JPH11229002A - 粉末冶金用複合潤滑剤および寸法安定性に優れた粉末冶金用混合粉末、並びに該混合粉末を用いた焼結品の製法 - Google Patents
粉末冶金用複合潤滑剤および寸法安定性に優れた粉末冶金用混合粉末、並びに該混合粉末を用いた焼結品の製法Info
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Abstract
に鉄を主体とする金属粉末冶金において、特に潤滑剤を
工夫することによって焼結時の寸法変化率のバラツキを
少なくし、寸法安定性の高い焼結品を得ることのできる
技術を開発すること。 【解決手段】 高級脂肪酸金属塩粉末と、脱ロウ促進剤
としてのワックス粉末(特に、焼結プロセスにおいて高
級脂肪酸金属塩粉末よりも先に溶融するワックス粉末)
を配合し、焼結時の寸法安定性を高めた複合潤滑剤、お
よび該複合潤滑剤が配合された粉末冶金用混合粉末、更
には該混合粉末を用いた焼結品の製法を開示する。
Description
結工程を伴う粉末冶金、特に鉄を主体とする金属粉末冶
金に用いられる複合潤滑剤および該潤滑剤を含む粉末冶
金用混合粉末、並びに該粉末を用いた焼結品の製法に関
し、特に潤滑剤を工夫することによって焼結時の寸法変
化率のバラツキを少なくし、寸法安定性の高い焼結品を
得るための改良技術に関するものである。
料としこれを圧粉成形した後焼結させて焼結成形品を得
る技術であり、複雑な形状の部品であっても高精度の成
形品を得ることができるところから、工業的に広く実用
化されている。即ち粉末冶金は、鉄粉などの金属粉を含
む粉末原料を金型で所望の形状に圧粉成形した後、粉末
同士を強固に結合させるため焼結が行なわれる。
窒素などの非酸化性ガスも用いられているが、通常は、
工業的に安価に得ることのできる都市ガスや天然ガスを
主体とし、これらを触媒の存在下で900〜1100℃
程度に加熱し、炭化水素やCOを含むガスに変性して使
用する例が多い。ところがこれらの変性ガスを使用する
と、該変性ガス中に含まれる上記炭化水素やCOと被焼
結金属、特に鉄との間で起こるCの授受などによって焼
結中に複雑な膨張・収縮現象が起こるため、焼結のまま
では、最近における高度の寸法精度要求を満たすことが
困難になっている。従って、焼結後の寸法調整を標準化
すると共に簡略化するには、焼結時における寸法変化率
のバラツキを極力少なくすることが望まれる。
対する焼結工程で生じたワークサイズ変化量の百分率を
意味し、そのバラツキは、 粉末冶金用混合粉末の偏析に起因するもの、 成形体密度のバラツキに起因するもの、 焼結条件の変動に起因するもの、 粉末冶金用混合粉末に用いられる各原料粉末の性状の
バラツキに起因するもの 等が挙げられる。これらのうち、上記として挙げた各
原料粉末の性状に由来するバラツキについては、工業的
量産におけるロット間のバラツキが避けられず、性状バ
ラツキの許容範囲を過度に狭幅化することは、原料粉末
の過度のコスト上昇を招く。
しては、上記〜に起因するバラツキを極力少なくす
ることが必要となるが、本発明者らが種々研究を重ねた
ところによると、中でもとして示した焼結条件の変動
によって脱ロウ完了のタイミングにズレが起こり、脱ロ
ウ残渣が前述した様な変性ガスと鉄粉間で生じる炭素
(C)授受反応の触媒として作用し、焼結製品の寸法変
化率のバラツキを大きくする原因になることが確認され
た。
は、金型からの抜出抵抗の低減や粉末間の摩擦力を低減
し成形体密度を向上させることを主目的として潤滑剤が
添加されるが、潤滑剤の銘柄や添加量は次の様な観点か
ら選定されている。
脂肪酸金属塩系潤滑剤(高級脂肪酸Zn、高級脂肪酸C
