JPH11225936A - 食器洗浄機 - Google Patents

食器洗浄機

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Publication number
JPH11225936A
JPH11225936A JP3098498A JP3098498A JPH11225936A JP H11225936 A JPH11225936 A JP H11225936A JP 3098498 A JP3098498 A JP 3098498A JP 3098498 A JP3098498 A JP 3098498A JP H11225936 A JPH11225936 A JP H11225936A
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JP
Japan
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washing
cleaning
impeller
magnet
pump
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Application number
JP3098498A
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English (en)
Inventor
Masaki Yura
政樹 由良
Hiroaki Inui
浩章 乾
Takeshi Inada
剛士 稲田
Shinichi Nakajima
信市 中島
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄ポンプと洗浄ノズル等の洗浄機構部の容
積を小型化して、被洗浄物の収納空間を拡大した食器洗
浄機を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の食器洗浄機は、洗浄ポンプ6は
略鉛直方向の回転軸を有するインペラ7と、このインペ
ラ7に固定したマグネット8と、インペラ7を内装する
ケーシング10をはさんでマグネット8を駆動するコイ
ル11を設けるとともに、この洗浄ポンプ6の吸込み口
をマグネット8およびコイル11下面の略中央部に連通
したものであり、この構成によれば、洗浄ポンプ6の全
体高さが薄型化でき、所定の洗浄槽において食器かごの
上部の収納空間を大きくすることができる。また、従来
に比べて節水した状態で洗浄が可能であって、同程度の
加熱能力のヒータにて、短時間で必要な温度に加熱でき
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗浄水を加圧する
洗浄ポンプと洗浄ノズルを備えた食器洗浄機に係わり、
特にこれらの洗浄機構部の容積を小型化して、被洗浄物
の収納空間を拡大した構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の食器洗浄機について、図17およ
び図18に基づいて説明する。
【0003】食器の洗浄を行う場合には、被洗浄物であ
る食器を洗浄槽81の食器かご82に収納し、洗剤を投
入して運転を開始する。運転が開始されると、まず洗浄
ポンプ83が洗浄水を加圧する動作が安定するための所
定量の洗浄水を、洗浄槽81に供給する給水工程が実行
される。洗浄ポンプ83はインペラ84と、これを駆動
する電動機85と、インペラ84を内装する第1のケー
シング86およびこの前面を覆う第2のケーシング87
を有している。第1のケーシング86は渦巻き室86a
を有して、第2のケーシング87は洗浄水を取り込むた
めの吸込み口を形成する吸込み管87aと、洗浄槽81
の底部に接続したハイスイコウ87bを有している。
【0004】給水工程に続いて、洗浄ポンプ83によっ
て加圧され且つヒータ88によって加熱された洗浄水が
洗剤と共に洗浄ノズル89の噴射口から噴射される本洗
工程が行われる。洗浄ノズル89には、第1のケーシン
グ86の吐出し管86bから加圧された洗浄水が送込ま
れる。洗浄水は洗浄ノズル89の噴射口から鉛直方向ま
たは斜め上方向に噴射される。また洗浄ノズル89はこ
の噴射反力によって略水平に回転する。このように回転
する洗浄ノズル89から噴射された洗浄水の衝突力・洗
剤・熱等の作用によって、食器は洗浄されるものであ
る。なお、この食器洗浄機の洗浄ノズル89は、直径の
大きい第1の洗浄ノズルと直径の小さい第2の洗浄ノズ
ルで構成されて、それぞれ噴射反力にて回転するもので
ある。なお、単一の洗浄ノズルのものでも、同様な作用
で洗浄力を発揮するものであるから、以下と同じような
特徴ならびに課題を有する。
【0005】洗浄水が所定の温度に高まるとともに、所
定時間の本洗工程を経ると、次に食器等から洗い落とさ
れた汚れを含む洗浄水を排水ポンプによって機外に排出
する排水工程に入る。引き続いて、新たに洗浄水を供給
する給水工程と、洗剤や残菜(食器に付着した汚れを残
菜ともいう)で汚れた食器をすすぐために洗浄水を洗浄
ノズル89から噴射するすすぎ工程と、前記排水工程と
が連続して4回繰り返されて、洗浄工程を終了する。
【0006】また、次工程の乾燥工程を短時間で行うた
めに、最終のすすぎ工程は、ヒータ88によって洗浄水
を加熱しながら行う加熱すすぎ工程となっている。な
お、90は、洗浄ポンプ83、ヒータ88、排水ポンプ
等を制御する制御装置である。91は洗浄水から残菜を
分離するフィルタである。91は、洗浄槽81や洗浄ポ
ンプ83等を内装するボデーである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来構成の食器
洗浄機では、洗浄ポンプや洗浄ノズルによって構成され
た洗浄機構部に関して、以下のような課題を有してい
る。
【0008】まず第1に、洗浄ポンプ83のインペラ8
4は、洗浄力を発揮できるように洗浄水を加圧するため
の、必要な直径を有している。しかも、インペラ84の
外側には洗浄水が循環するための空間を持つ第1のケー
シング86があり、その吐出管86bに洗浄ノズル89
が搭載されている。しかも、第1のケーシング86内部
