持させる球面軸受機構(70)を
介在させるとともに、前記キャビティベース(60)に
おけるフロントキャビティ板(10)とリアキャビティ
板(20)との相互間に、リアキャビティ板(20)の
近傍において下方インバー(31)を載置させる載置ブ
ロック部材(80)を配設するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の支持プレー
トに保持させたビーム折返し手段の相互間においてレー
ザビームを発振させるレーザ発振装置に関するもので、
より詳細には、これら一対の支持プレートを基台に配置
させる構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図12(a)は、この種の従来技術を示
したもので、フロントキャビティ板FCに保持させたフ
ロントミラーFMと、リアキャビティ板RCに保持させ
た狭帯域化モジュールNMとの間においてレーザビーム
を発振させるレーザ発振装置を例示している。
【0003】この従来技術では、フロントミラーFMの
光軸FOと狭帯域化モジュールNMの光軸ROとを互い
に合致させた状態で、フロントキャビティ板FCとリア
キャビティ板RCとの下端部間を一対の下方インバーL
Bによって互いに連結するとともに、これらフロントキ
ャビティ板FCとリアキャビティ板RCとの上端部間を
唯一の上方インバーUBによって互いに連結し、さらに
基台BFに固着させた一対のレール部材GMにそれぞれ
下方インバーLBを嵌合させることによって両キャビテ
ィ板FC,RCを基台BFに位置決め配置させるように
している。なお、図12中の符号BMは、下方インバー
LBおよび上方インバーUBを互いに連結するインバー
支持板である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のレ
ーザ発振装置では、レーザビームの発振中の放熱によ
り、基台BFに熱変形を来す虞れがある。
【0005】このような場合、上述した従来技術におい
ては、図12(b)に示すように、基台BFの熱変形が
レール部材GMを通じて下方インバーLBに作用するこ
とになるため、フロントミラーFMの光軸FOと狭帯域
化モジュールNMの光軸ROとにずれが生じ、レーザ出
力が著しく低下する事態を招来することになる。
【0006】こうした事態を防止するため、従来におい
ては、例えば特開昭64−21981号公報に示されて
いるような装置が提供されている。すなわち、この従来
技術では、一方の支持プレートを、水平軸および鉛直軸
回りにそれぞれ回転可能とする態様で基台に配設する一
方、他方の支持プレートを光軸に沿った方向に摺動可能
とする態様で基台に配設している。
【0007】この従来技術によれば、基台の熱変形が、
光軸を水平方向に沿って曲げるものの場合(以下、単に
水平方向曲げと称する)、光軸を鉛直方向に沿って曲げ
るものの場合(以下、単に鉛直方向曲げと称する)、さ
らに光軸に沿って伸縮するものの場合には、いずれも上
述した機構によってこれを吸収し、フロントミラーの光
軸と狭帯域化モジュールの光軸とのずれを防止すること
が可能である。
【0008】しかしながら、こうした従来技術において
も、基台の熱変形がねじりの場合、つまり基台の光軸方
向に沿った一方の端部と他方の端部とが、光軸に沿った
軸回りに互いに逆方向に回転するものの場合、これを吸
収することができず、フロントミラーの光軸と狭帯域化
モジュールの光軸とにずれが発生することになる。
【0009】本発明は、上記実情に鑑みて、基台に如何
なる熱変形が発生した場合であっても、レーザ出力の低
下を防止することのできるレーザ発振装置を提供するこ
とを解決課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用効果】請求項1
に記載の発明では、それぞれビーム折返し手段を保持
し、かつ互いに連結部材によって連結された一対の支持
プレートを基台に配置して成り、これらビーム折返し手
段の相互間においてレーザビームを発振させるレーザ発
振装置において、一方の支持プレートおよび前記基台の
間に介在し、該支持プレートを前記基台に対して傾動可
能に支持させる球面軸受機構と、前記基台における前記
一対の支持プレートの相互間に配設し、他方の支持プレ
ートの近傍において前記連結部材を載置させる載置ブロ
ック部材とを備えるようにしている。
【0011】この請求項1に記載の発明によれば、球面
軸受機構の作用により、一方の支持プレートが基台に対
して任意の方向に傾動可能であるとともに、この一方の
支持プレートの傾動状態に応じて載置ブロック部材に対
する連結部材の載置位置を変化させることが可能であ
り、常に他方の支持プレートを一方の支持プレートに対