a、高級脂肪酸Mg、高級脂肪酸Li等)、 ・金型からの抜出し性(低抜出し抵抗)、焼結体や焼結
炉の汚れ防止が重視される場合は、ワックス系潤滑剤
(高級脂肪酸、あるいはそれらの酸アミドもしくはビス
アミドなど)がそれぞれ選択される。
出し性(金型寿命と潤滑剤コスト)や圧縮性(潤滑剤を
多量に添加すると圧縮性は低下する)の兼ね合いで決定
される。
く依存するので、成形時に高密度が得られ易い高級脂肪
酸金属塩系潤滑剤、特にステアリン酸亜鉛が多く用いら
れている。
は、成形時に高密度が得られ易いという利点が得られる
反面、焼結時における分解残渣の排出(脱ロウ)が不十
分であるという欠点があり、これが焼結時における寸法
変化のバラツキを大きくする原因になっている。一方ワ
ックス系潤滑剤は、焼結時の分解放出性が良好で分解残
渣に由来する焼結不良や寸法精度のバラツキは少ない
が、密度向上効果が乏しいため、密度不足による寸法精
度のバラツキが避けられず、また機械的特性も低い。
した粉末冶金用混合粉末とワックス系潤滑剤を用いた粉
末冶金用混合粉末では、それら混合粉末の見掛け密度と
焼結時における寸法変化率が著しく異なるため、ステア
リン酸金属塩系潤滑剤を用いた粉末冶金用混合粉末に対
して設計された金型をそのまま、ワックス系潤滑剤を用
いた粉末冶金用混合粉末用の金型として使用することは
できず、各々専用の金型を準備しなければならないとい
う難点もある。
来技術の欠点に着目してなされたものであって、その目
的は、圧粉成形時には高密度を確保することができ、し
かも焼結時の分解放出が良好で分解残渣も少なく、粉末
冶金用混合粉末バッチ間の焼結工程における寸法変化の
バラツキを可及的に低減して寸法安定性を高め得る様な
潤滑剤を開発すると共に、ひいては、該潤滑剤を用いた
寸法変化率バラツキが小さく寸法安定性の高い粉末冶金
用混合粉末を開発し、更には、該混合粉末を用いて寸法
精度の高い焼結品を得ることのできる方法を開発しよう
とするものである。本発明の更に他の目的は、上記寸法
安定性の向上により、ステアリン酸金属塩系潤滑剤を用
いた粉末冶金用混合粉末の使用を前提として設計された
金型に対して支障なく適用できる様な粉末冶金用混合粉
末を提供しようとするものである。
のできた本発明にかかる複合潤滑剤とは、高級脂肪酸金
属塩粉末に、脱ロウ促進剤としてワックス潤滑剤を配合
し、焼結時の寸法安定性を高めたものであることころに
特徴を有している。ここで用いられるワックス潤滑剤と
しては、高級脂肪酸金属塩粉末に対する脱ロウ促進剤と
しての機能をより有効に生かすため、焼結プロセスにお
いて高級脂肪酸金属塩よりも低粘性を示して該高級脂肪
酸金属塩の脱ロウを促進するものを使用することが望ま
しい。
は、粉末冶金用金属粉末中に、潤滑剤として高級脂肪酸
金属塩粉末が含まれると共に、該高級脂肪酸金属塩粉末
の脱ロウ促進剤としてワックス潤滑剤が含まれ、焼結時
の寸法安定性を高めたものであるところに特徴がある。
また本発明に係る焼結品の製法は、上記粉末冶金用混合
粉末を原料として使用し、これを圧粉成形した後、都市
ガスもしくは天然ガス主体の変性ガスを雰囲気ガスとし
て用いて焼結を行なうところに特徴を有している。
属塩として特に好ましいのは、入手の容易性や潤滑効果
などの観点からステアリン酸金属塩である。
酸金属塩粉末としては、一般的に粉末冶金で用いられる
高級脂肪酸の金属塩粉末が挙げられ、具体的にはステア
リン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ベ
ヘン酸などの高級脂肪酸の亜鉛塩、リチウム塩、カルシ
ウム塩、マグネシウム塩、鉛塩、コバルト塩、Ni塩な
どが例示される。これらの中でも、入手の容易性や潤滑