に空気が滞留しないように、吸込み管87aの上方に吐
出管86b、さらにその上方に洗浄ノズル89が配置さ
れている。
【0009】また、洗浄ノズル89は食器かご82と洗
浄槽81の間に配置されて、洗浄工程において噴射口か
らの噴射反力によって、略水平に回転するものである。
このような配置で、食器かご28や洗浄槽81の各部に
接触しないで回転が安定して行うためには、洗浄ノズル
89の上下に所定の空隙を設ける必要がある。
【0010】以上のことから、洗浄ポンプ83と洗浄ノ
ズル89で形成する洗浄機後部の高さが大きくなって、
洗浄槽81の内部で食器かご82の上部の食器収納容積
が小さくなるという課題があった。
【0011】これを解決するために、洗浄機構部を薄型
にするための従来技術としては、洗浄ポンプとこれを駆
動する電動機を一体化したものが、米国特許第3587
939号に示されている。電動機を洗浄槽内に配置して
水没した構成とすることで小型化を図ってはいるが、電
動機のコイル部のシール構成が複雑であって、またポン
プ形式が軸流型でインペラの上部のベーン部によって洗
浄機後部の全体高さが高くなるものである。
【0012】また、他の従来技術として、洗浄ノズルの
内部にインペラを配置して、ポンプ部と洗浄ノズルの一
体化したものが、米国特許第3645453号に示され
ている。この構成では洗浄ノズルの内部にて洗浄水を加
圧しながら噴射するので、ポンプ部の高さを省いた薄型
の洗浄機構が構成できる。しかしながら、電動機を洗浄
槽の下方に配置しているために、電動機の出力軸のシー
ル部や、ポンプ部への洗浄水の吸込み部分の高さが必要
なために、洗浄機構全体では薄型化が不十分である。
【0013】また、さらに「引出し型食器洗浄機」を実
現する洗浄機構部として、米国特許第5470142号
には、上記米国特許第3645453号をさらに進化さ
せたものとして、電動機を薄型のブラシレスモータで構
成するとともに、出力軸の一端に洗浄用のインペラ、他
端に排水用のインペラを形成したものが示されている。
この構成では、米国特許3587939号とは異なっ
て、電動機のコイル部を洗浄水から切り離しているか
ら、その部分でのシールには特に問題がない。しかしな
がら、洗浄用のインペラへの洗浄水の吸込み経路が米国
特許第3645453号と同様の構成であって、洗浄機
構全体での薄型化が不十分であると考える。
【0014】第2に、食器洗浄機の洗浄ポンプ83に空
気が吸込まれると、洗浄水を安定して加圧できない。す
なわち、従来の一般的な遠心型ポンプでは、空気量が増
大すると、揚水不能になる。もちろん、給水完了後の洗
浄ポンプ83の起動時に、第1のケーシング86の内部
に空気が残存しては、正常に洗浄水を加圧できないもの
である。そして洗浄ポンプ88がこのような揚水不能な
状態あるいは加圧能力が大きく変動した状態になること
は、洗浄ノズル89からの噴射力およびその回転を正常
に行うことができなくなることを意味する。このため、
食器洗浄機としての、所定の洗浄力が得られなくなる恐
れがあるものである。
【0015】そこで、従来の食器洗浄機ではこれを防止
するために、洗浄水の給水量としては、洗浄工程で洗浄
ポンプ83に空気が入り込まないだけの、水量および洗
浄ポンプ83の吸込み部での水深を得るために、多量の
洗浄水を所定量として設定する必要がある。
【0016】一方、ヒータ86の加熱能力は機器の電源
容量で制限されるものである。したがって、洗浄工程で
上述の所定量の洗浄水および食器を、洗浄力が十分に発
揮できる所定の温度まで加熱するためには、長時間の運
転を要した。その結果として、主として加熱するため
に、大きな消費電力量が必要であった。
【0017】なおまた、洗浄中に残菜はフィルタ41で
分離されながら、洗浄水が洗浄ポンプ83へと循環する
構成である。すなわち、洗浄工程が進行するとともに、
残菜がフィルタ41の開孔を閉じるので、その目詰まり
が増加する。この残菜は洗浄ポンプ83が洗浄水を吸込
むときの抵抗となるので、洗浄ポンプ83は空気を吸い
込みやすくなるものである。
【0018】本発明は、以上のような従来の食器洗浄機
が有している課題を解決するものである。特に、洗浄ポ
ンプのインペラ構成とその運転方法でもって、洗浄機構
部の薄型化と節水が図れて、短時間で所定の洗浄性能が
得られる食器洗浄機を提供することを目的としているも
のである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の食器洗浄機は、
被洗浄物を収納する食器かごと、これらを内装する洗浄
槽と、洗浄槽の底面のノズル軸受にて支持されて回転す
る洗浄ノズルと、洗浄槽の底面下方に配置されて洗浄水
を加圧する洗浄ポンプを備えて、前記洗浄ポンプは略鉛
直方向の回転軸を有するインペラと、このインペラに固
定したマグネットと、インペラを内装するケーシングを
はさんでマグネットを駆動するコイルを略同心上に設け
るとともに、この洗浄ポンプの吸込み口はマグネットお
よびコイル下面の略中央部に連通したことを特徴とする
ものである。
【0020】この発明によれば、鉛直方向の回転軸を有
するインペラに固定したマグネットとコイルが略同心上
にあり、その中央部に吸込み口を形成することで、洗浄
ポンプの全体高さが薄型化できて、洗浄ポンプと洗浄ノ
ズルで構成される洗浄機構部の全高が低い。したがっ
て、洗浄槽内における食器かごの上部の収納空間を大き
くすることができる。
【0021】また、洗浄工程で少ない給水量において、
洗浄ポンプのインペラおよびケーシングを水没させて、
洗浄水で充満することができる。また、洗浄ポンプの吸
込み口に空気を巻き込まないように、洗浄水の水深が必
要量だけとれる。このため、洗浄ポンプの起動が確実に
行えて、その後は空気を吸い込まずに、洗浄水を安定し
て洗浄ポンプに循環させて加圧することができる。ここ
で加圧した洗浄水は洗浄ノズルへと供給されて、洗浄ノ
ズルの噴射孔より洗浄水を噴射するとともにその回転を
正常に行える。このようにして、従来に比べて節水した
状態で洗浄が可能である。
【0022】さらにまた、以上のように節水して洗浄す
ることは、洗浄運転で洗浄水および食器を加熱する時の
熱容量が小さくなって、従来と同程度の加熱能力のヒー
