JPH1123161A - 耐熱材 - Google Patents

耐熱材

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JPH1123161A
JPH1123161A JP18771597A JP18771597A JPH1123161A JP H1123161 A JPH1123161 A JP H1123161A JP 18771597 A JP18771597 A JP 18771597A JP 18771597 A JP18771597 A JP 18771597A JP H1123161 A JPH1123161 A JP H1123161A
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JP
Japan
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heat
resistant material
fiber
fiber assembly
resistant
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Withdrawn
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JP18771597A
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English (en)
Inventor
Takahisa Ueda
隆久 上田
Akimasa Yamamoto
晃正 山本
Tatsuo Yamazaki
達生 山崎
Mamoru Shoji
守 荘司
Masachika Yaguchi
正親 矢口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Pillar Packing Co Ltd
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Nippon Pillar Packing Co Ltd
Mitsubishi Chemical Corp
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  • Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続的に長尺物に構成され且つ高い耐熱性と
復元性を備え、耐熱材同士の境界部分や目地などの長さ
方向に連続する隙間に対して簡便に施工し得る耐熱材を
提供する。 【解決手段】 本発明の耐熱材は、連続する長尺物に構
成された繊維集合体(1)とこれを圧縮状態に維持する
可燃性の外装材(2)とから成り、繊維集合体(1)が
結晶質アルミナ系短繊維とセラミック系短繊維の層状積
層物であり、外装材(2)により繊維集合体(1)がそ
の常態体積の10体積%以上圧縮される。また、用途に
応じてロープ状、角材状、シート状などに形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱材に関するも
のであり、詳しくは、高温炉や高温ダクトの断熱材また
は目地材などとして使用される耐熱材であって、高い耐
熱性と復元性を備え且つ加工性に優れた耐熱材に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】高温炉、高温ダクトの壁面や継ぎ目に
は、断熱材または目地材としての耐熱材が使用される。
斯かる耐熱材としては、アルミナ系またはアルミナ・シ
リカ系のセラミック繊維を集積した耐熱材、または、前
記セラミック繊維にバーミキュライト等の熱膨張性材料
を添加した耐熱材が種々提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の耐熱材は、例え
ば、600℃以上の温度条件下において、繊維の収縮や
熱膨張性材料の熱劣化が生じるため、耐熱材同士の境界
部分や目地に挿入した場合、間隙が発生したり、あるい
は、耐熱材自体に亀裂が発生し、断熱効果やシール性が
