JPH11224957A - 窒化物系半導体発光素子及びその製造方法 - Google Patents

窒化物系半導体発光素子及びその製造方法

Info

Publication number
JPH11224957A
JPH11224957A JP2416398A JP2416398A JPH11224957A JP H11224957 A JPH11224957 A JP H11224957A JP 2416398 A JP2416398 A JP 2416398A JP 2416398 A JP2416398 A JP 2416398A JP H11224957 A JPH11224957 A JP H11224957A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
based semiconductor
nitride
layer
semiconductor layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2416398A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Saito
真司 斎藤
Hidetoshi Fujimoto
英俊 藤本
Masayuki Ishikawa
正行 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2416398A priority Critical patent/JPH11224957A/ja
Publication of JPH11224957A publication Critical patent/JPH11224957A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 II族元素からなる不純物を含むp型窒化物系
半導体層を加熱することなく活性化をし、前記p型窒化
物系半導体層を持つ窒化物系半導体発光素子とその製造
方法を提供すること。 【解決手段】 II族元素からなる不純物が相当量含まれ
ているにも関わらず活性化していないp型窒化物系半導
体層15、16、17を10W/cm2 以上、500W
/cm2 以下のレーザ光を照射して活性化を行った、こ
の際に前記p型窒化物系半導体層にn型の不純物を導入
しておくことによりさらに性能が向上した、また、レー
ザ光の照射のパターニングにより、電流狭窄構造16a
の効果が得られ、光の強度を部分的に変えることにより
活性化率を変化させ、電流の密度や電界のかかり方をコ
ントロールすることができた前記p型窒化物系半導体層
を持つ窒化物系半導体発光素子及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は窒化物系半導体材料
を用いた半導体発光素子に係わり、特に、GaN、Al
GaN、InGaN、InGaAlNなどの窒化物系半
導体からなる半導体発光素子及びその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、窒化物系半導体発光素子のp型窒
化物系半導体層(以下、p型層という)の活性化は、電
気伝導性を高めるために高濃度の不純物をドープし、紫
外線照射による高温で加熱を行っていた(特開平7-9730
0 号公報)。しかし、高温でp型不純物の活性化を行う
と、不純物の拡散や結晶の焼きなましが生じ、半導体発
光素子の特性を悪化させることがわかっている。なお、
加熱と紫外線照射で活性化を行う例もあるが加熱を行う
ことにより同様な半導体発光素子の特性悪化が生じた。
【0003】また、電子線を用いてp型不純物の活性化
をする方法が知られているが(特開平3-218625号公
報)、電子線の場合には走査などの工程に時間がかか
り、また層構造中のある層だけを活性化することは電子
線の物理的性質上不可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の、窒
化物系半導体発光素子では電気伝導性の良いp型層の実
現が困難であり、p型層の電気伝導性をよくするために
高温加熱などでp型層の活性化を行っていた。しかし、
加熱することにより結晶中を不純物が拡散したり、結晶
がダメージを受け、窒化物系半導体発光素子の性能の向
上が妨げられていた。
【0005】本発明の目的は上記事情を考慮して、電気
伝導性の良いp型層を実現し、かつ、電流狭窄構造を容
易に作成することにより量産性に優れた窒化物系半導体
発光素子及びその製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】II族元素からなる不純物
を含むp型窒化物系半導体層に光を照射することにより
II族元素を活性化させる窒化物系半導体発光素子の製造
方法において、10W/cm2 以上、500W/cm2
以下のレーザ光を照射することによりII族元素からなる
