JPH112277A - 減衰力可変式ダンパ - Google Patents
減衰力可変式ダンパInfo
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- JPH112277A JPH112277A JP15702697A JP15702697A JPH112277A JP H112277 A JPH112277 A JP H112277A JP 15702697 A JP15702697 A JP 15702697A JP 15702697 A JP15702697 A JP 15702697A JP H112277 A JPH112277 A JP H112277A
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- electromagnet
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電磁石を用いて減衰力を可変するダンパにお
いて、小さな電力で大きな摩擦力を得られるようにし、
効率を向上させる。 【解決手段】 ロッド4に1対の電磁石12,12を非
磁性体から成るホルダ13を介してダンパの径方向に移
動自在に支持し、各電磁石12にダンパ本体2に対向す
るシュー部材14を取付ける。両電磁石12,12を両
者の一端の磁極12a,12a同士と他端の磁極12
b,12b同士とが同じ極性になるように励磁し、両電
磁石12,12間の磁気反発力でシュー部材14,14
をダンパ本体2の内周面に圧接させる。
いて、小さな電力で大きな摩擦力を得られるようにし、
効率を向上させる。 【解決手段】 ロッド4に1対の電磁石12,12を非
磁性体から成るホルダ13を介してダンパの径方向に移
動自在に支持し、各電磁石12にダンパ本体2に対向す
るシュー部材14を取付ける。両電磁石12,12を両
者の一端の磁極12a,12a同士と他端の磁極12
b,12b同士とが同じ極性になるように励磁し、両電
磁石12,12間の磁気反発力でシュー部材14,14
をダンパ本体2の内周面に圧接させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として車両のサ
スペンションに組込まれる減衰力可変式ダンパに関す
る。
スペンションに組込まれる減衰力可変式ダンパに関す
る。
【0002】
【従来の技術】車両のサスペンションに組込まれるダン
パは、筒状のダンパ本体と、ダンパ本体内にダンパの軸
方向に相対移動自在に挿入したロッドとを備えており、
ダンパ本体とロッドとの一方をばね下部材、他方をばね
上部材に連結している。
パは、筒状のダンパ本体と、ダンパ本体内にダンパの軸
方向に相対移動自在に挿入したロッドとを備えており、
ダンパ本体とロッドとの一方をばね下部材、他方をばね
上部材に連結している。
【0003】また、ダンパには、ダンパ本体内に、ロッ
ドに連結されるピストンを挿入した油室を有する油室ダ
ンパや、ダンパ本体にロッドを嵌合させて両者を摩擦接
触させる摩擦ダンパがある。
ドに連結されるピストンを挿入した油室を有する油室ダ
ンパや、ダンパ本体にロッドを嵌合させて両者を摩擦接
触させる摩擦ダンパがある。
【0004】このようなダンパにおいて、ダンパ本体と
ロッドとのうちの一方の部材に、電磁石と、電磁石の励
磁で磁化されてダンパ本体とロッドとのうちの他方の部
材に吸着する吸着部材とを装着し、吸着部材と前記他方
の部材との間の摩擦により減衰力を可変するものも、特
願平8−349477号で提案されている。
ロッドとのうちの一方の部材に、電磁石と、電磁石の励
磁で磁化されてダンパ本体とロッドとのうちの他方の部
材に吸着する吸着部材とを装着し、吸着部材と前記他方
の部材との間の摩擦により減衰力を可変するものも、特
願平8−349477号で提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記先願のものは、電
磁石により吸着部材を介して前記他方の部材を磁化し、
吸着部材から他方の部材に磁束を通して吸着部材と他方
の部材との間の磁気吸引力を発生させているが、他方の
部材の磁気抵抗、電磁石と吸着部材との間の磁気ギャッ
プ等による損失を生ずるため、吸着部材と他方の部材と
の間の磁気吸引力による充分な摩擦力を得るには電磁石
への通電電流を大きくする必要があり、効率が悪くな
る。
磁石により吸着部材を介して前記他方の部材を磁化し、
吸着部材から他方の部材に磁束を通して吸着部材と他方