低下すると言う問題がある。また、予め、繊維の収縮量
を見込むと、体積的に大きな量の圧縮成形が必要であ
り、加工上の難点もある。
【0004】本発明は、上記の各問題を解決すべくなさ
れたものであり、その目的は、耐熱材同士の境界部分や
目地などの長さ方向に連続する隙間に対して簡便に施工
し得る様に、連続的に長尺物に構成され且つ圧縮された
耐熱材であって、高い耐熱性と復元性を備え且つ加工性
に優れ、しかも、低コストで製造できる耐熱材を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の第1
の要旨は、連続する長尺物に構成された繊維集合体とこ
れを圧縮状態に維持する可燃性の外装材とから成り、前
記繊維集合体は、結晶質アルミナ系短繊維とセラミック
系短繊維との層状積層物であり、かつ、前記外装材によ
って常態体積の10体積%以上圧縮されていることを特
徴とする耐熱材に存する。
【0006】また、本発明の第2の要旨は、連続する長
尺物に構成された繊維集合体とこれを圧縮状態に維持す
る可燃性の外装材とから成り、前記繊維集合体は、結晶
質アルミナ系短繊維とセラミック系短繊維との層状積層
物であり、かつ、前記外装材が焼失した際の1200℃
以下における復元性が10体積%以上であることを特徴
とする耐熱材に存する。
【0007】上記の第1及び第2の要旨に係る耐熱材に
おいては、高い耐熱特性を確保し且つ製造コストを低減
するため、繊維集合体におけるアルミナ系短繊維とセラ
ミック系短繊維との比率が重量比で30:70〜70:
30であるのが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る耐熱材の実施形態を
図面を参照して説明する。図1〜図8は、本発明に係る
耐熱材の構造例を示す一部破断の斜視図である。図1は
ロ−プ状に形成された耐熱材、図2は角材状に形成され
た耐熱材、図3はシート状に形成された耐熱材をそれぞ
れ示す図であり、これら図1〜図3の耐熱材は、いずれ
もシ−ト状素材の切断片を重層して構成された耐熱材で
ある。図4〜図7はシ−ト状素材を巻き重ねて構成され
た耐熱材、図8は繊維集合体を金属線またはアルミナ系
長繊維で巻回した構成の耐熱材をそれぞれ示す図であ
る。
【0009】本発明の耐熱材は、例えば、高温炉などの
断熱材や目地材として使用される耐熱材であり、図1に
示す様に、連続する長尺物に構成された繊維集合体
(1)とこれを圧縮状態に維持する可燃性の外装材
(2)とから成る。繊維集合体(1)とは、アルミナ系
短繊維のシート状素材(10)及びセラミック系短繊維
のシート状素材(12)をほぼ一様に、すなわち、層状
に積層した集合体を言い、所謂ブランケット、ペーパー
又はブロックと呼ばれるものを包含する。
【0010】本発明の第1の要旨に係る耐熱材において
は、上記の外装材(2)によって繊維集合体(1)がそ
の常態体積の10体積%以上圧縮されている。すなわ
ち、本発明の耐熱材は、断熱材や目地材などとして使用
した場合、外装材(2)が焼失することにより、繊維集
合体(1)が高い圧縮復元特性を発揮し、目地などの間
隙を確実に封止することが出来る。特に、集合体(1)
がその常態体積の20〜45体積%圧縮されていると、
実用上、十分な復元率が得られるので好ましい。
【0011】また、本発明の第2の要旨に係る耐熱材に
おいては、外装材(2)が焼失した際の1200℃以下
における繊維集合体(1)の復元性が10体積%以上に
設定されている。すなわち、繊維集合体(1)は、外装
材(2)が焼失した際、上記の温度以下の条件下で優れ
た耐熱性を発揮し、10体積%以上の復元性を発現す
る。
【0012】そして、上記の各要旨に係る耐熱材におい
ては、高い耐熱特性を確保し且つ施工性を向上するた
め、繊維集合体(1)におけるアルミナ系短繊維とセラ
ミック系短繊維との比率が重量比で30:70〜70:
30に設定されるのが好ましい。上記の繊維集合体
(1)は、800〜1000℃の耐熱性を有し、しか
も、その一部をセラミック系短繊維によって構成される
ため、製造コストを十分に低減し得る。
【0013】繊維集合体(1)に含まれるアルミナ系短
