JPH11226109A - 医療用貼付材 - Google Patents

医療用貼付材

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JPH11226109A
JPH11226109A JP10032774A JP3277498A JPH11226109A JP H11226109 A JPH11226109 A JP H11226109A JP 10032774 A JP10032774 A JP 10032774A JP 3277498 A JP3277498 A JP 3277498A JP H11226109 A JPH11226109 A JP H11226109A
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康行 佐々木
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真之 今野
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哲次 杉井
Yoshikazu Tanaka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 医療衛生分野で外用用途に使用される医療用
貼付材を提供するものであって、皮膚接着性と内部凝集
性に優れているので、救急絆創膏や大型絆創膏、ドレッ
シング材、ドレープ材に好適に使用できる。 【解決手段】 基材フィルムの片面に感圧性接着剤層を
形成してなり、感圧性接着剤層はアクリル酸アルキルエ
ステル単量体40〜80重量%、アルコキシ基含有エチ
レン性不飽和単量体20〜60重量%からなり、ゲル分
率が5重量%以下の共重合体を主体とする。この感圧性
接着剤層にγ線などの電離性放射線を照射することによ
って、感圧性接着剤層のゲル分率を35重量%以上に高
める。共重合体の重量平均分子量は100万以下に調整
することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医療衛生分野で外用
用途に使用される医療用貼付材に関するものであり、詳
しくは救急絆創膏や大型絆創膏、ドレッシング材、ドレ
ープ材などに好適に使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】医療用貼付材は通常、基材フィルムの片
面に感圧性接着剤層を設けてなるものであり、該接着剤
層を介して適用すべき皮膚面に貼着使用される。
【0003】このような医療用貼付材における感圧性接
着剤層は、一般に皮膚面に対して強固に接着固定する必
要があるので、剥離時に皮膚刺激性が生じる可能性があ
り、また、長時間の貼付では皮膚に痒みを生じ、時には
炎症を起こすこともある。
【0004】さらに、皮膚面は不規則かつ複雑な表面形
状を有しているので、該接着剤層は適用する皮膚面に完
全に密着(接着)することができず、特に、長期間にわ
たる医療用貼付材の貼付においては接着剤層の内部凝集
力と皮膚接着力との微妙なバランスが要求されるのであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の問題点を解決するためになされたものであって、特定
の組成からなる感圧性接着剤層に電離性放射線を照射し
て、接着剤層中のゲル分率を一定値以上に調整すること
で優れた皮膚接着性と内部凝集性を有する医療用貼付材
が得られることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は基材フィ
ルムの片面に感圧性接着剤層を設けてなる貼付材であっ
て前記接着剤層はアクリル酸アルキルエステル単量体4
0〜80重量%、アルコキシ基含有エチレン性不飽和単
量体20〜60重量%からなり、ゲル分率が5重量%以
下である共重合体を主体とし、電離性放射線照射後の前
記接着剤層のゲル分率が35重量%以上であることを特
徴とする医療用貼付材、および該貼付材に電離性放射線
を照射してなる医療用貼付材を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の医療用貼付材は、図1に
示すように、基材フィルム1の片面に感圧性接着剤層2
を設けたものである。
【0008】本発明における基材フィルムとしては、ポ
リエーテルウレタンやポリエステルウレタンなどのウレ
タン系ポリマー、ポリエーテルポリアミドブロックポリ
マーなどのアミド系ポリマー、ポリアクリレートなどの
