JPH11233257A - 分散型エレクトロルミネセンス素子およびその製造方法 - Google Patents
分散型エレクトロルミネセンス素子およびその製造方法Info
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- JPH11233257A JPH11233257A JP10029458A JP2945898A JPH11233257A JP H11233257 A JPH11233257 A JP H11233257A JP 10029458 A JP10029458 A JP 10029458A JP 2945898 A JP2945898 A JP 2945898A JP H11233257 A JPH11233257 A JP H11233257A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 各種電子機器のバックライト用等に用いられ
る分散型エレクトロルミネセンス素子およびその製造方
法に関し、製造工数を大幅に削減すると共に、発光ムラ
が少ない分散型エレクトロルミネセンス素子を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 光透過性電極付フィルムであるフィルム
基材29上にエクストルージョン型のダイノズル22に
設けた吐出口26A,26B,26Cから一回の印刷動
作で発光体層4、誘電体層5、背面電極層6形成用のペ
ースト34A,34B,34Cを同時に均一な厚みに重
ねて塗布形成するようにしたため、製作工数を大幅に削
減できると共に、発光体層中の蛍光体粉を均一に分散さ
せることができ、発光ムラの少ない高品質な分散型エレ
クトロルミネセンス素子を実現できる。
る分散型エレクトロルミネセンス素子およびその製造方
法に関し、製造工数を大幅に削減すると共に、発光ムラ
が少ない分散型エレクトロルミネセンス素子を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 光透過性電極付フィルムであるフィルム
基材29上にエクストルージョン型のダイノズル22に
設けた吐出口26A,26B,26Cから一回の印刷動
作で発光体層4、誘電体層5、背面電極層6形成用のペ
ースト34A,34B,34Cを同時に均一な厚みに重
ねて塗布形成するようにしたため、製作工数を大幅に削
減できると共に、発光体層中の蛍光体粉を均一に分散さ
せることができ、発光ムラの少ない高品質な分散型エレ
クトロルミネセンス素子を実現できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器のバ
ックライト等に用いられる分散型エレクトロルミネセン
ス素子およびその製造方法に関するものである。
ックライト等に用いられる分散型エレクトロルミネセン
ス素子およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の分散型エレクトロルミネセンス素
子は、図8の断面図に示すように、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)フィルム等の光透過性の絶縁フィル
ム1上に予め酸化インジウムスズ等からなる光透過率の
高い光透過性電極層2がスパッタリング・蒸着等の方法
により形成された光透過性電極付フィルム3の上に、重
ねて発光体層4、誘電体層5、背面電極層6を積層した
構成になっているものであった。
子は、図8の断面図に示すように、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)フィルム等の光透過性の絶縁フィル
ム1上に予め酸化インジウムスズ等からなる光透過率の
高い光透過性電極層2がスパッタリング・蒸着等の方法
により形成された光透過性電極付フィルム3の上に、重
ねて発光体層4、誘電体層5、背面電極層6を積層した
構成になっているものであった。
【0003】そして、上記構成の分散型エレクトロルミ
ネセンス素子の製造方法は、光透過性電極付フィルム3
の光透過性電極層2の上に、シアノ系またはフッ化ビニ
リデン系ゴム等の高誘電性樹脂をイソホロンまたはN−
メチル−2ピロリドン(NMP)等の有機溶剤に溶解し
たポリマー系バインダーに対して、ZnS結晶にCu等
をドープした蛍光体粉を分散させた絶縁ペーストをスク
リーン印刷によって所定のパターンで印刷・乾燥して発
光体層4の皮膜を形成し、その発光体層4の上に、発光
体層4と同一系のポリマー系バインダーにBaTiO3
等の高誘電性フィラーを分散させた絶縁ペーストを同様
にスクリーン印刷によって重ねて印刷・乾燥して誘電体
層5を形成し、さらにその上に、カーボンレジン系或い
は銀レジン系ペーストをスクリーン印刷・乾燥して背面
電極層6を形成するものであった。
ネセンス素子の製造方法は、光透過性電極付フィルム3
の光透過性電極層2の上に、シアノ系またはフッ化ビニ
リデン系ゴム等の高誘電性樹脂をイソホロンまたはN−
メチル−2ピロリドン(NMP)等の有機溶剤に溶解し
たポリマー系バインダーに対して、ZnS結晶にCu等
をドープした蛍光体粉を分散させた絶縁ペーストをスク
リーン印刷によって所定のパターンで印刷・乾燥して発
光体層4の皮膜を形成し、その発光体層4の上に、発光
体層4と同一系のポリマー系バインダーにBaTiO3
等の高誘電性フィラーを分散させた絶縁ペーストを同様
にスクリーン印刷によって重ねて印刷・乾燥して誘電体
層5を形成し、さらにその上に、カーボンレジン系或い
は銀レジン系ペーストをスクリーン印刷・乾燥して背面
電極層6を形成するものであった。
【0004】また、必要に応じて最上面にオーバーコー
ト用絶縁ペーストを印刷して、積層された発光体層4・
誘電体層5・背面電極層6を覆うように絶縁コート層
(図示せず)を設けることもあった。
ト用絶縁ペーストを印刷して、積層された発光体層4・