繊維としては、通常、繊維径が1〜50μm、繊維長が
0.5〜500mmの繊維が使用されるが、復元力およ
び形状保持性の観点からは、繊維径が3〜8μm、繊維
長が0.5〜300mmの繊維が特に好ましい。
【0014】上記アルミナ繊維は、アルミナ−シリカ系
の結晶質短繊維であって、当該アルミナ系短繊維におけ
るアルミニウムと珪素の比が、Al23とSiO2の重
量比として、70:30〜99:1の組成の繊維が好ま
しい。特に、アルミナ72〜85重量%のムライト組成
の繊維は、高温安定性および弾力性に優れており、好ま
しいアルミナ繊維である。
【0015】結晶質アルミナ繊維は、同じアルミナ−シ
リカ系の非結晶質セラミック繊維と比較し、常温から高
温に亘って弾力性に富み且つ耐熱性に優れ、特に、非結
晶質のセラミック繊維の様に軟化収縮などの熱劣化が極
めて少ないため、繊維集合体(1)として好適な材料で
ある。すなわち、結晶質アルミナ系短繊維を含む繊維集
合体(1)は、低い嵩密度で高い復元力を発生し且つそ
の温度変化が少ないと言う性質を持つ。
【0016】繊維集合体(1)に含まれるセラミック系
短繊維としては、上記の結晶質アルミナ繊維以外の所謂
セラミックファイバー等の一般的なアルミナ系セラミッ
ク繊維またはアルミナ−シリカ系セラミック繊維が使用
される。斯かるセラミック繊維の繊維径は1〜2μm、
繊維長は40〜250mmである。
【0017】上記セラミック系短繊維は、当該セラミッ
ク系短繊維におけるアルミニウムと珪素の比が、Al2
3とSiO2の重量比として、20:80〜69:31
の組成の繊維が好ましい。斯かる組成のセラミック繊維
は、例えば、1000℃程度までの耐熱性を有し、アル
ミナ系短繊維よりも弾力性に乏しく、耐熱度は低いもの
の、常温における機械的強度に優れており、しかも、仮
に、耐熱温度以上の温度条件下で使用された場合でも、
これが熱劣化するまでの間、繊維集合体全体としての初
期の嵩密度を確保し、特に、施工に必要な形状および剛
性を維持するのに有効である。
【0018】更に、繊維集合体(1)中のセラミック系
短繊維には熱膨張性材料が含有されていてもよい。熱膨
張性材料は、無機膨張性材料、ゼオライト鉱物、エチレ
ン系多元重合体などの有機バインダーによって構成され
る。無機膨張性材料としては、中空ガラス微小球、ベン
トナイト、膨張性バーミュキュライト、金雲母、パーラ
イト、膨張性黒鉛、膨張性フッ化雲母などが挙げられ
る。セラミック系短繊維中に熱膨張性材料を含有する場
合には、弾力性に乏しいセラミック系短繊維に対し、外
装材(2)が消失した後の復元性を熱膨張性材料が補完
し、加熱された際に一時的に高い膨張性を発揮するた
め、隙間に充填するシール材などとして使用した場合に
適用個所に対する形状追従性が一層高められる。
【0019】可燃性の外装材(2)は、使用温度以下の
温度で焼失する素材によって構成され、かつ、断熱材や
目地材などとして施工に使用されるまで上記の繊維集合
体(1)を一定の圧縮形状に保持できる構造になされ
る。外装材(2)の素材としては、綿、麻などの天然繊
維、レーヨン、ナイロン、ポリエステル等の化学繊維が
一般的に使用される。
【0020】外装材(2)の構造としては、ニット編、
筒織りおよび編組などによって繊維集合体(1)を被覆
する構造、繊維集合体(1)をワインディングする構造
が挙げられる。また、外装材(2)は、繊維集合体
(1)を圧縮保持し得る限り、紙などの可燃性シートや
フィルムから成るテープによって構成し、繊維集合体
(1)を被覆する構造とすることも出来る。
【0021】本発明の耐熱材は、所定の外形および大き
さに形成したアルミナ系短繊維およびセラミック系短繊
維のシート状素材(10)、(12)を重層または巻き
重ねて繊維集合体(1)を作製すると共に、繊維集合体
(1)を常態体積の10体積%以上圧縮した状態で外装
材(2)を被覆して製造される。
【0022】アルミナ系短繊維およびセラミック系短繊
維のシート状素材(10)、(12)としては、各々、
ブランケット、ペーパー或いはブロックが使用できる。
また、熱膨張性材料を含むセラミック系短繊維は、セラ
ミックファイバーを湿式抄造して製造される。外装材