の部材との間の磁気吸引力を発生させているが、他方の
部材の磁気抵抗、電磁石と吸着部材との間の磁気ギャッ
プ等による損失を生ずるため、吸着部材と他方の部材と
の間の磁気吸引力による充分な摩擦力を得るには電磁石
への通電電流を大きくする必要があり、効率が悪くな
る。
【0006】また、安定した摩擦力が得られるようにす
るには、吸着部材の他方の部材に対する接触面に摩擦材
を取付けることが望まれるが、これでは吸着部材と他方
の部材との間に摩擦材による磁気ギャップを生ずるた
め、効率が悪くなる。
るには、吸着部材の他方の部材に対する接触面に摩擦材
を取付けることが望まれるが、これでは吸着部材と他方
の部材との間に摩擦材による磁気ギャップを生ずるた
め、効率が悪くなる。
【0007】本発明は、以上の点に鑑み、少ない電力で
大きな摩擦力を得られるようにした効率の良い減衰力可
変式ダンパを提供することを課題としている。
大きな摩擦力を得られるようにした効率の良い減衰力可
変式ダンパを提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
本発明は、筒状のダンパ本体と、ダンパ本体内にダンパ
の軸方向に相対移動自在に挿入したロッドとを備えるダ
ンパであって、ダンパ本体とロッドとのうちの一方の部
材に、他方の部材に向けてダンパの径方向に移動可能な
複数の電磁石を装着し、これら電磁石の磁極を電磁石間
の磁気反発力と磁気吸引力とで各電磁石が径方向外方と
内方とに移動されるように配置し、各電磁石に前記他方
の部材に対向するシュー部材を取付けた、ことを特徴と
する。
本発明は、筒状のダンパ本体と、ダンパ本体内にダンパ
の軸方向に相対移動自在に挿入したロッドとを備えるダ
ンパであって、ダンパ本体とロッドとのうちの一方の部
材に、他方の部材に向けてダンパの径方向に移動可能な
複数の電磁石を装着し、これら電磁石の磁極を電磁石間
の磁気反発力と磁気吸引力とで各電磁石が径方向外方と
内方とに移動されるように配置し、各電磁石に前記他方
の部材に対向するシュー部材を取付けた、ことを特徴と
する。
【0009】このものにおいて、ロッドに電磁石を装着
する場合は、電磁石間の磁気反発力による電磁石の径方
向外方への移動でシュー部材がダンパ本体に圧接して摩
擦力が発生し、また、ダンパ本体に電磁石を装着する場
合は、電磁石間の磁気吸引力による電磁石の径方向内方
への移動でシュー部材がロッドに圧接して摩擦力が発生
する。
する場合は、電磁石間の磁気反発力による電磁石の径方
向外方への移動でシュー部材がダンパ本体に圧接して摩
擦力が発生し、また、ダンパ本体に電磁石を装着する場
合は、電磁石間の磁気吸引力による電磁石の径方向内方
への移動でシュー部材がロッドに圧接して摩擦力が発生
する。
【0010】何れにしても、ダンパ本体やロッドに磁束
を通す必要がないため、小さな電力で大きな摩擦力を得
ることができ、効率が向上する。また、シュー部材に摩
擦材を取付けても何ら影響はない。そのため、摩擦材に
より安定した摩擦力を得られ、減衰力の制御の安定性も
向上する。
を通す必要がないため、小さな電力で大きな摩擦力を得
ることができ、効率が向上する。また、シュー部材に摩
擦材を取付けても何ら影響はない。そのため、摩擦材に
より安定した摩擦力を得られ、減衰力の制御の安定性も
向上する。
【0011】ここで、電磁石間の磁気反発力と吸引力と
で電磁石を径方向外方と内方とに移動させるには、円弧
状に形成した複数の電磁石を各電磁石の磁極が周方向に
対向するように周方向に並べて配置しても良いが、効率
を一層向上するには、両端に径方向内方に屈曲した磁極
を有する2個の電磁石を該両電磁石の各端の磁極が径方
向に対向するように配置し、電磁石間の磁気反発力や吸
引力の作用方向を電磁石の移動方向たる径方向に一致さ
せることが望ましい。この場合、電磁石をダンパの円形
断面の弦方向に長手のものとしても良いが、これでは電
磁石の長さが制約されるため、コイル巻数を多くするこ
とができない。これに対し、電磁石をダンパの軸方向に
長手のものとすれば、電磁石の長さを長くしてコイル巻
数を多くすることができ、有利である。
で電磁石を径方向外方と内方とに移動させるには、円弧
状に形成した複数の電磁石を各電磁石の磁極が周方向に
対向するように周方向に並べて配置しても良いが、効率
を一層向上するには、両端に径方向内方に屈曲した磁極
を有する2個の電磁石を該両電磁石の各端の磁極が径方
向に対向するように配置し、電磁石間の磁気反発力や吸
引力の作用方向を電磁石の移動方向たる径方向に一致さ