誘電体層5・背面電極層6を覆うように絶縁コート層
(図示せず)を設けることもあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の分散型エレクトロルミネセンス素子の製造方法によ
って分散型エレクトロルミネセンス素子を製作する場合
には、発光体層4・誘電体層5・背面電極層6用の皮膜
をスクリーン印刷によって形成するため、下層のペース
トの塗布膜を焼付乾燥させておかなければ重なり合う上
層の印刷形成ができず、層数と同じ回数の印刷工程およ
び焼付工程を繰り返す必要があり、多くの製造工数が必
要であった。
来の分散型エレクトロルミネセンス素子の製造方法によ
って分散型エレクトロルミネセンス素子を製作する場合
には、発光体層4・誘電体層5・背面電極層6用の皮膜
をスクリーン印刷によって形成するため、下層のペース
トの塗布膜を焼付乾燥させておかなければ重なり合う上
層の印刷形成ができず、層数と同じ回数の印刷工程およ
び焼付工程を繰り返す必要があり、多くの製造工数が必
要であった。
【0006】また通常、スクリーン印刷は、テトロン等
の繊維或いはステンレスの細線等で織られた布地(スク
リーン)を介してペーストを印刷塗布するため、その細
線が配された部分の印刷膜厚が薄くなってしまい、図8
の断面図に示すように、特に粒径の大きい蛍光体粉7を
含む発光体層4を均一の厚みに形成できず、上記の製造
方法により製作された分散型エレクトロルミネセンス素
子においては、発光体層4の表面に凹凸が発生し、その
上にスクリーン印刷される誘電体層5を形成するための
絶縁ペーストの刷り込み性が悪くなり、この絶縁ペース
トを繰り返して印刷および焼付を行って誘電体層5の厚
さを厚くしても完全に発光体層4の凹凸を完全に埋め尽
くすことは難しく、このために、発光体層4と誘電体層
5の間に気泡が介在してピンホールが発生し、耐電圧不
良または発光ムラが発生することがあった。
の繊維或いはステンレスの細線等で織られた布地(スク
リーン)を介してペーストを印刷塗布するため、その細
線が配された部分の印刷膜厚が薄くなってしまい、図8
の断面図に示すように、特に粒径の大きい蛍光体粉7を
含む発光体層4を均一の厚みに形成できず、上記の製造
方法により製作された分散型エレクトロルミネセンス素
子においては、発光体層4の表面に凹凸が発生し、その
上にスクリーン印刷される誘電体層5を形成するための
絶縁ペーストの刷り込み性が悪くなり、この絶縁ペース
トを繰り返して印刷および焼付を行って誘電体層5の厚
さを厚くしても完全に発光体層4の凹凸を完全に埋め尽
くすことは難しく、このために、発光体層4と誘電体層
5の間に気泡が介在してピンホールが発生し、耐電圧不
良または発光ムラが発生することがあった。
【0007】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、分散型エレクトロルミネセンス素子の製造
工数を大幅に低減することができると共に、耐電圧不良
および発光ムラが少なく発光効率の高い分散型エレクト
ロルミネセンス素子およびその製造方法を提供すること
を目的とする。
ものであり、分散型エレクトロルミネセンス素子の製造
工数を大幅に低減することができると共に、耐電圧不良
および発光ムラが少なく発光効率の高い分散型エレクト
ロルミネセンス素子およびその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の分散型エレクトロルミネセンス素子の製造方
法は、光透過性の絶縁フィルム上に分散型エレクトロル
ミネセンス素子を構成する各層のうち少なくとも二種類
の重なり合う層を形成するためのペーストを、ダイコー
タ等のエクストルージョン型のノズルに設けた吐出口か
ら一回の印刷動作で同時に重なるように吐出させて、そ
れぞれの層を均一な膜厚で重ねて形成するものである。
に本発明の分散型エレクトロルミネセンス素子の製造方
法は、光透過性の絶縁フィルム上に分散型エレクトロル
ミネセンス素子を構成する各層のうち少なくとも二種類
の重なり合う層を形成するためのペーストを、ダイコー
タ等のエクストルージョン型のノズルに設けた吐出口か
ら一回の印刷動作で同時に重なるように吐出させて、そ
れぞれの層を均一な膜厚で重ねて形成するものである。
【0009】これにより、一回の印刷動作および焼付工
程にて分散型エレクトロルミネセンス素子として必要な
二種類以上の重なり合う層を同時に形成することができ
るため、製造工数を大幅に低減させることができると共
に、乾燥していない湿潤塗膜の状態で重なり合う層を形
成できるため、ピンホールの発生要因である層間或いは
層内の気泡の含有量を少なくできて耐電圧不良を低減さ
せることができ、また、発光体層においては均一の膜厚
内に蛍光体粉が均等に分散するため、発光ムラが少なく
発光効率の高い分散型エレクトロルミネセンス素子を得
ることができる。
程にて分散型エレクトロルミネセンス素子として必要な
二種類以上の重なり合う層を同時に形成することができ
るため、製造工数を大幅に低減させることができると共
に、乾燥していない湿潤塗膜の状態で重なり合う層を形
成できるため、ピンホールの発生要因である層間或いは
層内の気泡の含有量を少なくできて耐電圧不良を低減さ
せることができ、また、発光体層においては均一の膜厚
内に蛍光体粉が均等に分散するため、発光ムラが少なく
発光効率の高い分散型エレクトロルミネセンス素子を得
ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、光透過性の絶縁フィルム上に少なくとも光透過性電
極層、発光体層、誘電体層、背面電極層を積層して構成
される分散型エレクトロルミネセンス素子の各層のう
ち、少なくとも二種類の重なり合う層をそれぞれ形成す
るためのペーストを、エクストルージョン型のノズルに
設けた吐出口から一回の印刷動作で同時に重なるように