アクリル系ポリマー、ポリエチレンやポリプロピレン、
エチレン/酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系
ポリマー、ポリエーテルポリエステルなどのポリエステ
ル系ポリマーなどの材料から得ることができる。また、
これらの基材フィルムは皮膚面への貼付時にムレや白化
などを生じないようにするために、水蒸気透過性を有す
る材質から選択することが好ましく、例えばウレタン系
やアミド系のフィルムを用いることが好適である。な
お、基材フィルムは上記材料のうちの何れか一種からな
るものであってもよいし、任意の材料からなるフィルム
を複数枚積層した積層フィルムであってもよい。
【0009】上記基材フィルムは皮膚面に貼付した際
に、違和感を生じないようにするために、その厚みを1
0〜100μm、好ましくは20〜40μm程度にする
ことがよい。また、皮膚面に貼付した際の皮膚追従性を
良好にするためには、引張強度を100〜900kg/
cm2 、100%モジュラスを10〜100kg/cm
2 程度に調整することが好ましい。この範囲に調整した
基材フィルムを用いると、関節部位のような動きの大き
い皮膚面に貼付した際に効果的である。
【0010】上記基材フィルムは無孔フィルムだけでな
く、水蒸気透過性であって非透水性である多孔性フィル
ムを用いることも、貼付中のムレの防止の点から効果的
である。このようなフィルムの場合には、材質には特に
制限はされず、公知の多孔化技術を施すことによって簡
単に得ることができる。無孔性フィルムの場合にはフィ
ルム厚が大きくなるほど水蒸気透過性は低下する傾向が
顕著に現れるが、多孔性フィルムの場合には厚みに比例
して水蒸気透過性の低下が顕著に現れないので有用であ
る。
【0011】本発明の医療用貼付材は救急絆創膏や大型
絆創膏、ドレッシング材、ドレープ材などに好適に用い
ることができるが、その用途に応じて、例えば厚みが比
較的大きいとされる絆創膏(厚みは通常、100μm程
度)には多孔性フィルムを用いることが好適である。多
孔性フィルムに好適な基材フィルムとしては、ポリオレ
フィン系樹脂からなる多孔質プラスチックフィルムが好
適であり、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体などの樹脂を用いることがで
きる。特に、線状低密度ポリエチレン樹脂を使用するこ
とが、生産性や加工性の点から好ましいものである。線
状低密度ポリエチレン樹脂とは、エチレンとα−オレフ
ィンとの共重合体であり、α−オレフィンとしては、ブ
テンやヘキセン、オクテンなどが挙げられる。
【0012】一方、本発明における感圧性接着剤層は、
アクリル酸アルキルエステル単量体40〜80重量%、
アルコキシ基含有エチレン性不飽和単量体20〜60重
量%からなる共重合体を主体とし、電離性放射線照射後
の前記接着剤層のゲル分率が35重量%以上であること
を特徴とするものである。
【0013】アクリル酸アルキルエステル単量体は、感
圧性接着剤層に粘着性、皮膚接着性を付与する成分であ
り、特にアルキル基の炭素数が6以上、特に6〜18の
長鎖アルキルエステルを用いると効果的である。また、
アクリル酸アルキルエステル単量体は、皮膚に対する刺
激性が比較的少なく、長期間の使用によっても粘着性の
低下が起こりにくいという利点を有するものである。
【0014】このようなアクリル酸アルキルエステルの
具体例としては、アクリル酸のブチルエステル、プロピ
ルエステル、オクチルエステル、ノニルエステル、デシ
ルエステル、ドデシルエステル、ラウリルエステルなど
を一種もしくは二種以上併用して用いることができる。
なお、これらのアルキルエステル鎖は直鎖であっても、
分岐鎖であってもよいことはいうまでもない。
【0015】上記アクリル酸アルキルエステルは、後述
する不飽和単量体と共重合することによって粘着性ポリ
マーを形成するが、本発明においては40〜80重量
%、好ましくは50〜75重量%の範囲で共重合するこ
とが望ましい。アクリル酸アルキルエステルの共重合量
が40重量%に満たない場合には、得られた粘着性ポリ
マーに充分な皮膚接着性が付与されず、また、80重量
%を超える量の共重合量では凝集力の低下が見られ、皮
膚面からの剥離除去時に糊残り現象を生じることがあ
る。
【0016】上記アクリル酸アルキルエステルと共重合
するアルコキシ基含有エチレン性不飽和単量体は、得ら
れる共重合体に水蒸気透過性を付与する成分である。従
