JPH11229258A - 吸音用繊維成形体および防音壁 - Google Patents

吸音用繊維成形体および防音壁

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JPH11229258A
JPH11229258A JP10029830A JP2983098A JPH11229258A JP H11229258 A JPH11229258 A JP H11229258A JP 10029830 A JP10029830 A JP 10029830A JP 2983098 A JP2983098 A JP 2983098A JP H11229258 A JPH11229258 A JP H11229258A
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sound
fiber
fiber molded
fibers
absorbing
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JP10029830A
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Koji Onishi
孝司 大西
Hidenobu Honda
秀信 本田
Noriyoshi Shintaku
知徳 新宅
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、可聴周波数帯吸音性と同時にファッ
ション性にも優れた吸音性繊維成形体および防音壁を提
供せんとするものである。 【解決手段】本発明の吸音用繊維成形体は、少なくとも
2種類以上の繊維で構成された繊維成形体であって、該
繊維成形体の構成繊維の1種は他の繊維の融点より低い
熱可塑性重合体R1を含有する繊維Aで、かつ、該熱可
塑性重合体R1によって、該繊維A相互間および該繊維
Aと他の繊維との接触点の一部で実質的に接着してお
り、かつ、該繊維成形体の表面の少なくとも一面が、着
色剤を付着含有するものであることを特徴とするもので
ある。また、本発明の防音壁は、かかる吸音用繊維成形
体を用いて構成されていることを特徴とするものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可聴周波数帯吸音
性と同時に着色されたファッション性にも優れた吸音性
繊維成形体に関するものであり、詳しくは車輌用や住宅
用あるいは高速道路などの遮音、吸音用として使用され
る防音壁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車輌用や住宅用あるいは高速道路
の遮音壁用などの吸音材としては、グラスウール、ロッ
クウール、アルミ繊維、軽量発泡コンクリート、多孔質
セラミックなどが使用されてきた。しかし、施工性改
善、人体への障害防止、地球の環境保護、資源の効率的
利用のための廃棄物処理の容易性や再利用の可能性とい
った点からは満足できる吸音材は得られなかった。
【0003】また、防音壁などでは、色彩の面でも、グ
レーなどの無彩色系がほとんどで、カラフルなものが存
在しなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、可聴周波数
帯吸音性と同時に着色されたファッション性にも優れた
吸音性繊維成形体およびそれからなる防音壁を提供せん
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明の吸音用繊維成形体は、少なくと
も2種類以上の繊維で構成された繊維成形体であって、
該繊維成形体の構成繊維の1種は他の繊維の融点より低
い熱可塑性重合体R1を含有する繊維Aで、かつ、該熱
可塑性重合体R1によって、該繊維A相互間および該繊
維Aと他の繊維との接触点の一部で実質的に接着してお
り、かつ、該繊維成形体の表面の少なくとも一面が、着
色剤を付着含有するものであることを特徴とするもので
ある。また、本発明の防音壁は、かかる吸音用繊維成形
体を用いて構成されていることを特徴とするものであ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、前記課題、すなわち、
可聴周波数帯吸音性と同時に着色されたファッション性
にも優れた吸音性繊維成形体、特に、高速道路の遮音
壁、住宅用防音壁について鋭意検討したところ、特定な
繊維成形体をカラフルな色彩に着色したところ、たとえ
ば高速道路の遮音壁として、グリーンに着色した場合に
はドライバーの目の疲れを癒すことができ、また、住宅
の防音壁としてブラウン系に着色したものを採用する
と、落ち着いた外観の住宅に映えるものとなり、本発明
の課題を一挙に解決することを究明したものである。