タにて、これらを短時間で所定の温度に加熱できるもの
である。したがって、短時間で所定の洗浄性能が得られ
る食器洗浄機を提供できる。
【0023】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明は、被洗浄物
を収納する食器かごと、洗浄水を噴射しながら回転する
洗浄ノズルと、これらを内装する洗浄槽と、洗浄槽の下
部に配置された洗浄ポンプを備えて、前記洗浄ポンプは
略鉛直方向の回転軸を有するインペラと、このインペラ
に固定したマグネットと、インペラを内装するケーシン
グをはさんでマグネットを駆動するコイルを設けるとと
もに、この洗浄ポンプの吸込み口はマグネットおよびコ
イル下面の略中央部に連通した食器洗浄機である。
【0024】この発明によれば、洗浄ポンプと洗浄ノズ
ルで構成される洗浄機構部の全高が低い。特に、マグネ
ットとコイルが略同心上で略中央部に洗浄ポンプの吸込
み口を設けたことで、扁平な洗浄ポンプを形成してい
る。したがって、同じ大きさの洗浄槽において、食器か
ごの上部の収納空間を大きくすることができる。
【0025】同時に、洗浄工程で少ない給水量におい
て、洗浄ポンプのインペラおよびケーシングを水没させ
ることができる。また、洗浄ポンプの吸込み口に空気を
巻き込まないように、洗浄ポンプの吸込み口で洗浄水の
水深が必要量だけとれる。そして、空気を吸い込まない
で、洗浄水を安定して加圧することができて、洗浄水を
洗浄ノズルへと送込むことができる。すなわち洗浄ノズ
ルから洗浄水を噴射するとともに、その回転を正常に行
える。このようにして、従来構成の食器洗浄機に比べて
節水が可能である。
【0026】このように節水して洗浄することで、洗浄
運転で洗浄水および食器を加熱する時の熱容量が小さく
なって、従来と同程度の加熱能力のヒータにて、これら
を短時間で所定の温度に加熱できる。したがって、短時
間で所定の洗浄性能が得られる食器洗浄機を提供でき
る。
【0027】請求項2記載の発明は、請求項1の発明に
加えて、略円環状のマグネットは洗浄ポンプの回転軸の
外周方向に同心上に設けられ、このマグネットの内周方
向または外周方向に対応してこれを駆動するコイルを同
心上に配置した食器洗浄機とすることである。
【0028】この発明では特に、コイルとマグネットが
略同一平面上に配置したことで、これらが鉛直方向で余
分な高さを必要とせずに、洗浄機構部のさらなる薄型化
が図れる。そのため、より少ない洗浄水にて、洗浄ポン
プのインペラを水没させる。そして、洗浄ポンプの吸込
み口で、洗浄水の水深が必要量だけ確保できる。
【0029】洗浄工程でより少ない給水量にて、洗浄水
を加圧することができて、洗浄水を洗浄ノズルへと送込
むことができる。洗浄ノズルにより洗浄水を噴射すると
ともにその回転を正常に行える構成である。すなわち、
請求項1の発明よりさらに節水が可能である。このよう
にすることで、洗浄水および食器を加熱する時の熱容量
がより小さくなって、従来と同程度の加熱能力のヒータ
にて、これをさらに短時間で所定の温度に加熱できる。
したがって、短時間で所定の洗浄性能が得られるととも
に、消費電力量を削減した省エネ型の食器洗浄機を提供
できる。
【0030】また本発明で、洗浄水の水量を従来と同程
度に維持すれば、洗浄ポンプの加圧能力を増大させて洗
浄ノズルの噴射圧を高くすることで、より強力に洗浄す
ることができる。この洗浄力を得るために必要な洗浄水
は、従来構成の食器洗浄機の場合には多大なものである
から、このような噴射力の高い洗浄運転での節水化もで
きるものであるといえる。
【0031】請求項3記載の発明は、請求項1または2
の発明に加えて、洗浄ポンプのインペラは、洗浄ノズル
内部の略中央部に配置した食器洗浄機とすることであ
る。
【0032】この発明では特に、インペラは洗浄ノズル
の内部に収納されているから、別々であった洗浄水を加
圧するための洗浄ポンプとしてのケーシングと洗浄ノズ
ルが一体化できる。したがって、洗浄ポンプと洗浄ノズ
ルで構成される洗浄機構全体の高さについて、さらに薄
型化が図れる。
【0033】請求項4記載の発明は、請求項1から3い
ずれか1項の発明に加えて、インペラまたはマグネット
を内装する洗浄ポンプのケーシングは、洗浄槽の底面の
一部を形成した食器洗浄機とすることである。
【0034】この発明では特に、洗浄ノズルの下方に
て、洗浄ポンプと洗浄槽が形成する空間高さが縮小され
る。したがって、洗浄ノズルの位置をさらに下方に設置
することで、食器かごの上部に形成される被洗浄物の収
納容積としては、さらに大きなものを得ることができ
る。
【0035】請求項5記載の発明は、請求項1から4い
ずれか1項の発明に加えて、機外の空気を洗浄ポンプの
吸込み口に案内する通風ダクトを設けた食器洗浄機とす
ることである。
【0036】この発明では特に、乾燥工程で通風ダクト
から機外の空気を取り込んで、洗浄ポンプのインペラで
この空気を加圧して、洗浄ノズルから送風することがで
きる。もちろん、所定の風量をえることで、洗浄ノズル
はその送風の反力によって回転するものであるから、洗
浄工程と同様に全ての食器に均一に送風して、効率よく
乾燥することができる。
【0037】請求項6記載の発明は、請求項1から5い
ずれか1項の発明に加えて、インペラの負荷状態に応じ
てマグネットの回転数を制御する制御手段を備えた食器
洗浄機とすることである。
【0038】この発明では特に、洗浄工程と乾燥工程
で、それぞれインペラが必要とする回転数で回転するの
で、必要な洗浄水の噴射すなわち洗浄力と、外気の送風
すなわち乾燥性能を得ることができるものである。
【0039】請求項7記載の発明は、請求項2から6い
ずれか1項の発明に加えて、インペラの軸受部はマグネ
ットおよびコイルの略中央部に配置した食器洗浄機とす
ることである。
【0040】この発明では特に、洗浄ポンプの吸込み口
と軸受部を内部に形成した吸込み管を、マグネットおよ
びコイルと略同一平面上に構成することで、洗浄機構部
の全体高さを小さくすることができるので、被洗浄物の
収納容積としては、大きなものを得ることができる。
【0041】請求項8記載の発明は、請求項1から7い
ずれか1項の発明に加えて、洗浄槽の内部に露出した第
1ヒータと、通風ダクトに配置した第2ヒータを備え
