JPH1122647A - 薬液ポンプ - Google Patents

薬液ポンプ

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JPH1122647A
JPH1122647A JP18217397A JP18217397A JPH1122647A JP H1122647 A JPH1122647 A JP H1122647A JP 18217397 A JP18217397 A JP 18217397A JP 18217397 A JP18217397 A JP 18217397A JP H1122647 A JPH1122647 A JP H1122647A
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JP
Japan
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pressure chamber
pump
fixing member
chemical
chemicals
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JP18217397A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Sugata
和広 菅田
Hiroshi Tomita
洋 冨田
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CKD Corp
Original Assignee
CKD Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 薬液ポンプにおいて、可撓性膜の不自然な形
の変形を防ぎ、耐久性が高く吐出量の経時変化の少ない
ポンプを提供する。 【解決手段】 薬液ポンプ10のポンプ室1は、略筒状
の可撓性膜2と薬液流通孔3aを有する流出側固定部材
3と薬液流入口4aを有する流入側固定部材4し、薬液
Rは薬液ボトル21,流入側配管22,チェックバルブ
11を通じてポンプ室に供給される。節状可撓性膜2は
圧力室5内部に充填する純水非圧縮性流体6によって取
り囲まれ、当純水はアクチュエータ40および配管42
により圧力室6に注入・吸出され、この時の可撓性膜の
変形に応じて流入側固定部材4は、上下方向に変位可能
に配置され、さらに、薬液流入口4aから圧力室5の壁
面5dに形成された圧力室薬液流入口5eまで通じる薬
液流入チューブ7が、流入側固定部材4の変位を許容す
る冗長な長さのコイル状部7aを有するように構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体を高精度に吐
出できるポンプに関し、さらに詳しくは、フォトレジス
トや医薬、その他の流体を、少量、高精度に吐出できる
ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子の製造等に用いられる
フォトレジスト等の滴下においては、例えば、特公平7
−123107号の流体滴下供給装置に記載されている
ように圧送方式やポンプ方式が用いられ、ポンプ方式に
おいては、ダイヤフラムやベローズを用いるものの他、
図5にその概略を記載したようなポンプ100が記載さ
れている。このポンプ100は、ポンプ室101の周側
部に可撓性膜102を有すると共に、上下にそれぞれフ
ォトレジストRの流入口104a、流出口103aを備
えたポンプ室の最下部104および最上部103を有
し、外周壁105と可撓性膜102との間は非圧縮性流
体106が充填されている。
【0003】この非圧縮性流体106を図示しないアク
チュエータ機構によって図中矢印のように注入または吸
出することで可撓性膜102をポンピング作動させ、バ
ルブ111,112をこれに同期して作動させる。これ
により、レジストボトル121内のフォトレジストRを
第1配管122を介してポンプ室内に流入させると共
に、第2配管131を通じてウェハーW上にフォトレジ
ストRを滴下する。なおその後、滴下されたレジストR
は、ウェハーWを回転させていわゆるスピンコート法に
よりウェハーW上に均一に塗布される。このような方式
のポンプは、非圧縮性流体を注入した分の体積だけレジ
ストRが吐出されるので、吐出量を高精度にコントロー
ルできる利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなポ
ンプにおいては、略筒状の可撓性膜102の両筒端部
を、ポンプ室101の最上部103または最下部104
と外周壁105でシール、固定している。このため、可
撓性膜102が変形するときに、3次元的に不自然な形