性能等を総合的に考慮して最も一般的なのは、ステアリ
ン酸亜鉛(Zn−st.)、ステアリン酸リチウム(L
i−st.)、ステアリン酸カルシウム(Ca−s
t.)、ステアリン酸マグネシウム(Mg−st.)、
ステアリン酸鉛(Pb−st.)、ステアリン酸コバル
ト(Co−st.)、ステアリン酸ニッケル(Ni−s
t.)などであり、これらは粉末状態のものとして単独
で使用し、あるいは2種以上を併用することができる。
以下本明細書では、最も一般的なステアリン酸金属塩を
代表例として説明を進める。
末冶金用の潤滑剤として広く実用化されており、前述の
如く圧粉成形時に高密度が得られ易い反面、焼結時にお
ける分解残渣(例えば酸化亜鉛や酸化鉛などの金属酸化
物)の排出(脱ロウ)が起こり難く、これが原因して焼
結時の寸法変化のバラツキが大きくなるといった欠点を
有している。こうした欠点は、前述した如く都市ガスや
天然ガスの変性ガスを焼結雰囲気ガスとして用いた時に
顕著に現われてくる。
ウ温度域は600〜700℃前後と考えられているが、
焼結雰囲気ガスとして前述の如き変性ガスを用いた場合
は、該脱ロウ温度に至るまでの間に脱ロウがほぼ完全に
完了していないと、前述の如く脱ロウ残渣(酸化亜鉛や
酸化鉛など)の上記触媒作用によって前述した如く変性
ガスと鉄粉間で炭素(C)授受反応が進行し、これが焼
結製品の寸法変化率のバラツキとなって顕著に現われて
くる。
ることによって生じる上記欠点、特に脱ロウ不良による
寸法変化率のバラツキを可及的に低減して寸法安定性を
高めるには、通常600℃前後と考えられている脱ロウ
温度域に到達する前の低温域で脱ロウを完了させること
が必要となる。
該ステアリン酸金属塩粉末と共に、該ステアリン酸金属
塩粉末に対して好ましくは等量以下(全量中に占める比
率で50%以下)のワックス潤滑剤を併用すれば、該ス
テアリン酸金属塩粉末の脱ロウが該ワックス潤滑剤によ
って加速され、脱ロウ不良による寸法変化率バラツキの
増大が解消されることを知った。
は、例えばベヘン酸やオレイン酸などの脂肪酸、もしく
はそれらのモノアミドやビスアミド等が例示され、これ
らを単独で使用し得る他、2種以上を併用することも可
能である。これらのワックス潤滑剤は、前述の如く粉末
冶金用潤滑剤としても使用し得ることが知られている
が、該ワックス潤滑剤は、前述した様な特徴を有効に活
かすため、ステアリン酸金属塩等の高級脂肪酸金属塩系
の潤滑剤とは異なる目的で使用されており、少なくと
も、ステアリン酸金属塩粉末に対する脱ロウ不足による
寸法変化率のバラツキを低減するためにワックス潤滑剤
を併用するといった使用形態はこれまで提案されていな
い。ところが、ステアリン酸金属塩粉末と共に適量のワ
ックス潤滑剤を併用すると、該ステアリン酸金属塩粉末
の脱ロウが該ワックス潤滑剤によって加速され、脱ロウ
不足による寸法変化率バラツキの増大が解消されること
をつきとめたのである。
効果をより有効に発揮させるには、焼結プロセスにおい
て高級脂肪酸金属塩よりも低粘性を示して脱ロウを促進
するものを選択することが望ましい。
脂肪酸金属塩と高級脂肪酸ビスアミドを溶融混合した後
粉砕し、圧粉成形時の減摩性を改善した複合潤滑剤が知
られている(特開昭54−117873号)。しかしこ
の複合潤滑剤を得るには、溶融混合と粉砕の少なくとも
2工程が必要となるため生産性が悪い。しかもこの複合
潤滑剤は、高級脂肪酸ビスアミドの併用によって減摩性
を高め、圧粉成形体密度を向上させるところに特徴を有
するものであり、本発明で併用されるワックス潤滑剤の
如く高級脂肪酸金属塩粉末の焼結時における脱ロウを促
進するといった技術思想は存在しない。しかも該公報に
開示された複合潤滑剤では、高級脂肪酸金属塩と高級脂
