JPH11233560A - 半導体装置の製法 - Google Patents

半導体装置の製法

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JPH11233560A
JPH11233560A JP2894698A JP2894698A JPH11233560A JP H11233560 A JPH11233560 A JP H11233560A JP 2894698 A JP2894698 A JP 2894698A JP 2894698 A JP2894698 A JP 2894698A JP H11233560 A JPH11233560 A JP H11233560A
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JP
Japan
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sealing resin
semiconductor element
circuit board
resin layer
printed circuit
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JP2894698A
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Makoto Kuwamura
誠 桑村
Masanori Mizutani
昌紀 水谷
Koji Noro
弘司 野呂
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体素子とボードとの接合部にボイドを形成
することなく導通の安定化が図られ、上記両者の空隙に
容易に封止樹脂層を形成することができる、封止作業性
に優れた半導体装置の製法を提供する。 【解決手段】配線回路基板1上に、特定の寸法形状を有
する封止用樹脂シート(X)10を載置し、ついで、上
記封止用樹脂シート10を介して配線回路基板1上に、
複数の接続用電極部2が配設された半導体素子3を載置
する。その後、上記封止用樹脂シート(X)10を加熱
溶融して溶融状態とし、上記半導体素子3と上記配線回
路基板1との間の空隙内に上記溶融状態の樹脂を充填
し、硬化させることにより上記空隙を樹脂封止して封止
樹脂層を形成する。(X)上記複数の接続用電極部2の
うち最外周に位置する複数の接続用電極部2に囲われた
空間部分に収容可能な形状寸法を有する封止用樹脂シー
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子をフェ
ースダウン構造でマザーボード、あるいはドーターボー
ドに実装する方式による半導体装置の製法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】最近の半導体デバイスの性能向上に伴う
要求として、半導体素子をフェースダウン構造で、配線
回路が形成されたマザーボード、あるいはドーターボー
ドに実装される方法(フリップチップ方式、ダイレクト
チップアタッチ方式等)が注目されている。これは、従
来から用いられている方式、例えば、半導体素子から金
ワイヤーでリードフレーム上にコンタクトをとりパッケ
ージングされた形態でマザーボード、あるいはドーター
ボードに実装する方法では、配線による情報伝達の遅
れ、クロストークによる情報伝達エラー等が生ずるとい
う問題が発生していることに起因する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、上記フリップチ
ップ方式、ダイレクトチップアタッチ方式においては、
互いの線膨脹係数が異なる半導体素子と上記ボードをダ
イレクトに電気接続を行うことから、接続部分の信頼性
が問題となっている。この対策としては、従来は、半導
体素子と上記ボードとの空隙に液状樹脂材料を注入し硬
化させて樹脂硬化体を形成し、電気接続部に集中する応
力を上記樹脂硬化体にも分散させることにより接続信頼
性を向上させる方法が採られている。しかし、上記液状
樹脂材料は、超低温(−40℃)での保管が必要である
ことに加えて、上記半導体素子とボードとの空隙への注
入においては注射器で行う必要があり、注入ポジショ
ン、注入量コントロールが困難である等の問題を抱えて
いる。また、常温で液状であることが制約条件となるた
め、信頼性の高いフェノール等の固形材料の使用が困難
な状況であった。このため、最近では、半導体素子とボ
ードとの間に、封止用樹脂シート等の固形樹脂層を配置
し、上記半導体素子とボードとを圧着接合させるという
方式が提案されている。この方式は、例えば、ボード上
に封止用樹脂シートを載置した後、この封止用樹脂シー
トを介してジョイントボールの配設された半導体素子を
ボードに載置する。ついで、上記封止用樹脂シートを加
熱溶融するとともに加圧して上記ボードと半導体素子と
の間の空隙に封止樹脂層を形成するという方式である。
【0004】しかしながら、上記方式による半導体装置
の製造方法では、封止用樹脂シートを介して半導体素子
とボードの圧着接合が行われるため、例えば、ジョイン
トボールと封止樹脂層の間に巻き込みボイドが形成され
るという問題が生じる。このような問題を避けるため
に、従来は、圧着接合時の各種条件を細かく規定してい
た。また、上記方式では、圧着接合部分(ボードとジョ
イントボール間)に封止樹脂層形成材料中の無機質充填
剤の一部や、場合によっては樹脂成分が残存することが
あり、安定したボードと半導体素子の良好な導通を得る
ことが困難であった。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、上記半導体素子とボードとの接合部にボイドを
形成することなく導通の安定化が図られ、上記両者の空
隙に容易に封止樹脂層を形成することができる、封止作
業性に優れた半導体装置の製法の提供をその目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の半導体装置の製法は、配線回路基板上に、
複数の接続用電極部を介して半導体素子が搭載され、上
記配線回路基板と半導体素子との間の空隙が封止樹脂層
によって封止されてなる半導体装置の製法であって、上
記封止樹脂層を、上記配線回路基板と半導体素子との間
に、下記の層状の固形樹脂(X)を介在させてこの固形
樹脂を溶融させることにより形成するという構成をと
る。 (X)上記複数の接続用電極部のうち最外周に位置する
複数の接続用電極部に囲われた空間部分に収容可能な形
状寸法を有する固形樹脂。
【0007】本発明では、複数の接続用電極部を介在し
て接続された、配線回路基板と半導体素子との間の空隙
を封止樹脂層によって樹脂封止して半導体装置を製造す
るに際して、上記封止樹脂層を、上記配線回路基板と半
導体素子との間に特定の形状寸法を有する層状の固形樹
脂(X)、すなわち、上記複数の接続用電極部のうち最
外周に位置する複数の接続用電極部に囲われた空間部分
に収容可能な形状寸法を有する固形樹脂(X)を介在さ
せこの固形樹脂を溶融させる、好適には溶融させるとと
もに加圧させることにより形成する。このようにして上
記配線回路基板と半導体素子との接合を完了させるた
め、従来のように、接続用電極部と封止樹脂層の間に巻
き込みボイドが形成されるという問題も生じない。ま
た、圧着接合部分に封止樹脂層形成材料中の無機質充填
剤の一部や、場合によっては樹脂成分が残存して、安定
した導通を得ることが困難となるという問題も生じな
い。しかも、このような問題の生じない半導体装置を、
細かな条件等を設定することもなく、また、煩雑な工程
を経由することなく容易に製造することができる。さら