て、乾燥工程で第2ヒータを連続的に運転すると同時
に、第1ヒータを間欠運転する運転方法を行う制御装置
を備えた食器洗浄機とすることである。
【0042】この発明では特に、洗浄工程と乾燥工程
で、それぞれのヒータが所定の加熱能力を発揮すること
に加えて、第1ヒータの間欠運転による輻射熱ならびに
空気の加熱と、第2ヒータが形成した温風による熱伝導
と多湿な空気の排出とによって、より短時間で必要な乾
燥性能を得ることができるものである。
【0043】
【実施例】以下、この発明の実施例について、図面を参
照しつつ説明する。
【0044】(実施例1)図1および図2において、1
は食器、調理道具等の被洗浄物を収納する食器かご、2
は洗浄槽、3は洗浄槽2の底面のノズル軸受部4にて支
持されて略水平に回転する第1の洗浄ノズル、5はこの
第1の洗浄ノズル3の上で略水平に回転する第2の洗浄
ノズルである。また、第2の洗浄ノズル5の回転(いわ
ゆる自転)の中心は、第1の洗浄ノズル3の回転によっ
て洗浄槽2内を移動する(いわゆる公転)ので、この第
2の洗浄ノズル5の軌跡はランダムなものとなり、偏り
なく均一に洗浄力を発揮するものである。
【0045】さて、洗浄槽2の底面下方には洗浄水を加
圧する洗浄ポンプ6が配置されている。図3および図4
に示すように、この洗浄ポンプ6は略鉛直方向の回転軸
を有するインペラ7と、このインペラ7の下端を水平方
向に延設し、これに円筒状のマグネット8を固定し、洗
浄ポンプ6の回転軸をその中心に位置させている。さら
にこのマグネット8およびインペラ7を内装する第1の
ケーシング9と、この第1のケーシング9の開口部を覆
う第2のケーシング10を設けている。第2のケーシン
グ10をはさんでその両側には、マグネット8およびこ
れに相対するコイル11を略同心上であって且つ洗浄ポ
ンプ6の回転軸外周方向に設けている。
【0046】なお、マグネット8は洗浄水に浸かるが、
相対するコイル11は洗浄水と分離した構成であるか
ら、電気絶縁上で問題となる構成ではないことは言うま
でもない。
【0047】また、この洗浄ポンプ6の吸込み口12は
マグネット8およびコイル11の下面の略中央部に配置
されて、吸込み口12を構成する吸込み管13が、第2
のケーシング10と溶着部によって一体に形成されてい
る。
【0048】また、第1のケーシング9に対して、第2
のケーシング10は第1のシール部材10a、第2のシ
ール部材10bを介して脱着自在に固定される。さら
に、この洗浄ポンプ6は、洗浄槽2の底部に、第3のシ
ール部材10cを介して脱着自在に固定される。なお、
いずれも固定用のねじは図示を省略した。
【0049】この洗浄ポンプ6の吐出し管14は、第1
の洗浄ノズル3を支持するノズル軸受部4に固定され
て、その管路が接続されている。また、洗浄槽2の底部
には残菜を分離するためのフィルタ15と、フィルタ1
5を装着するための支持部を有する排水口16が形成さ
れている。本実施例では、この排水口16は、上記の第
1のケーシング9と一体に形成されている。
【0050】17は洗浄工程では主として洗浄水を加熱
するヒータであり、乾燥工程では空気を加熱する。18
は洗浄水を機外に排出する排水ポンプである。19は洗
浄ポンプ6すなわちコイル11への通電やヒータ17等
の運転を制御する制御装置である。
【0051】次に本実施例の食器洗浄機としての動作を
説明する。洗浄工程の運転方法は、基本的に従来のもの
と同様であるので説明を省略する。本実施例における特
徴的な効果は、洗浄ポンプ6や第1の洗浄ノズル3等が
形成する洗浄機構部の薄型化、および洗浄工程における
洗浄ポンプ6の動作ための給水量の削減にある。
【0052】まず第1に、洗浄ポンプ6と、洗浄ノズル
である第1の洗浄ノズル3および第2の洗浄ノズル5で
構成される洗浄機構部の全高が低い。なぜなら、洗浄ポ
ンプ6のインペラ7を駆動する円筒状で薄型のマグネッ
ト8およびコイル11の中心軸を鉛直方向に配置して、
その中央部に吸込み口12を形成することで、従来の洗
浄ポンプ83等よりは、底面から吐出し管14までの高
さが小さいからである。
【0053】具体的には、洗浄工程でインペラ7を回転
するだけのトルクを得るために必要なマグネット8およ
びコイル11の直径と厚さを選定することで、一般的な
電送機85の外径よりは薄型に形成できる。もちろん、
排水ポンプ18等の他の洗浄機構は、洗浄ポンプ6より
も小型化が容易に可能であり、洗浄槽2の下方または側
面に配置可能であることは言うまでもない。したがっ
て、同一の大きさの洗浄槽2において、食器かご1の上
部の収納空間を大きくすることができる。なお、本実施
例とは形状が異なるが、マグネットとこれを駆動するコ
イルを略水平面にて対抗させた構成においても、従来の
構成に比べて全体高さを薄型化することができるもので
ある。
【0054】第2に、洗浄工程で従来の場合より少ない
給水量によって、洗浄ポンプ6の吸込み口12で洗浄水
の水深が所定の循環流量に対して必要量だけとれる。そ
して、インペラ7にて洗浄水を安定して加圧することが
できて、洗浄水を第1の洗浄ノズル3へと送込むことが
できる。このようにして、第1の洗浄ノズル3および第
2の洗浄ノズル5から洗浄水を食器に噴射するととも
に、その回転を正常に行える。このようにして、従来に
比べて節水洗浄が可能である。
【0055】このように給水量を削減して洗浄すること
は、洗浄運転で洗浄水および食器を加熱する時の熱容量
が小さくなることを意味する。このため、従来と同程度
の加熱能力のヒータ17にて、これらを短時間で所定の
温度に加熱できる。したがって、短時間で所定の洗浄性
能が得られる。
【0056】第3に、乾燥工程は送風機(図示せず)に
より、洗浄槽1内に機外より空気送り込み、ヒータ17
を断続的に運転して温風を作り、この温風で食器に付着
した水滴を蒸発させるものであって、洗浄槽1内の多湿
な空気は排気口(図示せず)より機外に排出される。そ
こで、本実施例で制御装置19が、従来と同じ運転時間
の加熱すすぎ工程を行うものとすると、食器および付着
した水滴の温度が、従来の構成の食器洗浄機より高くで
きるものである。そのために被洗浄物の乾燥速度が向上
して、乾燥性能の向上や乾燥時間の短縮が図れるもので