不純物を活性化させることである。
【0007】さらには、前記p型窒化物系半導体層にII
族元素の他に、IV族元素又はVI族元素を含ませ、前記II
族元素と共に前記IV族元素又はIV族元素を活性化させる
ことである。
【0008】また、II族元素からなる不純物を少なくと
も含むp型窒化物系半導体層に光を照射することにより
活性化させるメサ形状の窒化物系半導体発光素子の製造
方法において、前記p型窒化物系半導体層にレーザ光を
照射する際、前記p型窒化物系半導体層上に形成するp
側電極からn型窒化物系半導体層上に形成するn側電極
方向にかけてレーザ光の照射強度を変化させて行うこと
である。
【0009】また、少なくとも一つのp型窒化物系半導
体層がII族元素を不純物として含んでいる窒化物系半導
体発光素子において、前記p型窒化物系半導体層内の結
晶組成が略同一で、かつ、前記p型窒化物系半導体層内
で電気伝導性に差を持たせることである。
【0010】さらには、前記p型窒化物系半導体層にII
族元素の他に、IV族又はVI族の元素を含み、前記II族元
素の濃度が1×1018cm-3以上5×1020cm-3以下
であり、前記IV族又はVI族の元素の濃度が前記II族元素
の濃度の3%以上20%以下の割合で含むことである。
【0011】また、II族元素からなる不純物を少なくと
も含むp型窒化物系半導体層をメサ形状に構成した窒化
物系半導体発光素子において、前記p型窒化物系半導体
層上に形成するp側電極からn型窒化物系半導体層上に
形成するn側電極方向にかけて電気伝導性が変化してい
る前記p型窒化物系半導体層を持つことである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施形態
に係わる窒化物系半導体レーザ装置の概略構成を説明す
るためのものである。10はサファイヤ基板、11はn
−AlNバッファー層(Siドープ、3〜5×1018
-3、0.1μm)であり、12はn−GaNコンタク
ト層(Siドープ、3〜5×1018cm-3、4μm)、
13はn−Al0.5 Ga0.5 Nクラッド層(Siドー
プ、5×1017cm-3、0.3μm)、14はIn0.2
Ga0.8 N活性層(アンドープ、3×10-3μm)、1
5はp−Al0.15Ga0.85Nクラッド層(Mgドープ、
5×1018cm-3、0.3μm)、16はAl0.2Ga
0.8 N電流狭窄層(Mgドープ、5×1019cm-3
0.1μm)、17はp−GaNコンタクト層(Mgド
ープ、3×1020cm-3、0.1μm)、18はp側電
極、19はn側電極である。
【0013】サファイヤ基板上に形成される各々の層
は、有機金属を用いた気相成長(Metal Orga
nic Chemical Vapour Depos
ition:MOCVD)法により結晶成長を行ってい
る。
【0014】成長が終了した後、成長室よりウエハーを
取り出し、p−GaNコンタクト層17、p−Al0.15
Ga0.85Nクラッド層15のバンドギャップより大き
く、Al0.2 Ga0.8 N電流狭窄層16のバンドギャッ
プより小さいエネルギをもつ波長340nmのチタンサ
ファイヤ第3次高調波の光をウエハー全面へ照射した。
この際のエネルギバンドギャップとレーザ光のエネルギ
の関係を図2にレーザ光のエネルギとして示した。こ
の際のレーザ照射強度は10W/cm2 であった。つぎ
にAl0.2 Ga0.8 N電流狭窄層16の一部16aを活
性化するために、電流を阻止する部分にメタルがついた
マスクをウエハー上に載せ密着させ、Al0.2 Ga0.8
N電流狭窄層16のバンドギャップより大きいエネルギ
を持つ波長300nmのチタンサファイヤ第3次高調波
の光で照射した。この際のエネルギバンドギャップとレ
ーザ光のエネルギの関係を図2にレーザ光のエネルギ
として示した。
【0015】これらの工程によりAl0.2 Ga0.8 N電
流狭窄層16の一部16aとp−GaNコンタクト層1
7とp−Al0.15Ga0.85Nクラッド層15が活性化さ
れる。キャリヤ濃度を測定したところ従来の熱による活
性化方法や熱と光を用いた活性化方法に比べ、高い活性
化率が得られ、電流広がりが大きくなり、電極付近での
電流密度が小さくなり、発熱、劣化が減少した。また、
p型層の易動度が高く、抵抗は小さかった。p型層での
電圧降下が抑えられ動作電圧の低減が図られる。
【0016】表1は、しきい値電流の電流狭窄ストライ
プ幅依存性である。電流狭窄のため、二回目に照射した
光の幅により電流狭窄が変化するが、表1が示すように
幅が5μm以下の場合に再成長を行った電流狭窄構造に
比べ電流狭窄の効果が明らかに現れた。これは再成長に
より電流狭窄構造を作成した場合には、再成長界面を電
流が多く流れるので電流狭窄の効果が薄れ、界面を流れ
る電流が多くなりすぎると電流集中による劣化が生じる
ためである。一方、本実施形態では、電極付近では従来