向した状態に保持することができるため、基台に変形が
生じた場合にも、これら一対の支持プレートのそれぞれ
に保持させたビーム折返し手段の光軸を互いに合致させ
た状態に保持させることが可能となる。
【0012】請求項2に記載の発明では、上述した請求
項1に記載の発明において、前記連結部材を、それぞれ
の支持プレートに対して直角に延在させている。
【0013】この請求項2に記載の発明によれば、構造
が簡単となり、初期設定において一対の支持プレート相
互の位置決めを容易に行うことができるようになるばか
りか、強度的にも有利となる。
【0014】請求項3に記載の発明では、上述した請求
項1に記載の発明において、前記他方の支持プレートに
保持させたビーム折返し手段として狭帯域化モジュール
を適用している。
【0015】この請求項3に記載の発明によれば、狭帯
域レーザに対しても上述した作用効果を期待することが
可能となる。
【0016】請求項4に記載の発明では、上述した請求
項1に記載の発明において、前記連結部材として、前記
一対の支持プレートの下端部を相互に連結する一対の下
方インバーと、前記一対の支持プレートの上端部を相互
に連結する唯一の上方インバーとを具備し、かつ互いの
間にレーザチャンバを設置するための空間を確保する態
様でそれぞれの支持プレートに配設したものを適用して
いる。
【0017】この請求項4に記載の発明によれば、一対
の支持プレートが3本のインバーによって相互に連結さ
れるため、強度的に極めて有利となり、ビーム折返し手
段相互の光軸のずれをより確実に防止することができる
ようになる。
【0018】請求項5に記載の発明では、上述した請求
項1に記載の発明において、前記連結部材が、前記一対
の支持プレートの下端部を相互に連結する一対の下方イ
ンバーを具備し、かつ前記基台が、前記一対の支持プレ
ートの相互間に対してレーザチャンバを挿抜する際のガ
イドとなる一対のレール部材を備えており、前記レール
部材に前記一対の下方インバーを遊嵌させる貫通孔を形
成し、該貫通孔に前記一対の下方インバーを貫挿させて
いる。
【0019】この請求項5に記載の発明によれば、下方
インバーとの干渉を招来することなくレーザチャンバの
挿抜を容易に行うことができる。
【0020】請求項6に記載の発明では、上述した請求
項1に記載の発明において、前記連結部材が、前記一対
の支持プレートの下端部を相互に連結する一対の下方イ
ンバーを具備し、かつ前記載置ブロック部材が、少なく
とも一方の下方インバーを位置決め載置させるV字状溝
を有するようにしている。
【0021】この請求項6に記載の発明によれば、V字
状溝の作用により、載置ブロック部材に対する連結部材
の載置位置の変化を妨げることなく、基台に対する支持
プレートの位置決めを容易に行うことができるようにな
る。
【0022】ここで、請求項7に記載の発明の如く、前
記一方の下方インバーを前記載置ブロック部材のV字状
溝に当接させた状態に保持する弾性部材をさらに備える
ようにすれば、基台に対する支持プレートの位置決めを
確実に行うことが可能となるとともに、振動に起因した
支持プレートの位置ずれを防止することができるように
なる。
【0023】また、請求項8に記載の発明の如く、前記
載置ブロック部材が他方の下方インバーを遊動可能に載
置させる遊動溝を有するようにすれば、一対の下方イン
バーに寸法誤差がある場合にも、当該遊動溝によってこ
れを吸収し、基台に対する支持プレートの位置決めを容
易に行うことができるようになる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、一実施の形態を示す図面に
基づいて本発明を詳細に説明する。図5乃至図7は、本
発明に係るレーザ発振装置の一実施形態を示したもの
で、図4に示すように、半導体露光設備100の光源と
して用いられる狭帯域エキシマレーザ等のレーザビーム
を発振するためのレーザ発振装置を例示している。
【0025】このレーザ発振装置は、図5乃至図7に示
すように、フロントキャビティ板(支持プレート)10
とリアキャビティ板(支持プレート)20とを備えてい
る。これらフロントキャビティ板10およびリアキャビ
ティ板20は、それぞれ出射口11,21を有した平板
状を成すもので、上端部間に介在させた唯一の上方イン
バー30および下端部間に介在させた一対の下方インバ
ー31によって相互に平行、かつそれぞれの出射口1
1,21を互いに対向させた状態で連結されている。
【0026】上方インバー30および下方インバー31
は、それぞれ熱膨張率の低い材質によって円柱状に成形
したもので、互いの間にレーザチャンバ40を収容する
に十分な空間を確保した状態でこれらフロントキャビテ
ィ板10およびリアキャビティ板20を正確、かつ強固