ある。このようにして、乾燥までを含めて全体の運転時
間を短縮できるものでもある。
【0057】なお、マグネット8の近傍にホール素子等
の磁気検知手段を設けて、コイル11に流す電流を制御
すれば、マグネット8すなわちインペラ7を高速に且つ
安定して回転することができることは言うまでもない。
このことで、インペラ7やマグネット8等の外径を小さ
くして、より洗浄機後部の小型化が可能である。
【0058】なおまた、マグネット8は略円筒状に限ら
ず、半径方向の寸法に比べて高さの小さい中空円板状の
ものであってもよい。
【0059】なおまた、本実施例のような洗浄機構部の
薄型化の効果を、洗浄槽2の小型化に利用して、機器全
体の外形寸法を小さくすることができるものであること
は言うまでもない。
【0060】(実施例2)本実施例は、基本構成が実施
例1と同様に、食器かご1、洗浄槽2、洗浄ノズル3、
洗浄ポンプ20を有したものであり、基本構成について
の説明は省略する。
【0061】図5に示すように、洗浄ポンプ20は略鉛
直方向の回転軸を有するインペラ21と、このインペラ
21に固定したマグネット22と、インペラ21を内装
する第1のケーシング23と、第1のケーシング23の
開口部を覆う第2のケーシング24を有する。さらに第
2のケーシング24をはさんでマグネット22に相対す
るコイル25を略同心に設けている点では、実施例1と
同様ではある。
【0062】本実施例では、マグネット22がインペラ
21の下方でコイル25の内側に配置されていることで
実施例1と異なっている。
【0063】なお、マグネット22は洗浄水に浸ってい
る構成であるので、耐熱水性、耐薬品性ある樹脂材料で
その外面を保護されている。なおまた、樹脂成形に限ら
ずに、同様の特性を有する塗装であってもよい。また、
実施例1のマグネット8にも同様な処理が施されてい
る。
【0064】本実施例の特徴は以下の点にある。まず第
1に、上記の実施例1と同様に、コイル11とマグネッ
ト8が略円環状で洗浄ポンプ6の回転軸の外周方向で同
心上に配置したことで、特に薄型化が図れている。その
ため、洗浄工程で少ない給水量にて、洗浄ポンプ20の
吸込み口で洗浄水の水深が、所定の循環流量のために必
要量とれる。洗浄水を加圧することができて、洗浄水を
洗浄ノズルへと送込むことができる。洗浄ノズルにより
洗浄水を噴射するとともにその回転を正常に行える。す
なわち、節水が可能である。
【0065】第2に、このようにすることで、洗浄水お
よび食器を加熱する時の熱容量が小さくなって、従来と
同程度の加熱能力にて、これを短時間で所定の温度に加
熱できる。したがって、本洗工程や加熱すすぎ工程での
温度上昇時間が大幅に短縮して、短時間で所定の洗浄性
能および乾燥性能が得られるとともに、消費電力量を削
減した省エネを実現する。
【0066】第3に、本実施例で洗浄水の給水量を従来
と同程度の給水量とすれば、洗浄ポンプ20の加圧能力
を増大して洗浄ノズルの噴射圧および流量を高くするこ
とができるので、洗浄力が強力になる。また、この強力
な洗浄力のための、水量を削減することができるといえ
るものである。
【0067】(実施例3)なおまた、本発明の第3の実
施例として、図6に示すように、インペラ7の軸受部
を、インペラ7に固定されたインペラ軸7aと軸受7b
とシール部材7cで構成することができる。このように
インペラ7の軸受部をインペラ7の下方に配置しても、
吸込み口12と軸受部を含む吸込み管13を、マグネッ
ト8やコイル11と、略同一平面上に、また同心上に構
成することで、洗浄機構部の全体高さを小さくすること
ができる。なお、食器かご1、洗浄槽2等の基本構成は
実施例1と同様である。
【0068】(実施例4)さらにまた、本発明の第4の
実施例として、図7に示すように、洗浄槽の底面の一部
を洗浄ポンプのケーシングで形成することができる。
【0069】図において、30は洗浄ポンプ、31はイ
ンペラ、32はコイル、33はマグネットである。34
は第1のケーシング、35は第2のケーシングで、洗浄
槽2の底面の一部を第1のケーシング34にて形成して
いる。
【0070】本実施例の特徴としては、インペラ31ま
たはマグネット33を収納する洗浄ポンプ30のケーシ
ングが、洗浄槽の底面を形成したことで、特に、第1の
洗浄ノズル3の下方にて、洗浄ポンプ30と洗浄槽2が
形成する空間高さが縮小されることにある。その結果、
第1の洗浄ノズル3の位置をさらに下方に設置すること
が可能となって、被洗浄物の収納容積としては、さらに
大きなものを得ることができる。なお、食器かご1、洗
浄槽2等の基本構成は実施例1と同様である。
【0071】(実施例5)本実施例は、食器かご1、洗
浄槽2、ヒータ17等の基本構成が実施例1と同様であ
り、基本構成についての説明は省略する。図8、図9、
図10及び図11に示すように、インペラを洗浄ノズル
の中央部に配置した点及び通風ダクト49を備えた点で
異なるものである。
【0072】本実施例の特徴は以下の通りである。まず
第1に、図8において、洗浄水を加圧する洗浄ポンプ4
0はインペラ41とコイル42とマグネット43を備え
て、洗浄水の吸込み口44を構成する吸込み管45を有
している。洗浄水を噴射する洗浄ノズル46は第1の洗
浄ノズル47と第2の洗浄ノズル48を備えて、インペ
ラ41は第1の洗浄ノズル47の中央部に内蔵されてい
る。さらに、第1の洗浄ノズル47は、インペラ41が
洗浄水を効率よく加圧するための渦巻室に相当するケー
シング部47aと、吐出し部47bを有している。した
がって、実施例1等に比べて、さらに洗浄機構部が薄型
化される。
【0073】洗浄工程で洗浄水はフィルタ15で残菜を
分離されて、吸込み管45から吸込み口44を経て、イ
ンペラ41に送り込まれてケーシング部47aにて加圧
される。高圧の洗浄水は吐出し部47bから、第1の洗
浄ノズル47および第2の洗浄ノズル48に供給され
て、それぞれの噴射孔から被洗浄物に対して噴射される
ことで、洗浄作用が行われる。この洗浄水は循環して洗
浄に利用される。
【0074】第2に、図11に示すように、通風ダクト
49を設けている。この通風ダクト49は洗浄ポンプ4
0の吸込み口44に連通するとともに、他端を機外に接