(2)は、例えば編組構造の場合、繊維集合体(1)を
束ねると同時にその外周側を加圧しつつ連続的に編組さ
れる。本発明の耐熱材は、比較的少ない圧縮量で繊維集
合体(1)を被覆できるため、加工性に極めて優れてい
る。
【0023】上記の様にして得られた耐熱材における繊
維集合体(1)の嵩密度は、繊維集合体(1)における
アルミナ系短繊維とセラミック系短繊維との比率および
繊維集合体(1)の復元力、復元量を勘案して適度な嵩
密度に設定される必要がある。具体的には、繊維集合体
(1)の常態嵩密度、すなわち、圧縮前における繊維集
合体(1)の嵩密度は、0.05〜0.30g/cm3
程度とされる。繊維集合体(1)の常態嵩密度が0.0
5g/cm3よりも小さい場合は、復元した際の弾性力
が不足して十分なシール性を発揮できず、また、繊維集
合体(1)の常態嵩密度が0.30g/cm3よりも大
きい場合は、圧縮加工が難しくなるため、何れの場合も
好ましくない。
【0024】本発明の耐熱材は、主に、高温炉や高温ダ
クトの断熱材、他の断熱材同士の間隙や炉壁の目地に挿
入される目地材、シール材、高温機器のシール材などと
して使用される。本発明の耐熱材においては、高温の酸
化雰囲気に晒された際、可燃性の外装材(2)が焼失
し、繊維集合体(1)が復元することにより目地などの
間隙を埋める。
【0025】本発明の耐熱材おいて、繊維集合体(1)
は、結晶質アルミナ系短繊維とセラミック系短繊維との
層状積層物によって構成されており、高い耐熱性と復元
性を発揮する。また、仮に、セラミック系短繊維が熱劣
化する高温条件下に置かれても、繊維集合体(1)の中
の結晶質アルミナ系短繊維における熱劣化がなく、一旦
復元された全体の形状が前記アルミナ系短繊維によって
保持される。従って、本発明の耐熱材おいては、断熱材
や目地材などとして使用した場合、間隙や亀裂の発生が
なく、優れた断熱効果やシール性が得られる。
【0026】また、繊維集合体(1)のセラミック系短
繊維が熱膨張性材料を含む本発明の耐熱材においては、
繊維集合体(1)が復元する際、最初に、熱膨張性材料
による大きな膨張力により目地などの間隙に対して形状
追従性を発揮するため、一層高いシール性が得られる。
更に、繊維集合体(1)の外周に補強被覆材(3)が配
置された本発明の耐熱材は、外装材(2)が焼失した
後、補強被覆材(3)が繊維の逸散を防止するため、特
に、気流の発生する環境下において好適に使用し得る。
【0027】本発明の耐熱材は、その用途や使用条件に
応じて、例えば、図1〜図7に示す様な各種の形態に構
成できる。図1に示す耐熱材は、外装材(2)の焼失前
においてロ−プ状に形成された耐熱材である。斯かる耐
熱材は、適宜変形させて装着可能なため、通常のOリン
グ溝の様な嵌合溝を有するシール部の他、比較的狭い間
隔のシール部に好適である。この様なシール部として
は、煤取り用の高温フィルターのシール部や炉壁の目地
などが挙げられる。
【0028】図2に示す耐熱材は、外装材(2)の焼失
前において角材状、すなわち、細長いブロック状に形成
された耐熱材である。斯かる耐熱材は、奥深い直線的な
隙間に対して容易に装着可能であり、炉壁の隣接する断
熱ブロック間の目地や炉のドアと壁の間隙などの比較的
広い隙間に適用する目地材として好適である。
【0029】図3に示す耐熱材は、外装材(2)の焼失
前においてシート状またはベルト状に形成された耐熱材
である。斯かる耐熱材は、扁平に積層加工した繊維集合
体(1)を外装材(2)で被覆した後、繊維集合体
(1)の厚さ方向に結束糸を貫通させる、すなわち、キ
ルティング加工することによって製造できる。この様な
シート状またはベルト状の耐熱材は、形状保持性に優れ
且つ打抜き加工や切断加工が可能なため、自由な形状が
要求される場合、例えば、断熱材同士の接合部や高温ダ
クトの接続部など、隙間距離としては狭いが比較的大き
な面積のシール部分に介装する場合に好適である。
【0030】そして、図1〜図3に示す構造の各耐熱材
は、アルミナ系短繊維およびセラミック系短繊維のシ−
ト状素材(10)、(12)の切断片を層状積層物とし
て重層することにより繊維集合体(1)が構成された耐