吐出させてそれぞれの層を形成する分散型エレクトロル
ミネセンス素子の製造方法としたものであり、分散型エ
レクトロルミネセンス素子として必要な重なり合う複数
の層を一回の印刷動作および焼付工程により形成するこ
とができるため、製造工数を大幅に低減でき、容易かつ
安価に分散型エレクトロルミネセンス素子を製作するこ
とができると共に、同時に印刷する各層の間或いは層内
に介在する気泡の含有量を少なくすることができ、耐電
圧不良等を少なくすることができるという作用を有す
る。
は、光透過性の絶縁フィルム上に少なくとも光透過性電
極層、発光体層、誘電体層、背面電極層を積層して構成
される分散型エレクトロルミネセンス素子の各層のう
ち、少なくとも二種類の重なり合う層をそれぞれ形成す
るためのペーストを、エクストルージョン型のノズルに
設けた吐出口から一回の印刷動作で同時に重なるように
吐出させてそれぞれの層を形成する分散型エレクトロル
ミネセンス素子の製造方法としたものであり、分散型エ
レクトロルミネセンス素子として必要な重なり合う複数
の層を一回の印刷動作および焼付工程により形成するこ
とができるため、製造工数を大幅に低減でき、容易かつ
安価に分散型エレクトロルミネセンス素子を製作するこ
とができると共に、同時に印刷する各層の間或いは層内
に介在する気泡の含有量を少なくすることができ、耐電
圧不良等を少なくすることができるという作用を有す
る。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
発明において、発光体層と誘電体層を一回の印刷動作で
同時に重ねて形成するものであり、発光体層と誘電体層
を形成するためのペーストを乾いていない湿潤塗膜の状
態で同時に印刷するようにしたため、請求項1記載の発
明による作用に加えて、粒径の大きい蛍光体粉を含む発
光体層を均一な厚みでしかも蛍光体粉が均等に分散して
いる状態に容易に形成することができると共に、その上
に重ねて印刷する誘電体層の刷り込み性が良いため、耐
電圧不良および発光ムラが少なく発光効率の良い分散型
エレクトロルミネセンス素子を実現できるという作用を
有する。
発明において、発光体層と誘電体層を一回の印刷動作で
同時に重ねて形成するものであり、発光体層と誘電体層
を形成するためのペーストを乾いていない湿潤塗膜の状
態で同時に印刷するようにしたため、請求項1記載の発
明による作用に加えて、粒径の大きい蛍光体粉を含む発
光体層を均一な厚みでしかも蛍光体粉が均等に分散して
いる状態に容易に形成することができると共に、その上
に重ねて印刷する誘電体層の刷り込み性が良いため、耐
電圧不良および発光ムラが少なく発光効率の良い分散型
エレクトロルミネセンス素子を実現できるという作用を
有する。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2記載の発明において、光透過性の絶縁フィルム上に予
めスパッタリング・蒸着等の印刷以外の方法により光透
過率の高い光透過性電極層が形成された光透過性電極付
フィルムを用いて、その上に形成する発光体層、誘電体
層、背面電極層のうち少なくとも二種類の重なり合う層
を同時に重ねて形成するようにしたものであり、薄膜か
らなる光透過性電極層を有する光透過率の高い光透過性
電極付フィルムを用いることにより、高輝度の分散型エ
レクトロルミネセンス素子を容易に得ることができると
いう作用を有する。
2記載の発明において、光透過性の絶縁フィルム上に予
めスパッタリング・蒸着等の印刷以外の方法により光透
過率の高い光透過性電極層が形成された光透過性電極付
フィルムを用いて、その上に形成する発光体層、誘電体
層、背面電極層のうち少なくとも二種類の重なり合う層
を同時に重ねて形成するようにしたものであり、薄膜か
らなる光透過性電極層を有する光透過率の高い光透過性
電極付フィルムを用いることにより、高輝度の分散型エ
レクトロルミネセンス素子を容易に得ることができると
いう作用を有する。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれか一つに記載の発明において、エクストルージョ
ン型のノズルを備えた装置として、複数種類のペースト
を同時に均一な膜厚に塗布できるダイコータを用いたも
のであり、ダイコータにより形成された層は、表面の平
坦性、膜厚の均一性に優れているため、特に各層の形成
状態に起因する発光ムラ等の少ない分散型エレクトロル
ミネセンス素子を実現することができるという作用を有
する。
いずれか一つに記載の発明において、エクストルージョ
ン型のノズルを備えた装置として、複数種類のペースト
を同時に均一な膜厚に塗布できるダイコータを用いたも
のであり、ダイコータにより形成された層は、表面の平
坦性、膜厚の均一性に優れているため、特に各層の形成
状態に起因する発光ムラ等の少ない分散型エレクトロル
ミネセンス素子を実現することができるという作用を有
する。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれか一つに記載の発明において、吐出させるペース
トの組成が、それぞれポリマー系バインダーに、酸化イ
ンジウムスズ等の透明導電粉を分散させた光透過性電極
層形成用の導電ペースト、ZnS結晶にCu等をドープ
したような蛍光体粉末を分散させた発光体層形成用の絶
縁ペースト、BaTiO3等の高誘電性フィラーを分散
させた誘電体層形成用の絶縁ペースト、導電性フィラー
を分散させた背面電極層形成用の導電ペーストで、上記
のペーストの中から選択した少なくとも二種類の重なり
合う層を同時に重ねて形成するようにしたものであり、
いずれのペーストも従来のスクリーン印刷に用いられる
ペーストの組成と同じであるため、専用ペーストを製作
せずとも、従来のペーストを容易に流用することができ
るという作用を有する。
いずれか一つに記載の発明において、吐出させるペース