に、従来は、配線回路基板と半導体素子との圧着接合の
際には、接合における両者の位置を合わせるために、配
線回路基板および半導体素子のそれぞれに位置合わせ用
のマーキングを施さなければならないが、本発明の製法
では、直接、配線回路基板面の接合部分が確認できるた
め、上記マーキング処理を省略することができ、より一
層製造工程の簡略化が図れる。
【0008】また、最外周に位置する複数の接続用電極
部に囲われた部分に他の接続用電極部が設けられ、上記
複数の接続用電極部のうち最外周に位置する複数の接続
用電極部に囲われた空間部分に収容可能な形状寸法を有
する固形樹脂(X)の、上記他の接続用電極部に対応す
る部分に貫通孔が設けられた固形樹脂(X)を用いる
と、全ての接続用電極部と封止樹脂層の間の巻き込みボ
イドの形成が防止されるとともに、圧着接合部分に封止
樹脂層形成材料中の無機質充填剤の一部や、場合によっ
ては樹脂成分が残存するという問題の発生を防止するこ
とができ一層好ましい導通の安定化が実現する。
【0009】さらに、本発明者らは、本発明の見出す過
程において、上記固形樹脂として、最大粒径が100μ
m以下に設定された無機質充填剤を、特定割合含有する
エポキシ樹脂組成物を用いることにより、上記基板と半
導体素子の空隙内への充填がボイド等が生じることなく
良好に行われることを突き止めた。
【0010】そして、上記固形樹脂を溶融させることに
より形成される封止樹脂層は、上記配線回路基板上に、
前記特定の形状寸法を有する封止用樹脂シート(X1
を搭載した後、さらに、上記封止用樹脂シート(X1
上に半導体素子を載置し、ついで、上記封止用樹脂シー
ト(X1 )を加熱溶融することにより、上記配線回路基
板と半導体素子との間の空隙に、上記溶融状態の封止用
樹脂を充填し硬化させ容易に形成することができる。
【0011】さらに、上記固形樹脂を溶融させることに
より形成された封止樹脂層は、配線回路基板上に前記特
定の形状寸法を有する封止用樹脂層(X2 )を形成した
後、上記封止用樹脂層(X2 )を介して配線回路基板上
に、複数の接続用電極部が配設された半導体素子を載置
し、ついで、上記封止用樹脂層(X2 )を加熱溶融する
ことにより、上記配線回路基板と半導体素子との間の空
隙に、上記溶融状態の封止用樹脂を充填し硬化させ容易
に形成することができる。
【0012】また、上記固形樹脂を溶融させることによ
り形成された封止樹脂層は、半導体素子の片面に前記特
定の形状寸法を有する封止用樹脂層(X3 )を形成した
後、複数の接続用電極部が配設された配線回路基板上に
上記半導体素子を載置し、ついで、上記封止用樹脂層
(X3 )を加熱溶融することにより、上記配線回路基板
と半導体素子との間の空隙に、上記溶融状態の封止用樹
脂を充填し硬化させ容易に形成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0014】本発明の半導体装置の製法により製造され
る半導体装置は、例えば、図3に示すように、配線回路
基板1の片面に、複数の接続用電極部2を介して半導体
素子3が搭載された構造をとる。そして、上記配線回路
基板1と半導体素子3との間に封止樹脂層4が形成され
ている。
【0015】なお、上記配線回路基板1と半導体素子3
とを電気的に接続する上記複数の接続用電極部2は、予
め配線回路基板1面に配設されていてもよいし、半導体
素子3面に配設されていてもよい。さらには、予め配線
回路基板1面および半導体素子3面の双方にそれぞれ配
設されていてもよい。
【0016】本発明において、接続用電極部とは、周知
の電極のみでもよいが、電極とジョイントボール等の電
極に配備される導電体を含む概念である。したがって、
一般的に配線回路基板の接続用電極部と半導体素子の接
続用電極部とは、両者とも電極のみで連絡されていても
よいが、通常、少なくとも一方が電極とジョイントボー
ルからなる電極部であるようにして両者の電極部が連絡
される。
【0017】したがって、通常の形態では上記配線回路
基板1と半導体素子3とを電気的に接続する上記複数の
接続用電極部2は、予め配線回路基板1面にジョイント
ボール等が配設されていてもよいし、半導体素子3面に
ジョイントボール等が配設されていてもよい。さらに
は、予め配線回路基板1面および半導体素子3面の双方
にそれぞれにジョイントボール等が配設されていてもよ
く、また、両者の電極部は電極のみであってもよい。
【0018】上記複数の接続用電極部(ジョイントバン
プ)2の材質としては、特に限定するものではないが、
例えば、金のスタッドバンプ、半田による低融点および
高融点バンプ、銅・ニッケルコアの金めっきバンプ等が
あげられる。さらに、本発明での層状の固形樹脂を使用
することにより、上記低融点半田のような、ある一定の
温度で半田の形状が崩れてしまうような材質のものに対
して、上記層状の固形樹脂は、接続用電極部2の高さを
制御するための目的としても使用が可能である。
【0019】また、上記配線回路基板1の材質として
は、特に限定するものではないが、大別してセラミック
基板、プラスチック基板があり、上記プラスチック基板
としては、例えば、エポキシ基板、ビスマレイミドトリ
アジン基板等があげられる。そして、本発明の層状の固
形樹脂は、プラスチック基板と、低融点半田による接続
用電極部2との組み合わせにおいて接合温度を高温に設
定することができないような場合においても特に限定さ
れることなく好適に用いられる。
【0020】本発明において、上記封止樹脂層4形成材
料としては、層状の固形樹脂が用いられ、例えば、固体
のエポキシ樹脂組成物が用いられる。
【0021】上記エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂
(a成分)と、硬化剤(b成分)と、無機質充填剤(c
成分)とを用いて得ることができ、常温で固体を示す。
なお、上記常温とは20℃である。
【0022】上記エポキシ樹脂(a成分)としては、常
温で固体であれば特に限定するものではなく従来公知の
もの、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂等が用いられ、さらには溶融
時に濡れ性が良好な低粘度のものを用いることが好まし
い。特に好ましくは、濡れ性が良くなるという観点か
ら、具体的に、下記の一般式(1),式(2),式
(3)で表される構造のエポキシ樹脂があげられる。こ
れらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0023】
【化1】
【0024】
【化2】
【0025】
【化3】
【0026】上記式(1)〜(3)で表される構造のエ
ポキシ樹脂において、特にエポキシ当量150〜230
g/eqで、融点60〜160℃のものを用いることが
好ましい。また、樹脂成分の濡れ性向上のために一部液
状エポキシ樹脂を用いることもできる。
【0027】上記エポキシ樹脂(a成分)とともに用い
られる硬化剤(b成分)としては、特に限定するもので
はなく通常用いられている各種硬化剤、例えば、フェノ
ール樹脂、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等の酸無水
物系硬化剤があげられ、なかでもフェノール樹脂が好適
に用いられる。上記フェノール樹脂としては、フェノー
ルノボラック等が用いられ、特に低粘度のものを用いる
ことが好ましい。なかでも、水酸基当量が80〜120
g/eqで、軟化点が80℃以下のものを用いることが
好ましい。より好ましくは、水酸基当量90〜110g
/eqで、軟化点50〜70℃である。特に好ましくは
水酸基当量100〜110g/eqで、軟化点55〜6