【0007】本発明の吸音用繊維成形体は、少なくとも
2種以上の繊維で構成された繊維成形体であって、構成
繊維の1種は融点が他の繊維の融点より低い熱可塑性重
合体R1を含有する繊維Aを含み、繊維A相互間および
繊維Aと他の繊維との接触点の一部で実質的に接着して
固定されたものである。吸音用繊維成形体の形態保持性
や耐久性などの面から繊維Aの含有量は20重量%以
上、60重量%未満とするのが好ましい。特に20〜5
0重量%の範囲が好ましい。
【0008】前記繊維Aは、前記熱可塑性重合体R1お
よび熱可塑性重合体R2の2成分からなるものが好まし
く、繊維成形体の使用時の摩擦や揉み作用などによる形
態安定性や発塵が少ない観点から、熱可塑性重合体R2
成分を芯部とし、熱可塑性重合体R1成分を鞘部とする
芯鞘型の複合繊維が特に好ましい。熱可塑性重合体R1
としては例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レンプロピレン共重合体、エチレンブテン共重合体、エ
チレン酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィンあるいは
オレフィン共重合体、ポリヘキサメチレンテレフタレー
ト、ポリヘキサメチレンブチレンテレフタレート、ポリ
ヘキサメチレンテレフタレートイソフタレート等のポリ
エステルあるいは共重合ポリエステル等の熱可塑性ポリ
マーから選ばれる、少なくとも一種類のポリマーを用い
ることができる。熱可塑性重合体R2は特に限定されな
いが、例えば、テレフタン酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸あるいはそれらのエステルを主たるジカルボン
酸成分とし、エチレングリコールもしくはテトラメチレ
ングリコールを主たるグリコール成分とするポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ある
いはポリエチレン2,6−ナフタレートなどのポリエス
テルを用い得る。
【0009】また、繊維Aがナイロン系の場合は、例え
ば熱可塑性重合体R2成分がナイロン6で熱可塑性重合
体R1成分がナイロン6にナイロン66を共重合して融
点を低くしたものなども使用可能である。
【0010】熱可塑性重合体R1の選択においては、R
1の融点は他の繊維の融点より低いものである。また、
R1の融点は、前記繊維A以外の繊維および熱可塑性重
合体R2のうち融点が最も低いものより融点を低くする
のが熱接着性の観点から好ましく、熱接着性の観点から
20℃以上低いのが好ましく、50℃以上低いのがより
好ましい。
【0011】また、接着の効果を向上せしめたり、熱劣
化を防止する観点からR1の融点は80〜170℃の範
囲に含まれるのが好ましく、100〜170℃の範囲に
含まれるのはより好ましい。
【0012】前記繊維AにおけるR1/R2で表される
重量比は、吸音用繊維成形体の形態保持性や耐久性ある
いはコストなどの面から20/80〜60/40の範囲
にあることが好ましい。繊維Aには、この他必要に応じ
てR1、R2以外の酸化チタン、カーボンブラック等の
顔料のほか抗酸化剤、着色防止剤、耐光剤、帯電防止剤
などが添加されていても勿論よい。このような繊維Aは
通常の複合紡糸法によって製造することができる。
【0013】次に、本発明の繊維成形体の吸音性を向上
させるため、繊維Aは機械捲縮等を有するのが好まし
い。この捲縮数は3〜10山/25mmであるのが好ま
しく、捲縮度は5〜30%の範囲にあるのが好ましい。
さらに吸音性を向上させるため、繊維Aの繊度は細いも
のが好ましいが、吸音用繊維成形体の製造工程での加工
安定性の面から0.2〜30デニール、繊維長は10〜
100mmの短繊維が好ましく用いられる。
【0014】本発明の繊維成形体を構成するその他の繊
維としては特に限定されないが、前記繊維Aの熱可塑性
重合体R1と熱融着しやすいものが好ましい。さらに、
吸音性を向上させるため、他の繊維についても機械捲縮
等を有するのが好ましく、この捲縮数は3〜10山/2
5mm、捲縮度は5〜30%の範囲が好ましい。また、
吸音性を向上させるため、その他の繊度は細いものが好
ましいが、吸音用繊維成形体の製造工程での加工安定性
の面から0.2〜30デニール、繊維長は10〜100
mmの短繊維が好ましく用いられる。
【0015】前記繊維Aやその他の繊維の吸音用繊維成
形体の中での繊維配列は、吸音性を向上させるため、図
1のように吸音用繊維成形体の面イロハニと平行な面内
でのランダムな方向に配置されている必要がある。さら
に、吸音用繊維成形体の面イロハニと平行な面内でラン
ダムな方向に配置し、かつ吸音用繊維成形体の面イロハ
ニに対し繊維軸方向が略平行に配置しているものがより