で変形してシワが生じたり、可撓性膜102の一部に大
きく張力が働き可撓性膜102に伸びが生じるために、
可撓性膜の耐久性が低下し、あるいは経時変化により吐
出量が変化するおそれがある。これを解決するために、
可撓性膜102を大きく(あるいは長く)することが考
えられる。しかし、ポンプ全体の寸法が大きくなる等に
より好ましくない。本発明はかかる問題点に鑑みてなさ
れたものであって、可撓性膜の不自然な形の変形を防
ぎ、耐久性が高く吐出量の経時変化の少ないポンプを提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】しかし
て、本発明の請求項1に記載の解決手段は、略筒状の可
撓性膜とそれぞれ薬液流通孔を有し該可撓性膜の両筒端
部をそれぞれ固定する膜固定部材とを有するポンプ室
と、薬液を該ポンプ室内に供給する薬液供給手段と、少
なくとも上記ポンプ室の可撓性膜を圧力室内部に充填す
る非圧縮性流体によって取り囲むようになしてある圧力
室と、上記非圧縮性流体を該圧力室に注入・吸出する流
体移動手段と、を有する薬液ポンプであって、上記圧力
室内部に、上記膜固定部材のうち少なくともいずれか
が、上記非圧縮性流体の注入・吸出による可撓性膜の変
形に応じて変位可能に配置されており、かつ、該圧力室
内部に配置された膜固定部材の薬液流通口から圧力室の
壁面に形成された圧力室薬液流通口まで通じる薬液流通
チューブが、上記膜固定部材の変位を許容する冗長な長
さを有することを特徴とする薬液ポンプを要旨とする。
【0006】可撓性膜は、略筒状を有し、円筒、角筒状
などが挙げられる。特に、略円筒状が収縮時等に無理な
変形をしにくいので耐久性が高くなり好ましい。なお、
可撓性膜の材質は、薬液や非圧縮性流体の種類や材質等
を勘案して適宜決定されるが、例えば、ゴム、シリコン
ゴム、フッ素系樹脂等の樹脂から選択するのが好まし
い。また、薬液供給手段は、薬液をポンプ室内に供給
し、薬液の逆流を防ぐもので、例えば薬液タンク(薬液
瓶)、薬液タンク等からポンプ室までの薬液流入路(配
管)、およびこの薬液流入路内に設けられた逆止弁、開
閉弁等から構成することができる。
【0007】また、薬液吐出手段も形成すると良い。薬
液吐出手段は、例えばポンプ室から吐出された薬液を所
望の場所まで導く薬液流出路(配管)、およびこの薬液
流出路内に設けられた逆止弁、開閉弁等から構成するこ
とができる。非圧縮性流体は、流体に掛かる圧力が変化
してもその体積変化がないあるいは体積変化が無視でき
るほど小さい性質を持つ流体であり、例えば、水(純
水)、機械油、シリコンオイル、フッ素オイル等が挙げ
られる。非圧縮性流体としてどのようなものを使用する
かについても、作動させる場所の温度や環境、流体が漏
れ出た場合の処理の容易さなどから適宜選択すればよ
い。
【0008】流体移動手段は、非圧縮性流体を圧力室内
に注入および圧力室内から吸出する流体の移動動作を繰
り返すことのできるもので、具体的には、非圧縮性流体
のアクチュエータ、即ち、水や油を移動させることの出
来るピストン等が挙げられる。またその駆動源について
も、電動機(モータ)や空気圧機器等を適宜用いること
ができる。薬液流通チューブの内径等の寸法や材質は、
その内部を流通させる薬液の吐出量や種類等によって適
宜選択すればよいが、具体的なチューブの材質として
は、例えば、フッ素樹脂等が挙げられる。
【0009】さらに、薬液流通チューブが冗長な長さを
有するとは、圧力室内部に配置された膜固定部材の薬液
流通口から圧力室の壁面に形成された圧力室薬液流通口
までをチューブで略直線状に結ぶのでなく、チューブ長
さに余裕を持たせて結んでいる状態をいう。具体的に
は、薬液流通チューブの一部又は全体をコイル状、コ字
状、クランク状、U字状、S字状、波状等あるいはこれ
らの組み合わせにすることで、薬液流通チューブに冗長
長さを持たせることができる。
【0010】本発明によれば、圧力室内部に、膜固定部
材のうち少なくともいずれかが配置され、かつ非圧縮性
流体の注入・吸出によって可撓性膜が変形、即ち圧縮変
形あるいは膨張変形をしたときに、この変形によって膜
固定部材が変位可能に配置されている。しかも、圧力室
内部に配置された膜固定部材の有する薬液流通口から圧
力室の壁面に形成された圧力室薬液流通口まで通じる薬
液流通チューブが、膜固定部材の変位を許容する冗長な
長さを有するようにされている。したがって、例えば、
非圧縮性流体が流体移動手段によって圧力室内に注入さ
れると、可撓性膜が圧縮されてポンプ室内の体積が小さ
くなり内部の薬液が吐出される。
【0011】このとき、圧力室内部に配置された膜固定
部材が変位して可撓性膜が自然な形に圧縮変形し、不自
然な形に変形してシワ等が発生することを防止できる。