5℃である。
【0028】上記エポキシ樹脂(a成分)と硬化剤(b
成分)の配合割合は、硬化剤としてフェノール樹脂を用
いた場合、エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対して
フェノール樹脂中の水酸基当量を0.5〜1.6の範囲
に設定することが好ましい。より好ましくは0.8〜
1.2の範囲に設定することである。
【0029】上記a成分およびb成分とともに用いられ
る無機質充填剤(c成分)としては、従来から用いられ
ている各種無機質充填剤、例えば、シリカ粉末、タンカ
ル、チタン白等があげられる。なかでも、球状シリカ粉
末、破砕状シリカ粉末が好ましく用いられ、特に球状シ
リカを用いることが好ましい。そして、上記無機質充填
剤(c成分)としては、最大粒径が100μm以下のも
のを用いることが好ましい。特に好ましくは最大粒径が
50μm以下である。すなわち、最大粒径が100μm
を超えると、配線回路基板と半導体素子間(封止用樹脂
層を用いて樹脂封止される空隙)の充填が不可能になる
場合があるからである。また、上記最大粒径とともに、
平均粒径が1〜20μmのものを用いることが好まし
く、特に好ましくは2〜10μmである。したがって、
このような観点から、上記無機質充填剤(c成分)の最
大粒径は、配線回路基板と半導体素子間(封止用樹脂層
を用いて樹脂封止される空隙)の距離の1/2以下に設
定することが好ましい。より好ましくは1/10〜1/
3である。すなわち、最大粒径を1/2以下に設定する
ことにより、上記配線回路基板と半導体素子間への溶融
した封止用樹脂層の充填が、ボイド等が生じず良好にな
されるようになるからである。
【0030】上記無機質充填剤(c成分)の含有割合
は、エポキシ樹脂組成物全体の90重量%(以下「%」
と略す)以下の範囲に設定することが好ましい。より好
ましくは20〜90%であり、特に好ましくは55〜7
5%である。すなわち、無機質充填剤(c成分)の含有
量が20%未満では、封止用樹脂硬化物の特性、特に線
膨張係数が大きくなり、このため、半導体素子と上記係
数との差が大きくなって、樹脂硬化物や半導体素子にク
ラック等の欠陥を発生させるおそれがある。また、90
%を超えると、封止用樹脂の溶融粘度が高くなることか
ら充填性が悪くなるからである。
【0031】本発明に用いられるエポキシ樹脂組成物に
は、上記a〜c成分以外に、必要に応じて、シリコーン
化合物(側鎖エチレングライコールタイプジメチルシロ
キサン等)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等の低
応力化剤、難燃剤、ポリエチレン、カルナバ等のワック
ス、シランカップリング剤(γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン等)等のカップリング剤等を適宜に
配合してもよい。
【0032】上記難燃剤としては、ブロム化エポキシ樹
脂等があげられ、これに三酸化二アンチモン等の難燃助
剤等が用いられる。
【0033】本発明に用いられる上記エポキシ樹脂組成
物は、例えばつぎのようにして得られる。すなわち、上
記樹脂成分であるa成分およびb成分を加温下にて混合
溶融し、この溶融状態の樹脂成分中に上記c成分および
必要に応じて他の添加剤を配合し混合する。この後、反
応性調整のための触媒を加えて均一系とした後、パレッ
ト上に受入れし、これを冷却後、例えば、プレス圧延し
てシート状化することにより得られる。この組成物は、
通常は、例えば、チクソトロピー付与剤を組成物中に混
合しておき加熱硬化時の熱時流動性を抑制しておくよう
工夫されるのが一般的である。上記チクソトロピー付与
剤としては、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等
をあげることができる。
【0034】上記反応性調整のために配合される触媒と
しては、特に限定するものではなく従来から硬化促進剤
として用いられるものがあげられる。例えば、トリフェ
ニルホスフィン、テトラフェニルホスフェート、テトラ
フェニルボレート、2−メチルイミダゾール等があげら
れる。
【0035】上記各成分の混合およびシートの作製方法
については上記方法に限定するものではなく、例えば、
上記混合においては、2軸ロール、3軸ロール等を用い
ることも可能である。また、上記シートの作製方法につ
いても、ロール圧延によるシート化、あるいは溶媒を混
合したものを塗工してシート化する方法も可能である。
また、上記エポキシ樹脂組成物の供給形態において、テ
ープ状の形態をとることにより、いわゆる、リール・ト
ゥ・リールによる大量生産形式の適用が可能となる。
【0036】本発明において、シート、すなわち封止用
樹脂シートの厚みは、通常、5〜200μm、好ましく
は10〜120μm程度である。
【0037】本発明の半導体装置の製法は、先に述べた
ように、配線回路基板上に、複数の接続用電極部を介し
て半導体素子が搭載され、上記配線回路基板と半導体素
子との間の空隙が封止樹脂層によって封止された半導体
装置を製造する際、上記封止樹脂層を、上記配線回路基
板と半導体素子との間に、特定の形状寸法を有する層状
の固形樹脂を介在させ、この固形樹脂を溶融させること
により形成することを特徴とする。このような半導体装
置の製法としては、上記層状の固形樹脂の種類に基づ
き、大別して2つの態様があげられる。
【0038】(1)まず、本発明の半導体装置の製法の
第1の態様を図面に基づき順を追って説明する。この製
法(第1の態様)では、上記層状の固形樹脂として、シ
ート状のもの、すなわち、封止用樹脂シートが用いられ
る。
【0039】まず、図1に示すように、配線回路基板1
上に、固形の封止用樹脂シート10を載置する。この封
止用樹脂シート10は、後工程で接合させる半導体素子
面に設けられた最外周に位置する複数の球状の接続用電
極部(ジョイントボール)2に囲まれた空間部分に収容
可能な形状を有している。ついで、図2(a)〜(c)
に示すように、複数のジョイントボール2が四角形の四
辺を構成するよう配設された半導体素子3を、上記配線
回路基板1と上記ジョイントボール2とが対峙するよう
配置する。つぎに、上記半導体素子3を配線回路基板1
面の所定位置に載置した後、上記封止用樹脂シート10
を加熱溶融して溶融状態とし、加圧して上記半導体素子
3と上記配線回路基板1との間の空隙内に上記溶融状態
の樹脂を充填し、硬化させることにより上記空隙を樹脂
封止して封止樹脂層4を形成する。このようにして、図
3に示す半導体装置を製造する。
【0040】なお、上記半導体装置の製法では、複数の
球状の接続用電極部(ジョイントボール)2が設けられ
た半導体素子3を用いた場合について述べたが、これに
限定するものではなく、予め配線回路基板1の片面(接
続面側)に上記複数の球状の接続用電極部(ジョイント
ボール)2が配設されたものを用いてもよい。この場合
(予め配線回路基板1面にジョイントボール2が配設さ
れたものを使用)は、図4に示すように、予め、半導体
素子3面に封止用樹脂シート10を仮接着した後、上記
ジョイントボール2が配設された配線回路基板1と半導
体素子3とが対峙するよう配置する。つぎに、上記半導
体素子3を配線回路基板1面の所定位置に載置する。さ
らに、配線回路基板1および半導体素子3の双方にそれ
ぞれ上記ジョイントボール2が設けられたものを用いる
場合は、上記配線回路基板1または半導体素子3の少な
くとも一方に、例えば、図5に示すように、配線回路基
板1上に封止用樹脂シート10を配置する。あるいは、
ジョイントボール2が設けられた半導体素子3面に封止
用樹脂シート10を貼付し、ついでジョイントボール2