続したものである。図11において、49aが、通風ダ
クト49の通路を開閉する切換弁であって、49bは機
外の空気を取り入れる吸気口であって、空気中の汚れを
除去する空気フィルターが設けてある。なお、本実施例
で、切換弁49aは洗浄工程では閉止される。
【0075】乾燥工程で洗浄水が機外に排水されている
ので、切換弁49aを開放すると、吸気口49bが洗浄
ポンプ40の吸込み口44に連通する。制御装置19
は、この状態でインペラ41を洗浄工程よりも高速に回
転させる。もちろん、同一の回転数においては、空気は
洗浄水よりもインペラ41にかかる負荷トルクが小さい
ので、制御装置19は負荷電流を所定以下の範囲におい
て、高速回転に制御できる。
【0076】この乾燥工程でインペラ41は空気を加圧
して、第1の洗浄ノズル47および第2の洗浄ノズル4
8に送り込み、噴射孔から被洗浄物へと送風する。ま
た、制御装置19の指令により切換弁49aが開放して
いるから、次々と機外の空気を吸気口49bから取り込
み、排気口(図示せず)から、湿気を含んだ空気を排出
することで、被洗浄物を乾燥する。もちろん、インペラ
41の発生する風量を増大することで、第1の洗浄ノズ
ル47や第2の洗浄ノズル48を空気の噴射反力により
回転することが可能となり、被洗浄物に均一に大風量で
送風することで、より乾燥時間の短縮が図れるものであ
る。
【0077】(実施例6)本実施例は、食器かご1、洗
浄槽2、ヒータ17等の基本構成が実施例5と同様であ
り、基本構成についての説明は省略する。図12に示す
ように、洗浄ノズルが単一の場合で構成されている点で
異なるものである。
【0078】構成上の特徴的なことは、以下の点であ
る。図13には、洗浄ポンプ50はインペラ51とコイ
ル52とマグネット53を備えている。洗浄ノズル55
はインペラ51をその中央部に内蔵している。さらに、
洗浄ノズル55は、図14に示しようにインペラ51が
洗浄水を効率よく加圧するための渦巻室に相当するケー
シング部55aと、吐出し部55bを有している。本実
施例では、洗浄ノズル55が単一であって、その高さが
低いことにより、被洗浄物の収納容積がさらに大きいも
のである。
【0079】洗浄ノズル55の動作について、説明す
る。洗浄工程で洗浄水はフィルタ15で残菜を分離され
て、インペラ51に送り込まれて加圧される。高圧の洗
浄水は吐出し部55bから、洗浄ノズル55に供給され
て、被洗浄物に噴射されることで、洗浄作用が行われ
る。このようにして所定の噴射時間と温度および洗剤の
作用によって、必要な洗浄性能を得ることは、他の実施
例と同様であるので、詳細な説明は省く。
【0080】なお、実施例5と同様に、本実施例に通風
ダクトを設けて、洗浄ノズル55から送風して乾燥して
もよいものである。もちろん、制御装置19によりマグ
ネット53すなわちインペラ51の回転数を高速にする
ことで、必要な風量を得て、乾燥性能を得るものであ
る。
【0081】(実施例7)本実施例は、食器かご1、洗
浄槽2、ヒータ17等の基本構成が実施例3と同様であ
り、基本構成についての説明は省略する。図15に示す
ように、通風ダクトに第2ヒータを設けた点で異なる。
【0082】本実施例の構成上の特徴は、以下の通りで
ある。第1に、図15において、17は洗浄槽2の内部
に露出したヒータ(以下では第1ヒータとも呼ぶ)であ
る。60は洗浄ポンプで、インペラ61とコイル62と
マグネット63を有している。インペラ61はマグネッ
ト63に固定されて、コイル62に通電することで回転
する。洗浄ノズル46は第1の洗浄ノズル47と第2の
洗浄ノズル48を備えて、インペラ61は第1の洗浄ノ
ズル47の中央部に内蔵されている。さらに、図10に
示したように、第1の洗浄ノズル47は、インペラ41
が洗浄水を効率よく加圧するための渦巻室に相当するケ
ーシング部47aと、吐出し部47bを有している。こ
の構成は実施例3と同じ構成である。
【0083】第2に、本実施例では図15に示すよう
に、通風ダクト70を設けている。この通風ダクト70
は洗浄ポンプ60の吸込み口に連通するとともに、他端
を機外に接続したものである。71は通風ダクト70の
通路を開閉する切換弁であって、72は機外の空気を取
り入れる吸気口であって、空気中の汚れを除去する空気
フィルターが設けてある。73は空気を加熱するための
ヒータであって、以下では第2ヒータと呼ぶ。この第2
ヒータ73の加熱能力は少なくとも空気を加熱するだけ
のものがあれば十分であり、74は機外に空気を排出す
る排気口である。
【0084】次に、本実施例の運転方法について、特徴
的なことについて説明する。まず洗浄工程では、洗浄水
はフィルタ15で残菜を分離されて、吸込み管45から
吸込み口を経て、インペラ61に送り込まれて加圧され
る。高圧の洗浄水は吐出し部47bから、第1の洗浄ノ
ズル47および第2の洗浄ノズル48に供給されて、被
洗浄物に噴射されることで、洗浄作用が行われる。
【0085】この洗浄工程では、図16の一覧表に示す
ように、切換弁71を閉止して、インペラ61を乾燥工
程に比べて低速にて回転することで、機外からの空気の
進入を防止しつつ、洗浄水を所定の圧力に高めて洗浄ノ
ズル46に供給する。また、同時に第1ヒータ17に通
電することで、洗浄水を必要な温度まで加熱しながら、
循環することで、所定の洗浄力を得るものである。
【0086】また、インペラ61は洗浄水を負荷とする
ので、その回転数を上げるためには回転トルクも増大す
るものであるから、コイル62を流れる電流や全体の電
気的負荷が所定の範囲内に収まるように、比較的低速な
回転数が選択される。
【0087】次に乾燥工程では、洗浄水が機外に排水さ
れているので、切換弁71を解放して吸気口72が洗浄
ポンプ60の吸込み口に連通した状態でインペラ61を
回転させる。インペラ61は空気を加圧して、第1の洗
浄ノズル47および第2の洗浄ノズル48に送り込み、
噴射孔から被洗浄物へと送風する。機外の空気を吸気口
72から取り込み、排気口74から、湿気を含んだ空気
を排出することで、被洗浄物を乾燥する。
【0088】この乾燥工程では、図16の一覧表に示す
ように、切換弁71を開放して、インペラ61を比較的
高速にて回転することで、機外からの空気を所定の圧力