肪酸ビスアミドの溶融混合によって一見両者の複合効果
が相乗的に発揮されると考えられるが、少なくとも焼結
時の寸法安定性においては、本発明の様にステアリン酸
金属塩とワックス潤滑剤をそれぞれ単独で添加した場合
の方が優れた性能を発揮することが確認された。
は、潤滑剤としての粘性がステアリン酸金属塩とワック
スとの中間的な値になるのに対し、単純混合タイプの潤
滑剤では、焼結温度において低粘性のワックスが毛細管
現象によって金属粉末間の微細な隙間を速やかに移動し
て外部へ放出される際に、比較的高粘性のステアリン酸
金属塩の放出を加速して脱ロウを促進するのではないか
と考えている。しかもステアリン酸金属塩とワックス潤
滑剤を溶融混合してから粉砕したものでは、溶融混合過
程で両者が何らかの化学反応を起こし、本発明で得られ
る様にワックス潤滑剤による脱ロウ促進効果が十分に発
揮されなくなることも考えられ、いずれにしても、上記
溶融混合・粉砕物では、後記実施例でも明らかにする如
く、満足のいく寸法変化率バラツキの低減効果を得るこ
とができない。
る効果についての検討結果を含めて更に詳細に説明す
る。
潤滑剤として使用し、前述した如き変性ガス雰囲気下で
焼結した場合に起こる寸法変化のバラツキは、粉末冶金
用混合粉末のバッチ間、すなわち用いられる各原料粉末
のロット間のわずかな性状の違いにより、ワックスに比
べてステアリン酸金属塩の脱ロウ不良が顕著に現われ
る、という知見から、ステアリン酸金属塩の分解残渣
(ZnO、Li2 CO3 など)が、焼結雰囲気あるいは
粉末冶金用混合粉末に強化成分として添加されている黒
鉛粉末(Gr)と鉄粉とのC授受において触媒的な作用
を果たすことにより助長されるのではないかと考え、ス
テアリン酸金属塩の脱ロウ性向上および分解残渣の低減
方法について検討した。
のワックス潤滑剤を併用すると、潤滑剤全体としての粘
性がステアリン酸金属塩単体よりも大幅に低下し、毛細
管現象によって成形体からの脱ロウが容易となることを
見出した。また潤滑剤は焼結炉の脱ロウ帯で昇温する際
に、液化・ガス化して成形体中から除去されるが、ワッ
クス潤滑剤は分解・揮散がステアリン酸金属塩よりも早
いため、極く少量のワックス潤滑剤を添加すれば、ステ
アリン酸金属塩および分解残渣の成形体中からの除去も
促進されることを見出し、上記本発明に想到したもので
ある。
て、それぞれの設定理由を実験データに基づいて詳細に
説明していく。
ン酸金属塩粉末と共にワックス潤滑剤を併用することに
よって、潤滑剤の粘性が低下することを明らかにする。
潤滑剤には、ステアリン酸金属塩粉末としてステアリン
酸亜鉛(日本油脂製)粉末を、またワックス潤滑剤とし
てエチレンビスアマイド(大日化学社製の商品名「WX
DBS」)を使用し、ステアリン酸亜鉛粉末単体(ZN
−st)、ワックス潤滑剤単体(WAX)、およびステ
アリン酸亜鉛粉末とワックス潤滑剤を9:1〜3:7の
重量比率で混合した複合潤滑剤を準備した。複合潤滑剤
は、混合機に所望の比率となる様にステアリン酸亜鉛粉
末とワックス潤滑剤を装入し、常温で30分間混合する
ことにより調製した。更に複合潤滑剤については、比較
のため、ステアリン酸亜鉛とワックスを所定の比率で配
合し、加熱して溶融混合した後、室温に冷却してから粉
砕したものを準備した。
(クオン株式会社製の回転円筒型粘度計「VT−04
型」)を使用し、試験温度を変化させて各潤滑剤の粘性
を測定したところ、表1および図1に示す結果を得た。
なお、ビスコテスターの粘性測定下限値は0.30P
(ポイズ)であるので、該測定下限値以下であったもの
については、表中に<0.30と表記している。
単純混合の複合潤滑剤は、僅か10%のワックス潤滑剤
