JP6450213B2 - 温間成形方法 - Google Patents
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(1)本発明の温間成形用粉末は、鉄基粉末を含む原料粉末と該原料粉末中に混在させた内部潤滑剤とからなり、成形型の内壁面に潤滑剤が付与されておらず、所定の成形温度に加熱された該成形型内で温間成形されて成形体となる温間成形用粉末であって、前記内部潤滑剤は、脂肪酸アミドまたは高級アルコールに属する潤滑剤群から選択され、前記成形温度よりも融点が高い高融点潤滑剤と該成形温度よりも融点が低い低融点潤滑剤とを含む複合潤滑剤からなり、前記内部潤滑剤は、前記温間成形用粉末全体に対して0.1〜0.4質量%(単に「%」という。)含まれることを特徴とする。
(1)本発明は、上述した温間成形用粉末としてのみならず、その温間成形用粉末を、成形型の内壁面に潤滑剤が付与されておらず、所定の成形温度に加熱された該成形型内に充填して温間成形することにより得られる成形体またはその製造方法(温間成形方法)としても把握できる。なお、本発明の成形体は必ずしも焼結される必要はなく、そのまま成形部材(例えば圧粉磁心等)として用いられてもよい。
(1)本発明に係る「温間成形」とは、室温より高い成形温度中で粉末を加圧成形することをいう。その成形温度は適宜選択されるが、例えば、50〜180℃、60〜160℃さらには70〜140℃である。本発明でいう成形温度は成形型の温度、特にそのキャビティ内壁面近傍の温度である。本発明の温間成形用粉末は、成形型へ充填される前に予熱されていてもよい。その予熱温度は、内部潤滑剤が充填前に溶融しない温度、例えば、内部潤滑剤中で融点が最も低い低融点潤滑剤の融点未満であると好ましい。
(1)鉄基粉末
鉄基粉末は純鉄粉でも鉄合金粉でもよい。また鉄基粉末は、単種の粉末からなってもよいが、組成、製法、粒形分布等の異なる二種以上の素粉末を組み合わせたものでもよい。例えば、鉄基粉末は、鉄合金または非鉄合金からなる合金粉末と純鉄粉末の混合粉末でもよいし、製法または粒子形状(粒形)の異なる二種以上のアトマイズ粉末(例えば水アトマイズ粉末とガスアトマイズ粉末)の混合粉末でもよい。
原料粉末は、焼結体の特性(例えば、強度、伸び、靱性、焼結性、寸法安定性、切削性等)を強化または改質する元素を含むと好ましい。このような元素として、例えば、C、Cu、Ni、Cr、Mn、Si、V、Mo、P、S、W、Nb、Ti等がある。これらの元素は、上記の鉄基粉末に含まれてもよいが、別粉末(強化粉末または改質粉末)として原料粉末中に混在させると組成調整が容易となる。このような粉末として、黒鉛(Gr)粉末、Cu粉末、Cu合金粉末、Fe−Mn−Si系合金粉末、Fe−P粉末、Mn−S粉、各種炭化物粉末、各種ホウ化物粉末等がある。例えば、黒鉛粉末は、温間成形用粉末全体に対して0.1〜1%さらには0.15〜0.9%含まれると好ましい。
本発明の温間成形用粉末は、グラファイト(Gr)とは別に、少量のカーボンブラック(CB)が添加されたものであってもよい。CBが粒子表面に付着していると、温間成形用粉末の流動度(FR)や充填後の見掛密度(AD)等が改善され得る。CBは必須ではなく、所望の粉末特性(FR、AD度)が得られない場合に添加されるとよい。CBは、温間成形用粉末全体に対して0.005〜0.05%さらには0.01〜0.04%含まれると好ましい。
(1)本発明に係る内部潤滑剤は、少なくとも、脂肪酸アミドまたは高級アルコールに属する潤滑剤群から選択された、高融点潤滑剤と低融点潤滑剤を含む。なお、本明細書でいう融点の高低は、特定の温度範囲を意味するものではなく、基準温度(成形温度)に対する相対的な概念である。従って、同一の内部潤滑剤でも、ある成形温度では低融点潤滑剤となり、別の成形温度では高融点潤滑剤となり得る。