膜固定部材が変位可能に配置されており、薬液流通チュ
ーブが冗長な長さを有しているので、可撓性膜の変形に
応じて膜固定部材が変位することができ、膜固定部材が
可撓性膜の変形を不自然に拘束することがないからであ
る。これにより、可撓性膜の不自然な形の変形が防止さ
れ、耐久性が高く吐出量の経時変化の少ないポンプとす
ることが出来る。
【0012】また、請求項2に記載の解決手段は、前記
薬液流通チューブは、前記非圧縮性流体の注入・吸出に
よる圧力変動によってその内容積が変化しない材質から
なることを特徴とする請求項1に記載の薬液ポンプを要
旨とする。
【0013】薬液流通チューブのまわりも非圧縮性流体
が取り囲んでおり、この流体の圧力室内への注入・吸出
により圧力変動が生じる。このとき、薬液流通チューブ
が押し潰されたり膨張したりしてチューブの内容積が変
化すると、薬液の吐出量が可撓性膜の変形つまりポンプ
室の内容積の変化の量だけで決まらないで、チューブの
内容積の変化量にも影響されることになる。一方、本発
明によればチューブの内容積が変化しない材質を用いる
と、このような影響がなくなり、薬液の吐出量のより高
精度な制御が可能となる。
【0014】なお、薬液流通チューブの材質は、非圧縮
性流体の注入・吸出による圧力変動によっても内容積、
従って、断面積の変化しない材質を選択すればよく、具
体的には、肉厚のフッ素樹脂製チューブなどを用いるの
が好ましい。
【0015】また、請求項3に記載の解決手段は、前記
薬液流通チューブは、コイル状にされていることを特徴
とする請求項1または2に記載の薬液ポンプを要旨とす
る。
【0016】薬液流通チューブの形状は、コ字状やS字
状などとしても良い。しかし、薬液流通チューブの形状
をコイル状とすると、膜固定部材の変位によってチュー
ブに加わる応力もチューブの各部に均一にかかるため、
繰り返し動作によってチューブにクラックが生じたり破
断するなどの不具合が生じにくく、さらに薬液ポンプの
寿命を長くすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施例を
図面に基づいて説明する。 (実施例1)図1は本実施例にかかる薬液ポンプ10の
概要を示す縦断面図である。ポンプ室1は、側面を構成
する円筒状の可撓性膜2と、この可撓性膜2の図中上方
の端部をシールしつつ固定する流出側固定部材3と、図
中下方の端部をシールしつつ固定する流入側固定部材4
とからなる。また、流出側固定部材3にはその中心軸に
沿って、薬液流出口3aが貫通して設けられ流出側継手
3bを介して流出側配管31およびチェックバルブ(逆
止弁)12に接続している。チェックバルブ12は、ポ
ンプ室1側からの薬液の流れは阻害しないが、ポンプ室
1側への逆流は阻止する働きを有する。一方、流入側固
定部材4の中心軸には、薬液流入口4aが形成され、流
入側継手4bを介して薬液流入チューブ7に接続してい
る。なお、薬液流入チューブ7は、その中央付近がコイ
ル状とされたコイル状部7aを有している。ここで、可
撓性膜2は、フッ素樹脂製の可撓性を有する膜であり、
薬液流入チューブ7は、フッ素樹脂製で肉厚のチューブ
である。
【0018】さらに、このポンプ室1をほぼ囲むように
して略円筒形状の圧力室5が形成されている。この圧力
室5は、側壁5aと図中上方で側壁5aの上端部をシー
ル・固定する上部壁5bと図中下方で側壁5aの下端部
をシール・固定する下部壁5dとからなる。上部壁5b
には貫通孔5cが形成されており、上述した流出側固定
部材3がこの貫通孔5cに貫挿されてナット3cによっ
て上部壁5bに固着されている。また、下部壁5dにも
貫通孔(圧力室薬液流入口)5eが形成されており、上
述した薬液流入チューブ7が貫挿されて下部壁継手5f
を介して流入側配管22、チェックバルブ11および薬
液ボトル21に接続している。このチェックバルブ11
は、薬液ボトル21からポンプ室1に向かう薬液Rの流
れは阻害しないが、薬液ボトル21に向かう薬液Rの逆
流は阻止する。下部壁5dにはさらに、非圧縮性流体で
ある純水6を圧力室5内に注入し、あるいは圧力室5内
から吸出するための流体移動口5gをも貫通して設けら
れており、移動口継手5hを介して、流体配管42およ
びアクチュエータ40が接続している。
【0019】アクチュエータ40は、その筐体41に2
つのシリンダー41a、41bを有し、シリンダー41
a内のピストン43と、シリンダー41b内のピストン
45とが、筐体41に設けた貫通孔41cに挿通したロ
ッド44によって連結されている。また、流体配管42
と筐体41とは筐体継手41dによって接続している。
【0020】次いで、このような薬液ポンプ10の動作
について図1及び図2を参照しつつ説明する。圧力室5