に連結しており、フロントキャビティ板10とリアキャ
ビティ板20、さらには後述するフロントミラー(ビー
ム折返し手段)12および狭帯域化モジュール22と共
にレーザ発振ユニット50を構成している。
【0027】図からも明らかなように、このレーザ発振
装置においては、上方インバー30と下方インバー31
とを、フロントキャビティ板10およびリアキャビティ
板20のそれぞれに対して直角に延在させているため、
その構造が簡単となり、初期設定においてフロントキャ
ビティ板10とリアキャビティ板20との相互の位置決
めを容易に行うことができるようになるばかりか、強度
的にも有利となっている。
【0028】また、上記レーザ発振装置では、フロント
キャビティ板10の外側面にフロントミラー12を保持
させる一方、リアキャビティ板20の外側面に狭帯域化
モジュール22を保持させている。
【0029】フロントミラー12は、ハーフミラー、も
しくはアパーチャを形成したミラーから成るもので、そ
の光軸12aをフロントキャビティ板10の出射口11
に臨ませた状態で当該フロントキャビティ板10に取り
付けられている。
【0030】狭帯域化モジュール22は、図には明示し
ていないが、窓を有した筐体の内部に、リアミラーとし
て機能するグレーティング等の波長選択素子、並びに上
記窓を透過したレーザビームを拡大して波長選択素子に
照射させるプリズム等のビームエキスパンダを内蔵して
成るもので、その光軸22aをリアキャビティ板20の
出射口21に臨ませ、かつ上記フロントミラー12の光
軸12aに合致させた状態で当該リアキャビティ板20
に取り付けられている。
【0031】一方、上記レーザ発振装置は、上述したレ
ーザ発振ユニット50を配置するためのキャビティベー
ス(基台)60を備えている。このキャビティベース6
0は、水平方向に沿って延在する平板であり、フロント
キャビティ板10との間に球面軸受機構70を備えてい
るとともに、フロントキャビティ板10およびリアキャ
ビティ板20の間に位置する部位に載置ブロック部材8
0および一対のレール部材90を備えている。
【0032】球面軸受機構70は、図8に示すように、
フロントキャビティ板10の下端中央部から外方に向け
て直角に延在する支持軸71と、上記キャビティベース
60に取り付けた軸受箱72と、球面を介して支持軸7
1を軸受箱72に支持し、該軸受箱72に対して支持軸
71をその軸心回りに回動可能、かつ任意の方向に傾動
可能とする球面軸受73とを備えて構成したもので、支
持軸71の軸心を水平に配置し、かつ上記フロントキャ
ビティ板10の下端面をキャビティベース60の上面と
平行に配置した場合に、図6に示すように、該フロント
キャビティ板10の下端面をキャビティベース60の上
面から離隔した状態に保持する機能を有している。
【0033】載置ブロック部材80は、図9および図1
0に示すように、一対の下方インバー31の相互間隔よ
りも十分な長さを有した直方状を成すもので、その長手
方向軸線が下方インバー31の軸心に直角となる状態で
キャビティベース60の上面におけるリアキャビティ板
20の近傍に位置する部位に取り付けられている。
【0034】この載置ブロック部材80には、その上面
における一方の下方インバー31に対応する部位にV字
状溝81を形成しているとともに、他方の下方インバー
31に対応する部位にU字状溝(遊動溝)82を形成
し、さらにこれらV字状溝81およびU字状溝82を覆
う位置にそれぞれキャップ部材83を配設している。
【0035】V字状溝81は、一対の傾斜面81a間に
載置された一方の下方インバー31のキャビティベース
60に対する高さおよび載置ブロック部材80の長手方
向に沿った方向の位置を規定する一方、下方インバー3
1に左右方向へ移動させる外力が加わった場合に、上記
傾斜面81aの作用によって該下方インバー31を適宜
上動させ、その左右方向への移動を許容する機能を有し
ている。
【0036】U字状溝82は、下方インバー31の直径
よりも僅かに大きい幅を有し、その上面82aに載置さ
れた他方の下方インバー31のキャビティベース60に
対する高さを規定するとともに、該上面82a上におい
て下方インバー31の左右方向への移動を許容する機能
を有している。
【0037】これらV字状溝81およびU字状溝82
は、いずれも載置ブロック部材80の長手方向に直角と
なる方向に沿って延在しており、上記一対の下方インバ
ー31の軸心を互いに同一の高さ位置において水平に延
在させ、かつリアキャビティ板20の下端面をキャビテ
ィベース60の上面から離隔した状態に保持する機能を
有している。
【0038】キャップ部材83は、それぞれの下方側に
上記U字状溝82と同一幅の開口84を有した門型を成
し、かつ各開口84の上端部にそれぞれ弾性部材85を