本発明に係る温間成形は、成形温度、成形圧力等を適宜選択してなされるが、例えば、成形温度が50〜180℃であり、成形圧力が350〜1250MPaであると好ましい。なお、本発明の温間成形用粉末を用いれば、成形圧力を1000MPa以下さらには850MPa以下に抑制しつつも、ほぼ真密度に近い高密度な成形体を得ることも可能となる。
成形体の焼結は、例えば、窒素雰囲気等の酸化防止雰囲気中で、1050〜1250℃、1〜120分間、炉内加熱や高周波加熱されて行われる。焼結体は、さらに、焼鈍、焼準、時効、調質(焼き入れ、焼き戻し)、浸炭、窒化等の熱処理が施されてもよい。
本発明に係る成形体や焼結体は、その形態や用途を問わない。焼結体は、例えば、各種プーリー、変速機のシンクロハブ、エンジンのコンロッド、ハブスリーブ、スプロケット、リングギヤ、パーキングギヤ、ピニオンギヤ等に用いられる。その他、サンギヤ、ドライブギヤ、ドリブンギヤ、リダクションギヤ等に用いられてもよい。
《温間成形用粉末の調製》
(1)原料
先ず原料粉末として、鉄基粉末である純鉄粉(ヘガネスAB社製ASC100.29/粒度:−212μm)と、強化粉末である天然黒鉛粉末(Gr)(日本黒鉛工業株式会社製J−CPB/平均粒径:5μm)を用意した。なお、鉄基粉末はいずれも水アトマイズ粉末である。
表2に示す各組成に配合した原料粉末と内部潤滑剤の混合物をビーカーに入れて、155℃ (第1温度) に設定した乾燥器中で約30分間加熱した。その後、その乾燥機から素早く取り出したビーカーの内容物をガラス棒で約5分間撹拌して混合した。ちなみに、乾燥機から取り出したとき、各内部潤滑剤は完全に溶融した状態となっていた。この完全溶融混合後の混合物を室温(第2温度)まで撹拌しながら冷却し、内部潤滑剤の固化した混合粉末(温間成形用粉末)を得た。なお、表2に示した配合組成は、混合物全体に対する質量割合(質量%)である。また本明細書でいう組成または添加量は、特に断らない限り質量割合であり、単に「%」で表す。
一部の試料は、完全溶融混合により内部潤滑剤を高濃度に付着させた粗粉と、完全溶融混合により内部潤滑剤を低濃度に付着させた細粉とを混合することにより混合粉末(温間成形用粉末)を調製した。粗粉および細粉に付着させる内部潤滑剤の濃度はそれぞれ異なるが、その内部潤滑剤(複合潤滑剤)の配合比率はいずれもKal:S10:P10=1:3:1とした。細粉に付着させた内部潤滑剤の濃度は、その付着後の細粉全体に対して0.1%とした。また粗粉に付着させた内部潤滑剤の濃度は、その付着後の粗粉全体に対して0.7%、0.5%または0.3%とした。内部潤滑剤の濃度が異なる粗粉を選択して用いることにより、混合粉末全体の内部潤滑剤量を調整した。内部潤滑剤の付着した粗粉と細粉は、質量割合で、それぞれ25%と75%で混合した。ちなみに、ML法については、特開2014−177664号公報に詳細が記載されている。
内部潤滑剤を付着させた混合粉末の一部には、CB:0.03%をさらに加えて混合した。この混合は、ボールミル式回転混合機を用いて室温域で行った。なお、CBの添加量は、その添加後の混合粉末全体を100質量%としたときの質量割合である。
秤量した30gの各混合粉末(温間成形用粉末)を金型(成形型)のキャビティへ充填し、所定の成形温度と成形圧力で温間成形した。混合粉末には、基本的にCBを添加していないものを用いたが、その流動性が劣る場合はCBを添加したものを用いた。成形温度は、基本的に60℃、80℃または130℃としたが、一部の試料については、110℃と120℃でも成形を行った。成形圧力は、392〜1176MPaのいずれかとした。金型は、φ23mmの円筒状キャビティを有する超硬合金製とし、内壁面の表面粗さはRa(JIS)で0.1μmとした。