って、共重合体中20〜60重量%、好ましくは25〜
50重量%の範囲で共重合することが望ましい。このよ
うな不飽和単量体としては、メトキシポリエチレングリ
コールアクリレート、エトキシジエチレングリコールア
クリレート、ブトキシジエチレングリコールアクリレー
ト、メトキシエチルアクリレート、エトキシエチルアク
リレート、ブトキエチルアクリレートなどの炭素数が1
〜4のアルコキシ基を有するアルコキシアルキルアクリ
レートを用いることが好ましい。
【0017】また、本発明では上記アルコキシ基含有不
飽和単量体と共にカルボキシル基含有エチレン性不飽和
単量体を共重合することが好ましい。該カルボキシル基
含有エチレン性不飽和単量体を共重合することによっ
て、得られる共重合体の凝集力が向上するので、感圧性
接着剤を調製する上では重要な単量体となる。しかしな
がら、該単量体は多量に共重合すると凝集力の向上は期
待できるが、皮膚刺激性が次第に強くなる。従って、本
発明では該単量体を共重合する場合、1〜10重量%、
好ましくは3〜7重量%程度の共重合率とすることが望
ましい。このような単量体の代表例としては、アクリル
酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、(無水)マ
レイン酸などが挙げられる。これらのうち、共重合性や
取扱性などの点で好ましい単量体としては、アクリル酸
が挙げられる。
【0018】なお、本発明の感圧性接着剤中に含有させ
る共重合体としては、上記各単量体の共重合体を用いる
ことができるが、親水性の付与などの各種改質を行うた
めの改質用単量体として、スチレンや酢酸ビニル、N−
ビニル−2−ピロリドンなどの単量体を必要に応じて適
宜共重合してもよいものである。
【0019】本発明の医療用貼付材における上記共重合
体は、ガラス転移温度が250°K以下とすることが好
ましい。つまり、ガラス転移温度を250°K以下にす
ることによって、貼付材として重要な皮膚接着力を充分
に発現するようになるのである。
【0020】また、共重合体の重量平均分子量を100
万以下、好ましくは50万〜90万程度に調整すること
が望ましい。つまり、本発明の医療用貼付材は最終的に
γ線などの電離性放射線を照射して内部架橋反応を起こ
させるので、照射前の重量平均分子量が大きすぎると、
感圧性接着剤層の照射後の内部凝集力が高まり過ぎて皮
膚接着力不足に陥る恐れがある。従って、本発明では電
離性放射線照射後の凝集力の上昇を見込んで、照射前の
凝集力は低めに設定しておくことが好ましく、その指標
が重量平均分子量100万以下なのである。
【0021】さらに、このような共重合体を主体とし、
必要に応じて可塑剤や軟化剤、充填剤、粘着付与剤など
の各種添加剤を配合してなる感圧性接着剤は、前記基材
フィルムの片面に層状に形成され、感圧性接着剤層とな
る。このときの感圧性接着剤層はゲル分率、即ち溶剤不
溶分の含有率は5重量%以下、好ましくは略0重量%で
ある。本発明の医療用貼付材では、このようにして得ら
れた医療用貼付材にγ線や電子線、X線などの電離性放
射線を照射して、そのゲル分率を35重量%以上、好ま
しくは40〜70重量%に調整する。
【0022】照射線量としては20〜50kGy、好ま
しくは25〜35kGyとする。本発明においては電離
性放射線を照射することによって、感圧性接着剤層に架
橋処理を施すと共に、所謂滅菌処理を施すのである。ゲ
ル分率が35重量%に満たない場合には、凝集力不足と
なって数日間の貼付で糊残り現象を発現する場合があ
り、医療用貼付材として用いたときに充分な効果を発揮
しないのである。なお、本発明におけるゲル分率は、乾
燥したサンプルを酢酸エチル中に常温で10日間浸漬
し、平均孔径0.2μmのポリテトラフルオロエチレン
膜(日東電工社製、NTF膜)にて不溶分を濾別、乾燥
して浸漬前の乾燥サンプル重量との比率で算出した。
【0023】上記感圧性接着剤層の厚みは、10〜60
μm程度とすることが好ましい。厚みが10μmに満た
ない場合には、皮膚に貼付する際に充分な皮膚接着性を
発揮できない場合があり、また、60μmを超えた厚み
では、貼付材全体として充分な水蒸気透過性を得ること
ができず、長期間の貼付で皮膚刺激性を発現する場合が
ある。
【0024】本発明の医療用貼付材は上記のような構成
からなり、水蒸気透過性を有することが好ましいが、貼
付材全体としての透湿度は少なくとも300g/m2
24hr・40℃・30%R.H.、好ましくは300
〜2000g/m2 ・24hr・40℃・30%R.