が設けられた配線回路基板1上に、上記封止用樹脂シー
ト10が貼付された半導体素子3を搭載する。または、
ジョイントボール2が設けられた半導体素子3面に封止
用樹脂シート10を貼付する。一方、ジョイントボール
2が設けられた配線回路基板1面にも封止用樹脂シート
10を載置する。つぎに、上記封止用樹脂シート10を
載置した配線回路基板1に、上記封止用樹脂シート10
を貼付した半導体素子3を搭載する。後の工程は、上記
と同様である。
【0041】上記封止用樹脂シート10の形状寸法は、
上記のように、半導体素子1面あるいは配線回路基板1
面に設けられた最外周に位置する複数の球状のジョイン
トボール2に囲まれた空間部分に収容可能な形状を有し
ていなければならない。すなわち、このような形状を有
することにより、半導体素子3と配線回路基板1との圧
着接合時に、上記ジョイントボール2上部面と封止用樹
脂シート10とが接触しないため、圧着時にエアーの巻
き込みによるボイドの形成を防止することができる。さ
らに、ジョイントボール2の圧着接合部分に封止用樹脂
シート10材料(樹脂成分や無機質充填剤等)が残存す
ることがなく、圧着接合部の電気的な接合が確実となり
良好な通電安定化が図られる。なお、上記封止用樹脂シ
ート10の形状寸法は、最外周に位置する複数の球状の
ジョイントボール2に囲まれた空間部分に収容可能な形
状であれば、図2に示す、複数の球状のジョイントボー
ル2に囲まれた空間部分と同等の大きさを有していなく
てもよく、図6に示すように、上記空間部分よりも小さ
い形状を有する封止用樹脂シート10′でもよい。さら
に、その形状も上記四角形に限定するものでもなく、円
状,三角形等、上記空間部分に収容可能であればどのよ
うな形状を有していてもよい。
【0042】また、上記形状寸法を有する封止用樹脂シ
ート10としては、半導体素子3もしくは配線回路基板
1に封止用樹脂シート10を仮接着する場合には、タッ
ク性を備えたシート状のエポキシ樹脂組成物とすること
が好ましい。また、上記封止用樹脂シート10の厚みお
よび重量は、搭載される半導体素子3の大きさおよび上
記配線回路基板1に設けられた球状の接続用電極部(ジ
ョイントボール)2の大きさ、すなわち、半導体素子3
と配線回路基板1との空隙を充填し樹脂封止することに
より形成される封止樹脂層4の占める容積により適宜に
設定される。
【0043】また、上記半導体装置の製造方法におい
て、上記封止用樹脂シート10を加熱溶融して溶融状態
とする際の加熱温度としては、半導体素子3および配線
回路基板1の劣化等を考慮して70〜300℃の範囲に
設定することが好ましく、特に好ましくは120〜20
0℃である。そして、加熱方法としては、赤外線リフロ
ー炉、乾燥機、温風機、熱板等があげられる。
【0044】さらに、上記溶融状態とした封止用樹脂を
上記半導体素子3と上記配線回路基板1との間の空隙内
に充填する際には、上記のように加圧することが好まし
く、その加圧条件としては、接続用電極部(ジョイント
ボール)2の個数等によって適宜に設定されるが、具体
的には0.02〜0.5kg/個の範囲に設定され、好
ましくは0.04〜0.2kg/個の範囲に設定され
る。
【0045】つぎに、第1の態様での上記封止用樹脂シ
ート10の他の例について述べる。すなわち、図7
(a)および(b)に示すように、半導体素子3面ある
いは配線回路基板1面に設けられた上記複数のジョイン
トボール2が、最外周に位置するのみでなく、これら最
外周に位置するジョイントボール2に囲まれた空間部分
にもジョイントボール2′が設けられたものを用いてな
る半導体装置の製法においても、先に述べたように、最
外周に位置するジョイントボール2に囲まれた空間部分
に収容可能な形状寸法の封止用樹脂シート10を用いれ
ばよいが(図1および図2参照)、さらに、図8(a)
および(b)に示すように、上記最外周に位置するジョ
イントボール2以外の、これらジョイントボール2に囲
まれた空間部分に設けられたジョイントボール2′に対
応する部分に、貫通孔20が設けられた封止用樹脂シー
ト10aを用いることが好ましい。このような貫通孔2
0が設けられた封止用樹脂シート10aを用いることに
より、半導体素子3と配線回路基板1との圧着接合時の
エアーの巻き込みによるボイド形成の防止が図られると
ともに、上記ジョイントボール2,2′の圧着接合部分
の封止用樹脂シート材料(樹脂成分や無機質充填剤等)
の残存が防止され、一層良好な通電安定化が図られる。
【0046】上記貫通孔20が設けられた封止用樹脂シ
ート10aを用いて得られる半導体装置は、前記第1の
態様の場合と同様の工程(図1〜図2参照)を経由する
ことにより製造される。
【0047】この第1の態様における、生産効率の良い
半導体装置の連続的な製造工程の一例を説明する。すな
わち、まず、図9(a)に示すように、配線回路基板1
面上に、所定の形状寸法を有する封止用樹脂シート10
が載置された状態のものを、乾燥炉40内を通過させる
ことにより、上記封止用樹脂シート10をBステージ状
態(半硬化状態)とする(Bステージ工程)。ついで、
図9(b)に示すように、封止用樹脂シート10をBス
テージ状態とした後、このBステージ状の封止用樹脂シ
ート10上の所定位置に、加熱圧着ツール41の先端部
に取り付けられた半導体素子3(ジョイントボール2が
設けられている)が載置されるよう、配線回路基板1と
半導体素子3とを位置合わせするとともに、配線回路基
板1上の封止用樹脂シート10の所定位置に半導体素子
3を載置し仮接着する(位置合わせおよび圧着工程)。
つぎに、図9(c)に示すように、封止用樹脂シート1
0上に仮接着された半導体素子3面に加熱ツール42を
接触させて所定時間加熱することにより、封止用樹脂シ
ート10をゲル化状態とする(封止用樹脂のゲル化工
程)。これにより、配線回路基板と半導体素子との間の
空隙に封止用樹脂が充填されゲル化する。ついで、封止
用樹脂を充填した後、図9(d)に示すように、半導体
素子3上に加熱ツール43を接触させてゲル化した封止
用樹脂を所定温度でキュアーした後、続いて、配線回路
基板1の下方に位置する冷却板44により配線回路基板
1を冷却する(キュアー工程)。このように、上記図9
(a)〜(d)に示すように、役割別に各工程を分割す
るとともに、これら各工程を連結して一環したラインと
することにより、図3に示す半導体装置を得るための封
止が短時間で行えるようになる。具体的には、上記一環
したラインからなる半導体装置の製造システムによれ
ば、半導体装置1個あたり10秒以内で封止を完了する
ことができるようになる。
【0048】(2)つぎに、本発明の半導体装置の製法
の第2の態様を図面に基づき順を追って説明する。この
製法(第2の態様)は、層状の固形樹脂として配線回路
基板面および半導体素子面の少なくとも一方に、直接、
封止用樹脂層が形成されたものを用いてなる製法であ
る。
【0049】まず、図10に示すように、配線回路基板
1上に、封止用樹脂層13を形成する。この封止用樹脂
層13は、前記第1の態様と同様、半導体素子面に設け
られた最外周に位置する複数のジョイントボール2に囲
まれた空間部分に収容可能な形状を有している。つい
で、図11(a)〜(c)に示すように、複数のジョイ
ントボール2が四角形の四辺を構成するよう配設された
半導体素子3を、上記配線回路基板1と上記ジョイント
ボール2とが対峙するよう配置する。つぎに、上記半導
体素子3を配線回路基板1面の所定位置に載置した後、
上記封止用樹脂層13を加熱溶融して溶融状態とし、加
圧して上記半導体素子3と上記配線回路基板1との間の
空隙内に上記溶融状態の樹脂を充填し、硬化させること
により上記空隙を樹脂封止して封止樹脂層4を形成す
る。このようにして、図3に示す半導体装置を製造す