JIS Z 2502、2504に準拠して、溶融混合した各混合粉末(CBの添加前とCBの添加後)の流動度(FR)および見掛密度(AD)を測定した。その結果を表2に併せて示した。なお、測定不可なときは「NF」、未測定のときは「−」または空欄とした。この点は以下同様である。
(1)内部潤滑剤
先ず、表1に示した6種の内部潤滑剤(I〜VI)について、示差熱分析(DTA)と熱重量測定(TG)を行った。それぞれの結果を図1Aと図1Bに示した。図1Aからわかるように、各内部潤滑剤の融点は表1に示す通りであった。但し、一部の脂肪酸アミド(AD281PとH50TF)は、表1に示した融点よりも低温側に、別なピークが観られた。また図1Bから、いずれの内部潤滑剤も少なくとも180℃ぐらいまでは変質せずに安定でしていることが確認された。
試料1〜6は、原料粉末(鉄基粉末と黒鉛粉末)に、表1にそれぞれ示す内部潤滑剤をそれぞれ単独で加えて調製した成形用粉末である。溶融混合後のままでは粉末特性が劣る場合でも、極少量のCBを加えることにより、流動度(FR)および見掛密度(AD)が大幅に改善されることがわかる。この点は、後述する他の試料についても同様である。
試料7〜15は、原料粉末に複数種の内部潤滑剤を溶融混合法により調製した温間成形用粉末である。
試料16〜18は、上述したML法により調製した温間成形用粉末である。各粉末を温間成形したときの成形圧力と、抜出力または成形体密度との関係をそれぞれ図8Aと図8Bに示した。図8Aから明らかなように、内部潤滑剤の合計量(適宜、単に「潤滑剤量」という。)が多いほど抜出力が低くなる傾向となった。但し、潤滑剤の合計量が少ない場合でも、さらにいえば成形圧力が1176MPaと高い場合でも、抜出力はほぼ15MPa以下であり、試料16〜18を用いることにより、非常に優れた成形性が得られることがわかった。また図8Bから明らかなように、成形圧力を980MPa以上としたとき、潤滑剤量が少ないほど成形体密度が大きくなる傾向が観られたが、その相違は僅かであった。
試料19〜24は、粒度調整した鉄基粉末(150μm)を用いて、ML法ではない通常の完全溶融混合により調製した温間成形用粉末である。先ず、試料19〜23に係る各粉末を温間成形したときの成形圧力と、抜出力または成形体密度との関係をそれぞれ図9Aと図9Bに示した。なお、各試料に係る潤滑剤量は0.15〜0.4%の範囲で調整したが、いずれの試料も複合潤滑剤の配合比はKal:S10:P10=1:3:1とした。
試料25〜32は、成形温度を130℃として、溶融混合により調製した温間成形用粉末である。これら試料も他の試料と同様に調製したが、比較的融点が高い(100℃以上)内部潤滑剤(表1に示すIV〜VI)を用いたため、溶融混合温度は160℃とした。
《概要》
溶製材に匹敵する高強度の焼結材を低コスト(一成形一焼結)で得るためには、潤滑剤量を低減しつつ高圧成形を行い、高密度成形体を得る必要がある。さらに、浸炭焼入れ等の熱処理を考慮すると、混合粉末中の黒鉛量を低減することも要求され得る。しかし、潤滑剤量や黒鉛量の低減は、金型内壁面と粉末粒子間の潤滑条件を極めて厳しくする。このような状況下でも、本発明の温間成形用粉末を用いれば、高密度成形を安定して行えることを以下に示す。
鉄基粉末には、低合金鋼粉(Fe−1.5%Mo/ヘガネスAB社製AstaloyMo)を粒度:−212μmに分級したものを用いた。黒鉛粉末およびCBは既述したものを用いた。内部潤滑剤は、表1に示したS10とH50TFを、S10:H50TF=1:4(低融点潤滑剤:20%)の質量割合で配合して用いた。一部の試料では、さらに、表1に示した金属石鹸(CaStまたはLiSt)を添加した。いずれの試料も潤滑剤の合計量(Lub)は0.25%とした。