を添加することによって、160℃における粘度はステ
アリン酸亜鉛(Zn−st)単独の場合の1/3以下に
低下している。また単純混合則が成り立つならば、16
0℃におけるワックス(WAX)の粘度を0ポイズと仮
定すると、Zn−st:WAX=9:1では2.25、
Zn−st:WAX=7:3では1.75となるはずで
あるが、実験より得られた複合潤滑剤の粘度はこれらの
計算値よりも大幅に低く、単純混合則が成り立たないこ
とを示している。
ってかなり異なった傾向を示し、2種の潤滑剤を溶融混
合したものよりも粉末状態で単純混合した複合潤滑剤の
方が同一温度における粘度が低く、焼結工程における脱
ロウがより良好になることを確認できる。
異]混合粉末ロット間の寸法変化率バラツキに及ぼす潤
滑剤の影響を、試験用メッシュベルト式焼結炉で確認し
た。潤滑剤としては、ステアリン酸亜鉛(日本油脂製)
と大日化学社製のワックス「WXDBS」を用い、ステ
アリン酸亜鉛の分解生成物の影響を確認するため、ワッ
クス潤滑剤に−10μmの金属亜鉛粉末(Me・Zn:
試薬)をステアリン酸亜鉛に含まれる亜鉛分の相当量添
加したもの(WAX+Me・Zn)、およびステアリン
酸粉末(試薬)を比較に加えた。 ベース鉄粉:神戸製鋼所製「アトメル300M」(ロットの異なる4種) 混合粉配合:Fe−1.5%Cu−1.0%Gr+0.8%Lub *Cu,Gr(グラファイト)は同一銘柄・同一ロット、 潤滑剤(Lub)は上述の4種 成形体 :30mmφ−10mmφ×10mmt リング状試験片、 成形密度6.90g/cm3 焼 結 :1120℃×20分、都市ガス変成ガス雰囲気 寸法変化率(DC):テストピース外径を金型基準で評価(%) 結果を表2および図2に示す。
ステアリン酸亜鉛(Zn−st)とワックス(WAX)
を比較すると、 ステアリン酸亜鉛を潤滑剤として用いた混合粉末のロ
ット間にはかなりのバラツキ(R)があり、 混合粉配合や焼結条件により程度は異なるが、ステア
リン酸亜鉛とWAXではDCの平均値も大きく違うた
め、寸法変化率の混合粉ロット間バラツキを低減する目
的で潤滑剤銘柄を単純に変更することはできないことが
わかる。
バラツキがステアリン酸亜鉛の約半分となり、ワックス
を使用した場合のバラツキに近づいているが、やはり寸
法変化率の平均値がステアリン酸亜鉛のそれと大きく違
ってくるため、既存の金型をそのまま使用するには問題
がある。
e・Zn)を添加した潤滑剤、および亜鉛を含まないス
テアリン酸では、寸法変化率バラツキがステアリン酸亜
鉛よりもかなり小さいことから、Znを含む分解残渣が
バラツキを拡大し、寸法変化率の平均値にも影響してい
ることがわかる。
影響]粉末冶金用混合粉末の見掛密度(AD)が極端に
低くなると、金型のコアやパンチのストロークに制約を
受け、既存の金型をそのまま使用できないことがある。
そこで、神戸製鋼所製「アトメル300M」をベース鉄
粉として、Fe−2%Cu−0.8%Gr+0.8%L
ubの混合粉末を調製し、圧縮性、見掛密度(AD)、
流れ性(FR)に及ぼす影響を確認した。複合潤滑剤
は、Zn−st:WAX=9:1〜3:7の範囲で変化
させ、ステアリン酸亜鉛粉末とワックス潤滑剤が表3に
示す比率となる様に鉄粉、銅粉(Cu)、黒鉛粉(G
r)と共にV型混合機に添加してから30分間混合し、
夫々について成形圧力を変えた時の成形体密度[Gre
en Density:GD]と見掛密度[Appar
entDensity:AD]および流れ性[Flow
Rate:FR]を調べた。結果を表3に示す。
掛け密度は、ワックス潤滑剤の配合比率が高まるにつれ
て低下し、流れ性も悪化してくる。混合粉末の見掛密度