に高めて洗浄ノズルに供給する。インペラ61には空気
を加圧するための、トルクを与えるだけでよいので、高
速回転してもそのトルクは小さい。
【0089】また、第2ヒータ73に通電することで、
この空気を加熱しながら、第1の洗浄ノズル47および
第2の洗浄ノズル48に温風として送り込み、噴射孔か
ら被洗浄物に送風して乾燥するものである。
【0090】さらに、洗浄槽の内部に露出した第1ヒー
タ17と、通風ダクト70に配置した第2ヒータ73を
備えているから、乾燥工程では第2ヒータ73を連続的
に運転すると同時に、第1ヒータ17を間欠運転させる
ことで、第1ヒータ17による輻射熱ならびに空気の加
熱と、第2ヒータ73が形成した温風による熱伝導と多
湿な空気の排出とによって、短時間で所定の乾燥性能を
得ることができる。こうして、洗浄工程と乾燥工程で、
それぞれのヒータが必要な加熱能力を発揮する。
【0091】もちろん、雰囲気温度や食器容量に連動し
て、第2ヒータ73を間欠的に運転してもよい。要する
に、露出した第1ヒータ17の輻射熱を併用すること
で、乾燥効果を高めるものである。なお、第1ヒータ1
7は、洗浄機構部の全体高さを薄型にするために、洗浄
ノズル46の外側に配置されており、この第1ヒータ1
7の輻射熱は、主として食器かご1でもその外周部分や
四隅部分といった温風が十分送風されにくい領域での乾
燥効果を高めるものである。すなわち、乾燥時間に長時
間を必要としていた領域を短時間で乾燥するものであ
る。
【0092】さらにまた、マグネット63の回転数を変
化する制御手段およびインペラ61の負荷状態に応じて
その回転数を制御した運転方法を行う制御装置(図示せ
ず)とすることで、洗浄工程と乾燥工程で、それぞれイ
ンペラ61が必要とする回転数で回転するので、必要な
洗浄水の噴射すなわち洗浄力と、外気の送風すなわち乾
燥性能をそれぞれ得ることができる。
【0093】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を有する。
【0094】請求項1記載の発明によれば、被洗浄物を
収納する食器かごと、これらを内装する洗浄槽と、洗浄
槽の底面のノズル軸受にて支持されて回転する洗浄ノズ
ルと、洗浄槽の底面下方に配置されて洗浄水を加圧する
洗浄ポンプを備えて、前記洗浄ポンプは略鉛直方向の回
転軸を有するインペラと、このインペラに固定したマグ
ネットと、インペラを内装するケーシングをはさんでマ
グネットを駆動するコイルを略同心に設けるとともに、
この洗浄ポンプの吸込み口はマグネットおよびコイル下
面の略中央部に設けたことで、洗浄ポンプと洗浄ノズル
で構成される洗浄機構部の全高が低い。したがって、食
器かごの上部の収納空間を大きくすることができる。も
ちろん、従来と同程度の収納空間を得るためには、洗浄
槽を小型化して、機器全体の大きさが小型にできるもの
でもある。
【0095】同時に、洗浄工程で少ない給水量におい
て、洗浄ポンプのインペラおよびケーシングを水没させ
ることができる。また、洗浄ポンプの吸込み口で洗浄水
の水深が必要量だけとれる。そして、洗浄水を安定して
加圧することができて、洗浄水を洗浄ノズルへと送込む
ことができる。すなわち洗浄ノズルにより洗浄水を噴射
するとともにその回転を正常に行える。このようにし
て、従来に比べて節水が可能である。
【0096】このように節水して洗浄することで、洗浄
運転で洗浄水および食器を加熱する時の熱容量が小さく
なって、従来と同程度の加熱能力のヒータにて、これら
を短時間で所定の温度に加熱できる。したがって、短時
間で所定の洗浄性能が得られる食器洗浄機を提供する。
【0097】請求項2記載の発明によれば、請求項1の
発明において、略円環状のマグネットに対してその内側
または外側にこれを駆動するコイルを同一平面上に配置
したことで、これらが鉛直方向で余分な高さを必要とせ
ずに、薄型化が図れる。そのため、より少ない洗浄水に
て、洗浄ポンプのインペラを水没させる。そして、洗浄
ポンプの吸込み口で、洗浄水の水深が必要量だけ確保で
きる。
【0098】洗浄工程で少ない給水量にて、洗浄水を加
圧することができて、洗浄水を洗浄ノズルへと送込むこ
とができる。洗浄ノズルにより洗浄水を噴射するととも
にその回転を正常に行える。すなわち、さらに節水が可
能である。
【0099】このようにすることで、洗浄水および食器
を加熱する時の熱容量がより小さくなって、従来と同程
度の加熱能力のヒータにて、これをさらに短時間で所定
の温度に加熱できる。したがって、短時間で所定の洗浄
性能および乾燥性能が得られるとともに、消費電力量を
削減した省エネ型の食器洗浄機を提供する。
【0100】もちろん本発明で、洗浄水の水量を節水せ
ずに従来と同程度に維持すれば、洗浄ポンプの加圧能力
を増大させて洗浄ノズルの噴射圧を高くしてより強力に
洗浄することができる。この洗浄力を得るために必要な
洗浄水は、従来構成の場合には多大なものであるから、
このような高圧大流量による強力な洗浄運転において、
節水化ができる食器洗浄機を提供するものでもある。
【0101】請求項3記載の発明は、請求項1または2
の発明において、インペラを洗浄ノズルの中央部に配置
したことで、インペラは洗浄ノズルの内部に収納されて
いるから、洗浄ポンプと洗浄ノズルで構成される洗浄機
構が、全体でさらに薄型化が図れる食器洗浄機を提供す
る。
【0102】請求項4記載の発明は、請求項1から3い
ずれか1項の発明において、洗浄槽の底面の一部をポン
プのケーシングで形成したことで、特に、洗浄槽の底面
をケーシングで形成しているから、洗浄ノズルの回転を
滑らかに行うために必要な空間を確保しつつ、洗浄ノズ
ルの位置を下げることができる。したがって、食器かご
の底面をさらに下げて、食器を収納する洗浄空間が大き
くなる食器洗浄機を提供する。
【0103】請求項5記載の発明は、請求項1から4い
ずれか1項の発明において、機外の空気を洗浄ポンプの
吸込み口に案内する通風ダクトを設けたことで、通風ダ
クトから機外の空気を取り込んで、洗浄ノズルから送風
することができる。もちろん、所定の風量をえること
で、洗浄ノズルはその送風の反力によって回転するもの
であるから、洗浄工程と同様に全ての食器に均一に送風