各温間成形用粉末を用いて、第1実施例の場合と同様にして、130℃で温間成形を行った。但し、成形圧力は588〜1372MPaとした。比較のため、内部潤滑剤を含まない原料粉末を用いて、金型潤滑温間加圧成形法(詳細は特許3309970号公報等を参照)でも温間成形した。この方法に用いた、黒鉛粉末を含まない粉末を試料DWL、黒鉛粉末を含む粉末を試料DWL−Gとした。
各温間成形用粉末のFRおよびADを第1実施例の場合と同様に測定し、その結果を表3に併せて示した。また、各温間成形用粉末を用いて成形したときの抜出力および成形体密度も第1実施例の場合と同様に測定した。こうして各試料粉末毎に、種々の成形圧力で温間成形したときに得られた抜出力または成形体密度を後述する各図に示した。
(1)試料HD1〜3
試料HD1〜3は黒鉛粉末を含まない温間成形用粉末である。各粉末を130℃で温間成形したときの成形圧力と、抜出力または成形体密度との関係をそれぞれ図17Aと図17Bに示した。図17Aから明らかなように、成形圧力が増加すると抜出力も増加するが、CaStを20%含むと、高圧成形したときの抜出力が抑制された。図17Bから明らかなように、複合潤滑剤の組成は成形体密度に殆ど影響せず、成形圧力を980MPaとすると成形体密度が7.6g/cm3 以上となり、成形圧力を1372MPaとすると成形体密度が7.7g/cm3 以上となることがわかった。
試料HD4〜6は黒鉛粉末を含む温間成形用粉末である。各粉末を130℃で温間成形したときの成形圧力と、抜出力または成形体密度との関係をそれぞれ図18Aと図18Bに示した。図18Aから明らかなように、黒鉛粉末を含む場合、抜出力は成形圧力と共に増加するが、高圧成形したときでも25MPa以下となった。さらに、複合潤滑剤がCaStを含むとき、高圧成形しても抜出力はほぼ横ばいとなった。図18Bから明らかなように、複合潤滑剤の組成は成形体密度に殆ど影響しなかったが、黒鉛粉末を含むため、試料HD1〜3の場合よりも成形体密度は少し低くなった。
試料HD7は、金属石鹸(CaSt)を室温で混合して付着させた温間成形用粉末である。その付着形態の影響を確認するため、試料HD5と試料HD7の各粉末を130℃で温間成形したときの成形圧力と抜出力の関係を図19に示した。図19から明らかなように、金属石鹸を溶融混合しても室温域で単純混合しても、抜出力への影響は殆どないことがわかった。
《温間成形用粉末の調製》
第2実施例で用いた鉄基粉末(粒度:−212μm)をさらに篩い分けて、粒度:+106μmの粗粉と、粒度:−106μmの細粉を用意した。粗粉と細粉にそれぞれ、ML法によって複合潤滑剤を付着させた。複合潤滑剤は、第2実施例の場合と同様に、S10:H50TF=1:4の質量割合で配合したものをベースとした。ベース潤滑剤(H50TF−20%S10)の濃度は、粗粉:0.1〜0.5%、細粉:0.1%とした。表1に示した金属石鹸(CaSt、LiSt、Kenolub)は、粗粉にのみ添加した。粗粉に付着しているベース潤滑剤と金属石鹸の合計濃度は、いずれも0.6%とした。粗粉と細粉の混合比は、複合潤滑剤を付着させた後の質量割合で、それぞれ30%と70%とした。従って、いずれの試料も、粉末全体としての潤滑剤(ベース潤滑剤+金属石鹸)の合計量は0.25%とした。
各温間成形用粉末を用いて、第2実施例の場合と同様にして、130℃で温間成形を行った。また、各温間成形用粉末のFRおよびADを第1実施例の場合と同様に測定し、その結果を表4に併せて示した。また、各温間成形用粉末を用いて成形したときの抜出力および成形体密度も第1実施例の場合と同様に測定した。こうして各試料粉末毎に、種々の成形圧力で温間成形したときに得られた抜出力または成形体密度を後述する各図に示した。
(1)試料HD8
試料HD8は、粗粉に金属石鹸が添加されていない温間成形用粉末である。この粉末を130℃で温間成形したときの成形圧力と抜出力の関係を、試料HD4(第2実施例)の温間成形用粉末を用いた場合と比較して図20に示した。図20から明らかなように、ML法で調整した温間成形用粉末を用いる方が、溶融混合法で調整した温間成形用粉末よりも、全体的に抜出力が低くなった。この傾向は、成形圧力が高いときに顕著であった。