に対する金型の調整許容範囲は、対象とする部品や金型
の設計によっても異なるので、一義的に決めることはで
きないが、ワックス潤滑剤の配合比率が50%を越える
と、ステアリン酸亜鉛を用いた混合粉末に比べて見掛密
度が極端に低下するため、ワックス潤滑剤の配合比率
は、複合潤滑剤中に占める比率で50%以下(ステアリ
ン酸亜鉛に対して等量以下)が望ましい。
る効果]複合潤滑剤のロット間寸法変化バラツキおよび
寸法変化率の平均値への影響を調べるため、神戸製鋼所
製「アトメル300M」のロットの異なる9種をベース
粉として、Fe−3%Cu−0.85%Gr+0.8%
Lub配合の混合粉1〜9を調整した。複合潤滑剤は、
混合粉の圧縮性と見掛密度について検討した上記方法と
同様に、2種の潤滑剤を単純に混合したものと、比較の
ため2種の潤滑剤を所定の比率で配合してから溶融混合
した後、室温まで冷却して粉砕したものを用いた。焼結
には小型メッシュベルト式焼結炉を用い、都市ガス変性
ガス雰囲気中1100℃×15分で行った。表4,5お
よび図3に成形体基準の寸法変化率(%)を示す。
潤滑剤を用いた例であり、これらからも明らかである様
に、ワックス潤滑剤の添加量を多くするにつれて、寸法
変化率(DC)の平均値はワックス潤滑剤単独使用のも
のに近づくが、ワックス潤滑剤添加量が50%を越える
と寸法変化率が大幅に変化し、金型のわずかな修正では
対応できなくなる。また寸法変化のロット間バラツキ
(R)も、50%以上の添加による改善効果は認められ
ず、実質的にワックス潤滑剤単独使用の作用効果と変わ
らなくなるため、2種の潤滑剤を混合する意味がなくな
る。よってワックス潤滑剤添加量の上限は、ステアリン
酸金属塩粉末に対して等量以下、すなわち複合潤滑剤中
に占める比率で50%とするのが適当である。
添加で潤滑剤全体の粘度を低下させ、脱ロウを促進して
寸法変化率のバラツキを低減するので、該ワックス潤滑
剤添加量の下限は特に制限されず、また粉末冶金用混合
粉末の合金配合組成、焼結条件、成形方法によっても寸
法変化率やそのバラツキの程度は変わってくるので、該
ワックス潤滑剤配合量の下限値を一義的に決めることは
できない。従って、用いられる金型の種類や焼結法に応
じて、ワックス潤滑剤の添加量と寸法変化率の関係やバ
ラツキ低減の程度を予め確認し、最適添加量を求めるべ
きである。即ち、ワックス潤滑剤の添加量下限を一義的
に決めることはできず、O%超と規定されるが、実用規
模でワックス潤滑剤の添加効果をより確実に発揮させる
に、ステアリン酸金属塩粉末10重量部に対して1〜1
0重量部、より好ましくは3〜8重量部の範囲である。
滑剤を用いた例であり、このタイプの複合潤滑剤でも上
記単純混合タイプの複合潤滑剤とほぼ同様の傾向が認め
られるが、表4と表5を対比すれば明らかである様に、
ロット間の寸法変化率のバラツキは単純混合タイプの複
合潤滑剤よりも大きくなっている。即ち寸法変化率の安
定性に関しては、工程が複雑で高コストにつく溶融混合
タイプの複合潤滑剤よりも、単純混合タイプの複合潤滑
剤の方が優れている。
剤の組合せ効果]ステアリン酸金属塩粉末とワックス潤
滑剤の様々の組合せについての検討を以下に説明する。
ン酸亜鉛(Zn−st)、ステアリン酸リチウム(Li
−st)、ステアリン酸カルシウム(Ca−st)、ス
テアリン酸マグネシウム(Mg−st)、ステアリン酸
鉛(Pb−st)、ステアリン酸コバルト(Co−s
t)、ステアリン酸ニッケル(Ni−st)を使用し、
またワックス潤滑剤としては、モノアミド(ステアリア
ン酸アミド:試薬)、ビスアミド(エチレンステアリル
ビスアミド:試薬)、カルボン酸(オレイン酸:試薬)
を使用した。発明例における複合潤滑剤のステアリン酸