熱材である。斯かる耐熱材は、シ−ト状素材(10)、
(12)の重層方向における復元性に優れ且つシ−ト状
素材(10)、(12)の面方向における寸法安定性に
優れているため、方向により収縮率の異なる断熱ブロッ
ク間の目地材、炉壁の目地材、ドアパッキン等として好
適に使用し得る。
【0031】すなわち、図1〜図3に示す耐熱材におい
ては、目地などの隙間に対し、離間距離(隙間距離)方
向にシート状素材(10)、(12)の重層方向を一致
させて装着した場合、隙間の離間方向に対して十分な復
元性を発揮し、かつ、隙間の奥行方向に対する変動が装
着の前後で極めて小さいと言う特性がある。しかも、多
数配列された状態のシ−ト状素材(10)、(12)の
切断縁は、繊維の断面が露出するため、外力に対して高
い強度が得られる。更に、繊維集合体(1)の表裏、す
なわち、高温側にアルミナ系短繊維のシ−ト状素材(1
0)を配置することにより、耐熱性、耐風蝕性を確保で
きる。
【0032】図4〜図7に示す構造の耐熱材は、アルミ
ナ系短繊維のシ−ト状素材(10)及びセラミック系短
繊維のシート状素材(12)を層状積層物として巻き重
ねることにより繊維集合体(1)が構成された耐熱材で
ある。斯かる耐熱材は、シ−ト状素材の巻回によって径
方向に均一に復元し且つ弾性を発揮する。しかも、シ−
ト状素材(10)の巻き終り端部を一定位置に設定し、
当該巻き終り端部の配置位置を調整するならば、一層強
い耐熱性と耐風蝕性を発揮し得る。従って、耐熱材は、
均一且つ大きな復元性や耐風蝕性を要求される各種シー
ル材として高い汎用性を有している。
【0033】上記の図1〜図7に示す耐熱材において
は、施工時および復元時にアルミナ系短繊維のシ−ト状
素材(10)の形状を確実に保持するため、シ−ト状素
材(10)が所謂ブランケットと呼ばれるニ−ドルパン
チを施された素材であるのが好ましい。そして、シ−ト
状素材(10)がニ−ドルパンチを施されている場合
は、シ−ト状素材(10)の厚さ方向の復元性や弾性を
一層増大でき、かつ、外装材(2)が焼失後にも繊維集
合体(1)の繊維の脱離や逸散が有効に防止される。
【0034】また、図8に示す構造の耐熱材は、繊維集
合体(1)が金属線またはアルミナ系長繊維で巻回され
且つその最外周に外装材(2)が配置された耐熱材であ
る(シート状素材の層構成は図示を省略)。すなわち、
図8に示す耐熱材においては、加工性および復元した際
の繊維集合体(1)の形状保持性を高めるため、金属線
またはアルミナ系長繊維などの使用時にも焼失しない材
料から成る補強被覆材(3)が外装材(2)の内側に備
えられる。従って、補強被覆材(3)は、繊維集合体
(1)が復元した形状、すなわち、繊維集合体(1)の
ほぼ常態における形状を保持する形態とされる。
【0035】具体的には、補強被覆材(3)の構造は、
ニット編みや編組などの伸縮可能な構造とされる。補強
被覆材(3)を配置する場合は、繊維集合体(1)を作
製すると共に、これを補強被覆材(3)で被覆し、次い
で、最外周側に外装材(2)を編組して製造される。斯
かる耐熱材は、補強被覆材(3)によって繊維の逸散を
一層防止できるため、高温のガス流が繊維集合体(1)
の繊維の脱離や逸散を助長する様な用途、例えば、内燃
機関の排気系または高温ダクトのシール用として好適で
ある。
【0036】更に、図示しないが、本発明の耐熱材にお
いては、外装材(2)が長繊維であってもよい。斯かる
耐熱材においては、外装材(2)の長繊維として、ポリ
プロピレンやナイロンの様な化学繊維が使用され、繊維
集合体(1)の表面に凹凸のない平滑な被覆面を構成で
きるため、一層高いシール性を要求される各種の用途に
好適である。また、図1〜図7に示す様な耐熱材におい
ては、図8に図示した様な補強被覆材(3)を配置する
ことも出来る。
【0037】上記の様に、本発明の耐熱材は、熱劣化が
なく、優れた断熱効果およびシール性が得られるため、
特に、高温炉シ−ル材用または高温炉壁断熱材用として
高い効用を発揮する。
【0038】
【実施例】本発明に係る耐熱材の実施例を説明する。な
お、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。