好ましい。一般に繊維を用いて吸音材とする場合、吸音
材の密度は高く、厚さは厚く、構成繊維の繊度は細くす
るほど良好な吸音性を示すとされている。しかし、吸音
材の密度、厚さおよび構成繊維の繊度は製造工程での加
工安定性、コストあるいは使用場所によって自ずと限界
がある。同じ密度、厚さおよび構成繊維の繊度の吸音材
では、前記のように繊維配列を吸音材表面と平行な面内
でランダムな方向に配置することによって、例えば繊維
をカードに掛けてウェッブ化し、このウェッブを積層し
て得られるもののように、ある一方向に繊維が配置した
ものに比べて優れた吸音性を発揮する。
【0016】吸音率は、人間の可聴周波数帯域で高く
(100%)することが好ましいが、後記した方法で測
定した可聴周波数の中で低温の代表値として400ヘル
ツで吸音率が30%以上であるのが好ましく、高音の代
表値として1000ヘルツで吸音率が70%以上である
のが好ましい。400ヘルツで吸音率が30%未満では
低音の吸音性が低く、十分な低音の吸音効果が得られに
くい傾向にあり、1000ヘルツで吸音率が70%未満
では高音の吸音性が低く、十分な高音の吸音効果が得ら
れにくい傾向にある。
【0017】本発明の吸音用繊維成形体は、着色剤が繊
維成形体の表面に付着していることに特徴を有する。そ
の製造方法は、繊維成形体を製造した後に該着色剤を付
与するものである。
【0018】かかる着色剤としては、染料であれば制約
はないが、好ましくは顔料が耐久性の上からよい。かか
る顔料を該繊維成形体の表面に固着させる手段として
は、たとえば接着剤やバインダー樹脂を用いるのが好ま
しい。かかる接着剤としては、通常粘着剤や接着剤とし
て使用されるものが使用することができるが、該繊維成
形体を構成する繊維素材の種類によって接着性のよいも
のを選ぶのがよい。また、バインダー樹脂も、接着剤と
同様の理由がいえるものであるが、中でもアクリル系樹
脂、ウレタン系樹脂およびシリコーン系樹脂などを好ま
しく使用することができる。かかる顔料は、繊維成形体
表面にバインダー樹脂層を形成し、その上に付与される
形でもよいし、また、顔料とバインダー樹脂の混合物を
繊維成形体表面に付与する形で付与されていてもよい。
着色方法としては、単一な均一着色でも、模様状の着色
でもよいし、該模様が情報や識別記号、文字、さらに標
識であってもよい。
【0019】本発明の着色された繊維成形体は、審美性
や意匠性に優れており、ファション性が要求される用
途、たとえば高速道路や住宅の防音壁には好適に使用さ
れる素材である。
【0020】かかる着色剤の付着量は、所望する色彩濃
度によって決定されるものであり、一義的にはいえない
が、好ましくは繊維成形体に対して少なくとも1wt%
程度であろう。
【0021】かかる着色剤を含む処理液を用いて繊維成
形体を処理する際の付与方法としては、パッティング、
浸漬法、スプレー方式、コーティング方式などの後加工
を採用することができる。本発明でいう熱処理とは、乾
熱処理または湿熱処理のことをいう。湿熱処理にはスチ
ーム処理が含まれる。スチーム処理には、常圧飽和スチ
ーム処理、加熱スチーム処理、高圧スチーム処理などを
採用することができる。乾熱処理または湿熱処理の温度
は100〜200℃位が好ましい。熱処理温度が100
℃未満であると着色剤の固着性の耐久性の面で不十分と
なる傾向にあり、一方、200℃を越えると繊維成形体
の黄化、変形脆化が生じる傾向にある。なお、かかる処
理液の中には、柔軟剤、吸水剤、撥水剤、帯電防止剤、
硬仕上げ剤、耐光剤、褪色剤等の他の薬剤を添加しても
よい。
【0022】かかる繊維成形体を構成する繊維の断面形
状は、丸形断面であってもよく、さらに多角、多葉、楕
円などの異形断面やそれらの中空断面でもよい。
【0023】本発明の吸音用繊維成形体に撥水剤が少な
くとも一面に含まれていることを特徴とする。前面(六
角)に着色剤が含まれていることがより好ましいが、生
産性、コストなどの面より少なくとも外側の一面に着色
剤が含まれていればよい。
【0024】本発明の繊維成形体は防音壁として使用す
ることができる。すなわち、車輌用や住宅用、工場用あ
るいはカラオケボックス、高速道路、高速鉄道などの騒
音対策に本発明品を防音壁あるいは吸音材として用いる
ことができる。
【0025】次に、本発明の吸音用繊維成形体の製造方
法について説明する。図1は、本発明の吸音用繊維成形
体の製造方法の一例に用いられる装置の金型をモデル的
に示す概略縦断図である。
【0026】少なくとも繊維Aを含む2種以上の繊維を
通常の紡績工程で使用する給綿機、混綿機、開繊機によ
って、目的の混綿率に混綿、開繊し、目的に応じた形状
の通気性型枠に送綿ファンによる空気流などの気体と共
に吹き込んで充填する。
【0027】吹き込んで充填するためには、型枠が適度