せることが望ましい。この場合、電磁石をダンパの円形
断面の弦方向に長手のものとしても良いが、これでは電
磁石の長さが制約されるため、コイル巻数を多くするこ
とができない。これに対し、電磁石をダンパの軸方向に
長手のものとすれば、電磁石の長さを長くしてコイル巻
数を多くすることができ、有利である。
【0012】また、電磁石を装着する前記一方の部材に
電磁石からの磁束が洩れると、電磁石間の磁気反発力や
吸引力が弱まるため、前記一方の部材に、電磁石を非磁
性体から成るホルダを介してダンパの径方向に移動自在
に支持させ、電磁石から前記一方の部材への磁束漏洩を
ホルダによって阻止することが望ましい。
電磁石からの磁束が洩れると、電磁石間の磁気反発力や
吸引力が弱まるため、前記一方の部材に、電磁石を非磁
性体から成るホルダを介してダンパの径方向に移動自在
に支持させ、電磁石から前記一方の部材への磁束漏洩を
ホルダによって阻止することが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は車両用のツインチューブ式
油圧ダンパを示している。該ダンパのダンパ本体1は、
インナチューブ2とアウタチューブ3とで内外2重の筒
状に構成されており、インナチューブ2に上方からロッ
ド4を挿入して、ロッド4の下端にピストン5を連結
し、インナチューブ2の内部空間で構成される油室をピ
ストン5により上下2室6,7に仕切り、上室6と下室
7とをピストン5に形成したオリフィス8を介して連通
させている。また、インナチューブ2とアウタチューブ
3との間の空間は、下室7にオリフィス9を介して連通
するリザーブ室10に構成されている。尚、リザーブ室
10の油面10a上の空間はエア室10bになってい
る。図中11はロッド4に取付けたリバウンドストップ
ラバーである。
油圧ダンパを示している。該ダンパのダンパ本体1は、
インナチューブ2とアウタチューブ3とで内外2重の筒
状に構成されており、インナチューブ2に上方からロッ
ド4を挿入して、ロッド4の下端にピストン5を連結
し、インナチューブ2の内部空間で構成される油室をピ
ストン5により上下2室6,7に仕切り、上室6と下室
7とをピストン5に形成したオリフィス8を介して連通
させている。また、インナチューブ2とアウタチューブ
3との間の空間は、下室7にオリフィス9を介して連通
するリザーブ室10に構成されている。尚、リザーブ室
10の油面10a上の空間はエア室10bになってい
る。図中11はロッド4に取付けたリバウンドストップ
ラバーである。
【0014】油圧ダンパは、ダンパ本体1の下端部で図
外のサスペンションアームに連結され、ロッド4の上端
部で図外の車体に連結される。そして、ダンパ本体1に
対しピストン5が上動する伸び行程では、上室6から下
室7にオリフィス8を介して油が流れると共に、伸び行
程でダンパ本体1から抜け出たロッド4の体積分の油が
リザーブ室10からオリフィス9を介して下室7に流入
し、これらオリフィス8,9による油の流通抵抗で減衰
力が発生する。また、ダンパ本体1に対しピストン5が
下動する縮み行程では、下室7から上室6にオリフィス
8を介して油が流れると共に、縮み行程でダンパ本体1
内に入ってきたロッド4の体積分の油が下室7からオリ
フィス9を介してリザーブ室10に押し出され、これら
オリフィス8,9による油の流通抵抗で減衰力が発生す
る。
外のサスペンションアームに連結され、ロッド4の上端
部で図外の車体に連結される。そして、ダンパ本体1に
対しピストン5が上動する伸び行程では、上室6から下
室7にオリフィス8を介して油が流れると共に、伸び行
程でダンパ本体1から抜け出たロッド4の体積分の油が
リザーブ室10からオリフィス9を介して下室7に流入
し、これらオリフィス8,9による油の流通抵抗で減衰
力が発生する。また、ダンパ本体1に対しピストン5が
下動する縮み行程では、下室7から上室6にオリフィス
8を介して油が流れると共に、縮み行程でダンパ本体1
内に入ってきたロッド4の体積分の油が下室7からオリ
フィス9を介してリザーブ室10に押し出され、これら
オリフィス8,9による油の流通抵抗で減衰力が発生す
る。
【0015】インナチューブ2に挿入されるロッド4の
部分には、図2及び図3に明示する如く、2個の電磁石
12,12が装着されている。電磁石12は、ダンパの
軸方向、即ち、上下方向に長手で上下両端にダンパの径
方向内方に屈曲した磁極12a,12bを有する略コ字
状のコア12cにコイル12dを巻回して成るものに構