H.の範囲に設定する。人の皮膚面に貼付材を貼付した
場合、個人差や貼付部位によっても異なるが、最低限3
00g/m2 ・24hr・40℃・30%R.H.の透
湿度を有するようにしないと、発汗量が多い部位などに
貼付した場合には、充分な透湿性を発揮できずムレの原
因となってしまう。
【0025】本発明の医療用貼付材は上記構成からなる
ものであるが、通常、感圧性接着剤層の露出表面には、
表面にシリコーン処理などの剥離処理を施した剥離シー
トを仮着しておくことが一般的である。
【0026】以上のようにして得られる本発明の医療用
貼付材は、図2に示すように腕や他の患部に感圧性接着
剤層を貼着することによって使用することができ、貼付
部位の伸縮動作に追従して貼付材も伸縮し、皮膚面から
の汗は水蒸気3となって体外に発散するのである。
【0027】
【発明の効果】本発明の医療用貼付材は以上のような構
成からなるので、皮膚に対して刺激性が少なく、特に長
期間の貼付に対して有用である。また、感圧性接着剤層
のゲル分率を電離性放射線の照射前と照射後で一定範囲
に調整しているので、端末剥がれや糊残りがなく、優れ
た皮膚接着性と共に凝集性を有するものであり、カテー
テルなどの医療器具の固定に対しても優れた固定能を発
揮するものでるある。
【0028】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、さらに具体的
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
く、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の応
用が可能である。なお、以下の文中で「部」とあるのは
「重量部」を意味し、「%」とあるのは「重量%」を意
味する。
【0029】実施例1 イソノニルアクリレート62部、2−メトキシエチルア
クリレート35部、アクリル酸3部からなる単量体混合
物を、トルエン80部に均一に溶解混合し、重合開始剤
としてのアゾビスイソブチロニトリル0.3部を添加し
て共重合反応を行った。55〜65℃で約10時間重合
を行ったのち、78℃に昇温してさらに2時間重合(熟
成)を行った。得られた共重合体のガラス転移温度は2
07°Kであり、ゲル分率は0%、重量平均分子量は4
88000であった。
【0030】次に、この共重合体のトルエン溶液を片面
にシリコーン処理を施した剥離シートの処理面に、乾燥
後の厚みが25μmとなるように塗布し、105℃で5
分間乾燥して感圧性接着剤層を形成した。
【0031】次いで、得られた感圧性接着剤層の表面
に、片面にコロナ放電処理を施したポリエーテルポリア
ミドブロックポリマー製のシート(厚み30μm、東レ
株式会社製、商品名PEBAX3533)の処理面を貼
付圧着して、医療用貼付材を作成した。
【0032】この医療用貼付材に35kGyのγ線を照
射して、本発明の医療用貼付材を得た。この医療用貼付
材における感圧性接着剤層のゲル分率は47.8%であ
った。
【0033】実施例2 2−エチルヘキシルアクリレート70部、2−エトキシ
エチルアクリレート25部、アクリル酸5部からなる単
量体混合物を、トルエン45部に均一に溶解混合した以
外は、実施例1と同様にして感圧性接着剤層を形成し
た。なお、得られた共重合体のガラス転移温度は212
°K、ゲル分率は0%、重量平均分子量は643000
であった。
【0034】次に、得られた感圧性接着剤層の表面に、
片面にコロナ放電処理を施したポリエーテルポリエステ
ル製のシート(厚み30μm、日本合成化学株式会社
製、商品名フレクロンMタイプ)の処理面を貼付圧着し
て、医療用貼付材を作成した。
【0035】次いで、この医療用貼付材に25kGyの
γ線を照射して、本発明の医療用貼付材を得た。この医
療用貼付材における感圧性接着剤層のゲル分率は51.
6%であった。
【0036】実施例3 イソノニルアクリレート65部、2−メトキシエチルア
クリレート35部からなる単量体混合物を、トルエン7
0部に均一に溶解混合した以外は、実施例1と同様にし
て感圧性接着剤層を形成した。なお、得られた共重合体
のゲル分率は0.1%、重量平均分子量は768000
であった。
【0037】次に、得られた感圧性接着剤層の表面に、
片面にコロナ放電処理を施したポリエーテルポリアミド
ブロックポリマー製のシート(前記と同じ)の処理面を
貼付圧着して、医療用貼付材を作成した。
【0038】次いで、この医療用貼付材に25kGyの
γ線を照射して、本発明の医療用貼付材を得た。この医
療用貼付材における感圧性接着剤層のゲル分率は41.
4%であった。
【0039】実施例4 イソノニルアクリレート65部、2−メトキシエチルア
クリレート30部、アクリル酸5部からなる単量体混合
物を、トルエン40部に均一に溶解混合した以外は、実
施例1と同様にして感圧性接着剤層を形成した。なお、
得られた共重合体のゲル分率は0.1%、重量平均分子
量は815000であった。
【0040】次に、得られた感圧性接着剤層の表面に、
片面にコロナ放電処理を施したポリエーテルポリアミド
ブロックポリマー製のシート(前記と同じ)の処理面を
貼付圧着して、医療用貼付材を作成した。
【0041】次いで、この医療用貼付材に28kGyの
γ線を照射して、本発明の医療用貼付材を得た。この医
療用貼付材における感圧性接着剤層のゲル分率は62.