の熱による活性化方法に比べ活性化率が高いことによ
り、電流広がりが大きくなり、電極付近での電流密度が
小さくなり、発熱、劣化が減少した。
【0017】また、電流狭窄層の電流注入部分と電流阻
止部分の電気伝導性はそれぞれ10-1Ωcmと100Ω
cmであった。また、電流注入部と阻止部の界面は1μ
m当たりΩcmの単位で2桁の変化より急峻な変化を持
つことがわかった。
【0018】このように2段階レーザ照射によって、容
易に電流狭窄構造が作成でき、量産性に優れている。ま
た、照射したレーザ光により十分に活性化されていない
部分においては、その層の材料が持つ照射したレーザ光
の波長に対する吸収係数から見積もられる到達する光の
変化と同様な変化が電気伝導性に関しても見られること
がわかった。
【0019】
【表1】
【0020】p側電極となる部分をマスキングし、n−
GaNコンタクト層が露出するまでドライエッチングし
てメサ形状を形成する。マスクを除去し、メサの側面な
どリーク電流が流れやすい部分にはSiO2 を付け、p
側とn側電極を形成した。この素子を動作させたところ
しきい値電流70mAで室温連続発振した。発振波長は
422nm、動作電圧は4Vであった。素子寿命は従来
の高温加熱活性化方法でp型キャリヤを活性化した素子
に比べ良好で10倍以上伸びた。また、発光効率も2 倍
以上改善した。
【0021】なお、p型層のMgドーピング量と光照射
した後のp型キャリアの活性化率を測定したところ、表
1のような結果となった。従来方法での活性化率が数%
であることから、Mgのドーピングの量は2×1019
-3以上、2×1020cm-3下が良いことがわかった。
望ましくは活性化率が20%以上であるから、3×10
19cm-3以上、1×1020以下が良いことがわかった。
【0022】
【表2】
【0023】表3に活性化のために照射したレーザ光の
照射強度とキャリヤ活性化率及び各条件で作成された半
導体レーザ素子の外部量子効率(発光効率)を示す。通
常望ましい外部量子効率が約50%であるから、望まし
いレーザ照射強度は10W/cm2 以上、500W/c
2 以下である。レーザ照射強度が0.1W/cm2
下回ると、レーザ照射強度が弱く、活性化率が調べられ
ない。レーザ照射強度が10W/cm2 を下回ると、活
性化率が低くなって、抵抗が上がり、外部量子効率が低
くなる。レーザ照射強度が500W/cm2 を上回る
と、結晶がダメージを受け、外部量子効率50%を維持
できなくなる。レーザ照射強度が1000W/cm2
上になると、結晶ダメージが大きくなり、2000W/
cm2 以上になると、結晶ダメージが大きくなりすぎ
て、活性化率が調べられなくなる。
【0024】
【表3】
【0025】なお、Mgの代わりにZn等のII族元素或
いはMgとZn等の2つ以上II族元素、Siの代わりに
Ge等のIV族元素を不純物として用いても同様の効果が
得られる。
【0026】一方、窒化物系半導体はその大きなバンド
ギャップと高融点である点を利用し、パワーICなどの
素子として有望視されている。しかし、p型窒化物系半
導体層のキャリヤを多くできないことと、p型窒化物系
半導体層の易動度が小さいことから、実用化はされてい
なかった。本発明をパワーIC素子のp型窒化物系半導
体層の活性化に使用することによって、前記p型窒化物
系半導体層の易動度の高い、優れたパワーIC素子が作
成できる。
【0027】図3は本発明の第2の実施形態に係わる窒
化物系半導体レーザ装置の概略構成を説明するためのも
のである。サファイヤ基板20の上に21n−GaNバ
ッファ層(Siドープ、3〜5×1018cm-3)、22
はn−GaNコンタクト層(Siドープ、1×1018
-3)、23は、n−Al0.5 Ga0.5 Nクラッド層
(Siドープ、5×1017cm-3、0.3μm)、24
はGaN光ガイド層(アンドープ、0.1μm)、25
はIn0.2 Ga0.8 N/GaN 3MQW活性層(アン
ドープ、井戸層2×10-3μm、障壁層4×10-3μ
m)、26はGaN光ガイド層(アンドープ、0.1μ
m)、27はp−Al0.5 Ga0.5 Nクラッド層(Mg
ドープ、1×1018cm-3、Siドープ、1×1017
-3、0.3μm)、28はp−GaNコンタクト層
(Mgドープ、3×1019cm-3、Siドープ、1×1
17cm-3、0.1μm)、29はp側電極、30はn
側電極である。サファイヤ基板上に形成される各々の層
はMOCVD法によって結晶成長を行っている。
【0028】成長後、成長の終わったウエハー全体に、
波長257nmのArガスレーザの第二高調波の光を均
一に照射した。p型層はMg、Siの二種類の不純物を
含んでいるために、Mgのみを不純物とした場合に比べ
活性化がさらに進んだ。従来方法(特開平7−9730
0号公報)でのキャリヤ濃度は2×1018cm-3であっ
たことを考慮すると、2つの不純物のドーピング量の比