る。
【0050】上記図10に示す、配線回路基板1面に形
成される封止用樹脂層13は、例えば、つぎのようにし
て形成することができる。すなわち、図1に示すよう
に、配線回路基板1上に固形の封止用樹脂シート10を
載置する(前述の半導体装置の製法の第1の態様参
照)。ついで、上記封止用樹脂シート10を加熱溶融す
ることにより、図10に示すように、配線回路基板1面
に封止用樹脂層13が形成される。
【0051】さらに、上記のような封止用樹脂層13の
形成方法以外に、例えば、つぎのようにして形成するこ
とができる。すなわち、配線回路基板1面上に、エポキ
シ樹脂組成物を用い、印刷塗工法により、封止用樹脂層
13を形成する。このようにして、図10に示すよう
に、配線回路基板1に封止用樹脂層13が形成される。
【0052】なお、上記半導体装置の製法では、ジョイ
ントボール2が設けられた半導体素子3を用いた場合に
ついて述べたが、これに限定するものではなく、先に述
べた第1の態様と同様、予め配線回路基板1の片面(接
続面側)に上記複数のジョイントボール2が配設された
ものを用いてもよい。この場合は、図12に示すよう
に、半導体素子3面上に封止用樹脂層13を形成する。
ついで、ジョイントボール2が設けられた配線回路基板
1のジョイントボール2と、半導体素子3の電極部が当
接するよう上記半導体素子3を搭載する。
【0053】さらに、ジョイントボール2が、配線回路
基板1および半導体素子3の双方に設けられたものを用
いる場合は、両者のうちの少なくとも一方に、前記所定
の形状寸法を有する封止用樹脂層13を形成する。例え
ば、ジョイントボール2が設けられた配線回路基板1面
上に封止用樹脂層13を形成する。ついで、上記封止用
樹脂層13が形成された配線回路基板1上に、ジョイン
トボール2が設けられた半導体素子3を搭載する。ある
いは、ジョイントボール2が設けられた半導体素子3面
に封止用樹脂層13を形成する。つぎに、ジョイントボ
ール2を有する配線回路基板1上に、上記封止用樹脂層
13が形成された半導体素子3を搭載する。または、ジ
ョイントボール2が設けられた半導体素子3面上に封止
用樹脂層13を形成する。一方、ジョイントボール2が
設けられた配線回路基板1面にも封止用樹脂層13を形
成する。つぎに、上記封止用樹脂層13が形成された配
線回路基板1に、上記封止用樹脂層13が形成された半
導体素子3を搭載する。後の工程は、上記と同様であ
る。
【0054】上記各形態での製法において、半導体素子
3に封止用樹脂層13を形成する方法は、先に述べた配
線回路基板1への封止用樹脂層13の形成方法と同様、
半導体素子3上に封止用樹脂シート10を載置して、こ
の封止用樹脂シート10を加熱溶融する、あるいは、半
導体素子3面に、形成材料を印刷塗工する方法に従って
形成される。
【0055】そして、上記封止用樹脂層13の形状寸法
は、前記第1の態様と同様、上記のように、半導体素子
1面あるいは配線回路基板1面に設けられた最外周に位
置する複数の球状のジョイントボール2に囲まれた空間
部分に収容可能な形状を有していなければならない。す
なわち、このような形状を有することにより、前記第1
の態様と同様の効果が得られる。なお、上記封止用樹脂
層13の形状寸法は、最外周に位置する複数の球状のジ
ョイントボール2に囲まれた空間部分に収容可能な形状
であれば複数の球状のジョイントボール2に囲まれた空
間部分と同等の大きさを有していなくてもよく、前記第
1の態様と同様、上記空間部分よりも小さい形状を有す
るものでもよい。さらに、上記四角形に限定するもので
もなく、円状,三角形等、上記空間部分に収容可能であ
ればどのような形状を有していてもよい。
【0056】また、上記第2の態様において、上記形状
寸法を有する封止用樹脂層13は、融点を超える温度に
おいて、半導体素子3と配線回路基板1との間を越え
て、流出しないよう設計された封止用樹脂層13とする
ことが好ましい。
【0057】また、上記第2の態様の製法において、封
止用樹脂層13の加熱温度としては、先に述べた第1の
態様と同様、半導体素子3および配線回路基板1の劣化
等を考慮して70〜300℃の範囲に設定することが好
ましい。そして、加熱方法も上記と同様、赤外線リフロ
ー炉、乾燥機、温風機、熱板等があげられる。さらに、
上記加圧条件も、先に述べた第1の態様と同様、ジョイ
ントボール2の個数等によって適宜に設定されるが、具
体的には0.02〜0.5kg/個の範囲に設定され、
好ましくは0.04〜0.2kg/個の範囲に設定され
る。
【0058】つぎに、第2の態様での上記封止用樹脂層
13の他の例について述べる。すなわち、図13(a)
および(b)に示すように、半導体素子3面あるいは配
線回路基板1面に設けられた上記複数のジョイントボー
ル2が、最外周に位置するのみでなく、これら最外周に
位置するジョイントボール2に囲まれた空間部分にもジ
ョイントボール2′が設けられたものを用いてなる半導
体装置の製法においても、先に述べたように、最外周に
位置するジョイントボール2に囲まれた空間部分に収容
可能な形状寸法の封止用樹脂層13を形成して用いれば
よいが(図10および図11参照)、さらに、図14
(a)および(b)に示すように、上記最外周に位置す
るジョイントボール2以外の、これらジョイントボール
2に囲まれた空間部分に設けられたジョイントボール
2′に対応する部分に、貫通孔20が設けられた封止用
樹脂層13aを形成し用いることが好ましい。このよう
な貫通孔20が設けられた封止用樹脂層13aを形成し
用いることにより、半導体素子3と配線回路基板1との
圧着接合時のエアーの巻き込みによるボイド形成の防止
が図られるとともに、上記ジョイントボール2,2′の
圧着接合部分の封止用樹脂シート材料(樹脂成分や無機
質充填剤等)の残存が防止され、一層良好な通電安定化
が図られる。
【0059】この第2の態様における、生産効率の良い
半導体装置の連続的な製造工程の一例を説明する。基本
的には、先の第1の態様で述べた製造工程と同様の製造
ラインを経由する。すなわち、まず、配線回路基板1面
上に、所定の寸法形状を有する封止用樹脂層13が形成
された状態のものを、乾燥炉40内を通過させることに
より、上記封止用樹脂層13をBステージ状態(半硬化
状態)とする(Bステージ工程)。ついで、封止用樹脂
層13をBステージ状態とした後、このBステージ状の
封止用樹脂層13上の所定位置に、加熱圧着ツール41
の先端部に取り付けられた半導体素子3(ジョイントボ
ール2が設けられている)が載置されるよう、配線回路
基板1と半導体素子3とを位置合わせするとともに、配
線回路基板1上の封止用樹脂シート10の所定位置に半
導体素子3を載置し仮接着する(位置合わせおよび圧着
工程)。つぎに、封止用樹脂層13上に仮接着された半
導体素子3面に加熱ツール42を接触させて所定時間加
熱することにより、封止用樹脂層13をゲル化状態とす
る(封止用樹脂のゲル化工程)。これにより、配線回路
基板と半導体素子との間の空隙に封止用樹脂が充填され
ゲル化する。ついで、封止用樹脂を充填した後、半導体
素子3上に加熱ツール43を接触させてゲル化した封止
用樹脂を所定温度でキュアーした後、続いて、配線回路
基板1の下方に位置する冷却板44により配線回路基板
1を冷却する(キュアー工程)。このように、役割別に
各工程を分割するとともに、これら各工程を連結して一
環したラインとすることにより、図1に示す半導体装置
の封止が短時間で行えるようになる。具体的には、上記
一環したラインからなる半導体装置の製造システムによ
れば、半導体装置1個あたり10秒以内で封止を完了す
ることができるようになる。
【0060】上記第1〜第2の態様に従って製造される