トの組成が、それぞれポリマー系バインダーに、酸化イ
ンジウムスズ等の透明導電粉を分散させた光透過性電極
層形成用の導電ペースト、ZnS結晶にCu等をドープ
したような蛍光体粉末を分散させた発光体層形成用の絶
縁ペースト、BaTiO3等の高誘電性フィラーを分散
させた誘電体層形成用の絶縁ペースト、導電性フィラー
を分散させた背面電極層形成用の導電ペーストで、上記
のペーストの中から選択した少なくとも二種類の重なり
合う層を同時に重ねて形成するようにしたものであり、
いずれのペーストも従来のスクリーン印刷に用いられる
ペーストの組成と同じであるため、専用ペーストを製作
せずとも、従来のペーストを容易に流用することができ
るという作用を有する。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の
いずれか一つに記載の発明において、吐出させるペース
トのポリマー系バインダーと溶剤が同じ系であるもので
あり、各層の塗膜中の溶剤を残留させることなく同等時
間で焼付乾燥して各層を形成できるため、残留溶剤に起
因する密着強度の低下等の不具合の発生を低減すること
ができるという作用を有する。
いずれか一つに記載の発明において、吐出させるペース
トのポリマー系バインダーと溶剤が同じ系であるもので
あり、各層の塗膜中の溶剤を残留させることなく同等時
間で焼付乾燥して各層を形成できるため、残留溶剤に起
因する密着強度の低下等の不具合の発生を低減すること
ができるという作用を有する。
【0016】請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の
いずれか一つに記載の分散型エレクトロルミネセンス素
子の製造方法を用いて製造した分散型エレクトロルミネ
センス素子であり、耐電圧不良が少なく発光ムラの少な
い各種特性の優れた高品質な分散型エレクトロルミネセ
ンス素子を容易かつ安価に提供できるという作用を有す
る。
いずれか一つに記載の分散型エレクトロルミネセンス素
子の製造方法を用いて製造した分散型エレクトロルミネ
センス素子であり、耐電圧不良が少なく発光ムラの少な
い各種特性の優れた高品質な分散型エレクトロルミネセ
ンス素子を容易かつ安価に提供できるという作用を有す
る。
【0017】本発明の実施の形態による分散型エレクト
ロルミネセンス素子およびその製造方法について、光透
過性電極付フィルム上にエクストルージョン型のノズル
に設けた吐出口から各種ペーストを吐出させるダイコー
タを用いた場合を例として、以下に図1〜図7を用いて
説明する。
ロルミネセンス素子およびその製造方法について、光透
過性電極付フィルム上にエクストルージョン型のノズル
に設けた吐出口から各種ペーストを吐出させるダイコー
タを用いた場合を例として、以下に図1〜図7を用いて
説明する。
【0018】図1は本発明の一実施の形態によるダイコ
ータを用いた分散型エレクトロルミネセンス素子の製造
方法を説明するブロック図であり、同図において、20
A,20B,20Cはペーストタンクで、このペースト
タンク20A,20B,20Cは、各々配管21A,2
1B,21Cを介してペーストを吐出するためのダイノ
ズル22のペースト注入口22A,22B,22Cに接
続されている。
ータを用いた分散型エレクトロルミネセンス素子の製造
方法を説明するブロック図であり、同図において、20
A,20B,20Cはペーストタンクで、このペースト
タンク20A,20B,20Cは、各々配管21A,2
1B,21Cを介してペーストを吐出するためのダイノ
ズル22のペースト注入口22A,22B,22Cに接
続されている。
【0019】このダイノズル22は、図2の一部断面の
外観斜視図および図3の上面図に示すように、薄板状の
中央壁部23Aと断面台形状の中央壁部23Bが本体側
方部23C,23Dによって挟持されると共に、ペース
ト注入口22A,22B,22Cをそれぞれ備えた第一
サイドブロック23Eと第二サイドブロック23Fによ
り連結固定されており、この断面台形状の中央壁部23
B、本体側方部23C,23Dの内側部分にはそれぞ
れ、図3のX−X線における断面図である図4に示すよ
うに、ペースト注入口22A,22B,22Cにつなが
った半円柱状のマニホール24A,24B,24Cが設
けられていると共に、図3の上面図に示すように、マニ
ホール24A,24B,24Cとスリット溝25A,2
5B,25Cを介してつながっている吐出口26A,2
6B,26Cが中心位置を合わせて重なり合うように複
数箇所に配列されており、上記吐出口26A,26B,
26Cの長手方向の長さは、吐出口26A,26B,2
6Cの順に徐々に短くなるように形成されている。
外観斜視図および図3の上面図に示すように、薄板状の
中央壁部23Aと断面台形状の中央壁部23Bが本体側
方部23C,23Dによって挟持されると共に、ペース
ト注入口22A,22B,22Cをそれぞれ備えた第一
サイドブロック23Eと第二サイドブロック23Fによ
り連結固定されており、この断面台形状の中央壁部23
B、本体側方部23C,23Dの内側部分にはそれぞ
れ、図3のX−X線における断面図である図4に示すよ
うに、ペースト注入口22A,22B,22Cにつなが
った半円柱状のマニホール24A,24B,24Cが設
けられていると共に、図3の上面図に示すように、マニ
ホール24A,24B,24Cとスリット溝25A,2
5B,25Cを介してつながっている吐出口26A,2
6B,26Cが中心位置を合わせて重なり合うように複
数箇所に配列されており、上記吐出口26A,26B,
26Cの長手方向の長さは、吐出口26A,26B,2
6Cの順に徐々に短くなるように形成されている。
【0020】また、図1において27A,27B,27
Cはペーストタンク20A,20B,20Cからダイノ
ズル22に流れ込むペースト流量を調節するためのポン
プであり、これらで塗布装置28が構成されている。