をMg:Si=10:1とした場合のキャリヤ濃度は、
図4に示すように1×1018以上5×1020以下cm-3
のMgドーピング量で前記従来方法よりも高くなる。さ
らに2種類の不純物のドーピング量の比と活性化率の関
係を示したものが図5である。このように二つの不純物
の比がMg:Si=1:0.03〜0.2であれば上記
Mgドーピング量で良いことがわかる。なお、不純物と
してSiの代わりに酸素(O)を用いた場合にも同様な
効果が得られた。
【0029】p側電極29となる部分をマスキングし、
n−GaNコンタクト層22が露出するまでドライエッ
チングしてメサ形状を形成する。マスクを除去し、メサ
形状の側面などリーク電流が流れやすい部分にはSiO
2 を付け、p側とn側電極を形成した。
【0030】この半導体発光素子を動作させたところ、
しきい値電流120mAで室温連続発振した。発振波長
は422nm、動作電圧は4Vであった。3mw出力一
定においての一割の動作電流上昇を素子寿命として測定
した素子寿命は従来の高温加熱活性化方法でp型キャリ
ヤを活性化した半導体発光素子の素子寿命1000時間
に比べ良好で10倍以上伸びた。また、発光効率も従来
法では15パーセントであったが、2倍以上改善した。
【0031】なお、Mgの代わりにZn等のII族元素或
いはMgとZn等の2つ以上のII族元素、p型層のSi
の代わりにGe等のIV族元素、酸素(O)の代わりにS
等のVI族元素を不純物として用いても同様の効果が得ら
れる。
【0032】図6は本発明の第3の実施形態に係わる窒
化物系半導体発光ダイオード(LED)装置の概略構成
を説明するためのものである。サファイヤ基板40の上
に41GaNバッファ層(3〜5×1018cm-3、4μ
m)、42はn−GaNコンタクト層(Siドープ、1
×1018cm-3、2μm)、43はn−GaN層(Si
ドープ、5×1017cm-3、0.1μm)、44はIn
0.3 Ga0.7 N/GaN 3MQW活性層(アンドー
プ、井戸層2nm、障壁層4nm)、45はp−GaN
層(Mgドープ、5×1017cm-3、0.1μm)、4
6はp−GaNコンタクト層(Mgドープ、3×1018
cm-3、0.05μm)、47はp側電極、48はn側
電極、49はITO透明電極である。
【0033】サファイヤ基板40上に形成される各々の
層はMOCVD法によって結晶成長を行っている。p側
電極47となる部分をマスキングし、n−GaNコンタ
クト層42が露出するまでドライエッチングしてメサ形
状を形成する。マスクを除去し、メサの側面にリーク電
流が流れないようにするためにSiO2 を付け、その後
n側電極48を形成した。メサ形状の上面にはITO透
明電極49を形成し、さらにその一部でn側電極48に
遠い部分にp側電極47を形成した。
【0034】次に図7に示したようにp型層全面の一部
に形成されたp側電極47からn側電極48方向にかけ
てレーザ照射し、p型層45、46の活性化を行う。こ
の場合、p側電極47からn側電極48方向にかけてレ
ーザ照射強度を変化させれば、p型層45、46の活性
化率を部分的に変化させることが可能になる。これによ
りp型層45、46の電気伝導性が制御され活性層に注
入される電流密度が均一になり、均一な面発光が可能と
なった。
【0035】この発光素子を光源とした液晶により部分
的な光の透過率を変化させることにより、面内均一の明
るさを表現できる大型画面のプロジェクターが可能とな
った。本実施形態では光源として青色のみを用いている
が、活性層中のIn量を増量することにより赤色光に近
い波長まで発光可能となり、フィルタなどを用いれば、
赤、緑、青の三原色ができ、GaN系のフルカラープロ
ジェクターも可能となる。このLEDを用いたプロジェ
クターは拡散板やレンズなどの光学系が不要または単純
になるため、エネルギー効率が良く、小型に集積でき
た。
【0036】なお、Mgの代わりにZn等のII族元素或
いはMgとZn等の2つ以上II族元素、p型層のSiの
代わりにGe等のIV族元素を不純物として用いても同様
の効果が得られる。
【0037】図8は本発明の第4の実施形態に係わる窒
化物系半導体レーザー装置の概略構成を説明するための
ものである。80はSiC基板、81はn−AlN層
(Siドープ、3〜5×1019cm-3、0.1μm)で
あり、82はn−GaN層(Siドープ、3〜5×10
18cm-3、1μm)、83はn−Al0.5 Ga0.5 Nク
ラッド層(Siドープ、5×1017cm-3、0.3μ
m)、84はIn0.2 Ga0.8 N活性層(アンドープ、
3×10-3μm)、85はp−Al0.15Ga0.85Nクラ
ッド層(Mgドープ、5×1018cm-3、0.3μ
m)、86はAl0.2 Ga0.8 N電流狭窄層(Mgドー
プ、5×1019cm-3、0.1μm)、87はp−Ga
Nコンタクト層(Mgドープ、3×1020cm-3、0.