金属塩粉末とワックス潤滑剤の配合比率は8:2とし、
鉄粉としては神戸製鋼所製「アトメル300M」を用い
て、Fe−2%Cu−0.8%Gr+0.75%Lub
の混合粉を調製した。金型を用いて30mmφ−10m
mφ−10mm、成形体密度6.80g/cm3 の成形
体を作製し、都市ガス変成ガス雰囲気中1130℃×3
0分の焼結を施した。成形体基準の外径寸法変化率のバ
ラツキ(R)は下記表6に示した通りであり、発明材
は、比較材に比べていずれも優れた寸法変化率のバラツ
キ低減効果が認めらる。
ル300M−2%Cu−0.8%Gr+α%Lub配合
のテストピースを使い、複合潤滑剤の焼結時における寸
法変化率への影響を熱膨張計で測定した。結果は図4,
5に示す通りであり、ステアリン酸亜鉛単独添加材で
は、600℃付近から急激な膨張を起こす。またステア
リン酸亜鉛を0.8%添加したものでは、1000℃以
上の昇温過程でも複雑な挙動を示し、ステアリン酸亜鉛
の添加量を0.4%に減少すると、1000℃以上での
複雑な挙動は見られなくなるが、これはステアリン酸亜
鉛の分解残渣の多少に起因したもので、添加量を減らす
ことによって成分系独自の膨張・収縮挙動となるためと
考えられる。
を5:5の比率で混合した複合潤滑剤では、ステアリン
酸亜鉛を0.4%に減少した材料でさえも見られる60
0℃付近からの急激な膨張が著しく緩和され、ワックス
潤滑剤と似た膨張収縮挙動を示している。これは、ステ
アリン酸亜鉛の成形体からの抜け出し(脱ロウ)が低粘
度のワックスによって促進されたためと考えられる。
肪酸金属塩粉末とワックス潤滑剤を混合せしめてなると
ころに特徴を有しており、これを粉末冶金用の潤滑剤と
して使用する場合は、上記混合粉末をそのまま粉末冶金
用金属粉末中に適量(通常は0.1〜1.5重量%程
度)添加して均一に混合すれば良いが、この他、前記高
級脂肪酸金属塩粉末とワックス潤滑剤を、前述した配合
比率を満たす様に粉末冶金用金属粉末に別々に添加して
均一に混合することによっても、全く同様の成果を得る
ことができる。
を焼結する際の脱ロウ性が良好であるので、鉄粉や鉄系
合金粉末の他、Ni粉やCo粉などの非鉄金属粉末を用
いた粉末冶金用の潤滑剤としても有効に活用できるが、
本発明の特徴が最も有効に発揮されるのは、鉄粉や鉄系
合金粉末を使用し、都市ガスや天然ガスの変性ガスを焼
結雰囲気ガスとして用いて焼結を行なう場合である。し
かして鉄粉や鉄系合金粉末を上記変性ガスを用いて焼結
する際には、先に述べた様に雰囲気ガス中に含まれる炭
化水素やCOと鉄との間で起こるCの授受などによって
焼結中に複雑な膨張・収縮現象が起こるため、焼結のま
まで高度の寸法安定性を確保することが特に困難になる
が、本発明の複合潤滑剤を使用すれば、こうした寸法安
定性の低下を可及的に抑えることができ、その結果とし
て、焼結時における寸法変化率のバラツキを極力少なく
抑えると共に、焼結後の寸法調整を標準化することが容
易になるからである。
滑剤としての高級脂肪酸金属塩粉末と、脱ロウ促進剤と
してのワックス潤滑剤を併用することにより、高級脂肪
酸金属塩系潤滑剤の特徴を有効に発揮させつつ、その欠
点である脱ロウ不足とそれに伴う焼結時の寸法変化率の
バラツキを大幅に低減することができ、高級脂肪酸金属
塩系潤滑剤仕様の既存金型を大幅修正したり新規設計を
行なうことなく、寸法精度の高い焼結製品を提供し得る
ことになった。
に与える影響を示したグラフである。
を示すグラフである。
率とそのバラツキに与える影響を示したグラフである。
挙動を示すグラフである。
挙動を示すグラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】 粉末冶金用の潤滑剤であって、高級脂肪