半導体装置の一例としては、前述の図3に示すように、
形成された封止樹脂層4が、搭載された半導体素子3の
周囲からはみ出さないよう形成されたタイプがあげられ
るが、半導体装置の用途等によっては、図15に示すよ
うに、形成された封止樹脂層4′が、搭載された半導体
素子3の周囲からはみ出すよう形成されたタイプであっ
てもよい。
【0061】そして、上記のようにして製造された半導
体装置において、半導体素子3の大きさは、通常、幅2
〜20mm×長さ2〜30mm×厚み0.1〜0.6m
mに設定される。また、半導体素子3を搭載する配線回
路が形成された配線回路基板1の大きさは、通常、幅1
0〜70mm×長さ10〜70mm×厚み0.05〜
3.0mmに設定される。そして、溶融した封止用樹脂
が充填される、半導体素子3と配線回路基板1の空隙の
両者間の距離は、通常、5〜100μmである。特に、
本発明に用いられる封止用樹脂の特性等を考慮すると、
上記両者間の距離は、10〜70μmに設定することが
好ましい。
【0062】上記封止用樹脂を用いて封止することによ
り形成された封止樹脂層4、すなわち、上記封止用樹脂
の特性としては、各使用温度での溶融粘度が1〜100
0poise、ゲルタイムが150℃において0.5〜
30分、その硬化物としては、線膨脹係数が7〜50p
pmであることが好ましい。より好ましくは溶融粘度が
1〜500poise、ゲルタイムが150℃において
1.0〜15分間、線膨脹係数が12〜40ppmであ
る。すなわち、溶融粘度が上記範囲内に設定されること
により、充填性が良好となる。また、ゲルタイムが上記
範囲内に設定されることにより、成形作業性、特に硬化
時間の短縮が可能となる。さらに、線膨脹係数が上記範
囲内に設定されることにより、樹脂硬化体や半導体素子
にクラック等の応力による欠陥防止が可能となる。な
お、上記溶融粘度は、フローテスター粘度計により測定
し、上記ゲルタイムは熱板上にて測定した。また、線膨
脹係数は、熱機械分析(TMA)により測定した。
【0063】本発明において、上記第1〜第2のいずれ
の態様においても、特定の形状寸法を有する封止用樹脂
シートもしくは封止用樹脂層を用い、半導体素子と配線
回路基板の両電極部を当接させ、上記シート(または樹
脂層)を加熱して、好ましくは加熱とともに加圧して硬
化させることは前述のとおりである。
【0064】上記加圧は、好ましくは半田等の接続用電
極部(ジョイントボール)を偏平化しつつ、または偏平
化した後、封止用樹脂を硬化させる。
【0065】このとき、一般的には、上記接続用電極部
を構成する材料としては、熱時流動可能な材料、例え
ば、半田により形成されている。そして、封止用樹脂層
硬化後は、好ましくは接続用電極部を構成する半田を溶
融させるために、上記半導体素子と配線回路基板の接着
体は215℃程度に加温され、本発明の半導体装置とす
るのが一般的である。封止用樹脂シート(封止用樹脂
層)硬化後に、接続用電極部を構成する半田等の材料を
このように溶融させる工程は、先に述べたそれぞれの製
法において述べていないが、本願においては通常行われ
るものである。
【0066】本発明による封止用樹脂シート(封止用樹
脂層)を用いた封止では、たいていの場合、つぎに示す
ことが言える。
【0067】すなわち、接続用電極部として半田を用い
た場合には、フラックスが無くても、前記の半導体素子
電極部と配線回路基板電極部(ランド部)の両者の溶融
・結合が好適に行われるのが一般的である。
【0068】上記理由は明らかではないが、前記半導体
素子と配線回路基板の接合体が得られた段階では、接続
用電極部である半田の周りは、たいていの場合、硬化樹
脂で覆われて酸素と遮断された状態となっていること、
および電極部の圧力による前記の偏平化時に半田表面に
クラックが生じて半田の地肌表面(酸化されていない
面)が露出しているためではないかと考えられる。ま
た、極微量の塩素成分および有機酸成分の少なくとも一
方を含有する封止用樹脂シート、例えば、エポキシ樹脂
組成物よりなるシートを用いた場合には、これら塩素成
分および有機酸成分の少なくとも一方が半田製の接続用
電極部表面に形成する酸化膜除去に効果があり、この酸
化膜が除去されるためではないかと考えられる。つい
で、このような環境下で、215℃程度に加温すること
により、上述の半導体素子電極部および配線回路基板電
極部の両電極部が溶融する。
【0069】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0070】まず、実施例に先立って、下記に示す各成
分を準備した。
【0071】〔エポキシ樹脂a1〕下記の式(4)で表
される構造のビフェニル型エポキシ樹脂である。
【0072】
【化4】
【0073】〔エポキシ樹脂a2〕クレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂(エポキシ当量:195g/eq、融
点:60〜90℃)である。
【0074】〔硬化剤b〕フェノールノボラック樹脂
(水酸基当量:105g/eq、軟化点60℃)であ
る。
【0075】〔無機質充填剤c1〜c5〕下記の表1に
示す球状シリカ粉末である。
【0076】
【表1】
【0077】〔触媒d1〕トリフェニルホスフィンであ
る。
【0078】〔触媒d2〕テトラフェニルホスフェート
およびテトラフェニルボレートの混合物(モル混合比1
/1)である。
【0079】〔低応力化剤〕アクリロニトリル−ブタジ
エンゴムである。
【0080】〔難燃剤〕ブロム化エポキシフェノールノ
ボラックである。
【0081】〔難燃助剤〕三酸化二アンチモンである。
【0082】〔ワックス〕ポリエチレンである。
【0083】〔カップリング剤〕γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシランである。
【0084】
【実施例1〜13、比較例】上記各成分を用い、下記の
表2〜表3に示す割合で各成分を混合した。これをパレ
ット上に受入れし、これを冷却後プレス圧延してシート
状化した。ついで、同表に示すように、所定の大きさに
シートを裁断することにより目的の四角形のシート状エ
ポキシ樹脂組成物を作製した。
【0085】
【表2】
【0086】
【表3】
【0087】このようにして得られた各シート状エポキ
シ樹脂組成物(封止用樹脂シート)を用い、前述の半導
体装置の製法における第1の態様(先の段落番号003
9に記載)に従って半導体装置を製造した。まず、図1
に示すように、ボード1上に上記各封止用樹脂シート1
0を載置した。つぎに、各封止用樹脂シート10を載置
した後、図2(a)〜(c)に示すように、複数のジョ
イントボール2が四角形の四辺を構成するよう配設され
た半導体チップ3を、上記ボード1とジョイントボール
2が対峙するよう配置した。なお、図2に示すように、
上記球状のジョイントボール2は、ボード1面に最外周
に位置するよう複数個設けられており、上記複数のジョ
イントボール2に囲われた空間部分の面積は、縦7mm
×横13mmである。つぎに、上記半導体チップ3をボ
ード1の所定位置に載置した後、加熱温度180℃×荷
重0.06kg/個の条件で封止用樹脂シート10を加
熱溶融して、ボード1と半導体チップ3との空隙内に溶
融状態の樹脂を充填し、熱硬化(条件:200℃×20
分硬化)させることにより、図3に示すように、上記空
隙が封止樹脂層4で樹脂封止された半導体装置を作製し
た。
【0088】得られた半導体装置について、初期の通電
チェックを行い、さらに、その半導体装置を用いて、プ
レッシャークッカーテスト〔PCTテスト(条件:12
1℃×2atm×100%RHで200時間放置)〕を
行った後に通電チェックを行った。そして、不良が発生