内には、純水6が充填されており、ポンプ室1の可撓性
膜2の周りをも取り囲んでいる。また、ポンプ室1内に
は、薬液Rが満たされている。ここで、図1に示す状態
において、図示しない空気圧機器からポート47に空気
を送り込むと、空気圧によってピストン45は図中下方
に移動を始め、同時にロッド44を介してピストン43
も図中下方に移動する。このため、シリンダー41a内
に充填されていた純水6が押し出されて、流体配管42
を経由して流体移動口5gから圧力室5内に注入され
る。すると、圧力室5内の純水6の圧力が上昇して可撓
性膜2を押し、図2に示すように可撓性膜2の略中央部
がくびれるように撓み変形させる。これにより、ポンプ
室1の内容積が小さくされるので、ポンプ室1内に充填
されていた薬液Rが薬液流出口3aから流出する。な
お、チェックバルブ11があるために、薬液Rが薬液ボ
トル21に逆流することはない。
【0021】このとき、可撓性膜2はくびれるように変
形するだけでなく長手方向(図中上下方向)にも収縮し
ようとするが、流入側固定部材4は図中上下方向に変位
(移動)可能であり、しかも、薬液流入チューブ7のコ
イル状部7aが図中上下方向に伸びるように変形するの
で、流入側固定部材4の上方向への変位を拘束しない。
そこで、流入側固定部材4は図2に示すように、図1に
比して図中上方に移動する。したがって、可撓性膜2は
不自然な形状に変形して、シワが発生したり、部分的に
伸ばされたりすることがなくなる。なお、薬液流入チュ
ーブ7は肉厚のフッ素樹脂製であるので、純水6が圧力
室5に注入されることによって圧力(水圧)が上昇した
ときにも、水圧によってチューブの断面積が変化しな
い。そのため、薬液流入チューブ7内の内容積、即ち、
チューブ7内に充填されている薬液Rの体積に変化は生
じない。従って、可撓性膜2の変形及び流入側固定部材
4が変位することによってポンプ室1から吐出される薬
液Rの体積に、薬液流入チューブ7内の内容積が影響を
与えることがないので、薬液Rの吐出量を高精度に制御
できる。
【0022】ついで、ポート46に図示しない空気圧機
器から空気を送り込むと、この空気圧によってピストン
45は図中上方に移動し始め、同時にロッド44を介し
てピストン43も図中上方に移動する。このため、シリ
ンダー41a内が負圧になって、流体配管42を経由し
て圧力室5内から純水6が吸出される。このため、圧力
室5内の純水6の圧力が低下して可撓性膜2を膨らませ
るようし、図1に示すように可撓性膜2の撓み変形がな
くなる。これにより、ポンプ室1の内容積が大きくされ
るので、ポンプ室1内が負圧となり、薬液ボトル21か
らチェックバルブ11および流入側配管22を経由して
薬液Rが薬液流入口4aから流入する。なお、チェック
バルブ12があるために、薬液Rが流出側配管31から
ポンプ室1に逆流することはない。
【0023】このようにして、2つのポート46、47
に交互に空気圧機器から空気を送り込むことによって、
純水6が圧力室5内に注入・吸出され、これに伴う可撓
性膜2の変形によって薬液Rが、薬液ボトル21から薬
液ポンプ10を経由して流出側配管31から吐出され
る。このような薬液ポンプ10の動作において、可撓性
膜2は、不自然な変形を起こさず、シワを生じたり、部
分的に伸ばされることが無くなるので、耐久性が高くな
り、薬液Rの吐出精度の経時変化も小さくなる。
【0024】(実施例2)図3は実施例2にかかる薬液
ポンプ10aの概要を示す縦断面図である。この薬液ポ
ンプ10aは、上記した実施例1の変形例であり、薬液
流入チューブ7の代わりに、形状を変更した薬液流入チ
ューブ17を用いた以外は同様であるので、同じ部分に
は、同じ番号を付し、説明を省略する。
【0025】実施例1において、薬液流入チューブ7は
その途中がコイル状に形成されたコイル状部7aを有し
ていたのに対して、実施例2の薬液流入チューブ17で
は、その途中がS字状に屈曲したS字状部17aとされ
ている。このようにしても、ポート47に空気が送られ
て純水6が圧力室5内に注入されて可撓性膜2が収縮変
形したときに、流入側固定部材4が図中上方に変位する
のを拘束することはない。薬液流入チューブ17のS字
状部17aが図中上下方向に伸びるように変形するから
である。従って、実施例1と同様に、薬液ポンプ10a
の動作において、可撓性膜2は、不自然な変形を起こさ
ず、シワを生じたり、部分的に伸ばされることが無くな
るので、耐久性が高くなり、薬液Rの吐出精度の経時変
化も小さくすることができる。
【0026】(実施例3)図4は実施例3にかかる薬液
ポンプ200の概要を示す縦断面図である。この薬液ポ
ンプ200が、実施例1の薬液ポンプ10と異なる主な
点は、以下の点である。即ち、薬液ポンプ10において