Cはペーストタンク20A,20B,20Cからダイノ
ズル22に流れ込むペースト流量を調節するためのポン
プであり、これらで塗布装置28が構成されている。
【0021】一方、分散型エレクトロルミネセンス素子
用の基材となる、光透過性の絶縁フィルム上に予め光透
過率の高い光透過性電極層がスパッタリング・蒸着等の
印刷以外の方法により形成された光透過性電極付フィル
ムはロール状に連続して巻かれた帯状のフィルム基材2
9を使用し、その搬送側は、基材取り出し部30、バッ
クアップロール部31、基材巻き取り部32にて構成さ
れており、バックアップロール部31と基材巻き取り部
32の間には乾燥工程のための遠赤外線照射炉33(以
下IR炉という)が配置されている。
用の基材となる、光透過性の絶縁フィルム上に予め光透
過率の高い光透過性電極層がスパッタリング・蒸着等の
印刷以外の方法により形成された光透過性電極付フィル
ムはロール状に連続して巻かれた帯状のフィルム基材2
9を使用し、その搬送側は、基材取り出し部30、バッ
クアップロール部31、基材巻き取り部32にて構成さ
れており、バックアップロール部31と基材巻き取り部
32の間には乾燥工程のための遠赤外線照射炉33(以
下IR炉という)が配置されている。
【0022】これらの装置を用いて分散型エレクトロル
ミネセンス素子を製造する場合の手順について以下に説
明すると、まずペーストタンク20A,20B,20C
の中に、ポリマー系バインダーにそれぞれ、蛍光体粉を
溶剤により分散させた絶縁ペースト34A、高誘電性物
質を溶剤により分散させた絶縁ペースト34B、導電性
フィラーを溶剤により分散させた導電ペースト34Cを
各々注入して、ポンプ27A,27B,27Cにより一
定流量になるように調節しながらダイノズル22のマニ
ホール24A,24B,24C内にそれぞれ絶縁ペース
ト34A、絶縁ペースト34B、導電ペースト34Cを
供給する。
ミネセンス素子を製造する場合の手順について以下に説
明すると、まずペーストタンク20A,20B,20C
の中に、ポリマー系バインダーにそれぞれ、蛍光体粉を
溶剤により分散させた絶縁ペースト34A、高誘電性物
質を溶剤により分散させた絶縁ペースト34B、導電性
フィラーを溶剤により分散させた導電ペースト34Cを
各々注入して、ポンプ27A,27B,27Cにより一
定流量になるように調節しながらダイノズル22のマニ
ホール24A,24B,24C内にそれぞれ絶縁ペース
ト34A、絶縁ペースト34B、導電ペースト34Cを
供給する。
【0023】そして、絶縁ペースト34A、絶縁ペース
ト34B、導電ペースト34Cが連続供給されるにつれ
て、マニホール24A,24B,24C内の圧力が上昇
し、各々のペースト34A,34B,34Cがスリット
溝25A,25B,25Cに充填されて、それぞれ複数
の吐出口26A,26B,26Cから同時に吐出し、図
5の外観斜視図に示すように、連続して供給されるフィ
ルム基材29の表面上に発光体層4、誘電体層5および
背面電極層6となるペースト塗膜を形成する。
ト34B、導電ペースト34Cが連続供給されるにつれ
て、マニホール24A,24B,24C内の圧力が上昇
し、各々のペースト34A,34B,34Cがスリット
溝25A,25B,25Cに充填されて、それぞれ複数
の吐出口26A,26B,26Cから同時に吐出し、図
5の外観斜視図に示すように、連続して供給されるフィ
ルム基材29の表面上に発光体層4、誘電体層5および
背面電極層6となるペースト塗膜を形成する。
【0024】このとき、ダイノズル22は定位置に固定
されているが、フィルム基材29は一定方向に定速で移
動しているため、図5に示すように各層のペースト塗膜
はフィルム基材29の移動方向に対して平行なストライ
プ状に、しかも図5のY−Y線における断面図である図
6に示すように、吐出口26Aと26Bと26Cとは互
いに重なった部分を有するため、下層に対して上層が若
干狭くなるように積層状態に形成され、続いてIR炉3
3により上記積層状態のペースト塗膜が乾燥されること
によって、発光体層4・誘電体層5・背面電極層6が形
成され、その後、外形を所定の形状に打ち抜いて分散型
エレクトロルミネセンス素子として完成するものであ
る。
されているが、フィルム基材29は一定方向に定速で移
動しているため、図5に示すように各層のペースト塗膜
はフィルム基材29の移動方向に対して平行なストライ
プ状に、しかも図5のY−Y線における断面図である図
6に示すように、吐出口26Aと26Bと26Cとは互
いに重なった部分を有するため、下層に対して上層が若
干狭くなるように積層状態に形成され、続いてIR炉3
3により上記積層状態のペースト塗膜が乾燥されること
によって、発光体層4・誘電体層5・背面電極層6が形
成され、その後、外形を所定の形状に打ち抜いて分散型
エレクトロルミネセンス素子として完成するものであ
る。
【0025】このとき、発光体層4・誘電体層5および
背面電極層6を形成するためのそれぞれのペースト34
A・34Bおよび34Cは、乾いていない湿潤塗膜の状
態で同時に印刷できるため、各層間或いは層内に介在す
る気泡の含有量を少なくすることができると共に、発光
体層4は、均一な薄い厚みでしかも蛍光体粉7が均等に
分散している皮膜状態で形成できるため、耐電圧不良お
よび発光ムラが少なく高輝度で発光効率の良い分散型エ
レクトロルミネセンス素子を容易に実現することができ
るものである。
背面電極層6を形成するためのそれぞれのペースト34
A・34Bおよび34Cは、乾いていない湿潤塗膜の状
態で同時に印刷できるため、各層間或いは層内に介在す
る気泡の含有量を少なくすることができると共に、発光
体層4は、均一な薄い厚みでしかも蛍光体粉7が均等に
分散している皮膜状態で形成できるため、耐電圧不良お
よび発光ムラが少なく高輝度で発光効率の良い分散型エ
レクトロルミネセンス素子を容易に実現することができ