固着保持しており、該弾性部材85の下面をそれぞれ下
方インバー31の上部周面に圧接させた状態で載置ブロ
ック部材80の上面に取り付けられている。弾性部材8
5は、ゴム等の弾性に富んだ材質によって成形したもの
で、常態において各下方インバー31を対応する溝8
1,82内に保持させる一方、下方インバー31に外力
が作用した場合に当該下方インバー31の上動および左
右方向への移動を許容する機能を有している。
【0039】ここで、上記レーザ発振装置によれば、上
述したように、一対の下方インバー31がそれぞれフロ
ントキャビティ板10およびリアキャビティ板20のそ
れぞれに対して直角に延在し、かつ一方の下方インバー
31を幅の広いU字状溝82内に載置させるようにして
いるため、これら一対の下方インバー31および載置ブ
ロック部材80に加工誤差や組立誤差がある場合にも、
下方インバー31をそれぞれの溝81,82に確実に載
置させることができ、キャビティベース60に対するレ
ーザ発振ユニット50の位置決め作業が容易となる。
【0040】しかも、上記レーザ発振装置では、載置ブ
ロック部材80の各溝81,82に載置させた下方イン
バー31と、この下方インバー31を覆うキャップ部材
83との間に弾性部材85を介在させるようにしている
ため、振動や衝撃に起因してレーザ発振ユニット50に
位置ずれが発生する虞れがなくなる。
【0041】レール部材90は、フロントキャビティ板
10およびリアキャビティ板20の相互間に対してレー
ザチャンバ40を挿抜させる際にガイドとなるもので、
上述した載置ブロック部材80と同等の長さを有すると
ともに、該載置ブロック部材80よりも大きな高さを有
した直方状を成すもので、それぞれの長手方向軸線が載
置ブロック部材80の長手方向軸線と平行となる状態で
キャビティベース60の上面におけるフロントキャビテ
ィ板10とリアキャビティ板20との間に位置する部位
に取り付けられている。
【0042】図からも明らかなように、これらレール部
材90には、一対の下方インバー31に対応する部位に
それぞれ切欠(貫通孔)91を形成している。これら切
欠91は、各レール部材90の下端に開口し、上述した
載置ブロック部材80のU字状溝82とほぼ同一の幅を
有するとともに、当該載置ブロック部材80の各溝8
1,82に載置させた下方インバー31の上部周面より
も僅かに大きな高さを有するもので、それぞれの内部に
下方インバー31を貫通させている。
【0043】なお、上記キャビティベース60には、一
対のレール部材90の相互間に位置する部位に開口61
が形成されている。また、図5中の符号MMは、フロン
トミラー12を透過したレーザビームをモニタするため
のレーザビームモニタモジュールである。
【0044】上記のように構成したレーザ発振装置で
は、上述した一対のレール部材90を介してフロントキ
ャビティ板10とリアキャビティ板20との間にレーザ
チャンバ40が挿入され、さらに当該レーザチャンバ4
0の両端部に形成した窓(図示せず)をそれぞれのキャ
ビティ板10,20の出射口11,21に合致させた状
態に位置決め設置される。その際、上記レーザ発振装置
によれば、レール部材90をガイドとすることで、フロ
ントキャビティ板10とリアキャビティ板20との下端
部間を連結する下方インバー31に干渉することなく、
これらフロントキャビティ板10およびリアキャビティ
板20の間にレーザチャンバ40を挿入することができ
るため、その作業が極めて容易となる。
【0045】この状態からレーザチャンバ40に電力を
供給すると、放電励起によって発生したレーザビームが
フロントミラー12と狭帯域化モジュール22との間に
おいて発振され、この発振された狭帯域レーザビームの
一部がフロントミラー12を透過した後、ミラー10
1,102や転写レンズ103,104を介して半導体
露光設備100の照明光学系105に入射され、さらに
半導体露光設備100内のミラー106およびレンズ1
07を介して露光すべき半導体ウェハWに照射されるこ
とになる。
【0046】ところで、上述したレーザ発振装置におい
ても、半導体ウェハWにレーザビームを照射している
間、レーザビーム発振中の放熱により、キャビティベー
ス60に熱変形を来す虞れがある。
【0047】しかしながら、上記レーザ発振装置では、
球面軸受機構70の作用により、フロントキャビティ板
10がキャビティベース60に対して任意の方向に傾動
可能であるとともに、このフロントキャビティ板10の
傾動状態に応じて載置ブロック部材80に対する一対の
下方インバー31の載置位置を上方および左右方向に変
化させることが可能であり、この結果、レーザ発振ユニ
ット50が常に初期状態に保持される。その際、レール