は、ポンプ室1の流出側固定部材3が圧力室5の上部壁
5bに固着されていた。これに対して、薬液ポンプ20
0においては、流出側固定部材203も含めてポンプ室
201が圧力室205内に配置され、流出側固定部材2
03の薬液流出口203aと上部壁205bに穿孔され
た貫通口(圧力室薬液流出口)205cとが途中にコイ
ル状部208aを有する薬液流出チューブ208で結ば
れている。薬液流出チューブ208および薬液流入チュ
ーブ207は、フッ素樹脂からなり、チューブ壁面は肉
厚のものを用いている。なお、流入側固定部材204お
よび流出側固定部材203のいずれも、それぞれチュー
ブ207,208と、流入側継手204bあるいは流出
側継手203bを介して接続している。
【0027】このような薬液ポンプ200は、実施例1
の場合とほぼ同様にして作動させることができる。即
ち、アクチュエータ240の筐体241に形成されたポ
ート247からシリンダー241b内に空気が送り込ま
れると、ピストン245が図中上方に移動し、貫通孔2
41cに挿通されたロッド244によって連結している
ピストン243も図中上方に移動する。これにより、シ
リンダー241a内に充填されていた純水(非圧縮性流
体)206が押し出されて、流体配管242を経由して
流体移動口205gから圧力室205内に純水206が
注入される。すると、圧力室205内の圧力(水圧)が
上昇してポンプ室201の可撓性膜202を押し縮め
て、図4に記載のように中央部がくびれたように変形さ
せる。このとき、流入側バルブ211を弁閉とし、流出
側バルブ212を弁開にしておくと、ポンプ室201内
に充填されていた薬液Rが、薬液流出口203aから薬
液流出チューブ208、流出側バルブ212、および流
出側配管231を経由して吐出される。
【0028】なお、可撓性膜202が変形するときに、
ポンプ室201の長手方向(図中上下方向)の寸法も小
さくなるように変形する。このとき、薬液流入チューブ
207および薬液流出チューブ208のそれぞれに、コ
イル状部207a,208aが形成されているので、流
出側固定部材203の図中下方への変位、および流入側
固定部材204の図中上方への変位が容易にできる。従
って、可撓性膜202は、不自然な形で変形してシワが
生じたり、一部が伸ばされたりせずに変形する。
【0029】その後、ポート246に空気を送り込む
と、上記とは逆にピストン245、ロッド244および
ピストン243が図中下方に移動し、シリンダー241
a内の純水206が負圧となるので、圧力室205から
純水206が吸い出される。なお、ピストン245の凸
状部245aは、筐体241に設けられた貫通孔241
dに挿通されてシリンダー241b内をピストン245
が滑らかに移動(上下動)できるようにしている。
【0030】このようにして純水206が吸い出される
と、圧力室205内の純水206の水圧が下がり、可撓
性膜202が膨らむようにされ、このとき、流出側バル
ブ212を弁閉とし、流入側バルブ211を弁開にして
おくと、薬液ボトル221の薬液Rが、流入側配管22
2、流入側バルブ211,流入側チューブ207を経由
して薬液流入口204aからポンプ室201内に充填さ
れる。なお、可撓性膜202が膨らむと共に、流出側固
定部材203は図中上方へ、流入側固定部材204は図
中下方へ変位しようとするが、薬液流入チューブ207
および薬液流出チューブ208のそれぞれに、コイル状
部207a,208aが形成されているので、このよう
な変位も容易にできる。
【0031】このように、実施例3においては、薬液流
入チューブ207および薬液流出チューブ208にコイ
ル状部207a、208aを設けた。このため、流出側
固定部材203、流入側固定部材204のいずれもが可
撓性膜202の変形に応じて変位可能となり、可撓性膜
202が不自然な形に変形してシワを生じたり、部分的
に伸ばされたりすることがなく、耐久性を高くすること
ができる。
【0032】なお、チューブ207,208において
は、コイル状部207a,208aを備えているので、
図中上下方向への伸びるようにして変形する際、コイル
状部全体が均等に変形し、チューブの一部(コイル状部
の一部やその近傍)に応力が集中しないので、チューブ
の耐久性も向上する。また、2つのチューブ207,2
08共に、肉厚のフッ素樹脂チューブを用いたので、純
水206を圧力室205内に注入または吸出したときの
圧力(水圧)変動によって、その内径や断面積、従っ
て、チューブの内容積が変動しない。このため、ポンプ
室から吐出される、あるいはポンプ室へ注入(充填)さ
れる薬液の量がチューブの内容積の変動によって影響さ
れることがないので、薬液の吐出量などが高精度にコン