【0039】[実施例1]結晶質アルミナ系短繊維のブ
ランケットとセラミック系短繊維のブランケットを図5
の様に巻き重ねて繊維集合体(1)を作製した。アルミ
ナ系短繊維およびセラミック系短繊維の各ブランケット
の厚さは6mm、嵩密度は0.10g/cm3であっ
た。そして、繊維集合体(1)を作製すると同時に、繊
維集合体(1)の外周に外装材(2)として綿糸を使用
して連続的に被覆編組することにより外装加工を施し、
繊維集合体(1)を約10体積%以上圧縮して断面が略
円形の図に示す様なロープ状の耐熱材を製造した。
【0040】繊維集合体(1)におけるアルミナ系短繊
維とセラミック系短繊維との比率は重量比で50:50
とした。繊維集合体(1)に含まれるアルミナ系短繊維
としては、アルミニウムと珪素の比が、Al23とSi
2の重量比で72:28のムライト繊維を使用した。
アルミナ系短繊維の繊維径は4.1μm、繊維長は20
〜200mmであった。一方、セラミック系短繊維とし
ては、アルミニウムと珪素の比が、Al2O3とSiO2
の重量比で45:55のセラミック繊維を使用した。セ
ラミック系短繊維の繊維径は2.3μm、繊維長は40
〜80mmであった。圧縮前の繊維集合体(1)の嵩密
度は0.1g/cm3であった。また、外装材(2)
は、見かけ太さが0.3mmの綿糸によって構成した。
製造した耐熱材の断面の平均直径は15mmであった。
【0041】次いで、製造した2つの耐熱材を恒温試験
機中に装填し、恒温試験機内の温度を約600℃に保持
して約1時間加熱処理した。1つの耐熱材は、恒温試験
機内の2枚の鋼板で形成した平均直径の1.1〜1.4
倍の隙間に目地材として挿入し、また、他の1つの耐熱
材は恒温試験機中に放置した。その結果、外装材(2)
は焼失し、1つの耐熱材の繊維集合体(1)は、2枚の
鋼板の隙間形状に倣って断面が略矩形状で且つ間隙を完
全に封止する状態に復元した。他の1つの耐熱材の繊維
集合体(1)は、ほぼ圧縮前の繊維集合体(1)の大き
さに復元した。繊維集合体(1)の圧縮率、復元率は表
1の通りである。
【0042】[実施例2〜4]断面の大きさ及び繊維集
合体(1)の圧縮率が異なる点を除き、実施例1と同様
の耐熱材を製造し、同様の条件で加熱処理を行った。そ
の結果、繊維集合体(1)は、アルミナ系短繊維の劣化
も見られず、ほぼ圧縮前の大きさに復元した。繊維集合
体(1)の圧縮率、復元率は表1の通りである。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の耐熱材は、
比較的少ない圧縮量で繊維集合体を被覆できるため、加
工性に極めて優れている。更に、繊維集合体を構成する
結晶質のアルミナ系短繊維の熱劣化がなく、高い復元性
を備えているため、本発明の耐熱材は、断熱材や目地材
などとして使用した場合、間隙や亀裂の発生がなく、優
れた断熱効果およびシール性を発揮する。また、本発明
の耐熱材は、繊維集合体の一部をセラミック系短繊維に
よって構成されるため、製造コストを十分に低減し得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロ−プ状に形成された耐熱材を示す一部破断の
斜視図(シ−ト状素材の切断片を重層して構成された耐
熱材)
【図2】角材状に形成された耐熱材を示す一部破断の斜
視図(シ−ト状素材の切断片を重層して構成された耐熱
材)
【図3】シート状に形成された耐熱材を示す一部破断の
斜視図(シ−ト状素材の切断片を重層して構成された耐
熱材)
【図4】シ−ト状素材を巻き重ねて構成された耐熱材を
示す一部破断の斜視図
【図5】シ−ト状素材を巻き重ねて構成された耐熱材を
示す一部破断の斜視図
【図6】シ−ト状素材を巻き重ねて構成された耐熱材を
示す一部破断の斜視図
【図7】シ−ト状素材を巻き重ねて構成された耐熱材を
示す一部破断の斜視図
【図8】繊維集合体を補強被覆材で巻回した構成の耐熱
材示す一部破断の斜視図
