JPH11230909A - 改良された化学発光法 - Google Patents
改良された化学発光法Info
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Abstract
学発光法を提供する。 【構成】 ペルオキシダーゼ(POD)を含む検体
と、2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオン化合
物と酸化剤を化学発光増強剤の存在下発光反応させ、P
ODを化学発光量により測定する化学発光法におい
て、PODとは別のペルオキシダーゼ(POD)の
存在下発光反応させることにより、発光量を増加させ
る。
Description
可能な、化学発光法と化学発光試薬およびそれらを用い
た酵素免疫測定法に関する。
発光増強剤の存在下で、2,3−ジヒドロ−1,4−フ
タラジンジオン化合物と酸化剤を反応させる化学発光法
において、生じる発光量をより増加するために、界面活
性剤やタンパク質を共存する方法が知られている(公開
特許公報平6−22795号、公開特許公報平6−24
2111号など)。
方法ではペルオキシダーゼ量と生じる発光量の関係を示
すグラフは、直線的な比例関係にならなかった。ペルオ
キシダーゼ量が増加すると発光量は徐々に増加し、ペル
オキシダーゼ量があるレベルを越えると対数的に発光量
は増加し、更にペルオキシダーゼ量が増すと初めて直線
比例的に発光量が増すようになる。従って、対数的な発
光量の増加を示す量より少ないペルオキシダーゼ量で
は、発光量が極端に低く、測定感度の向上が困難であっ
た。従来の方法は、発光量を増加する点では種々の改善
が行われてきたが、上記問題は未解決であった。
解決するため鋭意検討した結果、定量するペルオキシダ
ーゼとは別のペルオキシダーゼの存在下で発光反応を行
う本発明に到達した。すなわち本発明は、ペルオキシダ
ーゼ(POD)を含む検体と、2,3−ジヒドロ−
1,4−フタラジンジオン化合物と酸化剤を化学発光増
強剤の存在下発光反応させ、PODを化学発光量によ
り測定する化学発光法において、PODとは別のペル
オキシダーゼ(POD)の存在下発光反応させること
により、発光量を増加させることを特徴とする改良され
た化学発光法である。
知のものが使用できる。例えば、公開特許公報昭59−
500252号記載の化合物、公開特許公報昭59−1
71839号記載の化合物、公開特許公報平2−291
299号記載の化合物などが使用できる。これら文献に
記載の化合物のうち好ましいものは、フェノール誘導体
である。特に増強効果の高い、P−ヨードフェノール、
4−(シアノメチルチオ)フェノール、4−シアノメチ
ルチオ−2−クロロフェノールが好ましい。
水素、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウムなどが挙
げられる。これらのうち好ましいのは過酸化水素であ
る。
4−フタラジンジオン化合物としては、ルミノール、イ
ソルミノール、N−アミノヘキシル−N−エチルイソル
ミノール(AHEI)およびN−アミノブチル−N−エ
チルイソルミノール(ABEI)が挙げられる。これら
のうち好ましいものは、ルミノール及びルミノールのナ
トリウム塩である。
ワサビ、微生物、牛乳、白血球などから抽出したペルオ
キシダーゼが挙げられる。これらのうち好ましいもの
は、西洋ワサビのペルオキシダーゼである。また、PO
Dは、遊離の状態であっても、PODが、免疫測定
において用いられるような配位子(例えば、抗原、抗
体、ハプテン、プロテインA、アビジン、ビオチンな
ど)と結合した複合体の状態であってもよい。
Dと同様、西洋ワサビ、微生物、牛乳、白血球などか
ら抽出したペルオキシダーゼが挙げられ、西洋ワサビの
ペルオキシダーゼが好ましい。又、PODは、検体中
のペルオキシダーゼ(POD)と同じ起源のものが好
ましい。すなわち、PODが西洋ワサビのペルオキシ
ダーゼであれば、PODも西洋ワサビのペルオキシダ
ーゼが好ましい。
使用量は、PODの量と化学発光量の関係が直線関係
もしくは直線に近い関係となるのに必要な量である。P
ODの特に好適な使用量は、発光反応中に0.05p
g〜2pgの範囲の量で存在することである。POD
がこの範囲の量より少ないと、本発明の効果が低下し、
量が多いと本来測定したいPOD由来の発光の判別が
できなくなることがある。
れたものでも良いが、PODが、不溶性担体に結合さ
れたものがより好ましい。2,3−ジヒドロ−1,4−
フタラジンジオン化合物、酸化剤および化学発光増強剤
は通常2液の試薬として調整され、発光測定時に個別に
分注使用される。PODが溶液の場合、分注する液が
3種となり煩雑な操作が要求される。不溶性担体に結合
された場合では、そのような煩雑さがない。
測定によって生成される反応物の場合、PODは不溶
