JPH11229367A - 地山崩落防止方法 - Google Patents

地山崩落防止方法

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JPH11229367A
JPH11229367A JP2882198A JP2882198A JPH11229367A JP H11229367 A JPH11229367 A JP H11229367A JP 2882198 A JP2882198 A JP 2882198A JP 2882198 A JP2882198 A JP 2882198A JP H11229367 A JPH11229367 A JP H11229367A
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JP
Japan
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collapse
negative pressure
hole
ground
area
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2882198A
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English (en)
Inventor
Masaki Arioka
正樹 有岡
Kiyonari Mori
清就 森
Yasuo Mori
康雄 森
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Kumagai Gumi Co Ltd
Original Assignee
Kumagai Gumi Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kumagai Gumi Co Ltd filed Critical Kumagai Gumi Co Ltd
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Publication of JPH11229367A publication Critical patent/JPH11229367A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 崩落予測エリアを安定エリアに結合する。 【解決手段】 ステップ101で地盤調査により崩落予
測エリアを確定し、ステップ102で崩落予測エリアの
周囲の安定エリアに負圧用孔を掘削し、ステップ103
で地表面に薬剤タンクを設置し、ステップ104でバキ
ュームポンプにより負圧用孔の内部を負圧状態として地
表面から負圧用孔に向かう地下水の浸透流を作り出し、
ステップ105で薬剤タンクより地表面に薬剤を撒くこ
とにより、薬剤が上記地下水の浸透流により地表面の側
から亀裂の方向へ導かれ、ステップ106で薬剤が負圧
用孔に到達したら薬剤の硬化を待つ。又、薬剤の硬化後
において、負圧用孔を埋め戻しせずに地下水排水用孔と
して利用すれば、崩落予測エリア及び周囲の地下水を適
切に排水し、崩落予測エリアの乾湿の繰り返しによる不
安定化が防げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は地山が崩落するの
を事前に防止する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】日本の国土は、面積が狭く、山が険しい
ことから、山間部では地山の崩落が発生しやすい実情に
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】地山の崩落を防ぐに
は、地盤調査による崩落が予測される崩落予測エリアを
破砕してしまうか、薬剤注入により崩落予測エリアを地
盤改良するか等のような対策工が考えられるが、破砕に
よる場合は周囲の環境に及ぼす影響が大きく、薬剤注入
による場合は崩落予測エリアと安定エリアとの境に亀裂
を発生又は拡大して崩落を誘発する可能性があると共
に、改良が必要とされる想定崩落面全体を改良するには
施工の安全性や改良効果の面でにわかに採用しがたいも
のである。
【0004】そこで、この発明は、崩落予測エリア周り
の安定エリアの地中に負圧を形成し、この負圧を利用し
て薬剤を亀裂及びその周囲に浸透させることにより、亀
裂の拡大を防ぎつつ、崩落予測エリアを安定エリアに結