るものである。
【0026】また、本塗布装置28においては、絶縁ペ
ースト34A、絶縁ペースト34B、導電ペースト34
Cが、ペーストタンク20A,20B,20Cからダイ
ノズル22に流れ込み吐出口26A,26B,26Cか
ら吐出されるまで大気と接触することがないため、含有
する溶剤成分が揮発することがなく、経時的に粘度の安
定した状態の上記ペースト34A,34B,34Cを連
続的に塗布できるので、フィルム基材29とダイノズル
22先端との間隔、或いはフィルム基材29の搬送速度
および供給する上記ペースト34A,34B,34Cの
流量等を調節することにより、必要とする膜厚およびそ
の皮膜精度等の設定が容易にできるものである。
ースト34A、絶縁ペースト34B、導電ペースト34
Cが、ペーストタンク20A,20B,20Cからダイ
ノズル22に流れ込み吐出口26A,26B,26Cか
ら吐出されるまで大気と接触することがないため、含有
する溶剤成分が揮発することがなく、経時的に粘度の安
定した状態の上記ペースト34A,34B,34Cを連
続的に塗布できるので、フィルム基材29とダイノズル
22先端との間隔、或いはフィルム基材29の搬送速度
および供給する上記ペースト34A,34B,34Cの
流量等を調節することにより、必要とする膜厚およびそ
の皮膜精度等の設定が容易にできるものである。
【0027】さらに、ペースト塗膜およびダイノズルの
断面図である図7に示すように、ダイノズル22の吐出
口26A,26B,26C先端に段差を設けることによ
り、それぞれの必要な塗膜の厚みを確保することができ
ると共に、塗布パターン精度の優れたものを容易に得る
ことができる。
断面図である図7に示すように、ダイノズル22の吐出
口26A,26B,26C先端に段差を設けることによ
り、それぞれの必要な塗膜の厚みを確保することができ
ると共に、塗布パターン精度の優れたものを容易に得る
ことができる。
【0028】そして、絶縁ペースト34A、絶縁ペース
ト34Bおよび導電ペースト34Cのポリマー系バイン
ダーと溶剤を全て同一種類の溶剤系に合わせると、組成
および種類の異なる上記各ペースト34A,34B,3
4Cにより形成されるペースト塗膜であっても同一時間
で残留溶剤なく乾燥できるため、それに起因する不良が
低減できると共に、例えばニジミ等の塗布時の不具合も
低減できることは勿論である。
ト34Bおよび導電ペースト34Cのポリマー系バイン
ダーと溶剤を全て同一種類の溶剤系に合わせると、組成
および種類の異なる上記各ペースト34A,34B,3
4Cにより形成されるペースト塗膜であっても同一時間
で残留溶剤なく乾燥できるため、それに起因する不良が
低減できると共に、例えばニジミ等の塗布時の不具合も
低減できることは勿論である。
【0029】このように本実施の形態による分散型エレ
クトロルミネセンス素子の製造方法は、一回の印刷動作
すなわちペースト塗布動作により発光体層4、誘電体層
5および背面電極層6となるペースト塗膜を同時に重ね
て形成することができるため、分散型エレクトロルミネ
センス素子の製造プロセスが簡素化でき、作業性すなわ
ち生産性を大幅に向上させることができると共に、これ
により製作された分散型エレクトロルミネセンス素子
は、耐電圧不良の要因となるピンホールが少なく、また
蛍光体粉7が層内に均等に分散した薄くて均一な膜厚の
発光体層4を有しているため、発光効率の優れた高品質
な分散型エレクトロルミネセンス素子を安価に実現する
ことができるものである。
クトロルミネセンス素子の製造方法は、一回の印刷動作
すなわちペースト塗布動作により発光体層4、誘電体層
5および背面電極層6となるペースト塗膜を同時に重ね
て形成することができるため、分散型エレクトロルミネ
センス素子の製造プロセスが簡素化でき、作業性すなわ
ち生産性を大幅に向上させることができると共に、これ
により製作された分散型エレクトロルミネセンス素子
は、耐電圧不良の要因となるピンホールが少なく、また
蛍光体粉7が層内に均等に分散した薄くて均一な膜厚の
発光体層4を有しているため、発光効率の優れた高品質
な分散型エレクトロルミネセンス素子を安価に実現する
ことができるものである。
【0030】なお本実施の形態においては、光透過性電
極付フィルムを連続してロール状に巻いたフィルム基材
29に対して、三種類のペースト34A,34B,34
Cをエクストルージョン型のダイノズル22に設けた吐
出口26A,26B,26Cから同時に吐出させて塗布
することができるダイコータからなる塗布装置28を用
いて分散型エレクトロルミネセンス素子を製造する例を
説明したが、一回の印刷動作で複数のペーストをそれぞ
れの膜厚が均一で上面が平坦になるように同時に塗布で
きるエクストルージョン型の他の方式を用いても同様の
作用効果を奏する分散型エレクトロルミネセンス素子を
得ることができることは言うまでもなく、さらにダイコ
ータを用いる場合においても、ペーストタンク、その流
路、ノズル吐出口の数、またノズルの形状等は上記に記
載している内容に何等限定されることはなく、塗布する
ペーストの種類としても必要に応じて発光体層、誘電体
層および背面電極層を形成するペーストに加えて積層さ
れた各層を覆う絶縁コート層を形成するためのオーバー
コート用絶縁ペースト等を含めても良いことは言うまで
もない。
極付フィルムを連続してロール状に巻いたフィルム基材
29に対して、三種類のペースト34A,34B,34
Cをエクストルージョン型のダイノズル22に設けた吐
出口26A,26B,26Cから同時に吐出させて塗布
することができるダイコータからなる塗布装置28を用
いて分散型エレクトロルミネセンス素子を製造する例を
説明したが、一回の印刷動作で複数のペーストをそれぞ
れの膜厚が均一で上面が平坦になるように同時に塗布で
きるエクストルージョン型の他の方式を用いても同様の
作用効果を奏する分散型エレクトロルミネセンス素子を