酸金属塩粉末に、脱ロウ促進剤としてワックス潤滑剤を
配合し、焼結時の寸法安定性を高めたものであることを
特徴とする粉末冶金用複合潤滑剤。 - 【請求項2】 ワックス潤滑剤は、焼結プロセスにおい
て高級脂肪酸金属塩よりも低粘性を示して脱ロウを促進
するものである請求項1に記載の粉末冶金用複合潤滑
剤。 - 【請求項3】 粉末冶金用金属粉末中に、潤滑剤として
高級脂肪酸金属塩粉末が含まれると共に、該高級脂肪酸
金属塩粉末の脱ロウ促進剤としてワックス潤滑剤が含ま
れ、焼結時の寸法安定性を高めたものであることを特徴
とする粉末冶金用混合粉末。 - 【請求項4】 ワックス潤滑剤は、焼結プロセスにおい
て高級脂肪酸金属塩よりも低粘性を示して脱ロウを促進
するものである請求項3に記載の粉末冶金用混合粉末。 - 【請求項5】 請求項3または4に記載の粉末冶金用混
合粉末を使用し、成形後都市ガスおよび/または天然ガ
ス主体の変性ガス雰囲気中で焼結することを特徴とする
寸法安定性に優れた焼結品の製法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP03768298A JP4018223B2 (ja) | 1998-02-19 | 1998-02-19 | 粉末冶金用複合潤滑剤および寸法安定性に優れた粉末冶金用混合粉末、並びに該混合粉末を用いた焼結品の製法 |
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JP03768298A JP4018223B2 (ja) | 1998-02-19 | 1998-02-19 | 粉末冶金用複合潤滑剤および寸法安定性に優れた粉末冶金用混合粉末、並びに該混合粉末を用いた焼結品の製法 |
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JPH11229002A true JPH11229002A (ja) | 1999-08-24 |
JP4018223B2 JP4018223B2 (ja) | 2007-12-05 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003515661A (ja) * | 1999-12-02 | 2003-05-07 | ホガナス アクチボラゲット | 潤滑剤複合物及びその製造方法 |
WO2019107313A1 (ja) * | 2017-12-01 | 2019-06-06 | 日立化成株式会社 | 鉄系粉末混合物及び鉄系焼結部材の製造方法 |
-
1998
- 1998-02-19 JP JP03768298A patent/JP4018223B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
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JP2003515661A (ja) * | 1999-12-02 | 2003-05-07 | ホガナス アクチボラゲット | 潤滑剤複合物及びその製造方法 |
JP2010265454A (ja) * | 1999-12-02 | 2010-11-25 | Hoganas Ab | 潤滑剤複合物及びその製造方法 |
WO2019107313A1 (ja) * | 2017-12-01 | 2019-06-06 | 日立化成株式会社 | 鉄系粉末混合物及び鉄系焼結部材の製造方法 |
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