部材90の切欠91内においては、下方インバー31の
占位位置が変化するもの、当該下方インバー31に当接
する事態は発生しない。
【0048】したがって、上記レーザ発振装置によれ
ば、例えば、図1に示すように、熱変形によってキャビ
ティベース60に鉛直方向曲げが発生した場合、あるい
は図2に示すように、熱変形によってキャビティベース
60に水平方向曲げが発生した場合、さらには図3に示
すように、熱変形によってキャビティベース60にねじ
りが発生した場合のいずれにおいても、上述したよう
に、フロントキャビティ板10がキャビティベース60
に対して適宜傾動するとともに、このフロントキャビテ
ィ板10の傾動状態に応じて載置ブロック部材80に対
する一対の下方インバー31の載置位置が適宜変化する
ことによって各熱変形が吸収され、レーザ発振ユニット
50に何等の影響も加わらないため、常にフロントミラ
ー12の光軸12aと狭帯域化モジュール22の光軸2
2aとが互いに合致された状態に保持され、レーザ出力
が低下する虞れがない。
【0049】また、熱変形によってキャビティベース6
0がフロントミラー12および狭帯域化モジュール22
の光軸12a,22aに沿って伸縮した場合にも、一対
の下方インバー31がそれぞれV字状溝81およびU字
状溝82内を適宜摺動することによってこのキャビティ
ベース60の伸縮変形が吸収されることになるため、フ
ロントミラー12の光軸12aと狭帯域化モジュール2
2の光軸22aとが互いに合致された状態に保持され、
レーザ出力の低下が招来されることはない。
【0050】なお、上述した実施の形態では、載置ブロ
ック部材としてV字状溝およびU字状溝を有したものを
例示しているが、本発明ではこれに限定されず、例え
ば、図11に示すような変形例を適用することも可能で
ある。
【0051】すなわち、この変形例では、下方インバー
131として少なくとも載置ブロック部材180に対応
する部分の断面を矩形状に成形したものを適用する一
方、載置ブロック部材180の上面における一対の下方
インバー131に対応する部位にそれぞれU字状溝18
1を形成するとともに、該U字状溝181にそれぞれ半
球状の支持部材200,200′を配設し、U字状溝1
81とキャップ部材83の開口84との間において各下
方インバー131を球面支持するようにしている。この
場合、一方の下方インバー131に対しては下方および
左右の3カ所を球面支持し、キャビティベース60との
位置決めを行う一方、他方の下方インバー131に対し
ては下方の1カ所のみを球面支持し、該下方インバー1
31の左右方向への移動の自由度を確保している。ま
た、一方の下方インバー131の左右を支持する支持部
材200′に関しては、上述した弾性部材85と同様
に、これをゴムや合成樹脂等の弾性体によって成形する
ようにしている。なお、その他の構成に関しては、先に
示したものと同一であるため、同一の符号を付してそれ
ぞれの詳細説明を省略している。
【0052】この変形例においても、フロントキャビテ
ィ板10が球面軸受機構70の作用によって傾動した場
合、このフロントキャビティ板10の傾動状態に応じて
載置ブロック部材180に対する一対の下方インバー1
31の載置位置を上方および左右方向に変化させること
が可能であり、キャビティベース60に熱変形が発生し
た場合のレーザ出力の低下を招来する虞れがない。
【0053】なお、上述した実施の形態では、半導体露
光設備の光源として用いられるレーザビームを発振する
ためのレーザ発振装置を例示しているが、本発明は、そ
の他の用途に用いられるレーザビームを発振するものに
ももちろん適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザ発振装置の一実施形態を概
念的に示すもので、(a)は常態における正面図、
(b)は基台に鉛直方向曲げが発生した状態を示す正面
図である。
【図2】図1に示したレーザ発振装置であり、(a)は
常態における平面図、(b)は基台に水平方向曲げが発
生した状態を示す平面図である。
【図3】図1に示したレーザ発振装置であり、(a)は
常態における斜視図、(b)は基台にねじりが発生した
状態を示す斜視図である。
【図4】図1に示したレーザ発振装置を適用した半導体
露光設備を概念的に示す図である。
【図5】図1に示したレーザ発振装置を詳細に示す正面
図である。
【図6】図5における矢視 VI 図である。
【図7】図5における矢視 VII 図である。
【図8】図6における VIII−VIII 線拡大断面図であ
る。
【図9】図1に示したレーザ発振装置に適用する載置ブ
ロック部材およびレール部材の構造を示す斜視図であ
る。
【図10】図5における X−X 線拡大断面図である。
【図11】図10に示した載置ブロック部材の変形例を