6%であった。
【0042】実施例5 イソノニルアクリレート62部、2−メトキシエチルア
クリレート35部、アクリル酸3部からなる単量体混合
物を、トルエン25部に均一に溶解混合した以外は、実
施例1と同様にして感圧性接着剤層を形成した。なお、
得られた共重合体のガラス転移温度は207°Kであ
り、ゲル分率は0%、重量平均分子量は873000で
あった。
【0043】次に、得られた感圧性接着剤層の表面に、
片面にコロナ放電処理を施したポリエーテルポリアミド
ブロックポリマー製のシート(前記と同じ)の処理面を
貼付圧着して、医療用貼付材を作成した。
【0044】次いで、この医療用貼付材に25kGyの
γ線を照射して、本発明の医療用貼付材を得た。この医
療用貼付材における感圧性接着剤層のゲル分率は60.
8%であった。
【0045】実施例6 2−エチルヘキシルアクリレート70部、2−エトキシ
エチルアクリレート25部、アクリル酸5部からなる単
量体混合物を、トルエン25部に均一に溶解混合した以
外は、実施例1と同様にして感圧性接着剤層を形成し
た。なお、得られた共重合体のガラス転移温度は212
°Kであり、ゲル分率は0%、重量平均分子量は967
000であった。
【0046】次に、得られた感圧性接着剤層の表面に、
片面にコロナ放電処理を施したポリエーテルポリアミド
ブロックポリマー製のシート(前記と同じ)の処理面を
貼付圧着して、医療用貼付材を作成した。
【0047】次いで、この医療用貼付材に29kGyの
γ線を照射して、本発明の医療用貼付材を得た。この医
療用貼付材における感圧性接着剤層のゲル分率は68.
1%であった。
【0048】実施例7 イソノニルアクリレート62部、2−メトキシエチルア
クリレート35部、アクリル酸3部からなる単量体混合
物を、トルエン25部に均一に溶解混合し、重合開始剤
として過酸化ベンゾイル0.3部を添加した以外は、実
施例1と同様にして感圧性接着剤層を形成した。なお、
得られた共重合体のガラス転移温度は207°Kであ
り、ゲル分率は0%、重量平均分子量は1240000
であった。
【0049】次に、得られた感圧性接着剤層の表面に、
片面にコロナ放電処理を施したポリエーテルポリアミド
ブロックポリマー製のシート(前記と同じ)の処理面を
貼付圧着して、医療用貼付材を作成した。
【0050】次いで、この医療用貼付材に29kGyの
γ線を照射して、本発明の医療用貼付材を得た。この医
療用貼付材における感圧性接着剤層のゲル分率は72.
2%であった。
【0051】実施例8 2−エチルヘキシルアクリレート70部、2−エトキシ
エチルアクリレート25部、アクリル酸5部からなる単
量体混合物を、酢酸エチル25部に均一に溶解混合した
以外は、実施例1と同様にして感圧性接着剤層を形成し
た。なお、得られた共重合体のガラス転移温度は212
°Kであり、ゲル分率は0%、重量平均分子量は153
0000であった。
【0052】次に、得られた感圧性接着剤層の表面に、
片面にコロナ放電処理を施したポリエーテルポリアミド
ブロックポリマー製のシート(前記と同じ)の処理面を
貼付圧着して、医療用貼付材を作成した。
【0053】次いで、この医療用貼付材に29kGyの
γ線を照射して、本発明の医療用貼付材を得た。この医
療用貼付材における感圧性接着剤層のゲル分率は75.