した割合(不良発生率)を算出した。この不良発生率と
ともに、不良が発生したものを×、全く不良が発生しな
かったものを○として表示した。その結果を下記の表4
〜表5に示す。
【0089】また、得られた半導体装置について、ボイ
ド形成の有無を超音波顕微鏡を用いて評価するととも
に、つぎの方法に従ってボイド検出面積として評価し
た。その結果を下記の表4〜表5に示す。
【0090】〔ボイド検出面積の測定方法〕 ・高精度超音波顕微鏡:Sonoscan社製,C−S
AM300DX/D6000(測定波長=100MH
z) ・ボイド検出面積:ボイドを濃淡で識別し、その影の量
を全面積で割った値をボイド検出面積とした(%)。
【0091】
【表4】
【0092】
【表5】
【0093】上記表4〜表5の結果、全ての実施例品は
初期の通電チェックおよびPCTテスト200時間後の
通電チェックにおいて不良が全く発生しなかった。この
ことから、全ての実施例では、ボードと半導体チップと
の空隙に封止樹脂層が形成されており、上記空隙内の封
止用樹脂の充填が良好に行われていることが明らかであ
る。また、全ての実施例品に関しては、ボイドが形成さ
れず、ボードと半導体素子との圧着接合が確実になされ
たことがわかる。これに対して、比較例品は、ジョイン
トボールと封止樹脂層との間にボイドが形成され、良好
な圧着接合が行われなかった。
【0094】また、上記各実施例1〜13および比較例
のエポキシ樹脂組成物を用い、前述の半導体装置の製法
の第2の態様(先の段落番号0049に記載)に従って
半導体装置を製造した。すなわち、図1に示すように、
ボード1上に各封止用樹脂シート10を載置した。つい
で、この封止用樹脂シート10を180℃で加熱溶融す
ることにより、図9に示すように、ボード1面に封止用
樹脂層13を形成した。つぎに、図10(a)〜(c)
に示すように、複数のジョイントボール2が四角形の四
辺を構成するよう配設された半導体チップ3を、上記ボ
ード1と上記ジョイントボール2とが対峙するよう配置
した。つぎに、上記半導体チップ3をボード1の所定位
置に載置した後、全体を加熱(180℃)して上記ボー
ド1面に設けられた封止用樹脂層13を溶融して溶融状
態とし、加圧により半導体チップ3と上記ボード1とを
接合(条件:200℃×20分で熱硬化)させることに
より、図1に示すように、上記空隙が封止樹脂層4で樹
脂封止された半導体装置を作製した。得られた半導体装
置について、上記と同様、初期の通電チェックおよびP
CTテスト200時間放置後の通電チェックを行った。
その結果、先の評価結果と同様、実施例品に関しては、
初期の通電チェックおよびPCTテスト200時間後の
通電チェックにおいて不良が全く発生しなかった。した
がって、ボード1と半導体チップ3との空隙に封止樹脂
層4が形成されており、上記空隙内の封止用樹脂の充填
が良好に行われていることが明らかである。また、ボイ
ドが形成されず、ボードと半導体チップとの圧着接合が
確実になされたことがわかる。これに対して、比較例品
は、ジョイントボールと封止樹脂層との間にボイドが形
成され、良好な圧着接合が行われなかった。
【0095】
【発明の効果】以上のように、本発明は、複数の接続用
電極部を介在して接続された、配線回路基板と半導体素
子との間の空隙を封止樹脂層によって樹脂封止して半導
体装置を製造するに際して、上記封止樹脂層を、上記配
線回路基板と半導体素子との間に特定の形状寸法を有す
る層状の固形樹脂(X)、すなわち、上記複数の接続用
電極部のうち最外周に位置する複数の接続用電極部に囲
われた空間部分に収容可能な形状寸法を有する固形樹脂
(X)を用い、この固形樹脂(X)を溶融させることに
より形成する。このようにして上記配線回路基板と半導
体素子との接合を完了させるため、従来のように、接続
用電極部と封止樹脂層の間に巻き込みボイドが形成され
るという問題も生じない。また、圧着接合部分に封止樹
脂層形成材料中の無機質充填剤の一部や、場合によって
は樹脂成分が残存して、安定した導通を得ることが困難
となるという問題も生じない。しかも、このような問題
の生じない半導体装置を、細かな条件等を設定すること
もなく、また、煩雑な工程を経由することなく容易に製
造することができる。さらに、従来は、配線回路基板と
半導体素子との圧着接合の際には、接合における両者の
位置を合わせるために、配線回路基板および半導体素子
のそれぞれに位置合わせ用のマーキングを施さなければ
ならないが、本発明の製法では、直接、配線回路基板面
の接合部分が確認できるため、上記マーキング処理を省
略することができ、より一層製造工程の簡略化が図れ
る。
【0096】さらに、最外周に位置する複数の接続用電
極部に囲われた部分に他の接続用電極部が設けられ、上
記複数の接続用電極部のうち最外周に位置する複数の接
続用電極部に囲われた空間部分に収容可能な形状寸法を
有する固形樹脂(X)の、上記他の接続用電極部に対応
する部分に貫通孔が設けられた固形樹脂(X)を用いる
と、全ての接続用電極部と封止樹脂層の間の巻き込みボ
イドの形成が防止されるとともに、圧着接合部分に封止
樹脂層形成材料中の無機質充填剤の一部や、場合によっ
ては樹脂成分が残存するという問題の発生を防止するこ
とができ一層好ましい導通の安定化が実現する。
【0097】また、上記固形樹脂として、最大粒径が1
00μm以下に設定された無機質充填剤を、特定割合含
有するエポキシ樹脂組成物を用いることにより、上記基
板と半導体素子の空隙内への充填がボイド等が生じるこ
となく良好に行われる。
【0098】そして、上記固形樹脂を溶融させることに
より形成される封止樹脂層は、例えば、上記配線回路基
板上に、前記特定の形状寸法を有する封止用樹脂シート
(X 1 )を搭載した後、さらに、上記封止用樹脂シート
(X1 )上に半導体素子を載置し、ついで、上記封止用
樹脂シート(X1 )を加熱溶融することにより、上記配
線回路基板と半導体素子との間の空隙に、上記溶融状態
の封止用樹脂を充填し硬化させ形成することができる。
【0099】さらに、上記固形樹脂を溶融させることに
より形成された封止樹脂層は、例えば、配線回路基板上
に前記特定の形状寸法を有する封止用樹脂層(X2 )を
形成した後、上記封止用樹脂層(X2 )を介して配線回
路基板上に、複数の接続用電極部が配設された半導体素
子を載置し、ついで、上記封止用樹脂層(X2 )を加熱
溶融することにより、上記配線回路基板と半導体素子と
の間の空隙に、上記溶融状態の封止用樹脂を充填し硬化
させ形成することができる。
【0100】また、上記固形樹脂を溶融させることによ
り形成された封止樹脂層は、例えば、半導体素子の片面
に前記特定の形状寸法を有する封止用樹脂層(X3 )を
形成した後、複数の接続用電極部が配設された配線回路
基板上に上記半導体素子を載置し、ついで、上記封止用
樹脂層(X3 )を加熱溶融することにより、上記配線回
路基板と半導体素子との間の空隙に、上記溶融状態の封
止用樹脂を充填し硬化させ形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の態様における半導体装置の製造工程を示
す説明断面図である。
【図2】第1の態様における半導体装置の製造工程を示
す説明図であって、(a)はその断面図、(b)は配線
回路基板の裏面側からみた裏面図、(c)は斜視図であ
る。
【図3】本発明の半導体装置の製法により得られた半導
体装置の一例を示す断面図である。
【図4】第1の態様における半導体装置の他の製造工程
を示す説明断面図である。
【図5】第1の態様における半導体装置の他の製造工程
を示す説明断面図である。
【図6】第1の態様における半導体装置の製造工程に用
いられる封止用樹脂シートの他の例を示す平面図であ