合できる地山崩落防止方法を提供しようとするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にあって
は、崩落予測エリアの周囲の安定エリアに負圧用孔を掘
削し、負圧用孔の内部を負圧状態に形成して薬剤を地表
面の側から想定崩落面の方向へ導き、薬剤を硬化させる
ことを特徴としている。請求項2の発明にあっては、請
求項1の薬剤の硬化後においても負圧用孔を埋め戻しせ
ずに地下水の排水用孔として利用することを特徴として
いる。
【0006】
【発明の実施の形態】図1〜図3はこの発明の一実施形
態であって、図1は工程を示し、図2は対策工の側面を
示し、図3は対策工の平面を示す。
【0007】図1を参照し、地山崩落防止方法について
説明する。ステップ101において地盤調査により地山
の岩盤が崩落すると予測される崩落予測エリア及び想定
崩落面を確定し、ステップ102において崩落予測エリ
アの下部の安定エリアに負圧用孔を掘削する。この実施
形態の場合、負圧用孔は、方向をコントロールすること
により崩落予測エリアよりも下部を横方向に貫通する形
態にボーリングされる。ボーリングは、掘削時の衝撃で
崩落予測エリアが崩落を発生することがないように、掘
進速度やビット回転速度等のような掘進作業が制御され
る。そして、ステップ103において、崩落予測エリア
の亀裂の地表面に複数の薬剤タンクを想定崩落面に沿っ
て設置すると共に、負圧用孔の一端にバキュームポンプ
より延設されたホースを接続する。この時、負圧用孔の
他端が地山より外側に開放されている場合は、その負圧
用孔の他端を閉塞する。その後、104において、バキ
ュームポンプを駆動して負圧用孔の内部を負圧状態にし
て地表面の側から負圧用孔に向かう地下水の浸透流を作
り出す。これと並行して、ステップ105において、薬
剤タンクの排出口部を開けて、薬剤タンクより接着性が
有る薬剤を想定崩落面周辺の地表面に撒く。この撒かれ
た薬剤は、地表面より想定崩落面の亀裂に浸透すると共
に、想定崩落面の周りの地表面に浸透する。この地表面
に浸透した薬剤は上記地下水の浸透流により想定崩落面
或いはその周囲の亀裂へ導かれる。この想定崩落面沿い
に導かれた薬剤及び上記亀裂に浸透した薬剤は、想定崩
落面の下方へと浸透した後、想定崩落面或いはその周囲
の亀裂の下部より負圧用孔に向かう地下水の浸透流によ
り負圧用孔へと導かれる。
【0008】それから、ステップ106において、薬剤
が負圧用孔に到達した時点で、薬剤タンクの排出口部を
閉じる。その状態のまま、地表面と負圧用孔との間に浸
透した薬剤が硬化するのを待つ。ステップ107におい
て、負圧用孔は埋め戻しせずに地下水排水用孔として利
用する。この薬剤が硬化した後に、ステップ108にお
いて、薬剤タンク等の機材や設備を撤去し、対策工を終
わる。
【0009】以上により、想定崩落面周辺の亀裂で浸透
硬化した薬剤が崩落予測エリアを安定エリアに接着した
形態となり、岩盤の崩落を防止できる。しかも、想定崩
落面の亀裂及びその周囲には浸透硬化した薬剤が存在
し、対策工以後には雨水や地下水が亀裂及びその周囲に
浸透しにくくなり、亀裂の発達も防止できる。又、負圧
用孔を埋め戻しせずに地下水排水用孔として利用するこ
とにより、崩落予測エリア及び周囲の地下水が適切に排
水され、崩落予測エリアの地山が乾湿等の繰り返しや湿
潤により不安定化するのを防止できる。
【0010】前記薬剤の浸透は自然浸透でも加圧注入で
も良いが、加圧注入の場合の注入圧は亀裂が拡大しない
範囲とすることが好ましい。又、薬剤としては、粘性が
低く、硬化する際の膨張性及び温度変化に伴う膨張性が
小さく、ゲルタイムが数日と長く、浸透性が良く、時間
経過に伴う強度低下が少ない特性を有するものであっ
て、例えば、溶液型(水ガラス、高分子系等のような化
学系)、懸濁型(セメント系)の何れでも使用できる
が、懸濁型の場合はセメントの粒子が超微粒子であるマ
イクロセメントを使用すれば、地山や亀裂への薬剤の浸
透性が良く、施工より時が経っても安定している。
【0011】図2及び図3において、1は崩落予測エリ
ア、2は安定エリア、3は想定崩落面、4は薬剤タン
ク、5は掘削された負圧用孔、6はバキュームポンプ、
7はホースである。そして、負圧用孔5の他端を図3の
止め部材11により閉塞した後、バキュームポンプ6を
駆動することにより、地表面12の側から負圧用孔5に
向かう地下水の浸透流13が作り出される。この浸透流
13により、薬剤タンクより撒かれた薬剤14が地表面
12より想定崩落面3及びその周辺の亀裂及びその周囲
の図外の水路を経由して負圧用孔に到達する。その後、