4%であった。
【0054】比較例1 実施例3においてトルエンの量を150部とした以外
は、実施例3と同様にして医療用貼付材を作成した。共
重合体のゲル分率は0%であり、重量平均分子量は28
6000であった。
【0055】次いで、この医療用貼付材に29kGyの
γ線を照射して、医療用貼付材を得た。この医療用貼付
材における感圧性接着剤層のゲル分率は21.7%と低
かった。
【0056】比較例2 実施例2においてトルエンの量を100部とした以外
は、実施例2と同様にして医療用貼付材を作成した。共
重合体のガラス転移温度は212°Kであり、ゲル分率
は0.3%、重量平均分子量は487000であった。
【0057】次いで、この医療用貼付材に25kGyの
γ線を照射して、医療用貼付材を得た。この医療用貼付
材における感圧性接着剤層のゲル分率は25.1%と低
かった。
【0058】比較例3 実施例5においてトルエンの量を80部とした以外は、
実施例2と同様にして医療用貼付材を作成した。共重合
体のガラス転移温度は207°Kであり、ゲル分率は0
%、重量平均分子量は488000であった。
【0059】次いで、この医療用貼付材に25kGyの
γ線を照射して、医療用貼付材を得た。この医療用貼付
材における感圧性接着剤層のゲル分率は34%とやや低
かった。
【0060】比較例4 実施例4において重合開始剤をアゾビスイソブチロニト
リルから過酸化ベンゾイル0.3部に変更し、重合溶媒
をトルエンから酢酸エチル25部に変更した以外は、実
施例4と同様にして医療用貼付材を作成した。共重合体
のゲル分率は46.9%、重量平均分子量は14800
00であり、γ線照射前でのゲル分率は大きかった。
【0061】次いで、この医療用貼付材に29kGyの
γ線を照射して、医療用貼付材を得た。この医療用貼付
材における感圧性接着剤層のゲル分率は84.6%と非
常に大きいものであった。
【0062】比較例5 実施例4に得られたγ線照射前の医療用貼付材を作成し
た。
【0063】上記実施例1〜8および比較例1〜4にて
得られたγ線照射後の医療用貼付材、並びに比較例5に
て得られたγ線未照射の医療用貼付材について、以下の
試験を行い、その結果を表1に示した。
【0064】<ゲル分率>所定量の乾燥後のポリマーを
酢酸エチル中にて常温で10日間抽出し、その残渣(不
溶分)をポリテトラフルオロエチレン膜(平均孔径0.
2μm、日東電工社製、NTF膜)にて濾別、乾燥して
重量法にて求めた。ゲル分率は以下の式にて算出した。
【0065】
【数1】
【0066】<端末はがれ>各医療用貼付材を20mm
×50mmの大きさに裁断して試験片とした。男子被験
者の胸部をアルコール消毒液で消毒、風乾し、しわや伸
びが生じないように注意を払いながら試験片を貼付し
た。貼付試験中は入浴も可能であるが、タオル等で貼付
部位を擦らないように注意した。
【0067】貼付後7日目に試験片の貼着状態(端末剥
がれ状態)を目視にて観察し、以下の評価基準にて判定
した。
【0068】 〇:端末剥がれが、試験片の面積の20%未満である。 △:端末剥がれが、試験片の面積の20%以上、60%
未満である。 ×:端末剥がれが、試験片の面積の60%以上である。
【0069】<糊残り>上記端末剥がれ試験を行ったの
ち、各試験片を剥離し、皮膚面への糊残り状態を目視に
て観察し、以下の判定基準にて判定した。
【0070】 〇:糊残りが、試験片の面積の10%未満である。 △:糊残りが、試験片の面積の10%以上、50%未満
である。 ×:糊残りが、試験片の面積の50%以上である。
【0071】<重量平均分子量>ゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(GPC)にて、重量平均分子量を
測定した。測定サンプルはテトラヒドロフランにて溶解
し、0.45μmφのメンブレンフィルタを通過する可
溶分について行い、ポリスチレン換算にて算出した。
【0072】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の医療用貼付材の実例を示す断面図で
ある。
【図2】 本発明の医療用貼付材の使用状態を説明する
図である。
【符号の説明】
1 基材フィルム 2 感圧性接着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 良和 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルムの片面に感圧性接着剤層を
    設けてなる貼付材であって前記接着剤層はアクリル酸ア
    ルキルエステル単量体40〜80重量%、アルコキシ基
    含有エチレン性不飽和単量体20〜60重量%からな
    り、ゲル分率が5重量%以下である共重合体を主体と
    し、電離性放射線照射後の前記接着剤層のゲル分率が3
    5重量%以上であることを特徴とする医療用貼付材。
  2. 【請求項2】 共重合体がアクリル酸アルキルエステル
    単量体40〜80重量%、アルコキシ基含有エチレン性
    不飽和単量体10〜50重量%、カルボキシル基含有エ
    チレン性不飽和単量体1〜10重量%からなる共重合体
    である請求項1に記載の医療用貼付材。
  3. 【請求項3】 共重合体の重量平均分子量が100万以
    下である請求項1または2に記載の医療用貼付材。
  4. 【請求項4】 電離性放射線を照射してなる請求項1ま
    たは2に記載の医療用貼付材。
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