得ることができることは言うまでもなく、さらにダイコ
ータを用いる場合においても、ペーストタンク、その流
路、ノズル吐出口の数、またノズルの形状等は上記に記
載している内容に何等限定されることはなく、塗布する
ペーストの種類としても必要に応じて発光体層、誘電体
層および背面電極層を形成するペーストに加えて積層さ
れた各層を覆う絶縁コート層を形成するためのオーバー
コート用絶縁ペースト等を含めても良いことは言うまで
もない。
【0031】また、光透過性電極付フィルムを使用する
ことなく、光透過性の絶縁フィルム上に、ポリマー系バ
インダーに酸化インジウムスズ等の透明導電粉を分散さ
せたペーストを用いて光透過性電極層をその他の層と同
時に形成するようにすると、ポリマー系バインダー成分
が光透過性電極層の中に有るため、光透過性電極付フィ
ルムを使用した分散型エレクトロルミネセンス素子と比
べて、多少光透過率すなわち輝度が低下したものとなる
が、作業効率はさらに良くなるため、より安価なものを
実現できることは言うまでもなく、使用機器等から要求
される価格・輝度等の様々な条件によって、上記両者の
方法を適宜使い分けると良いことは勿論である。
ことなく、光透過性の絶縁フィルム上に、ポリマー系バ
インダーに酸化インジウムスズ等の透明導電粉を分散さ
せたペーストを用いて光透過性電極層をその他の層と同
時に形成するようにすると、ポリマー系バインダー成分
が光透過性電極層の中に有るため、光透過性電極付フィ
ルムを使用した分散型エレクトロルミネセンス素子と比
べて、多少光透過率すなわち輝度が低下したものとなる
が、作業効率はさらに良くなるため、より安価なものを
実現できることは言うまでもなく、使用機器等から要求
される価格・輝度等の様々な条件によって、上記両者の
方法を適宜使い分けると良いことは勿論である。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明の分散型エレクトロ
ルミネセンス素子の製造方法によると、分散型エレクト
ロルミネセンス素子を構成する光透過性電極層、発光体
層、誘電体層、背面電極層の重なり合う層を同時に重ね
て形成することができるため、製造プロセスを大幅に簡
素化して生産性を向上させることができると共に、これ
により製造された分散型エレクトロルミネセンス素子
は、耐電圧不良および発光ムラが少なくて発光効率の良
い等の特性面においても高品質なものを実現できるとい
う有意な効果が得られるものである。
ルミネセンス素子の製造方法によると、分散型エレクト
ロルミネセンス素子を構成する光透過性電極層、発光体
層、誘電体層、背面電極層の重なり合う層を同時に重ね
て形成することができるため、製造プロセスを大幅に簡
素化して生産性を向上させることができると共に、これ
により製造された分散型エレクトロルミネセンス素子
は、耐電圧不良および発光ムラが少なくて発光効率の良
い等の特性面においても高品質なものを実現できるとい
う有意な効果が得られるものである。
【図1】本発明の一実施の形態によるダイコータを用い
た分散型エレクトロルミネセンス素子の製造方法を説明
するブロック図
た分散型エレクトロルミネセンス素子の製造方法を説明
するブロック図
【図2】同要部であるダイノズルの一部断面の外観斜視
図
図
【図3】同上面図
【図4】同図3のX−X線における断面図
【図5】同塗布装置を用いて皮膜を形成する状態を説明
する外観斜視図
する外観斜視図
【図6】同図5のY−Y線における断面図
【図7】同図5のペースト塗膜およびダイノズルの断面
図
図
【図8】従来の分散型エレクトロルミネセンス素子の断
面図
面図
4 発光体層 5 誘電体層 6 背面電極層 7 蛍光体粉 20A,20B,20C ペーストタンク 21A,21B,21C 配管 22 ダイノズル 22A,22B,22C ペースト注入口 23A,23B 中央壁部 23C,23D 本体側方部 23E 第一サイドブロック 23F 第二サイドブロック 24A,24B,24C マニホール 25A,25B,25C スリット溝 26A,26B,26C 吐出口 27A,27B,27C ポンプ 28 塗布装置 29 フィルム基材 30 基材取り出し部 31 バックアップロール部 32 基材巻き取り部 33 遠赤外線照射炉 34A 発光体層形成用の絶縁ペースト 34B 誘電体層形成用の絶縁ペースト 34C 背面電極層形成用の導電ペースト
Claims (7)
- 【請求項1】 光透過性の絶縁フィルム上に少なくとも
光透過性電極層、発光体層、誘電体層、背面電極層を積
層して構成される分散型エレクトロルミネセンス素子の
各層のうち、少なくとも二種類の重なり合う層をそれぞ
れ形成するためのペーストを、エクストルージョン型の
ノズルに設けた吐出口から一回の印刷動作で同時に重な
るように吐出させてそれぞれの層を形成する分散型エレ
クトロルミネセンス素子の製造方法。 - 【請求項2】 発光体層と誘電体層を一回の印刷動作で
同時に重ねて形成する請求項1記載の分散型エレクトロ
ルミネセンス素子の製造方法。 - 【請求項3】 光透過性の絶縁フィルム上に予めスパッ
タリング・蒸着等の印刷以外の方法により光透過率の高
い光透過性電極層が形成された光透過性電極付フィルム
を用いて、その上に形成する発光体層、誘電体層、背面
電極層のうち少なくとも二種類の重なり合う層を同時に
重ねて形成するようにした請求項1または2記載の分散
型エレクトロルミネセンス素子の製造方法。 - 【請求項4】 エクストルージョン型のノズルを備えた
装置として、複数種類のペーストを同時に均一な膜厚に
塗布できるダイコータを用いた請求項1〜3のいずれか
一つに記載の分散型エレクトロルミネセンス素子の製造
方法。 - 【請求項5】 吐出させるペーストの組成が、それぞれ
ポリマー系バインダーに、酸化インジウムスズ等の透明
導電粉を分散させた光透過性電極層形成用の導電ペース
ト、ZnS結晶にCu等をドープしたような蛍光体粉末