【符号の説明】 1 :繊維集合体 10:アルミナ系短繊維のシ−ト状素材 12:セラミック系短繊維のシ−ト状素材 2 :外装材 3 :補強被覆材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 達生 大阪府大阪市淀川区野中南二丁目11番48号 日本ピラー工業株式会社内 (72)発明者 荘司 守 新潟県上越市福田町1番地 三菱化学株式 会社直江津事業所内 (72)発明者 矢口 正親 東京都千代田区丸の内二丁目5番2号 三 菱化学株式会社機能資材カンパニー内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続する長尺物に構成された繊維集合体
    とこれを圧縮状態に維持する可燃性の外装材とから成
    り、前記繊維集合体は、結晶質アルミナ系短繊維とセラ
    ミック系短繊維との層状積層物であり、かつ、前記外装
    材によって常態体積の10体積%以上圧縮されているこ
    とを特徴とする耐熱材。
  2. 【請求項2】 連続する長尺物に構成された繊維集合体
    とこれを圧縮状態に維持する可燃性の外装材とから成
    り、前記繊維集合体は、結晶質アルミナ系短繊維とセラ
    ミック系短繊維との層状積層物であり、かつ、前記外装
    材が焼失した際の1200℃以下における復元性が10
    体積%以上であることを特徴とする耐熱材。
  3. 【請求項3】 繊維集合体におけるアルミナ系短繊維と
    セラミック系短繊維との比率が重量比で30:70〜7
    0:30である請求項1又は2に記載の耐熱材。
  4. 【請求項4】 アルミナ系短繊維におけるアルミニウム
    と珪素の比が、Al23とSiO2の重量比として、7
    0:30〜99:1である請求項1〜3の何れかに記載
    の耐熱材。
  5. 【請求項5】 セラミック系短繊維におけるアルミニウ
    ムと珪素の比が、Al23とSiO2の重量比として、
    20:80〜69:31である請求項1〜4の何れかに
    記載の耐熱材。
  6. 【請求項6】 セラミック系短繊維中に熱膨張性材料を
    含有している請求項1〜5の何れかに記載の耐熱材。
  7. 【請求項7】 外装材の焼失前においてロ−プ状に形成
    された耐熱材である請求項1〜6の何れかに記載の耐熱
    材。
  8. 【請求項8】 外装材の焼失前において角材状に形成さ
    れた耐熱材である請求項1〜6の何れかに記載の耐熱
    材。
  9. 【請求項9】 外装材の焼失前においてシート状または
    ベルト状に形成された耐熱材である請求項1〜6の何れ
    かに記載の耐熱材。
  10. 【請求項10】 繊維集合体が各短繊維のシ−ト状素材
    の切断片を重層して構成されている請求項1〜6の何れ
    かに記載の耐熱材。
  11. 【請求項11】 繊維集合体が各短繊維のシ−ト状素材
    を巻き重ねて構成されている請求項1〜6の何れかに記
    載の耐熱材。
  12. 【請求項12】 アルミナ系短繊維のシ−ト状素材がニ
    −ドルパンチを施された素材である請求項10又は11
    に記載の耐熱材。
  13. 【請求項13】 繊維集合体が金属線またはアルミナ系
    長繊維で巻回され且つその最外周に外装材が配置されて
    いる請求項1〜6の何れかに記載の耐熱材。
  14. 【請求項14】 外装材が長繊維である請求項1〜6の
    何れかに記載の耐熱材。
  15. 【請求項15】 高温炉シ−ル材用である請求項1〜1
    4の何れかに記載の耐熱材。
  16. 【請求項16】 高温炉壁断熱材用である請求項1〜1
    4の何れかに記載の耐熱材。
JP18771597A 1997-05-13 1997-06-27 耐熱材 Withdrawn JPH1123161A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008215625A (ja) * 2008-05-16 2008-09-18 Furukawa Techno Material Co Ltd 可燃性長尺体貫通部の防火処理方法及び防火処理用充填材

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