成されている。そして、ロッド4にホルダ13を固定
し、このホルダ13に2個の電磁石12,12を両者の
上端の磁極12a,12a同士と下端の磁極12b,1
2b同士とがダンパの径方向に対向するように装着して
いる。尚、コイル12dにはロッド4の軸孔に挿通した
リード線12eを介して通電する。
部分には、図2及び図3に明示する如く、2個の電磁石
12,12が装着されている。電磁石12は、ダンパの
軸方向、即ち、上下方向に長手で上下両端にダンパの径
方向内方に屈曲した磁極12a,12bを有する略コ字
状のコア12cにコイル12dを巻回して成るものに構
成されている。そして、ロッド4にホルダ13を固定
し、このホルダ13に2個の電磁石12,12を両者の
上端の磁極12a,12a同士と下端の磁極12b,1
2b同士とがダンパの径方向に対向するように装着して
いる。尚、コイル12dにはロッド4の軸孔に挿通した
リード線12eを介して通電する。
【0016】ホルダ13は角筒状であって、電磁石1
2,12の対向方向と直交方向両側に膨出するガイド部
13aを備えており、各電磁石12の上下の磁極12
a,12bでガイド部13aを上下から挟むようにし
て、両電磁石12,12を両者の対向方向に移動自在と
なるようにホルダ13で支持している。尚、各磁極12
a,12bの中央部には切欠きが形成されており、この
切欠きにホルダ13の上下の各端部を係合させて、各電
磁石12をホルダ13に対して回り止めしている。
2,12の対向方向と直交方向両側に膨出するガイド部
13aを備えており、各電磁石12の上下の磁極12
a,12bでガイド部13aを上下から挟むようにし
て、両電磁石12,12を両者の対向方向に移動自在と
なるようにホルダ13で支持している。尚、各磁極12
a,12bの中央部には切欠きが形成されており、この
切欠きにホルダ13の上下の各端部を係合させて、各電
磁石12をホルダ13に対して回り止めしている。
【0017】各電磁石12のダンパの径方向外側面には
インナチューブ2の内周面に対向するシュー部材14が
取付けられている。シュー部材14は、電磁石12のコ
イル巻回部を跨ぐ上下方向に長手のコ字状に形成されて
おり、外表面には摩擦材14aが貼着されている。
インナチューブ2の内周面に対向するシュー部材14が
取付けられている。シュー部材14は、電磁石12のコ
イル巻回部を跨ぐ上下方向に長手のコ字状に形成されて
おり、外表面には摩擦材14aが貼着されている。
【0018】次に、上記の如く構成されたダンパの作用
について説明する。両電磁石12,12のコイル12
d,12dに通電して、両電磁石12,12をその一方
の上下の磁極12a,12bがN極とS極、他方の上下
の磁極12a,12bがS極とN極になるように励磁す
ると、図2(A)に示す如く両電磁石12,12が両者
間の磁気吸引力でダンパの径方向内方に移動し、シュー
部材14,14はインナチューブ2の内周面から離れた
状態に保持される。この状態では、オリフィス8,9で
の油の流通抵抗のみによる減衰力が得られ、ロッド4の
移動速度に対する減衰力の変化特性は図5にa線で示す
ようになる。
について説明する。両電磁石12,12のコイル12
d,12dに通電して、両電磁石12,12をその一方
の上下の磁極12a,12bがN極とS極、他方の上下
の磁極12a,12bがS極とN極になるように励磁す
ると、図2(A)に示す如く両電磁石12,12が両者
間の磁気吸引力でダンパの径方向内方に移動し、シュー
部材14,14はインナチューブ2の内周面から離れた
状態に保持される。この状態では、オリフィス8,9で
の油の流通抵抗のみによる減衰力が得られ、ロッド4の
移動速度に対する減衰力の変化特性は図5にa線で示す
ようになる。
【0019】両電磁石12,12を両者の上端の磁極1
2a,12a同士と下端の磁極12b,12b同士とが
夫々同じ極性になるように励磁すると、図2(B)に示
す如く両電磁石12,12が両者間の磁気反発力でダン
パの径方向外方に移動し、シュー部材14,14がイン
ナチューブ2の内周面に圧接する。この状態では、オリ
フィス8,9での油の流通抵抗に加えてシュー部材14
とインナチューブ2との間の摩擦による減衰力が得ら
れ、その変化特性は図5にb線で示すようになる。
2a,12a同士と下端の磁極12b,12b同士とが
夫々同じ極性になるように励磁すると、図2(B)に示
す如く両電磁石12,12が両者間の磁気反発力でダン
パの径方向外方に移動し、シュー部材14,14がイン
ナチューブ2の内周面に圧接する。この状態では、オリ