1μm)、88はp側電極、89はn側電極である。
【0038】SiC基板80上に形成される各々の層は
MOCVD法によって結晶成長を行っている。成長が終
了した後、成長室よりウエハーを取り出し、p−GaN
コンタクト層87、p−Al0.15Ga0.85Nクラッド層
85のバンドギャップより大きくAl0.2 Ga0.8 N電
流狭窄層86のバンドギャップより小さいエネルギーを
もつ波長340nmのチタンサファイヤ第3次高調波の
光をウエハー全面へ照射した。この際のレーザ照射強度
は10W/cm2 であった。つぎにAl0.2 Ga0.8
電流狭窄層86の一部86aを活性化するために、電流
を阻止する部分にメタルがついたマスクをウエハー上に
載せ密着させ、Al0.2 Ga0.8 N電流狭窄層86のバ
ンドギャップより大きいエネルギーを持つ波長300n
mのチタンサファイヤ高調波の光を照射した。
【0039】これらの工程によりAl0.2 Ga0.8 N電
流狭窄層86とp−GaNコンタクト層87、p−Al
0.15Ga0.85Nクラッド層85が活性化される。キャリ
ヤ濃度を測定したところ従来の熱による活性化方法や熱
と光を用いた活性化方法に比べ、高い活性化率が得ら
れ、電流広がりが大きくなり、電極付近での電流密度が
小さくなり、発熱、劣化が減少した。また、p型層の易
動度が高く、抵抗は小さかった。p型層での電圧降下が
抑えられ動作電圧の低減が図られる。
【0040】基板を研磨しへき開しやすくした後、Si
C基板80にn側電極89とp−GaNコンタクト層8
7にp側電極88を形成した。この素子を動作させたと
ころしきい値電流70mAで室温連続発振した。発振波
長は422nm、動作電圧は4Vであった。素子寿命は
従来の高温加熱活性化方法でp型キャリヤを活性化した
した素子に比べ良好で10倍以上伸びた。また、発光効
率も2 倍以上改善した。
【0041】なお、Mgの代わりにZn等のII族元素或
いはMgとZn等の2つ以上II族元素、Siの代わりに
Ge等のIV族元素を不純物として用いても同様の効果が
得られる。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、窒
化物系半導体発光素子において照射強度10mW/cm
2 以上、500mW/cm2 以下のレーザ光照射によっ
て、p型層の電気特性を向上し、窒化物系半導体発光素
子の性能を向上することができる。
【0043】一方、窒化物系半導体発光ダイオードで
は、プロジェクトTV用などの大口径のものにおいても
面内で均一な発光が可能であり、現在用いられているラ
ンプの代わりとなりえる。また前記半導体発光素子構造
は量産性に優れており、その有用性は絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の窒化物系半導体発光素子の第1の実
施形態を示す断面図である。
【図2】 図1に示す窒化物系半導体発光素子の活性層
周辺部のバンドギャップと光のエネルギーの関係を示す
概略図である。
【図3】 本発明の窒化物系半導体発光素子の第2の実
施形態を示す断面図である。
【図4】 図3に示す窒化物系半導体発光素子において
Mgのドーピング量とキャリア濃度の関係を示す図であ
る。
【図5】 図3に示す窒化物系半導体発光素子において
MgとSiのドーピング量の比とp型キャリア活性化率
の関係を示す図である。
【図6】 本発明の窒化物系半導体発光ダイオードの第
3の実施形態を示す断面図である。
【図7】 図6に示す窒化物系半導体発光ダイオードに
おいてp側電極からn側電極方向にかけて光の強度を変
化させた光源の概略図である。
【図8】 本発明の窒化物系半導体発光素子の第4の実
施形態を示す概略図である。
【符号の説明】
10 サファイヤ基板 11 n−AlNバッファー層 12 n−GaNコンタクト層 13 n−Al0.5 Ga0.5 Nクラッド層 14 In0.2 Ga0.8 N活性層 15 p−Al0.15Ga0.85Nクラッド層 16 Al0.2 Ga0.8 N電流狭窄層 16a 電流狭窄構造 17 p−GaNコンタクト層 18 p側電極 19 n側電極 20 サファイヤ基板 21 GaNバッファ層 22 n−GaNコンタクト層 23 n−Al0.5 Ga0.5 Nクラッド層 24 GaN光ガイド層 25 In0.2 Ga0.8 /GaN 3MQW活性層 26 GaN光ガイド層 27 p−Al0.5 Ga0.5 Nクラッド層 28 p−GaNコンタクト層 29 p側電極 30 n側電極 40 サファイヤ基板 41 GaNバッファ層 42 n−GaNコンタクト層 43 n−GaN層 44 In0.3 Ga0.7 N/GaN 3MQW活性層 45 p−GaN層 46 p−GaNコンタクト層 47 p側電極 48 n側電極 49 ITO透明電極 80 SiC基板 81 n−AlN層 82 n−GaN層 83 n−Al0.5 Ga0.5 Nクラッド層 84 In0.2 Ga0.8 N活性層 85 p−Al0.15Ga0.85Nクラッド層 86 Al0.2 Ga0.8 N電流狭窄層 86a 電流狭窄構造 87 p−GaNコンタクト層 88 p側電極 89 n側電極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 II族元素からなる不純物を含むp型窒化