を分散させた発光体層形成用の絶縁ペースト、BaTi
O3等の高誘電性フィラーを分散させた誘電体層形成用
の絶縁ペースト、導電性フィラーを分散させた背面電極
層形成用の導電ペーストで、上記のペーストの中から選
択した少なくとも二種類の重なり合う層を同時に重ねて
形成するようにした請求項1〜4のいずれか一つに記載
の分散型エレクトロルミネセンス素子の製造方法。 - 【請求項6】 吐出させるペーストのポリマー系バイン
ダーと溶剤が同じ系である請求項1〜5のいずれか一つ
に記載の分散型エレクトロルミネセンス素子の製造方
法。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか一つに記載の分
散型エレクトロルミネセンス素子の製造方法を用いて製
造した分散型エレクトロルミネセンス素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10029458A JPH11233257A (ja) | 1998-02-12 | 1998-02-12 | 分散型エレクトロルミネセンス素子およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10029458A JPH11233257A (ja) | 1998-02-12 | 1998-02-12 | 分散型エレクトロルミネセンス素子およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11233257A true JPH11233257A (ja) | 1999-08-27 |
Family
ID=12276670
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10029458A Pending JPH11233257A (ja) | 1998-02-12 | 1998-02-12 | 分散型エレクトロルミネセンス素子およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11233257A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003508890A (ja) * | 1999-09-01 | 2003-03-04 | オスラム オプト セミコンダクターズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 電界ルミネセンスデバイスおよびその製造法 |
JP2004014172A (ja) * | 2002-06-04 | 2004-01-15 | Konica Minolta Holdings Inc | 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法と用途 |
JP2005100979A (ja) * | 2003-08-29 | 2005-04-14 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 表示装置及びその作製方法 |
JP2005116284A (ja) * | 2003-10-06 | 2005-04-28 | Fuji Photo Film Co Ltd | エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法 |
JP2009145504A (ja) * | 2007-12-12 | 2009-07-02 | Fujifilm Corp | ウエブ状電極材料およびその製造方法 |
US8040059B2 (en) | 2003-08-29 | 2011-10-18 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device comprising a conductive barrier body in direct contact with a sealing material |
-
1998
- 1998-02-12 JP JP10029458A patent/JPH11233257A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2004014172A (ja) * | 2002-06-04 | 2004-01-15 | Konica Minolta Holdings Inc | 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法と用途 |
JP2005100979A (ja) * | 2003-08-29 | 2005-04-14 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 表示装置及びその作製方法 |
US8040059B2 (en) | 2003-08-29 | 2011-10-18 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device comprising a conductive barrier body in direct contact with a sealing material |
US8742661B2 (en) | 2003-08-29 | 2014-06-03 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device comprising a self-luminous light emitter and a barrier body in direct contact with a sealing material |
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