フィス8,9での油の流通抵抗に加えてシュー部材14
とインナチューブ2との間の摩擦による減衰力が得ら
れ、その変化特性は図5にb線で示すようになる。
【0020】ここで、摩擦による減衰力はロッド4の移
動速度に係わらず一定であり、ロッド4の移動速度が図
5にAで示す低速度領域に収まる通常走行時においても
電磁石12,12の極性の切換えで減衰力を有効に可変
できる。そのため、通常走行時の車両のロール剛性やダ
ンピング特性を効果的に切換えることができる。また、
電磁石12,12への通電電流値を増減制御して減衰力
を可変することもできる。
動速度に係わらず一定であり、ロッド4の移動速度が図
5にAで示す低速度領域に収まる通常走行時においても
電磁石12,12の極性の切換えで減衰力を有効に可変
できる。そのため、通常走行時の車両のロール剛性やダ
ンピング特性を効果的に切換えることができる。また、
電磁石12,12への通電電流値を増減制御して減衰力
を可変することもできる。
【0021】更に、電磁石12,12間の磁気反発力で
シュー部材14,14をインナチューブ2に圧接させて
おり、シュー部材14をインナチューブ2に吸着させる
ものと異りインナチューブ2に磁束を通す必要がないた
め損失が少なくなり、小さな電力で大きな摩擦力を得る
ことができ、効率が向上する。また、シュー部材14を
摩擦材14aを介してインナチューブ2に圧接させるた
め、安定した摩擦力が得られ、減衰力の制御の安定性も
向上する。
シュー部材14,14をインナチューブ2に圧接させて
おり、シュー部材14をインナチューブ2に吸着させる
ものと異りインナチューブ2に磁束を通す必要がないた
め損失が少なくなり、小さな電力で大きな摩擦力を得る
ことができ、効率が向上する。また、シュー部材14を
摩擦材14aを介してインナチューブ2に圧接させるた
め、安定した摩擦力が得られ、減衰力の制御の安定性も
向上する。
【0022】尚、電磁石12,12からの磁束がロッド
4やシュー部材14に漏洩すると磁気反発力が弱まるた
め、ホルダ13とシュー部材14とを樹脂等の非磁性体
で形成して、磁束漏洩を防止している。
4やシュー部材14に漏洩すると磁気反発力が弱まるた
め、ホルダ13とシュー部材14とを樹脂等の非磁性体
で形成して、磁束漏洩を防止している。
【0023】図4は第2実施形態を示し、上記第1実施
形態と同一の部材には上記と同一の符号を付している。
第2実施形態のものでは、2個の電磁石12,12をイ
ンナチューブ2に非磁性体から成るホルダ13を介して
ダンパの径方向に移動自在に支持し、各電磁石12の径
方向内側面に、ロッド4の外周面に対向する非磁性体か
ら成るシュー部材14を取付けている。
形態と同一の部材には上記と同一の符号を付している。
第2実施形態のものでは、2個の電磁石12,12をイ
ンナチューブ2に非磁性体から成るホルダ13を介して
ダンパの径方向に移動自在に支持し、各電磁石12の径
方向内側面に、ロッド4の外周面に対向する非磁性体か
ら成るシュー部材14を取付けている。
【0024】このものでは、両電磁石12,12を両者
の上端の磁極12a,12a同士と下端の磁極12b,
12b同士とが夫々異なる極性になるように励磁したと
き、両電磁石12,12が両者間の磁気吸引力で径方向
内方に移動し、シュー部材14,14がその内表面に貼
着した摩擦材14aを介してロッド4の外周面に圧接
し、摩擦による減衰力が得られる。
の上端の磁極12a,12a同士と下端の磁極12b,
12b同士とが夫々異なる極性になるように励磁したと
き、両電磁石12,12が両者間の磁気吸引力で径方向
内方に移動し、シュー部材14,14がその内表面に貼
着した摩擦材14aを介してロッド4の外周面に圧接
し、摩擦による減衰力が得られる。
【0025】以上、ツインチューブ式の油圧ダンパに本
発明を適用した実施形態について説明したが、モノチュ
ーブ式の油圧ダンパや、油室を具備しない摩擦ダンパに
も本発明を適用できる。
発明を適用した実施形態について説明したが、モノチュ
ーブ式の油圧ダンパや、油室を具備しない摩擦ダンパに
も本発明を適用できる。
【0026】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1の本発明によれば、小さな電力で大きな摩擦力を得る
ことができ、効率が向上すると共に、摩擦材を用いるこ
とができて、減衰力の制御の安定性が向上する。また、
請求項2の発明によれば、電磁石間の磁気力の作用方向
をダンパの径方向に合致させると共にコイルの巻数を多