地表面12と負圧用孔5との間に浸透した薬剤14が硬
化して崩落予測エリア1を安定エリア2に接着した形態
となる。負圧用孔5は埋め戻しされずに地下水排水用孔
として利用されるので、負圧用孔5を他端側より一端側
へ下る水勾配を有するように掘削すれば、地下水の排水
性が良くなる。15は鉄道又は道路等である。
【0012】前記実施形態では負圧用孔5が曲線ボーリ
ングにより崩落予測エリア1を横方向に貫通する形態に
形成されたが、図4及び図5に示すように、負圧用孔5
Aを崩落予測エリア1よりも下方の地表面より安定エリ
ア2の地山内部に向けて袋小路状に複数本掘削しても良
い。
【0013】前記実施形態では薬剤タンク4を地表面1
2において想定崩落面3に沿い設置したが、図6に示す
ように、想定崩落面3に沿い置かれた薬剤タンク4を小
形の副タンクとし、主薬剤タンク16を想定崩落面3よ
り離れた安定エリア2に設置し、この主薬剤タンク16
と副タンクとしての薬剤タンク4とをホースやヘッダー
パイプ等のようなパイプ17で接続し、主薬剤タンク1
6より副タンクとしての薬剤タンク4へ薬剤を小分けし
ても良い。或いは、薬剤タンクにホースやヘッダーパイ
プを接続し、その先を想定崩落面3に沿い設置しても良
い。
【0014】前記実施形態では負圧用孔5を崩落予測エ
リア1よりも下方に設けたが、図7に示すように、負圧
用孔5を崩落予測エリア1の背部側の安定エリア2に曲
線ボーリングのような手法により形成しても良い。この
場合、係る負圧用孔5は想定崩落面3の終端部と同高位
置かそれよりも低い位置に設ければ、薬剤14を想定崩
落面3或いはその周囲の亀裂に万遍なく浸透できる。
【0015】前記実施形態では図1のステップ106で
薬剤の負圧用孔を確認して薬剤の硬化を待ったが、薬剤
の負圧用孔への到達確認後、バキュームポンプに代え
て、エアーコンプレッサーをホースに接続してから、エ
アーコンプレッサーを駆動して、負圧用孔の内部圧力を
大気圧+液圧に調整して、薬剤の硬化を待っても良い。
【0016】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、崩落予測エリアの周囲の安定エリアに掘削した負圧
用孔の内部を負圧状態とし、この負圧により薬剤を地表
面の側から想定崩落面及びその周囲の亀裂及び負圧用孔
の方向へ導いて硬化させることにより、亀裂の拡大を防
ぎつつ、崩落予測エリアを安定エリアに結合できる。請
求項2の発明によれば、負圧用孔を埋め戻しせずに地下
水の排水用孔として利用することにより、崩落予測エリ
ア及び周囲の地下水を適切に排水し、崩落予測エリアの
地山の乾湿等の繰り返しや湿潤による不安定化を防止で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の工程図。
【図2】 第1実施形態の対策工の側面図。
【図3】 第1実施形態の対策工の平面図。
【図4】 第2実施形態の対策工の側面図。
【図5】 第2実施形態の対策工の平面図。
【図6】 第3実施形態の対策工の平面図。
【図7】 第4実施形態の対策工の側面図。
【符号の説明】
1 崩落予測エリア 2 安定エリア 3 想定崩落面 4,16 薬剤タンク 5 負圧用孔 12 地表面 14 薬剤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 崩落予測エリアの周囲の安定エリアに負
    圧用孔を掘削し、負圧用孔の内部を負圧状態に形成して
    薬剤を地表面の側から想定崩落面の方向へ導き、薬剤を
    硬化させることを特徴とする地山崩落防止方法。
  2. 【請求項2】 薬剤の硬化後においても負圧用孔を埋め
    戻しせずに地下水の排水用孔として利用することを特徴
    とする請求項1記載の地山崩落防止方法。
JP2882198A 1998-02-10 1998-02-10 地山崩落防止方法 Withdrawn JPH11229367A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108166472A (zh) * 2018-01-15 2018-06-15 湖北文理学院 一种基于废旧玻璃瓶的地表沁水方法
CN110133221A (zh) * 2019-05-15 2019-08-16 枣庄学院 用于模拟洞室负压的试验装置

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Effective date: 20050510