性担体に結合した形態を取っている。不溶性担体に結合
したペルオキシダーゼと遊離のペルオキシダーゼは、同
じペルオキシダーゼ量が存在しても発光反応で生じる発
光量は異なる場合がある。従って、PODが不溶性担
体に結合した反応物である場合、PODも不溶性担体
に結合したものが好ましい。
すなわち、ポリスチレンなどの高分子で形成された、ビ
ーズ、チューブ、微粒子などである。又、PODを不
溶性担体に結合させる方法は、従来公知の物理的又は化
学的方法の何れも使用でき、特に制限はない。
、2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオン化合
物及び酸化剤を化学発光増強剤の存在下で行われる。こ
の反応は、アルカリ性の溶液中で行われることが好まし
く、特にpH8〜10が好適である。
るものであればどの様な種類の緩衝液を用いることも可
能であるが、リン酸緩衝液、グリシン/NaOH緩衝
液、トリス/塩酸緩衝液、トリス/酢酸緩衝液、炭酸緩
衝液、バルビタール緩衝液、ホウ酸緩衝液、グッド緩衝
液などが好ましいものとして挙げられる。
加後も上記発光反応の際のpHの好ましい範囲8〜10
に入るような溶液の状態で添加することが好ましい。
3−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオン化合物、酸化
剤の各濃度は、用いる化合物の種類、測定法、条件によ
って最適濃度が設定されなければならない。通常、化学
発光増強剤は、10-4〜1.0(W/V%)、2,3−
ジヒドロ−1,4−フタラジンジオン化合物は、100
nmol〜1mol/リットル、酸化剤は100nmo
l〜1mol/リットルの範囲で、設定できる。
キシダーゼを利用した測定法と測定用キット、特に免疫
測定法と免疫測定用キットに使用することができる。
については広く知られている。例えば、下記免疫測定法
1または2で生成される反応物中のペルオキシダーゼの
活性を測定する事で「測定対象物」を定量することがで
きる。 免疫測定法1:「測定対象物」、「測定対象物に対する
配位子を結合した不溶性担体」、「測定対象物質とペル
オキシダーゼの結合体」の反応物中の測定対象物質を測
定する免疫測定法 免疫測定法2:「測定対象物」、「測定対象物に対する
配位子を結合した不溶性担体」、「測定対象物質に対す
る配位子とペルオキシダーゼの結合体」の反応物質中の
測定対象物を測定する免疫測定法
は、抗原、抗体、ハプテン、プロテインA、アビジン、
ビオチン、遺伝子断片など通常の免疫測定に使用されて
いる物が使用できる。従って、本発明は従来のペルオキ
シダーゼを用いる全ての化学発光酵素免疫測定法に適応
可能なものである。
が本発明はこれに限定されるものではない。
線形状を直線化し、測定感度の向上を示すことを例示す
るものである。
ノメチルチオ)フェノール0.1gを0.1M(モル/
l)、pH8.5のトリス/塩酸緩衝液1リットルに溶
解した。使用するまで遮光、冷蔵保存した。 2)発光試薬Bの調製 酸化剤としては、過酸化水素を用いた。200μlの3
5%過酸化水素水を脱イオン水1リットルに溶解し、発
光試薬Bとした。使用するまで冷蔵保存した。
ローナル抗体結合ビーズの調製 抗AFPポリクローナル抗体(DAKO社製)をpH9
の0.1M炭酸緩衝液に20μg/mlの濃度で溶解し
た。本溶液に、西洋ワサビ由来ペルオキシダーゼ(東洋
紡製)を0〜100pg/mlの濃度で添加した。直径
6.4mmのポリスチレンビーズを加え、48時間反応
させたのち、0.1%牛血清アルブミン含有リン酸緩衝
液でコーティングし、凍結乾燥した。ビーズに結合した
ペルオキシダーゼ量は、ペルオキシダーゼ活性を測定し
算出した。
ローナル抗体の調製 抗AFPポリクローナル抗体(DAKO社製)、西洋ワ
サビ由来ペルオキシダーゼ(東洋紡製)を用い、文献
[エス・ヨシタケ、エム・イマガワ、イー・イシカワ、
エトール;ジェイ.バイオケム,Vol.92(198
2)1413−1424]に記載の方法でペルオキシダ
ーゼ結合抗AFPポリクローナル抗体を調製した。使用
時に1%牛血清アルブミン含有リン酸緩衝液で希釈して
使用した。
清アルブミン含有リン酸緩衝液300μlおよび「ペル
オキシダーゼ及び抗AFPポリクローナル抗体結合ビー
ズ」1個を37℃、1時間反応した。ビーズを緩衝液で
洗浄後、ペルオキシダーゼ結合抗AFPポリクローナル
抗体液300μlを加え37℃、1時間反応した。緩衝
液で洗浄後、酵素活性の測定を行った。
入った試験管(12×75mm)をアロカ社製ルミネッ
センスリーダーBLR−201型のサンプルホルダーに
セットし、発光試薬A200μlおよび発光試薬B20
0μlを加え発光反応を開始した。発光反応開始から1
分間の発光量を計測した。
Pポリクローナル抗体結合ビーズを用いて標準AFP溶
液0〜40ng/mlを測定した場合の、AFP濃度と
発光量の関係を表1に示した。図1は、AFP濃度が1