くして、効率を一層向上させることができ、更に、請求
項3の発明によれば、電磁石からの磁束漏洩を抑制し
て、電磁石間の磁気力を強めることができる。
1の本発明によれば、小さな電力で大きな摩擦力を得る
ことができ、効率が向上すると共に、摩擦材を用いるこ
とができて、減衰力の制御の安定性が向上する。また、
請求項2の発明によれば、電磁石間の磁気力の作用方向
をダンパの径方向に合致させると共にコイルの巻数を多
くして、効率を一層向上させることができ、更に、請求
項3の発明によれば、電磁石からの磁束漏洩を抑制し
て、電磁石間の磁気力を強めることができる。
【図1】 本発明の第1実施形態のダンパの縦断面図
【図2】 (A)(B)第1実施形態の作用を示す要部
の拡大断面図
の拡大断面図
【図3】 第1実施形態の要部の斜視図
【図4】 第2実施形態の要部の断面図
【図5】 減衰力の変化特性を示すグラフ
1 ダンパ本体 4 ロッド 12 電磁石 12a,12b 磁極 13 ホルダ 14 シュー部
材
材
Claims (3)
- 【請求項1】 筒状のダンパ本体と、ダンパ本体内にダ
ンパの軸方向に相対移動自在に挿入したロッドとを備え
るダンパであって、 ダンパ本体とロッドとのうちの一方の部材に、他方の部
材に向けてダンパの径方向に移動可能な複数の電磁石を
装着し、 これら電磁石の磁極を電磁石間の磁気反発力と磁気吸引
力とで各電磁石が径方向外方と内方とに移動されるよう
に配置し、 各電磁石に前記他方の部材に対向するシュー部材を取付
けた、 ことを特徴とする減衰力可変式ダンパ。 - 【請求項2】 前記一方の部材に、ダンパの軸方向に長
手で両端に径方向内方に屈曲した磁極を有する2個の電
磁石を該両電磁石の各端の磁極同士がダンパの径方向に
対向するように装着することを特徴とする請求項1に記
載の減衰力可変式ダンパ。 - 【請求項3】 前記一方の部材に、電磁石を非磁性体か
ら成るホルダを介してダンパの径方向に移動自在に支持
させることを特徴とする請求項1又は2に記載の減衰力
可変式ダンパ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15702697A JPH112277A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | 減衰力可変式ダンパ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15702697A JPH112277A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | 減衰力可変式ダンパ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH112277A true JPH112277A (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=15640569
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15702697A Pending JPH112277A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | 減衰力可変式ダンパ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH112277A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001073313A3 (en) * | 2000-03-29 | 2002-04-04 | Lord Corp | Magnetically controlled friction damper |
WO2003019037A1 (en) * | 2001-08-27 | 2003-03-06 | Lord Corporation | Magnetically actuated motion control device and its use in trolley wire suspension |
-
1997
- 1997-06-13 JP JP15702697A patent/JPH112277A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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