して、効率よく乾燥することができる食器洗浄機を提供
する。
【0104】請求項6記載の発明は、請求項1から5い
ずれか1項の発明において、コイルの通電方法により、
マグネットの回転数を変化する制御手段およびインペラ
の負荷状態に応じてその回転数を制御した運転方法を行
う制御装置を設けたことで、洗浄工程と乾燥工程で、そ
れぞれインペラが必要とする回転トルクおよび回転数と
なるようにマグネットを駆動するので、必要な洗浄水の
噴射すなわち洗浄性能と、外気の送風すなわち乾燥性能
を得ることができる食器洗浄機を提供する。
【0105】請求項7記載の発明は、請求項2から6い
ずれか1項の発明において、インペラの軸受部はマグネ
ットおよびコイルの略中央部に略同一平面上に配置した
ことで、特に洗浄ポンプの吸込み口と軸受部を含む吸込
み管を、マグネットおよびコイルと略同一平面上に構成
することで、洗浄機構部の全体高さを小さくすることが
できるので、被洗浄物の収納容積としては、大きなもの
を得ることができる食器洗浄機を提供する。
【0106】請求項8記載の発明は、請求項1から7い
ずれか1項の発明において、洗浄槽の内部に露出した第
1ヒータと、通風ダクトに配置した第2ヒータを備え
て、乾燥工程で第2ヒータを連続的に運転すると同時
に、第1ヒータを間欠運転させた運転方法を行う制御装
置を備えたことで、洗浄工程と乾燥工程で、それぞれの
ヒータが所定の加熱能力を発揮することに加えて、特に
乾燥工程で、第1ヒータによる輻射熱ならびに空気の加
熱で被洗浄物および付着した水滴の温度を高めて、第2
ヒータが形成した温風による熱伝導と多湿な空気の機外
への排出とによって、短時間で所定の乾燥性能を得るこ
とができる食器洗浄機を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における食器洗浄機の要部断
面図
【図2】同実施例の排水ポンプを示す断面図
【図3】同実施例の洗浄ポンプを示す断面図
【図4】同実施例の洗浄ポンプのインペラを示す断面図
【図5】本発明の実施例2における食器洗浄機の要部断
面図
【図6】本発明の他の実施例3における洗浄ポンプを示
す断面図
【図7】本発明の他の実施例4における洗浄ポンプを示
す断面図
【図8】本発明の実施例5における食器洗浄機の要部断
面図
【図9】同実施例の洗浄ポンプを示す断面図
【図10】同実施例の洗浄ポンプのインペラを示す断面
【図11】同実施例の通風ダクトを示す断面図
【図12】本発明の実施例6における食器洗浄機の要部
断面図
【図13】同実施例の洗浄ポンプを示す断面図
【図14】同実施例の洗浄ポンプのインペラを示す断面
【図15】本発明の実施例7における食器洗浄機の要部
断面図
【図16】同実施例の制御装置の運転方法を示す図
【図17】従来の食器洗浄機の要部断面図
【図18】同従来例における洗浄ポンプの要部断面図
【符号の説明】
1 食器かご 2 洗浄槽 3 第1の洗浄ノズル 5 第2の洗浄ノズル 6 洗浄ポンプ 7 インペラ 8 マグネット 9 第1のケーシング 10 第2のケーシング 11 コイル 19 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A47L 15/46 A47L 15/46 J (72)発明者 中島 信市 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被洗浄物を収納する食器かごと、洗浄水
    を噴射しながら回転する洗浄ノズルと、これらを内装す
    る洗浄槽と、洗浄槽の下部に配置された洗浄ポンプを備
    えて、前記洗浄ポンプは略鉛直方向の回転軸を有するイ
    ンペラと、このインペラに固定したマグネットと、イン
    ペラを内装するケーシングをはさんでマグネットを駆動
    するコイルを設けるとともに、この洗浄ポンプの吸込み
    口はマグネットおよびコイル下面の略中央部に連通した
    食器洗浄機。
  2. 【請求項2】 略円環状のマグネットは洗浄ポンプの回
    転軸の外周方向に同心上に設けられ、このマグネットの
    内周方向または外周方向に対応してこれを駆動するコイ
    ルを同心上に配置した請求項1記載の食器洗浄機。
  3. 【請求項3】 洗浄ポンプのインペラは、洗浄ノズル内
    部の略中央部に配置した請求項1または2記載の食器洗
    浄機。
  4. 【請求項4】 インペラまたはマグネットを内装する洗
    浄ポンプのケーシングは、洗浄槽の底面の一部を形成し
    た請求項1〜3いずれか1項記載の食器洗浄機。
  5. 【請求項5】 機外の空気を洗浄ポンプの吸込み口に案
    内する通風ダクトを設けた請求項1〜4いずれか1項記
    載の食器洗浄機。
  6. 【請求項6】 インペラの負荷状態に応じてマグネット
    の回転数を制御する制御手段を備えた請求項1〜5いず
    れか1項記載の食器洗浄機。
  7. 【請求項7】 インペラの軸受部はマグネットおよびコ
    イルの略中央部に配置した請求項2〜6いずれか1項記
    載の食器洗浄機。
  8. 【請求項8】 洗浄槽の内部に露出した第1ヒータと、
    通風ダクトに配置した第2ヒータを備えて、乾燥工程で
    第2ヒータを連続的に運転すると同時に、第1ヒータを
    間欠運転する運転方法を行う制御装置を備えた請求項1
    〜7いずれか1項記載の食器洗浄機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107334440A (zh) * 2017-03-16 2017-11-10 宁波方太厨具有限公司 能加速干燥的清洗机
KR20190082523A (ko) * 2018-01-02 2019-07-10 엘지전자 주식회사 열전 모듈을 이용하는 냉각 장치

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CN107334440B (zh) * 2017-03-16 2023-08-18 宁波方太厨具有限公司 能加速干燥的清洗机
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