トロールできる。
【0033】上記においては本発明を実施例とともに説
明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発
明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用すること
ができる。例えば、上記各実施例においては、非圧縮性
流体として純水を用いた例を示したが、その他、機械油
やシリコンオイル、フッ素オイル等を適宜用いることが
できる。また、実施例3においては、チューブ207,
208には、それぞれコイル状部207a,208aを
設けたが、必ずしも両方のチューブに設ける必要はな
く、いずれか一方のみコイル状部のごとく冗長長さを有
する部分を設ければ足りる。また、実施例1、2におい
ては、薬液流入チューブ7のみ設ける場合を示したが、
この逆に薬液流出チューブのみを設けるように構成して
も良い。また、アクチュエータ40、240は、空気圧
によって動作するものを例示したが、油圧で駆動した
り、あるいはモータ(電動機)によって電気的にピスト
ンを駆動するものを採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1にかかる薬液ポンプの縦断面図であっ
て、ポンプ室の可撓性膜を膨張させたときの状態を示す
断面図である。
【図2】実施例1にかかる薬液ポンプの縦断面図であっ
て、ポンプ室の可撓性膜を収縮させたときの状態を示す
断面図である。
【図3】実施例2にかかる薬液ポンプの縦断面図であ
る。
【図4】実施例3にかかる薬液ポンプの縦断面図であ
る。
【図5】従来の薬液ポンプの概要を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
10,10a,200 薬液ポンプ 1,201 ポンプ室 2,202 可撓性膜 3,203 流出側固定部材 3a,203a 薬液流出口 4,204 流入側固定部材 4a,204a 薬液流入口 5,205 圧力室 5c,205c 圧力室薬液流出口 5e,205e 圧力室薬液流入口 6,206 純水(非圧縮性流体) 7,17,207 薬液流入チューブ 8,208 薬液流出チューブ 22,222 流入側配管 31,231 流出側配管 11,12 チェックバルブ 211,212 バルブ 21,221 薬液ボトル 40,240 アクチュエータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略筒状の可撓性膜とそれぞれ薬液流通孔
    を有し該可撓性膜の両筒端部をそれぞれ固定する膜固定
    部材とを有するポンプ室と、薬液を該ポンプ室内に供給
    する薬液供給手段と、少なくとも上記ポンプ室の可撓性
    膜を圧力室内部に充填する非圧縮性流体によって取り囲
    むようになしてある圧力室と、上記非圧縮性流体を該圧
    力室に注入・吸出する流体移動手段と、を有する薬液ポ
    ンプであって、 上記圧力室内部に、上記膜固定部材のうち少なくともい
    ずれかが、上記非圧縮性流体の注入・吸出による可撓性
    膜の変形に応じて変位可能に配置されており、かつ、該
    圧力室内部に配置された膜固定部材の有する薬液流通口
    から圧力室の壁面に形成された圧力室薬液流通口まで通
    じる薬液流通チューブが、上記膜固定部材の変位を許容
    する冗長な長さを有することを特徴とする薬液ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記薬液流通チューブは、前記非圧縮性
    流体の注入・吸出による圧力変動によってその内容積が
    変化しない材質からなることを特徴とする請求項1に記
    載の薬液ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記薬液流通チューブは、コイル状にさ
    れていることを特徴とする請求項1または2に記載の薬
    液ポンプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004316617A (ja) * 2003-04-11 2004-11-11 Takeo Nasu ポンプ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004316617A (ja) * 2003-04-11 2004-11-11 Takeo Nasu ポンプ
JP4550373B2 (ja) * 2003-04-11 2010-09-22 那須 ▲丈▼夫 ポンプ

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