示す図である。
【図12】従来のレーザ発振装置を示したもので、
(a)は常態における正面図、(b)は基台に鉛直方向
曲げが発生した状態を示す正面図である。
【符号の説明】
10…フロントキャビティ板、12…フロントミラー、
20…リアキャビティ板、22…狭帯域化モジュール、
30…上方インバー、31…下方インバー、40…レー
ザチャンバ、60…キャビティベース、70…球面軸受
機構、80…載置ブロック部材、81…V字状溝、82
…遊動溝、85…弾性部材、90…レール部材、91…
切欠。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 幸雄 栃木県小山市横倉新田400 株式会社小松 製作所小山工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれビーム折返し手段を保持し、か
    つ互いに連結部材によって連結された一対の支持プレー
    トを基台に配置して成り、これらビーム折返し手段の相
    互間においてレーザビームを発振させるレーザ発振装置
    において、 一方の支持プレートおよび前記基台の間に介在し、該支
    持プレートを前記基台に対して傾動可能に支持させる球
    面軸受機構と、 前記基台における前記一対の支持プレートの相互間に配
    設し、他方の支持プレートの近傍において前記連結部材
    を載置させる載置ブロック部材とを備えたことを特徴と
    するレーザ発振装置。
  2. 【請求項2】 前記連結部材は、それぞれの支持プレー
    トに対して直角に延在することを特徴とする請求項1記
    載のレーザ発振装置。
  3. 【請求項3】 前記他方の支持プレートに保持させたビ
    ーム折返し手段が狭帯域化モジュールであることを特徴
    とする請求項1記載のレーザ発振装置。
  4. 【請求項4】 前記連結部材は、前記一対の支持プレー
    トの下端部を相互に連結する一対の下方インバーと、前
    記一対の支持プレートの上端部を相互に連結する唯一の
    上方インバーとを具備し、かつ互いの間にレーザチャン
    バを設置するための空間を確保する態様でそれぞれの支
    持プレートに配設したものであることを特徴とする請求
    項1記載のレーザ発振装置。
  5. 【請求項5】 前記連結部材は、前記一対の支持プレー
    トの下端部を相互に連結する一対の下方インバーを具備
    し、かつ前記基台が、前記一対の支持プレートの相互間
    に対してレーザチャンバを挿抜する際のガイドとなる一
    対のレール部材を備えており、 前記レール部材に前記一対の下方インバーを遊嵌させる
    貫通孔を形成し、該貫通孔に前記一対の下方インバーを
    貫挿させたことを特徴とする請求項1記載のレーザ発振
    装置。
  6. 【請求項6】 前記連結部材は、前記一対の支持プレー
    トの下端部を相互に連結する一対の下方インバーを具備
    し、かつ前記載置ブロック部材が、少なくとも一方の下
    方インバーを位置決め載置させるV字状溝を有すること
    を特徴とする請求項1記載のレーザ発振装置。
  7. 【請求項7】 前記一方の下方インバーを前記載置ブロ
    ック部材のV字状溝に当接させた状態に保持する弾性部
    材をさらに備えたことを特徴とする請求項6記載のレー
    ザ発振装置。
  8. 【請求項8】 前記載置ブロック部材が他方の下方イン
    バーを遊動可能に載置させる遊動溝を有することを特徴
    とする請求項6記載のレーザ発振装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101264227B1 (ko) 2012-04-13 2013-05-14 한국전기연구원 비등방성 매질의 효율적인 광펌핑을 위한 펨토초 레이저 장치
US8594141B2 (en) 2011-08-22 2013-11-26 Korea Electrotechnology Research Institute Femtosecond laser apparatus using laser diode optical pumping module
US8989224B2 (en) 2011-08-22 2015-03-24 Korea Electrotechnology Research Institute Apparatus for femtosecond laser optically pumped by laser diode pumping module

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