の通気性を有するのが好ましい。例えば、JIS L
1079−1966フラジール型通気試験機により測定
した際においては、通気性は5〜200cc/cm2
secの範囲が好ましい。
【0028】このような型枠としては、例えば、図1に
示すパンチング金属板を用いた上金型2および下金型1
を用いることができる。
【0029】通気性下金型1内に吹き込む方法は、ま
ず、少なくとも繊維Aを含む2種以上の繊維を混綿、開
繊し、吹き込み口3から吹き込む。次いで、通気性上金
型2で充填繊維を圧縮し、目的の密度で通気性上金型2
を圧縮固定する。さらに、前記の圧縮固定された繊維を
通気性金型ごと熱処理して、繊維A相互間及び繊維Aと
その他の繊維との接触点の一部を実質的に接着して形態
を固定する。熱処理の温度は繊維Aの熱可塑性重合体R
1が溶融接着する温度であればよく、一般的には、熱可
塑性重合体R1の融点以上で、200℃以下が好まし
い。かかる吸音用繊維成形体の厚さは、好ましくは少な
くとも1cm、さらに好ましくは2.5〜5cmのものがよ
い。1cm未満では吸音効果が低下する傾向がある。さら
に繊維密度は、繊維成形体の吸音性目標に応じて適当に
選択すればよいが、好ましくは0.01〜0.1g/c
3 の範囲のものが吸音効果の上から好ましい。繊維密
度が0.01g/cm3 未満では吸音用繊維成形体がソ
フトすぎて形態安定性が悪くなる傾向があり、密度が
0.1g/cm3 を越えるとコスト的に不利になる傾向
がある。
【0030】
【実施例】次に本発明を実施例、比較例によりさらに詳
細に説明する。本発明に記載した諸特性の測定法は次の
通りである。
【0031】(1)吸音率 JIS A 1495垂直入射吸音測定法(管内法)に
準じて測定した。
【0032】(2)繊度 JIS L 1015−7−51Aの方法に準じて測定
した。
【0033】(3)平均繊維長(カット長) JIS L 1015A法(ステープルダイヤグラム
法)に準じて測定した。 (4)捲縮数および捲縮度 捲縮数および捲縮度はJIS L 1015−7−12
−1およびJIS L1015−7−12−2の方法に
準じて測定した。
【0034】(5)密度 吸音用繊維成形体(タテ:20cm、ヨコ:20cm、
厚さ:1cm)を20℃×65%RHの雰囲気中に24
時間放置した後の重量(w)を測定し、次式で求めた。
【0035】密度(g/cm3 )=w/400 実施例1 融点が255℃の通常ポリエチレンテレフタレートをペ
レット状態とし、紡糸温度280℃、引取り速度135
0m/分で未延伸糸を紡糸し、この未延伸糸を延伸倍率
3倍、延伸浴温度80℃で延伸し、クリンパで機械捲縮
を付与した後、カット長32mmに切断して175℃の
熱処理をして約繊度2デニール、捲縮数4.3山/25
mm、捲縮度26.1%の通常ポリエステル繊維を製造
した。
【0036】これとは別に、熱可塑性重合体R2として
融点が255℃の通常ポリエチレンテレフタレート、熱
可塑性重合体R1としてイソフタル酸40モル%共重合
した融点が110℃のポリエチレンテレフタレート系ポ
リエステルを用いて、紡糸温度285℃、引取り速度1
350m/分、R1/R2で表される重量比が50/5
0の熱可塑性重合体R2を芯部とし、熱可塑性重合体R
1を鞘部とした同心円状の複合繊維の未延伸糸を紡糸
し、この未延伸糸を延伸倍率3倍、延伸浴温度80℃で
延伸し、クリンパで機械捲縮を付与した。さらに、70
℃の熱セッターで乾燥した後、仕上げ油剤を付与して、
カット長64mmに切断して、繊度約2デニール、表面
層の融点が約110℃の繊維Aを製造した。
【0037】前記通常ポリエステル繊度60重量%およ
び繊維Aを40重量%混綿し、ローラカードで更に混綿
・開繊し、これを金型の吹込口から、各面にパンチング
が施された内面が1000×1000×1000mmの
下金型に空気流と共に吹き込んで、各面にパンチングが
施された上金型で圧縮し、充填密度0.04g/c
3 、厚さ30mmで固定した。前記繊維を充填圧縮し
た金型ごと紡績糸のセットに使用するヒートセッターを
用いて、蒸熱130℃×25分間熱セットして吸音用繊
維成形体を製造した。該吸音用繊維成形体は形態の安定
したものであり、かつ吸音用繊維成形体の表面と平行な
面内でランダムな方向に構成繊維が配列していた。
【0038】得られた繊維成形体に、下記組成の処理液
をスプレーで1.0kg/m2 塗布し、130℃×20
分で乾熱処理後、170℃×3分乾熱処理した。
【0039】 着色剤:グリーンFLB コンク(大日精化工業株式会社製) 3% バインダー:バインダー808 (大日精化工業株式会社製) 17% 媒 体:水 80% 上記%は、wt%を意味する。
【0040】こうして得られた吸音用繊維成形体は、グ
リーン色の目に優しい色彩の防音壁として有効な素材で