    物系半導体層に光を照射することによりII族元素を活性
    化させる窒化物系半導体発光素子の製造方法において、
    10W/cm2 以上、500W/cm2 以下のレーザ光
    を照射することによりII族元素からなる不純物を活性化
    させることを特徴とする窒化物系半導体発光素子の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記p型窒化物系半導体層にII族元素の
    他に、IV族元素又はVI族元素を含ませ、前記II族元素と
    共に前記IV族元素又はIV族元素を活性化させることを特
    徴とする請求項1記載の窒化物系半導体発光素子の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 II族元素からなる不純物を少なくとも含
    むp型窒化物系半導体層に光を照射することにより活性
    化させるメサ形状の窒化物系半導体発光素子の製造方法
    において、前記p型窒化物系半導体層にレーザ光を照射
    する際、前記p型窒化物系半導体層上に形成するp側電
    極からn型窒化物系半導体層上に形成するn側電極方向
    にかけてレーザ光の照射強度を変化させて行うことを特
    徴とする窒化物系半導体発光素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも一つのp型窒化物系半導体層
    がII族元素を不純物として含んでいる窒化物系半導体発
    光素子において、前記p型窒化物系半導体層内の結晶組
    成が略同一で、かつ、前記p型窒化物系半導体層内で電
    気伝導性に差を持たせることを特徴とする窒化物系半導
    体発光素子。
  5. 【請求項5】 前記p型窒化物系半導体層にII族元素の
    他に、IV族又はVI族の元素を含み、前記II族元素の濃度
    が1×1018cm-3以上5×1020cm-3以下であり、
    前記IV族又はVI族の元素の濃度が前記II族元素の濃度の
    3%以上20%以下の割合で含むことを特徴とする請求
    項4記載の窒化物系半導体発光素子。
  6. 【請求項6】 II族元素からなる不純物を少なくとも含
    むp型窒化物系半導体層をメサ形状に構成した窒化物系
    半導体発光素子において、前記p型窒化物系半導体層上
    に形成するp側電極からn型窒化物系半導体層上に形成
    するn側電極方向にかけて電気伝導性が変化している前
    記p型窒化物系半導体層を持つことを特徴とする窒化物
    系半導体発光素子。
JP2416398A 1998-02-05 1998-02-05 窒化物系半導体発光素子及びその製造方法 Pending JPH11224957A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2416398A JPH11224957A (ja) 1998-02-05 1998-02-05 窒化物系半導体発光素子及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2416398A JPH11224957A (ja) 1998-02-05 1998-02-05 窒化物系半導体発光素子及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11224957A true JPH11224957A (ja) 1999-08-17

Family

ID=12130685

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2416398A Pending JPH11224957A (ja) 1998-02-05 1998-02-05 窒化物系半導体発光素子及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11224957A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006013846A1 (ja) * 2004-08-06 2006-02-09 Sumitomo Electric Industries, Ltd. p型半導体領域を形成する方法および半導体素子
JP2007250909A (ja) * 2006-03-16 2007-09-27 Sumitomo Electric Ind Ltd 半導体発光素子
KR20110050357A (ko) * 2009-11-06 2011-05-13 울트라테크 인크. GaN LED 및 그 형성 방법
US8658451B2 (en) 2009-11-06 2014-02-25 Ultratech, Inc. Activating GaN LEDs by laser spike annealing and flash annealing