0ng/ml以下の場合の、AFP濃度と発光量の関係
を示す検量線である。 (1)はペルオキシダーゼ結合量が0pgの抗AFPポ
リクローナル抗体結合ビーズを用いた場合の検量線、
(2)はペルオキシダーゼ結合量が0.1pgの抗AF
Pポリクローナル抗体結合ビーズを用いた場合の検量
線、(3)はペルオキシダーゼ結合量が0.1pgの抗
AFPポリクローナル抗体結合ビーズを用いた場合の検
量線である。図1のとおり、ペルオキシダーゼ結合量が
0pgの場合、標準AFP濃度5ng/ml以下では発
光量の増加が少なく、検出感度の低下が認められるが、
ペルオキシダーゼ結合量0.1及び1pgの場合、発光
量は直線的に増加し、測定感度の向上が認められる。
キシダーゼ定量法を、さらに発光量を増強および持続す
ることでより高感度にすることが可能となる。従って、
免疫測定法に適応した場合、より高感度な免疫測定が可
能となる。また、発光試薬を溶液状態で長期間安定に保
存可能であるため、測定時の試薬調製などを簡便化でき
ると共に、安定的な発光測定を可能とする。従って、本
発明を適応することで、より高感度で安定な免疫測定試
薬を作ることが可能である。
l以下の場合の、AFP濃度と発光量の関係を示す検量
線である。
クローナル抗体結合ビーズを用いた場合の検量線 (2)ペルオキシダーゼ結合量が0.1pgの抗AFP
ポリクローナル抗体結合ビーズを用いた場合の検量線 (3)ペルオキシダーゼ結合量が0.1pgの抗AFP
ポリクローナル抗体結合ビーズを用いた場合の検量線
Claims (7)
- 【請求項1】 ペルオキシダーゼ(POD)を含む検
体と、2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオン化
合物と酸化剤を化学発光増強剤の存在下発光反応させ、
PODを化学発光量により測定する化学発光法におい
て、PODとは別のペルオキシダーゼ(POD)の
存在下発光反応させることにより、発光量を増加させる
ことを特徴とする改良された化学発光法。 - 【請求項2】 PODの使用量が、PODの量と化
学発光量の関係が直線関係もしくは直線に近い関係とな
るのに必要な量である請求項1記載の化学発光法。 - 【請求項3】 PODを、発光反応中に0.05pg
〜2pgの範囲で存在させる請求項1または2記載の化
学発光法。 - 【請求項4】 PODとして、PODが不溶性担体
に結合したものを用いる請求項1〜3のいずれか記載の
化学発光法。 - 【請求項5】 PODとPODが同じ起源のペルオ
キシダーゼである請求項1〜4のいずれか記載の化学発
光法。 - 【請求項6】 PODを含む検体が、下記免疫測定法
1または2で生成する反応物である請求項1〜5のいず
れか記載の化学発光法。 免疫測定法1:「測定対象物」、「測定対象物に対する
配位子を結合した不溶性担体」、「測定対象物質とPO
Dの結合体」の反応物中の測定対象物質を測定する免
疫測定法 免疫測定法2:「測定対象物」、「測定対象物に対する
配位子を結合した不溶性担体」、「測定対象物質に対す
る配位子とPODの結合体」の反応物質中の測定対象
物質を測定する免疫測定法 - 【請求項7】 免疫測定法1または2における「測定対
象物に対する配位子を結合した不溶性担体」が、さらに
PODを結合させたものである請求項6記載の化学発
光法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5272098A JPH11230909A (ja) | 1998-02-17 | 1998-02-17 | 改良された化学発光法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5272098A JPH11230909A (ja) | 1998-02-17 | 1998-02-17 | 改良された化学発光法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11230909A true JPH11230909A (ja) | 1999-08-27 |
Family
ID=12922764
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5272098A Pending JPH11230909A (ja) | 1998-02-17 | 1998-02-17 | 改良された化学発光法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11230909A (ja) |
-
1998
- 1998-02-17 JP JP5272098A patent/JPH11230909A/ja active Pending
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