試料HD9〜11は、ベース潤滑剤を溶融混合法により付着させた粗粉に、金属石鹸(0.1%)を溶融しない温度(120℃)で添加した温間成形用粉末である。各粉末を130℃で温間成形したときの成形圧力と、抜出力または成形体密度との関係をそれぞれ図21Aと図21Bに示した。
試料HD12、13は、試料HD9に対して、粗粉に付着させるベース潤滑剤を減らして、LiStを0.2%または0.3%に増やした温間成形用粉末である。各粉末を130℃で温間成形したときの成形圧力と、抜出力または成形体密度との関係をそれぞれ図22Aと図22Bに示した。
試料HD14〜16は、ベース潤滑剤およびLiStを非溶融混合(160℃)により付着させた粗粉を用いてML法により調製した温間成形用粉末である。各粉末を130℃で温間成形したときの成形圧力と、抜出力または成形体密度との関係をそれぞれ図23Aと図23Bに示した。
試料HD17〜21は、ベース潤滑剤およびCaStを溶融混合(160℃)により付着させた粗粉を用いてML法により調製した温間成形用粉末である。各粉末を130℃で温間成形したときの成形圧力と、抜出力または成形体密度との関係をそれぞれ図24Aと図24Bに示した。
表3および表4に示した各温間成形用粉末を用いて、種々の成形圧力で温間成形(130℃)した。そのときの抜出力、スプリングバック(SB)、成形体密度(GD)を表5、表6Aおよび表6B(両表を併せて単に「表6」という。)にまとめた。なお、スプリングバックは、SB(%)=100×{(成形体寸法)−(金型のキャビティ寸法)}/(金型のキャビティ寸法)として算出したものである。
Claims (8)
- 鉄基粉末を含む原料粉末と該原料粉末中に混在させた内部潤滑剤とからなる温間成形用粉末を、成形型の内壁面に潤滑剤が付与されておらず、所定の成形温度に加熱された該成形型内に充填して温間成形することにより成形体を得る温間成形方法であって、
前記成形温度は70〜100℃であり、
前記内部潤滑剤は、脂肪酸アミドまたは高級アルコールに属する潤滑剤群から選択され、該成形温度よりも融点が高い高融点潤滑剤と該成形温度よりも融点が低い低融点潤滑剤とからなる複合潤滑剤であり、
該高融点潤滑剤は該成形温度よりも融点の高い脂肪酸アミドを一種以上含み、
該低融点潤滑剤は該成形温度よりも融点の低い高級アルコールを一種以上含み、
該内部潤滑剤は、前記温間成形用粉末全体に対して0.1〜0.4質量%(単に「%」という。)含まれることを特徴とする温間成形方法。 - 前記内部潤滑剤は、前記温間成形用粉末全体に対して0.15〜0.35%含まれる請求項1に記載の温間成形方法。
- 前記鉄基粉末は、粒度により分級された粗粉と細粉とからなり、
前記内部潤滑剤は、該粗粉に該細粉よりも高濃度に付着している請求項1または2に記載の温間成形方法。 - 少なくとも前記高融点潤滑剤と前記低融点潤滑剤は、完全溶融混合されて前記原料粉末の粒子表面に付着している請求項1〜3のいずれかに記載の温間成形方法。
- さらに、カーボンブラックが前記原料粉末の粒子表面に付着している請求項1〜4のいずれかに記載の温間成形方法。
- 前記カーボンブラックは、前記温間成形用粉末全体に対して0.005〜0.05%含まれる請求項5に記載の温間成形方法。
- さらに、前記温間成形用粉末全体に対して0.1〜1%の黒鉛粉末を含む請求項1〜6のいずれかに記載の温間成形方法。
- 前記複合潤滑剤は、前記低融点潤滑剤と前記高融点潤滑剤の合計量に対して該低融点潤滑剤を10〜50%含む請求項1〜7のいずれかに記載の温間成形方法。
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