あった。吸音性の評価結果を表1に示す。
【0041】実施例2 実施例1で製造された吸音用繊維成形体に、下記組成の
処理液をスプレー法で1.0kg/m2 塗布し、130
℃×20分で乾熱処理後、170℃×3分乾熱処理を行
い、評価に供した。結果を表1に示す。
【0042】 着色剤:スカイブルーFLG (大日精化工業株式会社製) 7% バインダー:バインダー808 (大日精化工業株式会社製) 10% 媒 体:水 89% こうして得られた着色された吸音用繊維成形体の、その
上に、下記組成の処理液で、「“スピード出すな”」と
スクリーンプリントした後、130℃×20分で乾熱処
理後、170℃×3分乾熱処理した。
【0043】 着色剤:ブラックFLTRコンク (大日精化工業株式会社製) 5% バインダー:セイカパステG-60 (大日精化工業株式会社製) 20% 媒 体:レデューサーHM-100 (大日精化工業株式会社製) 75% こうして得られた吸音用繊維成形体は、標語がクッキリ
として識別し易い防音壁として有効な素材であった。吸
音性の評価結果を表1に示す。
【0044】比較例1 実施例1で製造された吸音用繊維成形体を、着色加工せ
ずに評価に供した。結果を表1に示す。
【0045】
【表1】 表1から明らかなように、実施例の吸音用繊維成形体に
比して、比較例のものは、ファッション性、吸音性が共
に劣るものであった。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、可聴周波数帯吸音性に
優れ、かつ、着色されてファッション性にも優れた吸音
材および防音壁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この図は、本発明の吸音用繊維成形体の製造
方法の一例に用いられる装置の金型をモデル的に示す概
略縦断図である。
【符号の説明】
1:下金型 2:上金型 3:気体吹込口 4:繊維

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2種類以上の繊維で構成され
    た繊維成形体であって、該繊維成形体の構成繊維の1種
    は他の繊維の融点より低い熱可塑性重合体R1を含有す
    る繊維Aで、かつ、該熱可塑性重合体R1によって、該
    繊維A相互間および該繊維Aと他の繊維との接触点の一
    部で実質的に接着しており、かつ、該繊維成形体の表面
    の少なくとも一面が、着色剤を付着含有するものである
    ことを特徴とする吸音用繊維成形体。
  2. 【請求項2】 該構成繊維が、該繊維成形体の一断面内
    でランダムな方向に配列されている請求項1または2記
    載の吸音用繊維成形体。
  3. 【請求項3】 該吸音用繊維成形体が、JIS A 1
    495に準じて測定される400ヘルツでの吸音率が3
    0%以上であり、かつ、1000ヘルツでの吸音率が7
    0%以上である請求項1または2記載の吸音用繊維成形
    体。
  4. 【請求項4】 該繊維Aが、芯鞘型複合繊維であり、該
    複合繊維の芯部が熱可塑性重合体R2で、鞘部が該熱可
    塑性重合体R1で、それぞれ構成されており、かつ、該
    熱可塑性重合体R2の融点が該熱可塑性重合体R1の融
    点より高いものである請求項1記載の吸音用繊維成形
    体。
  5. 【請求項5】 該熱可塑性重合体R1と該熱可塑性重合
    体R2が、重量比で、R1/R2が20/80〜60/
    40の範囲である請求項4記載の吸音用繊維成形体。
  6. 【請求項6】 該熱可塑性重合体R1が、80〜170
    ℃の融点を有するものである請求項1および4、5のい
    ずれかに記載の吸音用繊維成形体。
  7. 【請求項7】 該吸音用繊維成形体が、0.2〜30デ
    ニールの繊維で構成されているものである請求項1〜6
    のいずれかに記載の吸音用繊維成形体。
  8. 【請求項8】 該吸音用繊維成形体が、0.01〜0.
    1g/cm3 の繊維密度を有するものである請求項1〜7
    のいずれかに記載の吸音用繊維成形体。
  9. 【請求項9】 該吸音用繊維成形体が、少なくとも1cm
    の厚さを有するものである請求項1〜8のいずれかに記
    載の吸音用繊維成形体。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の吸音
    用繊維成形体を用いて構成されていることを特徴とする
    防音壁。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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