る。
【図7】(a)は第1の態様における半導体装置の他の
製造工程を示す説明断面図であって、(b)はそれを裏
面側からみた平面図である。
【図8】(a)は第1の態様における半導体装置の製造
工程に用いられる封止用樹脂シートのさらに他の例を示
す斜視図であって、(b)はその平面図である。
【図9】(a)〜(d)は第1の態様における半導体装
置の連続的な製造工程を示す模式図であって、(a)は
Bステージ工程を、(b)は位置合わせおよび圧着工程
を、(c)は封止用樹脂のゲル化工程を、(d)はキュ
アー工程をそれぞれ示す。
【図10】第2の態様における半導体装置の製造工程を
示す説明断面図である。
【図11】第2の態様における半導体装置の製造工程を
示す説明図であって、(a)はその断面図、(b)は配
線回路基板の裏面側からみた裏面図、(c)は斜視図で
ある。
【図12】第2の態様における半導体装置の他の製造工
程を示す説明断面図である。
【図13】(a)は第2の態様における半導体装置の他
の製造工程を示す説明断面図であって、(b)はそれを
裏面側からみた平面図である。
【図14】(a)は第2の態様における半導体装置の製
造工程に用いられる封止用樹脂層のさらに他の例を示す
斜視図であって、(b)はその平面図である。
【図15】本発明の半導体装置の製法により得られた半
導体装置の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 配線回路基板 2 接続用電極部(ジョイントボール) 3 半導体素子 4 封止樹脂層 10 封止用樹脂シート 13 封止用樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 23/31

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配線回路基板上に、複数の接続用電極部
    を介して半導体素子が搭載され、上記配線回路基板と半
    導体素子との間の空隙が封止樹脂層によって封止されて
    なる半導体装置の製法であって、上記封止樹脂層を、上
    記配線回路基板と半導体素子との間に、下記の層状の固
    形樹脂(X)を介在させてこの固形樹脂を溶融させるこ
    とにより形成することを特徴とする半導体装置の製法。
    (X)上記複数の接続用電極部のうち最外周に位置する
    複数の接続用電極部に囲われた空間部分に収容可能な形
    状寸法を有する固形樹脂。
  2. 【請求項2】 上記最外周に位置する複数の接続用電極
    部に囲われた部分に他の接続用電極部が設けられ、上記
    固形樹脂(X)の上記他の接続用電極部に対応する部分
    に貫通孔が設けられている請求項1記載の半導体装置の
    製法。
  3. 【請求項3】 上記固形樹脂が、下記のエポキシ樹脂組
    成物(A)からなるものである請求項1または2記載の
    半導体装置の製法。(A)下記の(a)〜(c)成分を
    含有し、上記(c)成分の含有割合がエポキシ樹脂組成
    物(A)全体の90重量%以下に設定されたエポキシ樹
    脂組成物。 (a)エポキシ樹脂。 (b)フェノール樹脂。 (c)最大粒径が100μm以下に設定された無機質充
    填剤。
  4. 【請求項4】 上記固形樹脂を溶融させることにより形
    成された封止樹脂層が、上記配線回路基板上に下記の封
    止用樹脂シート(X1 )を載置した後、上記封止用樹脂
    シート(X1 )を介して配線回路基板上に、複数の接続
    用電極部が配設された半導体素子を載置し、ついで、上
    記封止用樹脂シート(X1 )を加熱溶融することによ
    り、上記配線回路基板と半導体素子との間の空隙に、上
    記溶融状態の封止用樹脂を充填し硬化させることにより
    形成されたものである請求項1〜3のいずれか一項に記
    載の半導体装置の製法。 (X1 )半導体素子に配設された複数の接続用電極部の
    うち最外周に位置する複数の接続用電極部に囲われた空
    間部分に収容可能な形状寸法を有する封止用樹脂シー
    ト。
  5. 【請求項5】 上記固形樹脂を溶融させることにより形
    成された封止樹脂層が、上記配線回路基板上に下記の封
    止用樹脂層(X2 )を形成した後、上記封止用樹脂層
    (X2 )を介して配線回路基板上に、複数の接続用電極
    部が配設された半導体素子を載置し、ついで、上記封止
    用樹脂層(X2 )を加熱溶融することにより、上記配線
    回路基板と半導体素子との間の空隙に、上記溶融状態の
    封止用樹脂を充填し硬化させることにより形成されたも
    のである請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装
    置の製法。 (X2 )半導体素子に配設された複数の接続用電極部の
    うち最外周に位置する複数の接続用電極部に囲われた空
    間部分に収容可能な形状寸法を有する封止用樹脂層。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の封止用樹脂層(X2
    が、配線回路基板上に下記の封止用樹脂シート(X1
    を載置した後、この封止用樹脂シート(X1 )を加熱溶
    融して形成されたものである請求項5記載の半導体装置
    の製法。 (X1 )半導体素子に配設された複数の接続用電極部の
    うち最外周に位置する複数の接続用電極部に囲われた空
    間部分に収容可能な形状寸法を有する封止用樹脂シー
    ト。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の封止用樹脂層(X2
    が、配線回路基板面に封止用樹脂層形成材料を印刷塗工
    して形成されたものである請求項5記載の半導体装置の
    製法。
  8. 【請求項8】 上記固形樹脂を溶融させることにより形
    成された封止樹脂層が、上記半導体素子の片面に下記の
    封止用樹脂層(X3 )を形成した後、複数の接続用電極
    部が配設された配線回路基板上に上記半導体素子を載置
    し、ついで、上記封止用樹脂層(X3 )を加熱溶融する
    ことにより、上記配線回路基板と半導体素子との間の空
    隙に、上記溶融状態の封止用樹脂を充填し硬化させるこ
    とにより形成されたものである請求項1〜3のいずれか
    一項に記載の半導体装置の製法。 (X3 )配線回路基板に設けられた複数の接続用電極部
    のうち、最外周に位置する複数の接続用電極部に囲われ
    た空間部分に収容可能な形状寸法を有する封止用樹脂
    層。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の封止用樹脂層(X3
    が、半導体素子に下記の封止用樹脂シート(X4 )を載
    置した後、この封止用樹脂シート(X4 )を加熱溶融し
    て形成されたものである請求項8記載の半導体装置の製
    法。 (X4 )複数の接続用電極部のうち最外周に位置する複
    数の接続用電極部に囲われた空間部分に収容可能な形状
    寸法を有する封止用樹脂シート。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の封止用樹脂層(X3
    が、半導体素子面に封止用樹脂層形成材料を印刷塗工し
    て形成されたものである請求項8記載の半導体装置の製
    法。
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