JP2019121715A (ja) * 2018-01-09 2019-07-22 学校法人立命館 p型窒化ガリウム系化合物半導体を製造する方法および装置、並びに、半導体素子を製造する装置

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006013846A1 (ja) * 2004-08-06 2006-02-09 Sumitomo Electric Industries, Ltd. p型半導体領域を形成する方法および半導体素子
US7501666B2 (en) 2004-08-06 2009-03-10 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Method for forming p-type semiconductor region, and semiconductor element
JP4992424B2 (ja) * 2004-08-06 2012-08-08 住友電気工業株式会社 p型半導体領域を形成する方法
JP2007250909A (ja) * 2006-03-16 2007-09-27 Sumitomo Electric Ind Ltd 半導体発光素子
KR20110050357A (ko) * 2009-11-06 2011-05-13 울트라테크 인크. GaN LED 및 그 형성 방법
JP2011101000A (ja) * 2009-11-06 2011-05-19 Ultratech Inc GaNLED用レーザスパイクアニール
CN102110748A (zh) * 2009-11-06 2011-06-29 超科技公司 用于GaN发光二极管的激光尖脉冲退火
US8658451B2 (en) 2009-11-06 2014-02-25 Ultratech, Inc. Activating GaN LEDs by laser spike annealing and flash annealing
TWI467799B (zh) * 2009-11-06 2015-01-01 Ultratech Inc 應用於氮化鎵發光二極體之雷射尖峰退火
KR20160032081A (ko) * 2009-11-06 2016-03-23 울트라테크 인크. GaN LED 및 그 형성 방법
JP2019121715A (ja) * 2018-01-09 2019-07-22 学校法人立命館 p型窒化ガリウム系化合物半導体を製造する方法および装置、並びに、半導体素子を製造する装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3863177B2 (ja) 窒化ガリウム系発光装置
KR100921456B1 (ko) 수직 구조를 갖는 다이오드 및 이의 제조방법
KR101282775B1 (ko) 수직형 발광 소자 및 그 제조방법
JP3698402B2 (ja) 発光ダイオード
US8502265B2 (en) Light emitting device having different multi-quantum well materials
JP2013102061A (ja) 半導体発光素子
JP2006066556A (ja) 窒化物半導体素子およびその製造方法
JP2000091708A (ja) 半導体発光素子
JP2000031533A (ja) 半導体発光素子
JPWO2017017928A1 (ja) 窒化物半導体レーザ素子
JPH11224957A (ja) 窒化物系半導体発光素子及びその製造方法
JP2002344015A (ja) 窒化物半導体発光素子
JP3763701B2 (ja) 窒化ガリウム系半導体発光素子
JP2004304090A (ja) 発光ダイオード
JP3010412B2 (ja) 半導体発光素子
JP3216596B2 (ja) 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子
JP2000058916A (ja) 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子
JP2000174341A (ja) 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子
Yeh et al. InGaN flip-chip light-emitting diodes with embedded air voids as light-scattering layer
JP2001313441A (ja) 半導体発光素子
WO2022270054A1 (ja) 窒化物半導体発光素子
US20230016028A1 (en) Semiconductor light-emitting component and light-emitting device
KR101583276B1 (ko) 전류 분산을 위한 다층 구조체를 갖는 발광 다이오드
KR100493145B1 (ko) GaN계레이저다이오드
JP2002319732A (ja) 半導体発光装置